JP2003133309A - 絶縁薄膜の形成方法、絶縁薄膜の形成装置、電界放射型電子源およびmosfet - Google Patents

絶縁薄膜の形成方法、絶縁薄膜の形成装置、電界放射型電子源およびmosfet

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JP2003133309A JP2001329908A JP2001329908A JP2003133309A JP 2003133309 A JP2003133309 A JP 2003133309A JP 2001329908 A JP2001329908 A JP 2001329908A JP 2001329908 A JP2001329908 A JP 2001329908A JP 2003133309 A JP2003133309 A JP 2003133309A
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Takashi Hatai
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宜志 竹川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来に比べて絶縁耐圧の高い絶縁薄膜を形成す
る絶縁薄膜の形成方法を提供する。 【解決手段】電気化学的な方法でシリコン結晶の表面に
基礎となる絶縁性薄膜(シリコン酸化膜)を形成した
後、図1に示すような温度プロファイルの熱処理工程を
行うことにより、所望の絶縁薄膜(シリコン酸化膜)を
得ている。熱処理工程では、ランプアニール装置を用
い、図1に示すように、絶縁性薄膜に含まれている水分
が突沸しないで除去されるように設定した第1の設定温
度T1および昇温速度で第1の熱処理を行い、その後、
第1の設定温度T1よりも高く絶縁性薄膜の構造緩和が
起こるように設定した第2の設定温度T2で第2の熱処
理を行うことにより所望の絶縁薄膜を得ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体結晶の表面
に絶縁薄膜を形成する絶縁薄膜の形成方法、絶縁薄膜の
形成装置、絶縁薄膜を利用した電界放射型電子源および
MOSFETに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体結晶の表面に絶縁薄膜
(例えば、SiO2膜、Si34膜など)を形成する種
々の形成方法が知られている。一例を挙げれば、シリコ
ン結晶の表面にSiO2膜を形成する方法として、熱酸
化法や電気化学的な方法などが知られており、熱酸化法
により形成されたSiO2膜を利用した代表的なデバイ
スとしてMOSFETが知られている。
【0003】また、近年では、急速熱酸化(Rapid The
rmal Oxidation:RTO)法若しくは電気化学的な方
法により形成されたSiO2膜を利用したデバイスの1
つとして本願発明者らが提案している電界放射型電子源
が知られている。
【0004】この種の電界放射型電子源は、例えば、図
7に示すように導電性基板としてのn形シリコン基板1
の主表面側に酸化した多孔質多結晶シリコン層(多孔質
化された多結晶シリコン層)よりなる強電界ドリフト層
6が形成され、強電界ドリフト層6上に金属薄膜(例え
ば、金薄膜)よりなる表面電極7が形成されている。ま
た、n形シリコン基板1の裏面にはオーミック電極2が
形成されており、n形シリコン基板1とオーミック電極
2とで下部電極12を構成している。なお、図7に示す
例では、n形シリコン基板1と強電界ドリフト層6との
間にノンドープの多結晶シリコン層3を介在させてある
が、多結晶シリコン層3を介在させずにn形シリコン基
板1の主表面上に強電界ドリフト層6を形成した構成も
提案されている。
【0005】図7に示す構成の電界放射型電子源10’
から電子を放出させるには、表面電極7に対向配置され
たコレクタ電極21を設け、表面電極7とコレクタ電極
21との間を真空とした状態で、表面電極7が下部電極
12に対して高電位側となるように表面電極7と下部電
極12との間に直流電圧Vpsを印加するとともに、コレ
クタ電極21が表面電極7に対して高電位側となるよう
にコレクタ電極21と表面電極7との間に直流電圧Vc
を印加する。各直流電圧Vps,Vcを適宜に設定すれ
ば、下部電極12から注入された電子が強電界ドリフト
層6をドリフトし表面電極7を通して放出される(図7
中の一点鎖線は表面電極7を通して放出された電子e-
の流れを示す)。なお、表面電極7の厚さは10〜15
nm程度に設定されている。
【0006】上述の強電界ドリフト層6は、下部電極1
2上にノンドープの多結晶シリコン層を形成した後に、
該多結晶シリコン層を陽極酸化処理にて多孔質化し、多
孔質多結晶シリコン層を急速熱酸化法によって例えば9
00℃の温度で急速熱酸化することにより形成されてお
り、図8に示すように、少なくとも、n形シリコン基板
1の主表面側(つまり、下部電極12における表面電極
7側)に列設された柱状の多結晶シリコンのグレイン5
1と、グレイン51の表面に形成された薄いシリコン酸
化膜52と、グレイン51間に介在する多数のナノメー
タオーダのシリコン微結晶63と、各シリコン微結晶6
3の表面に形成され当該シリコン微結晶63の結晶粒径
よりも小さな膜厚の絶縁膜である多数のシリコン酸化膜
64とから構成されると考えられる。要するに、強電界
ドリフト層6は、多結晶シリコン層の各グレインの表面
が多孔質化し各グレインの中心部分では結晶状態が維持
されている。なお、各グレイン51は、下部電極12の
厚み方向に延びている。
【0007】したがって、上述の電界放射型電子源1
0’では、次のようなモデルで電子放出が起こると考え
られる。すなわち、表面電極7と下部電極12との間に
表面電極7を高電位側として直流電圧Vpsを印加すると
ともに、コレクタ電極21と表面電極7との間にコレク
タ電極21を高電位側として直流電圧Vcを印加するこ
とにより、直流電圧Vpsが所定値(臨界値)に達する
と、下部電極12から強電界ドリフト層6へ熱的励起に
より電子e-が注入される。一方、強電界ドリフト層6
に印加された電界の大部分はシリコン酸化膜64にかか
るから、注入された電子e-はシリコン酸化膜64にか
かっている強電界により加速され、強電界ドリフト層6
におけるグレイン51の間の領域を表面に向かって図8
中の矢印の向き(図8における上向き)へドリフトし、
表面電極7をトンネルし真空中に放出される。しかし
て、強電界ドリフト層6では下部電極12から注入され
た電子がシリコン微結晶63でほとんど散乱されること
なくシリコン酸化膜64にかかっている電界で加速され
てドリフトし、表面電極7を通して放出され(弾道型電
子放出現象)、強電界ドリフト層6で発生した熱がグレ
イン51を通して放熱されるから、電子放出時にポッピ
ング現象が発生せず、安定して電子を放出することがで
きる。なお、強電界ドリフト層6の表面に到達した電子
はホットエレクトロンであると考えられ、表面電極7を
容易にトンネルし真空中に放出される。
【0008】ところで、上述の電界放射型電子源10’
では、n形シリコン基板1とオーミック電極2とで下部
電極12を構成しているが、図9に示すように、例えば
ガラス基板よりなる絶縁性基板11の一表面上に金属材
料よりなる下部電極12を形成した電界放射型電子源1
0”も提案されている。ここに、上述の図7に示した電
界放射型電子源10’と同様の構成要素には同一の符号
を付して説明を省略する。
【0009】図9に示す構成の電界放射型電子源10”
から電子を放出させるには、表面電極7に対向配置され
たコレクタ電極21を設け、表面電極7とコレクタ電極
21との間を真空とした状態で、表面電極7が下部電極
12に対して高電位側となるように表面電極7と下部電
極12との間に直流電圧Vpsを印加するとともに、コレ
クタ電極21が表面電極7に対して高電位側となるよう
にコレクタ電極21と表面電極7との間に直流電圧Vc
を印加する。各直流電圧Vps,Vcを適宜に設定すれ
ば、下部電極12から注入された電子が強電界ドリフト
層6をドリフトし表面電極7を通して放出される(図9
中の一点鎖線は表面電極7を通して放出された電子e-
の流れを示す)。なお、強電界ドリフト層6の表面に到
達した電子はホットエレクトロンであると考えられ、表
面電極7を容易にトンネルし真空中に放出される。
【0010】上述の各電界放射型電子源10’,10”
では、表面電極7と下部電極12との間に流れる電流を
ダイオード電流Ipsと呼び、コレクタ電極21と表面電
極7との間に流れる電流をエミッション電流(放出電子
