JP2003133377A - 多層配線構造の検査パターン、検査パターンを備えた半導体装置、半導体装置の検査方法、及び半導体装置の検査システム - Google Patents

多層配線構造の検査パターン、検査パターンを備えた半導体装置、半導体装置の検査方法、及び半導体装置の検査システム

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JP2003133377A JP2002198360A JP2002198360A JP2003133377A JP 2003133377 A JP2003133377 A JP 2003133377A JP 2002198360 A JP2002198360 A JP 2002198360A JP 2002198360 A JP2002198360 A JP 2002198360A JP 2003133377 A JP2003133377 A JP 2003133377A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層配線構造の潜在不良を簡便な方法で検出
可能にする検査パターン、それを備えた半導体装置、そ
の検査方法、及び検査システムを提供する。 【解決手段】 検査パターン501は、複数の下層配線
502と、複数の上層配線503と、下層配線502と
上層配線503との間に備えられた絶縁層504と、上
層配線503と下層配線502とが交互に直列に接続さ
れたコンタクトチェーンを構成するように上層配線50
3と下層配線502とを電気的に接続する複数のコンタ
クトユニット505と、1対の電極端子506,507
とを有する。検査では、電極端子506,507間に電
圧を印加し、コンタクトチェーンに流れる電流を測定し
て印加電圧対測定電流特性を取得し、これを予め決めら
れた基準特性と比較することによって、多層配線構造の
潜在不良の有無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の多層
配線構造の潜在不良を検出するために(即ち、半導体装
置のメタル工程の品質を検査するために)半導体ウエハ
上に形成された検査パターン、これを備えた半導体装
置、検査パターンを用いた半導体装置の検査方法、及び
この検査方法を実施する検査システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図28は、半導体装置の多層配線構造を
概略的に示す縦断面図である。図28の多層配線構造で
は、Al(アルミニウム)等の金属で形成された上層配
線11と下層配線12の電気的な接続を実現するため
に、上層配線11と下層配線12の間の絶縁層にW(タ
ングステン)14等の金属を埋込んだコンタクトホール
(「ビィアホール」又は「スルーホール」ともいう。)
13が設けられている。以下の説明において、金属が埋
込まれたコンタクトホールを、コンタクト部(単に「ビ
ィア」ともいう。)という。複数の上層配線と複数の下
層配線と複数のコンタクト部を備え、配線間をそれぞれ
のコンタクト部で電気接続した多層配線構造は、コンタ
クトチェーン(「ビィアチェーン」又は「スルーホール
チェーン」ともいう。)と称される。
【0003】タングステン14の形成時、密着層として
スパッタTiN(チタンナイトライド)等の高融点金属
を形成するが、その際、TiN成膜前にコンタクトホー
ル13の底部(下層配線12の上部)に形成される酸化
物15を除去する目的で、クリーニングスパッタを一般
に施す。しかし、プロセス異常により、酸化物を全く除
去できない場合又は酸化物がコンタクト部に一部残存す
る場合が生じる。
【0004】酸化物を全く除去できない場合には、個々
のコンタクト部(配線との接続部を含むものとする)の
抵抗が極端に増大するか又は個々のコンタクト部が導通
しなくなるため、コンタクト部の導通試験等によって、
プロセス異常に起因する故障(顕在化した不良)を検知
できる。また、コンタクトチェーンの全てのコンタクト
部において酸化物が残存する場合には、コンタクトチェ
ーンの全体の抵抗が増大するため、コンタクトチェーン
全体の抵抗を計測することよって、プロセス異常に起因
する故障(顕在化した不良)を検出できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンタ
クトチェーンを構成する複数のコンタクト部のいずれか
1つ又はいくつかのコンタクト部においてのみ、酸化物
が残存する場合には、コンタクト部の導通試験やコンタ
クトチェーン全体の抵抗計測によって故障を検出するこ
とが困難である。なぜならば、1つ又はいくつかのコン
タクト部においてのみの抵抗増加は、コンタクトチェー
ン全体の抵抗に対しては微量であり、コンタクトチェー
ン全体の抵抗分布の中に吸収されてしまうからである。
【0006】コンタクトチェーンのランダムな一部分又
はいくつかの部分においてのみ抵抗増加を生じさせ、コ
ンタクトチェーン全体の抵抗に対しては微量な抵抗増加
となるこのようなプロセス異常に起因する故障は、コン
タクトホール13と下層配線12との界面15だけでは
なく、タングステン14の埋込み部の空洞16、タング
ステン14と上層配線11の界面17、装置トラブル等
による配線の金属材料自身においての欠陥18の混入、
金属被膜率の劣化等、コンタクトチェーンのあらゆる部
分で発生する可能性を含んでいる。
【0007】上記のような多層配線構造のランダムな一
部分又はいくつかの部分においてのみ発生する故障を含
んだ半導体製品が、他の検査でも正常品と判別されてし
まうと、市場に流出してしまうことがある。
【0008】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたものであり、半導体装置の多層配線構
造の潜在不良を簡便な方法で短時間に検出することを可
能にする検査パターン、これを備えた半導体装置、この
検査パターンを用いた半導体装置の検査方法、及びこの
検査方法を実施する半導体装置の検査システムを提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る多層配線構
造の検査パターンは、半導体ウエハに形成された多層配
線構造の潜在不良を検出するための検査パターンであっ
て、互いに間隔をあけて配列された複数の下層配線と、
互いに間隔をあけて配列された複数の上層配線と、前記
複数の下層配線と前記複数の上層配線との間に備えられ
た絶縁層と、前記複数の上層配線と前記複数の下層配線
とが交互に直列に接続されたコンタクトチェーンを構成
するように前記複数の上層配線と前記複数の下層配線と
を電気的に接続する複数のコンタクトユニットと、前記
コンタクトチェーンの両端に電気的に接続された1対の
電極端子とを有し、前記複数のコンタクトユニットの
内、前記下層配線又は前記上層配線の長手方向に隣り合
うもの同士の間隔が50μm以下になるように、前記複
数の下層配線の長さ、前記複数の上層配線の長さ、及
び、前記コンタクトユニットの位置を設定したことを特
徴としている。
【0010】また、本発明に係る検査パターンを備えた
半導体装置は、半導体ウエハに形成された多層配線構造
の潜在不良を検出するための検査パターンを備えた半導
体装置であって、前記検査パターンが、互いに間隔をあ
けて配列された複数の下層配線と、互いに間隔をあけて
配列された複数の上層配線と、前記複数の下層配線と前
記複数の上層配線との間に備えられた絶縁層と、前記複
数の上層配線と前記複数の下層配線とが交互に直列に接
続されたコンタクトチェーンを構成するように前記複数
の上層配線と前記複数の下層配線とを電気的に接続する
複数のコンタクトユニットと、前記コンタクトチェーン
の両端に電気的に接続された1対の電極端子とを有し、
前記複数のコンタクトユニットの内、前記下層配線又は
前記上層配線の長手方向に隣り合うもの同士の間隔が5
0μm以下になるように、前記複数の下層配線の長さ、
前記複数の上層配線の長さ、及び、前記コンタクトユニ
ットの位置を設定したことを特徴としている。
【0011】また、本発明に係る半導体装置の検査方法
は、半導体ウエハに形成された多層配線構造の潜在不良
を検出するための検査パターンが、互いに間隔をあけて
配列された複数の下層配線と、互いに間隔をあけて配列
された複数の上層配線と、前記複数の下層配線と前記複
数の上層配線との間に備えられた絶縁層と、前記複数の
上層配線と前記複数の下層配線とが交互に直列に接続さ
れたコンタクトチェーンを構成するように前記複数の上
層配線と前記複数の下層配線とを電気的に接続する複数
のコンタクトユニットと、前記コンタクトチェーンの両
端に電気的に接続された1対の電極端子とを有した半導
体装置の検査方法であって、前記検査パターンの前記1
対の電極端子間に電圧を印加し、前記コンタクトチェー
ンに流れる電流を測定する操作を、値の異なる複数の印
加電圧について実行することによって、前記検査パター
ンの印加電圧対測定電流特性を取得する工程と、前記検
査パターンの印加電圧対測定電流特性を、予め決められ
た基準特性と比較することによって、前記検査パターン
の潜在不良の有無を判定する工程とを有することを特徴
としている。
【0012】また、本発明に係る半導体装置の検査方法
は、半導体ウエハに形成された多層配線構造の潜在不良
を検出するための検査パターンが、互いに間隔をあけて
配列された複数の下層配線と、互いに間隔をあけて配列
された複数の上層配線と、前記複数の下層配線と前記複
数の上層配線との間に備えられた絶縁層と、前記複数の
上層配線と前記複数の下層配線とが交互に直列に接続さ
れたコンタクトチェーンを構成するように前記複数の上
層配線と前記複数の下層配線とを電気的に接続する複数
のコンタクトユニットと、前記コンタクトチェーンの両
端に電気的に接続された1対の電極端子とを有した半導
体装置の検査方法であって、前記検査パターンの前記1
対の電極端子間に所定電流を流し、前記1対の電極端子
間の電圧の時間変化を測定する操作を実行することによ
って、前記検査パターンの経過時間対測定電圧特性を取
得する工程と、前記検査パターンの時間対測定電圧特性
に基づいて、前記検査パターンの潜在不良の有無を判定
する工程とを有することを特徴としている。
【0013】また、本発明に係る半導体装置の検査シス
テムは、半導体ウエハに形成された多層配線構造の潜在
不良を検出するための検査パターンが、互いに間隔をあ
けて配列された複数の下層配線と、互いに間隔をあけて
配列された複数の上層配線と、前記複数の下層配線と前
記複数の上層配線との間に備えられた絶縁層と、前記複
数の上層配線と前記複数の下層配線とが交互に直列に接
続されたコンタクトチェーンを構成するように前記複数
の上層配線と前記複数の下層配線とを電気的に接続する
複数のコンタクトユニットと、前記コンタクトチェーン
の両端に電気的に接続された1対の電極端子とを有した
半導体装置の検査システムであって、前記検査パターン
の前記1対の電極端子間に電圧を印加し、前記コンタク
トチェーンに流れる電流を測定する操作を、値の異なる
複数の印加電圧について実行することによって、前記検
査パターンの印加電圧対測定電流特性を取得する電圧印
加・電流測定装置と、前記検査パターンの印加電圧対測
定電流特性を、予め決められた基準特性と比較すること
によって、前記検査パターンの潜在不良の有無を判定す
る判定装置とを有することを特徴としている。
【0014】また、本発明に係る半導体装置の検査シス
テムは、半導体ウエハに形成された多層配線構造の潜在
不良を検出するための検査パターンが、互いに間隔をあ
けて配列された複数の下層配線と、互いに間隔をあけて
配列された複数の上層配線と、前記複数の下層配線と前
記複数の上層配線との間に備えられた絶縁層と、前記複
数の上層配線と前記複数の下層配線とが交互に直列に接
続されたコンタクトチェーンを構成するように前記複数
の上層配線と前記複数の下層配線とを電気的に接続する
複数のコンタクトユニットと、前記コンタクトチェーン
の両端に電気的に接続された1対の電極端子とを有した
半導体装置の検査システムであって、前記検査パターン
の前記1対の電極端子間に所定電流を流し、前記1対の
電極端子間の電圧の時間変化を測定する操作を実行する
ことによって、前記検査パターンの経過時間対測定電圧
特性を取得する定電流印加・電圧測定装置と、前記検査
パターンの時間対測定電圧特性に基づいて、前記検査パ
ターンの潜在不良の有無を判定する判定装置とを有する
ことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】<実施の形態1〜4に共通する説
明> [半導体装置の検査パターン及び補助パターンの構成]
本発明の実施の形態1〜4の検査パターンは、複数のコ
ンタクトユニットのそれぞれによって多層配線間を電気
接続したコンタクトチェーンからなり、コンタクトユニ
ットの間隔を、バックフロー効果が現れ、エレクトロマ
イグレーションを生じさせない間隔としたものである。
このようなコンタクトユニットの間隔として、実施の形
態1〜4の検査パターンのコンタクトユニットの間隔を
50μm以下とする。実施の形態1〜4の検査パターン
は、半導体素子の多層配線構造の故障の検出(即ち、半
導体素子の多層配線構造を形成するためのメタル工程の
品質の検査)にのみ用いられ、半導体素子を構成する回
路としては機能しない。
【0016】実施の形態1〜4の検査パターンは、その
コンタクトチェーンを構成している全てのコンタクトユ
ニットの構造が同じである。実施の形態1〜4の説明に
おいて、検査パターンを構成するコンタクトユニット
を、基本コンタクトユニットと称する。
【0017】実施の形態1〜4の補助パターンは、上記
検査パターンと同じ構造のパターンにおいて、複数の基
本コンタクトユニットの内の少なくとも1つのコンタク
トユニットを、基本コンタクトユニットとは異なる構成
にしたものある。実施の形態1〜4の説明において、補
助パターンに挿入された、基本コンタクトユニットとは
異なる構成のコンタクトユニットを擬似異常コンタクト
ユニットと称する。補助パターンについては、擬似異常
コンタクトユニットの構成が互いに異なる複数のパター
ンが考えられる。
【0018】上記コンタクトユニット(「ビィアユニッ
ト」ともいう。)は、上層配線の一端と下層配線の一端
とを接続する配線構造であり、金属が埋め込まれた単一
又は複数のコンタクトホールによって構成される。以下
の説明において、金属が埋め込まれたコンタクトホール
を、コンタクト部(「ビィア」ともいう。)と称する。
【0019】実施の形態1〜4の検査パターン及び補助
パターンは、ウエハ工程の配線形成工程において、半導
体ウエハのグリッドライン(スクライブライン)、又
は、チップ領域内のテグ領域等に造り込まれる。
【0020】また、パターンユニットごとに半導体ウエ
ハに造り込まれる。このパターンユニットは、検査パ
ターンのみ、1つの補助パターンのみ、擬似異常コ
ンタクトユニットの構成が互いに異なる複数の補助パタ
ーンのみ、検査パターン及び1つの補助パターンの組
み合わせ、又は、検査パターン及び上記複数の補助パ
ターンの組み合わせ、等で構成される。
【0021】なお、フォトリソグラフィ工程がステップ
・アンド・リピート方式の露光によるものであるため、
上記パターンユニットは、個々のチップごと(半導体ウ
エハ上の領域であって、チップ領域の近傍又はテグ領域
等に)に造り込まれる。
【0022】図5は半導体ウエハにおいてのグリッドラ
イン及びチップ領域の配置例を概略的に示す平面図であ
る。図5において、1は半導体ウエハ、2はチップ領
域、21はテグ領域、3はグリッドライン(スクライブ
