JP2003133647A - 半導体素子およびその作製方法 - Google Patents
半導体素子およびその作製方法Info
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Abstract
層に用いた半導体素子において、活性層の酸化を抑制
し、信頼性、歩留まりの高い半導体素子及びその作製方
法を提供する。 【解決手段】 半導体基板1上の所定の領域に積層され
た第1導電型クラッド層2、Alを含む活性層4および
第2導電型第1クラッド層6からなるストライプと、ス
トライプが埋め込まれた電流ブロック層8と、ストライ
プおよび電流ブロック層8の上に形成された第2導電型
第2クラッド層9と、第2導電型第2クラッド層上に形
成された第2導電型コンタクト層10とからなる半導体
素子において、上記活性層4と上記電流ブロック層8と
の間にAlを含まない保護層7を有する構成である。
Description
体層を活性層導波路に含む半導体素子とその作製方法に
関する。
アプライド・フィジィックス、第51巻、4539〜4
540ページ(JOURNAL OF APPLIED
PHYSICS,P.4539−4540,VOL.
51,1980)に示されているウエットエッチングで
導波路を形成した埋め込みヘテロ構造を有する半導体レ
ーザ(BH−LD:Buried Heterostr
ucture−Laser Diode)の構造を示
す。
aAsP活性層4c、p型InPクラッド層6b、p型
InGaAsPコンタクト層10bからなる導波路が形
成され、p型InP電流ブロック層8a、n型InP電
流ブロック層8b、n型InGaAsP層8cで埋め込
まれている。
製工程を示す。
液相成長法でInGaAsP活性層4c、p型InPク
ラッド層6b、InGaAsPキャップ層10cを成長
する(図15(a))。はじめの成長温度は630℃
で、冷却速度は0.5℃/分である。活性層の4cの組
成はIn0.73Ga0.27As0.63P0.37で室温での発振波
長は1.3μmである。
トライプ状の酸化シリコンマスク13aを形成する(図
15(b))。そして、Br(ブロム)−メタノール溶
液でn型InP基板1aに達するまでエッチングを行
い、導波路を形成する(図15(c))。Br−メタノ
ール溶液は、(111)InP面のエッチングレートが
遅いために逆メサ形状となる。この時、InGaAsP
活性層4cが幅1〜2μmになるようにエッチングを調
整する。その後、p型InP電流ブロック層8a、n型
InP電流ブロック層8b、n型InGaAsP層8c
で埋め込む(図15(d))。酸化シリコンマスク13
aを除去後、メサストライプ部分のみにp型InPクラ
ッド層6bに達するまで選択的にZn拡散領域200を
形成し(図14)、p型InGaAsPコンタクト層1
0bを形成して図14で示した構造が得られる。
少ない電流ブロック構造により活性層への電流注入が効
率よくできるために、低しきい値電流、高効率でのレー
ザ発振が可能である。しかし、活性層幅はしきい値電流
やビームパターンに影響を与えるので精密に制御する必
要がある。
では、メサエッチングにBr−メタノールなどのエッチ
ング液を使い、エッチング時間によってメサ幅を制御し
ているために、エッチング液のわずかな濃度差によるエ
ッチング速度の違いやサイドエッチングなどにより十分
な制御性が得られ難い。また、2〜3インチ基板を用い
たプロセスでは面内のばらつきも大きくなる。その結
果、レーザ特性がウェハ毎やウェハ面内で異なり、歩留
まりの低下をもたらすという問題が有る。前記文献に示
されているBH−LD(図14)においても、ビーム放
射角が活性層幅1μmで35度×35度、活性層幅が2
μmで15度×35度であり、活性層幅によってビーム
放射角が大きく変わることが記載されている。
レーザ(ASM−LD:All Selective
MOVPE grown Laser Diode)
は、エッチングプロセス不要でBH構造が作製できると
いう特徴を持つ。
・イー・ジャーナル・オブ・カンタム・エレクトロニク
ス、第35巻、第3号、368〜376頁(IEEE
JOURNAL OF QUANTUM ELECTRO
NICS,P.368−376,VOL.35,NO.
