JP2003131422A - 磁性トナーの製造方法 - Google Patents
磁性トナーの製造方法Info
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Abstract
質に磁性体がトナー中に分散し、かつシャープな粒度分
布を有し、さらに、重合時における釜付着の少ない製造
方法を提供することにある。 【解決手段】 少なくとも重合性単量体と磁性粉体を有
し、該重合性単量体を重合して得られる、磁性トナーの
製造方法において、少なくとも重合性単量体に磁性体を
分散させる分散工程を有し、該分散工程において、分散
後の分散液中における前記磁性体のストークス径をB
(μm)、前記磁性体の体積平均粒径をA(μm)、分
散液100質量部中の磁性体の部数をX(質量部)とし
た時、前記磁性体は下式(1)と、(2)又は(3)を
満たすことを特徴とする。 (1)1≦B/A≦Y (2)Y=−0.09X+12(20≦X≦100) (3)Y=3.0 (100<X)
Description
記録法、磁気記録法、トナージェット法のごとき画像形
成方法における静電荷潜像を顕像化するための磁性トナ
ーの製造方法に関する。
方法に関しては多くの提案がなされている。
は、電気的に導電性を有する磁性トナーを用いて現像す
る方法が提案されている。これは、内部に磁性を有する
円筒状の導電性スリーブ上に導電性磁性トナーを支持
し、これを静電像に接触せしめ現像するものである。こ
の際、現像部において、記録体表面とスリーブ表面の間
にトナー粒子により導電路が形成され、この導電路を経
てスリーブよりトナー粒子に電荷が導かれ、静電像の画
像部との間のクーロン力によりトナー粒子が画像部に付
着して現像される。この導電性磁性トナーを用いる現像
方法は従来の二成分現像方法にまつわる問題点を回避し
た優れた方法であるが、反面トナーが導電性であるた
め、現像した画像を、記録体から普通紙等の最終的な支
持部材へ静電的に転写することが困難であるという問題
を有している。
性トナーを用いる現像方法として、トナー粒子の誘電分
極を利用した現像方法がある。しかし、かかる方法は本
質的に現像速度がおそい、現像画像の濃度が十分に得ら
れていない等の問題点を有しており、実用上困難であ
る。
他の現像方法として、トナー粒子相互の摩擦、トナー粒
子とスリーブ等との摩擦等によりトナー粒子を摩擦帯電
し、これを静電像保持部材に接触して現像する方法が知
られている。しかしこの方法は、トナー粒子と摩擦部材
との接触回数が少なく、また、用いられる磁性トナーは
トナー粒子表面に磁性体が多く露出しているため、摩擦
帯電が不十分となりやすく帯電不良による画像不良など
の問題があった。
において、ジャンピング現像方法が提案されている。こ
れは、スリーブ上に磁性トナーを極めて薄く塗布し、こ
れを摩擦帯電し、次いでこれを静電像に極めて近接して
現像するものである。この方法は、磁性トナーをスリー
ブ上に薄く塗布することによりスリーブとトナーの接触
する機会を増し、十分な摩擦帯電を可能にしている点で
優れた方法である。
現像方法には、用いる絶縁性磁性トナーに関わる不安定
要素がある。それは、絶縁性磁性トナー中には微粉末状
の磁性体が相当量混合分散されており、該磁性体の一部
がトナー粒子の表面に露出しているため、磁性トナーの
流動性及び摩擦帯電性に影響し、結果として、磁性トナ
ーの現像特性、耐久性等の磁性トナーに要求される種々
の特性の変動あるいは劣化を引き起こすというものであ
る。
た場合に、上述した問題が生じてしまうのは、磁性トナ
ーの表面に磁性体が露出していることがその大きな原因
と考えられる。すなわち、磁性トナーの表面に、トナー
を構成する樹脂に比して相対的に抵抗の低い磁性体微粒
子が露出することにより、トナー帯電性能の低下、トナ
ー流動性の低下、その上、長期間の使用においては、ト
ナー同士あるいは規制部材との摺擦による磁性体の剥離
に伴う画像濃度の低下やスリーブゴーストと呼ばれる濃
淡のムラの発生などトナーの劣化などが引き起こされる
のである。
結着樹脂、着色剤等を溶融混合し、均一に分散した後、
微粉砕装置により粉砕し、分級機により分級して、所望
の粒径を有するトナーとして製造(粉砕法)されて来た
が、トナーの微小粒径化には材料の選択範囲に制限があ
る。例えば、樹脂着色剤分散体が充分に脆く、経済的に
使用可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくてはなら
ない。この要求から、樹脂着色剤分散体を脆くするた
め、この樹脂着色剤分散体を実際に高速で微粉砕する場
合に、広い粒径範囲の粒子が形成され易く、特に比較的
大きな割合の微粒子(過度に粉砕された粒子)がこれに
含まれるという問題が生ずる。更に、このように高度に
脆性の材料は、複写機等において現像用トナーとして使
