JP2003133821A - ディレイライン - Google Patents

ディレイライン

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JP2003133821A
JP2003133821A JP2002191274A JP2002191274A JP2003133821A JP 2003133821 A JP2003133821 A JP 2003133821A JP 2002191274 A JP2002191274 A JP 2002191274A JP 2002191274 A JP2002191274 A JP 2002191274A JP 2003133821 A JP2003133821 A JP 2003133821A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ディレイラインの低損失及び小型化を共に達成
させる。 【解決手段】誘電体基板14内に第1及び第2のストリ
ップライン16a及び16bと、これらストリップライ
ン16a及び16bを電気的に接続するビアホール18
とが形成されたディレイライン10Aにおいて、第1の
ストリップライン16aと該第1のストリップライン1
6aに近接する第1のアース電極12a間の誘電体層と
して誘電率εa1=25の誘電体層を使用し、第2のス
トリップライン16bと該第2のストリップライン16
bに近接する第2のアース電極12b間の誘電体層とし
て誘電率εa2=25の誘電体層を使用し、第1及び第
2のストリップライン16a及び16b間における誘電
体層として誘電率εb=7の誘電体層を使用して構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光モジュールやデ
ジタル通信装置等に使用され、信号伝送を遅延させるた
めのディレイラインに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光モジュールやデジタル通信装置
等に使用されるディレイラインは、同軸線路をコイル状
に巻いた構成とし、その総合長により信号伝送の遅延時
間を得るものが知られている。
【0003】この場合、同軸線路をコイル状に巻いてい
るため、その直径及び長さが比較的大きくなり、高集積
化の障害となっている。
【0004】そこで、従来では、ディレイラインとし
て、例えばアルミナ基板等の低誘電率基板の下表面に、
ほぼ全面にわたってアース電極を形成し、かつ、前記基
板の上表面に直線状のストリップラインあるいはミアン
ダ形状のストリップラインを形成したものが提案されて
いる(特開平1−143403号公報、特許第2937
421号公報、特許第3072845号公報、特開平4
−46405号公報参照)。
【0005】ストリップラインによるディレイラインに
よれば、同軸線路を用いたディレイラインよりも小型化
することができると共に、ディレイラインの長さを高精
度に形成することができ、信号伝送の遅延時間を高精度
に調整することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ディレイラ
インによる信号伝送の遅延時間Tは、以下の関係式から
でも明らかなように、線路長Lと誘電率εで決定され
る。 T=√ε・L/c(光速)
【0007】従って、上述のストリップラインによるデ
ィレイラインにおいて、例えば誘電率ε=7の低誘電率
基板を用いて1nsecの遅延時間を実現させるには、
ストリップライン長として100mmが必要となり、ど
うしてもサイズが大きくなるという問題がある。
【0008】そこで、ストリップラインによるディレイ
ラインの小型化を達成するためには、:誘電率の高い
誘電体基板を使用する、:ストリップラインを多層に
積み上げる、ということが考えられる。
【0009】単にストリップラインを多層に積み上げる
だけでは、上下方向にサイズが大きくなるため、小型化
には不利であると共に、導体損による損失も考慮しなけ
ればならないという問題があるが、誘電率の高い誘電体
基板を使用することを併用することで大幅な小型化を実
現できる可能性がある。
【0010】しかしながら、誘電率の高い誘電体基板を
使用した場合、ストリップライン間での電磁的結合が強
くなり、所望の遅延時間を得ることができないという新
たな問題がある。
【0011】この場合、ストリップライン間の距離を離
すことが考えられるが、上下方向にサイズが大きくなる
ため、小型化においても不利になる。
【0012】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、低損失及び小型化を共に達成させること
ができるディレイラインを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係るディレイラ
インは、複数の誘電体層が積層されて構成された誘電体
基板にアース電極が形成され、前記誘電体基板内に複数
のストリップラインと、これらストリップラインを電気
的に接続するビアホールとを有し、前記複数のストリッ
プラインのうち、前記アース電極に近接するストリップ
ラインと前記アース電極間の誘電率をεa、前記ビアホ
ールにて結合され、かつ、間にアース電極を挟まないス
トリップライン間の誘電率をεbとしたとき、εa≧ε
