JP2000286618A - ディレイライン - Google Patents

ディレイライン

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JP2000286618A
JP2000286618A JP8836299A JP8836299A JP2000286618A JP 2000286618 A JP2000286618 A JP 2000286618A JP 8836299 A JP8836299 A JP 8836299A JP 8836299 A JP8836299 A JP 8836299A JP 2000286618 A JP2000286618 A JP 2000286618A
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transmission line
conductors
line
delay
conductor
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JP8836299A
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Mitsuhiro Matsumoto
充弘 松本
憲雄 ▲吉▼田
Norio Yoshida
Makoto Tochigi
誠 栃木
Teruhisa Tsuru
輝久 鶴
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の周波数範囲が低周波領域でも小型化が
可能なディレイラインを提供する。 【解決手段】 ディレイライン10は、酸化マグネシウ
ム、シリカを主成分とする誘電材料(比誘電率εr:約
6.0)からなる矩形状の誘電体層111〜115のう
ち、誘電体層111を最上層とし、その下に以下の順
で、上面に接地導体181が形成された誘電体層112
と、上面に略L字状の伝送線路導体171が形成された
誘電体層113と、上面に略L字状の伝送線路導体17
2が形成された誘電体層114と、上面に接地導体18
2が形成された誘電体層115とが積層された積層体1
1を備える。また、積層体11の側面及び上下面部分に
は、伝送線路導体171,172の一端及び接地導体1
81,182の一部が接続される入力端子12、出力端
子13及びグランド端子14,15が形成される。この
際、伝送線路導体171,172の他端がビアホール導
体19で接続されることにより伝送線路16が形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディレイラインに
関し、特に、コンピュータや計測器等において信号伝達
を遅延させるために用いるディレイラインに関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来のディレイラインの上面図
である。ディレイライン50は、誘電体基板51の表面
にミアンダ状に折り曲げて蛇行させた信号線路用の伝送
線路52が、誘電体基板51の裏面のほぼ全面に接地導
体(図示せず)がそれぞれ形成され、その接地導体にグ
ランド端子53,54が、伝送線路52の両端に入力端
子55、出力端子56がそれぞれ接続された構成してい
る。また、伝送線路52の全長を変えることで所望の遅
延時間を得ている。
【0003】しかしながら、図8に示すようなディレイ
ライン50のように、ミアンダ状の伝送線路を用いる場
合には、伝送線路間の結合のため、みかけの線路長は実
際の線路長よりも短くなる。その結果、所望の線路長を
得るためには、実際の線路長が長くなり、ディレイライ
ンが大型化するという問題があった。
【0004】この問題点を解決するために、本出願人は
特開平10−22709号で遅延時間の第n番目のピー
クの周波数を、使用する周波数範囲内に入るように、伝
送線路の対向する線路の長さを調整することにより、所
望の周波数範囲で、みかけの線路長が実際の線路長より
も長くなるディレイラインを提案した。
【0005】図9は、本出願人が特開平10−2270
9号で提案したディレイラインの分解斜視図である。デ
ィレイライン60は、直方体状の積層体61と、積層体
61の側面と上下面部分に形成される入力端子62、出
力端子63及び2つのグランド端子64,65を備えて
なる。具体的には、酸化バリウム、酸化アルミニウム、
シリカを主成分とする誘電体層(比誘電率εr:約6.
