JP2003132521A - 磁気テープ - Google Patents

磁気テープ

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JP2003132521A
JP2003132521A JP2001329832A JP2001329832A JP2003132521A JP 2003132521 A JP2003132521 A JP 2003132521A JP 2001329832 A JP2001329832 A JP 2001329832A JP 2001329832 A JP2001329832 A JP 2001329832A JP 2003132521 A JP2003132521 A JP 2003132521A
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magnetic tape
magnetic layer
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JP2001329832A
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English (en)
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Nobuyuki Nagai
信之 永井
Satoshi Sato
諭 佐藤
Yukie Shoji
幸枝 庄子
Terumi Sato
照美 佐藤
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】データを高記録密度で長期間保存できる磁気テ
ープを提供する。 【解決手段】カーボンフィルム上に酸化物磁性材料から
なる磁性層が蒸着により形成された磁気テープと、カー
ボンフィルム上に磁性塗料の塗布または蒸着により磁性
層が形成された磁気テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年では、ほとんどのデータがデジタル
化されて記録媒体に保存されるようになってきている。
例えば、コンピュータのデータは主にハードディスクに
保存される。ハードディスク等の記録媒体に保存された
データは、例えばユーザーの過失や記録システムの故障
等により消失する可能性がある。そこで、記録媒体に記
録された重要なデータは、他のハードディスクやテープ
記録システム等の記録媒体に重複して記録され、バック
アップとして保存される。
【0003】従来の磁気テープは、通常の穏和な環境で
数10年程度は特性が保証される。したがって、従来の
磁気テープを重要なデータのバックアップに用いた場
合、極端な温度変化等がなければ、その期間はデータが
安全に保存される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
磁気テープは、例えば火災等、特殊な環境に対する十分
な耐久性をもたない。従来の通常の磁気テープには、非
磁性支持体としてポリエチレンテレフタレート(PE
T)等の樹脂フィルムが用いられる。樹脂フィルムの耐
熱温度はPETで120℃前後、ポリエチレンナフタレ
ート(PEN)で150℃前後、アラミド(全芳香族ポ
リアミド)で180℃前後であり、比較的耐熱性の高い
ポリイミドでは210℃を超えるが、いずれも数100
℃以下である。
【0005】また、磁性層が磁性塗料の塗布によって形
成されるような磁気テープの場合、磁性塗料に結合剤
(バインダー)として例えばポリウレタン樹脂等の樹脂
が混合される。したがって、磁性層の耐熱性にはバイン
ダー樹脂の耐熱性が大きく影響する。
【0006】一方、磁性層材料に酸化物でないメタル磁
性材料が用いられる場合、磁気テープの保存環境によっ
ては、メタル磁性材料が酸化されて磁性層の特性が劣化
することがある。この場合、保存されていたデータを再
生できなくなる可能性もある。したがって、特にデータ
のバックアップには、環境変化に対する耐久性が高く、
データをより安全に長期保存できる磁気テープが望まれ
ている。
【0007】上記のような耐熱性の問題以外に、テープ
の機械的強度についての課題もある。磁気テープの場
合、記録密度を高くするには、面記録密度を高くするだ
けでなく、体積記録密度を高くすることが望まれる。磁
気テープを薄くして、より長いテープを巻き、カートリ
ッジ内に収納できれば、体積記録密度は向上する。
【0008】テープの機械的強度はテープのヤング率と
厚みの3乗の積に比例するため、磁気テープを薄くする
とテープの機械的強度は急激に低下する。したがって、
磁気テープを薄くして機械的強度を維持するには、ヤン
グ率をより高くする必要がある。従来の磁気テープに非
磁性支持体として使用されている樹脂フィルムのヤング
率は、樹脂や測定方法により多少のばらつきはあるが、
概ね10GPa以下である。したがって、ヤング率が比
較的高い樹脂フィルムを用いても、磁気テープの機械的
強度を飛躍的に高くすることは難しい。
【0009】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、したがって本発明は、データを高記録密度で