bを満足することを特徴とする。
【0014】まず、信号伝送の遅延時間Tを決める関係
式T=√ε・L/c(光速)において、その変数の1つ
である誘電率εは、ストリップラインとアース電極間の
誘電率である。
【0015】そして、誘電体基板の少なくとも1つの面
にアース電極を形成し、更に、誘電体基板内に複数のス
トリップラインを配置したとき、信号伝送の遅延時間に
実質的に関わる実効誘電率は上述した誘電率εaで決ま
る。
【0016】本発明では、信号伝送の遅延時間に実質的
に関わる誘電率εaを高く設定することができるため、
所望の遅延時間を得る場合に、低誘電率基板による従来
のものと比して実効誘電率が増加する。
【0017】従って、低誘電率基板による従来のディレ
イラインとの比較において、同一線幅のストリップライ
ンを考えた場合、本発明では、短いストリップラインに
て実現させることができるため、小型化に寄与すること
となる。また、ストリップラインを短くできる分、導体
損が低減し、ディレイラインでの信号の減衰を抑制する
ことができる。
【0018】しかも、前記ビアホールにて結合されたス
トリップライン間の誘電率εbを上述の誘電率εaより
も低く設定することができるため、ストリップライン間
での干渉(電磁的結合)を小さく抑えることが可能とな
り、ストリップライン間の距離を大きくとる必要がなく
なる。これは、小型化に有利となる。
【0019】このように、本発明においては、低損失及
び小型化を共に達成させることができる。
【0020】そして、前記構成において、前記誘電体基
板の内外における少なくとも2つの面にそれぞれアース
電極が形成され、これらアース電極間に2つのストリッ
プラインと、これらストリップラインを電気的に接続す
るビアホールとを有し、前記一方のストリップラインと
該一方のストリップラインに近接するアース電極間の誘
電体層の誘電率をεa1、前記他方のストリップライン
と該他方のストリップラインに近接するアース電極間の
誘電体層の誘電率をεa2、前記ビアホールにて結合さ
れたストリップライン間の誘電率をεbとしたとき、ε
a1≧εb、かつ、εa2≧εbを満足するようにして
もよい。
【0021】この場合、誘電体基板の少なくとも2つの
面にそれぞれアース電極を形成し、更に、アース電極間
に2つのストリップラインを配置したとき、信号伝送の
遅延時間に実質的に関わる実効誘電率は上述した誘電率
εa1及びεa2で決まる。
【0022】本発明では、信号伝送の遅延時間に実質的
に関わる誘電率εa1及びεa2を高く設定することが
できるため、所望の遅延時間を得る場合に、低誘電率基
板による従来のものと比して実効誘電率が増加し、その
分、ディレイライン全体の面積を小さくすることができ
る。この場合、εa1=εa2≧εbを満足するように
してもよい。
【0023】また、従来技術に係るディレイラインで
は、誘電体基板内に形成されたストリップラインを、複
数のアース電極で挟むように形成していた。前記ディレ
イラインでは、ストリップライン間のクロストークを低
減できる反面、前記アース電極が前記ストリップライン
に近接する。そのため、前記ストリップラインの特性イ
ンピーダンスが小さくなり、設計上、該ストリップライ
ンの幅を狭くする必要があった。従って、前記ストリッ
プラインの幅が狭くなると、該ストリップラインの導体
損による損失が増大するおそれがあった。
【0024】そこで、本発明に係るディレイラインは、
複数の誘電体層が積層されて構成された誘電体基板内に
形成された複数のアース電極と、前記誘電体基板内に形
成された複数のストリップラインと、これらストリップ
ラインを電気的に接続するビアホールとを有し、前記各
ストリップラインは、前記各アース電極に挟まれていな
いストリップラインと、少なくとも2つのアース電極に
よって挟まれたストリップラインとから構成されている
ことを特徴としている。
【0025】この場合、前記2つのアース電極によって
挟まれたストリップラインによって、前記ストリップラ
イン間のクロストークが低減される。
【0026】また、前記アース電極に挟まれていないス
トリップラインの幅は、前記アース電極によって挟まれ
たストリップラインの幅よりも大きくしてもよい。
【0027】これにより、前記アース電極に挟まれてい
ないストリップラインの幅が、前記アース電極によって
挟まれたストリップラインの幅よりも大きいので、前記
アース電極に挟まれていないストリップラインによっ
て、該ディレイラインの低損失化が可能となる。
【0028】また、従来技術に係るディレイラインと比
較して、アース電極を少なくできるので、本発明に係る
ディレイラインの高さを低くすることが可能となる。
【0029】更に、本発明に係るディレイラインでは、
アース電極の数が減少するので、該ディレイラインを製
造する場合に必要なアース電極のパターンの数を削減す
ることができ、該ディレイラインの製造コストを低減す
ることが可能となる。
【0030】前記複数のストリップラインは、共にミア
ンダ形状、あるいは共に渦巻き形状、もしくはミアンダ
形状と渦巻き形状の組み合わせにより形成してもよい。
【0031】ミアンダ形状と渦巻き形状の組み合わせの
場合は、隣接するストリップライン間の電磁結合を弱め
ることができ、所望の遅延時間を容易に得ることができ
る。
【0032】特に、前記隣接するストリップライン、又