33,MARCH,1999)に示されているASM−
LDの構造図を示す。
nP基板1a上にメサストライプ状のn型InPクラッ
ド層2a(厚さd=100〜200nm)、n側InG
aAsP光ガイド層3b(λ=1.13μm、60n
m)、0.7%圧縮歪のInGaAsPウェル(d=6
nm)、InGaAsPバリア(λ=1.13μm、d
=8nm)、で構成される歪多重量子井戸活性層4b、
p側InGaAsP光ガイド層5b(λ=1.13μ
m、60nm)、p型InP第1クラッド層206a
(d=100〜200nm)が形成され、そのメサスト
ライプは、p型InP電流ブロック層8a(d=600
nm)、n型InP電流ブロック層8b(d=600n
m)で埋め込まれている。そして、その上にp型InP
第2クラッド層9a(d=1600nm)、p型InG
aAsコンタクト層10a(300nm)が形成さてい
る。また、p側電極11とn側電極12が形成されてい
る。
nP基板1a上に[110]方向に沿って2本のストラ
イプ状の酸化シリコンマスク13a(マスク幅5μm)
を形成し(図17(a))、マスクで挟まれた領域(開
口幅1.5μm)に選択MOVPE(Metal Or
ganic Vapor Phase Epitax
y)成長によりn型InPクラッド層2a、n側光ガイ
ド層3b、歪多重量子井戸活性層4b、p側光ガイド層
5b、p型InP第1クラッド層206aで構成される
順メサストライプ形状の活性層導波路を作製する(図1
7(b))。次にセルフアラインプロセスでメサストラ
イプのトップのみに酸化シリコンマスク13aを形成し
(図17(c))、それをマスクとしてp型InP電流
ブロック層8a、n型InP電流ブロック層8b、p型
InP電流ブロック層8aの順で選択成長する(図17
(d))。酸化シリコンマスク13aを除去後に、p型
InP第2クラッド層9aとp型InGaAsコンタク
ト層10aを結晶成長してレーザ構造が作製できる(図
17(e))。
まず、活性層導波路を選択成長後、熱化学気相堆積法
(熱CVD)によりメサストライプトップの酸化シリコ
ン膜14の厚さ(dt)がメサストライプ側面の酸化シ
リコン膜14の厚さ(ds)より厚くなる(dt>d
s)ように形成する(図18(a))。次に、ds=0
になるまでメサストライプ側面の酸化シリコン膜をエッ
チングする(図18(b))。次に、一般的なフォトリ
ソ技術で活性層導波路をカバーするようにレジスト15
を形成し、メサ底の酸化シリコン膜のみをサイドエッチ
ングで除去する(図18(c))。そして、レジスト1
5を除去してメサストライプトップのみに酸化シリコン
マスク13aを形成するセルフアラインプロセスが完了
する(図18(d))。
性層導波路が、(001)面と側面を示す(111)B
面とで囲まれた非常に平滑な順メサ形状をなすために、
活性層幅(メサストライプ幅)は選択成長領域の開口幅
とマスク幅によって決定される。従って、誘電体マスク
の加工(パターニング)をウェハ面内やウェハ毎で制御
することができれば、活性層幅は自動的に決定される。
その結果、面内均一性や再現性に優れた半導体素子を作
製することができ、歩留まりを向上することができる。
前記文献においても、図16に示した半導体レーザが均
一性に優れたレーザ特性を示すことが記載されている。
を活性層に用いた半導体レーザは、InGaAsP系に
比べて電子側のバンドオフセットが大きいためにキャリ
アの閉じ込めが強く、低しきい値電流・高温度特性など
レーザ特性の向上が期待できる。
(Al)を含むために、活性層側面が大気に露出するプ
ロセスを必要とするBH構造では酸化によるレーザ特性
の劣化、信頼性の低下が懸念される。図14で示した従
来のBH−LDでは、図15(c)で示したメサエッチ
ング時に活性層側面が必ず大気にさらされる。一方、図
16で示したASM−LDにおいても、図17(c)の
工程で活性層側面を大気に露出することになり、酸化は
避けられない。
性層に用いた半導体素子において、活性層側面をAlを
含まない半導体層でカバーすることによって活性層を大
気にさらすことを無くし、活性層の酸化を抑制し、信頼
性、歩留まりの高い半導体素子及びその作製方法を提供
することにある。
の本発明の半導体素子は、半導体基板上の所定の領域に
積層された第1導電型クラッド層、Alを含む活性層お
よび第2導電型第1クラッド層からなるストライプと、
前記ストライプが埋め込まれた電流ブロック層と、前記
ストライプおよび前記電流ブロック層の上に形成された
第2導電型第2クラッド層と、前記第2導電型第2クラ
ッド層上に形成された第2導電型コンタクト層とからな
る半導体素子において、前記活性層と前記電流ブロック
層との間にAlを含まない保護層を有する構成である。
1導電型クラッド層、Alを含む活性層および第2導電
型第1クラッド層からなるストライプにおいて、活性層
と電流ブロック層との間に、活性層と組成が異なる、A
lを含まない保護層を形成しているので、活性層の酸化
を抑制できる。したがって、活性層の酸化によるレーザ
特性の悪化を防ぎ、信頼性および歩留まりの高い半導体
素子を得ることができる。
導電型第1クラッド層と同じ膜であってもよい。
クラッド層と同じ膜であるので、第2導電型第1クラッ
ド層と同時に保護層を形成することができ、半導体基板
表面からのストライプの高さを低減することができる。
面、または(001)面から[1―10]方向または
[―110]方向に傾いており、その傾きが15度以下
であってもよい。
たは(001)面から[1―10]方向または[―11
0]方向に傾いており、その傾きが15度以下である
と、ストライプ側面に保護層が形成されやすくなるの
で、活性層の酸化抑制効果がさらに向上する。
は、保護層の成長温度をTg(℃)とし、保護層の成長
速度をRg(μm/h)とすると、(x,y)=(T
g,Rg)によるxy平面で示される成長温度と成長速
度との関係から、(Tg,Rg)=(560,0.