電流)Ieと呼ぶことにすれば(図7および図9参
照)、ダイオード電流Ipsに対するエミッション電流I
eの比率(=Ie/Ips)が大きいほど電子放出効率が
高くなる。なお、上述の電界放射型電子源10’,1
0”では、表面電極7と下部電極12との間に印加する
直流電圧Vpsを10〜20V程度の低電圧としても電子
を放出させることができ、直流電圧Vpsが大きいほどエ
ミッション電流Ieが大きくなる。
【0011】ところで、上述の電界放射型電子源1
0’,10”の製造プロセスにおいて強電界ドリフト層
6を形成するにあたっては、下部電極12の一表面側に
半導体層としてノンドープの多結晶シリコン層を形成す
る成膜工程と、多結晶シリコン層を陽極酸化することに
より多結晶シリコンのグレインおよびシリコン微結晶を
含む多孔質多結晶シリコン層を形成する陽極酸化処理工
程と、多孔質多結晶シリコン層を急速熱酸化法によって
急速熱酸化してグレイン51およびシリコン微結晶63
の表面にそれぞれ薄いシリコン酸化膜52,64を形成
する酸化工程とを有している。
【0012】陽極酸化処理工程では、陽極酸化に用いる
電解液としてフッ化水素水溶液とエタノールとを略1:
1で混合した混合液を用いている。また、酸化工程で
は、例えば、ランプアニール装置を用い、基板温度を乾
燥酸素中で室温から900℃まで短時間で上昇させた
後、基板温度を900℃で1時間維持することで酸化
し、その後、基板温度を室温まで下降させている。
【0013】また、上述の製造方法で説明した酸化工程
では、急速熱酸化法による急速熱酸化を行っているが、
全てのグレイン51およびシリコン微結晶63の表面に
良好な膜質のシリコン酸化膜52,64を形成すること
を目的として、硫酸、硝酸などの水溶液からなる電解液
(電解質溶液)中にて多孔質多結晶シリコン層を電気化
学的に酸化する方法を酸化工程に採用することが提案さ
れている。
【0014】ここにおいて、多孔質多結晶シリコン層を
電気化学的に酸化する方法を採用することにより、多孔
質多結晶シリコン層を急速熱酸化して強電界ドリフト層
を形成する場合に比べてプロセス温度を低温化すること
ができ、基板の材料の制約が少なくなり、上述のガラス
基板として石英ガラス基板に比べて耐熱温度が低くて安
価な無アルカリガラス基板や低アルカリガラス基板など
を用いることが可能になって、電界放射型電子源1
0’,10”の大面積化および低コスト化を図れるとい
う利点もある。
【0015】なお、上述の図11および図13に示した
電界放射型電子源10’,10”では強電界ドリフト層
6を酸化した多孔質多結晶シリコン層により構成してい
るが、強電界ドリフト層6を窒化した多孔質多結晶シリ
コン層により構成したものや、酸化若しくは窒化した多
孔質単結晶シリコン層により構成したものも提案されて
いる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
酸化工程において多孔質多結晶シリコン層を電気化学的
に酸化する方法を採用した電界放射型電子源では、酸化
工程において急速熱酸化法を採用したものに比べて絶縁
耐圧が低いという不具合があった。これは、電気化学的
な方法で形成したSiO2膜は急速熱酸化法により形成
したSiO2膜に比べて水分や歪が多いからであると考
えられる。また、上述の酸化工程において多孔質多結晶
シリコン層を急速熱酸化法を採用した電界放射型電子源
10’,10”では、電子放出効率、絶縁耐圧、寿命の
さらなる向上が望まれているが、強電界ドリフト層6に
関して種々の分析評価(例えば、フォトルミネッセンス
測定、断面TEM観察、XPSによる組成分析など)を
行った結果、強電界ドリフト層6の表面に近づくほどシ
リコン酸化膜64の膜厚が大きくなってシリコン微結晶
63が破壊され、強電界ドリフト層6の表面近傍ではシ
リコン微結晶63が存在していないこという知見が得ら
れ、従来の電界放射型電子源10’,10”では強電界
ドリフト層6へ注入された電子の一部が電子の平均自由
行程よりも厚いシリコン酸化膜64で散乱されたり捕獲
されたりするために電子放出効率が低下してしまった
り、絶縁耐圧および寿命が低下してしまうことが考えら
れる。
【0017】また、従来の熱酸化膜を利用したMOSF
ETでは、微細化および性能の向上を目的としてSiO
2膜からなるよりなるゲート絶縁膜の更なる薄膜化が検
討されているが、ゲート絶縁膜の薄膜化を進めると、ゲ
ート絶縁膜の面内の一箇所で絶縁破壊が起こると寿命と
なってしまうので、絶縁耐圧が低くなるとともに寿命が
短くなってしまうという不具合があった。
【0018】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、請求項1〜13の発明の目的は、従来に比べて絶
縁耐圧の高い絶縁薄膜を形成する絶縁薄膜の形成方法を
提供することにあり、また、請求項14〜17の発明の
目的は、従来に比べて絶縁耐圧の高い絶縁薄膜を形成す
ることができる絶縁薄膜の形成装置を提供することにあ
り、請求項18〜20の発明の目的は、従来に比べて長
寿命化が可能な電界放射型電子源を提供することにあ
り、請求項21の発明の目的は、従来に比べて絶縁耐圧
が高く長寿命化が可能なMOSFETを提供することに
ある。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、半導
体結晶の表面に電気化学的な方法で基礎となる絶縁性薄
膜を形成した後、絶縁性薄膜に含まれている水分が突沸
しないで除去されるように設定した第1の設定温度およ
び昇温速度で第1の熱処理を行い、その後、第1の設定
温度よりも高く絶縁性薄膜の構造緩和が起こるように設
定した第2の設定温度で第2の熱処理を行うことにより
所望の絶縁薄膜を得ることを特徴とし、半導体結晶の表
面に電気化学的な方法で基礎となる絶縁性薄膜を形成し
ているので、半導体結晶のサイズがナノメータオーダの
半導体微結晶のように小さな半導体結晶である場合でも
半導体結晶を破壊することなく絶縁性薄膜を形成するこ
とができ、しかも、絶縁性薄膜に含まれている水分が突
沸しないで除去されるように設定した第1の設定温度お
よび昇温速度で第1の熱処理を行い、その後、第1の設
定温度よりも高く絶縁性薄膜の構造緩和が起こるように
設定した第2の設定温度で第2の熱処理を行うことによ
り所望の絶縁薄膜を得ているので、絶縁性薄膜中の水分
の突沸による絶縁薄膜の絶縁耐圧の低下を防止しながら
絶縁薄膜に含まれる水分を電気化学的な方法のみで形成
した絶縁薄膜に比べて十分に少なくすることができると
ともに、構造緩和により電気的特性に悪影響を与える欠
陥や歪などが緩和されるから、絶縁耐圧が高く長寿命化
を図った絶縁薄膜を形成することができる。
【0020】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記半導体結晶がシリコン結晶であって、前記第1
の設定温度が600℃以下に設定されているので、前記
半導体結晶が石英ガラス基板に比べて安価で耐熱温度の
低いガラス基板の表面側に形成されているような場合
に、前記第1の熱処理の熱処理時間を比較的長くするこ
とができ、前記第1の熱処理後の残留水分をより少なく
することができる。
【0021】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記半導体結晶がシリコン結晶であ
って、前記第2の設定温度が900℃から1200℃の
温度範囲で設定されているので、前記絶縁薄膜中の残留
水分を前記第1の熱処理後の絶縁性薄膜よりもさらに低
減することができる。
【0022】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記第2の熱処理は、急速熱処理法
により行うので、前記第2の設定温度まで短時間で昇温
することができ、前記半導体結晶のサイズがナノメータ
オーダの半導体微結晶のように小さな半導体結晶である
場合に半導体結晶に発生するダメージを低減することが
できる。
【0023】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記第1の熱処理は、真空中で行う
ので、前記第1の設定温度を比較的低く設定することが
できる。要するに、前記第1の熱処理を真空中で行うこ
とによって、前記絶縁性薄膜に含まれている水分が比較
的低い温度で脱離するので、前記第1の設定温度を比較
的低く設定することができる。
【0024】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記第1の熱処理は、不活性ガス雰
囲気中で行うので、前記第1の熱処理を行うために真空
装置を用いる必要がなく、真空装置に比べて簡便な装置