は前記各アース電極を介して隣接するストリップライン
の信号の向きを逆にしてもよい。これにより、ストリッ
プライン間の干渉を更に低減することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るディレイライ
ンの実施の形態例を、図1〜図17を参照しながら説明
する。
【0034】まず、第1の実施の形態に係るディレイラ
イン10Aは、図1に示すように、複数の誘電体層(S
1〜S10:図2参照)が積層、焼成一体化され、か
つ、両主面(第1の誘電体層S1の一主面及び第10の
誘電体層S10の一主面)にそれぞれアース電極(第1
及び第2のアース電極12a及び12b:図2及び図3
参照)が形成された誘電体基板14を有する。
【0035】誘電体基板14内には、図2に示すよう
に、2つのストリップライン(第1及び第2のストリッ
プライン16a及び16b)と、これらストリップライ
ン16a及び16bを電気的に接続するビアホール18
が形成されている。
【0036】また、このディレイライン10Aにおいて
は、図1に示すように、誘電体基板14の外周面のう
ち、1つの側面に入力端子20と出力端子22が形成さ
れ、これら入力端子20及び出力端子22と第1及び第
2のアース電極12a及び12bとの間には、絶縁をと
るための領域が確保されている。
【0037】具体的に、図1及び図2に基づいて説明す
ると、前記誘電体基板14は、第1〜第10の誘電体層
S1〜S10が積み重ねられて構成されている。これら
第1〜第10の誘電体層S1〜S10は1枚あるいは複
数枚の層にて構成される。
【0038】そして、第4の誘電体層S4の一主面に
は、一端が出力端子22に接続され、他端がビアホール
18に接続された第1のストリップライン16aが形成
され、第7の誘電体層S7の一主面には、一端が入力端
子20に接続され、他端がビアホール18に接続された
第2のストリップライン16bが形成されている。
【0039】ここで、第1及び第2のストリップライン
16a及び16bは、共に1ターン以上の渦巻き形状に
形成され、第2のストリップライン16bにおける入力
端子20から前記ビアホール18の接続部分までの渦巻
き方向と、第1のストリップライン16aにおける前記
ビアホール18の接続部分から出力端子22までの渦巻
き方向とが互いに逆となっている。
【0040】更に、この第1の実施の形態に係るディレ
イライン10Aは、第1のストリップライン16aと該
第1のストリップライン16aに近接する第1のアース
電極12a間の第1〜第3の誘電体層S1〜S3として
例えば誘電率が25の誘電体層が使用され、第2のスト
リップライン16bと該第2のストリップライン16b
に近接する第2のアース電極12b間の第7〜第9の誘
電体層S7〜S9として例えば誘電率が25の誘電体層
が使用され、第1及び第2のストリップライン16a及
び16b間における第4〜第6の誘電体層S4〜S6と
して例えば誘電率が7の誘電体層が使用される。
【0041】つまり、第1〜第3の誘電体層S1〜S3
の誘電率をεa1、第7〜第9の誘電体層S7〜S9の
誘電率をεa2、第4〜第6の誘電体層S4〜S6の誘
電率をεbとしたとき、εa1=εa2≧εbを満足す
るようにしている。もちろん、εa1≧εb、かつ、ε
a2≧εbを満足するようにしてもよい。
【0042】このように、第1の実施の形態に係るディ
レイライン10Aにおいては、信号伝送の遅延時間に実
質的に関わる誘電率εa1及びεa2を高く設定するこ
とができるため、所望の遅延時間を得る場合に、低誘電
率基板による従来のものと比して実効誘電率が増加す
る。
【0043】従って、低誘電率基板による従来のディレ
イラインとの比較において、同一線幅のストリップライ
ンを考えた場合、本実施の形態では、短い第1及び第2
のストリップライン16a及び16bにて実現させるこ
とができるため、小型化に寄与することとなる。また、
第1及び第2のストリップライン16a及び16bを短
くできる分、導体損が低減し、ディレイライン10Aで
の信号の減衰を抑制することができる。
【0044】しかも、第1及び第2のストリップライン
16a及び16b間における誘電率εbを上述の誘電率
εa1やεa2よりも低く設定することができるため、
第1及び第2のストリップライン16a及び16b間で
の干渉(電磁的結合)を小さく抑えることが可能とな
り、第1及び第2のストリップライン16a及び16b
間の距離を大きくとる必要がなくなる。これは、小型化
に有利となる。
【0045】このように、第1の実施の形態に係るディ
レイライン10Aにおいては、低損失及び小型化を共に
達成させることができる。
【0046】ここで、2つの実験例(便宜的に第1及び
第2の実験例と記す)を示す。第1の実験例は、図4に
示すように、下面にアース電極30が形成された誘電体
基板32内に、下面から高さhあるいは上面から深さb
の面(形成面)に幅wのストリップライン34を形成し
たサンプル36を用意した。そして、比較例1では、誘
電体基板32全体の誘電率を7とし、実施例1では、下
面から高さhまでの部分の誘電率を25、上面から深さ
bまでの部分の誘電率を7とした。
【0047】そして、前記比較例1及び実施例1におい
て、ストリップライン34の幅wを100μmとして、
幅wと高さhとの関係をw/h=4.0、w/h=1.