長期間安定に保存できる磁気テープを提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の磁気テープは、カーボンフィルムと、前記
カーボンフィルム上に形成された磁性層とを有すること
を特徴とする。磁性層を蒸着により形成し、バインダー
樹脂を混入させず、磁性層材料として酸化されにくい酸
化物磁性材料を用いることにより、磁気テープの耐熱性
を飛躍的に向上させることができる。ここで、磁性層の
下地に蒸着により非磁性層を形成してもよい。本発明の
磁気テープによれば、好適には、前記カーボンフィルム
の磁性層側の面に比較して、他方の面を粗くする。これ
により、カーボンフィルムの走行性等が良好となる。
【0011】あるいは、本発明の磁気テープは、前記磁
性層が磁性粉末と結合剤を含む磁性塗料を塗布して形成
された層であってもよい。好適には、前記カーボンフィ
ルムの前記磁性層と反対側の面にカーボンを含有するバ
ックコート層をさらに有する。好適には、前記カーボン
フィルムと前記磁性層との層間に、非磁性粉末と結合剤
を含む非磁性塗料を塗布して形成された非磁性層をさら
に有する。好適には、前記磁性層上に形成された潤滑剤
層をさらに有する。
【0012】あるいは、本発明の磁気テープは、極めて
高い耐熱性を必要としない場合には、前記磁性層の材料
が酸化物磁性材料でなくメタル磁性材料であってもよ
い。この場合も、磁気テープの剛性を高くして、磁気テ
ープを薄膜化し、磁気テープの体積記録密度を向上させ
ることができる。また、磁気テープの剛性を高くできる
ことから、テープ幅の変動を抑制することが可能とな
る。これにより、トラック幅を小さくして面記録密度を
向上させることも可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の磁気テープの実
施の形態について、図面を参照して説明する。 (実施形態1)図1は本実施形態の磁気テープ1の断面
図である。図1に示すように、非磁性支持体であるカー
ボンフィルム2上に、非磁性層3を介して磁性層4が形
成されている。磁性層4の表面には潤滑剤層5が形成さ
れている。
【0014】本実施形態の磁気テープ1は、非磁性支持
体としてカーボンフィルム2が用いられ、非磁性層3お
よび磁性層4がバインダーを含有する塗料の塗布でな
く、スパッタリング等の物理蒸着法により形成されてい
ることを特徴とする。これにより、潤滑剤層5を除くす
べての層で高い耐熱性が得られ、データの保存中に例え
ば火災等の不慮の事態が発生しても、データを安全に保
存できる可能性が高い。
【0015】カーボンフィルム2は、樹脂フィルムを焼
成することにより得られるガラス状カーボンフィルムで
あり、従来、電池セパレーター、電極材、抵抗体、発熱
体、ウェハー処理装置用部材等の用途で用いられている
(例えば特開平9−63532号公報、特開平9−28
9198号公報、特開平10−212109号公報、特
開平10−256177号公報参照)。磁気テープ1に
は、厚さが例えば1〜10μm程度のカーボンフィルム
2を用いる。
【0016】カーボンフィルムは、樹脂フィルムを例え
ば800〜2000℃程度で焼成することにより得ら
れ、通常、1000℃以上の耐熱性を有する。一方、従
来の磁気テープに非磁性支持体として用いられているP
ETフィルム等の耐熱性は約200℃以下である。した
がって、カーボンフィルムを用いることにより、非磁性
支持体の耐熱性は大幅に向上する。
【0017】また、カーボンフィルムのヤング率は、焼
成温度や焼成前の樹脂等に応じて変化するが、例えば数
10GPa程度であり、PETフィルム等の樹脂フィル
ムに比較して1桁程度高くすることも可能である。した
がって、磁気テープの非磁性支持体としてカーボンフィ
ルムを用いた場合、磁気テープを薄くしても機械的強度
の低下が抑制される。これにより、カートリッジ内によ
り長いテープを収納できるようになり、磁気テープの体
積記録密度が向上する。さらに、磁気テープの剛性を高
くできることから、テープ幅の変動が抑制され、トラッ
ク幅を小さくして面記録密度を向上させることも可能と
なる。
【0018】従来の磁気テープは、テープの走行性を改
善する目的で、磁性層と反対側の面(バック面)にバッ
クコート層が設けられることが多い。バックコート層
は、導電性カーボンをバインダーに分散させて塗布する
ことにより形成される。バックコート層を形成すること
により、バック面の平滑性が制御され、摩擦係数が調整
される。また、導電性カーボンによりテープの帯電が防
止される。
【0019】本実施形態の磁気テープ1によれば、カー
ボンフィルム2自体が導電性を有するため、帯電防止の
目的でバックコート層を形成する必要はない。したがっ
て、テープ構成を簡素化することが可能である。但し、
バック面の平滑性を制御する目的で、適当な粒径のカー
ボン粒子を含有するバックコート塗料を塗布し、バック
コート層を形成してもよい。
【0020】バックコート塗料を塗布した場合、塗料中
のバインダー樹脂の耐熱性は、通常300℃以下であ
り、カーボンフィルム2や磁性層4の耐熱性よりも低