0)からなる矩形状の誘電体層611〜614のうち、
誘電体層611を最上層とし、その下に以下の順で、上
面に接地導体661が形成された誘電体層612と、上
面にミアンダ状に折り曲げて蛇行させた伝送線路67が
形成された誘電体層613と、上面に接地導体662が
形成された誘電体層614とが積層された積層体61の
4箇所の側面及びこれに繋がる上下面部分に、入力端子
62、出力端子63及びグランド端子64,65が印刷
等により形成されたものを同時焼成して作製されてい
る。そして、誘電体層611〜614は、積層、圧着さ
れた後、焼成されると一体化する。そして、伝送線路6
7の両端部及び接地導体661,662の一部は、積層
体61の側面に引き出され、入力端子62、出力端子6
3及びグランド端子64,65に接続される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の従来
のディレイラインのように、遅延時間の第n番目のピー
クの周波数を、使用する周波数範囲内に入るように、伝
送線路の対向する線路の長さを調整する場合には、使用
する周波数が低いと伝送線路の対向する線路の長さが長
くなり、低周波数用のディレイラインが大型化するとい
う問題があった。ちなみに、使用する周波数範囲の中心
周波数が10GHzでは伝送線路の対向する線路の長さ
は3mm程度(比誘電率εrが約6.0の場合)である
が、使用する周波数範囲の中心周波数が800MHzで
は伝送線路の対向する線路の長さは38mm程度と10
GHzに比べ35mmも長くなる。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、所望の周波数範囲が低周波領
域でも小型化が可能なディレイラインを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述する問題点を解決す
るため本発明は、複数の誘電体層が積層された積層体
と、該積層体内に埋設された伝送線路と、該伝送線路及
び前記誘電体層を介して相対するように設けられた複数
の接地導体とを備え、前記伝送線路が前記積層体の積層
方向に積層された複数の伝送線路導体で構成され、か
つ、該複数の伝送線路導体のうち、隣り合う伝送線路導
体を伝播する高周波信号の進行方向が相互に異なる方向
になるように電気的に直列接続してなるディレイライン
であって、遅延時間の第n番目のピークの周波数が、使
用する周波数範囲内に入るように、前記隣り合う伝送線
路導体の対向する長さを設定することを特徴とする。
【0009】また、前記伝送線路導体が略スパイラル状
であることを特徴とする。
【0010】また、前記伝送線路導体が略ミアンダ状で
あることを特徴とする。
【0011】本発明のディレイラインによれば、遅延時
間の第n番目のピークの周波数が、使用する周波数範囲
内に入るように、伝送線路を構成する積層体の積層方向
に積層された複数の伝送線路導体のうち、隣り合う伝送
線路導体の対向する長さを設定しているため、使用する
周波数範囲内で実測による遅延時間を計算による遅延時
間よりも長くすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。図1は、本発明のディレイラインに係
る第1の実施例の斜視図である。ディレイライン10
は、直方体状の積層体11と、積層体11の側面と上下
面部分に形成される入力端子12、出力端子13及び2
つのグランド端子14,15を備えてなる。
【0013】図2は、図1のディレイラインを構成する
積層体の分解斜視図である。積層体11は、酸化バリウ
ム、酸化アルミニウム、シリカを主成分とする誘電体セ
ラミックス(比誘電率εr:約6.0)からなる矩形状
の誘電体層111〜115を順次積層し、圧着した後、
800〜1000℃で一体焼成することにより得られ
る。
【0014】誘電体層113,114の上面には、伝送
線路16を構成する略L字状の伝送線路導体171,1
72が形成される。また、誘電体層112,115の上
面には、略矩形状の接地導体181,182が形成され
る。
【0015】そして、積層体11の4箇所の側面及びこ
れに繋がる上下面部分には、入力端子12、出力端子1
3及びグランド端子14,15が、印刷された導電ペー
ストを積層体11と同時焼成することにより形成されて
いる。なお、これらの端子12〜15は積層体11を焼
成した後に焼付けにより形成してもよい。
【0016】また、誘電体層113,114の上面に形
成された伝送線路導体171,172の一端、及び誘電
体層112,115の上面に形成された接地導体18