を用いることができて、前記第1の熱処理を行う装置に
おけるスループットを向上させることができる。
【0025】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記絶縁性薄膜が酸化膜であって、
前記第1の熱処理は、酸化種を含む雰囲気中で行うの
で、前記絶縁性薄膜中の水分の脱離によって生じた欠陥
などを補償することが期待できる。また、前記絶縁性薄
膜中の水分を脱離させるのに、熱エネルギだけでなく、
酸素との結合エネルギ、反応エネルギをも利用すること
になるから、前記第1の熱処理後の残留水分がより少な
くなることを期待できる。
【0026】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7の発明において、前記第2の熱処理は、不活性ガス雰
囲気中で行うので、前記第2の熱処理を行うために真空
装置を用いる必要がなく、真空装置に比べて簡便な装置
を用いることができて、前記第2の熱処理を行う装置に
おけるスループットを向上させることができる。また、
前記第2の熱処理によって前記絶縁性薄膜の膜厚が変化
しないから、前記絶縁薄膜の膜厚を電気化学的な方法の
条件のみで制御することが可能になり、前記絶縁薄膜の
膜厚制御性が向上する。
【0027】請求項9の発明は、請求項1ないし請求項
7の発明において、前記第2の熱処理は、酸化種を含む
雰囲気中で行うので、前記第2の熱処理によって前記絶
縁性薄膜の表面側に薄い熱酸化膜が形成され、前記絶縁
薄膜の絶縁耐圧が向上する。
【0028】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項7の発明において、前記絶縁性薄膜が酸化膜であっ
て、前記第2の熱処理は、窒化種を含む雰囲気中で行う
ので、前記第2の熱処理によって前記絶縁性薄膜の表面
側に薄い酸窒化膜が形成され、前記絶縁薄膜の絶縁耐圧
が向上するとともに、前記絶縁薄膜中の欠陥密度の低減
による電気的特性の向上を期待できる。
【0029】請求項11の発明は、半導体結晶の表面に
電気化学的な方法で基礎となる絶縁性薄膜を形成した
後、絶縁性薄膜に含まれている水分が突沸しないで除去
されるように設定した設定温度および昇温速度で熱処理
を行うことにより所望の絶縁薄膜を得ることを特徴と
し、半導体結晶の表面に電気化学的な方法で基礎となる
絶縁性薄膜を形成しているので、半導体結晶のサイズが
ナノメータオーダの半導体微結晶のように小さな半導体
結晶である場合でも半導体結晶を破壊することなく絶縁
性薄膜を形成することができ、しかも、絶縁性薄膜に含
まれている水分が突沸しないで除去されるように設定し
た設定温度および昇温速度で熱処理を行うことにより所
望の絶縁薄膜を得ているので、絶縁性薄膜中の水分の突
沸による絶縁薄膜の絶縁耐圧の低下を防止しながら絶縁
薄膜に含まれる水分を電気化学的な方法のみで形成した
絶縁薄膜に比べて十分に少なくすることができ、絶縁耐
圧が高く長寿命化を図った絶縁薄膜を形成することがで
きる。
【0030】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、前記半導体結晶がシリコン結晶であって、前記
設定温度が600℃以下に設定されているので、前記設
定温度が600℃以下に設定されているので、前記半導
体結晶が石英ガラス基板に比べて安価で耐熱温度の低い
ガラス基板の表面側に形成されているような場合に、前
記熱処理の熱処理時間を比較的長くすることができ、前
記熱処理後の残留水分をより少なくすることができる。
【0031】請求項13の発明は、請求項11または請
求項12の発明において、前記絶縁性薄膜が酸化膜であ
って、前記熱処理は、酸化種を含む雰囲気中で行うの
で、前記絶縁性薄膜中の水分の脱離によって生じた欠陥
などを補償することが期待できる。また、前記絶縁性薄
膜中の水分を脱離させるのに、熱エネルギだけでなく、
酸素との結合エネルギ、反応エネルギをも利用すること
になるから、前記熱処理後の残留水分がより少なくなる
ことを期待できる。
【0032】請求項14の発明は、半導体結晶の表面へ
電気化学的に絶縁性薄膜を形成する薄膜形成装置と、絶
縁性薄膜に含まれている水分が突沸しないで除去される
ように設定した第1の設定温度および昇温速度で第1の
熱処理を行う第1の熱処理装置と、第1の設定温度より
も高く絶縁性薄膜の構造緩和が起こるように設定した第
2の設定温度で第2の熱処理を行うことにより所望の絶
縁薄膜を得る第2の熱処理装置とを備え、第1の熱処理
装置は、絶縁性薄膜に起因した水分を検出する水分検出
手段と、水分検出手段により検出された水分量が規定量
よりも少なくなると第1の熱処理を終了させる制御手段
とを備えることを特徴とするものであり、絶縁耐圧が高
く長寿命化を図った絶縁薄膜を再現性良く形成すること
ができる。
【0033】請求項15の発明は、請求項14の発明に
おいて、前記水分検出手段は、前記第1の熱処理を行う
チャンバの排気側に設けられているので、前記絶縁性薄
膜に起因した水分を比較的容易に検出することができ
る。
【0034】請求項16の発明は、半導体結晶の表面へ
電気化学的に絶縁性薄膜を形成する薄膜形成装置と、絶
縁性薄膜に含まれている水分が突沸しないで除去される
ように設定した設定温度および昇温速度で熱処理を行う
熱処理装置とを備え、熱処理装置は、絶縁性薄膜に起因
した水分を検出する水分検出手段と、水分検出手段によ
り検出された水分量が規定量よりも少なくなると熱処理
を終了させる制御手段とを備えることを特徴とするもの
であり、絶縁耐圧が高く長寿命化を図った絶縁薄膜を再
現性良く形成することができる。
【0035】請求項17の発明は、請求項16の発明に
おいて、前記水分検出手段は、前記熱処理を行うチャン
バの排気側に設けられているので、前記絶縁性薄膜に起
因した水分を比較的容易に検出することができる。
【0036】請求項18の発明は、下部電極と、下部電
極の一表面側に形成された強電界ドリフト層と、強電界
ドリフト層上に形成された表面電極とを備え、強電界ド
リフト層がナノメータオーダの多数の半導体微結晶と各
半導体微結晶それぞれの表面に形成され半導体微結晶の
結晶粒径よりも小さな膜厚の多数の絶縁膜とを有し、表
面電極と下部電極との間に電圧を印加することにより下
部電極から注入された電子が強電界ドリフト層をドリフ
トし表面電極を通して放出される電界放射型電子源であ
って、強電界ドリフト層における絶縁膜が、請求項1記
載の絶縁薄膜の形成方法により形成された絶縁薄膜から
なることを特徴とするものであり、従来に比べて絶縁耐
圧および寿命を向上させることができる。
【0037】請求項19の発明は、請求項18の発明に
おいて、前記半導体微結晶は、シリコン微結晶からなる
ので、前記第1の設定温度および前記第2の設定温度を
比較的高く設定することが可能であって絶縁薄膜中の残
留水分をより少なくすることができる。
【0038】請求項20の発明は、下部電極と、表面電
極と、下部電極と表面電極との間に介在する絶縁層とを
備えた電界放射型電子源であって、前記絶縁層が、請求
項1記載の絶縁薄膜の形成方法により形成された絶縁薄
膜からなることを特徴とするものであり、従来のMIM
型の電界放射型電子源に比べて絶縁耐圧および寿命を向
上させることができる。
【0039】請求項21の発明は、基板の主表面側にお
いてドレイン領域とソース領域とが離間して形成され、
前記基板におけるドレイン領域とソース領域との間の部
位の主表面側にゲート絶縁層を介してゲート電極が形成
されたMOSFETであって、前記ゲート絶縁層は、ナ
ノメータオーダの多数の半導体微結晶と各半導体微結晶
それぞれの表面に形成され半導体微結晶の結晶粒径より
も小さな膜厚の多数の絶縁膜とを有し、前記絶縁膜が、
請求項1記載の絶縁薄膜の形成方法により形成された絶
縁薄膜からなることを特徴とするものであり、ゲート絶
縁層の薄膜化を図りながらも従来の熱酸化膜からなるゲ
ート絶縁膜を利用したMOSFETに比べて長寿命化を
図ることができる。
【0040】請求項22の発明は、基板の主表面側にお
いてドレイン領域とソース領域とが離間して形成され、
前記基板におけるドレイン領域とソース領域との間の部
位の主表面側にゲート絶縁層を介してゲート電極が形成
されたMOSFETであって、前記ゲート絶縁層は、請
求項1記載の絶縁薄膜の形成方法により形成された絶縁
薄膜からなることを特徴とするものであり、従来の熱酸
化膜からなるゲート絶縁膜を利用したMOSFETに比
べてゲート絶縁層の膜厚制御が容易になるとともに、高
温処理時間を短縮できるので他の部分に与えるダメージ
を低減でき、ゲート絶縁層の薄膜化を図りながらも従来