3)、(620,0.3)、(670,2)、(67
0,3)、(560,3)の5点を結んで囲まれた領域
内の任意の点で定まる成長温度と成長速度としてもよ
い。
長温度をTg(℃)とし、成長速度をRg(μm/h)
とすると、(x,y)=(Tg,Rg)によるxy平面
で示される成長温度と成長速度との関係から、(Tg,
Rg)=(560,0.3)、(620,0.3)、
(670,2)、(670,3)、(560,3)の5
点を結んで囲まれた領域内の任意の点で定まるため、保
護層形成ための成長速度と成長温度とを的確に決めるこ
とができ、保護層を安定して形成することができる。し
たがって、活性層の酸化抑制効果を確実に得ることがで
きる。
積層された第1導電型クラッド層、Alを含む活性層お
よび第2導電型第1クラッド層からなるストライプのス
トライプ状領域の長手方向を示すストライプ方位が[1
10]であるとき、半導体基板の面方位が、(001)
面から[110]方向または[−1−10]方向に傾い
ていてもよい。
位が[110]であるとき、半導体基板の面方位を、
(001)面から[110]方向または[−1−10]
方向に傾けることにより、ストライプ側面での保護層形
成の被覆性を向上する。したがって、ストライプ側面に
形成される保護層の膜厚が厚くなり、活性層の酸化抑制
効果が向上する。
積層された第1導電型クラッド層、Alを含む活性層お
よび第2導電型第1クラッド層からなるストライプのス
トライプ状領域の長手方向を示すストライプ方位が、半
導体基板面内で[110]方向から[―110]方向ま
たは[1―10]方向に傾いていてもよい。
位を、半導体基板面内で[110]方向から[―11
0]方向または[1―10]方向に傾けることにより、
ストライプ側面での保護層形成の被覆性がさらによくな
る。したがって、ストライプ側面に形成される保護層の
膜厚が厚くなり、活性層の酸化抑制効果が向上する。
ストライプ方位が、半導体基板面内で[110]方向か
ら[―110]方向または[1―10]方向へ傾いてお
り、その傾きが0.01度以上3度以下であってもよ
い。
イプ方位が、半導体基板面内で[110]方向から[―
110]方向または[1―10]方向へ傾いており、そ
の傾きが0.01度以上3度以下であれば、ストライプ
側面での保護層形成の被覆性がよくなるだけでなく、ス
トライプの良好な形状を維持できる。
もよい。
半導体素子の作製方法は、半導体基板上に、第1導電型
クラッド層、Alを含む活性層および第2導電型第1ク
ラッド層からなるストライプを形成する工程と、前記第
2導電型第1クラッド層形成後、酸素にさらすことな
く、Alを含まない保護層を前記活性層の露出面を覆う
ように形成する工程と、前記ストライプ上部に誘電体マ
スクを形成する工程と、前記保護層、前記ストライプお
よび前記半導体基板の露出面上に電流ブロック層を形成
する工程と、前記誘電体マスクを除去する工程と、前記
保護層または前記ストライプの露出面、および前記電流
ブロック層上に第2導電型第2クラッド層を形成する工
程と、前記第2導電型第2クラッド層上に第2導電型コ
ンタクト層を形成する工程とからなる。
Alを含む活性層および第2導電型第1クラッド層から
なるストライプを形成した後、酸素にさらすことなく、
Alを含まない保護層を活性層の露出面を覆うように形
成しているので、活性層が、ストライプ形成以降の工程
で、大気中などの酸素にさらされることがない。そのた
め、活性層が酸化されることが抑制され、信頼性および
歩留まりの高い半導体素子を作製できる。
ッド層、Alを含む活性層を形成する工程と、前記活性
層形成後、酸素にさらすことなく、Alを含まない第2
導電型第1クラッド層を、前記活性層上部、および前記
活性層の露出面を覆うように形成し、前記第1導電型ク
ラッド層、前記活性層および前記第2導電型第1クラッ
ド層からなるストライプを形成する工程と、前記ストラ
イプ上部に誘電体マスクを形成する工程と、前記ストラ
イプおよび前記半導体基板の露出面上に電流ブロック層
を形成する工程と、前記誘電体マスクを除去する工程
と、前記ストライプの露出面および前記電流ブロック層
上に第2導電型第2クラッド層を形成する工程と、前記
第2導電型第2クラッド層上に第2導電型コンタクト層
を形成する工程とからなる。
Alを含む活性層を形成した後、酸素にさらすことな
く、Alを含まない第2導電型第1クラッド層を、活性
層上部、および活性層の露出面を覆うように形成し、第
1導電型クラッド層、活性層および第2導電型第1クラ
ッド層からなるストライプを形成しており、ストライプ
形成以降の工程では、第2導電型第1クラッド層が活性
層の酸化を防ぐ。第2導電型第1クラッド層が活性層の
酸化を防ぐ保護層の機能も有しているため、第2導電型
第1クラッド層とは別に保護層を形成するための工程が
必要なく、半導体素子の作製期間を短縮できる。
は、保護層の成長温度をTg(℃)とし、保護層の成長
速度をRg(μm/h)とすると、(x,y)=(T
g,Rg)によるxy平面で示される成長温度と成長速
度との関係から、(Tg,Rg)=(560,0.
3)、(620,0.3)、(670,2)、(67
0,3)、(560,3)の5点を結んで囲まれた領域
内の任意の点で定まる成長温度と成長速度としてもよ
い。
ッド層形成時の条件は、成長温度をTg(℃)とし、成
長速度をRg(μm/h)とすると、(x,y)=(T
g,Rg)によるxy平面で示される成長温度と成長速
度との関係から、(Tg,Rg)=(560,0.