ライン)である。図5の半導体ウエハには、チップ領域
2a,2b,2c,2dを含む合計12個のチップ領域
2が設けられている。チップ領域2には、半導体素子の
回路が造り込まれる。テグ領域21は、チップ領域2内
に設けられる。このテグ領域21には、様々なテグが造
り込まれる。グリッドライン3は、チップ領域2の境界
に配置されている。ウエハ工程が終了したあと、半導体
ウエハ1はグリッドライン3に沿ってスクライブされ、
チップ領域2が個々のチップに分離される。
【0023】図6(a)及び(b)は半導体ウエハにお
いての実施の形態1〜4の検査パターンの配置例を概略
的に示す平面図であって、図6(a)及び(b)はいず
れも図5の部分10の拡大図である。図6(a)及び
(b)において、図5と同じ構成には同じ符号を付して
あり、4は半導体ウエハ1に造り込まれたパターンユニ
ット、40は検査パターン、41は補助パターンであ
る。図6(a)では、検査パターン40と補助パターン
41によって構成されたパターンユニット4が、グリッ
ドライン3上又は近傍に造り込まれている。この他に、
検査パターン40のみからなるパターンユニット4、又
は、検査パターン40と複数の補助パターン41によっ
て構成されたパターンユニット4が、グリッドライン3
3上又は近傍に造り込まれることもある。また、図6
(b)では、検査パターン40のみからなるパターンユ
ニット4が、チップ領域2内のテグ領域21に造り込ま
れている。なお、故障の検出試験では、検査パターン4
0のみを用いる場合と、検査パターン40と補助パター
ン41とを用いる場合がある。
【0024】[半導体装置の検査パターンを用いた故障
検出の原理]実施の形態1〜4の検査パターンを用いた
故障検出の原理について、以下に説明する。まず、複数
の上層配線と、複数の下層配線と、互いに同じ構成の複
数の基本コンタクトユニットとを備えた検査パターンに
ついて考える。この検査パターンが正常なプロセスで作
成されたとき、各コンタクトユニットの抵抗は、製造プ
ロセスのばらつきで決まる分布に収まる。最も高抵抗な
部分は基本コンタクトユニットのいずれかである。コン
タクトユニットの平均抵抗値をr、コンタクトユニッ
トの中で抵抗が最大のコンタクトユニットの抵抗値をr
maxとする。なお、上記「最も高抵抗な部分」の「部
分」とは、検査パターン(コンタクトチェーン)の構成
部である配線及びコンタクトユニット(配線との接合部
を含むものとする)、又は、これらいずれかの構成部に
おいての局部を意味するものとする。
【0025】上記の正常なプロセスで作成された検査パ
ターンの両端の電極端子(パッド電極)間に電流を流せ
ば、検査パターンを構成するコンタクトチェーンの各部
においてジュール熱発熱を生じ、その発熱量は抵抗値が
最も大きい基本コンタクトユニットの部分において最も
大きく、この基本コンタクトユニットの部分において最
も早く劣化(抵抗増加又は破壊)を生じる。この抵抗値
が最も大きくなる基本コンタクトユニットの箇所は、検
査パターン内にランダムに存在する。上記の電流は、
定電流、リニア状に増加する電流(リニア増加電
流)、ステップ状に増加する電流(ステップ増加電
流)、又は、定電圧、リニア状に増加する電圧(リニ
ア増加電圧)、若しくはステップ状に増加する電圧(ス
テップ増加電圧)による電流とする。上記の劣化は、ジ
ュール発熱(電流値の2乗に比例)によるものであるた
め、印加電流値を増加させるに従って加速される。
【0026】上記の電流を流したときに劣化を生じるま
での耐久性能は、最も高抵抗な部分の抵抗値、つまり基
本コンタクトユニットの部分の抵抗値rmaxに依存す
る。上記の耐久性能は、例えば、劣化を生じるまでの消
費電力、又は、劣化を生じるまでの電流印加時間等で表
すことができる。
【0027】次に、検査パターンの作成時にプロセス異
常を生じ、いずれかの基本コンタクトユニットの部分の
抵抗値がrからk×r(k>1かつk×r>r
max)に増加したとする。この基本コンタクトユニッ
トの部分の抵抗値が増加した検査パターンの両端の電極
端子間に、上記正常プロセスの検査パターンと同じ条件
の電流を流せば、抵抗値がk×rに増加した基本コン
タクトユニットの部分においてジュール熱の発熱量が最
も大きく、この抵抗増加した基本コンタクトユニットの
部分において最も早く劣化を生じる。この異常プロセス
の検査パターンの耐久性能は、最も高抵抗な部分の抵抗
値、つまり抵抗増加を生じた基本コンタクトユニットの
部分の抵抗値k×rに依存する。
【0028】そして、異常プロセスの検査パターンにお
いて最も高抵抗な部分の抵抗値k×rは、正常プロセ
スの検査パターンにおいて最も高抵抗な部分の抵抗値r
よりも大きいので、異常プロセスの検査パターンにお
いての最も高抵抗な部分の発熱量は、正常プロセスの検
査パターンにおいて最も高抵抗な部分のそれよりも大き
くなり、異常プロセスの検査パターンの耐久性能は、正
常プロセスの検査パターンのそれよりも低くなる。例え
ば、異常プロセスの検査パターンは、正常プロセスの検
査パターンよりも、少ない消費電力で、又は、短い電流
印加時間で劣化(例えば、溶断)を生じる。
【0029】検査パターンに生じたプロセス異常と同様
なプロセス異常が、半導体ウエハ1のチップ領域2内の
多層配線構造(コンタクトチェーン)をもつ製品にも生
じていると推測できる。このため、検査パターンの耐久
性能を評価することによって、チップ領域2内のコンタ
クトチェーンのいずれかの部分のみの抵抗値が増加する
ようなプロセス異常に起因する故障を検出可能である。
なお、検査パターンの最も高抵抗な部分が配線の部分と
なる故障についても、同様に検出可能である。
【0030】ここで問題になるのは、上記の電流を流し
たときに、検査パターンを構成するそれぞれの配線にお
いて、エレクトロマイグレーション現象による抵抗増加
を生じてしまうと、検査パターンのそれぞれの部分の異
常を含む抵抗値がそのまま反映されず、正確な故障検出
ができないことである。
【0031】そこで、実施の形態1〜4の検査パターン
では、上記の電流を流してもエレクトロマイグレーショ
ン現象による抵抗増加を抑制できるように、コンタクト
ユニットの間隔を50μm以下としている。これによ
り、上記の電流を流してもそれぞれの部分の抵抗値がそ
のまま反映されるため、正確な故障検出が可能になる。
【0032】[半導体装置の検査パターンを用いた検査
の準備]プロセス異常に起因する故障の検出試験を実施
するにあたっては、故障の検出感度(検出可能な増加抵
抗、又は、どのようなプロセス起因の抵抗増加を検出可
能か否か)を検証する必要、つまり検出感度特性(抵抗
増加に対する上記耐久性能の低下の特性)を検証する等
の準備をする必要がある。また、故障検出試験において
検査パターンに流す電流の条件を設定する、故障検出試
験においての評価基準(正常品か否かの判別基準)を設
定する等の準備の必要もある。ここで問題となるのは、
検査パターンの所望の部分のみに上記の抵抗増加した部
分を造り込むプロセス制御が困難なことである。例え
ば、検査パターンを構成する全ての基本コンタクトユニ
ットに、正常プロセス時よりも抵抗増加した部分を造り
込むプロセス制御は可能であるが、いずれかの基本コン
タクトユニットにのみ抵抗増加した部分を造り込むプロ
セス制御は困難である。
【0033】そこで、故障検出の準備においては、検査
パターンに加え、補助パターンを用いる。正常なプロセ
スで作成された補助パターン及び検査パターンにおい
て、擬似異常コンタクトユニットのコンタクト部抵抗
は、基本コンタクトユニットのコンタクト部抵抗よりも
大きい。つまり、正常なプロセスで作成された検査パタ
ーンにおいて最も高抵抗な部分は、基本コンタクトユニ
ットのいずれかの部分であり、正常なプロセスで作成さ
れた補助パターンにおいて最も高抵抗な部分は、擬似異
常コンタクトユニットの部分である。そして、擬似異常
コンタクトユニットの部分の抵抗値は、正常なプロセス
で作成された補助パターン及び検査パターンの基本コン
タクトユニットの部分の抵抗値よりも大きい。補助パタ
ーンの擬似異常コンタクトユニットは、プロセス異常に
よって抵抗増加した基本コンタクトユニットを擬似した
ものであり、正常なプロセスで作成された抵抗値がk×
の擬似異常コンタクトユニットの部分は、プロセス
異常によって抵抗値がk×rに増加した基本コンタク
トユニットの部分を擬似したものである。
【0034】正常なプロセスで作成された検査パターン
及び補助パターンに同じ条件で電流を流すと、検査パタ
ーンでは、いずれかの基本コンタクトユニットにおいて
劣化を生じ、その箇所はランダムである。一方、補助パ
ターンでは、擬似異常コンタクトユニットにおいて最も
発熱量が大きく、擬似異常コンタクトユニットにおいて
劣化を生じる。
【0035】抵抗値rの複数の基本コンタクトユニッ
トで構成された検査パターンと、抵抗値k×rの擬似
異常コンタクトユニットが1つ挿入された補助パターン
とに、同じ条件で電流を流したとき、補助パターンの劣
化までの耐久性能が検査パターンのそれよりも明らかに
低ければ、コンタクトチェーンのいずれかの部分の抵抗
値をrからk×rに増加させるプロセス異常を検出
できる(そのような抵抗増加に対して検出感度がある)
と言える。逆に、両パターンの劣化までの耐久性能に明
らかな差を生じないか又は差がなければ、上記のプロセ
ス異常を検出できないことになる。
【0036】実施の形態1〜4の検査パターンを用いた
故障検出の準備は、例えば、検査パターンに加え、擬似
異常コンタクトユニットの構成が互いに異なる第1及び
第2の補助パターンを用意し、以下の(a)〜(d)の
ステップによってなされる。検査パターンにおいて最も
抵抗が高い部分である基本コンタクトユニットの部分の
抵抗値をrmaxとし、第1及び第2の補助パターンに
おいて最も抵抗が高い部分である擬似異常コンタクトユ
ニットの部分の抵抗値を、それぞれk×r ax,k
×rmax(k>k>1)とする。 (a)配線形成工程において、検査パターン並びに第1
及び第2の補助パターンからなるパターンユニットを半
導体ウエハに作成し、(b)上記パターンユニットのそ
れぞれの検査パターンの両端に電流(定電流、リニ
ア増加電流、ステップ増加電流、又は、定電圧、リ
ニア増加電圧、若しくは、ステップ増加電圧による電
流)を流し、(c)それぞれの検査パターンの劣化(抵
抗増加又は破壊)までの耐久性能(劣化までに消費され
るエネルギー、劣化までの時間等)のデータを収集し、
(d)上記の耐久性能のデータをもとに、検出感度特性
の検証、電流印加条件、及び評価基準(正常品か否かの
判別基準)の設定等、故障検出試験を実施するための準
備をする。なお、この故障検出の準備では、正常なプロ
セスで上記パターンユニットが作成されることを前提と
する。
【0037】上記のステップ(a)〜(d)において、
第1及び第2の補助パターン並びに検査パターンに同じ
条件で電流を流したときに、例えば、第1の補助パター
ンの耐久性能は検査パターンよりも明らかに低かった
が、第2の補助パターンの耐久性能は検査パターンとは
明らかな差がなかったとすれば、いずれかのコンタクト
ユニットの部分の抵抗値がk×rmax以上に増加す
る故障を検出可能であると言える。なお、いずれかの配
線の部分の抵抗値がk×rmax以上に増加する故障
も検出可能である。
【0038】このように、補助パターンは、検査パター
ンと同じ構成のパターンにプロセス異常に起因する故障
を擬似した擬似異常コンタクトユニットを挿入したもの
であり、この補助パターンによって、正常なプロセスで
作成される検査パターンに上記の故障に相当する部分を
簡単に造り込むことができる。そして、この補助パター
ン及び検査パターンに電流を流し、それぞれの検査パタ
ーンの劣化までの耐久性能を評価することにより、故障
の検出感度を簡単に検証することができる。また、検査
パターンの検査により検出された潜在不良の程度(ボイ
ドの大きさや、被膜不良の程度等)を、補助パターンに
ついての測定データに基づいて推測することができる。
【0039】[半導体装置の検査方法(故障の検出試
験)]実施の形態1〜4の検査パターンを用いた故障の
検出試験は、例えば、検査パターン、又は、検査パター
ン及び上記第1の補助パターンを用意し、以下の(A)
〜(C)のステップによってなされる。 (A)製品(半導体チップ)の多層配線構造が半導体ウ
エハのチップ領域に造り込まれる配線形成工程におい
て、検査パターンからなるパターンユニット、又は、検
査パターン及び第1の補助パターンで構成されるパター
ンユニットを上記半導体ウエハに造り込み、(B)上記
パターンユニットのそれぞれの検査パターンの両端に電
流(定電流、リニア増加電流、ステップ増加電
流、又は、定電圧、リニア増加電圧、若しくは、ステ
ップ増加電圧による電流)を流し、(C)それぞれの検
査パターンの劣化(抵抗増加又は破壊)についての耐久
性能を試験し、(D)上記の耐久性能をもとに、配線形
成工程において異常を生じたか否かを判別する。
【0040】上記のステップ(D)では、電流印加条件
に応じた判別がなされる。例えば、検査パターンが劣化
を生じるまで電流を流す場合には、検査パターンの劣化
までの耐久性能(劣化までに消費されるエネルギー、劣
化までの時間等)が評価基準値以上であるか否かによっ
て判別する。また、検査パターン及び第1の補助パター
ンが劣化を生じるまで電流を流す場合には、検査パター
ンの劣化までの耐久性能と補助パターンの劣化までの耐
久性能の比が評価基準値以上であるか否かによって判別
することも可能である。あるいは、固定の条件で電流を
流す場合には、検査パターンが劣化を生じたか否かによ
って判別する。
【0041】<実施の形態1>本発明の実施の形態1の
検査パターンは、コンタクトユニットの間隔が50μm
以下のエレクトロマイグレーションを抑制したコンタク
トチェーンからなり、それぞれのコンタクトユニット
は、単一のコンタクト部で構成されている。
【0042】実施の形態1の基本コンタクトユニット
は、所定のコンタクト部サイズの単一のコンタクト部で
構成されている。以下の説明において、実施の形態1の
基本コンタクトユニットを構成する上記単一のコンタク
ト部を基本コンタクト部と称する。
【0043】また、実施の形態1の擬似異常コンタクト
ユニットは、上記基本コンタクトユニットと同じ構成の
コンタクトユニットにおいて、コンタクト部サイズを小
さくしたものである。以下の説明において、実施の形態
1の擬似異常コンタクトユニットを構成する単一のコン
タクト部(基本コンタクト部よりもコンタクト部サイズ
の小さいコンタクト部)を擬似異常コンタクト部と称す
る。
【0044】実施の形態1の検査パターンは、その全て
のコンタクトユニットを、上記実施の形態1の基本コン
タクトユニットとしたコンタクトチェーンである。
【0045】また、実施の形態1の補助パターンは、実
施の形態1の検査パターンと同じ構成のパターンにおい
て、少なくとも1つの基本コンタクトユニットを、上記
実施の形態2の擬似異常コンタクトユニットとしたコン
タクトチェーンである。
【0046】図1(a)は本発明の実施の形態1の検査
パターンの例を示す図であり、図1(b)は本発明の実
施の形態1の補助パターンの例を示す図である。図1
(a)及び(b)において、100は検査パターン、1
10は補助パターン、101は上層配線、102は下層
配線、103は基本コンタクトユニット、103aは基
本コンタクト部、104は電極端子、105は擬似異常
コンタクトユニット、105aは擬似異常コンタクト部
である。
【0047】図1(a)の検査パターン100及び図1
(b)の補助パターン110において、コンタクトユニ