い。そこで、カーボンフィルム2自体の面粗度をフィル
ム製造時に制御して、カーボンフィルム2のバック面の
摩擦係数を調整してもよい。この場合、磁性層4側の面
よりもバック面で面粗度の大きいカーボンフィルム2を
用いて、磁気テープを作製する。磁性層4側にカーボン
フィルム2の平滑化されている方の面を用いることによ
り、スペーシングロスを低減することもできる。
【0021】デジタル磁気記録システムにおいては、記
録密度をさらに高めるため、MR(magnetoresistive)
ヘッド、GMR(giant magnetoresistive)ヘッド、T
MR(tunneling magnetoresistive)ヘッドといった磁
気抵抗素子が使用されるようになってきている。これら
の磁気抵抗素子は、従来のインダクティブ型ヘッドと比
較すると静電破壊に対して弱い。
【0022】したがって、MRヘッド等の磁気抵抗素子
で再生が行われる磁気テープには、通常、帯電防止の目
的でバックコート層が設けられる。本実施形態の磁気テ
ープ1によれば、カーボンフィルム2自体が導電性を有
するため、特にバックコート層を設けなくても、MRヘ
ッド等の静電破壊を防止できる。
【0023】非磁性層3としては、例えばNiO層が形
成される。NiO層は、NiをターゲットとしてArと
2 の混合ガス中でスパッタリングを行うことにより形
成できる。このスパッタリングは数100℃程度で行わ
れる。非磁性層3がバインダー等の樹脂を含まないた
め、塗布型の磁気テープに比較して高い耐熱性が得られ
る。
【0024】非磁性層3は必ずしも設ける必要はなく、
図2に示すように、カーボンフィルム2上に直接、スパ
ッタリング等により磁性層4を形成することも可能であ
る。しかしながら、非磁性層3を設けることにより、上
層に形成される磁性層4の結晶配向を高め、磁性層4の
膜質を向上させることができるため、必要に応じて非磁
性層3を形成する。
【0025】また、非磁性層3はNiO層に限定され
ず、例えばSi層やSiO2 層等を形成してもよい。非
磁性層3はバインダー樹脂のような耐熱性の低い材料を
含有しない膜であればよく、スパッタリング以外に、真
空蒸着やイオンプレーティングあるいは化学気相成長
(CVD;chemical vapor deposition)等の方法で形成
してもよい。
【0026】磁性層4としては、例えばCo−γ−Fe
23 層が形成される。Co−γ−Fe23 層は、C
o−Fe合金をターゲットとしてArとO2 の混合ガス
中でスパッタリングを行うことにより形成できる。この
スパッタリングは数100℃程度で行われる。磁性層4
の材料として酸化物を用いることにより、磁性層の酸化
による特性の劣化を防止できる。磁性層4がバインダー
等の樹脂を含まないため、塗布型の磁気テープに比較し
て高い耐熱性が得られる。
【0027】磁性層4の材料はCo−γ−Fe23
限定されず、例えばBaFe1219等、記録媒体の磁性
層に用いられる他の磁性材料に変更してもよい。但し、
磁性材料の酸化による特性の劣化を防止する目的で、メ
タル磁性材料でなく酸化物磁性材料を用いる。また、非
磁性層3と同様に、磁性層4にバインダー等の樹脂が混
入しない限り、スパッタリング以外の方法で磁性層4を
形成することもできる。
【0028】潤滑剤層5は、通常の磁気テープに形成さ
れる潤滑剤層と同様に、潤滑剤を溶剤に溶解させて塗布
することにより形成できる。潤滑剤を含有する溶液はバ
ーコート、グラビアコート、ディップコート、スプレー
コート等の公知の塗布方法により塗布される。潤滑剤層
5の膜厚は、例えば0.5〜4nm程度である。
【0029】本実施形態の磁気テープ1は塗布型のテー
プと異なり、磁性層中に潤滑剤を含有させることができ
ないため、磁性層4の表面に潤滑剤層5が設けられる。
また、本実施形態の磁気テープ1によれば、磁性層4が
例えばスパッタリングにより形成されるため、塗布型の
磁気テープに比較して、磁性層4は薄膜化される。した
がって、記録・再生時の磁性層4の磨耗は大きな問題と
なる。潤滑剤層5を形成することにより、磁気テープ1
の走行性や耐久性を高くする。
【0030】潤滑剤としては、例えば炭化水素系潤滑剤
や、炭化水素系潤滑剤のアルキル基の一部または全部を
フルオロアルキル基またはパーフルオロポリエーテル基
で置換したものを用いることができる。炭化水素系潤滑
剤としては、具体的にはステアリン酸、オレイン酸等の
カルボン酸類、ステアリン酸ブチル等のエステル類、オ
クタデシルスルホン酸等のスルホン酸類、リン酸モノオ
クタデシル等のリン酸エステル類、ステアリンアルコー
ル等のアルコール類、ステアリルアミン等のアミン類等
が挙げられる。
【0031】潤滑剤層5はバインダーを含有するため、
カーボンフィルム2、非磁性層3および磁性層4よりも
耐熱性が極端に低い。したがって、磁気テープ1の保存
環境が例えば数100℃程度の高温となったとき、潤滑
剤層5のみ揮発したり、分解したりする可能性が高い。
【0032】このような場合には、磁性層4上に潤滑剤
を含有する塗料を塗布して、再度、潤滑剤層5を形成す
れば、磁性層4に記録されていたデータを再生すること
が可能である。潤滑剤層5が消失しても、潤滑剤層5を