1,182の一部は、積層体11の側面に引き出され、
入力端子12、出力端子13及びグランド端子14,1
5にそれぞれ接続される。
【0017】さらに、誘電体層113,114の上面の
伝送線路導体171,172は、それぞれ他端が伝送線
路導体171の他端に誘電体層113を貫通するように
設けられたビアホール導体19により接続され、最終的
に伝送線路16が形成される。これにより、積層体11
の積層方向に隣り合う2つの伝送線路導体171,17
2を伝播する高周波信号の進行方向(図中矢印)が互い
に異なる方向になるように電気的に接続されたことにな
る。
【0018】図3は、図1のディレイラインのIII−
III矢視断面図である。図3において、Aは伝送線路
16を構成する伝送線路導体171,172の対向する
部分の線路の長さであり、また、接地導体181,18
2間の距離は530μmである。
【0019】表1に伝送線路導体171,172の対向
する長さAと、遅延時間の第1番目のピークの周波数f
1、第2番目のピークの周波数f2及び第3番目のピー
クの周波数f3の関係の実測値を示す。この際、遅延時
間の実測値は、各対向する長さAにおいて、周波数を変
化させながら、伝送線路18の両端部が接続されている
入力端子11、出力端子12間の遅延時間を測定するこ
とにより求めた。
【0020】
【表1】
【0021】この結果から、最小2乗近似法にて、伝送
線路の対向する線路の長さAと、遅延時間の第n番目の
ピークの周波数fnとの関係を求めると、
【0022】
【数1】
【0023】(ただし、Co:光速、εr:誘電体層の
比誘電率)となることが解った。
【0024】図4は、図1のディレイライン10におい
て、伝送線路導体171,172の対向する長さAを3
0.6mmとした場合におけるディレイライン10の遅
延時間の周波数依存性である。なお、図4において、破
線は、実際の線路長(60.12mm)より計算される
遅延時間である。
【0025】この結果から、ピーク付近をみると、実測
による遅延時間、すなわち実測により得られた遅延時間
の方が、計算による遅延時間、すなわち実際の線路長よ
り計算される遅延時間よりも長いことが理解される。
【0026】上述の第1の実施例のディレイラインによ
れば、遅延時間の第n番目のピークの周波数fnが、使
用する周波数範囲内に入るように、上記の(1)式を用
いて、伝送線路を構成する積層体の積層方向に隣り合う
伝送線路導体の対向する長さAを設定しているため、使
用する周波数範囲内で実測による遅延時間を計算による
遅延時間よりも長くすることができる。
【0027】従って、みかけの線路長が実際の線路長よ
りも長くなるため、同じ遅延時間を考えた場合には、実
際の線路長を短くすることができ、ディレイラインの小
型化が可能になる。
【0028】また、伝送線路を構成する伝送線路導体を
積層体の積層方向に積層するため、低周波領域で使用す
る際に、伝送線路の全長が長くなっても、ディレイライ
ンの水平方向への大型化を防ぐことができる。
【0029】さらに、伝送線路を構成する積層体の積層
方向に隣り合う伝送線路導体は、伝播する高周波信号の
進行方向が互いに異なる方向になるように電気的に接続
されるため、伝送線路のインダクタンス成分が抑制され
ることとなる。したがって、ディレイラインの遮断周波
数が高くなるため、高周波領域での特性劣化を防ぐこと
が可能となる。
【0030】図5は、本発明のディレイラインに係る第
2の実施例の分解斜視図である。ディレイライン20
は、誘電体層211〜215からなる直方体状の積層体
21と、積層体21の内部に形成される伝送線路22を
構成する略スパイラル状の伝送線路導体231,232
及び略矩形状の接地導体241,242と、積層体21
の側面と上下面部分に形成され、伝送線路22を構成す
る伝送線路導体231,232の一端がそれぞれ接続さ
れる入力端子25及び出力端子26、並びに、接地導体
241,242の一部が接続される2つのグランド端子
27,28を備えてなる。
【0031】なお、伝送線路導体231,232は、そ
の他端をビアホール導体29により接続されて、伝送線
路22が形成される。これにより、積層体21の積層方
向に隣り合う2つの伝送線路導体231,232は、伝
播する高周波信号の進行方向(図中矢印)が互いに異な
る方向になるように電気的に接続されたことになる。
【0032】図6は、図5のディレイラインの変形例の
分解斜視図である。ディレイライン30は、第2の実施
例のディレイライン20(図5)と比較して、1つの誘
電体層に2つの伝送線路を備え、複数段積重ねられる点
で異なる。
【0033】直方体状の積層体(図示せず)は誘電体層