用する際、しばしば、更に微粉砕ないし粉化を受ける。
等の固体微粒子を樹脂中へ完全に均一に分散することは
困難であり、その分散の度合によっては、かぶりの増
大、画像濃度の低下の原因となる。さらに、粉砕法は、
本質的に、トナーの表面に磁性酸化鉄粒子が露出してし
まうため、トナーの流動性や過酷環境下での帯電安定性
にどうしても問題が残る。
画質化で要求されるトナーの微粒子化に限界があり、そ
れに伴い粉体特性、特にトナーの均一帯電性および流動
性が著しく減衰する。
克服するため、更には上記のごとき要求を満たすため、
特公昭36−10231号公報、特公昭43−1079
9号公報及び特公昭51−14895号公報による懸濁
重合法トナーを始めとして、各種重合法によるトナーの
製造方法が提案されている。
単量体、着色剤(磁性体)、及び重合開始剤、更に必要
に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加剤を溶解又は
分散せしめて単量体組成物とした後、該単量体組成物を
分散安定剤を含有する連続相、例えば、水相中に適当な
撹拌機を用いて分散し、同時に重合反応を行わせて所望
の粒径を有するトナー粒子を得る。
含まれないために、トナーに脆性が必要でなく、樹脂と
して軟質の材料を使用することができ、トナーの微粒子
化が容易に可能であることから得られるトナーの粒度分
布が比較的シャープで分級工程を省略することができ、
又は分級したとしても、高収率でトナーが得られる。
ることから流動性に優れ、高画質化に有利となる。
造方法において、磁性体を用いると、その流動性及び帯
電特性は著しく低下する。これは、磁性粒子は一般的に
親水性であるために重合トナーを製造する際、水系分散
媒体の影響から磁性体粒子がトナー表面に存在しやすい
ためであり、この問題を解決するためには磁性体の有す
る表面特性の改質が重要となる。
性向上のための表面改質に関しては、数多く提案されて
いる。例えば、特開昭59−200254号公報、特開
昭59−200256号公報、特開昭59−20025
7号公報、特開昭59−224102号公報等に磁性体
の各種シランカップリング剤処理技術が提案されてお
り、特開昭63−250660号公報、特開平10−2
39897号公報では、ケイ素元素含有磁性粒子をシラ
ンカップリング剤で処理する技術が開示されている。
中の分散性はある程度向上するものの、磁性体表面の疎
水化を均一に行うことが困難であるという問題があり、
したがって、磁性体同士の合一や疎水化されていない磁
性体粒子の発生を避けることができず、トナー中の分散
性を良好なレベルにまで向上させるには不十分である。
散せしめるためには、液状重合性単量体に磁性体を分散
させる分散工程が非常に重要であり、従来から、該分散
工程においては、図1に示す装置が一般的によく用いら
れてきた。
物2とメディア粒子3を投入し、処理タンクの回転によ
り生ずる遠心力により、処理物がメディア層内を通過し
分散が行なわれ得る。
理物の流れが弱く、処理物の滞留が起きやすいため分散
にむらが生じ易く、また処理タンク容積の大部分をメデ
ィア粒子が占めるため、大量生産を目的として、スケー
ルアップを行なった場合、処理タンクの単位体積あたり
の処理量が少ないため製造コストが非常に高くなる。ま
た、大量にメディア粒子を使用するためメディア粒子の
コンタミといった問題がある。
合、あるいは、均一な分散が行われない場合、処理物に
分散むらが生じ、後工程である、造粒工程において粒度
がブロードになる。さらには、重合工程において、不均
一な表面処理及び分散不足により、磁性体及び離型剤が
トナー粒子中で偏在を起こし、磁性体がトナー粒子表面
に存在したり、磁性体が再凝集し、その結果、釜壁面及
び撹拌羽への付着が激しく発生し、生産効率が低下する
などの問題がある。
のごとき問題を解決した磁性トナーの製造方法を提供す
ることにある。
において、均質に磁性体がトナー中に分散し、かつシャ
ープな粒度分布を有し、さらに、重合時における釜付着
の少ない製造方法を提供することにある。さらには、大
容量かつ低コストで重合トナーを製造する方法を提供す
ることにある。
合性単量体と磁性粉体を有し、該重合性単量体を重合し
て得られる、磁性トナーの製造方法において、少なくと
も重合性単量体に磁性体を分散させる分散工程を有し、
該分散工程において、分散後の分散液中における前記磁
性体のストークス径をB(μm)、前記磁性体の体積平
均粒径をA(μm)、分散液100質量部中の磁性体の
部数をX(質量部)とした時、前記磁性体は下式(1)
と、(2)又は(3)を満たすことを特徴とする磁性ト
ナーの製造方法に関する。 (1)1≦B/A≦Y (2)Y=−0.09X+12(20≦X≦100) (3)Y=3.0 (100<X)
性体を重合性単量体中へ均一に分散させ、シャープな粒