ットの間隔(コンタクトユニットの中心位置の間隔)d
は、エレクトロマイグレーションを抑制できる(バック
フロー効果が現れる)50μm以下である。また、上層
配線101及び下層配線102の幅は、全て同じ値であ
る。また、全ての基本コンタクト部103aのコンタク
ト部サイズは、互いに同じである。また、コンタクトチ
ェーンの両端には、電流印加のための電極端子(パッド
電極)104が設けられている。
【0048】図1(a)の検査パターン100は、複数
の上層配線101と、複数の下層配線102と、複数の
基本コンタクトユニット103と、2つの電極端子10
4とを備え、上層配線101と下層配線102の間(電
極端子104との間を含む)をそれぞれ基本コンタクト
ユニット103で電気接続したコンタクトチェーンであ
る。それぞれの基本コンタクトユニット103は、単一
の基本コンタクト部103aで構成されている。
【0049】図1(b)の補助パターン110は、検査
パターン100と同じ構成のパターンにおいて、1つの
基本コンタクトユニット103を、異常コンタクトユニ
ット105としたものである。異常コンタクトユニット
105は、基本コンタクト部103aよりもコンタクト
部サイズの小さい単一の擬似異常コンタクト部105a
で構成されている。例えば、擬似異常コンタクト部10
5aの配線幅方向及び配線長方向の寸法をそれぞれ基本
コンタクト部103aの寸法の3/4とすると、擬似異
常コンタクトユニット105の合成コンタクト部抵抗
は、基本コンタクトユニット103の合成コンタクト部
抵抗の16/9倍となる。
【0050】この補助パターン110は、検査パターン
100と同じ構成のパターンのいずれかの基本コンタク
トユニット103に抵抗増加した故障を意図的に造り込
んだものである。擬似異常コンタクトユニット105の
部分は、抵抗が16/9倍に増加した疑似的な故障部分
を意味し、基本コンタクトユニット103の部分及び配
線の部分は、正常な部分を意味する。
【0051】次に、実施の形態1の検査パターンを用い
た故障検出の準備は、例えば以下の(1a)〜(1d)
のステップによってなされる。 (1a)配線形成工程において、検査パターン100及
び補助パターン110からなるパターンユニット、又
は、検査パターン100及び擬似異常コンタクト部10
5aのコンタクト部サイズが互いに異なる複数の補助パ
ターン110からなるパターンユニットを半導体ウエハ
に作成し、(1b)上記パターンユニットのそれぞれの
検査パターンの両端に電流(定電流、リニア増加電
流、ステップ増加電流、又は、定電圧、リニア増加
電圧、若しくは、ステップ増加電圧による電流)を流
し、(1c)それぞれの検査パターンの劣化(抵抗増加
又は破壊)までの耐久性能(劣化までに消費されるエネ
ルギー、劣化までの時間等)のデータを収集し、(1
d)上記の耐久性能のデータをもとに、検出感度特性の
検証、電流印加条件及び評価基準(正常品か否かの判別
基準)の設定等、故障検出試験を実施するための準備を
する。なお、この故障検出の準備では、正常なプロセス
で上記のパターンユニットが作成されることを前提とす
る。
【0052】上記のステップ(1a)において、上記の
パターンユニットは、図5及び図6で説明したように、
半導体ウエハのグリッドライン(スクライブライン)等
に造り込まれる。また、上記のパターンユニットには、
例えば、擬似異常コンタクト部105aの配線幅方向及
び配線長方向の寸法をそれぞれ基本コンタクト部103
aの寸法の3/4、1/2、1/4とした3種類の補助
パターン110が含まれる。
【0053】また、上記のステップ(1b)において、
電流印加は、例えば、1枚の半導体ウエハに作成された
全てのパターンユニット、又は、それらのパターンユニ
ットから選択されたいくつかのパターンユニットについ
てなされる。また、必要に応じて様々な印加電流条件を
試す。例えば、単位時間当たりの増加電流量が互いに異
なる複数のリニア増加電流、ステップ増加電流量、又
は、ステップ増加の時間間隔が互いに異なる複数のステ
ップ増加電流等である。
【0054】また、上記のステップ(1b)及び(1
c)において、上記の劣化は、ジュール発熱(電流値の
2乗に比例)によるものであるため、印加電流値を増加
させるに従って加速される。電流印加により、検査パタ
ーンにおいて最も抵抗値が大きい部分が最も発熱量が大
きく、最も早く劣化を生じる。つまり、最も抵抗値が大
きい部分は、検査パターン100では、いずれかの基本
コンタクトユニット103の部分であり、補助パターン
110では、擬似コンタクトユニット105の部分であ
る。このため、検査パターン100では、いずれかの基
本コンタクトユニット103の部分でランダムに劣化を
生じ、補助パターン110では、擬似コンタクトユニッ
ト105の部分で劣化を生じる。擬似コンタクトユニッ
ト105の合成コンタクト部抵抗が基本コンタクトユニ
ット103の合成コンタクト部抵抗の16/9倍であれ
ば、補助パターン110の耐久性能が検査パターン10
0のそれよりも明らかに低下しているか否かを検証する
ことによって、上記の16/9倍の抵抗増加について検
出感度があるか否かを検証できる。
【0055】次に、実施の形態1の検査パターンを用い
た故障の検出試験は、例えば以下の(1A)〜(1D)
のステップによってなされる。 (1A)製品(半導体チップ)の多層配線構造が半導体
ウエハのチップ領域に造り込まれる配線形成工程におい
て、検査パターン100からなるパターンユニット、又
は、検査パターン100及び補助パターン110で構成
されるパターンユニットを上記半導体ウエハに造り込
み、(1B)上記パターンユニットのそれぞれの検査パ
ターンの両端に電流(定電流、リニア増加電流、
ステップ増加電流、又は、定電圧、リニア増加電圧、
若しくは、ステップ増加電圧による電流)を流し、(1
C)それぞれの検査パターンの劣化(抵抗増加又は破
壊)についての耐久性能を試験し、(1D)上記の耐久
性能をもとに、配線形成工程において異常を生じたか否
かを判別する。
【0056】上記のステップ(1B)では、例えば、
定電流、リニア増加電流、ステップ増加電流、又
は、定電圧、リニア増加電圧、若しくは、ステップ増
加電圧による電流の内の1条件(上記ステップ(1d)
で設定された条件)で電流を流す。また、電流印加は、
例えば、1枚の半導体ウエハに作成された全てのパター
ンユニット、又は、それらのパターンユニットから選択
されたいくつかのパターンユニットについてなされる。
【0057】また、上記のステップ(1D)では、電流
印加条件に応じた判別がなされる。例えば、検査パター
ン100が劣化を生じるまで電流を流す場合には、耐久
性能(劣化までに消費されるエネルギー、劣化までの時
間等)が評価基準値以上であれば、配線形成工程は正常
であったと判別し、評価基準値未満であれば、配線形成
工程に異常を生じたと判別する。
【0058】また、検査パターン100及び補助パター
ン110が劣化を生じるまで電流を流す場合には、検査
パターン100の耐久性能と補助パターン110の耐久
性能の比が評価基準値以上であるか否かによって、配線
形成工程に異常を生じたか否かを判別する。
【0059】また、固定の条件で電流を流す場合には、
検査パターン100が劣化を生じなければ、配線形成工
程は正常であったと判別し、検査パターン100が劣化
を生じれば、配線形成工程に異常を生じたと判別する。
【0060】以上のように実施の形態1によれば、コン
タクトユニットの間隔を50μm以下としたエレクトロ
マイグレーション現象を抑制した検査パターンの両端に
電流(定電流、リニア増加電流、ステップ増加電
流、又は、定電圧、リニア増加電圧、若しくは、ステ
ップ増加電圧による電流)を流し、この検査パターンの
劣化(抵抗増加又は破壊)についての耐久性能を試験
し、この耐久性能をもとに故障の有無を評価することに
より、電流印加時に検査パターンのそれぞれの部分の抵
抗値がそのまま反映され、プロセス起因の故障を生じた
部分の抵抗が正常なプロセスで作成された部分の内の最
も抵抗が高い部分の抵抗よりも大きければ、いずれかの
部分にプロセス起因の故障を生じた検査パターンの耐久
性能は、正常なプロセスで作成された検査パターンのそ
れよりも低下するので、プロセス異常に起因した高抵抗
部分を、半導体素子の製造工程において速やかにかつ効
率良く検出することができ、上記の故障を含む半導体製
品が市場に流出するのを防止できる。
【0061】また、全てのコンタクトユニットが基本コ
ンタクトユニット103からなる検査パターン100に
プロセス異常に起因する故障を擬似した擬似異常コンタ
クトユニット105を挿入した補助パターン110によ
って、正常なプロセスで作成される検査パターン100
に上記の故障に相当する部分を簡単に造り込むことがで
きる。そして、この補助パターン110及び検査パター
ン100に電流を流し、それぞれの検査パターンの劣化
までの耐久性能を評価することにより、故障の検出感度
を簡単に検証することができる。また、検査パターンの
検査により検出された潜在不良の程度(ボイドの大きさ
や、被膜不良の程度等)を、補助パターンについての測
定データに基づいて推測することができる。
【0062】<実施の形態2>本発明の実施の形態2の
検査パターンは、コンタクトユニットの間隔が50μm
以下のエレクトロマイグレーションを抑制したコンタク
トチェーンからなり、それぞれのコンタクトユニット
は、上記コンタクトチェーンの方向と垂直な方向に配置
された複数個のコンタクト部で構成されている。ただ
し、擬似異常コンタクトユニットについては、単一のコ
ンタクト部で構成されたコンタクトユニットである場合
を含む。
【0063】実施の形態2の基本コンタクトユニット
は、上記コンタクトチェーンの方向と垂直な方向に配置
された互いに同じコンタクト部サイズの所定個数のコン
タクト部で構成されている。また、実施の形態2の擬似
異常コンタクトユニットは、上記の基本コンタクトユニ
ットにおいて、コンタクト部個数を少なくしたものであ
る。
【0064】実施の形態2の検査パターンは、その全て
のコンタクトユニットを、上記実施の形態2の基本コン
タクトユニットとしたコンタクトチェーンである。ま
た、実施の形態2の補助パターンは、実施の形態2の検
査パターンと同じ構成のパターンにおいて、少なくとも
1つの基本コンタクトユニットを、上記実施の形態2の
擬似異常コンタクトユニットとしたコンタクトチェーン
である。
【0065】図2(a)は本発明の実施の形態2の検査
パターンを示す図であり、図2(b)は実施の形態2の
補助パターンを示す図であある。図2(a)及び(b)
において、200は検査パターン、210は補助パター
ン、201は上層配線、202は下層配線、203は基
本コンタクトユニット、203aは基本コンタクトユニ
ット203を構成するコンタクト部、204は電極端
子、205は擬似異常コンタクトユニット、205aは
擬似異常コンタクトユニット205を構成するコンタク
ト部である。
【0066】図2(a)の検査パターン200及び図2
(b)の補助パターン210において、コンタクトユニ
ットの間隔dは、エレクトロマイグレーションを抑制で
きる(バックフロー効果が現れる)50μm以下であ
る。また、上層配線201及び下層配線202の幅は、
全て同じ値である。また、基本コンタクトユニット20
3を構成する全てのコンタクト部203a、及び、擬似
異常コンタクトユニット205を構成する全てのコンタ
クト部205aのサイズは、互いに同じである。また、
コンタクトチェーンの両端には、電流印加のための電極
端子204が設けられている。
【0067】図2(a)の検査パターン200は、複数
の上層配線201と、複数の下層配線202と、複数の
基本コンタクトユニット203と、2つの電極端子20
4とを備え、上層配線201と下層配線202の間(電
極端子204との間を含む)をそれぞれ基本コンタクト
ユニット203で電気接続したコンタクトチェーンであ
る。それぞれの基本コンタクトユニット203は、上記
コンタクトチェーンの方向と垂直な方向に配置された5
個のコンタクト部203aで構成されている。
【0068】図2(b)の補助パターン210は、検査
パターン200と同じ構成のパターンにおいて、1つの
基本コンタクトユニット203を、擬似異常コンタクト
ユニット205としたものである。異常コンタクトユニ
ット205は、基本コンタクトユニット203よりもコ
ンタクト部個数が少ない3個のコンタクト部205aで
構成されている。擬似異常コンタクトユニット205の
合成コンタクト部抵抗は、基本コンタクトユニット20
3の合成コンタクト部抵抗の5/3倍である。
【0069】この補助パターン210は、検査パターン
200のいずれかの基本コンタクトユニット203に抵
抗増加した故障を意図的に造り込んだものである。擬似
異常コンタクトユニット205(3個コンタクト部構
成)の部分は、抵抗が5/3倍に増加した疑似的な故障
部分を意味し、基本コンタクトユニット203(5個コ
ンタクト部構成)の部分及び配線の部分は、正常な部分
を意味する。
【0070】次に、実施の形態2の検査パターンを用い
た故障検出の準備は、例えば以下の(2a)〜(2d)
のステップによってなされる。 (2a)配線形成工程において、検査パターン200及
び補助パターン210を含むパターンユニットを半導体
ウエハに作成し、(2b)上記パターンユニットのそれ
ぞれの検査パターンの両端に電流(定電流、リニア
増加電流、ステップ増加電流、又は、定電圧、リニ
ア増加電圧、若しくは、ステップ増加電圧による電流)
を流し、(2c)それぞれの検査パターンの劣化(抵抗
増加又は破壊)までの耐久性能(劣化までに消費される
エネルギー、劣化までの時間等)のデータを収集し、
(2d)上記の耐久性能のデータをもとに、検出感度特
性の検証、電流印加条件及び評価基準(正常品か否かの
判別基準)の設定等、故障検出試験を実施するための準
備をする。なお、この故障検出の準備では、正常なプロ
セスで上記パターンユニットが作成されることを前提と
する。また、以下に記載していないステップ(2a)〜
(2d)の詳細については、上記実施の形態1のステッ
プ(1a)〜(1d)の詳細と同様である。
【0071】上記のステップ(2a)において、上記パ
ターンユニットには、必要に応じて例えば、補助パター
ン210において擬似コンタクトユニット205のコン
タクト部205aの個数を4個、2個、1個とした補助
パターンが加えられる。
【0072】また、上記のステップ(2b)及び(2
c)において、電流印加により、検査パターンにおいて
最も抵抗値が大きい部分が最も発熱量が大きく、最も早
く劣化を生じる。つまり、最も抵抗値が大きい部分は、
検査パターン200では、いずれかの基本コンタクトユ
ニット203(5個コンタクト部構成)の部分であり、
補助パターン210では、擬似コンタクトユニット20
5(3個コンタクト部構成)の部分である。このため、
検査パターン200では、最も抵抗値が大きい基本コン
タクトユニット203の部分で劣化を生じ、その箇所は
ランダムに存在する。一方、補助パターン210では、
擬似コンタクトユニット205の部分で劣化を生じる。
擬似コンタクトユニット205の合成コンタクト部抵抗
は基本コンタクトユニット203の合成コンタクト部抵
抗の5/3倍なので、補助パターン210の耐久性能が
検査パターン200のそれよりも明らかに低下している
か否かを検証することによって、上記の5/3倍の抵抗
増加について検出感度があるか否かを検証できる。
【0073】一例として、基本コンタクトユニット(5
個コンタクト部構成)の個数が800個、配線幅が4.