再形成してからデータを再生すれば、磁性層4の磨耗は
防止される。以上のように、上記の本実施形態の磁気テ
ープ1によれば、従来の磁気テープに比較して、耐熱性
が大幅に向上するため、データのバックアップ等の用途
において、より安全にデータを長期保存することが可能
となる。
【0033】(実施形態2)図3は本実施形態の磁気テ
ープ11の断面図である。図3に示すように、非磁性支
持体であるカーボンフィルム2上に、磁性層12が形成
されている。カーボンフィルム2の磁性層12と反対側
の面にはバックコート層13が形成されている。
【0034】本実施形態の磁気テープ11は、非磁性支
持体としてカーボンフィルム2が用いられていることを
特徴とする。磁気テープ11は、磁性層12が磁性塗料
の塗布により形成される塗布型のテープである。本実施
形態の磁気テープ11によれば、非磁性支持体に樹脂フ
ィルムを用いた従来の塗布型の磁気テープに比較して、
磁気テープの機械的強度を高め、磁気テープを薄膜化す
ることが可能となる。カーボンフィルム2としては、実
施形態1と同様のものを用いることができる。
【0035】磁性層12は、強磁性粉末およびバインダ
ーを主成分とし、これらの成分が溶剤に分散・溶解され
た磁性塗料を塗布および乾燥させることにより形成され
る。磁性層12に含有される強磁性粉末としては、針状
磁性粉末、板状磁性粉末等、従来公知のものがいずれも
使用可能であり、特に限定されない。具体的には、Co
−γ−Fe23 、Fe系針状磁性粉末、Baフェライ
ト等の板状磁性粉末、窒化鉄等が挙げられる。
【0036】磁性塗料の強磁性粉末以外の成分には、通
常の塗布型の磁気テープで用いられるものがいずれも使
用可能である。例えば、バインダーとしてはビニル系共
重合体、ポリエステルポリウレタン、ポリカーボネート
ポリウレタン、ニトロセルロース等の有機系高分子が使
用可能である。これらのバインダーには、必要に応じて
イソシアネート系の硬化剤が添加される。
【0037】また、溶剤としてはメチルエチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン系溶媒や、酢酸エチル等の
エステル系溶媒等が使用可能である。磁性塗料には強磁
性粉末やバインダーの他に潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤
等の添加剤を必要に応じて添加してもよい。これらの添
加剤としては、従来公知の材料がいずれも使用可能であ
り、特に限定されない。
【0038】本実施形態の磁気テープ11の磁性層12
は、磁性塗料の塗布により形成されるため、磁性層12
に潤滑剤を含有させることができる。したがって、実施
形態1の磁気テープと異なり、必ずしも潤滑剤層を設け
る必要はないが、実施形態1と同様に磁性層12上に潤
滑剤層を形成してもよい。
【0039】バックコート層13は、導電性カーボンを
バインダーに分散させて塗布し、乾燥させることにより
形成される。バックコート層13を形成することによ
り、バック面の平滑性が制御され、摩擦係数が調整され
る。また、導電性カーボンによりテープの帯電が防止さ
れる。
【0040】本実施形態の磁気テープにおいて、図4に
示すように、カーボンフィルム2と磁性層12との層間
に非磁性層14を形成してもよい。非磁性層14は、例
えば針状α−Fe23 のような非磁性粉末がバインダ
ー中に分散された非磁性塗料を塗布し、乾燥させること
により形成される。非磁性塗料の非磁性粉末以外の成
分、例えばバインダーや溶剤は、磁性塗料に用いられる
ものと同様のものを用いることができる。また、磁性塗
料と同様に、非磁性塗料にも各種の添加剤を添加でき
る。上記の本実施形態の磁気テープ11は、非磁性支持
体がカーボンフィルム2であり、剛性が高く、薄膜化で
きる。したがって、カートリッジ内に長いテープを巻
き、磁気テープの体積記録密度を高くすることが可能で
ある。
【0041】(実施形態3)図5は本実施形態の磁気テ
ープ21の断面図である。図5に示すように、非磁性支
持体であるカーボンフィルム2上に、磁性層22が形成
されている。磁性層22上にはカーボン保護膜23を介
して潤滑剤層5が形成されている。本実施形態の磁気テ
ープ21は、非磁性支持体としてカーボンフィルム2が
用いられていることを特徴とする。磁気テープ21は、
磁性層22が例えば真空蒸着やスパッタリングにより形
成される蒸着型のテープである。これにより、非磁性支
持体に樹脂フィルムを用いた従来の蒸着型の磁気テープ
に比較して、磁気テープの機械的強度を高め、磁気テー
プを薄膜化することが可能となる。カーボンフィルム2
としては、実施形態1と同様のものを用いることができ
る。
【0042】磁性層22としては、メタル磁性材料また
は酸化物磁性材料からなる層を形成する。実施形態1の
磁気テープのように、極端な環境変化に対しても耐久性
をもたせる場合には、磁性層に酸化物磁性材料を用いる
が、本実施形態の磁気テープ21の磁性層22には、酸
化されていないメタル磁性材料を用いることもできる。
また、図示しないが、磁性層22の下地に真空蒸着やス
パッタリングにより非磁性材料からなる非磁性層を形成