の熱酸化膜からなるゲート絶縁膜を利用したMOSFE
Tに比べて長寿命化を図ることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態では、
シリコン酸化膜からなる絶縁薄膜を有する電界放射型電
子源について例示する。本実施形態の電界放射型電子源
では、導電性基板として抵抗率が導体の抵抗率に比較的
近い単結晶のn形シリコン基板(例えば、抵抗率が略
0.01Ωcm〜0.02Ωcmの(100)基板)を
用いている。
【0042】本実施形態の電界放射型電子源10は、図
4に示すように、導電性基板たるn形シリコン基板1の
主表面側に酸化した多孔質多結晶シリコン層よりなる強
電界ドリフト層6が形成され、強電界ドリフト層6上に
表面電極7が形成され、n形シリコン基板1の裏面にオ
ーミック電極2が形成されている。なお、本実施形態で
は、n形シリコン基板1とオーミック電極2とで下部電
極12を構成している。したがって、表面電極7は下部
電極12に対向しており、下部電極12と表面電極7と
の間に強電界ドリフト層6が介在している。また、多孔
質多結晶シリコン層が多孔質半導体層を構成している。
【0043】表面電極7の材料には仕事関数の小さな材
料が採用され、表面電極7の厚さは10nmに設定され
ているが、この厚さは特に限定されるものではなく、強
電界ドリフト層6を通ってきた電子がトンネルできる厚
さであればよく、表面電極7の厚さは10〜15nm程
度に設定すればよい。
【0044】図4に示す構成の電界放射型電子源10か
ら電子を放出させるには、図5に示すように、表面電極
7に対向配置されたコレクタ電極21を設け、表面電極
7とコレクタ電極21との間を真空とした状態で、表面
電極7が下部電極12に対して高電位側となるように表
面電極7と下部電極12との間に直流電圧Vpsを印加す
るとともに、コレクタ電極21が表面電極7に対して高
電位側となるようにコレクタ電極21と表面電極7との
間に直流電圧Vcを印加する。各直流電圧Vps,Vcを
適宜に設定すれば、下部電極12から注入された電子が
強電界ドリフト層6をドリフトし表面電極7を通して放
出される(図5中の一点鎖線は表面電極7を通して放出
された電子e-の流れを示す)。
【0045】本実施形態における電界放射型電子源10
では、表面電極7と下部電極12との間に流れる電流を
ダイオード電流Ipsと呼び、コレクタ電極21と表面電
極7との間に流れる電流をエミッション電流(放出電子
電流)Ieと呼ぶことにすれば(図5参照)、ダイオー
ド電流Ipsに対するエミッション電流Ieの比率(=I
e/Ips)が大きいほど電子放出効率が高くなる。な
お、本実施形態の電界放射型電子源10では、表面電極
7と下部電極12との間に印加する直流電圧Vpsを10
〜20V程度の低電圧としても電子を放出させることが
でき、直流電圧Vpsが大きいほどエミッション電流Ie
が大きくなる。
【0046】ところで、本実施形態における強電界ドリ
フト層6は、上述の図8に示すように、少なくとも、柱
状の多結晶シリコンのグレイン51と、グレイン51の
表面に形成された薄いシリコン酸化膜52と、グレイン
51間に介在する多数のナノメータオーダのシリコン微
結晶63と、各シリコン微結晶63の表面に形成され当
該シリコン微結晶63の結晶粒径よりも小さな膜厚の絶
縁膜である多数のシリコン酸化膜64とから構成される
と考えられる。要するに、強電界ドリフト層6は、多結
晶シリコン層の各グレインの表面が多孔質化し各グレイ
ンの中心部分では結晶状態が維持されている。なお、本
実施形態では、各グレイン51およびシリコン微結晶6
3それぞれが半導体結晶を構成し、各シリコン酸化膜5
2,64それぞれが絶縁薄膜を構成している。
【0047】本実施形態の電界放射型電子源10では、
次のようなモデルで電子放出が起こると考えられる。す
なわち、表面電極7を真空中に配置し表面電極7と下部
電極12との間に表面電極7を高電位側として直流電圧
Vpsを印加するとともに、コレクタ電極21と表面電極
7との間にコレクタ電極21を高電位側として直流電圧
Vcを印加することにより、直流電圧Vpsが所定値(臨
界値)に達すると、下部電極12(n形シリコン基板
1)から強電界ドリフト層6へ熱的励起により電子e-
が注入される。一方、強電界ドリフト層6に印加された
電界の大部分はシリコン酸化膜64にかかるから、注入
された電子e-はシリコン酸化膜64にかかっている強
電界により加速され、強電界ドリフト層6におけるグレ
イン51の間の領域を表面に向かって図8中の矢印の向
き(図8中の上向き)へドリフトし、表面電極7をトン
ネルして真空中に放出される。しかして、強電界ドリフ
ト層6では下部電極12から注入された電子がシリコン
微結晶63でほとんど散乱されることなく、シリコン酸
化膜64にかかっている強電界で加速されてドリフトし
表面電極7を通して放出され(弾道型電子放出現象)、
強電界ドリフト層6で発生した熱がグレイン51を通し
て放熱されるから、電子放出時にポッピング現象が発生
せず、安定して電子を放出することができるものと考え
られる。なお、強電界ドリフト層6の表面に到達した電
子はホットエレクトロンであると考えられ、表面電極7
を容易にトンネルし真空中に放出される。
【0048】以下、本実施形態の電界放射型電子源10
の製造方法について図3を参照しながら説明する。
【0049】まず、n形シリコン基板1の裏面にオーミ
ック電極2を形成した後、n形シリコン基板1の主表面
上に半導体層としてノンドープの多結晶シリコン層3を
形成することにより、図3(a)に示すような構造が得
られる。なお、多結晶シリコン層3の成膜方法として
は、例えば、CVD法(例えば、LPCVD法、プラズ
マCVD法、触媒CVD法など)やスパッタ法やCGS
(Continuous Grain Silicon)法などを採用すればよ
い。
【0050】ノンドープの多結晶シリコン層3を形成し
た後、陽極酸化処理工程にて陽極酸化の対象となる半導
体層たる多結晶シリコン層3を多孔質化することによ
り、多孔質多結晶シリコン層4が形成され、図3(b)
に示すような構造が得られる。ここにおいて、陽極酸化
処理工程により形成された多孔質多結晶シリコン層4
は、多数の多結晶シリコンのグレインおよび多数のシリ
コン微結晶を含んでいる。なお、陽極酸化処理工程で
は、55wt%のフッ化水素水溶液とエタノールとを略
1:1で混合した混合液からなる電解液の入った処理槽
を利用し、500Wのタングステンランプからなる光源
により多結晶シリコン層3の表面に光照射を行いなが
ら、電源(図示せず)から下部電極12と白金電極より
なる陰極との間に定電流を流して(つまり、電流密度を
一定として)、多結晶シリコン層3の主表面からn形シ
リコン基板1に達する深さまで多結晶シリコン層3を多
孔質化している。
【0051】上述の陽極酸化処理工程の終了した後に、
多孔質多結晶シリコン層4に含まれている半導体結晶
(各グレインおよび各シリコン微結晶)の表面に上述の
絶縁薄膜であるシリコン酸化膜52,64を形成するこ
とによって、上述のグレイン51、シリコン微結晶6
3、各シリコン酸化膜52,64を含む強電界ドリフト
層6が形成され、図3(c)に示すような構造が得られ
る。絶縁薄膜を形成するにあたっては、上述の陽極酸化
処理工程の終了後にエタノールによるリンスを行ってか
ら、1Mの硫酸水溶液の入った処理槽を利用し、電源
(図示せず)から下部電極12と白金電極よりなる陰極
との間に定電圧を印加することで電気化学的な方法によ
り各グレインおよび各シリコン微結晶それぞれの表面に
基礎となる絶縁性薄膜(シリコン酸化膜)を形成した
後、図1に示すような温度プロファイルの熱処理工程を
行うことにより、所望の絶縁薄膜(シリコン酸化膜5
2,64)を得ている。熱処理工程では、図1に示すよ
うに、絶縁性薄膜に含まれている水分が突沸しないで除
去されるように設定した第1の設定温度T1および昇温
速度で第1の熱処理を行い、その後、第1の設定温度T
1よりも高く絶縁性薄膜の構造緩和が起こるように設定
した第2の設定温度T2で第2の熱処理を行うことによ
り所望の絶縁薄膜を得ている。ここにおいて、熱処理工
程では、ランプアニール装置を用い、第1の熱処理は、
酸素ガス雰囲気(つまり、酸化種を含む雰囲気)中で行
っており、第1の設定温度T1を450℃、熱処理時間
H2(図1参照)を1時間に設定してある。また、第2
の熱処理は、酸素ガス雰囲気(つまり、酸化種を含む雰
囲気)中で行っており、第2の設定温度T2を900
℃、熱処理時間H4(図1参照)を20分に設定してあ
る。また、本実施形態では、第2の熱処理として急速熱
処理法を採用しており、第1の設定温度T1から第2の
設定温度T2まで基板温度を上昇させる昇温期間H3