2μmの検査パターン200では、破壊までに消費され
たエネルギーは23.9[kJ]、破壊までの時間は5
6.5[秒]であるのに対し、擬似異常コンタクトユニ
ット205(3個コンタクト部構成)の個数が1個、基
本コンタクトユニット(5コンタクト部構成)の個数が
799個、上層配線及び下層配線の幅が4.2μmの補
助パターン210では、破壊までに消費されたエネルギ
ーは7.96[kJ]、破壊までの時間は17.9
[秒]である。
【0074】次に、実施の形態2の検査パターンを用い
た故障の検出試験は、例えば以下の(2A)〜(2D)
のステップによってなされる。 (2A)製品(半導体チップ)の多層配線構造が半導体
ウエハのチップ領域に造り込まれる配線形成工程におい
て、検査パターン200からなるパターンユニット、又
は、検査パターン200及び補助パターン210で構成
されるパターンユニットを上記半導体ウエハに造り込
み、(2B)上記パターンユニットのそれぞれの検査パ
ターンの両端に電流(定電流、リニア増加電流、
ステップ増加電流、又は、定電圧、リニア増加電圧、
若しくは、ステップ増加電圧による電流)を流し、(2
C)それぞれの検査パターンの劣化(抵抗増加又は破
壊)についての耐久性能を試験し、(2D)上記の耐久
性能をもとに、配線形成工程において異常を生じたか否
かを判別する。なお、以下に記載していないステップ
(2A)〜(2D)の詳細については、上記実施の形態
1のステップ(1A)〜(1D)の詳細と同様である。
【0075】上記のステップ(2D)では、電流印加条
件に応じた判別がなされる。例えば、検査パターン20
0が劣化を生じるまで電流を流す場合には、耐久性能
(劣化までに消費されるエネルギー、劣化までの時間
等)が評価基準値以上であれば、配線形成工程は正常で
あったと判別し、評価基準値未満であれば、配線形成工
程に異常を生じたと判別する。
【0076】また、検査パターン200及び補助パター
ン210が劣化を生じるまで電流を流す場合には、検査
パターン200の耐久性能と補助パターン210の耐久
性能の比が評価基準値以上であるか否かによって、配線
形成工程に異常を生じたか否かを判別する。
【0077】また、固定の条件で電流を流す場合には、
検査パターン200が劣化を生じなければ、配線形成工
程は正常であったと判別し、検査パターン200が劣化
を生じれば、配線形成工程に異常を生じたと判別する。
【0078】以上のように実施の形態2によれば、コン
タクトユニットの間隔を50μm以下としたエレクトロ
マイグレーション現象を抑制した検査パターンの両端に
電流(定電流、リニア増加電流、ステップ増加電
流、又は、定電圧、リニア増加電圧、若しくは、ステ
ップ増加電圧による電流)を流し、この検査パターンの
劣化(抵抗増加又は破壊)についての耐久性能を試験
し、この耐久性能をもとに故障の有無を評価することに
より、上記実施の形態1と同様に、プロセス異常に起因
した高抵抗部分を、半導体素子の製造工程において速や
かにかつ効率良く検出することができ、上記の故障を含
む半導体製品が市場に流出するのを防止できる。
【0079】また、全てのコンタクトユニットが基本コ
ンタクトユニット203からなる検査パターン200に
プロセス異常に起因する故障を擬似した擬似異常コンタ
クトユニット205を挿入した補助パターン210によ
って、正常なプロセスで作成される検査パターン200
に上記の故障に相当する部分を簡単に造り込むことがで
きる。そして、この補助パターン210及び検査パター
ン200に電流を流し、それぞれの検査パターンの劣化
までの耐久性能を評価することにより、上記実施の形態
1と同様に、故障の検出感度を簡単に検証することがで
きる。また、検査パターンの検査により検出された潜在
不良の程度(ボイドの大きさや、被膜不良の程度等)
を、補助パターンについての測定データに基づいて推測
することができる。
【0080】さらに、擬似異常コンタクトユニット20
5のコンタクト部205aのコンタクト部サイズが基本
コンタクトユニット203のコンタクト部203aと同
じであるので、擬似異常コンタクト部105aのコンタ
クト部サイズが基本コンタクト部105aと異なる上記
実施の形態1よりも精度の高い検出感度特性を得ること
ができる。また、コンタクトチェーンの方向と垂直な方
向に複数個のコンタクト部を配置しているので、コンタ
クトチェーンの方向に複数個のコンタクト部を配置した
ものよりも、検出感度が優れている。
【0081】<実施の形態3>本発明の実施の形態3の
検査パターンは、コンタクトユニットの間隔が50μm
以下のエレクトロマイグレーションを抑制したコンタク
トチェーンからなり、それぞれのコンタクトユニット
は、配線長方向に一列に配置された複数個のコンタクト
部で構成されている。ただし、擬似異常コンタクトユニ
ットについては、単一のコンタクト部で構成されたコン
タクトユニットである場合を含む。
【0082】実施の形態3の基本コンタクトユニット
は、上記コンタクトチェーンの方向に配置された互いに
同じコンタクト部サイズの所定個数のコンタクト部で構
成されている。また、実施の形態3の擬似異常コンタク
トユニットは、上記の基本コンタクトユニットにおい
て、コンタクト部個数を少なくしたものである。
【0083】実施の形態3の検査パターンは、その全て
のコンタクトユニットを、上記実施の形態3の基本コン
タクトユニットとしたコンタクトチェーンである。ま
た、実施の形態3の補助パターンは、実施の形態3の検
査パターンにおいて、少なくとも1つの基本コンタクト
ユニットを、上記実施の形態3の擬似異常コンタクトユ
ニットとしたコンタクトチェーンである。
【0084】図3(a)は本発明の実施の形態3の検査
パターンを示す図であり、図3(b)は実施の形態3の
補助パターンを示す図である。図3(a)及び(b)に
おいて、300は検査パターン、310は補助パター
ン、301は上層配線、302は下層配線、303は基
本コンタクトユニット、303aは基本コンタクトユニ
ット303を構成するコンタクト部、304は電極端
子、305は擬似異常コンタクトユニット、305aは
擬似異常コンタクトユニット305を構成するコンタク
ト部である。
【0085】図3(a)の検査パターン300及び図3
(b)の補助パターン310において、コンタクトユニ
ットの間隔dは、エレクトロマイグレーションを抑制で
きる(バックフロー効果が現れる)50μm以下であ
る。また、上層配線301及び下層配線302の幅は、
全て同じ値である。また、基本コンタクトユニット30
3を構成する全てのコンタクト部303a、及び擬似異
常コンタクトユニット305を構成する全てのコンタク
ト部305aのサイズは、互いに同じである。また、コ
ンタクトチェーンの両端には、電流印加のための電極端
子304が設けられている。
【0086】図3(a)の検査パターン300は、複数
の上層配線301と、複数の下層配線302と、複数の
基本コンタクトユニット303と、2つの電極端子30
4とを備え、上層配線301と下層配線302の間(電
極端子304との間を含む)をそれぞれ基本コンタクト
ユニット303で電気接続したコンタクトチェーンであ
る。それぞれの基本コンタクトユニット303は、上記
コンタクトチェーンの方向に配置された2個のコンタク
ト部303aで構成されている。
【0087】図3(b)の補助パターン310は、検査
パターン300と同じ構成のパターンにおいて、1つの
基本コンタクトユニット303を、異常コンタクトユニ
ット305としたものである。異常コンタクトユニット
305は、基本コンタクトユニット303よりもコンタ
クト部個数が少ない単一のコンタクト部305aで構成
されている。擬似異常コンタクトユニット305の合成
コンタクト部抵抗は、基本コンタクトユニット303の
合成コンタクト部抵抗の2倍である。
【0088】この補助パターン310は、検査パターン
300と同じ構成のパターンのいずれかの基本コンタク
トユニット303に抵抗増加した故障を意図的に造り込
んだものである。擬似異常コンタクトユニット305
(単一コンタクト部構成)の部分は、抵抗が2倍に増加
した疑似的な故障部分を意味し、基本コンタクトユニッ
ト303(2個コンタクト部構成)の部分及び配線の部
分は、正常な部分を意味する。
【0089】次に、実施の形態3の検査パターンを用い
た故障検出の準備は、例えば以下の(3a)〜(3d)
のステップによってなされる。 (3a)配線形成工程において、検査パターン300及
び補助パターン310を含むパターンユニットを半導体
ウエハに作成し、(3b)上記のパターンユニットのそ
れぞれの検査パターンの両端に電流(定電流、リニ
ア増加電流、ステップ増加電流、又は、定電圧、リ
ニア増加電圧、若しくは、ステップ増加電圧による電
流)を流し、(3c)それぞれの検査パターンの劣化
(抵抗増加又は破壊)までの耐久性能(劣化までに消費
されるエネルギー、劣化までの時間等)のデータを収集
し、(3d)上記の耐久性能のデータをもとに、検出感
度特性の検証、電流印加条件及び評価基準(正常品か否
かの判別基準)の設定等、故障検出試験を実施するため
の準備をする。なお、この故障検出の準備では、正常な
プロセスで上記のパターンユニットが作成されることを
前提とする。また、以下に記載していないステップ(3
a)〜(3d)の詳細については、上記実施の形態1の
ステップ(1a)〜(1d)の詳細と同様である。
【0090】上記のステップ(3a)において、必要に
応じて、補助パターン210の擬似コンタクトユニット
205の構成を変更した補助パターンが加えられる。例
えば、基本コンタクトユニット303を4個コンタクト
部構成としたとき、コンタクト部205aの個数を3
個、2個とした補助パターンが加えられる。
【0091】また、上記のステップ(3b)及び(3
c)において、電流印加により、検査パターンにおいて
最も抵抗値が大きい部分が最も発熱量が大きく、最も早
く劣化を生じる。つまり、最も抵抗値が大きい部分は、
検査パターン300では、いずれかの基本コンタクトユ
ニット303(2個コンタクト部構成)の部分であり、
補助パターン310では、擬似コンタクトユニット30
5(単一コンタクト部構成)の部分である。このため、
検査パターン300では、最も抵抗値が大きい基本コン
タクトユニット303の部分で劣化を生じ、その箇所は
ランダムに存在する。一方、補助パターン310では、
擬似コンタクトユニット305の部分で劣化を生じる。
擬似コンタクトユニット305の合成コンタクト部抵抗
は基本コンタクトユニット303の合成コンタクト部抵
抗の2倍なので、補助パターン310の耐久性能が検査
パターン300のそれよりも明らかに低下しているか否
かを検証することによって、上記の2倍の抵抗増加につ
いて検出感度があるか否かを検証できる。
【0092】次に、実施の形態3の検査パターンを用い
た故障の検出試験は、例えば以下の(3A)〜(3D)
のステップによってなされる。 (3A)製品(半導体チップ)の多層配線構造が半導体
ウエハのチップ領域に造り込まれる配線形成工程におい
て、検査パターン300からなるパターンユニット、又
は、検査パターン300及び補助パターン310で構成
されるパターンユニットを上記半導体ウエハに造り込
み、(3B)上記パターンユニットのそれぞれの検査パ
ターンの両端に電流(定電流、リニア増加電流、
ステップ増加電流、又は、定電圧、リニア増加電圧、
若しくは、ステップ増加電圧による電流)を流し、(3
C)それぞれの検査パターンの劣化(抵抗増加又は破
壊)についての耐久性能を試験し、(3D)上記の耐久
性能をもとに、配線形成工程において異常を生じたか否
かを判別する。なお、以下に記載していないステップ
(3A)〜(3D)の詳細については、上記実施の形態
1のステップ(1A)〜(1D)の詳細と同様である。
【0093】上記のステップ(3D)では、電流印加条
件に応じた判別がなされる。例えば、検査パターン30
0が劣化を生じるまで電流を流す場合には、耐久性能
(劣化までに消費されるエネルギー、劣化までの時間
等)が評価基準値以上であれば、配線形成工程は正常で
あったと判別し、評価基準値未満であれば、配線形成工
程に異常を生じたと判別する。
【0094】また、検査パターン300及び補助パター
ン310が劣化を生じるまで電流を流す場合には、検査
パターン300の耐久性能と補助パターン310の耐久
性能の比が評価基準値以上であるか否かによって、配線
形成工程に異常を生じたか否かを判別する。
【0095】また、固定の条件で電流を流す場合には、
検査パターン300が劣化を生じなければ、配線形成工
程は正常であったと判別し、検査パターン300が劣化
を生じれば、配線形成工程に異常を生じたと判別する。
【0096】以上のように実施の形態3によれば、コン
タクトユニットの間隔を50μm以下としたエレクトロ
マイグレーション現象を抑制した検査パターンの両端に
電流(定電流、リニア増加電流、ステップ増加電
流、又は、定電圧、リニア増加電圧、若しくは、ステ
ップ増加電圧による電流)を流し、この検査パターンの
劣化(抵抗増加又は破壊)についての耐久性能を試験
し、この耐久性能をもとに故障の有無を評価することに
より、上記実施の形態1と同様に、プロセス異常に起因
した高抵抗部分を、半導体素子の製造工程において速や
かにかつ効率良く検出することができ、上記の故障を含
む半導体製品が市場に流出するのを防止できる。
【0097】また、全てのコンタクトユニットが基本コ
ンタクトユニット303からなる検査パターン300に
プロセス異常に起因する故障を擬似した擬似異常コンタ
クトユニット305を挿入した補助パターン310によ
って、正常なプロセスで作成される検査パターン300
に上記の故障に相当する部分を簡単に造り込むことがで
きる。そして、この補助パターン310及び検査パター
ン300に電流を流し、それぞれの検査パターンの劣化
までの耐久性能を評価することにより、上記実施の形態
1と同様に、故障の検出感度を簡単に検証することがで
きる。また、検査パターンの検査により検出された潜在
不良の程度(ボイドの大きさや、被膜不良の程度等)
を、補助パターンについての測定データに基づいて推測
することができる。
【0098】さらに、擬似異常コンタクトユニット30
5のコンタクト部305aのコンタクト部サイズが基本
コンタクトユニット303のコンタクト部303aと同
じであるので、擬似異常コンタクト部105aのコンタ
クト部サイズが基本コンタクト部105aと異なる上記
実施の形態1よりも精度の高い検出感度特性を得ること
ができる。
【0099】<実施の形態4>本発明の実施の形態4の
検査パターンは、コンタクトユニットの間隔が50μm
以下のエレクトロマイグレーションを抑制したコンタク
トチェーンからなり、それぞれのコンタクトユニット
は、コンタクトチェーンの方向及びこの方向と垂直な方
向にそれぞれ複数個ずつ配列されたコンタクト部で構成
されている。ただし、擬似異常コンタクトユニットにつ
いては、コンタクトチェーンの方向にのみ複数個配置さ
れたコンタクト部で構成されたコンタクトユニットであ
る場合、コンタクトチェーンの方向と垂直な方向にのみ
複数個の配置されたコンタクト部で構成されたコンタク
トユニットである場合、及び単一のコンタクト部で構成
されたコンタクトユニットである場合を含む。
【0100】実施の形態4の基本コンタクトユニット
は、配線幅方向にm(mはm≧2なる整数)列にかつ配
線長方向にn(nはn≧2なる整数)行に配置された配
線長方向に配置されたm×n個数のコンタクト部で構成
されている。それぞれのコンタクト部列は、n個のコン
タクト部で構成され、それぞれのコンタクト部行は、m
個のコンタクト部で構成されている。
【0101】また、実施の形態4の擬似異常コンタクト
ユニットは、上記の基本コンタクトユニットにおいて、
コンタクト部個数を少なくしたものものである。この実
施の形態4の擬似異常コンタクトユニットの形態として
は、例えば以下の(1)〜(4)が考えられる。 (1)コンタクト部列数のみが基本コンタクトユニット
よりも少なく、コンタクト部行数、それぞれのコンタク
ト部列を構成するコンタクト部の個数、及びそれぞれの
コンタクト部行を構成するコンタクト部の個数は、基本
コンタクトユニットと同じであるもの。 (2)コンタクト部行数のみが基本コンタクトユニット
よりも少なく、コンタクト部列数、それぞれのコンタク
ト部列を構成するコンタクト部の個数、及びそれぞれの
コンタクト部行を構成するコンタクト部の個数は、基本
コンタクトユニットと同じであるもの。 (3)コンタクト部列数及びコンタクト部行数のみは基
本コンタクトユニットと同じであり、いずれかのコンタ
クト部列又は/及びコンタクト部行を構成するコンタク
ト部の個数が基本コンタクトユニットのそれよりも少な
いもの。 (4)コンタクト部列数又は/及びコンタクト部行数が
基本コンタクトユニットよりも少なく、かついずれかの
コンタクト部列又は/及びコンタクト部行を構成するコ
ンタクト部の個数が基本コンタクトユニットのそれより
も少ないもの。
【0102】実施の形態4の検査パターンは、その全て
のコンタクトユニットを、上記実施の形態4の基本コン
タクトユニットとしたコンタクトチェーンである。ま
た、実施の形態4の補助パターンは、実施の形態4の検
査パターンにおいて、少なくとも1つの基本コンタクト
ユニットを、上記実施の形態4の擬似異常コンタクトユ
ニットとしたコンタクトチェーンである。
【0103】図4(a)は本発明の実施の形態4の検査
パターン例を示す図であり、図4(b)、(c)、及び
(d)は補助パターンの例を示す図である。図4
(a)、(b)、(c)、及び(d)において、400
は検査パターン、4101,4102,4103は補助
パターン、401は上層配線、402は下層配線、40