3)、(620,0.3)、(670,2)、(67
0,3)、(560,3)の5点を結んで囲まれた領域
内の任意の点で定まる成長温度と成長速度としてもよ
い。
面、または(001)面から[1―10]方向または
[―110]方向に傾いており、その傾きが15度以下
であってもよい。
ストライプを形成し、前記ストライプ状領域の長手方向
を示すストライプ方位が[110]であるとき、半導体
基板の面方位が、(001)面から[110]方向また
は[−1−10]方向に傾いていてもよい。
ストライプを形成するとき、前記ストライプ状領域の長
手方向を示すストライプ方位が、半導体基板面内で[1
10]方向から[―110]方向または[1―10]方
向に傾いていてもよい。
ストライプ方位が、半導体基板面内で[110]方向か
ら[―110]方向または[1―10]方向へ傾いてお
り、その傾きが0.01度以上3度以下であってもよ
い。
もよい。
法について図面を使って説明する。
す。半導体基板1上にメサストライプ形状の第1導電型
クラッド層2、アルミニウム(Al)を含む活性層4、
第2導電型第1クラッド層6からなる活性層導波路が形
成され、その活性層導波路はAlを含まない半導体層
(保護層7)で覆われている。そして、保護層7を含む
導波路は、電流ブロック層8で埋め込まれ、更に第2導
電型第2クラッド層9、第2導電型コンタクト層10が
積層されている。
面を成長面とする半導体基板1上に2本のストライプ状
の誘電体マスク13を形成し(図2(a))、マスクで
挟まれた領域に選択MOVPE成長により第1導電型ク
ラッド層2、Alを含む活性層4、第2導電型第1クラ
ッド層6で構成される順メサ形状の活性層導波路を作製
する(図2(b))。更に、結晶成長炉の外に出すこと
無く、酸素にさらすこと無く連続して保護層7を形成す
る(図2(c))。
路のメサトップのみに誘電体マスク213を形成し(図
2(d))、それをマスクとして電流ブロック層8を選
択成長で形成する(図2(e))。誘電体マスク213
を除去後、第2導電型第2クラッド層9と第2導電型コ
ンタクト層10を形成して図1の構造が作製できる。
ているために、その後のプロセスにおいてウェハを大気
にさらしても、Alを含んだ活性層側面における大気中
の酸素による酸化が抑制され、素子特性の悪化や信頼性
の低下を防ぐことができる。酸化の抑制は、保護層7に
よって行われる。保護層7が半導体素子を完成するプロ
セス中で消失してしまうと、Alを含む活性層側面は酸
化されてしまう。それを抑制するためには、保護層7の
厚さを厚くすることが必要である。また、意図的に消失
しないようにプロセスを構成する必要がある。
にAlを含まないために保護層という考え方はなかっ
た。また、たとえ偶然にして側面保護層的なものが形成
されていたとしても、最終的には電流ブロック層中に埋
め込むプロセスで消失している。
工程まで残存させることによって酸化抑制効果を引き出
し、しいては実用に耐え得るAl系活性層導波路を有す
る半導体素子の構造と作製方法を提供するものである。
製造方向について述べる。保護層7は、成長温度を低
くする、III族(InやGaなど)原料の供給量を
増やし、成長速度を増加する、半導体基板上に形成し
た2本のストライプ状の誘電体マスクで挟まれることに
より形成されるストライプ状の開口領域のストライプ方
向を意図的に傾ける、ことによりメサ側面での成長速度
をメサトップの成長速度に比べて増加することができ
る。その理由としては、活性層導波路の側面は(11
1)B面であり、その面におけるIII族原子(In、
Gaなど)は下地のV族原子(As、Pなど)と1本の
ボンドでしか結合していない。従って、成長温度が高い
と結合が切れて脱離が起こり易く、結果的に成長が抑制
される。なお、以下において、活性層道波路の側面を
(111)B面と称する。
(111)B面での成長が促進できる。また、III族
原子の吸着確率はIII族原子の濃度に比例するので、
(001)面上の成長速度が大きいほど(111)B面
上の成長速度も大きくなる。従って、成長速度がある程
度大きい成長条件では、(111)B面である活性層導
波路側面への保護層の形成が容易になる。また、ストラ
イプ状の開口領域のストライプ方位を傾けると開口領域
に形成した活性層導波路の側面である(111)B面は
ステップ密度が増加し、傾けない場合に比べてステップ
フロー成長が促進される。その結果、(111)B面に
おける保護層7の成長が促進されると共に被覆性、平坦
性も向上する。
トライプ側面の酸化が抑制できないと、非発光再結合セ
ンターが生成され、結果的にレーザ特性の悪化や信頼性
の低下をもたらす。従って、Alを含んだ半導体層を活
性層導波路に用いた半導体素子、例えば、ASM−LD
構造による半導体素子において、本発明の構造を採用す
ることにより、実用に耐える半導体レーザを初めて実現
することができる。
例で、Alを含んだ半導体層を活性層に用いた1.3μ
m帯ASM−LDの構造図である。
nP基板1a(キャリア濃度n=2×1018cm-3)上
にメサストライプ形状のn型InPクラッド層2a(厚
さd=200nm、n=1×1018cm-3)、n側In
AlGaAs光ガイド層3a(d=50nm、ノンドー
プ)、InAlGaAsウェル(d=6nm、1.5%
圧縮歪、7ウェル)、InAlGaAsバリア(d=1
0nm、0.9%引っ張り歪)で構成される歪多重量子
井戸活性層4a、p側InAlGaAs光ガイド層5a
(d=50nm、ノンドープ)、p型InP第1クラッ
ド層56a(d=50nm、p=5×1017cm-3)か
らなる活性層導波路が形成され、その活性層導波路の側