(図1参照)の昇温速度を150℃/secに設定して
ある。この昇温期間H3の昇温速度は、室温から第1の
設定温度まで上昇させる昇温期間H1(図1参照)の昇
温速度よりも速く設定してある。なお、第1の設定温度
T1は150℃〜600℃の範囲で設定すればよく30
0℃以上に設定することが望ましく、第2の設定温度T
2は900℃〜1200℃の範囲で設定すればよく、昇
温期間H3の昇温速度は20℃/sec以上に設定すれ
ばよく、150℃/sec以上に設定することが望まし
い。また、上述の昇温期間H1の昇温速度は絶縁性薄膜
中に含まれている水分が突沸しないように設定する必要
があり、例えば20℃/sec以下に設定すればよい。
【0052】強電界ドリフト層6を形成した後は、金属
材料(例えば、金)からなる表面電極7を蒸着法などに
よって形成することにより、図3(d)に示す構造の電
界放射型電子源10が得られる。なお、本実施形態で
は、表面電極7を蒸着法により形成しているが、表面電
極7の形成方法は蒸着法に限定されるものではなく、例
えばスパッタ法を用いてもよい。
【0053】ところで、上述の絶縁薄膜(シリコン酸化
膜52,64)を形成するにあたっては、まず半導体結
晶(多孔質多結晶シリコン層4に含まれる多数のグレイ
ンおよび多数のシリコン微結晶)の表面に電気化学的な
方法で基礎となる絶縁性薄膜を形成していることによっ
て、半導体結晶のサイズがナノメータオーダのシリコン
微結晶(半導体微結晶)のように小さな半導体結晶であ
っても、シリコン微結晶を破壊することなく絶縁性薄膜
を形成することができ、しかも、絶縁性薄膜に含まれて
いる水分が突沸しないで除去されるように設定した第1
の設定温度および昇温速度で第1の熱処理を行い、その
後、第1の設定温度よりも高く絶縁性薄膜の構造緩和が
起こるように設定した第2の設定温度で第2の熱処理を
行うことにより所望の絶縁薄膜(シリコン酸化膜52,
64)を得ていることによって、絶縁性薄膜中の水分の
突沸による絶縁薄膜の絶縁耐圧の低下を防止しながら絶
縁薄膜に含まれる水分を電気化学的な方法のみで形成し
た絶縁薄膜に比べて十分に少なくすることができるとと
もに、構造緩和により電気的特性に悪影響を与える欠陥
や歪などが緩和されるから、絶縁耐圧が高く長寿命化を
図った絶縁薄膜を形成することができる。
【0054】したがって、上述の製造方法により形成し
た電界放射型電子源10では、強電界ドリフト層6にお
けるシリコン酸化膜52,64を急速熱酸化法のみで形
成した場合に比べて、シリコン微結晶63を破壊するこ
となくシリコン酸化膜52,64が形成されるので、電
子放出効率、絶縁耐圧、寿命などを向上させることがで
きる。また、強電界ドリフト層6におけるシリコン酸化
膜52,64を電気化学的な方法のみで形成した場合に
比べて、シリコン酸化膜52,64中の水分および歪を
低減することができ、絶縁耐圧および寿命が向上する。
【0055】ところで、上述の製造方法では、第1の設
定温度T1が600℃以下に設定されているので、半導
体結晶(グレインおよびシリコン微結晶)が石英ガラス
基板に比べて安価で耐熱温度の低いガラス基板の表面側
に形成されているような場合でも、第1の熱処理の熱処
理時間H2を比較的長くすることができ、第1の熱処理
後の残留水分をより少なくすることができる。また、第
2の設定温度T2が900℃〜1200℃の温度範囲で
設定されているので、絶縁薄膜(シリコン酸化膜52,
64)中の残留水分を第1の熱処理後の絶縁性薄膜より
もさらに低減することができる。しかも、第2の熱処理
を急速熱処理法により行うので、第2の設定温度T2ま
で短時間で昇温することができ、シリコン微結晶に発生
するダメージを低減することができる。
【0056】また、第1の熱処理が酸化種を含む雰囲気
中で行われているので、絶縁性薄膜中の水分の脱離によ
って生じた欠陥などを補償することが期待できる。ま
た、絶縁性薄膜中の水分を脱離させるのに、熱エネルギ
だけでなく、酸素との結合エネルギ、反応エネルギをも
利用することになるから、第1の熱処理後の残留水分が
より少なくなることを期待できる。さらに、第2の熱処
理が酸化種を含む雰囲気中で行われているので、第2の
熱処理によって絶縁性薄膜の表面側に薄い熱酸化膜が形
成され、絶縁薄膜の絶縁耐圧が向上する。なお、本実施
形態では、第1の熱処理後に第2の熱処理を行っている
が、第2の熱処理を行わずに、第1の熱処理だけを行う
ようにしても、従来に比べて絶縁耐圧および寿命を向上
させることができる。
【0057】ここにおいて、第1の熱処理を真空中若し
くは不活性ガス雰囲気中で行うようにしてもよく、第1
の熱処理を真空中で行うようにすれば、第1の設定温度
T1を比較的低く設定することができ(要するに、第1
の熱処理を真空中で行うことによって、絶縁性薄膜に含
まれている水分が比較的低い温度で脱離するので、第1
の設定温度T1を比較的低く設定することができ)、第
1の熱処理を不活性ガス雰囲気中で行うようにすれば、
第1の熱処理を行うために真空装置を用いる必要がな
く、真空装置に比べて簡便な装置を用いることができ
て、第1の熱処理を行う装置におけるスループットを向
上させることができる。また、第2の熱処理を不活性ガ
ス雰囲気中若しくは窒化種を含む雰囲気中で行うように
してもよい。第2の熱処理を不活性ガス雰囲気中で行う
ようにすれば、第2の熱処理を行うために真空装置を用
いる必要がなく、真空装置に比べて簡便な装置を用いる
ことができて、前記第2の熱処理を行う装置におけるス
ループットを向上させることができる。しかも、第2の
熱処理によって絶縁性薄膜の膜厚が変化しないから、絶
縁薄膜の膜厚を電気化学的な方法の条件のみで制御する
ことが可能になり、絶縁薄膜の膜厚制御性が向上する。
一方、第2の熱処理を窒化種を含む雰囲気中で行うよう
にすれば、第2の熱処理によって絶縁性薄膜の表面側に
薄い酸窒化膜が形成され、絶縁薄膜の絶縁耐圧が向上す
るとともに、絶縁薄膜中の欠陥密度の低減による電気的
特性の向上を期待できる。
【0058】ところで、上述の絶縁薄膜を形成するにあ
たっては、半導体結晶の表面へ電気化学的に絶縁性薄膜
を形成する薄膜形成装置と、絶縁性薄膜に含まれている
水分が突沸しないで除去されるように設定した第1の設
定温度および昇温速度で第1の熱処理を行う第1の熱処
理装置と、第1の設定温度よりも高く絶縁性薄膜の構造
緩和が起こるように設定した第2の設定温度で第2の熱
処理を行うことにより所望の絶縁薄膜を得る第2の熱処
理装置とを備えた絶縁薄膜の形成装置を用いればよい。
ここに、薄膜形成装置は、図示していないが、規定の電
解液(例えば、硫酸、硝酸、王水などの酸)を入れた処
理槽と、処理槽内の電解液に浸漬された白金電極からな
る陰極と、陽極と陰極との間に陽極を高電位側として通
電する通電手段としての電源(例えば、定電圧源)とを
備えており、絶縁性薄膜を形成する対象となる半導体結
晶を有する被処理物を処理槽内の電解液に浸漬し被処理
物の裏面側に予め設けられている電極(本実施形態で
は、下部電極12)を陽極として利用するようになって
いる。
【0059】また、第1の熱処理装置は、ランプアニー
ル装置であって、図2に示すように、第1の熱処理を行
うチャンバ41内にセットされた被処理物C(本実施形
態では、下部電極12の主表面側にグレイン51および
シリコン微結晶63および絶縁性薄膜を含む被処理層
6’が形成されている)における基板温度(本実施形態
では、下部電極12の温度)を検出する温度検出手段と
しての放射温度計42と、放射温度計42による検出温
度があらかじめ設定された設定温度(第1の設定温度T
1)に略等しくなるようにハロゲンランプからなるラン
プ(図示せず)の出力を制御する制御手段44とを備え
ている。したがって、第1の熱処理装置を第2の熱処理
装置に兼用することができ、第1の熱処理と第2の熱処
理とを同一チャンバ41内で連続的に行うことが可能に
なる。また、第1の熱処理装置は、チャンバ41の排気
側に設けられ被処理物Cの絶縁性薄膜に起因した水分を
検出する水分検出手段43を設けてあり、制御手段44
が、水分検出手段43により検出された水分量が規定量
よりも少なくなると第1の熱処理を終了させるようにす
れば、第1の熱処理の熱処理時間H2に過不足が生じる
のを防ぐことができるとともに、絶縁薄膜の電気的特性
の再現性を高めることができる。なお、水分検出手段と
しては、例えば、四重極質量分析計(Quadrupole Mass
Spectrometer)を用いることができ、水分検出手段4
3をチャンバ41の排気側に設けていることによって、
絶縁性薄膜に起因した水分を比較的容易に検出すること
ができる。
【0060】しかして、上述の絶縁薄膜の形成装置を用