3は基本コンタクトユニット、403aは基本コンタク
トユニット403を構成するコンタクト部、404は電
極端子、4051,4052,4053は擬似異常コン
タクトユニット、4051a,4052a,4053a
は擬似異常コンタクトユニット4051,4052,4
053を構成するコンタクト部である。
【0104】図4(a)の検査パターン400、並び
に、図4(b)、(c)、及び(d)の補助パターン4
101〜4103において、コンタクトユニットの間隔
dは、エレクトロマイグレーションを抑制できる(バッ
クフロー効果が現れる)50μm以下である。また、上
層配線401及び下層配線402の幅は、全て同じ値で
ある。また、基本コンタクトユニット403を構成する
全てのコンタクト部403a、及び擬似異常コンタクト
ユニット4051〜4053を構成する全てのコンタク
ト部4051a〜4053aのサイズは、互いに同じで
ある。また、コンタクトチェーンの両端には、電流印加
のための電極端子404が設けられている。
【0105】図4(a)の検査パターン400は、複数
の上層配線401と、複数の下層配線402と、複数の
基本コンタクトユニット403と、2つの電極端子40
4とを備え、上層配線401と下層配線402の間(電
極端子404との間を含む)をそれぞれ基本コンタクト
ユニット403で電気接続したコンタクトチェーンであ
る。それぞれの基本コンタクトユニット403は、2列
5行に配置された10個のコンタクト部403aで構成
されている。
【0106】図4(b)の補助パターン4101は、検
査パターン400と同じ構成のパターンにおいて、1つ
の基本コンタクトユニット403を、擬似異常コンタク
トユニット4051としたものである。擬似異常コンタ
クトユニット4051は、基本コンタクトユニット40
3よりもコンタクト部列数が少ない1列5行に配置され
た5個のコンタクト部4051aで構成されている。擬
似異常コンタクトユニット4051の合成コンタクト部
抵抗は、基本コンタクトユニット403の合成コンタク
ト部抵抗の2倍である。
【0107】この補助パターン4101は、検査パター
ン400と同じ構成のパターンのいずれかの基本コンタ
クトユニット403に抵抗増加した故障を意図的に造り
込んだものである。擬似異常コンタクトユニット405
1(5個コンタクト部構成)の部分は、抵抗が2倍に増
加した疑似的な故障部分を意味し、基本コンタクトユニ
ット403(10個コンタクト部構成)の部分及び配線
の部分は、正常な部分を意味する。
【0108】図4(c)の補助パターン4102は、検
査パターン400と同じ構成のパターンにおいて、1つ
の基本コンタクトユニット403を、異常コンタクトユ
ニット4052としたものである。異常コンタクトユニ
ット4052は、基本コンタクトユニット403よりも
コンタクト部行数が少ない2列3行に配置された6個の
コンタクト部4052aで構成されている。擬似異常コ
ンタクトユニット4052の合成コンタクト部抵抗は、
基本コンタクトユニット403の合成コンタクト部抵抗
の10/6倍である。
【0109】この補助パターン4102は、検査パター
ン400と同じ構成のパターンのいずれかの基本コンタ
クトユニット403に抵抗増加した故障を意図的に造り
込んだものである。擬似異常コンタクトユニット405
2(6個コンタクト部構成)の部分は、抵抗が10/6
倍に増加した疑似的な故障部分を意味し、基本コンタク
トユニット403(10個コンタクト部構成)の部分及
び配線の部分は、正常な部分を意味する。
【0110】図4(d)の補助パターン4103は、検
査パターン400と同じ構成のパターンにおいて、1つ
の基本コンタクトユニット403を、異常コンタクトユ
ニット4053としたものである。異常コンタクトユニ
ット4053は、基本コンタクトユニット403よりも
コンタクト部個数が少ない8個のコンタクト部4053
aで構成されている。この異常コンタクトユニット40
53においては、コンタクト部4053aは基本コンタ
クトユニット403と同じ2列5行に配置されている
が、2列の内の1列が5個のコンタクト部4053aで
構成され、他の1列が3個のコンタクト部4053aで
構成されている。擬似異常コンタクトユニット4053
の合成コンタクト部抵抗は、基本コンタクトユニット4
03の合成コンタクト部抵抗の10/8倍である。
【0111】この補助パターン4103は、検査パター
ン400と同じ構成のパターンのいずれかの基本コンタ
クトユニット403に抵抗増加した故障を意図的に造り
込んだものである。擬似異常コンタクトユニット405
3(8個コンタクト部構成)の部分は、抵抗が10/8
倍に増加した疑似的な故障部分を意味し、基本コンタク
トユニット403(10個コンタクト部構成)の部分及
び配線の部分は、正常な部分を意味する。
【0112】次に、実施の形態4の検査パターンを用い
た故障検出の準備は、例えば以下の(4a)〜(4d)
のステップによってなされる。 (4a)配線形成工程において、検査パターン400、
及び補助パターン4101,4102,4103のいず
れか1つもしくは2つ或いは全てを含むパターンユニッ
トを半導体ウエハに作成し、(4b)上記パターンユニ
ットのそれぞれの検査パターンの両端に電流(定電
流、リニア増加電流、ステップ増加電流、又は、
定電圧、リニア増加電圧、若しくは、ステップ増加電圧
による電流)を流し、(4c)それぞれの検査パターン
の劣化(抵抗増加又は破壊)までの耐久性能(劣化まで
に消費されるエネルギー、劣化までの時間等)のデータ
を収集し、(4d)上記の耐久性能のデータをもとに、
検出感度特性の検証、電流印加条件及び評価基準(正常
品か否かの判別基準)の設定等、故障検出試験を実施す
るための準備をする。なお、この故障検出の準備では、
正常なプロセスで上記パターンユニットが作成されるこ
とを前提とする。また、以下に記載していないステップ
(4a)〜(4d)の詳細については、上記実施の形態
1のステップ(1a)〜(1d)の詳細と同様である。
【0113】上記のステップ(4a)において、上記パ
ターンユニットには、必要に応じて、補助パターン41
01,4102,4103の擬似コンタクトユニット4
051,4052,4053の構成を変更した補助パタ
ーンが加えられる。例えば、基本コンタクトユニット4
03を4列コンタクト部構成としたとき、補助パターン
4101において擬似コンタクトユニット4051のコ
ンタクト部列数を、3列、2列とした補助パターンが加
えられる。また、補助パターン4102において擬似コ
ンタクトユニット4052のコンタクト部行数を、4
行、2行、1行とした補助パターンが加えられる。ま
た、補助パターン4103において擬似コンタクトユニ
ット4053のコンタクト部個数を、9個、7個、…、
1個とした補助パターンが加えられる。
【0114】また、上記のステップ(4b)及び(4
c)において、電流印加により、検査パターンにおいて
最も抵抗値が大きい部分が最も発熱量が大きく、最も早
く劣化を生じる。つまり、最も抵抗値が大きい部分は、
検査パターン400では、いずれかの基本コンタクトユ
ニット403(10個コンタクト部構成)の部分であ
り、補助パターン4101,4102,4103では、
それぞれ擬似コンタクトユニット4051(5個コンタ
クト部構成),4052(6個コンタクト部構成),4
053(8個コンタクト部構成)の部分である。このた
め、検査パターン400では、最も抵抗値の大きい基本
コンタクトユニット403の部分で劣化を生じ、その箇
所はランダムに存在する。一方、補助パターン410
1,4102,4103では、それぞれ擬似コンタクト
ユニット4051,4052,4053の部分で劣化を
生じる。擬似コンタクトユニット4051,4052,
4053の合成コンタクト部抵抗は基本コンタクトユニ
ット403の合成コンタクト部抵抗のそれぞれ2倍、1
0/6倍、10/8倍なので、補助パターン4101,
4102,4103の耐久性能が検査パターン400の
それよりも明らかに低下しているか否かをそれぞれ検証
することによって、上記の2倍、10/6倍、10/8
倍の抵抗増加について検出感度があるか否かを検証でき
る。
【0115】次に、実施の形態4の検査パターンを用い
た故障の検出試験は、例えば以下の(4A)〜(4D)
のステップによってなされる。 (4A)製品(半導体チップ)の多層配線構造が半導体
ウエハのチップ領域に造り込まれる配線形成工程におい
て、検査パターン400からなるパターンユニット、又
は、検査パターン400及び補助パターン4101,4
102,4103のいずれかで構成されるパターンユニ
ットを上記半導体ウエハに造り込み、(4B)上記のパ
ターンユニットのそれぞれの検査パターンの両端に電流
(定電流、リニア増加電流、ステップ増加電流、
又は、定電圧、リニア増加電圧、若しくは、ステップ
増加電圧による電流)を流し、(4C)それぞれの検査
パターンの劣化(抵抗増加又は破壊)についての耐久性
能を試験し、(4D)上記の耐久性能をもとに、配線形
成工程において異常を生じたか否かを判別する。なお、
以下に記載していないステップ(4A)〜(4D)の詳
細については、上記実施の形態1のステップ(1A)〜
(1D)の詳細と同様である。
【0116】上記のステップ(4D)では、電流印加条
件に応じた判別がなされる。例えば、検査パターン40
0が劣化を生じるまで電流を流す場合には、耐久性能
(劣化までに消費されるエネルギー、劣化までの時間
等)が評価基準値以上であれば、配線形成工程は正常で
あったと判別し、評価基準値未満であれば、配線形成工
程に異常を生じたと判別する。
【0117】また、検査パターン400と補助パターン
4101,4102、4103のいずれかが劣化を生じ
るまで電流を流す場合には、検査パターン400の耐久
性能と補助パターン4101,4102、4103のい
ずれかの耐久性能の比が評価基準値以上であるか否かに
よって、配線形成工程に異常を生じたか否かを判別す
る。
【0118】また、固定の条件で電流を流す場合には、
検査パターン400が劣化を生じなければ、配線形成工
程は正常であったと判別し、検査パターン400が劣化
を生じれば、配線形成工程に異常を生じたと判別する。
【0119】以上のように実施の形態4によれば、コン
タクトユニットの間隔を50μm以下としたエレクトロ
マイグレーション現象を抑制した検査パターンの両端に
電流(定電流、リニア増加電流、ステップ増加電
流、又は、定電圧、リニア増加電圧、若しくは、ステ
ップ増加電圧による電流)を流し、この検査パターンの
劣化(抵抗増加又は破壊)についての耐久性能を試験
し、この耐久性能をもとに故障の有無を評価することに
より、上記実施の形態1と同様に、プロセス異常に起因
した高抵抗部分を、半導体素子の製造工程において速や
かにかつ効率良く検出することができ、上記の故障を含
む半導体製品が市場に流出するのを防止できる。
【0120】また、全てのコンタクトユニットが基本コ
ンタクトユニット403からなる検査パターン400に
プロセス異常に起因する故障を擬似した擬似異常コンタ
クトユニット4051,4052,4053を挿入した
補助パターン4101,4102,4103によって、
正常なプロセスで作成される検査パターン400に上記
の故障に相当する部分を簡単に造り込むことができる。
そして、この補助パターン4101,4102,410
3及び検査パターン400に電流を流し、それぞれの検
査パターンの劣化までの耐久性能を評価することによ
り、上記実施の形態1と同様に、故障の検出感度を簡単
に検証することができる。また、検査パターンの検査に
より検出された潜在不良の程度(ボイドの大きさや、被
膜不良の程度等)を、補助パターンについての測定デー
タに基づいて推測することができる。
【0121】さらに、擬似異常コンタクトユニットのコ
ンタクト部のコンタクト部サイズが基本コンタクトユニ
ットのコンタクト部と同じであるので、擬似異常コンタ
クト部と基本コンタクト部のコンタクト部サイズが異な
る上記実施の形態1よりも精度の高い検出感度特性を取
得することができる。また、コンタクトユニットを複数
コンタクト部列及び複数コンタクト部行で構成している
ので、コンタクトユニットを一列構成とした上記実施の
形態2及び一行構成とした上記実施の形態3よりも幅広
い検出感度特性を得ることができる。
【0122】なお、上記本発明の実施の形態1〜4にお
いては、コンタクト部底部においての酸化物の一部エッ
チング残り、タングステンの埋込み空洞、コンタクト部
天部の界面異常等、プロセス異常に起因する故障がコン
タクトユニット(配線との接合部を含む)に発生する例
を説明したが、配線においての金属材料関連の故障(例
えば、接触界面の変質及び反応、装置トラブル等による
金属材料自身の欠陥混入、金属被膜率の劣化等)を検出
することも可能である。また、上記本発明の実施の形態
1〜4においては、2層配線構造について説明している
が、3層以上の多層配線構造にも適用可能である。さら
に、多層配線構造の材料に関しても、一般に用いられる
様々な材料について適用可能である。
【0123】<実施の形態5>図7は、本発明の実施の
形態5に係る検査方法で使用する検査パターン501を
一部省略して示す概略的な平面図である。また、図8
は、図7をS−S線で切る面を概略的に示す縦断面
図である。
【0124】検査パターン501は、半導体ウエハに形
成された多層配線構造の潜在不良を検出するために半導
体ウエハ上のチップ領域以外の領域又はテグ領域に形成
される。ここで、潜在不良とは、半導体装置の特性検査
の一つであるプロービング工程において計測された多層
配線構造の電気的特性(抵抗値や配線ショートの有無
等)からは、異常有りと判定されないが(正常の範囲内
の測定値が得られるが)、実際の使用状態が続いた場合
に、多層配線構造の溶断等の故障を発生させる可能性の
ある軽微な不良(多層配線構造内のコンタクト部の微小
なボイドや、配線の被膜性の若干の不良等)である。
【0125】検査パターン501は、回路として機能す
るチップ領域(製品となるの部分)の多層配線構造に対
しては実施することのできない(即ち、配線の破壊を伴
う)電気特性検査を行うための配線パターンである。検
査パターン501は、半導体ウエハ上に、チップ領域の
形成工程と共通するプロセスで形成される。また、検査
パターン501は、チップ領域に形成される多層配線構
造と同じ又は類似する構造を含むように形成することが
望ましい。検査パターン501の検査によって、潜在不
良が検出された場合には、その検査パターンと共通する
プロセスで形成されたチップ領域の多層配線構造にも、
同様の潜在不良が存在する可能性が高いと考えることが
できる。
【0126】図7及び図8に示されるように、検査パタ
ーン501は、互いに間隔をあけて配列された複数の下
層配線502と、互いに間隔をあけて配列された複数の
上層配線503と、複数の下層配線502と複数の上層
配線503との間に備えられた絶縁層504とを有す
る。また、検査パターン501は、複数の上層配線50
3と複数の下層配線502とが交互に直列に接続された
コンタクトチェーンを構成するように複数の上層配線5
03と複数の下層配線502とを電気的に接続する複数
のコンタクトユニット505と、コンタクトチェーンの
両端に電気的に接続された1対の電極端子506,50
7とを有する。
【0127】また、実施の形態5においては、コンタク
トユニット505は、1個のコンタクトホールに形成さ
れた1つのコンタクト部505aによって構成されてい
る。なお、図7においては、コンタクトチェーンの中央
部を省略している。また、コンタクトチェーンの平面形
状は、図7のものに限定されない。
【0128】実施の形態5においては、複数のコンタク
トユニット505の内、下層配線502又は上層配線5
03の長手方向に隣り合うもの同士の間隔(コンタクト
ユニット505の中心位置同士の間隔)dが50μm以
下になるように、複数の下層配線502の長さ、複数の
上層配線503の長さ、及び、コンタクトユニット50
5の位置を設定している。この50μm以下という値
は、上層配線503又は下層配線502にエレクトロマ
イグレーションによる劣化を生じさせない値である。5
0μm以下の配線(Al配線)であれば、エレクトロマ
イグレーションによる劣化が生じないことは、実際の試
験(電流を流し、その後顕微鏡観察する)を通じて確認
された。
【0129】50μm以下の配線であれば、エレクトロ
マイグレーションによる劣化が生じない理由には、長さ
が短い配線において顕著に現われるバックフロー効果が
考えられる。長さが短い配線においてバックフロー効果
が顕著に現われる理由は、長さの短い配線の場合には、
電子の流れの圧力により、電子の流れの上流に位置する
配線構成原子が電子の流れの下流に移動すると、短時間
で電子の流れの下流側の端部付近において配線構成原子
が高密度状態になり、バックフロー効果(電子の流れの
下流側において高密度状態になった配線構成原子により
電子の流れの上流側に向けて原子を押し返す力に起因す
る効果)が大きくなるからであると考えられる。言い換
えれば、長い配線の場合には、電子の流れの圧力によ
り、電子の流れの上流に位置する配線構成原子が電子の
流れの下流に移動して、電子の流れの下流側の端部付近
において配線構成原子が高密度状態になったとしても、
電子の流れの下流側の端部付近から離れている部分(即
ち、電子の流れの上流部分)にまでバックフロー効果が
及ばないからであると考えられる。
【0130】また、実施の形態5においては、複数のコ
ンタクトユニット505の内、下層配線502又は上層
配線503の長手方向に隣り合うもの同士の間隔(コン
タクトユニット505の中心位置同士の間隔)dは0.