0及びw/h=0.2の3種類とした場合に、b/hを
変化させたときの特性インピーダンスを測定し、更に、
そのときの実効誘電率を測定した。
【0048】特性インピーダンスの測定結果を図5に示
し、実効誘電率の測定結果を図6に示す。これらの図5
及び図6において、比較例1におけるw/h=4.0の
プロットを◆、w/h=1.0のプロットを■、w/h
=0.2のプロットを▲で示し、実施例1におけるw/
h=4.0のプロットを◇、w/h=1.0のプロット
を□、w/h=0.2のプロットを△で示す。
【0049】そして、特性インピーダンスとして例えば
50Ωを実現するためには、実施例1は、b/h=1.
0の場合にw/h=0.2とする必要があり、この場
合、実効誘電率は図6から16であることがわかる。比
較例1は、b/h=0.11の場合にw/h=1.0と
する必要があり、この場合、実効誘電率は5である。
【0050】このことから、実施例1は比較例1に対し
て実効誘電率が3倍となり、実効誘電率が増加している
ことがわかる。
【0051】その結果、実施例1は、比較例1に比べ面
積を1/3程度まで縮小することができ、同一線幅で例
えば遅延時間が5nsecのディレイラインを作成した
場合、ストリップラインの長さが短くなり、その分、導
体損による損失が低減するという効果もある。
【0052】第2の実験例は、遅延時間を5nsecに
設定した以下に示す実施例2と比較例2において、周波
数に対する減衰量の変化を測定したものである。
【0053】実施例2は、第1の実施の形態に係るディ
レイライン10Aにおいて、第1のストリップライン1
6aと第1のアース電極12a間の誘電率並びに第2の
ストリップライン16bと第2のアース電極12b間の
誘電率を共に25とし、第1及び第2のストリップライ
ン16a及び16b間の誘電率を7とした場合の構成を
有する。
【0054】比較例2は、第1の実施の形態に係るディ
レイライン10Aにおいて、第1〜第10の誘電体層S
1〜S10として誘電率が7の誘電体層を使用した場合
の構成を有する。
【0055】この第2の実験例の結果を図7に示す。こ
の図7において、曲線Aが実施例2の特性を示し、曲線
Bが比較例2の特性を示す。この実験結果から、実施例
2は、比較例2と比較すると、1GHz〜10GHzに
わたって信号の減衰量が低減していることがわかる。こ
れは、実施例2が比較例2と比してストリップラインを
短くできる分、導体損が低減し、ディレイライン10A
での信号の減衰が抑制されていることを裏付けるもので
ある。
【0056】上述の例では、誘電体基板14の上面に第
1のアース電極12aを形成した場合を示したが、その
他、図3において、二点鎖線で示すように、第1のアー
ス電極12a上に誘電体層50が形成された形態でもよ
い。
【0057】また、上述の第1の実施の形態では、第1
及び第2のストリップライン16a及び16bとして、
1ターン以上の渦巻き形状に形成した例を示したが、そ
の他、図8の変形例に係るディレイライン10Aaに示
すように、第1及び第2のストリップライン16a及び
16bを共にミアンダ形状にしてもよいし、図示しない
が、第1及び第2のストリップライン16a及び16b
のうち、いずれかをミアンダ形状にし、他のいずれかを
渦巻き形状にしてもよい。この場合、第1及び第2のス
トリップライン16a及び16b間の電磁結合を弱める
ことができ、所望の遅延時間を容易に得ることができ
る。特に、隣接する第1及び第2のストリップライン1
6a及び16bの信号の向きが逆になるように、前記第
1及び第2のストリップライン16a及び16bを形成
すれば、第1及び第2のストリップライン16a及び1
6b間の干渉を更に低減することができる。
【0058】次に、第2の実施の形態に係るディレイラ
イン10Bについて図9〜図11を参照しながら説明す
る。
【0059】この第2の実施の形態に係るディレイライ
ン10Bは、図9に示すように、2つの第1の実施の形
態に係るディレイライン10Aを内層アース電極12c
を間に挟んで積層させたような構成を有する。
【0060】具体的には、図10に示すように、前記誘
電体基板14は、第1〜第15の誘電体層S1〜S15
が積み重ねられて構成されている。これら第1〜第15
の誘電体層S1〜S15は1枚あるいは複数枚の層にて
構成される。
【0061】また、図10及び図11に示すように、誘
電体基板14の外周面のうち、1つの側面に入力端子2
0と出力端子22が形成され、これら入力端子20及び
出力端子22とアース電極12a、12b、12c及び
12との間には、絶縁をとるための領域が確保されてい
る。
【0062】そして、第1の誘電体層S1の一主面に第
1のアース電極12aが形成され、第8の誘電体層S8
の一主面に内層アース電極12cが形成され、第15の
誘電体層S15の一主面に第2のアース電極12bが形
成されている。
【0063】また、第3の誘電体層S3の一主面には、
一端が入力端子20に接続され、他端が第1のビアホー
ル18aに接続された第1のストリップライン16aが
形成され、第6の誘電体層S6の一主面には、一端が第
1のビアホール18aに接続され、他端が第2のビアホ
ール18bに接続された第2のストリップライン16b