してもよい。これにより、実施形態1と同様に、磁性層
22の結晶配向を高め、膜質を向上させることもでき
る。
【0043】カーボン保護膜23は、例えばスパッタリ
ングやCVDにより形成できる。本実施形態の磁気テー
プ21は塗布型のテープと異なり、磁性層22中に潤滑
剤を含有させることができない。また、カーボン保護膜
23もバインダーを含有しない。そこで、カーボン保護
膜23の表面に、実施形態1と同様に潤滑剤層5が設け
られる。これにより、磁気テープ21の走行性や耐久性
が向上する。
【0044】本実施形態の磁気テープ21は、実施形態
1のテープと同様にカーボンフィルム2自体が導電性を
有するため、必ずしもバックコート層を設ける必要はな
いが、必要に応じてバックコート層を設けることもでき
る。上記の本実施形態の磁気テープ21は、非磁性支持
体がカーボンフィルム2であるため、剛性が高く、薄膜
化できる。したがって、カートリッジ内に長いテープを
巻き、磁気テープの体積記録密度を高くすることが可能
である。
【0045】
【実施例】以下、上記の各実施形態の磁気テープを、実
際に作製した例に基づいて説明する。 (実験例1〜5)実験例1〜4は、図1に示す実施形態
1の磁気テープの作製例であり、これらはカーボンフィ
ルム2の膜厚のみ異なる。非磁性層3としてNiO層を
スパッタリングにより形成し、磁性層4としてCo−γ
−Fe23 層をスパッタリングにより形成した。
【0046】非磁性層3および磁性層4の形成には、図
6に示すディスク仕様の3連スパッタ装置を用いた。図
6の装置において、カーボンフィルム2は送りロール3
1から矢印の方向に送り出され、ドラム32を走行して
巻き取りロール33に巻き取られる。カーボンフィルム
2の走行経路には適宜、ガイドローラー34が設けられ
る。電極35上のターゲット36は、ドラム32表面の
カーボンフィルム2と対向するように配置される。
【0047】チャンバ37内にはガス導入部38からガ
スが導入され、チャンバ37内のガスは排気部39から
排気される。酸素は酸素導入管40から導入される。図
6に示す装置において、ロータリーポンプとクライオポ
ンプ(不図示)を用いてチャンバ37内を2×10-5
aに真空排気してから、スパッタガスとしてArをマス
フローコントローラーにより制御しながら導入した。
【0048】Niターゲットを用いてAr比O2 濃度を
4%とし、300Wの投入電力でRFスパッタを行い、
カーボンフィルム2上に非磁性層3のNiO層を形成し
た。NiO層の膜厚は20nmとした。さらに、Co−
Fe合金ターゲットを用いてAr比O2 濃度を2%と
し、300Wの投入電力でRFスパッタを行い、非磁性
層3上に磁性層4のCo−γ−Fe23 層を形成し
た。Co−γ−Fe23 層の膜厚は50nmとした。
スパッタ圧力は1Paとした。
【0049】実験例1〜5ではバックコート層を設けな
かった。磁性層4上には潤滑剤層5を形成した。潤滑剤
層5は、パーフルオロポリエーテル系化合物をトルエン
に溶解させたトップコート溶液を、乾燥重量が3mg/
2 となるようにグラビアコートして形成した。
【0050】実験例1〜4では、カーボンフィルム2の
好適な膜厚範囲を調べた。カーボンフィルム2の膜厚
は、実験例1で1μm、実験例2で10μm、実験例3
で12μm、実験例4で0.8μmとした。実験例5で
は、非磁性支持体としてカーボンフィルムを用いるかわ
りに、PETフィルムを用いて、実験例1と同様に磁気
テープを作製した。PETフィルムの膜厚は実験例1の
カーボンフィルムと同様に1μmとした。
【0051】各実験例の磁気テープについて、出力変動
およびヘッドとの当たりを評価した。出力変動は、ドロ
ップアウトのように不定期かつ一時的に出力が落ちる頻
度を調べた。6dB以上、10μs以上の出力低下が1
分間に100回未満の場合を○、100回以上発生した
場合を×とした。実験例1〜5の結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1に示すように、カーボンフィルム2の
膜厚が1μmと10μmのとき、出力変動、ヘッドとの
当たりの両方とも問題なかったが、膜厚が1μmより薄
いときと、膜厚が10μmより大きいときは、出力変
動、ヘッドとの当たりに問題があった。したがって、カ
ーボンフィルム2上にスパッタリングにより非磁性層
3、および磁性層4を形成した高耐熱性の磁気テープに
おいて、カーボンフィルム2の膜厚は約1〜10μmが
好適といえる。一方、実験例1と実験例5の比較から、
非磁性支持体をPETフィルムからカーボンフィルムに
変更することにより、出力変動およびヘッドとの当たり
が改善されることがわかる。
【0054】(実験例6〜10)実験例6〜10は、実
験例1と同様に、図1に示す実施形態1の磁気テープを
膜厚1μmのカーボンフィルム2を用いて作製した例で
あり、これらはカーボンフィルム2の両面の面粗度のみ
異なる。非磁性層3、磁性層4および潤滑剤層5の形成
方法は実験例1と同様である。
【0055】実験例6では、磁性層4側の面粗度(中心
線平均粗さ)Raが3nm、バック面側の面粗度Raが
10nmであるようなカーボンフィルム2を用いた。実