度分布を持つトナーを得、重合時の釜付着を低減するに
は、分散工程において、分散後の分散液中における前記
磁性体のストークス径をB(μm)、前記磁性体の体積
平均粒径をA(μm)、分散液100質量部中の磁性体
の部数をX(質量部)とした時、前記磁性体は次式 (1)1≦B/A≦Y、(2)Y=−0.09X+12
(20≦X≦100)又は(3)Y=3.0(100<
X)、好ましくは(4)1≦B/A≦Y、(5)Y=−
0.85X+11(20≦X≦100)又は(6)Y=
2.5(100<X)、より好ましくは(7)1≦B/
A≦Y、(8)Y=−0.80X+10(20≦X≦1
00)又は(9)Y=2.0(100<X)を満たすこ
とが重要であることを見出した。
は、重合性単量体組成物中での磁性体の分散粒径が大き
いことを意味し、磁性体の体積平均粒径との比、即ち、
B/Aが大きなものは重合性単量体組成物中で磁性体が
数個から複数個凝集した状態で存在することを示唆す
る。このような状態においては、本発明において好適な
トナーの製造方法である、懸濁重合法でトナーを製造し
た場合、造粒時においてはトナー組成物(重合性単量
体、磁性体等)が不均一になり易く、粒度分布が広いも
のとなってしまい、さらに、液滴形成後の重合時におい
ては、液滴中での磁性体の偏在等が生じやすく、液滴の
安定性が劣るものとなり、重合釜及び撹拌羽等への付着
が生じやすく、生産性が低下するためである。
増加するに従い、小さくなる傾向を示す。これは、磁性
体の添加量が増加するほど、重合性単量体組成物中で
の、磁性体粒子同士の距離が小さくなるため、粒子同士
の反発力が大きくなり、安定した状態を保つことができ
るためであると考えている。また、磁性体の部数が、1
00質量部以上では、粒子同士の反発力の増加が非常に
小さくなるため、ストークス径は、部数の増加に関わら
ず、ほぼ一定の値を取る。
は、部数によって変化し、磁性体の部数をXとすると、
B/A≦Y、Y=−0.09X+12(20≦X≦10
0)又はY=3.0(100<X)の範囲であることが
好ましい。
は、重合性単量体組成物中での磁性体の分散粒径はほぼ
一次粒径に近い状態であることを意味し、B/Aが1.
0未満となるとは考えにくい。
は、重合性単量体中に、磁性体及び結着樹脂をいれ、後
述する分散方法にて分散させた後、タービスキャン(F
ormal action社製)にて沈降速度Vを求
め、以下の式から求めた値である。
の粒子界面の位置を測定する装置であり、透過光により
測定を行った。これにより得られた粒子界面の移動距離
と移動に要した時間から、沈降速度を求めるものであ
る。具体的には、上記混合溶液をサンプル管に約5cm
の高さになるように入れ、automatic sca
nにてスキャン間隔を3分、スキャン回数を161回と
し、23℃,60%RHにて測定を行う。
ρcは重合性単量体の密度(900kg/m3)、ρp
は磁性体の密度(kg/m3)、gは重力定数(9.8
1m/s2)、νは重合性単量体の動的粘度(8.1×
10-7m/s)、φは重合性単量体組成物中における磁
性体の体積分率である。なお、磁性体の密度は真密度計
により測定した値を用いた。具体的にはマイクロメリテ
ィックス アキュピック1330(島津製作所)を用い
た。また、磁性体の体積平均粒径は、透過型電子顕微鏡
を用いて測定する。具体的には、エポキシ樹脂中へ観察
すべきトナー粒子、あるいは、磁性体を十分に分散させ
た後、温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させ得られた
硬化物を、ミクロトームにより薄片状のサンプルとし
て、透過型電子顕微鏡(TEM)において1万倍ないし
は4万倍の拡大倍率の写真で、視野中の一次粒径と確認
出来る磁性体粒子100個を測定する。そして磁性体の
投影面積に等しい円相当径をもとに体積平均径の算出を
行う。
処理剤、処理方法、及び磁性体の分散方法により調整す
ることが可能である。これは次の理由によるものである
と考えている。
となく、適度なせん断力を付与し、均一な分散を達成す
る装置として、図3に示すような、tooth dis
kturbineに代表される撹拌翼を撹拌軸に取り付
けた分散装置、噴流式ホモジナイザー(クレアミック
ス:エム・テクニック株製、TKホモミキサー:特殊機
化工業株製)、高圧式分散機(アルティマイザー:スギ
ノマシン製、ナノマイザー、ハーモナイザー:ナノマイ
ザー株製、マイクロフルイダイザー:みずほ工業株
製)、及び超音波式分散機(超音波ホモジナイザー(R
US−300,600,1200TCVP、MUS60
0TCVP−5、MUS−1200TCVP−2等):
日本精機株製、GRR及びSRRシリーズ等:テルソニ
ック社製(スイス)等も挙げられる。この中で、特に好
ましいのは、DS翼に代表される撹拌翼を撹拌軸に取り