が形成されている。
【0064】ここで、第1及び第2のストリップライン
16a及び16bは、共に1ターン以上の渦巻き形状に
形成され、第1のストリップライン16aにおける入力
端子20から前記第1のビアホール18aの接続部分ま
での渦巻き方向と、第2のストリップライン16bにお
ける前記第1のビアホール18aの接続部分から第2の
ビアホール18bの接続部分までの渦巻き方向とが互い
に逆になっている。なお、第2のビアホール18bと内
層アース電極12cとの間には絶縁をとるための領域
(電極膜が形成されていない領域)が確保されている。
【0065】更に、第10の誘電体層S10の一主面に
は、一端が第2のビアホール18bに接続され、他端が
第3のビアホール18cに接続された第3のストリップ
ライン16cが形成され、第13の誘電体層S13の一
主面には、一端が出力端子22に接続され、他端が第3
のビアホール18cに接続された第4のストリップライ
ン16dが形成されている。
【0066】この場合も、第3及び第4のストリップラ
イン16c及び16dは、共に1ターン以上の渦巻き形
状に形成され、第3のストリップライン16cにおける
第2のビアホール18bの接続部分から前記第3のビア
ホール18cの接続部分までの渦巻き方向と、第4のス
トリップライン16dにおける前記第3のビアホール1
8cの接続部分から出力端子22までの渦巻き方向とが
互いに逆となっている。
【0067】また、この第2の実施の形態に係るディレ
イライン10Bにおいては、第1のストリップライン1
6aと第1のアース電極12a間の第1及び第2の誘電
体層S1及びS2として例えば誘電率が25の誘電体層
が使用され、第2のストリップライン16bと内層アー
ス電極12c間の第6及び第7の誘電体層S6及びS7
として例えば誘電率が25の誘電体層が使用され、第1
及び第2のストリップライン16a及び16b間におけ
る第3〜第5の誘電体層S3〜S5として例えば誘電率
が7の誘電体層が使用される。
【0068】更に、第3のストリップライン16cと内
層アース電極12c間の第8及び第9の誘電体層S8及
びS9として例えば誘電率が25の誘電体層が使用さ
れ、第4のストリップライン16dと第2のアース電極
12b間の第13及び第14の誘電体層S13及びS1
4として例えば誘電率が25の誘電体層が使用され、第
3及び第4のストリップライン16c及び16d間にお
ける第10〜第12の誘電体層S10〜S12として例
えば誘電率が7の誘電体層が使用される。
【0069】この第2の実施の形態に係るディレイライ
ン10Bにおいても、上述の第1の実施の形態に係るデ
ィレイライン10Aと同様に、低損失及び小型化を共に
達成させることができる。
【0070】上述の例では、誘電体基板14の上面に第
1のアース電極12aを形成した場合を示したが、その
他、図9において、二点鎖線で示すように、第1のアー
ス電極12a上に誘電体層50が形成された形態でもよ
い。
【0071】また、上述の実施の形態では、誘電体基板
14の6つの面にアース電極を形成した場合を示した
が、アース電極をすべての面に形成する必要はなく、誘
電体基板14を構成する複数の誘電体層のうち、少なく
とも2つの誘電体層の各主面に形成するようにしてもよ
いし、併せて、入力端子20と出力端子22間にアース
電極を形成するようにしてもよい。
【0072】次に、第3の実施の形態に係るディレイラ
イン10Cについて図12〜図17を参照しながら説明
する。
【0073】第3の実施の形態に係るディレイライン1
0Cは、図12に示すように、複数の誘電体層(S1〜
S13)が積層、焼成一体化され、かつ、その外観は図
11に示す第2の実施の形態に係るディレイライン10
Bと同様であり、誘電体基板14の外周面のうち、1つ
の側面に入力端子20と出力端子22とアース電極12
とが形成されている。
【0074】具体的には、図12に示すように、前記誘
電体基板14は、第1〜第13の誘電体層S1〜S13
が積み重ねられて構成されている。これら第1〜第13
の誘電体層S1〜S13は1枚あるいは複数枚の層にて
構成される。
【0075】また、第2の誘電体層S2の一主面には、
一端が入力端子20に接続され、他端が第1のビアホー
ル18aに接続された第1のストリップライン16aが
形成され、第6の誘電体層S6の一主面には、一端が第
1のビアホール18aに接続され、他端が第2のビアホ
ール18bに接続された第2のストリップライン16b
が形成され、第10の誘電体層S10の一主面には、一
端が第2のビアホール18bに接続され、他端が出力端
子22に接続された第3のストリップライン16cが形
成されている。
【0076】また、第1のストリップライン16aの幅
w1と、第2のストリップライン16bの幅w2と、第
3のストリップライン16cの幅w3との間には、w1
>w2=w3の関係がある。
【0077】更に、第4の誘電体層S4の一主面には、
アース電極12に接続された内層アース電極12dが形
成され、第8の誘電体層S8の一主面には、アース電極
12に接続された内層アース電極12eが形成され、第
12の誘電体層S12の一主面には、アース電極12に
接続された内層アース電極12fが形成されている。