験例7では、磁性層4側の面粗度Raが5nm、バック
面側の面粗度Raが10nmであるようなカーボンフィ
ルム2を用いた。実験例8では、磁性層4側の面粗度R
aが1nm、バック面側の面粗度Raが10nmである
ようなカーボンフィルム2を用いた。実験例9では、磁
性層4側の面粗度Raが10nm、バック面側の面粗度
Raが10nmであるようなカーボンフィルム2を用い
た。実験例10では、磁性層4側の面粗度Raが3n
m、バック面側の面粗度Raが2nmであるようなカー
ボンフィルム2を用いた。
【0056】磁気テープを8mm幅に裁断し、カートリ
ッジに組み込んだ後、8mmドライブを用いて電磁変換
特性および走行性を評価した。電磁変換特性は実験例1
を基準(0dB)とし、実験例1との差(dB)で示し
た。走行性については、テープの送り速度が一定であ
り、問題がなかったものを○、テープが張り付いたも
の、またはテープの送り速度が一定とならなかったもの
を×とした。実験例6〜10の結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】表2に示すように、実験例6および7では
電磁変換特性と走行性ともに問題がなかった。実験例8
では、カーボンフィルム2の磁性層4側の面が平滑す
ぎ、テープがドラムに張り付いたり、テープの走行が不
安定となったりした。これにより、電磁変換特性は測定
不可であった。実験例9では、カーボンフィルム2の磁
性層4側の面が過度に粗く、テープの走行は安定してい
たが、ヘッドとテープ間のスペーシングロスが大きく、
再生出力が大幅に低下した。
【0059】実験例10では、カーボンフィルム2の両
面を過度に平滑にしたため、テープの走行が不安定とな
り、電磁変換特性は測定不可であった。以上のように、
カーボンフィルム2の面粗度を磁性層4側の面よりもバ
ック面で大きくし、磁性層4側でRaを例えば3〜5n
m、バック面でRaを10nm程度とすることにより、
電磁変換特性および走行性が良好となることがわかる。
【0060】(実験例11〜15)実験例11〜14
は、図3に示す実施形態2の磁気テープ11の作製例で
あり、これらはカーボンフィルム2の膜厚のみ異なる。
磁性層12は磁性塗料の塗布により形成し、磁性粉末と
して比表面積55.8m2 /gのFe−Co粉末を用い
た。以下に示す組成からなるメタル磁性塗料を、サンド
ミル分散した。
【0061】メタル磁性塗料 メタル磁性粉末:Fe−Co粉末 100重量部 バインダー:塩化ビニル系共重合体 10重量部 バインダー:ポリエステルポリウレタン樹脂 10重量部 研磨剤:アルミナ粉末 10重量部 潤滑剤:ステアリン酸 1.5重量部 潤滑剤:ステアリン酸ブチル 1.5重量部 溶剤:メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン 200重量部
【0062】溶剤はメチルエチルケトン:トルエン:シ
クロヘキサノン=5:3:2の混合溶媒とした。上記の
組成の磁性塗料に硬化剤(コロネートL)5重量部を添
加し、カーボンフィルム2上に塗布してから、乾燥さ
せ、ロール状に巻き取った。その後、カレンダー処理を
施してから、硬化処理を行い、膜厚1μmの磁性層12
を形成した。
【0063】カーボンフィルム2のバック面にバックコ
ート層13を形成した。バックコート塗料 カーボン粒子 100重量部 バインダー:ポリウレタン樹脂 100重量部 溶剤:メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン 250重量部
【0064】溶剤はメチルエチルケトン:トルエン:シ
クロヘキサノン=2:1:1の混合溶媒とした。上記の
組成物をボールミルで混合し、塗布直前に硬化剤(コロ
ネートL)を10重量部添加した。調製されたバックコ
ート塗料を、走行速度150m/sのグラビアコータに
より、乾燥厚が0.5μmとなるように塗布し、バック
コート層13を形成した。
【0065】実験例11〜14では、カーボンフィルム
2の好適な膜厚範囲を調べた。カーボンフィルム2の膜
厚は、実験例11で1μm、実験例12で10μm、実
験例13で12μm、実験例14で0.8μmとした。
実験例15では、非磁性支持体としてカーボンフィルム
を用いるかわりに、PETフィルムを用いて、実験例1
1と同様に磁気テープを作製した。PETフィルムの膜
厚は実験例11のカーボンフィルムと同様に1μmとし
た。各実験例の磁気テープについて、出力変動およびヘ
ッドとの当たりを実験例1〜5と同様の方法で評価し
た。実験例11〜15の結果を表3に示す。
【0066】
【表3】
【0067】表3に示すように、カーボンフィルム2の
膜厚が1μmと10μmのとき、出力変動、ヘッドとの
当たりの両方とも問題なかったが、膜厚が1μmより薄
いときと、膜厚が10μmより大きいときは、出力変
動、ヘッドとの当たりに問題があった。したがって、カ
ーボンフィルム2上に磁性塗料の塗布により磁性層12
を形成した磁気テープにおいて、カーボンフィルム2の
膜厚は約1〜10μmが好適といえる。一方、実験例1
1と実験例15の比較から、非磁性支持体をPETフィ
ルムからカーボンフィルムに変更することにより、出力