4μm程度以上になるように設定される。
【0131】実施の形態5の検査パターン501の寸法
の具体例は、以下の通りである。間隔dは5μm、コン
タクトホールの開口幅は0.1μm〜2μm程度、コン
タクトホールの深さは0.1μm〜5μm程度、下層配
線502及び上層配線503の線幅は0.1μm〜10
μm程度、下層配線502及び上層配線503の厚さは
0.1μm〜2μm程度である。これらの値は例示であ
り、本発明の各部の寸法は、これらの値に限定されな
い。
【0132】図8に示されるように、複数の下層配線5
02は、金属で構成される。また、複数の上層配線50
3及び複数のコンタクトユニット505も、金属で構成
される。また、図8に示されるように、複数の上層配線
503と複数のコンタクトユニット505とは、同じ金
属で構成されている。
【0133】下層配線502は、バリアメタル502a
と、その上に形成された主配線502bとから構成され
る。上層配線503は、バリアメタル503aと、主配
線503bとから構成される。バリアメタル502a及
びバリアメタル503aとしては、TiN、Ti、Ti
Si2、CoSi等の金属材料が使用される。バリア
メタル502a及びバリアメタル503aは、例えば、
スパッタ法やCVD法等によって形成される。主配線5
02b及び503bとしては、例えば、Alが使用され
る。また、主配線502b及び503bとして、アルミ
ニウム合金や、銅、銅合金等を使用することもできる。
主配線502b及び503bは、例えば、スパッタ法で
形成される。主配線502b及び503bが銅である場
合には、メッキ法によって形成することもできる。
【0134】なお、図9に示されるように、下層配線5
10を、半導体基板511に不純物を拡散させた不純物
層で構成してもよい。
【0135】また、図10に示されるように、コンタク
ト部520の金属を上層配線521とは異なる金属で構
成してもよい。図10において、520aはコンタクト
部520のバリアメタル(例えば、TiN)、520b
はコンタクト部520の主配線(例えば、タングステ
ン)である。また、521aは上層配線521のバリア
メタル(例えば、TiN)、521bは上層配線521
の主配線(例えば、Al)である。
【0136】図11は、半導体ウエハ上における検査パ
ターン501の配置例を示す平面図である。図11に示
されるように、検査パターン501は、半導体ウエハ5
00のチップ領域530以外の領域(例えば、グリッド
ライン532付近)、又は、テグ領域531に形成され
る。なお、図12に示されるように、検査パターン50
1を、半導体ウエハ500の1つのチップ領域530に
対して2個又はそれ以上備えてもよい。
【0137】図13は、実施の形態5に係る検査方法を
実施する検査システムの構成を示すブロック図である。
図13に示されるように、検査システム540は、電圧
印加・電流測定装置541と、判定装置542と、検査
パターンの電極端子506,507に接続するプローブ
543,544とを有する。電圧印加・電流測定装置5
41は、検査パターンの1対の電極端子506,507
間に電圧を印加し、コンタクトチェーンに流れる電流を
測定する操作を、値の異なる複数の印加電圧について実
行することによって、検査パターンの印加電圧対測定電
流特性を取得する。判定装置542は、電圧印加・電流
測定装置541により取得された印加電圧対測定電流特
性を、予め決められた基準特性と比較することによっ
て、検査パターン501の潜在不良の有無を判定する。
判定装置512は、例えば、パーソナルコンピュータ
(PC)で構成することができる。判定装置512に
は、以下に説明する判定用の基準データに基づく判定基
準が保持されている。
【0138】図14は、Alを主配線とする下層配線5
51と上層配線552と正常なコンタクト部553を概
略的に示す縦断面図である。図15は、図14の正常な
コンタクト部553にステップ状に増加する電圧を印加
したときの電流値を実測したデータを示すグラフであ
る。このデータは、1Vの電圧を1秒間保持し、次に、
2Vの電圧を1秒間保持し、次に、3Vの電圧を1秒間
保持し、さらに1Vずつステップ状に電圧を増加させ、
各電圧が印加されたときにおける電流値を測定すること
によって得られた。コンタクト部553が正常である
(ボイド及び被膜性不良がない)ことの確認は、顕微鏡
観察によって確認した。多数の検査パターンについて試
験を行った結果、正常なコンタクト部553についての
印加電圧対測定電流特性として、図15に示されるもの
が得られた。
【0139】図16は、Alを主配線とする下層配線5
51と上層配線552と異常な(ボイド555のある)
コンタクト部554を概略的に示す縦断面図である。図
17は、図16の異常なコンタクト部554にステップ
状に増加する電圧を印加したときの電流値を実測したデ
ータを示すグラフである。このデータの測定方法は、図
15のコンタクト部についてのデータ測定方法と同じで
ある。コンタクト部554が異常である(ボイド555
がある)ことの確認は、顕微鏡観察によって確認した。
ボイドのある多数の検査パターンについて試験を行った
結果、ボイドのある異常なコンタクト部554について
の印加電圧対測定電流特性として、図17に示されるよ
うに、溶断直前に急激な電流増加を含む特性が得られ
た。このように、溶断直前に急激な電流増加が現われる
理由は、溶断前に上層配線552を構成する金属(例え
ば、Al)が溶融してボイド555を消滅させ、接触部
増加に伴う抵抗値低下が瞬間的に生じるためと考えられ
る。
【0140】図18は、Alを主配線とする下層配線5
51と上層配線552と異常な(被膜性劣化箇所556
のある)コンタクト部554を概略的に示す縦断面図で
ある。図19は、図18の異常なコンタクト部554に
ステップ状に増加する電圧を印加したときの電流値を実
測したデータを示すグラフである。このデータの測定方
法は、図15のコンタクト部についてのデータ測定方法
と同じである。コンタクト部554が異常である(被膜
性劣化箇所556のある)ことの確認は、顕微鏡観察に
よって確認した。異常のある多数の検査パターンについ
て試験を行った結果、被膜性劣化のある異常なコンタク
ト部554についての印加電圧対測定電流特性として
は、図19に示されるように、溶断直前に電流増加が飽
和する特性が得られた。このように、溶断直前に電流増
加が飽和する理由は、溶断前に上層配線を構成する金属
が溶融して主配線(例えば、Al)の消失部が現われ、
抵抗値の大きいバリアメタルのみで電流を流す期間が存
在し、その後、高融点金属で構成されるバリアメタルの
ジュール発熱が促進され、溶断に至るためと考えられ
る。
【0141】図20は、図15、図17、図19の実測
電流値の微分値dI/dtを示すグラフである。図20
において、曲線561は、図15の正常なコンタクト部
のdI/dtを、曲線562は、図17のボイドのある
コンタクト部のdI/dtを、曲線563は、図19の
被膜性劣化のあるコンタクト部のdI/dtを示す。
【0142】図14から図20までに説明された方法に
より測定されたデータ又はこのデータに基づく基準値
は、図13の検査システム540の判定装置542に予
め保持しておく。
【0143】次に、半導体ウエハに形成された多層配線
構造の潜在不良を検出するための検査方法を説明する。
半導体装置の検査は、図13に示される検査システム5
40を用いて、半導体装置に形成された検査パターン5
01について行う。先ず最初に、検査パターン501の
1対の電極端子間に電圧を印加し、コンタクトチェーン
に流れる電流を測定する操作を、値の異なる複数の印加
電圧について実行することによって、検査パターンの印
加電圧対測定電流特性を取得する。印加電圧は、図14
及び図15で説明したように、所定時間Δt(例えば、
1秒)経過するごとに所定電圧ΔV(例えば、1V)増
加させるステップ増加電圧である。ただし、所定時間Δ
tは、1秒には限定されず、また、所定電圧ΔVは1V
に限定されない。また、印加電圧は、所定時間経過する
ごとに所定電圧増加させるリニア増加電圧であってもよ
い。
【0144】次に、判定装置542が、検査パターン5
01の印加電圧対測定電流特性を、予め決められた基準
値と比較することによって、検査パターンの潜在不良の
有無を判定する。この判定は、例えば、直交座標系の横
軸を印加電圧とし縦軸を測定電流として描かれた印加電
圧対測定電流特性に関する特性曲線の、検査パターンの
溶断が生じる直前の勾配に基づいて行われる。
【0145】具体的に言えば、印加電圧対測定電流特性
に関する特性曲線の、検査パターン501の溶断が生じ
る直前の勾配が所定の基準値(例えば、図17の特性曲
線の溶断直前の勾配に基づいて定められた基準値)以下
であれば検査パターン501のいずれのコンタクト部に
もボイドがないと判定し、それ以外のときにはいずれか
のコンタクト部にボイドがあると判定する。また、印加
電圧対測定電流特性に関する特性曲線の、検査パターン
の溶断が生じる直前の勾配が所定の基準値(例えば、図
19の特性曲線の溶断直前の勾配に基づいて定められた
基準値)以上であれば検査パターンのいずれのコンタク
ト部にも被膜性不良がないと判定し、それ以外のときに
はいずれかのコンタクト部に被膜性不良があると判定す
る。
【0146】また、図20に示されるように、電流微分
値特性に関する特性曲線に、検査パターン501の溶断
が生じる直前に急激な上昇が認められれば(例えば、図
20の曲線562)検査パターンのいずれかのコンタク
ト部にボイドがあると判定し、電流微分値特性に関する
特性曲線に、検査パターンの溶断が生じる直前の勾配が
所定の基準値(例えば、図20の曲線563の勾配に基
づいて定められた基準値)以下であれば検査パターンの
いずれかのコンタクト部に被膜性不良があると判定する
こともできる。
【0147】以上説明したように実施の形態5に係る検
査方法によれば、従来のプロービング試験では検出でき
なかった検査パターン501の潜在不良を検出すること
ができる。この検査方法により、検査パターン501に
潜在不良が検出された場合には、この検査パターンと共
通するプロセスで形成されたチップ領域の多層配線構造
にも潜在不良が存在する可能性が高い。このため、実施
の形態5に係る検査方法を用いれば、従来のプロービン
グ試験では異常と判定されずに市場に流出していた、潜
在不良を有する可能性の高い半導体装置の市場への流出
を回避することができ、製品の信頼性を向上させること
ができる。
【0148】<実施の形態6>図21は、実施の形態6
に係る検査方法を実施する検査システムの構成を示すブ
ロック図である。図21に示されるように、検査システ
ム640は、定電流印加・電圧測定装置641と、判定
装置642と、検査パターン501の電極端子506,
507に接続するプローブ643、644とを有する。
定電流印加・電圧測定装置641は、検査パターンの1
対の電極端子506,507間に定電流を流し、コンタ
クトチェーンの両端に現われる電圧を測定することによ
って、検査パターン501の経過時間対測定電圧特性を
取得する。判定装置642は、定電流印加・電圧測定装
置641により取得された経過時間対測定電圧特性を、
予め決められた基準特性と比較することによって、検査
パターン501の潜在不良の有無を判定する。判定装置
612は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)で
構成することができる。判定装置612には、以下に説
明する判定用の基準データに基づく基準値が保持されて
いる。
【0149】図22は、図14の正常なコンタクト部5
53に定電流を流したときの電圧変動を実測したデータ
を示すグラフである。定電流の値は、図15に示される
溶断時の電流値の90%の電流値である。ただし、電流
値としては、溶断時の電流値の70%から99%までの
範囲内で定められた他の値を設定してもよい。コンタク
ト部553が正常である(ボイド及び被膜性不良がな
い)ことの確認は、顕微鏡観察によって確認した。多数
の検査パターンについて試験を行った結果、正常なコン
タクト部553についての経過時間対測定電圧特性は、
図22に示されるように、一定の電圧値になった。
【0150】図23は、図16の異常なコンタクト部5
54に定電流を流したときの電圧変動を実測したデータ
を示すグラフである。このデータの測定方法は、図22
のデータ測定方法と同じである。コンタクト部554が
異常である(ボイド555がある)ことの確認は、顕微
鏡観察によって確認した。ボイドのある多数の検査パタ
ーンについて試験を行った結果、ボイドのある異常なコ
ンタクト部554についての経過時間対測定電圧特性
は、図23に示されるように、時間経過に伴って大きく
低下する電圧変動を示すものとなった。このように、電
圧が低下する理由は、主配線の溶融によりボイドが徐々
に小さくなるにつれて、コンタクト部における抵抗値が
低下し、その結果、電圧が低下するためと考えられる。
【0151】図24は、図18の異常なコンタクト部5
54に定電流を流したときの電圧変動を実測したデータ
を示すグラフである。このデータの測定方法は、図15
のデータ測定方法と同じである。コンタクト部554が
異常である(被膜性劣化箇所556のある)ことの確認
は、顕微鏡観察によって確認した。異常のある多数の検
査パターンについて試験を行った結果、被膜性劣化のあ
る異常なコンタクト部554についての経過時間対測定
電圧特性は、図24に示されるように、溶断直前に電圧
増加する特性になった。このように、溶断直前に電圧増
加する理由は、溶断前に上層配線を構成する主電極層
(例えば、Al)が溶融して消失部が現われ、高抵抗の
バリアメタルのみで接続されて期間があるためと考えら
れる。
【0152】図22から図24までに説明された方法に
より測定されたデータ又はこのデータに基づく基準値
は、図21の検査システム640の判定装置642に予
め保持しておく。
【0153】次に、半導体ウエハに形成された多層配線
構造の潜在不良を検出するための検査方法を説明する。
半導体装置の検査は、図21に示される検査システム6
40を用いて、半導体装置に形成された検査パターン5
01について行う。先ず最初に、検査パターン501の
1対の電極端子間に所定電流を流し、1対の電極端子間
の電圧の時間変化を測定する操作を実行することによっ
て、検査パターン501の経過時間対測定電圧特性を取
得する。定電流の値は、図15に示される溶断時の電流
値の90%の電流値である。ただし、電流値としては、
溶断時の電流値の70%から99%までの範囲内で定め
られた他の値を設定してもよい。
【0154】次に、検査パターンの経過時間対測定電圧
特性に基づいて、検査パターンの潜在不良の有無を判定
する。この判定は、時間経過に伴う測定電圧の変動値に
基づいて行われる。
【0155】具体的にいえば、時間経過に伴う測定電圧
の変動値に所定値以上の減少がなければ、検査パターン
のいずれのコンタクト部にもボイドがないと判定し、そ
れ以外のときにはいずれかのコンタクト部にボイドがあ
ると判定する。また、時間経過に伴う測定電圧の変動値
が所定値以上の増加がなければ、検査パターンのいずれ
のコンタクト部にも被膜性不良がないと判定し、それ以
外のときにはいずれかのコンタクト部に被膜性不良があ
ると判定する。
【0156】以上説明したように実施の形態6に係る検
査方法によれば、従来のプロービング試験では検出でき
なかった検査パターン501の潜在不良を検出すること
ができる。この検査方法により、検査パターン501に
潜在不良が検出された場合には、この検査パターンと共
通するプロセスで形成されたチップ領域の多層配線構造
にも潜在不良が存在する可能性が高い。このため、実施
の形態6に係る検査方法を用いれば、従来のプロービン
グ試験では異常と判定されずに市場に流出していた、潜
在不良を有する可能性の高い半導体装置の市場への流出
を回避することができ、製品の信頼性を向上させること
ができる。
【0157】<実施の形態7>図25は、本発明の実施
の形態7に係る検査方法で使用される検査パターンを一
部省略して示す平面図である。検査パターン701は、
互いに間隔をあけて配列された複数の下層配線702
と、互いに間隔をあけて配列された複数の上層配線70
3と、複数の下層配線702と複数の上層配線703と
の間に備えられた絶縁層とを有する。また、検査パター
ン701は、複数の上層配線703と複数の下層配線7
02とが交互に直列に接続されたコンタクトチェーンを
構成するように複数の上層配線703と複数の下層配線
702とを電気的に接続する複数のコンタクトユニット
705と、コンタクトチェーンの両端に電気的に接続さ
れた1対の電極端子706,707とを有する。
【0158】また、実施の形態7においては、コンタク
トユニット705は、配線の幅方向に並ぶ2個のコンタ
クトホールに形成された2つのコンタクト部705a,
705bによって構成されている。なお、図25におい
ては、コンタクトチェーンの中央部を省略している。ま
た、コンタクトチェーンの平面形状は、図25のものに
限定されない。実施の形態7において、上記以外の点
は、上記実施の形態5又は6と同一である。
【0159】以上説明したように実施の形態7に係る検
査方法によれば、従来のプロービング試験では検出でき
なかった検査パターン701の潜在不良を検出すること
ができる。この検査方法により、検査パターン701に
潜在不良が検出された場合には、この検査パターンと共