【0078】そのため、第2のストリップライン16b
は、内装アース電極12dを有する第4の誘電体層S4
及び第5の誘電体層S5と、第7の誘電体層S7及び内
装アース電極12eを有する第8の誘電体層S8に挟ま
れている。また、第3のストリップライン16cは、内
装アース電極12eを有する誘電体層S8及び第9の誘
電体層S9と、第11の誘電体層S11及び内装アース
電極12fを有する第2の誘電体層S2とに挟まれてい
る。
【0079】なお、第1のビアホール18aと内層アー
ス電極12dとの間及び第2のビアホール18bと内層
アース電極12eとの間には、絶縁をとるための領域
(電極膜が形成されていない領域)が確保されている。
【0080】ここで、第1、第2及び第3のストリップ
ライン16a、16b及び16cは、共にミアンダ形状
に形成され、第1のストリップライン16aにおける入
力端子20から前記第1のビアホール18aの接続部分
までのミアンダ方向と、第2のストリップライン16b
における前記第1のビアホール18aの接続部分から第
2のビアホール18bの接続部分までのミアンダ方向と
が互いに逆となっている。また、第2のストリップライ
ン16bにおける前記第1のビアホール18aの接続部
分から第2のビアホール18bの接続部分までのミアン
ダ方向と、第3のストリップライン16cにおける前記
第2のビアホール18bの接続部分から出力端子22ま
でのミアンダ方向とが互いに逆となっている。
【0081】ここで、1つの実験例(便宜的に第3の実
験例と記す)を示す。第3の実験例は、同一の遅延時間
Tとミアンダ形状のストリップラインとを有し、かつ、
内層アース電極の形成箇所とストリップラインの幅wと
が異なる3種類のディレイラインの伝送特性、即ち、該
ディレイラインのパルス応答特性及び周波数特性を調べ
たものである。
【0082】この第3の実験例では、図13に示す第3
の実施の形態に係るディレイライン10C(実施例3)
と、第1の実施の形態に係るディレイライン10Aの変
形例である図14に示すディレイライン10D(実施例
4)と、図15に示す従来技術に係るディレイライン1
0E(比較例3)とを用意した。上記した3種類のディ
レイライン10C、10D及び10Eは、いずれも、T
=2μsの遅延時間と、ミアンダ形状の3つのストリッ
プラインのパターンとを有している。
【0083】ディレイライン10C(実施例3)では、
図13に示すように、第1のストリップライン16aの
幅w1、第2のストリップライン16bの幅w2及び第
3のストリップライン16cの幅w3を、それぞれ、w
1=120μm、w2=w3=70μmとし、誘電体基
板14を構成する複数の誘電体層の誘電率を同一として
いる。
【0084】ディレイライン10D(実施例4)は、図
14に示すように、複数の誘電体層が積層、焼成一体化
され、かつ、両主面にそれぞれ内層アース電極12g、
12hが形成された誘電体基板14を有する。誘電体基
板14内には、内層アース電極12g、12hに挟まれ
ていない第1のストリップライン16aと、内層アース
電極12g、12hによって挟まれた第2及び第3のス
トリップライン16b及び16cと、第1及び第2のス
トリップライン16a及び16bを電気的に接続するビ
アホール18aと、第2及び第3のストリップライン1
6b及び16cを電気的に接続するビアホール18bと
が形成されている。
【0085】この場合、誘電体基板14内では、内層ア
ース電極12g及び第2のストリップライン16b間の
誘電率をεa1、第2及び第3のストリップライン16
b及び16c間の誘電率をεb、第3のストリップライ
ン16c及び内層アース電極12h間の誘電率をεa2
としたとき、εa1=εa2≧εb又はεa1≧εb、
かつ、εa2≧εbを満足するようにしている。
【0086】ディレイライン10D(実施例4)では、
第1、第2及び第3のストリップライン16a、16b
及び16cの幅をw1とし、w1=120μmとしてい
る。また、誘電体基板14を構成する複数の誘電体層の
誘電率εa1、εa2及びεbは、それぞれ、εa1=
εa2=εbとしている。
【0087】ディレイライン10E(比較例3)は、図
15に示すように、複数の誘電体層が積層、焼成一体化
され、かつ、両主面にそれぞれ内層アース電極12i、
12j、12k及び12lが形成された誘電体基板14
を有する。誘電体基板14内には、内層アース電極12
i、12j、12k、12lに挟まれた第1、第2及び
第3のストリップライン16a、16b及び16cと、
第1及び第2のストリップライン16a及び16bを電
気的に接続するビアホール18aと、第2及び第3のス
トリップライン16b及び16cを電気的に接続するビ
アホール18bとが形成されている。
【0088】ディレイライン10E(比較例3)では、
第1、第2及び第3のストリップライン16a、16b
及び16cの幅をw3とし、w3=70μmとしてい
る。また、誘電体基板14を構成する複数の誘電体層の
誘電率はεbとしている。
【0089】上記した3種類のディレイライン10C、
10D及び10E(実施例3、4及び比較例3)の入力
端子20に、立ち上がり時間17ns及び振幅225m
Vを有するステップパルスのパルス入力信号を入力した