面はp型InP保護層7aで被覆されている。(00
1)面におけるp型InP保護層7aの厚さは200n
m、キャリア濃度はp=5×1017cm-3である。ま
た、メサストライプ側面の(111)B面におけるp型
InP保護層7aの厚さは30nmである。
ロック層8a(d=700nm、p=7×1017c
m-3)、n型InP電流ブロック層8b(d=600n
m、n=1×1018cm-3)で埋め込まれ、p型InP
第2クラッド層9a(d=1500nm、p=1×10
18cm-3)、p型InGaAsコンタクト層10a(3
00nm、p=1×1019cm-3)が積層されている。
なお、図3に示されていないが、図16に示すp側電極
11、n側電極12が従来と同様に形成されており、詳
細な説明を省略する。
本発明の第1の実施例であるASM−LDの作製工程図
である。結晶成長はMOVPE法を使い、原料として
は、トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリエチル
ガリウム(TEGa)、トリメチルインジウム(TMI
n)、アルシン(AsH3)、ホスフィン(PH3)を用
いる。また、n型とp型のドーピング原料としては、ジ
シラン(Si2H6)とジエチル亜鉛(DEZn)をそれ
ぞれ用いる。キャリアガスは水素で、成長圧力は100
hPaで行う。
nP基板1a上に厚さ100nmの酸化シリコン膜を熱
CVDで堆積する。そして、一般的なフォトリソ技術を
使ってマスク幅5μm、開口幅1.5μmからなる一対
のストライプ状の酸化シリコンマスク13aに加工する
(図4(a))。ストライプの長手方向を示すストライ
プ方位は[110]方向である。
し、n型InPクラッド層2a、n側InAlGaAs
光ガイド層3a、InAlGaAs層を含む歪多重量子
井戸活性層4a、p側InAlGaAs光ガイド層5
a、p型InP第1クラッド層56aで構成される順メ
サ形状の活性層導波路を選択成長により形成する(図4
(b))。更に大気にさらすことなく連続して、p型I
nP保護層7aを成長させる(図4(c))。成長温度
と選択成長領域の(001)面における成長速度はそれ
ぞれ、n型InPクラッド層2aからp型InP第1ク
ラッド層56aまでが640℃、0.5μm/h、p型
InP保護層7aが590℃、1.5μm/hである。
その後MOVPE装置から取り出し、セルフアラインプ
ロセスによりメサトップのみに酸化シリコンマスク21
3aを形成する(図4(d))。
長温度630℃でp型InP電流ブロック層8a、n型
InP電流ブロック層8bを選択成長により形成する
(図4(e))。MOVPE装置から取り出して酸化シ
リコンマスク213aを除去後、3回目のMOVPE成
長で成長温度600℃でp型InP第2クラッド層9
a、p型InGaAsコンタクト層10aを成長させ、
その後、p型電極11の形成、n型InP基板1aの研
磨、n型電極12の形成を行い、図3で示したASM−
LDを作製することができる。
前面30%、後面90%の端面コーティングを施してレ
ーザ特性を評価したところ、25℃におけるしきい値電
流は8mA、スロープ効率は0.45W/Aと低しきい
値電流、高効率でのレーザ発振を得た。また、120℃
までのレーザ発振を確認し、高温での連続動作も確認し
た。 (第2の実施例)図5は本発明の第2の実施例で、第1
の実施例と同様にAlを含んだ半導体層を活性層に用い
た1.3μm帯ASM−LDの構造図である。第1実施
例との違いは、活性層導波路の側面がp型InP第1ク
ラッド層6aで被覆されており、p型InP第1クラッ
ド層6aが第1実施例における保護層7aの役割を担っ
ている。
実施例と同様に結晶成長にはMOVPE法を使い、原料
としてはTMAl、TEGa、TMIn、AsH3、P
H3を用い、n型とp型のドーピング原料としてはSi2
H6とDEZnをそれぞれ用いる。キャリアガスは水素
で、成長圧力は100hPaで行う。
nP基板1a上に厚さ100nmの酸化シリコン膜を熱
CVDで堆積する。そして、一般的なフォトリソ技術を
使ってマスク幅5μm、開口幅1.5μmからなる一対
のストライプ状の酸化シリコンマスク13aに加工する
(図6(a))。ストライプの長手方向を示すストライ
プ方位は[110]方向である。
し、n型InPクラッド層2a、n側InAlGaAs
光ガイド層3a、InAlGaAsを含む歪多重量子井
戸活性層4a、p側InAlGaAs光ガイド層5a、
p型InP第1クラッド層6aで構成される順メサ形状
の活性層導波路を選択成長により形成する(図6
(b))。p型InP第1クラッド層6aの厚さは、メ
サトッフ゜である(001)面で200nm、メサ側面
である(111)B面で20nmである。成長温度と選
択成長領域の(001)面における成長速度は、n型I
nPクラッド層2a、n側InAlGaAs光ガイド層
3a、多重量子井戸活性層4a、p側InAlGaAs
光ガイド層5aで640℃、0.5μm/hで、p型I
nP第1クラッド層6aは620℃、を2.5μm/h
である。第2の実施例では、p型InP第1クラッド層
6aの成長温度を下げることによりメサストライプ側面
における成長を促進させ、保護層として機能させてい
る。
1実施例と同様にセルフアラインプロセス、電流ブロッ
ク層8aの形成、p型InP第2クラッド層9aの形
成、p型InGaAsコンタクト層10aの形成を経て
図5の構造を作製することができる。
1)面における成長速度を変化させて、メサストライプ
側面にInP保護層を形成した結果を示す。ストライプ
の長手方向が[110]方向になるように、ストライプ