付けた分散装置である。大量生産時を想定した場合、噴
流式ホモジナイザーは、装置コストが高く、また、高圧
分散機及び超音波式分散機等は、処理物を高圧に加圧す
るチャンバー部や振動子の磨耗による、処理物中へのコ
ンタミなどの恐れがあり、あまり好ましくない。
なくとも撹拌軸に撹拌翼を取り付けた撹拌分散装置を用
いると、分散むらが生じにくく、微粒状単量体混合物の
磁性体の粒度分布がシャープになり、かつメディアを使
用しないためメディアのコンタミもない。さらには、水
系媒体中でカップリング剤を加水分解しながら表面処理
した磁性体は、一般のメディアによる分散機で行なうと
磁性体の表面への衝撃力が非常に大きく、表面処理され
た部分が剥がれ落ち、本来の磁性体の表面が露出し、互
いに静電気的に引き付け合い凝集するため、均一に分散
を達成することが困難であり、放置安定性も良くない。
しかし、本発明の撹拌分散装置の場合、表面処理された
部分を損傷することなしに均一な分散を達成することが
可能であり、コストパフォーマンスも高く、有利であ
る。
磁性体、重合性単量体を含有する分散工程を図2、4、
5及び6に示す分散装置において行なうことにより、従
来よりも微細でかつ均一な状態に分散できることを見出
した。
説明する。
である。図3は、図2中の撹拌部分の拡大図である。
ジャケット、13は処理物、14はモーター、15は撹
拌軸、16は上羽、17は下羽、18は冷却水導入口、
19は冷却水排出口である。処理物13を処理物タンク
11に投入後、処理物タンクジャケット12内へ冷却水
を、冷却水導入口18より導入し、排出口19より排出
し、処理物13を所定の温度に保ち、モーター14を作
動させ、所定の回転数で撹拌軸15を回転させる。その
際の撹拌翼の回転に伴う衝突・せん断・圧力変動などの
効果により、所定時間経過後、均一で微細な分散状態が
達成される。また、磁性体の分散状態は、撹拌軸15の
回転数及び分散時間に比例し向上すると考えている。
粘度に対し、随時、均一に処理物が循環するようなd/
D〔d:撹拌翼16、17の翼直径、D:処理物タンク
11のタンク直径〕に設定を行い分散を行うことが好ま
しい。撹拌軸15の回転数や撹拌翼16、17の翼直径
が小さい場合、処理物タンク11内で、処理物が均一に
循環せず、分散が均一に行われない。また、本発明に使
用する着色剤である磁性体は比重が大きいため、処理物
タンク11の底部に沈降する傾向がある。こうした場
合、d/Dや回転数の増加により解決できるが、d/D
や回転数の増加に伴い、処理物界面上の撹拌軸を中心に
生じるボルテックスが大きくなるため、処理物中への気
泡の巻き込み、タンク壁面への処理物の飛翔が激しくな
る傾向にあり好ましくない。気泡の巻き込みが激しい
と、撹拌エネルギーが処理物以外、すなわち気泡に対し
ても使用されるため、分散効率が低下するため好ましく
ない。また、タンク壁面への付着が激しくなると、処理
物の固形分濃度が変化し、ハンドリング性も悪いため好
ましくない。このような場合、撹拌軸を多軸とするこ
と、もしくは、循環式とすることにより解決できる。具
体的には、図4、図5及び図6に示した装置システムを
使用することが好ましい。
は、撹拌軸15が1本からなる1軸式、図5は、撹拌軸
15が2本からなる多軸式である。図4及び図5中にお
いて、11は処理物タンク、12は処理物タンクジャケ
ット、13は処理物、14はモーター、15は撹拌軸、
16は上羽、17は下羽、18は冷却水導入口、19は
冷却水排出口、20はモーター、21はアンカーパドル
である。処理物13を処理物タンク11に投入後、処理
物タンクジャケット12内へ冷却水を、冷却水導入口1
8より導入し、排出口19より排出し、処理物13を所
定の温度に保ち、モーター20を作動させ、アンカーパ
ドル21を回転させる。ついで、モーター14を作動さ
せ、所定の回転数で撹拌軸15を回転させる。その際の
撹拌翼16、17の回転に伴う衝突・せん断・圧力変動
などの効果により、所定時間経過後、均一で微細な分散
状態が達成される。図4の装置システムでは、アンカー
パドル20の回転に伴い、処理物タンク11の壁面部分
及び底部が撹拌されるため、処理物13の循環不足,処
理物13内の磁性体の沈降が防止される。
いて、11は処理物タンク、12は処理物タンクジャケ
ット、13は処理物、14はモーター、15は撹拌軸、
16は上羽、17は下羽、18は冷却水導入口、19は
冷却水排出口、22は処理物循環ラインである。処理物
13を処理物タンク11に投入後、処理物タンクジャケ
ット12内へ冷却水を、冷却水導入口18より導入し、
排出口19より排出し、処理物13を所定の温度に保
ち、モーター14を作動させ、所定の回転数で撹拌軸1
5を回転させる。ついで、撹拌を行いながら、ポンプ2
3を作動させ、処理物13が、処理物タンク11の底部
より排出され、循環ライン22を通過し、再び処理物タ