いれば、絶縁耐圧が高く長寿命化を図った絶縁薄膜を再
現性良く形成することができる。なお、第1の熱処理装
置と第2の熱処理装置とを共用することによって第1の
熱処理と第2の熱処理とを連続的に行うことができると
いう利点がある。
【0061】ところで、本実施形態では、強電界ドリフ
ト層6が上述のグレイン51およびシリコン微結晶63
を含んでいるが、グレイン51を含んでいない構成を採
用してもよい。また、本実施形態では、上述の絶縁性薄
膜をシリコン酸化膜としているが、シリコン酸化膜の代
わりにシリコン窒化膜を形成してもよい。また、半導体
結晶の材料としてシリコンを採用しているが、シリコン
以外の半導体材料を採用してもよい。
【0062】また、上述の強電界ドリフト層6の代わり
に絶縁層を採用して、下部電極と、表面電極と、下部電
極と表面電極との間に介在する絶縁層とを備えた電界放
射型電子源を構成し、上記絶縁層を上述の絶縁薄膜の形
成方法により形成するようにしてもよく、このような電
界放射型電子源では、従来のMIM型の電界放射型電子
源に比べて絶縁耐圧および寿命を向上させることができ
る。
【0063】(実施形態2)本実施形態では、シリコン
酸化膜からなる絶縁薄膜を有するMOSFETについて
例示する。
【0064】本実施形態のMOSFETの基本構成は周
知のMOSFETと同様であって、図6に示すように、
基板としての単結晶のシリコン基板30の主表面側にド
レイン領域31とソース領域32とが離間して形成され
ており、シリコン基板30におけるドレイン領域31と
ソース領域32との間の部位上にゲート絶縁層33を介
してゲート電極34が形成されている。また、ドレイン
領域31上にはドレイン電極35が形成され、ソース領
域32上にはソース電極36が形成されている。また、
シリコン基板30の主表面側にはフィールド酸化膜37
が形成されており、各電極34〜36はフィールド酸化
膜37により絶縁分離されている。
【0065】ところで、本実施形態におけるMOSFE
Tは、ゲート絶縁層34が実施形態1における強電界ド
リフト層6と同様の構成を有している点に特徴がある。
すなわち、本実施形態におけるゲート絶縁層34は、実
施形態1で説明した絶縁薄膜の形成方法によって形成さ
れている。
【0066】しかして、本実施形態では、ゲート絶縁層
34の薄膜化を図りながらも従来の熱酸化膜からなるゲ
ート絶縁膜を利用したMOSFETに比べて長寿命化を
図ることができる。
【0067】なお、本実施形態では、基板としてシリコ
ン基板を用いているが、基板はシリコン基板に限定され
るものではなく、例えば、厚み方向の中間に埋込酸化膜
が形成された所謂SOI基板を用いてもよい。また、シ
リコン基板の主表面を実施形態1と同様に電気化学的に
酸化してシリコン酸化膜からなる絶縁薄膜を形成した
後、実施形態1と同様の第1の熱処理および第2の熱処
理を行うことによってゲート絶縁層34を形成してもよ
く、このようにしてゲート絶縁層34を形成したMOS
FETでは、熱酸化膜からなるゲート絶縁膜を利用した
MOSFETに比べて、ゲート絶縁層34の膜厚制御が
容易になるとともに、製造工程における高温処理時間を
短縮できるので他の部分に与えるダメージを低減でき、
ゲート絶縁層34の薄膜化を図りながらも従来の熱酸化
膜からなるゲート絶縁膜を利用したMOSFETに比べ
て長寿命化を図ることができる。
【0068】
【発明の効果】請求項1の発明は、半導体結晶の表面に
電気化学的な方法で基礎となる絶縁性薄膜を形成した
後、絶縁性薄膜に含まれている水分が突沸しないで除去
されるように設定した第1の設定温度および昇温速度で
第1の熱処理を行い、その後、第1の設定温度よりも高
く絶縁性薄膜の構造緩和が起こるように設定した第2の
設定温度で第2の熱処理を行うことにより所望の絶縁薄
膜を得るので、半導体結晶の表面に電気化学的な方法で
基礎となる絶縁性薄膜を形成していることによって、半
導体結晶のサイズがナノメータオーダの半導体微結晶の
ように小さな半導体結晶である場合でも半導体結晶を破
壊することなく絶縁性薄膜を形成することができ、しか
も、絶縁性薄膜に含まれている水分が突沸しないで除去
されるように設定した第1の設定温度および昇温速度で
第1の熱処理を行い、その後、第1の設定温度よりも高
く絶縁性薄膜の構造緩和が起こるように設定した第2の
設定温度で第2の熱処理を行うことにより所望の絶縁薄
膜を得ていることによって、絶縁性薄膜中の水分の突沸
による絶縁薄膜の絶縁耐圧の低下を防止しながら絶縁薄
膜に含まれる水分を電気化学的な方法のみで形成した絶
縁薄膜に比べて十分に少なくすることができるととも
に、構造緩和により電気的特性に悪影響を与える欠陥や
歪などが緩和されるから、絶縁耐圧が高く長寿命化を図
った絶縁薄膜を形成することができるという効果があ
る。
【0069】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記半導体結晶がシリコン結晶であって、前記第1
の設定温度が600℃以下に設定されているので、前記
半導体結晶が石英ガラス基板に比べて安価で耐熱温度の
低いガラス基板の表面側に形成されているような場合
に、前記第1の熱処理の熱処理時間を比較的長くするこ
とができ、前記第1の熱処理後の残留水分をより少なく
することができるという効果がある。
【0070】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記半導体結晶がシリコン結晶であ
って、前記第2の設定温度が900℃から1200℃の
温度範囲で設定されているので、前記絶縁薄膜中の残留
水分を前記第1の熱処理後の絶縁性薄膜よりもさらに低
減することができるという効果がある。
【0071】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記第2の熱処理は、急速熱処理法
により行うので、前記第2の設定温度まで短時間で昇温
することができ、前記半導体結晶のサイズがナノメータ
オーダの半導体微結晶のように小さな半導体結晶である
場合に半導体結晶に発生するダメージを低減することが
できるという効果がある。
【0072】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記第1の熱処理は、真空中で行う
ので、前記第1の設定温度を比較的低く設定することが
できる。要するに、前記第1の熱処理を真空中で行うこ
とによって、前記絶縁性薄膜に含まれている水分が比較
的低い温度で脱離するので、前記第1の設定温度を比較
的低く設定することができるという効果がある。
【0073】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記第1の熱処理は、不活性ガス雰
囲気中で行うので、前記第1の熱処理を行うために真空
装置を用いる必要がなく、真空装置に比べて簡便な装置
を用いることができて、前記第1の熱処理を行う装置に
おけるスループットを向上させることができるという効
果がある。
【0074】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記絶縁性薄膜が酸化膜であって、
前記第1の熱処理は、酸化種を含む雰囲気中で行うの
で、前記絶縁性薄膜中の水分の脱離によって生じた欠陥
などを補償することが期待できるという効果がある。ま
た、前記絶縁性薄膜中の水分を脱離させるのに、熱エネ
ルギだけでなく、酸素との結合エネルギ、反応エネルギ
をも利用することになるから、前記第1の熱処理後の残
留水分がより少なくなることを期待できる。
【0075】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7の発明において、前記第2の熱処理は、不活性ガス雰
囲気中で行うので、前記第2の熱処理を行うために真空
装置を用いる必要がなく、真空装置に比べて簡便な装置
を用いることができて、前記第2の熱処理を行う装置に
おけるスループットを向上させることができるという効
果がある。また、前記第2の熱処理によって前記絶縁性
薄膜の膜厚が変化しないから、前記絶縁薄膜の膜厚を電
気化学的な方法の条件のみで制御することが可能にな
り、前記絶縁薄膜の膜厚制御性が向上する。
【0076】請求項9の発明は、請求項1ないし請求項
7の発明において、前記第2の熱処理は、酸化種を含む
雰囲気中で行うので、前記第2の熱処理によって前記絶
縁性薄膜の表面側に薄い熱酸化膜が形成され、前記絶縁
薄膜の絶縁耐圧が向上するという効果がある。
【0077】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項7の発明において、前記絶縁性薄膜が酸化膜であっ