を形成した。成長後にメサストライプ側面を走査型電子
顕微鏡で観察し、(111)B面の被覆状態と成長条件
の関係をプロットした。
度(Rg)とからなる成長条件の関係を、(x,y)=
(Tg,Rg)によるxy平面としたグラフであり、メ
サ側面が完全に被覆されていれば○印を、部分的に被覆
されていれば△印を、被覆されていなければ×印を上記
xy平面にプロットしている。
成長速度は実験を行った0.3μm/hから3μm/h
の範囲で、(111)B面への平坦なInP成長が確認
できた。しかし、560℃以下では平坦性が低下し、メ
サストライプ側面に保護層を十分に被覆できなかった。
これは、成長温度の低下によりIn原子のマイグレー
ション長が短くなったため、PH3の分解効率が低下
し、P(リン)圧が不足して結晶性が悪化したため、と
考えられる。また、670℃以上では(111)B面へ
の成長が抑制された。これは成長温度が高すぎるために
In原子の付着率が低下したためと考えられる。一方、
620℃〜670℃では、成長温度の上昇と共に成長速
度を増加することにより、(111)B面の成長が可能
となる。尚、成長速度については、成長層の平坦性や厚
さの制御性を考えると、(001)面上で3μm/h以
下が適当であると考えられる。
3)、(620,0.3)、(670,2)、(67
0,3)、(560,3)の5点を結んで囲まれた領域
における任意の点での成長温度、成長速度でストライプ
側面の保護層の形成を行うことにより、被覆性、平坦
性、結晶性に優れた成長が可能である。第1の実施例で
はp型InP保護層7aを590℃、1.5μm/h
で、実施例2ではp型InP第1クラッド層を620
℃、2.5μm/hで成長することにより保護層をメサ
ストライプ側面に形成し、Alを含んだ半導体層の酸化
を抑制している。
数度傾けても変わらないので、図7で示した(111)
B面に対する関係はほぼ同様な関係が得られる。 (第3の実施例)図8は本発明の第3の実施例で、活性
層導波路を選択成長で形成した後の斜視図である。第
1、第2の実施例と同様にAlを含んだ半導体層を活性
層に用いた1.3μm帯ASM−LDである。
板1a(キャリア濃度n=2×10 18cm-3)上に2本
のストライプ状の酸化シリコンマスク13aが[11
0]方向から(001)面内で0.5度傾いて形成さ
れ、その挟まれた領域にメサストライプ状のn型InP
クラッド層2a(厚さd=200nm、n=1×1018
cm-3)、n側InAlGaAs光ガイド層3a(d=
50nm、ノンドープ)、InAlGaAsウェル(d
=6nm、1.5%圧縮歪、7ウェル)、InAlGa
Asバリア(d=10nm、0.9%引っ張り歪)で構
成される歪多重量子井戸活性層4a、p側InAlGa
As光ガイド層5a(d=50nm、ノンドープ)、p
型InP第1クラッド層6a(d=200nm、p=5
×1017cm -3)が形成されている。
は、p型InP第1クラッド層6aでカバーされてお
り、p型InP第1クラッド層6aが保護層の役割をし
ている。(111)B面におけるp型InP第1クラッ
ド層6aの厚さは、40nmである。
3の実施例の作製工程図で、活性層導波路を選択成長で
形成するまでを示したものである。第1実施例、第2実
施例と同様に結晶成長にはMOVPE法を使い、原料と
してはTMAl、TEGa、TMIn、AsH3、PH3
を、n型とp型のドーピング原料としてはSi2H6とD
EZnをそれぞれ用いる。キャリアガスは水素で、成長
圧力は100hPaで行う。
nP基板1a上に厚さ100nmの酸化シリコン膜を熱
CVDで堆積する。そして、一般的なフォトリソ技術を
使って幅5μm、開口幅1.5μmからなる一対のスト
ライプ状の酸化シリコンマスク13aに加工する(図9
(a))。この時、ストライプの長手方向は[110]
方向から(001)面内で意図的に0.5度傾けて形成
する(図9(b))。
し、n型InPクラッド層2a、n側InAlGaAs
光ガイド層3a、InAlGaAsを含む歪多重量子井
戸活性層4a、p側InAlGaAs光ガイド層5a、
p型InP第1クラッド層6aで構成される順メサ形状
のDH(Double Hetero)構造を選択成長
により形成する(図9(c))。成長温度と成長速度は
n型InPクラッド層2aからp側InAlGaAs光
ガイド層5aまでは640℃、0.5μm/hで、p型
InP第1クラッド層6aは600℃、0.5μm/h
である。
向から(001)面内で0.5度傾けて形成されている
ために、選択成長で形成されるDHメサストライプも傾
いて形成される。更に、メサ側面も傾いているために
(111)B面におけるステップ密度が増加し、傾けな
い場合に比べてIII族原子の吸着確率が増加する。そ
の結果、p型InP第1クラッド層6a成長時にメサ側
面への成長が促進されて、Alを含む半導体層(光ガイ
ド層(3a、5a)、活性層4a)の側面を被覆するこ
とができる。
て0.5度の場合について述べた。傾き角に比例して
(111)B面におけるステップ間隔が短くなりステッ
プ密度が増加するので、ストライプをわずかに傾けるこ
とにより(111)B面における成長促進、平坦性向上
など本発明の作用を効果的に得ることができる。傾き角
の範囲について考えると、ストライプを[110]方向
の基準となるもの(例えば、へき開面)からX度傾かせ
ると、長さL(μm)離れた所での[110]方向スト
ライプからのずれ量S(μm)は、式(1)で表すこと
ができる。
が0.01度のとき、Sは約9μmとなる。9μmとい
う大きさは、密着露光機などを用いた通常のフォトリソ
プロセスにおいて人間が意図的にずらすことができる十