311〜318からなり、誘電体層312,315,3
18には略矩形状の接地導体341〜343が形成され
る。また、誘電体層313には一端が接続された2つの
略スパイラル状の伝送線路導体331,332が、誘電
体層314には独立した2つの略スパイラル状の伝送線
路導体333,334が形成される。
【0034】さらに、誘電体層316には独立した2つ
の略スパイラル状の伝送線路導体335,336が、誘
電体層317には独立した2つの略スパイラル状の伝送
線路導体337,338が形成される。
【0035】また、誘電体層313上の伝送線路導体3
31,332の他端、誘電体層314,316上の伝送
線路導体333〜336の一端には、誘電体層313,
314,316を貫通するようにビアホール導体35が
設けられる。
【0036】そして、伝送線路導体331〜338が、
伝送線路導体337、伝送線路導体335、伝送線路導
体333、伝送線路導体331、伝送線路導体332、
伝送線路導体334、伝送線路導体336、伝送線路導
体338の順にビアホール導体35で接続することによ
り伝送線路(図示せず)が形成されることになる。
【0037】なお、積層体の側面と上下面部分には、伝
送線路を構成する伝送線路導体337,338の一端が
それぞれ接続される入力端子35及び出力端子36、並
びに、接地導体341〜343の一部が接続される2つ
のグランド端子37,38が形成される。
【0038】上述の第2の実施例のディレイラインによ
れば、伝送線路を構成する積層体の積層方向に積層され
た伝送線路導体が略スパイラル状であるため、低周波領
域で使用する際に、伝送線路導体の長さが長くなって
も、伝送線路導体の占有面積を小さくすることができ
る。したがって、ディレイラインの水平方向のさらなる
小型化を実現することが可能となる。
【0039】また、変形例のように、複数段積重ねるこ
とにより伝送線路の全長を長くすることができるため、
遅延時間を長くすることが可能になる。ちなみに、3段
積重ねたときには800MHzで9nsecの遅延時
間、5段積重ねたときには1.96GHzで6nsec
の遅延時間を得ることができた。
【0040】図7は、本発明のディレイラインに係る第
3の実施例の分解斜視図である。ディレイライン40
は、誘電体層411〜415からなる直方体状の積層体
41と、積層体41の内部に形成される伝送線路42を
構成する略ミアンダ状の伝送線路導体431,432及
び略矩形状の接地導体441,442と、積層体41の
側面と上下面部分に形成され、伝送線路42を構成する
伝送線路導体431,432の一端がそれぞれ接続され
る入力端子45及び出力端子46、並びに、接地導体4
41,442の一部が接続される2つのグランド端子4
7,48を備えてなる。
【0041】なお、伝送線路導体431,432は、そ
の他端をビアホール導体49により接続されて、伝送線
路42が形成される。これにより、積層体41の積層方
向に隣り合う2つの伝送線路導体471,472は、伝
播する高周波信号の進行方向(図中矢印)が互いに異な
る方向になるように電気的に接続されたことになる。
【0042】上述の第3の実施例のディレイラインによ
れば、伝送線路を構成する積層体の積層方向に積層され
た伝送線路導体が略ミアンダ状であるため、低周波領域
で使用する際に、伝送線路導体の長さが長くなっても、
伝送線路導体の占有面積を小さくすることができる。し
たがって、ディレイラインの水平方向のさらなる小型化
を実現することが可能となる。
【0043】なお、第1乃至第3の実施例では、誘電体
層が酸化バリウム、酸化アルミニウム、シリカを主成分
とするセラミックの場合について説明したが、比誘電率
(εr)が1以上であれば何れの材料でもよく、例えば
酸化マグネシウム、シリカを主成分とするセラミックあ
るいはフッ素系樹脂等でも同様の効果が得られる。
【0044】また、伝送線路及び接地導体が積層体の内
部に存在している場合について説明したが、誘電体層を
挟んで伝送線路及び接地導体が存在していればよく、接
地導体が積層体の表面に存在していてもよい。
【0045】さらに、伝送線路を構成する伝送線路導体
の接続手段として、ビアホール導体を用いた場合につい
て説明したが、スルーホール導体あるいは積層体の側面
に形成した側面導体等でもよい。
【0046】また、誘電体層に伝送線路を構成する伝送
線路導体を1つ形成する場合について説明したが、第2
の実施例の変形例のように2つあるいはそれ以上形成し
てもよい。
【0047】さらに、第1及び第3の実施例では、1段
の場合について説明したが、第2の実施例の変形例よう