て、前記第2の熱処理は、窒化種を含む雰囲気中で行う
ので、前記第2の熱処理によって前記絶縁性薄膜の表面
側に薄い酸窒化膜が形成され、前記絶縁薄膜の絶縁耐圧
が向上するとともに、前記絶縁薄膜中の欠陥密度の低減
による電気的特性の向上を期待できるという効果があ
る。
【0078】請求項11の発明は、半導体結晶の表面に
電気化学的な方法で基礎となる絶縁性薄膜を形成した
後、絶縁性薄膜に含まれている水分が突沸しないで除去
されるように設定した設定温度および昇温速度で熱処理
を行うことにより所望の絶縁薄膜を得るので、半導体結
晶の表面に電気化学的な方法で基礎となる絶縁性薄膜を
形成していることによって、半導体結晶のサイズがナノ
メータオーダの半導体微結晶のように小さな半導体結晶
である場合でも半導体結晶を破壊することなく絶縁性薄
膜を形成することができ、しかも、絶縁性薄膜に含まれ
ている水分が突沸しないで除去されるように設定した設
定温度で熱処理を行うことにより所望の絶縁薄膜を得て
いることによって、絶縁性薄膜中の水分の突沸による絶
縁薄膜の絶縁耐圧の低下を防止しながら絶縁薄膜に含ま
れる水分を電気化学的な方法のみで形成した絶縁薄膜に
比べて十分に少なくすることができ、絶縁耐圧が高く長
寿命化を図った絶縁薄膜を形成することができるという
効果がある。
【0079】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、前記半導体結晶がシリコン結晶であって、前記
設定温度が600℃以下に設定されているので、前記設
定温度が600℃以下に設定されているので、前記半導
体結晶が石英ガラス基板に比べて安価で耐熱温度の低い
ガラス基板の表面側に形成されているような場合に、前
記熱処理の熱処理時間を比較的長くすることができ、前
記熱処理後の残留水分をより少なくすることができると
いう効果がある。
【0080】請求項13の発明は、請求項11または請
求項12の発明において、前記絶縁性薄膜が酸化膜であ
って、前記熱処理は、酸化種を含む雰囲気中で行うの
で、前記絶縁性薄膜中の水分の脱離によって生じた欠陥
などを補償することが期待できる。また、前記絶縁性薄
膜中の水分を脱離させるのに、熱エネルギだけでなく、
酸素との結合エネルギ、反応エネルギをも利用すること
になるから、前記熱処理後の残留水分がより少なくなる
ことを期待できるという効果がある。
【0081】請求項14の発明は、半導体結晶の表面へ
電気化学的に絶縁性薄膜を形成する薄膜形成装置と、絶
縁性薄膜に含まれている水分が突沸しないで除去される
ように設定した第1の設定温度および設定温度で第1の
熱処理を行う第1の熱処理装置と、第1の設定温度より
も高く絶縁性薄膜の構造緩和が起こるように設定した第
2の設定温度で第2の熱処理を行うことにより所望の絶
縁薄膜を得る第2の熱処理装置とを備え、第1の熱処理
装置は、絶縁性薄膜に起因した水分を検出する水分検出
手段と、水分検出手段により検出された水分量が規定量
よりも少なくなると第1の熱処理を終了させる制御手段
とを備えるものであり、絶縁耐圧が高く長寿命化を図っ
た絶縁薄膜を再現性良く形成することができるという効
果がある。
【0082】請求項15の発明は、請求項14の発明に
おいて、前記水分検出手段は、前記第1の熱処理を行う
チャンバの排気側に設けられているので、前記絶縁性薄
膜に起因した水分を比較的容易に検出することができる
という効果がある。
【0083】請求項16の発明は、半導体結晶の表面へ
電気化学的に絶縁性薄膜を形成する薄膜形成装置と、絶
縁性薄膜に含まれている水分が突沸しないで除去される
ように設定した設定温度および昇温速度で熱処理を行う
熱処理装置とを備え、熱処理装置は、絶縁性薄膜に起因
した水分を検出する水分検出手段と、水分検出手段によ
り検出された水分量が規定量よりも少なくなると熱処理
を終了させる制御手段とを備えるものであり、絶縁耐圧
が高く長寿命化を図った絶縁薄膜を再現性良く形成する
ことができるという効果がある。
【0084】請求項17の発明は、請求項16の発明に
おいて、前記水分検出手段は、前記熱処理を行うチャン
バの排気側に設けられているので、前記絶縁性薄膜に起
因した水分を比較的容易に検出することができるという
効果がある。
【0085】請求項18の発明は、下部電極と、下部電
極の一表面側に形成された強電界ドリフト層と、強電界
ドリフト層上に形成された表面電極とを備え、強電界ド
リフト層がナノメータオーダの多数の半導体微結晶と各
半導体微結晶それぞれの表面に形成され半導体微結晶の
結晶粒径よりも小さな膜厚の多数の絶縁膜とを有し、表
面電極と下部電極との間に電圧を印加することにより下
部電極から注入された電子が強電界ドリフト層をドリフ
トし表面電極を通して放出される電界放射型電子源であ
って、強電界ドリフト層における絶縁膜が、請求項1記
載の絶縁薄膜の形成方法により形成された絶縁薄膜から
なるものであり、従来に比べて絶縁耐圧および寿命を向
上させることができるという効果がある。
【0086】請求項19の発明は、請求項18の発明に
おいて、前記半導体微結晶は、シリコン微結晶からなる
ので、前記第1の設定温度および前記第2の設定温度を
比較的高く設定することが可能であって絶縁薄膜中の残
留水分をより少なくすることができるという効果があ
る。
【0087】請求項20の発明は、下部電極と、表面電
極と、下部電極と表面電極との間に介在する絶縁層とを
備えた電界放射型電子源であって、前記絶縁層が、請求
項1記載の絶縁薄膜の形成方法により形成された絶縁薄
膜からなるものであり、従来のMIM型の電界放射型電
子源に比べて絶縁耐圧および寿命を向上させることがで
きるという効果がある。
【0088】請求項21の発明は、基板の主表面側にお
いてドレイン領域とソース領域とが離間して形成され、
前記基板におけるドレイン領域とソース領域との間の部
位の主表面側にゲート絶縁層を介してゲート電極が形成
されたMOSFETであって、前記ゲート絶縁層は、ナ
ノメータオーダの多数の半導体微結晶と各半導体微結晶
それぞれの表面に形成され半導体微結晶の結晶粒径より
も小さな膜厚の多数の絶縁膜とを有し、前記絶縁膜が、
請求項1記載の絶縁薄膜の形成方法により形成された絶
縁薄膜からなるものであり、ゲート絶縁層の薄膜化を図
りながらも従来の熱酸化膜からなるゲート絶縁膜を利用
したMOSFETに比べて長寿命化を図ることができる
という効果がある。
【0089】請求項22の発明は、基板の主表面側にお
いてドレイン領域とソース領域とが離間して形成され、
前記基板におけるドレイン領域とソース領域との間の部
位の主表面側にゲート絶縁層を介してゲート電極が形成
されたMOSFETであって、前記ゲート絶縁層は、請
求項1記載の絶縁薄膜の形成方法により形成された絶縁
薄膜からなるものであり、従来の熱酸化膜からなるゲー
ト絶縁膜を利用したMOSFETに比べてゲート絶縁層
の膜厚制御が容易になるとともに、高温処理時間を短縮
できるので他の部分に与えるダメージを低減でき、ゲー
ト絶縁層の薄膜化を図りながらも従来の熱酸化膜からな
るゲート絶縁膜を利用したMOSFETに比べて長寿命
化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1における絶縁薄膜の形成方法の説明
図である。
【図2】同上における絶縁薄膜の形成に利用する熱処理
装置の概略構成図である。
【図3】同上における電界放射型電子源の製造方法を説
明するための主要工程断面図である。
【図4】同上における電界放射型電子源の概略断面図で
ある。
【図5】同上における電界放射型電子源の動作説明図で
ある。
【図6】実施形態2におけるMOSFETの概略断面図
である。
【図7】従来例を示す電界放射型電子源の動作説明図で
ある。
【図8】同上の動作説明図である。
【図9】他の従来例を示す電界放射型電子源の動作説明
図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/786 H01L 29/78 617V (72)発明者 相澤 浩一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 本多 由明 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 渡部 祥文 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 幡井 崇 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 竹川 宜志 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 馬場 徹 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5F058 BA01 BC02 BF55 BF56 BF71 BH03 BJ01 5F110 AA12 CC02 DD02 DD05 DD13 FF02 FF22 FF36 GG02 GG12 GG14 GG17 5F140 AA19 AC36 BA01 BA20 BD06 BE07 BE16 BE17 BE19 CB01