ンク11内に戻る。その際の、撹拌翼16、17の回転
に伴う衝突・せん断・圧力変動などの効果により、所定
時間経過後、均一で微細な分散状態が達成される。
循環ライン22により、処理物13の循環が促進され、
処理物13の循環不足、処理物13内の磁性体の沈降が
防げる。また、循環ライン中に、静止型混合機24を設
置し分散を促進することも出来る。
静止型混合機24中に、処理物が入ると、図7中のエレ
メントにより、分割・転換・反転などの作用を受け、処
理物は順次混合される。具体的な静止型混合機として
は、(株)ノリタケ カンパニー リミテド社製スタテ
ィックミキサーが好ましく利用されるが、これに限定さ
れるものではない。
は、図2に示した装置システムに比べ、アンカー翼もし
くは循環式と組み合わせることにより、d/Dを小さく
することができる。よって、モーター14の消費動力
は、撹拌翼16、17の翼直径の5乗に比例し増加する
ため、本生産プラントへのスケールUPを行う場合、図
4、図5及び図6に示した装置システムのほうが、コス
ト的に優れる。また撹拌翼径を小さくできるため、処理
物中への気泡の巻き込みや処理物の飛散も抑えられるた
め好ましい。
み合わせとして、上羽にプロペラ翼に代表される吐出流
量の大きな羽形状、下羽にDSインペラに代表されるせ
ん断力の大きな羽形状の組み合わせ、もしくは、上下翼
共にDSインペラに代表されるせん断力の大きな羽形状
が好ましい。上羽により処理物が、下羽方向に連続的に
吐出されるため、処理物に対し均一に下羽のせん断力が
加わり、さらに、上羽により生じる強い循環流と下羽と
の循環流の衝突により、せん断効果が促進され分散が効
率よく行われる。本発明において用いられる撹拌翼の種
類は、上記に限られる必要はない。また、多断翼の枚数
についても、上記のように2枚に限られる必要はなく、
処理物の物性や処理量などに応じて、増減することが好
ましい。
位置(図2、4、5、6に詳細)の距離Xが、撹拌翼の
直径dよりも大きく、さらには1.5倍以上であること
が好ましい。それ以下では、処理物中への気体の巻き込
みが激しく、撹拌エネルギーが気泡に吸収され、分散効
率が低下するため好ましくない。さらには、処理物のタ
ンク壁面への飛散が激しく、ハンドリング性が悪く、か
つ、固形分濃度が変化するため、好ましくない。
2枚設置された撹拌翼間Y(図2、4、5、6に詳細)
が、撹拌翼の直径dの0.5倍以上であり、さらには
1.0倍以上であることが好ましい。それ以下の場合、
下羽と上羽流れが、互いに大きく干渉しあうため理想的
な流動状態が得られず、分散の効率が低下する。
クの底部との距離Z(図2、4、5、6に詳細)が、撹
拌翼の直径dの2.5倍以下であり、さらには2.0倍
以下であることが好ましい。それ以上では、タンク底部
での下羽により生じる流れが弱いため、タンク底部に磁
性体が沈降しやすく、理想的な分散状態が得られず好ま
しくない。
ンク内径Dの関係が、0.5≧d/D≧0.15であ
り、さらには0.40≧d/D≧0.20であることが
好ましい。それ以下では、タンク壁面付近において、処
理物の流動が不十分となり、均一に分散が行われず好ま
しくない。また、それ以上では、消費動力は、撹拌羽直
径dの5乗に比例し増加するため、ランニングコストが
高く好ましくない。さらに、撹拌羽直径dが大きくなる
につれ、処理物界面に生じるボルテックスも大きくな
る。それに伴い処理物中への気泡の巻き込みが増加し、
投下エネルギーが気泡に吸収され、分散効率が低下する
ため好ましくない。
る分散液の粘度E(Pa・s)は1≦E≦100であ
り、更には1≦E≦70の範囲を満たすことが好まし
い。
で造粒し、トナーの液滴を生成する造粒工程において、
トナーの液滴は、分裂と合一を繰り返し、安定した液滴
が形成されるが、一般に粘度が高いと粒度がブロードに
なるためである。
/A≦Y、Y=−0.09X+12(20≦X≦10
0)又はY=3.0(100<X)であると、粒度分布
がシャープで、個々の液滴中で磁性体が安定した状態で
分散を維持できるため、相乗効果が期待でき、壁付着が
非常に少なくなると考えている。
る液状単量体混合物中に、磁性体を投入するスピードC
(kg/s)は、Eを重合性単量体質量(kg)とした
時、1.5×10-4≦C/E≦3.5×10-3を満たす
ことが好ましく、更に好ましくは、4.5×10-4≦C
/E≦1.5×10-3である。投入スピードが、3.5
×10-3Eより大きい場合、磁性体が大量の気泡を巻き
込みながら、重合性単量体中に投下されることがあり、
分散効率が低下し好ましくない。また、投入スピード
が、1.5×10-4Eより小さい場合、生産時における
タクト時間の増加につながり、生産効率が低下するため
好ましくない。
に用いることの出来る磁性体について説明する。
性単量体は疎水性である。このため、磁性体表面の疎水