ときに、出力端子22から出力されるパルス出力信号を
スペクトル・アナライザによって測定した。なお、立ち
上がり時間とは、パルス入力信号又はパルス出力信号の
立ち上がりにおいて、前記パルス入力信号又はパルス出
力信号の振幅に対し、前記パルス入力信号又はパルス出
力信号のレベルが20%〜80%の時間をいう。
【0090】前記パルス出力信号の立ち上がり部分を示
すパルス応答特性は、図16に示すように、パルス入力
信号(入力波形)の立ち上がりから約2ns経過した後
に、ディレイライン10C、10D及び10E(実施例
3、4及び比較例3)のパルス出力信号が立ち上がるよ
うな特性となる。即ち、パルス入力信号(入力波形)が
該パルス入力信号(入力波形)の振幅の50%(11
2.5mV)となる時間と、前記パルス出力信号が該パ
ルス出力信号の振幅の50%(112.5mV)となる
時間との時間差を、遅延時間Tと定義すると、比較例
3、実施例3及び実施例4の遅延時間Tは、T=約2n
sとなる。
【0091】また、ディレイライン10D(実施例4)
のパルス応答特性では、ディレイライン10C及び10
E(実施例3及び比較例3)のパルス応答特性と比較し
て、立ち上がり時間は小さいが、オーバーシュートが発
生している。
【0092】一方、ディレイライン10E(比較例3)
のパルス応答特性は、ディレイラインC(実施例3)の
パルス応答特性と比較して、立ち上がりにおけるパルス
出力信号のレベルが小さい上に、前記パルス出力信号が
パルス入力信号(入力波形)の振幅に到達するまでの時
間が長くなる。つまり、ディレイライン10E(比較例
3)は、ディレイラインC(実施例3)よりも導体損に
よる損失が大きく、立ち上がり時間も長い。
【0093】このように、ディレイライン10C(実施
例3)は、ディレイライン10D及び10E(実施例4
及び比較例3)と比較すると、パルス入力信号に対する
応答性がよい上に、オーバーシュートを発生することな
く前記パルス入力信号(入力波形)の振幅に速やかに到
達可能である良好なディレイラインであることが分か
る。
【0094】ディレイライン10C、10D及び10E
(実施例3、4及び比較例3)の周波数特性は、図17
に示すように、周波数が1GHz以下の領域では、ディ
レイライン10D(実施例4)の挿入損失が、ディレイ
ラインC及びE(実施例3及び比較例3)の挿入損失よ
りも小さい。また、周波数が1GHz以上の領域では、
ディレイライン10C(実施例3)の挿入損失が、ディ
レイラインD及びE(実施例4及び比較例3)の挿入損
失よりも小さい。なお、上記した挿入損失は、導体損に
よる損失、誘電体損等を含んでいる。
【0095】特に、ディレイライン10C(実施例3)
は、約3GHz以下の周波数領域において、不連続点に
起因した急激な損失の増大が発生しないので、高周波領
域に対応可能なディレイラインとして好適である。
【0096】以上、説明したように、第3の実施の形態
に係るディレイライン10Cは、内層アース電極12
d、12e及び12fに挟まれていない第1のストリッ
プライン16aの幅w1が、内層アース電極12d、1
2e及び12fに挟まれた第2及び第3のストリップラ
イン16b及び16cの幅w2及びw3よりも大きいの
で、該ディレイライン10Cの導体損による損失の低下
を図ることができる。
【0097】更に、第3の実施の形態に係るディレイラ
イン10Cは、従来技術に係るディレイライン10E
(比較例3)の内層アース電極12iを有していないの
で、該ディレイライン10Cの高さを低くすることが可
能である。また、第3の実施の形態に係るディレイライ
ン10Cを製造するとき、前記内層アース電極12iの
パターンが不要となるので、該ディレイライン10Cの
製造コストを低減することが可能となる。
【0098】また、第1、第2及び第3のストリップラ
イン16a、16b及び16cは、内層アース電極12
d、12e及び12fを介して誘電体基板14内に形成
されているので、各ストリップライン間におけるクロス
トークの低減を図ることができる。
【0099】更に、ディレイライン10Cの挿入損失
は、前記クロストークの低減によって低下する。また、
前記クロストークの低減によって、1GHz以上の高周
波領域において発生する不連続点での挿入損失の急激な
増大は、大幅に抑制される。従って、ディレイライン1
0Cは、1GHz以上の高周波領域でも使用可能なディ
レイラインとなる。
【0100】なお、この発明に係るディレイラインは、
上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱する
ことなく、種々の構成を採り得ることはもちろんであ
る。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るディ
レイラインによれば、低損失及び小型化を共に達成させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るディレイラインを示す
斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るディレイラインを示す
分解斜視図である。