分な大きさである。しかし、基板毎での再現性などを考
慮すると、傾き角を意図的に制御できる精度としては
0.01度以上とするのが妥当と考えられる。
択成長に用いる酸化シリコンマスク13aの[110]
方向からの傾き角が0度、3度、5度の場合における保
護層形成後のメサストライプ形状を示す。保護層とし
て、p型InP第1クラッド層6aを用いた。ストライ
プの傾き角が大きくなるのに伴い、(111)B面にお
ける成長速度が増加し、順メサ形状(傾き角が0度の場
合)からマッシュルーム形状(3度)、疑似逆メサ形状
(5度)へと変化する。
図18に示したセルフアラインプロセスにおいて、熱C
VDによる酸化シリコン膜堆積時にひさし下部によどみ
層が形成されて側面での酸化シリコン膜厚(ds)が厚
くなる。従って、dt>ds(図18(a)参照)にな
るように酸化シリコン膜14を形成するのが不可能であ
る。従って、傾き角は3度以下とする方が良い。
コンマスク13aの傾き角は、0.01度以上3度以下
とするのが望ましい。
幅を一定とし、ストライプマスク全体を一定の角度だけ
傾けた。しかし、図11に示したマスクパターンのよう
にマスクの一部を傾けた場合(図11(a))や傾け角
を複数変えた場合(図11(b))、開口幅やマスク幅
を変えた場合(図11(c))など、それらの作用によ
って活性層導波路の側面をカバーする保護層を形成する
ことができれば、本発明は有効である。また、第1実施
例〜第3実施例では活性層にInAlGaAs層を含ん
だASM構造による半導体素子の場合について述べた
が、AlGaAsやInAlGaPなどを用いた場合で
も本発明は有効である。
半導体基板の面方位が(001)面の場合で説明した
が、[1−10]方向または[―110]方向に数度傾
いていてもよい。この数度の傾きは、選択MOVPE成
長で形成されるメサ側面が(111)B面となる範囲の
角度である。
5度傾けた(001)InP基板を用いて活性層導波路
を形成した後の断面構造を示す。5度傾けることにより
成長面と(111)B面はそれぞれ59.7度、49.
7度をなす。しかし、選択成長により(111)B面の
形成、つまり保護層であるp型InP第1クラッド層6
aの形成が可能であり、本発明を適用することができ
る。そして、本発明の効果が得られる角度としては、
(111)B面の形成が可能である15度程度までであ
る。
から[110]方向または[−1−10]方向に傾いて
いてもよい。この傾き角に応じて(111)B面のステ
ップ密度が増加するので、本発明の作用である(11
1)B面への成長の促進、平坦性の向上が得られる。
度傾けた(001)InP基板を用いて作製したASM
−LDの断面図を示す。図13(a)は導波路に垂直方
向、図13(b)は導波路に平行な方向から見た断面図
である。[110]方向に1度傾けることによりへき開
で形成した端面も1度傾くことになる。半導体レーザの
反射面となるへき開で形成した(110)面及び(−1
−10)面も傾くために、ミラー損失が増加してしきい
値電流の増加をもたらすが、本発明を適用することによ
って、信頼性や歩留まりの向上という本発明の効果が十
分に得られれば、その傾き角まで本発明が有効である。
さらに、ドライエッチングを用いて反射面を形成する場
合については、基板の傾き角に依存せず垂直なミラー形
成が可能であるから、レーザ特性の悪化を危惧する必要
はない。
ては、順メサ形状のストライプについて説明してきた
が、順メサ形状に限られず、ストライプの側面が半導体
基板表面に垂直になるように、ストライプが形成されて
もよい。
を活性層に用いた半導体素子において、ストライプ側面
をAlを含まない半導体層でカバーすることによって、
活性層を大気にさらすこと無く、信頼性、歩留まりの高
い半導体素子及びその作製方法を得ることができる。
ある。
る。
層を活性層に用いた1.3μm帯ASM−LDの構造断
面図である。
である。
造断面図である。
である。
側面の被覆形態の成長条件依存性を示すグラフである。
構造を示す斜視図である。
である。
状と傾き角の関係を示した図である。
長用のマスクパターンを示した図である。
1)のInP基板上に活性層導波路形成した後の断面構
造図である。
1)のInP基板上に形成したASM−LDの断面構造
図である。
−LDの断面図である。
−LDの作製工程を示す断面図である。
る。
である。
る。
Claims (17)
- 【請求項1】 半導体基板上の所定の領域に積層された
第1導電型クラッド層、Alを含む活性層および第2導
電型第1クラッド層からなるストライプと、 前記ストライプが埋め込まれた電流ブロック層と、 前記ストライプおよび前記電流ブロック層の上に形成さ
れた第2導電型第2クラッド層と、 前記第2導電型第2クラッド層上に形成された第2導電
型コンタクト層とからなる半導体素子において、 前記活性層と前記電流ブロック層との間にAlを含まな
い保護層を有する半導体素子。 - 【請求項2】 Alを含まない保護層は、 第2導電型第1クラッド層と同じ膜であることを特徴と
する請求項1記載の半導体素子。 - 【請求項3】 半導体基板の面方位が、 (001)面、または(001)面から[1―10]方
向または[―110]方向に傾いており、その傾きが1
5度以下であることを特徴とする請求項1または2に記
載の半導体素子。 - 【請求項4】 Alを含まない保護層形成時の条件は、 保護層の成長温度をTg(℃)とし、 保護層の成長速度をRg(μm/h)とすると、 (x,y)=(Tg,Rg)によるxy平面で示される
成長温度と成長速度との関係から、 (Tg,Rg)=(560,0.3)、(620,0.