化処理が不均一であると、磁性体の良好な分散性は得ら
れない。また、物理的に(機械的あるいは、超音波分散
等)磁性体を分散させても、表面処理が不均一な磁性体
は再び凝集してしまい、ストークス径は大きなものとな
ってしまう。
ある重合性単量体と磁性体のなじみが良くないものは、
磁性体の分散が劣るものとなる。
面改質に関しては、数多く提案されている。例えば、特
開昭59−200254号公報、特開昭59−2002
56号公報、特開昭59−200257号公報、特開昭
59−224102号公報等に磁性体の各種シランカッ
プリング剤処理技術が提案されており、特開昭63−2
50660号公報では、ケイ素元素含有磁性粒子をシラ
ンカップリング剤で処理する技術が開示されている。
表面の疎水化を均一に行うことが困難であるという問題
があり、したがって、磁性体同士の合一や疎水化されて
いない磁性体粒子の発生を避けることができず、ストー
クス径は大きくなり、粒度分布も広いものとなってしま
う。また、疎水化磁性酸化鉄を用いる例として特開昭5
4−84731号公報にアルキルトリアルコキシシラン
で処理した磁性酸化鉄を含有するトナーが提案されてい
る。この磁性酸化鉄の添加により、確かにトナーの電子
写真諸特性は向上しているものの、磁性酸化鉄の表面活
性は元来小さく、処理の段階で合一粒子が生じたり、疎
水化が不均一であったりで、必ずしも満足のいくもので
はない。また、小粒径の磁性体を用いた場合、均一な処
理がより困難なものとなり、本発明に適用するにはさら
なる改良が必要である。さらに、磁性体の内包性向上の
為、処理剤等を多量に使用したり、高粘性の処理剤等を
使用した場合、疎水化度は確かに上がるものの、粒子同
士の合一等が生じてストークス径は逆に大きなものとな
ってしまう。
た重合トナーでは、表面処理の均一性は必ずしも達成さ
れておらず、トナー中に磁性体を均一に分散することは
難しい。
磁性体においては、その粒子表面を疎水化する際、水系
媒体中で、磁性体粒子を一次粒径となるよう分散しつつ
カップリング剤を加水分解しながら表面処理する方法を
用いることが非常に好ましい。この疎水化処理方法は気
相中で処理するより、磁性体粒子同士の合一が生じにく
く、また疎水化処理による磁性体粒子間の帯電反発作用
が働き、磁性体はほぼ一次粒子の状態で表面処理され
る。
ながら磁性体表面を処理する方法は、クロロシラン類や
シラザン類のようにガスを発生するようなカップリング
剤を使用する必要もなく、さらに、これまで気相中では
磁性体粒子同士が合一しやすくて、良好な処理が困難で
あった高粘性のカップリング剤も使用できるようにな
り、疎水化の効果は絶大である。
使用できるカップリング剤としては、例えば、シランカ
ップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられる。
より好ましく用いられるのはシランカップリング剤であ
り、一般式 RmSiYn [式中、Rはアルコオキシ基を示し、mは1〜3の整数
を示し、Yはアルキル基、ビニル基、グリシドキシ基、
メタクリル基の如き炭化水素基を示し、nは1〜3の整
数を示す。]で示されるものである。例えばビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リス(βメトキシエトキシ)シラン、β−(3、4エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメト
キシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニ
ルジエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、
イソブチルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシ
ラン、ヒドロキシプロピリトリメトキシシラン、n−ヘ
キサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリ
メトキシシラン等を挙げることができる。
重結合を有するシランカップリング剤を用いる事が好ま
しく、フェニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシランがより好ましい。これは、特に
懸濁重合を行う場合、2重結合を有するカップリング剤
で処理すると、磁性体と重合性単量体とのなじみが良好
になる為であると考えられ、トナー粒子中での磁性体の
分散性が良好なものとなる。
ング剤のみの使用では、磁性体に十分な疎水性を持たせ
ることは困難であり、疎水性が十分で無い磁性体がトナ
ー表面に露出する等の影響により、トナーの粒度分布も
広いものとなってしまう。この理由は定かではないが、
カップリング剤自身の疎水性や、磁性体表面の活性基と