【図3】第1の実施の形態に係るディレイラインを示す
縦断面図である。
【図4】第1の実験例に使用されるサンプルを示す断面
図である。
【図5】比較例1及び実施例1において、b(深さ)/
h(高さ)に対する特性インピーダンスの変化を示す特
性図である。
【図6】比較例1及び実施例1において、b(深さ)/
h(高さ)に対する実効誘電率の変化を示す特性図であ
る。
【図7】第2の実験例において、周波数に対する減衰量
の変化を示す特性図である。
【図8】第1の実施の形態に係るディレイラインの変形
例を示す分解斜視図である。
【図9】第2の実施の形態に係るディレイラインを示す
縦断面図である。
【図10】第2の実施の形態に係るディレイラインを示
す分解斜視図である。
【図11】第2の実施の形態に係るディレイラインを示
す斜視図である。
【図12】第3の実施の形態に係るディレイラインを示
す分解斜視図である。
【図13】第3の実施の形態に係るディレイラインを示
す縦断面図である。
【図14】実験例3で使用される実施例4(第1の実施
の形態に係るディレイラインの変形例)を示す縦断面図
である。
【図15】比較例3に係るディレイラインを示す縦断面
図である。
【図16】実施例3、4及び比較例3に係るディレイラ
インにおけるパルス応答特性を示す特性図である。
【図17】実施例3、4及び比較例3に係るディレイラ
インにおける周波数特性を示す特性図である。
【符号の説明】
10A、10Aa、10B、10C、10D、10E…
ディレイライン 12…アース電極 12a…第1のア
ース電極 12b…第2のアース電極 12c〜12l…
内層アース電極 14、32…誘電体基板 16a〜16d…第1〜第4のストリップライン 18、18a〜18c…ビアホール 20…入力端子 22…出力端子 30…アース電極 34…ストリップライン 36…サンプル A、B…曲線 b…深さ h…高さ S1〜S15…誘
電体層 w、w1〜w3…幅 ε、εa、εa1、εa2、εb…誘電率

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の誘電体層が積層されて構成された誘
    電体基板にアース電極が形成され、 前記誘電体基板内に複数のストリップラインと、これら
    ストリップラインを電気的に接続するビアホールとを有
    し、 前記複数のストリップラインのうち、前記アース電極に
    近接するストリップラインと前記アース電極間の誘電率
    をεa、前記ビアホールにて結合され、かつ、間にアー
    ス電極を挟まないストリップライン間の誘電率をεbと
    したとき、εa≧εbを満足することを特徴とするディ
    レイライン。
  2. 【請求項2】請求項1記載のディレイラインにおいて、 前記誘電体基板の内外における少なくとも2つの面にそ
    れぞれアース電極が形成され、 これらアース電極間に2つのストリップラインと、これ
    らストリップラインを電気的に接続するビアホールとを
    有し、 前記一方のストリップラインと該一方のストリップライ
    ンに近接するアース電極間の誘電体層の誘電率をεa
    1、前記他方のストリップラインと該他方のストリップ
    ラインに近接するアース電極間の誘電体層の誘電率をε
    a2、前記ビアホールにて結合されたストリップライン
    間の誘電率をεbとしたとき、εa1≧εb、かつ、ε
    a2≧εbを満足することを特徴とするディレイライ
    ン。
  3. 【請求項3】請求項2記載のディレイラインにおいて、 εa1=εa2≧εbを満足することを特徴とするディ
    レイライン。
  4. 【請求項4】複数の誘電体層が積層されて構成された誘
    電体基板内に形成された複数のアース電極と、前記誘電
    体基板内に形成された複数のストリップラインと、これ
    らストリップラインを電気的に接続するビアホールとを
    有し、 前記各ストリップラインは、前記各アース電極に挟まれ
    ていないストリップラインと、少なくとも2つのアース
    電極によって挟まれたストリップラインとから構成され
    ていることを特徴とするディレイライン。
  5. 【請求項5】請求項4記載のディレイラインにおいて、 前記各アース電極に挟まれていないストリップラインの
    幅は、前記少なくとも2つのアース電極によって挟まれ
    たストリップラインの幅よりも大きいことを特徴とする
    ディレイライン。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載のディ
    レイラインにおいて、 前記複数のストリップラインは、共にミアンダ形状、あ
    るいは共に渦巻き形状、もしくはミアンダ形状と渦巻き
    形状の組み合わせにより形成されていることを特徴とす
    るディレイライン。
  7. 【請求項7】請求項6記載のディレイラインにおいて、 前記隣接するストリップライン、又は前記各アース電極
    を介して隣接するストリップラインの信号の向きが逆で
    あることを特徴とするディレイライン。
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