通するプロセスで形成されたチップ領域の多層配線構造
にも潜在不良が存在する可能性が高い。このため、実施
の形態7に係る検査方法を用いれば、従来のプロービン
グ試験では異常と判定されずに市場に流出していた、潜
在不良を有する可能性の高い半導体装置の市場への流出
を回避することができ、製品の信頼性を向上させること
ができる。
【0160】また、実施の形態7の検査パターンは実施
の形態5又は6の場合よりも全抵抗を低くでき、かつコ
ンタクトホールの数を2倍に増やすことができ、不良存
在確率が増えるため、潜在不良の検出感度が高くなる。
【0161】<実施の形態8>図26は、本発明の実施
の形態8に係る検査方法に使用される検査パターンを一
部省略して示す平面図である。実施の形態8に係る検査
パターン801は、互いに間隔をあけて配列された複数
の下層配線802と、互いに間隔をあけて配列された複
数の上層配線803と、複数の下層配線802と複数の
上層配線803との間に備えられた絶縁層とを有する。
また、実施の形態8に係る検査パターン801は、複数
の上層配線803と複数の下層配線802とが交互に直
列に接続されたコンタクトチェーンを構成するように複
数の上層配線803と複数の下層配線802とを電気的
に接続する複数のコンタクトユニット805と、コンタ
クトチェーンの両端に電気的に接続された1対の電極端
子806,807とを有する。
【0162】また、実施の形態8においては、コンタク
トユニット805は、1個のコンタクトホールに形成さ
れた1つのコンタクト部805aによって構成されてい
る。なお、図26においては、コンタクトチェーンの中
央部を省略している。また、コンタクトチェーンの平面
形状は、図26のものに限定されない。
【0163】実施の形態8においては、複数のコンタク
トユニット805の内、下層配線802又は上層配線8
03の長手方向に隣り合うもの同士の間隔が50μmよ
り長くなるように、複数の下層配線802の長さ、複数
の上層配線803の長さ、及び、コンタクトユニット8
05の位置を設定している。実施の形態8において、上
記以外の点は、上記実施の形態5又は6と同一である。
【0164】検査パターン801に電流を流した場合、
主配線の構成原子(例えば、Al)原子の移動(エレク
トロマイグレーション現象)が生じる。上層配線803
のコンタクト部805aのAl被膜率が悪い場合は、被
膜率の悪い部分からのエレクトロマイグレーションが加
速され、Alの消失が加速される。その結果、高融点金
属から成るバリアメタルでのジュール発熱が促進され溶
断に至る。従って、コンタクトユニット間隔が50μm
以下の実施の形態1〜7の検査パターンに比べると、ジ
ュール発熱だけでなく、エレクトロマイグレーション現
象も加わるため、潜在不良をより早く浮き立たせるこ
と、従って、試験時間の短縮が可能となる。
【0165】また、実施の形態8に係る検査方法によれ
ば、従来のプロービング試験では検出できなかった検査
パターン801の潜在不良を検出することができる。こ
の検査方法により、検査パターン801に潜在不良が検
出された場合には、この検査パターンと共通するプロセ
スで形成されたチップ領域の多層配線構造にも潜在不良
が存在する可能性が高い。このため、実施の形態8に係
る検査方法を用いれば、従来のプロービング試験では異
常と判定されずに市場に流出していた、潜在不良を有す
る可能性の高い半導体装置の市場への流出を回避するこ
とができ、製品の信頼性を向上させることができる。
【0166】<実施の形態9>図27は、本発明の実施
の形態9に係る検査方法に使用される検査パターンを一
部省略して示す平面図である。実施の形態9に係る検査
パターン901は、互いに間隔をあけて配列された複数
の下層配線902と、互いに間隔をあけて配列された複
数の上層配線903と、複数の下層配線902と複数の
上層配線903との間に備えられた絶縁層とを有する。
また、実施の形態9に係る検査パターン901は、複数
の上層配線903と複数の下層配線902とが交互に直
列に接続されたコンタクトチェーンを構成するように複
数の上層配線903と複数の下層配線902とを電気的
に接続する複数のコンタクトユニット905と、コンタ
クトチェーンの両端に電気的に接続された1対の電極端
子906,907とを有する。
【0167】また、実施の形態9においては、コンタク
トユニット905は、配線の幅方向に並ぶ2個のコンタ
クトホールに形成された2つのコンタクト部905a,
905bによって構成されている。なお、図27におい
ては、コンタクトチェーンの中央部を省略している。ま
た、コンタクトチェーンの平面形状は、図27のものに
限定されない。
【0168】実施の形態9においては、複数のコンタク
トユニット905の内、下層配線902又は上層配線9
03の長手方向に隣り合うもの同士の間隔が50μmよ
り長くなるように、複数の下層配線902の長さ、複数
の上層配線903の長さ、及び、コンタクトユニット9
05の位置を設定している。実施の形態9において、上
記以外の点は、上記実施の形態5又は6と同一である。
【0169】検査パターン901に電流を流した場合、
主配線の構成原子(例えば、Al)原子の移動(エレク
トロマイグレーション現象)が生じる。上層配線903
のコンタクト部905a,905bのAl被膜率が悪い
場合は、被膜率の悪い部分からのエレクトロマイグレー
ションが加速され、Alの消失が加速される。その結
果、高融点金属から成るバリアメタルでのジュール発熱
が促進され溶断に至る。従って、コンタクトユニット間
隔が50μm以下の実施の形態1〜7の検査パターンに
比べると、ジュール発熱だけでなく、エレクトロマイグ
レーション現象も加わるため、潜在不良をより早く浮き
立たせること、従って、試験時間の短縮が可能となる。
【0170】また、実施の形態9に係る検査方法によれ
ば、従来のプロービング試験では検出できなかった検査
パターン901の潜在不良を検出することができる。こ
の検査方法により、検査パターン901に潜在不良が検
出された場合には、この検査パターンと共通するプロセ
スで形成されたチップ領域の多層配線構造にも潜在不良
が存在する可能性が高い。このため、実施の形態9に係
る検査方法を用いれば、従来のプロービング試験では異
常と判定されずに市場に流出していた、潜在不良を有す
る可能性の高い半導体装置の市場への流出を回避するこ
とができ、製品の信頼性を向上させることができる。
【0171】また、実施の形態9の検査パターンは実施
の形態8の場合より全抵抗を低くでき、かつコンタクト
ホールの数を2倍に増やすことができるので、不良存在
確率が増えるため、潜在不良の検出感度が高くなる。
【0172】なお、上記実施の形態1〜9においては、
2層配線を例にとって説明したが、本発明は、それ以上
の多層配線についても適用可能である。
【0173】また、上記実施の形態5〜9においては、
配線幅方向のコンタクトホール数を1個、2個の場合で
説明したが、それ以上の数でも同様な効果が得られる。
また、配線長手方向のコンタクトホール数を2個以上と
してもよい。
【0174】また、実施の形態5〜9の検査方法を、実
施の形態1〜4の検査パターン及び補助パターンに適用
できる。
【0175】また、実施の形態1〜4の補助パターンを
用いて、実施の形態5〜9の検査パターンの故障の程度
を推定することもできる。
【0176】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1から9ま
でに記載の検査パターン、請求項10から16までに記
載の半導体装置、請求項17から34までに記載の半導
体装置の検査方法、又は、請求項35及び36に記載の
半導体装置の検査システムを用いて多層配線構造の潜在
不良を検出すれば、この検査パターンと共通するプロセ
スで形成されたチップ領域の多層配線構造にも潜在不良
が存在する可能性が高いことがわかり、潜在不良を有す
る可能性の高い半導体装置の市場への流出を回避できる
ので、流通する製品の信頼性を向上させることができる
という効果がある。
【0177】また、請求項1から9までに記載の検査パ
ターン、請求項10から16までに記載の半導体装置、
請求項18及び27に記載の半導体装置の検査方法にお
いては、コンタクトユニットの間隔を50μm以下とし
てエレクトロマイグレーション現象による抵抗増加を抑
制しているので、正常なコンタクトユニットに潜在不良
があると判定する誤判定のおそれを低減でき、正確な故
障検出が可能になるという効果がある。
【0178】また、請求項19及び28に記載の半導体
装置の検査方法においては、コンタクトユニットの間隔
を50μmより長くしてエレクトロマイグレーション現
象を利用しているので、潜在不良をより早く浮き立たせ
ること、従って、試験時間の短縮が可能となるという効
果がある。
【0179】また、請求項19及び28に記載の半導体
装置の検査方法においては、コンタクトユニットの間隔
を50μmより長くしてエレクトロマイグレーション現
象を利用しているので、潜在不良をより早く浮き立たせ
ること、従って、試験時間の短縮が可能となるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の実施の形態1に係る検査パ
ターンを示す平面図であり、(b)は実施の形態1に係
る補助パターンを示す平面図である。
【図2】 (a)は本発明の実施の形態2に係る検査パ
ターンを示す平面図であり、(b)は実施の形態2に係
る補助パターンを示す平面図である。
【図3】 (a)は本発明の実施の形態3に係る検査パ
ターンを示す平面図であり、(b)は実施の形態3に係
る補助パターンを示す平面図である。
【図4】 (a)は本発明の実施の形態4に係る検査パ
ターンを示す平面図であり、(b)、(c)、及び
(d)は実施の形態4に係る補助パターンを示す平面図
である。
【図5】 半導体ウエハにおいてのチップ領域及びグリ
ッドラインの配置例を概略的に示す平面図である。
【図6】 図5においての本発明の実施の形態に係る検
査パターン及び補助パターンの配置例を概略的に示す平
面図である。
【図7】 本発明の実施の形態5に係る検査方法で使用
される検査パターンを一部省略して示す平面図である。
【図8】 図7をS−S線で切る面を概略的に示す
縦断面図である。
【図9】 実施の形態5に係る検査パターンの他の構成
を概略的に示す縦断面図である。
【図10】 実施の形態5に係る検査方法で使用される
検査パターンのさらに他の構成を概略的に示す縦断面図
である。
【図11】 実施の形態5に係る検査方法を実施する検
査パターンの配置例を示す平面図である。
【図12】 実施の形態5に係る検査方法で使用される
検査パターンの他の配置例を示す平面図である。
【図13】 実施の形態5に係る検査方法を実施するシ
ステムの構成を示すブロック図である。
【図14】 正常なコンタクト部を概略的に示す縦断面
図である。
【図15】 図14の正常なコンタクト部を有する検査
パターンにステップ状に増加する電圧を印加したときの
電流値を実測したデータ(検査パターンの検査前の準備
段階で取得しておくデータ)を示すグラフである。
【図16】 ボイドを含む異常なコンタクト部を概略的
に示す縦断面図である。
【図17】 図16の異常なコンタクト部を含む検査パ
ターンにステップ状に増加する電圧を印加したときの電
流値を実測したデータ(検査パターンの検査前の準備段
階で取得しておくデータ)を示すグラフである。
【図18】 被膜率劣化箇所を含む異常なコンタクト部
を概略的に示す縦断面図である。
【図19】 図18の異常なコンタクト部を含む検査パ
ターンにステップ状に増加する電圧を印加したときの電
流値を実測したデータ(検査パターンの検査前の準備段
階で取得しておくデータ)を示すグラフである。
【図20】 図15、図17、図19の実測電流値の微
分値を示すグラフである。
【図21】 本発明の実施の形態6に係る検査方法を実
施するシステムの構成を示すブロック図である。
【図22】 図14の正常なコンタクト部に定電流を印
加したときの電圧値を実測したデータ(検査パターンの
検査前の準備段階で取得しておくデータ)を示すグラフ
である。
【図23】 図16の異常なコンタクト部に定電流を印
加したときの電圧値を実測したデータ(検査パターンの
検査前の準備段階で取得しておくデータ)を示すグラフ
である。
【図24】 図18の異常なコンタクト部に定電流を印
加したときの電圧値を実測したデータ(検査パターンの
検査前の準備段階で取得しておくデータ)を示すグラフ
である。
【図25】 本発明の実施の形態7に係る検査方法で使
用される検査パターンを一部省略した平面図である。
【図26】 本発明の実施の形態8に係る検査方法で使
用される検査パターンを一部省略した平面図である。
【図27】 本発明の実施の形態9に係る検査方法で使
用される検査パターンを一部省略した平面図である。
【図28】 半導体素子の多層配線構造を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
1 半導体ウエハ、 2,2a,2b,2c,2d チップ領域、 3,532 グリッドライン(スクライブライン)、 4 パターンユニット、 40,100,200,300,400,501,60
1,701,801,901 検査パターン、 41,110,210,310,4101,4102,
4103 補助パターン、 101,201,301,401,502,602,7
02,802,902上層配線、 102,202,302,402,503,603,7
03,803,903下層配線、 103,203,303,403 基本コンタクトユニ
ット、 103a 基本コンタクト部、 203a,303a,403a,605a,705a,
705b,805a,905a,905b コンタクト
部、 104,204,304,404,506,507,6
06,607,706,707,806,807,90
6,907 電極端子、 105,205,305,4051,4052,405
3 擬似異常コンタクトユニット、 105a 擬似異常コンタクト部、 205a,305a,4051a,4052a,405
3a,553,554コンタクト部、 504 絶縁層、 505,605,705,805,905 コンタクト
ユニット、 530 チップ領域、 531 テグ領域、 555 ボイド、 556 被膜性劣化部、 540,640 検査システム、 541,641 電圧印加・電流測定装置、 542,642 判定装置、 543,544,643,644 プローブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/04 G01R 31/28 V (72)発明者 福永 浩之 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 中屋敷 浩之 宮崎県宮崎郡清武町大字木原727番地 宮 崎沖電気株式会社内 Fターム(参考) 2G132 AA00 AD01 AD15 AF01 AG09 AH00 AK07 AL09 AL12 4M106 AA07 AA11 AB15 BA01 BA14 CA05 CA15 5F033 VV12 WW01 XX37 5F038 CA05 CA13 CD18 CD20 DT12 EZ20

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエハに形成された多層配線構造
    の潜在不良を検出するための検査パターンであって、 互いに間隔をあけて配列された複数の下層配線と、 互いに間隔をあけて配列された複数の上層配線と、 前記複数の下層配線と前記複数の上層配線との間に備え
    られた絶縁層と、 前記複数の上層配線と前記複数の下層配線とが交互に直
    列に接続されたコンタクトチェーンを構成するように前
    記複数の上層配線と前記複数の下層配線とを電気的に接
    続する複数のコンタクトユニットと、 前記コンタクトチェーンの両端に電気的に接続された1
    対の電極端子とを有し、 前記複数のコンタクトユニットの内、前記下層配線又は
    前記上層配線の長手方向に隣り合うもの同士の間隔が5
    0μm以下になるように、前記複数の下層配線の長さ、
    前記複数の上層配線の長さ、及び、前記コンタクトユニ
    ットの位置を設定したことを特徴とする多層配線構造の
    検査パターン。
  2. 【請求項2】 前記複数のコンタクトユニットの内、前
    記下層配線又は前記上層配線の長手方向に隣り合うもの
    同士の間隔が0.4μm以上になるように、前記複数の
    下層配線の長さ、前記複数の上層配線の長さ、及び、前
    記コンタクトユニットの位置を設定したことを特徴とす
    る請求項1に記載の多層配線構造の検査パターン。
  3. 【請求項3】 前記複数のコンタクトユニットのそれぞ
    れが、前記絶縁層に形成された1又は複数のコンタクト
    ホール内に備えられた1又は複数のコンタクト部によっ
    て構成されることを特徴とする請求項1又は2のいずれ
    かに記載の多層配線構造の検査パターン。
  4. 【請求項4】 前記複数の下層配線が、金属で構成さ
    れ、 前記複数の上層配線が、金属で構成され、 前記複数のコンタクトユニットが、金属で構成されるこ
    とを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の