の反応性、及び、磁性体表面の被覆性が劣ることによる
ものであると考えている。このため、十分な疎水性を得
る為に以下の式で示されるアルキルトリアルコキシシラ
ンカップリング剤を併用することがより好ましい。
を示す]
化処理は容易となるが、疎水性を十分に付与することが
困難であり、トナー粒子からの磁性粒子の露出を抑制す
るのが難しくなる。またpが20より大きいと、疎水性
は十分になるが、磁性体粒子同士の合一が多くなり、磁
性体粒子を十分に分散性させることが困難になり、粒度
分布がブロード気味になる。
リング剤の反応性が低下して疎水化が十分に行われにく
くなる。
ましくは、3〜15の整数)を示し、qが1〜3の整数
(より好ましくは、1又は2の整数)を示すアルキルト
リアルコキシシランカップリング剤を使用するのが良
い。
て、シランカップリング剤の総量が0.05〜20質量
部、好ましくは0.1〜10質量部であり、磁性体の表
面積、カップリング剤の反応性に応じて処理剤の量を調
整することが好ましい。
ている媒体である。具体的には、水系媒体として水その
もの、水に少量の界面活性剤を添加したもの、水にpH
調整剤を添加したもの、水に有機溶剤を添加したものが
挙げられる。界面活性剤としては、ポリビニルアルコー
ルの如きノンイオン系界面活性剤が好ましい。界面活性
剤は、水に対して0.1〜5質量%添加するのが良い。
pH調整剤としては、塩酸の如き無機酸が挙げられ、有
機溶剤としてはアルコール類等が挙げられる。
(具体的には、アトライター、TKホモミキサーの如き
高剪断力混合装置)で、磁性体粒子が水系媒体中で、一
次粒子になるように充分におこなうのが良い。
いる場合、同時、あるいは時間差をもって複数種のカッ
プリング剤を投入し、磁性体の処理を行う。
られず、個々の粒子表面が均一に疎水化処理されている
ため、ストークス径は小さなものとなり、磁性体の分散
性は良好なものとなる。
は、リン、コバルト、ニッケル、銅、マグネシウム、マ
ンガン、アルミニウム、珪素などの元素を含んでもよ
い。また、磁性体は四三酸化鉄、γ−酸化鉄等、酸化鉄
を主成分とするものであり、これらを1種または2種以
上併用して用いられる。これら磁性体は、窒素吸着法に
よるBET比表面積が好ましくは2〜30m2/g、特
に3〜28m2/g、更にモース硬度が5〜7のものが
好ましい。
6面体、球形、針状、鱗片状などがあるが、多面体、8
面体、6面体、球形等の異方性の少ないものが画像濃度
を高める上で好ましい。こういった磁性体の形状はSE
Mなどによって確認することができる。磁性体の体積平
均粒径としては0.05〜0.4μmが好ましく、より
好ましくは0.1〜0.3μmである。体積平均径が
0.05μm未満の場合、黒色度の低下が顕著となり、
白黒用トナーの着色剤としては着色力が不十分となるう
えに、磁性体どうしの凝集が強くなるため、分散性が悪
化する。また、磁性体表面の均一性処理が非常に困難な
ものとなる。一方、体積平均径が0.4μmを超えてし
まうと、一般の着色剤と同様に着色力が不足するように
なる。加えて、特に小粒径トナー用の着色剤として使用
する場合、個々のトナー粒子に均一に磁性粒子を分散さ
せることが確率的に困難となり、分散性が悪化しやす
い。
から95%であることが好ましい。疎水化度は磁性体表
面の処理剤の種類及び量により任意に変えることが可能
である。疎水化度とは磁性体の親水性を示しており、疎
水化度が低いものは親水性が高いことを意味する。その
ため、疎水化度が低い磁性体を用いた場合、本発明に好
適に用いられる懸濁重合法では、造粒中に磁性体が水系
に移行してしまい、粒度分布がブロードになると共に、
磁性体がトナー表面に露出、あるいはトナーから遊離し
て存在することになり好ましくない。また、重合性単量
体中での分散性も劣るもものとなる。一方、疎水化度が
95%とするためには、磁性体表面の処理剤を多量に使
用せねばならず、この様な状態では磁性体の合一が生じ
易く、処理の均一性が損なわれてしまう。
方法により測定されたものである。
定試験により行う。メタノール滴定試験は、疎水化され
た表面を有する磁性体の疎水化度を確認する実験的試験
である。
うに行う。磁性体0.1gを容量250mlのビーカー
の水50mlに添加する。その後メタノールを液中に徐
々に添加し滴定を行う。この際メタノールは液底部より
供給し、緩やかに撹拌しながら行う。磁性粒子の沈降終
了は、液面に磁性体の浮遊物が確認されなくなった時点
とし、疎水化度は、沈降終了時点に達した際のメタノー
ル及び水混合液中のメタノールの体積百分率としてあら
わされる。
樹脂100質量部に対して、10質量部乃至200質量
部を用いることが好ましい。さらに好ましくは20乃至
180質量部を用いることが良い。10質量部未満では
トナーの着色力が乏しく、カブリの抑制も困難である。