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体結晶の表面に電気化学的な方法で
    基礎となる絶縁性薄膜を形成した後、絶縁性薄膜に含ま
    れている水分が突沸しないで除去されるように設定した
    第1の設定温度および昇温速度で第1の熱処理を行い、
    その後、第1の設定温度よりも高く絶縁性薄膜の構造緩
    和が起こるように設定した第2の設定温度で第2の熱処
    理を行うことにより所望の絶縁薄膜を得ることを特徴と
    する絶縁薄膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記半導体結晶がシリコン結晶であっ
    て、前記第1の設定温度が600℃以下に設定されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の絶縁薄膜の形成方
    法。
  3. 【請求項3】 前記半導体結晶がシリコン結晶であっ
    て、前記第2の設定温度が900℃から1200℃の温
    度範囲で設定されてなることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の絶縁薄膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の熱処理は、急速熱処理法によ
    り行うことを特徴とする請求項1記載の絶縁薄膜の形成
    方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の熱処理は、真空中で行うこと
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の絶縁薄膜の形成方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の熱処理は、不活性ガス雰囲気
    中で行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のい
    ずれかに記載の絶縁薄膜の形成方法。
  7. 【請求項7】 前記絶縁性薄膜が酸化膜であって、前記
    第1の熱処理は、酸化種を含む雰囲気中で行うことを特
    徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の絶
    縁薄膜の形成方法。
  8. 【請求項8】 前記第2の熱処理は、不活性ガス雰囲気
    中で行うことを特徴とする請求項1ないし請求項7のい
    ずれかに記載の絶縁薄膜の形成方法。
  9. 【請求項9】 前記第2の熱処理は、酸化種を含む雰囲
    気中で行うことを特徴とする請求項1ないし請求項7の
    いずれかに記載の絶縁薄膜の形成方法。
  10. 【請求項10】 前記絶縁性薄膜が酸化膜であって、前
    記第2の熱処理は、窒化種を含む雰囲気中で行うことを
    特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の
    絶縁薄膜の形成方法。
  11. 【請求項11】 半導体結晶の表面に電気化学的な方法
    で基礎となる絶縁性薄膜を形成した後、絶縁性薄膜に含
    まれている水分が突沸しないで除去されるように設定し
    た設定温度および昇温速度で熱処理を行うことにより所
    望の絶縁薄膜を得ることを特徴とする絶縁薄膜の形成方
    法。
  12. 【請求項12】 前記半導体結晶がシリコン結晶であっ
    て、前記設定温度が600℃以下に設定されてなること
    を特徴とする請求項11記載の絶縁薄膜の形成方法。
  13. 【請求項13】 前記絶縁性薄膜が酸化膜であって、前
    記熱処理は、酸化種を含む雰囲気中で行うことを特徴と
    する請求項11または請求項12記載の絶縁薄膜の形成
    方法。
  14. 【請求項14】 半導体結晶の表面へ電気化学的に絶縁
    性薄膜を形成する薄膜形成装置と、絶縁性薄膜に含まれ
    ている水分が突沸しないで除去されるように設定した第
    1の設定温度および昇温速度で第1の熱処理を行う第1
    の熱処理装置と、第1の設定温度よりも高く絶縁性薄膜
    の構造緩和が起こるように設定した第2の設定温度で第
    2の熱処理を行うことにより所望の絶縁薄膜を得る第2
    の熱処理装置とを備え、第1の熱処理装置は、絶縁性薄
    膜に起因した水分を検出する水分検出手段と、水分検出
    手段により検出された水分量が規定量よりも少なくなる
    と第1の熱処理を終了させる制御手段とを備えることを
    特徴とする絶縁薄膜の形成装置。
  15. 【請求項15】 前記水分検出手段は、前記第1の熱処
    理を行うチャンバの排気側に設けられてなることを特徴
    とする請求項14記載の絶縁薄膜の形成装置。
  16. 【請求項16】 半導体結晶の表面へ電気化学的に絶縁
    性薄膜を形成する薄膜形成装置と、絶縁性薄膜に含まれ
    ている水分が突沸しないで除去されるように設定した設
    定温度および昇温速度で熱処理を行う熱処理装置とを備
    え、熱処理装置は、絶縁性薄膜に起因した水分を検出す
    る水分検出手段と、水分検出手段により検出された水分
    量が規定量よりも少なくなると熱処理を終了させる制御
    手段とを備えることを特徴とする絶縁薄膜の形成装置。
  17. 【請求項17】 前記水分検出手段は、前記熱処理を行
    うチャンバの排気側に設けられてなることを特徴とする
    請求項16記載の絶縁薄膜の形成装置。
  18. 【請求項18】 下部電極と、下部電極の一表面側に形
    成された強電界ドリフト層と、強電界ドリフト層上に形
    成された表面電極とを備え、強電界ドリフト層がナノメ
    ータオーダの多数の半導体微結晶と各半導体微結晶それ
    ぞれの表面に形成され半導体微結晶の結晶粒径よりも小
    さな膜厚の多数の絶縁膜とを有し、表面電極と下部電極
    との間に電圧を印加することにより下部電極から注入さ
    れた電子が強電界ドリフト層をドリフトし表面電極を通
    して放出される電界放射型電子源であって、強電界ドリ
    フト層における絶縁膜が、請求項1記載の絶縁薄膜の形
    成方法により形成された絶縁薄膜からなることを特徴と
    する電界放射型電子源。
  19. 【請求項19】 前記半導体微結晶は、シリコン微結晶
    からなることを特徴とする請求項18記載の電界放射型
    電子源。
  20. 【請求項20】 下部電極と、表面電極と、下部電極と
    表面電極との間に介在する絶縁層とを備えた電界放射型
    電子源であって、前記絶縁層が、請求項1記載の絶縁薄
    膜の形成方法により形成された絶縁薄膜からなることを
    特徴とする電界放射型電子源。
  21. 【請求項21】 基板の主表面側においてドレイン領域
    とソース領域とが離間して形成され、前記基板における
    ドレイン領域とソース領域との間の部位の主表面側にゲ
    ート絶縁層を介してゲート電極が形成されたMOSFE
    Tであって、前記ゲート絶縁層は、ナノメータオーダの
    多数の半導体微結晶と各半導体微結晶それぞれの表面に
    形成され半導体微結晶の結晶粒径よりも小さな膜厚の多
    数の絶縁膜とを有し、前記絶縁膜が、請求項1記載の絶
    縁薄膜の形成方法により形成された絶縁薄膜からなるこ
    とを特徴とするMOSFET。
  22. 【請求項22】 基板の主表面側においてドレイン領域
    とソース領域とが離間して形成され、前記基板における
    ドレイン領域とソース領域との間の部位の主表面側にゲ
    ート絶縁層を介してゲート電極が形成されたMOSFE
    Tであって、前記ゲート絶縁層は、請求項1記載の絶縁
    薄膜の形成方法により形成された絶縁薄膜からなること
    を特徴とするMOSFET。
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