変動およびヘッドとの当たりが改善されることがわか
る。
【0068】(実験例16〜25)実験例16〜19、
21〜24は、図5に示す実施形態3の磁気テープ21
の作製例である。実験例16〜19では磁性層22とし
てCo−O層を蒸着により形成した。実験例16〜19
はカーボンフィルム2の膜厚のみ異なる。
【0069】実験例16〜19では、図7に示す連続巻
き取り式の真空蒸着装置を用い、カーボンフィルム2上
に磁性層22を形成した。蒸着源41としてCoを用い
た。、電子銃42から電子ビーム43をルツボ44内の
蒸着源41に照射して、磁性粒子ビーム45を発生させ
た。磁性粒子ビーム45のカーボンフィルム2に対する
入射角iは、マスク46により一定の範囲内に制御され
る。
【0070】カーボンフィルム2は送りロール47から
矢印の方向に送り出され、ドラム48上を走行して巻き
取りロール49に巻き取られる。カーボンフィルム2の
走行経路には適宜、ガイドローラー50が設けられる。
チャンバ51内にはガス導入部52からガスが導入され
る。チャンバ51内のガスは排気部53から排気され
る。磁性粒子ビーム45がカーボンフィルム2に入射す
る部分には、酸素導入管54から酸素が導入される。図
7の装置において、カーボンフィルム2の走行速度を2
5m/min、酸素導入量を0.6slm、蒸着時真空
度を2×10-2Paとして、膜厚170nmのCo−O
層を形成した。
【0071】図5の磁性層22上に、図8に示すプラズ
マCVD装置によりカーボン保護膜23を形成した。図
8の装置において、チャンバ61内は排気部62によっ
て排気される。カーボンフィルム2は送りロール63か
ら矢印の方向に送り出され、ドラム64上を走行して巻
き取りロール65に巻き取られる。カーボンフィルム2
の走行経路には適宜、ガイドローラー66が設けられ
る。
【0072】ドラム64下部には反応管67が設置され
ている。反応管67には上部のドラム64と対向する部
分に開口が設けられている。反応管67の下部にはガス
導入部68が連結されており、ガス導入部68から炭化
水素系ガスを主成分とする反応ガスが導入される。反応
管67内にはメッシュ状の電極69が収納されている。
【0073】電極69にはDC電源70から+500〜
200V程度のDC電圧が印加される。これにより、接
地電位のドラム64と電極69との間でプラズマが生成
し、カーボンフィルム2の磁性層上にカーボン保護膜が
堆積する。図8に示す装置において、ガス導入部68か
ら、キャリアガスで希釈したトルエンを導入した。反応
圧力を10Pa、DC電圧を1.5kVとして、膜厚1
0nmのカーボン保護膜23を形成した。
【0074】実験例16〜19では、カーボンフィルム
2の好適な膜厚範囲を調べた。カーボンフィルム2の膜
厚は、実験例16で1μm、実験例17で10μm、実
験例18で12μm、実験例19で0.8μmとした。
実験例20では、非磁性支持体としてカーボンフィルム
を用いるかわりに、PETフィルムを用いて、実験例1
6と同様に磁気テープを作製した。PETフィルムの膜
厚は実験例16のカーボンフィルムと同様に1μmとし
た。
【0075】一方、実験例21〜24では磁性層22と
してCoPtCr層をスパッタリングにより形成した。
実験例21〜24はカーボンフィルム2の膜厚のみ異な
る。成膜条件はスパッタ前到達真空度を8×10-5
a、Arガス圧を5mTorr、投入電圧を0.3kW
とした。スパッタリングにより膜厚25nmのCoPt
12Cr15層を形成した。ここで、図示しないが磁性層2
2であるCoPtCr層の下地には、膜厚60nmのC
r層をスパッタリングにより形成した。CoPtCr層
上に、実験例16〜19と同様に、プラズマCVDによ
り膜厚10nmのカーボン保護膜23を形成した。
【0076】実験例21〜24では、カーボンフィルム
2の好適な膜厚範囲を調べた。カーボンフィルム2の膜
厚は、実験例21で1μm、実験例22で10μm、実
験例23で12μm、実験例24で0.8μmとした。
実験例25では、非磁性支持体としてカーボンフィルム
を用いるかわりに、PETフィルムを用いて、実験例2
1と同様に磁気テープを作製した。PETフィルムの膜
厚は実験例21のカーボンフィルムと同様に1μmとし
た。各実験例の磁気テープについて、出力変動およびヘ
ッドとの当たりを実験例1〜5と同様の方法で評価し
た。実験例16〜25の結果を表4に示す。
【0077】
【表4】
【0078】表4の実験例16〜19に示すように、カ
ーボンフィルム2の膜厚が1μmと10μmのとき、出
力変動、ヘッドとの当たりの両方とも問題なかったが、
膜厚が1μmより薄いときと、膜厚が10μmより大き
いときは、出力変動、ヘッドとの当たりに問題があっ
た。したがって、カーボンフィルム2上に真空蒸着によ
り磁性層12を形成した磁気テープにおいて、カーボン
フィルム2の膜厚は約1〜10μmが好適といえる。一
方、実験例16と実験例20の比較から、非磁性支持体
をPETフィルムからカーボンフィルムに変更すること
により、出力変動およびヘッドとの当たりが改善される
ことがわかる。
【0079】表4の実験例21〜24に示すように、カ