    多層配線構造の検査パターン。
  5. 【請求項5】 前記複数の下層配線が、不純物を含む半
    導体層で構成され、前記複数の上層配線が、金属で構成
    され、 前記複数のコンタクトユニットが、金属で構成されるこ
    とを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の
    多層配線構造の検査パターン。
  6. 【請求項6】 前記複数の上層配線と前記複数のコンタ
    クトユニットとが、同じ金属で構成されることを特徴と
    する請求項1から5までのいずれかに記載の多層配線構
    造の検査パターン。
  7. 【請求項7】 前記複数の上層配線と前記複数のコンタ
    クトユニットとが、異なる金属で構成されることを特徴
    とする請求項1から5までのいずれかに記載の多層配線
    構造の検査パターン。
  8. 【請求項8】 前記複数の上層配線及び前記複数のコン
    タクトユニットのそれぞれが、バリアメタル層と、前記
    バリアメタル層上に形成された主電極層とを有すること
    を特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の多
    層配線構造の検査パターン。
  9. 【請求項9】 前記検査パターンの前記複数のコンタク
    トユニットが、全て同じ構成であることを特徴とする請
    求項1から8までのいずれかに記載の多層配線構造の検
    査パターン。
  10. 【請求項10】 半導体ウエハに形成された多層配線構
    造の潜在不良を検出するための検査パターンを備えた半
    導体装置であって、 前記検査パターンが、 互いに間隔をあけて配列された複数の下層配線と、 互いに間隔をあけて配列された複数の上層配線と、 前記複数の下層配線と前記複数の上層配線との間に備え
    られた絶縁層と、 前記複数の上層配線と前記複数の下層配線とが交互に直
    列に接続されたコンタクトチェーンを構成するように前
    記複数の上層配線と前記複数の下層配線とを電気的に接
    続する複数のコンタクトユニットと、 前記コンタクトチェーンの両端に電気的に接続された1
    対の電極端子とを有し、 前記複数のコンタクトユニットの内、前記下層配線又は
    前記上層配線の長手方向に隣り合うもの同士の間隔が5
    0μm以下になるように、前記複数の下層配線の長さ、
    前記複数の上層配線の長さ、及び、前記コンタクトユニ
    ットの位置を設定したことを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記複数のコンタクトユニットの内、
    前記下層配線又は前記上層配線の長手方向に隣り合うも
    の同士の間隔が0.4μm以上になるように、前記複数
    の下層配線の長さ、前記複数の上層配線の長さ、及び、
    前記コンタクトユニットの位置を設定したことを特徴と
    する請求項10に記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記複数のコンタクトユニットのそれ
    ぞれが、前記絶縁層に形成された1又は複数のコンタク
    トホール内に備えられた1又は複数のコンタクト部によ
    って構成されることを特徴とする請求項10又は11の
    いずれかに記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記検査パターンの前記複数のコンタ
    クトユニットが、全て同じ構成であることを特徴とする
    請求項10から12までのいずれかに記載の半導体装
    置。
  14. 【請求項14】 前記検査パターンは、前記半導体ウエ
    ハのグリッドライン付近、又は、テグ領域に設けられる
    ことを特徴とする請求項10から13までのいずれかに
    記載の半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記検査パターンを用いて検出された
    潜在不良の程度を評価するための補助パターンを少なく
    とも1つ有し、 前記補助パターンが、前記検査パターンと同じ構成を持
    つパターンの中の少なくとも1つのコンタクトユニット
    において、コンタクト部サイズを小さくした又は/及び
    コンタクト部個数を少なくした構成を有することを特徴
    とする請求項10から14までのいずれかに記載の半導
    体装置。
  16. 【請求項16】 前記補助パターンは、前記半導体ウエ
    ハのグリッドライン付近、又は、テグ領域に設けられる
    ことを特徴とする請求項15に記載の半導体装置。
  17. 【請求項17】 半導体ウエハに形成された多層配線構
    造の潜在不良を検出するための検査パターンが、 互いに間隔をあけて配列された複数の下層配線と、 互いに間隔をあけて配列された複数の上層配線と、 前記複数の下層配線と前記複数の上層配線との間に備え
    られた絶縁層と、 前記複数の上層配線と前記複数の下層配線とが交互に直
    列に接続されたコンタクトチェーンを構成するように前
    記複数の上層配線と前記複数の下層配線とを電気的に接
    続する複数のコンタクトユニットと、 前記コンタクトチェーンの両端に電気的に接続された1
    対の電極端子とを有した半導体装置の検査方法であっ
    て、 前記検査パターンの前記1対の電極端子間に電圧を印加
    し、前記コンタクトチェーンに流れる電流を測定する操
    作を、値の異なる複数の印加電圧について実行すること
    によって、前記検査パターンの印加電圧対測定電流特性
    を取得する工程と、 前記検査パターンの印加電圧対測定電流特性を、予め決
    められた基準特性と比較することによって、前記検査パ
    ターンの潜在不良の有無を判定する工程とを有すること
    を特徴とする半導体装置の検査方法。
  18. 【請求項18】 前記複数のコンタクトユニットの内、
    前記下層配線又は前記上層配線の長手方向に隣り合うも
    の同士の間隔が0.4μm以上50μm以下になるよう
    に、前記複数の下層配線の長さ、前記複数の上層配線の
    長さ、及び、前記コンタクトユニットの位置を設定した
    ことを特徴とする請求項17に記載の半導体装置の検査
    方法。
  19. 【請求項19】 前記複数のコンタクトユニットの内、
    前記下層配線又は前記上層配線の長手方向に隣り合うも
    の同士の間隔が50μmより長くなるように、前記複数
    の下層配線の長さ、前記複数の上層配線の長さ、及び、
    前記コンタクトユニットの位置を設定したことを特徴と
    する請求項17に記載の半導体装置の検査方法。
  20. 【請求項20】 前記複数のコンタクトユニットのそれ
    ぞれが、前記絶縁層に形成された1又は複数のコンタク
    トホール内に備えられた1又は複数のコンタクト部によ
    って構成されることを特徴とする請求項17から19ま
    でのいずれかに記載の半導体装置の検査方法。
  21. 【請求項21】 前記検査パターンの前記1対の電極端
    子間の印加電圧が、所定時間経過ごとに所定電圧だけ増
    加するステップ増加電圧、又は、リニア増加電圧のいず
    れかであることを特徴とする請求項17から20までの
    いずれかに記載の半導体装置の検査方法。
  22. 【請求項22】 前記検査パターンの潜在不良の有無を
    判定する工程が、直交座標系の横軸を前記印加電圧とし
    縦軸を前記測定電流として描かれた前記印加電圧対測定
    電流特性に関する特性曲線の、前記検査パターンの溶断
    が生じる直前の勾配に基づいて行われることを特徴とす
    る請求項17から21までのいずれかに記載の半導体装
    置の検査方法。
  23. 【請求項23】 前記検査パターンの潜在不良の有無を
    判定する工程が、直交座標系の横軸を前記印加電圧とし
    縦軸を前記測定電流として描かれた前記印加電圧対測定
    電流特性に関する特性曲線の、前記検査パターンの溶断
    が生じる直前の勾配が所定の基準値以下であれば前記検
    査パターンのコンタクト部にボイドがないと判定し、そ
    れ以外のときにはボイドがあると判定することを特徴と
    する請求項22に記載の半導体装置の検査方法。
  24. 【請求項24】 前記検査パターンの潜在不良の有無を
    判定する工程が、直交座標系の横軸を前記印加電圧とし
    縦軸を前記測定電流として描かれた前記印加電圧対測定
    電流特性に関する特性曲線の、前記検査パターンの溶断
    が生じる直前の勾配が所定の基準値以上であれば前記検
    査パターンのコンタクト部に被膜性不良がないと判定
    し、それ以外のときには被膜性不良があると判定するこ
    とを特徴とする請求項22又は23のいずれかに記載の
    半導体装置の検査方法。
  25. 【請求項25】 前記半導体装置が、前記検査パターン
    を用いて検出された潜在不良の程度を評価するための補
    助パターンを少なくとも1つ有し、 前記補助パターンが、前記検査パターンと同じ構成を持
    つパターンの中の少なくとも1つのコンタクトユニット
    において、コンタクト部サイズを小さくした又は/及び
    コンタクト部個数を少なくした構成を有し、 前記補助パターンに対して前記検査パターンと同じ電圧
    を印加することによって、前記補助パターンの印加電圧
    対測定電流特性を取得する工程と、 前記検査パターンに潜在不良があると判定されたとき
    に、前記検査パターンについて得られた印加電圧対測定
    電流特性と前記補助パターンについて得られた印加電圧
    対測定電流特性とに基づいて前記検査パターンの潜在不
    良の程度を評価する工程とことを特徴とする請求項17
    から24までのいずれかに記載の半導体装置の検査方
    法。
  26. 【請求項26】 半導体ウエハに形成された多層配線構
    造の潜在不良を検出するための検査パターンが、 互いに間隔をあけて配列された複数の下層配線と、 互いに間隔をあけて配列された複数の上層配線と、 前記複数の下層配線と前記複数の上層配線との間に備え
    られた絶縁層と、 前記複数の上層配線と前記複数の下層配線とが交互に直
    列に接続されたコンタクトチェーンを構成するように前
    記複数の上層配線と前記複数の下層配線とを電気的に接
    続する複数のコンタクトユニットと、 前記コンタクトチェーンの両端に電気的に接続された1
    対の電極端子とを有した半導体装置の検査方法であっ
    て、 前記検査パターンの前記1対の電極端子間に所定電流を
    流し、前記1対の電極端子間の電圧の時間変化を測定す
    る操作を実行することによって、前記検査パターンの経
    過時間対測定電圧特性を取得する工程と、 前記検査パターンの経過時間対測定電圧特性に基づい
    て、前記検査パターンの潜在不良の有無を判定する工程
    とを有することを特徴とする半導体装置の検査方法。
  27. 【請求項27】 前記複数のコンタクトユニットの内、
    前記下層配線又は前記上層配線の長手方向に隣り合うも
    の同士の間隔が0.4μm以上50μm以下になるよう
    に、前記複数の下層配線の長さ、前記複数の上層配線の
    長さ、及び、前記コンタクトユニットの位置を設定した
    ことを特徴とする請求項26に記載の半導体装置の検査
    方法。
  28. 【請求項28】 前記複数のコンタクトユニットの内、
    前記下層配線又は前記上層配線の長手方向に隣り合うも
    の同士の間隔が50μmより長くなるように、前記複数
    の下層配線の長さ、前記複数の上層配線の長さ、及び、
    前記コンタクトユニットの位置を設定したことを特徴と
    する請求項26に記載の半導体装置の検査方法。
  29. 【請求項29】 前記複数のコンタクトユニットのそれ
    ぞれが、前記絶縁層に形成された1又は複数のコンタク
    トホール内に備えられた1又は複数のコンタクト部によ
    って構成されることを特徴とする請求項26から28ま
    でのいずれかに記載の半導体装置の検査方法。
  30. 【請求項30】 前記検査パターンの前記1対の電極端
    子間の供給電流が、同じ構造の検査パターンを溶断させ
    るのに必要な電流値の、70%から99%までの範囲内
    で決められた電流値であることを特徴とする請求項26
    から29までのいずれかに記載の半導体装置の検査方
    法。
  31. 【請求項31】 前記検査パターンの潜在不良の有無を
    判定する工程が、時間経過に伴う測定電圧の変動値に基
    づいて行われることを特徴とする請求項26から30ま
    でのいずれかに記載の半導体装置の検査方法。
  32. 【請求項32】 前記検査パターンの潜在不良の有無を
    判定する工程が、時間経過に伴う測定電圧の変動値に所
    定値以上の減少がなければ、前記検査パターンのコンタ
    クト部にボイドがないと判定し、それ以外のときにはボ
    イドがあると判定することを特徴とする請求項31に記
    載の半導体装置の検査方法。
  33. 【請求項33】 前記検査パターンの潜在不良の有無を
    判定する工程が、時間経過に伴う測定電圧の変動値が所
    定値以上の増加がなければ、前記検査パターンのコンタ
    クト部に被膜性不良がないと判定し、それ以外のときに
    は被膜性不良があると判定することを特徴とする請求項
    31又は32のいずれかに記載の半導体装置の検査方
    法。
  34. 【請求項34】 前記半導体装置が、前記検査パターン
    を用いて検出された潜在不良の程度を評価するための補
    助パターンを少なくとも1つ有し、 前記補助パターンが、前記検査パターンと同じ構成を持
    つパターンの中の少なくとも1つのコンタクトユニット
    において、コンタクト部サイズを小さくした又は/及び
    コンタクト部個数を少なくした構成を有し、 前記補助パターンに対して前記検査パターンと同じ電流
    を流すことによって、前記補助パターンの経過時間対測
    定電圧特性を取得する工程と、 前記検査パターンに潜在不良があると判定されたとき
    に、前記検査パターンについて得られた経過時間対測定
    電圧特性と前記補助パターンについて得られた経過時間
    対測定電圧特性とに基づいて前記検査パターンの潜在不
    良の程度を評価する工程とことを特徴とする請求項26
    から33までのいずれかに記載の半導体装置の検査方
    法。
  35. 【請求項35】 半導体ウエハに形成された多層配線構
    造の潜在不良を検出するための検査パターンが、 互いに間隔をあけて配列された複数の下層配線と、 互いに間隔をあけて配列された複数の上層配線と、 前記複数の下層配線と前記複数の上層配線との間に備え
    られた絶縁層と、 前記複数の上層配線と前記複数の下層配線とが交互に直
    列に接続されたコンタクトチェーンを構成するように前
    記複数の上層配線と前記複数の下層配線とを電気的に接
    続する複数のコンタクトユニットと、 前記コンタクトチェーンの両端に電気的に接続された1
    対の電極端子とを有した半導体装置の検査システムであ
    って、 前記検査パターンの前記1対の電極端子間に電圧を印加
    し、前記コンタクトチェーンに流れる電流を測定する操
    作を、値の異なる複数の印加電圧について実行すること
    によって、前記検査パターンの印加電圧対測定電流特性
    を取得する電圧印加・電流測定装置と、 前記検査パターンの印加電圧対測定電流特性を、予め決
    められた基準特性と比較することによって、前記検査パ
    ターンの潜在不良の有無を判定する判定装置とを有する
    ことを特徴とする半導体装置の検査システム。
  36. 【請求項36】 半導体ウエハに形成された多層配線構
    造の潜在不良を検出するための検査パターンが、 互いに間隔をあけて配列された複数の下層配線と、 互いに間隔をあけて配列された複数の上層配線と、 前記複数の下層配線と前記複数の上層配線との間に備え
    られた絶縁層と、 前記複数の上層配線と前記複数の下層配線とが交互に直
    列に接続されたコンタクトチェーンを構成するように前
    記複数の上層配線と前記複数の下層配線とを電気的に接
    続する複数のコンタクトユニットと、 前記コンタクトチェーンの両端に電気的に接続された1
    対の電極端子とを有した半導体装置の検査システムであ
    って、 前記検査パターンの前記1対の電極端子間に所定電流を
    流し、前記1対の電極端子間の電圧の時間変化を測定す
    る操作を実行することによって、前記検査パターンの経
    過時間対測定電圧特性を取得する定電流印加・電圧測定
    装置と、 前記検査パターンの時間対測定電圧特性に基づいて、前
    記検査パターンの潜在不良の有無を判定する判定装置と
    を有することを特徴とする半導体装置の検査システム。
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