に複数段積重ねてもよい。また、第2の実施例の変形例
では、2段積重ねる場合について説明したが、3段以上
積重ねてもよい。これらの場合には、積重ねる段数に応
じて伝送線路の全長が長くなるため、遅延時間をより長
くすることができるようになる。
【0048】
【発明の効果】請求項1のディレイラインによれば、遅
延時間の第n番目のピークの周波数fnが、使用する周
波数範囲内に入るように、上記の(1)式を用いて、伝
送線路を構成する積層体の積層方向に隣り合う伝送線路
導体の対向する長さAを設定しているため、使用する周
波数範囲内で実測による遅延時間を計算による遅延時間
よりも長くすることができる。
【0049】従って、みかけの線路長が実際の線路長よ
りも長くなるため、同じ遅延時間を考えた場合には、実
際の線路長を短くすることができ、ディレイラインの小
型化が可能になる。
【0050】また、伝送線路を構成する伝送線路導体を
積層体の積層方向に積層するため、低周波領域で使用す
る際に、伝送線路の全長が長くなっても、ディレイライ
ンの水平方向への大型化を防ぐことができる。
【0051】さらに、伝送線路を構成する積層体の積層
方向に隣り合う伝送線路導体は、伝播する高周波信号の
進行方向が互いに異なる方向になるように電気的に接続
されるため、伝送線路のインダクタンス成分が抑制され
ることとなる。したがって、ディレイラインの遮断周波
数が高くなるため、高周波領域での特性劣化を防ぐこと
が可能となる。
【0052】請求項2及び請求項3のディレイラインに
よれば、伝送線路を構成する積層体の積層方向に積層さ
れた伝送線路導体が略ミアンダ状あるいは略スパイラル
状であるため、低周波領域で使用する際に、伝送線路導
体の長さが長くなっても、伝送線路導体の占有面積を小
さくすることができる。したがって、ディレイラインの
水平方向のさらなる小型化を実現することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディレイラインに係る第1の実施例の
斜視図である。
【図2】図1のディレイラインの分解斜視図である。
【図3】図1のディレイラインの断面図である。
【図4】図1のディレイラインにおいて隣り合う伝送線
路導体の対向する長さが30.6mmの場合における遅
延時間の周波数特性を示す図である。
【図5】本発明のディレイラインに係る第2の実施例の
分解斜視図である。
【図6】図5のディレイラインの変形例の分解斜視図で
ある。
【図7】本発明のディレイラインに係る第3の実施例の
分解斜視図である。
【図8】従来のディレイラインを示す正面図である。
【図9】従来の別のディレイラインを示す分解斜視図で
ある。
【符号の説明】
10,20,30,40 ディレイライン 11,21,41 積層体 111〜115,211〜215,311〜318,4
11〜415 誘電体層 16,22,42 伝送線路 171,172,231,232,331〜338,4
31,432 伝送線路導体 181,182,241,242,341〜343,4
41,442 接地導体 A 伝送線路導体の対向する長さ fn 遅延時間の第n番目のピークの周波数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴 輝久 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の誘電体層が積層された積層体と、
    該積層体内に埋設された伝送線路と、該伝送線路及び前
    記誘電体層を介して相対するように設けられた複数の接
    地導体とを備え、前記伝送線路が前記積層体の積層方向
    に積層された複数の伝送線路導体で構成され、かつ、該
    複数の伝送線路導体のうち、隣り合う伝送線路導体を伝
    播する高周波信号の進行方向が相互に異なる方向になる
    ように電気的に直列接続してなるディレイラインであっ
    て、 遅延時間の第n番目のピークの周波数が、使用する周波
    数範囲内に入るように、前記隣り合う伝送線路導体の対
    向する長さを設定することを特徴とするディレイライ
    ン。
  2. 【請求項2】 前記伝送線路導体が略スパイラル状であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のディレイライン。
  3. 【請求項3】 前記伝送線路導体が略ミアンダ状である
    ことを特徴とする請求項1に記載のディレイライン。
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