3)、(670,2)、(670,3)、(560,
3)の5点を結んで囲まれた領域内の任意の点で定まる
成長温度と成長速度とであることを特徴とする請求項1
乃至3のいずれか一つに記載の半導体素子。 - 【請求項5】 半導体基板上のストライプ状領域に積層
された第1導電型クラッド層、Alを含む活性層および
第2導電型第1クラッド層からなるストライプのストラ
イプ状領域の長手方向を示すストライプ方位が[11
0]であるとき、 半導体基板の面方位が、 (001)面から[110]方向または[−1−10]
方向に傾いていることを特徴とする請求項1乃至4のい
ずれか一つに記載の半導体素子。 - 【請求項6】 半導体基板上のストライプ状領域に積層
された第1導電型クラッド層、Alを含む活性層および
第2導電型第1クラッド層からなるストライプのストラ
イプ状領域の長手方向を示すストライプ方位が、 半導体基板面内で[110]方向から[―110]方向
または[1―10]方向に傾いていることを特徴とする
請求項1乃至4のいずれか一つに記載の半導体素子。 - 【請求項7】 ストライプ状領域の長手方向を示すスト
ライプ方位が、 半導体基板面内で[110]方向から[―110]方向
または[1―10]方向へ傾いており、その傾きが0.
01度以上3度以下であることを特徴とする請求項6に
記載の半導体素子。 - 【請求項8】 ストライプが、 順メサ形状であることを特徴とする請求項1乃至7のい
ずれか一つに記載の半導体素子。 - 【請求項9】 半導体基板上に、第1導電型クラッド
層、Alを含む活性層および第2導電型第1クラッド層
からなるストライプを形成する工程と、 前記第2導電型第1クラッド層形成後、酸素にさらすこ
となく、Alを含まない保護層を前記活性層の露出面を
覆うように形成する工程と、 前記ストライプ上部に誘電体マスクを形成する工程と、 前記保護層、前記ストライプおよび前記半導体基板の露
出面上に電流ブロック層を形成する工程と、 前記誘電体マスクを除去する工程と、 前記保護層または前記ストライプの露出面、および前記
電流ブロック層上に第2導電型第2クラッド層を形成す
る工程と、 前記第2導電型第2クラッド層上に第2導電型コンタク
ト層を形成する工程とからなる半導体素子の作製方法。 - 【請求項10】 半導体基板上に、第1導電型クラッド
層、Alを含む活性層を形成する工程と、 前記活性層形成後、酸素にさらすことなく、Alを含ま
ない第2導電型第1クラッド層を、前記活性層上部、お
よび前記活性層の露出面を覆うように形成し、前記第1
導電型クラッド層、前記活性層および前記第2導電型第
1クラッド層からなるストライプを形成する工程と、 前記ストライプ上部に誘電体マスクを形成する工程と、 前記ストライプおよび前記半導体基板の露出面上に電流
ブロック層を形成する工程と、 前記誘電体マスクを除去する工程と、 前記ストライプの露出面および前記電流ブロック層上に
第2導電型第2クラッド層を形成する工程と、 前記第2導電型第2クラッド層上に第2導電型コンタク
ト層を形成する工程とからなる半導体素子の作製方法。 - 【請求項11】 Alを含まない保護層形成時の条件
は、 保護層の成長温度をTg(℃)とし、 保護層の成長速度をRg(μm/h)とすると、 (x,y)=(Tg,Rg)によるxy平面で示される
成長温度と成長速度との関係から、 (Tg,Rg)=(560,0.3)、(620,0.
3)、(670,2)、(670,3)、(560,
3)の5点を結んで囲まれた領域内の任意の点で定まる
成長温度と成長速度とであることを特徴とする請求項9
に記載の半導体素子の作製方法。 - 【請求項12】 Alを含まない第2導電型第1クラッ
ド層形成時の条件は、 成長温度をTg(℃)とし、 成長速度をRg(μm/h)とすると、 (x,y)=(Tg,Rg)によるxy平面で示される
成長温度と成長速度との関係から、 (Tg,Rg)=(560,0.3)、(620,0.
3)、(670,2)、(670,3)、(560,
3)の5点を結んで囲まれた領域内の任意の点で定まる
成長温度と成長速度とであることを特徴とする請求項1
0に記載の半導体素子の作製方法。 - 【請求項13】 半導体基板の面方位が、(001)
面、または(001)面から[1―10]方向または
[―110]方向に傾いており、その傾きが15度以下
であることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか一
つに記載の半導体素子の作製方法。 - 【請求項14】 半導体基板上のストライプ状領域にス
トライプを形成し、 前記ストライプ状領域の長手方向を示すストライプ方位
が[110]であるとき、 半導体基板の面方位が、 (001)面から[110]方向または[−1−10]
方向に傾いていることを特徴とする請求項9乃至13の
いずれか一つに記載の半導体素子の作製方法。 - 【請求項15】 半導体基板上のストライプ状領域にス
トライプを形成するとき、 前記ストライプ状領域の長手方向を示すストライプ方位
が、 半導体基板面内で[110]方向から[―110]方向
または[1―10]方向に傾いていることを特徴とする
請求項9乃至13のいずれか一つに記載の半導体素子の
作製方法。 - 【請求項16】 ストライプ状領域の長手方向を示すス
トライプ方位が、 半導体基板面内で[110]方向から[―110]方向
または[1―10]方向へ傾いており、その傾きが0.
01度以上3度以下であることを特徴とする請求項15
に記載の半導体素子の作製方法。 - 【請求項17】 ストライプが、 順メサ形状であることを特徴とする請求項9乃至16の
いずれか一つに記載の半導体素子の作製方法。
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