ーボンフィルム2の膜厚が1μmと10μmのとき、出
力変動、ヘッドとの当たりの両方とも問題なかったが、
膜厚が1μmより薄いときと、膜厚が10μmより大き
いときは、出力変動、ヘッドとの当たりに問題があっ
た。したがって、カーボンフィルム2上にスパッタリン
グにより磁性層12を形成した磁気テープにおいて、カ
ーボンフィルム2の膜厚は約1〜10μmが好適といえ
る。一方、実験例21と実験例25の比較から、非磁性
支持体をPETフィルムからカーボンフィルムに変更す
ることにより、出力変動およびヘッドとの当たりが改善
されることがわかる。
【0080】上記の本発明の実施形態の磁気テープによ
れば、磁気テープの耐熱性を著しく向上させたり、磁気
テープの剛性を高めて磁気テープを薄膜化したりでき
る。本発明の磁気テープの実施形態は、上記の説明に限
定されない。例えば、磁性層の材料等は、任意に変更す
ることができる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で、種々の変更が可能である。
【0081】
【発明の効果】本発明の磁気テープによれば、データを
高記録密度で長期間安定に保存することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施形態1に係る磁気テープの
断面図である。
【図2】図2は本発明の実施形態1に係る磁気テープの
他の例を示す断面図である。
【図3】図3は本発明の実施形態2に係る磁気テープの
断面図である。
【図4】図4は本発明の実施形態2に係る磁気テープの
他の例を示す断面図である。
【図5】図5は本発明の実施形態3に係る磁気テープの
断面図である。
【図6】図6は本発明の実施形態1に係る磁気テープの
製造に用いられるスパッタリング装置の概略図である。
【図7】図7は本発明の実施形態3に係る磁気テープの
製造に用いられる真空蒸着装置の概略図である。
【図8】図8は本発明の実施形態3に係る磁気テープの
製造に用いられるプラズマCVD装置の概略図である。
【符号の説明】
1、11、21…磁気テープ、2…カーボンフィルム、
3、14…非磁性層、4、12、22…磁性層、5…潤
滑剤層、13…バックコート層、23…カーボン保護
膜、31、47、63…送りロール、32、48、64
…ドラム、33、49、65…巻き取りロール、34、
50、66…ガイドローラー、35…電極、36…ター
ゲット、37、51、61…チャンバ、38、52、6
8…ガス導入部、39、53、62…排気部、40、5
4…酸素導入管、41…蒸着源、42…電子銃、43…
電子ビーム、44…ルツボ、45…磁性粒子ビーム、4
6…マスク、67…反応管、69…電極、70…DC電
源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庄子 幸枝 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 佐藤 照美 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D006 AA05 BB01 CA04 CB04 CB07 CC01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カーボンフィルムと、 前記カーボンフィルム上に形成された磁性層とを有する
    磁気テープ。
  2. 【請求項2】前記磁性層は蒸着により形成された層であ
    り、 前記磁性層上に形成された潤滑剤層をさらに有する請求
    項1記載の磁気テープ。
  3. 【請求項3】前記カーボンフィルムと前記磁性層との層
    間に、蒸着により形成された非磁性層をさらに有する請
    求項2記載の磁気テープ。
  4. 【請求項4】前記カーボンフィルムは磁性層側の面に比
    較して、他方の面が粗い請求項2記載の磁気テープ。
  5. 【請求項5】前記磁性層は酸化物磁性材料からなる請求
    項2記載の磁気テープ。
  6. 【請求項6】前記磁性層は磁性粉末と結合剤を含む磁性
    塗料を塗布して形成された層である請求項1記載の磁気
    テープ。
  7. 【請求項7】前記カーボンフィルムの前記磁性層と反対
    側の面にカーボンを含有するバックコート層をさらに有
    する請求項6記載の磁気テープ。
  8. 【請求項8】前記カーボンフィルムと前記磁性層との層
    間に、非磁性粉末と結合剤を含む非磁性塗料を塗布して
    形成された非磁性層をさらに有する請求項6記載の磁気
    テープ。
  9. 【請求項9】前記磁性層上に形成された潤滑剤層をさら
    に有する請求項6記載の磁気テープ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7379275B2 (en) 2003-06-27 2008-05-27 Sony Corporation Magneto-resistive head having a thermally conductive layer

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