一方、200質量部を超えると、トナー担持体への磁力
による保持力が強まり現像性が低下したり、個々のトナ
ー粒子への磁性体の均一な分散が難しくなるだけでな
く、定着性が低下してしまう。
は、パーキンエルマー社製熱分析装置、TGA7で測定
した。測定方法は、窒素雰囲気下において昇温速度25
℃/分で常温から900℃までトナーを加熱し、100
℃から750℃まで間の減量質量%を結着樹脂量とし、
残存質量を近似的に磁性体量とした。
性体は、例えばマグネタイトの場合、下記方法で製造さ
れる。
たは当量以上の水酸化ナトリウムの如きアルカリを加
え、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製する。調製した水
溶液のpHをpH7以上(好ましくはpH8〜14)に
維持しながら空気を吹き込み、水溶液を70℃以上に加
温しながら水酸化第一鉄の酸化反応をおこない、磁性酸
化鉄粒子の芯となる種晶をまず生成する。
えたアルカリの添加量を基準として約1当量の硫酸第一
鉄を含む水溶液を加える。液のpHを6〜14に維持し
ながら空気を吹込みながら水酸化第一鉄の反応をすすめ
種晶を芯にして磁性酸化鉄粒子を成長させる。酸化反応
がすすむにつれて液のpHは酸性側に移行していくが、
液のpHは6未満にしない方が好ましい。酸化反応の終
期に液のpHを調整し、磁性酸化鉄が一次粒子になるよ
う十分に撹拌し、カップリング剤を添加して十分に混合
撹拌し、撹拌後に濾過し、乾燥し、軽く解砕することで
疎水性処理磁性酸化鉄粒子が得られる。あるいは、酸化
反応終了後、洗浄、濾過して得られた酸化鉄粒子を、乾
燥せずに別の水系媒体中に再分散させた後、再分散液の
pHを調整し、十分撹拌しながらシランカップリング剤
を添加し、カップリング処理を行っても良い。いずれに
せよ、酸化反応終了後に乾燥工程を経ずに表面処理を行
うことが肝要であり、本発明のトナーにおける重要なポ
イントである。
製造に副生する硫酸鉄、鋼板の表面洗浄に伴って副生す
る硫酸鉄の利用が可能であり、更に塩化鉄等が可能であ
る。
般に反応時の粘度の上昇を防ぐこと、及び、硫酸鉄の溶
解度から鉄濃度0.5〜2mol/lが用いられる。硫
酸鉄の濃度は一般に薄いほど製品の粒度が細かくなる傾
向を有する。また、反応に際しては、空気量が多い程、
そして反応温度が低いほど微粒化しやすい。
子を材料とした磁性トナーを使用することにより、安定
したトナーの帯電性が得られ、転写効率が高く、高画質
及び高安定性が可能となる。
型剤としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタ
リンワックス、ペトロラクタム等の石油系ワックス及び
その誘導体、モンタンワックスびその誘導体、フィッシ
ャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導
体、ポリエチレンに代表されるポリオレフィンワックス
及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワッ
クス等天然ワックス及びその誘導体などで、誘導体には
酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グ
ラフト変性物を含む。さらには、高級脂肪族アルコー
ル、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、あるいは
その化合物、酸アミドワックス、エステルワックス、ケ
トン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、
動物性ワックスなども使用できる。
ても良い。荷電制御剤としては、公知のものが利用でき
る。さらに、トナーを直接重合法を用いて製造する場合
には、重合阻害性が低く、水系分散媒体への可溶化物が
実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。具体的な化合
物としては、ネガ系荷電制御剤としてサリチル酸、アル
キルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、
ダイカルボン酸の如き芳香族カルボン酸の金属化合物、
アゾ染料あるいはアゾ顔料の金属塩または金属錯体、ス
ルホン酸又はカルボン酸基を側鎖に持つ高分子型化合
物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリッ
クスアレーン等が挙げられる。ポジ系荷電制御剤として
四級アンモニウム塩、前記四級アンモニウム塩を側鎖に
有する高分子型化合物、グアニジン化合物、ニグロシン
系化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。電荷制
御剤をトナーに含有させる方法としては、トナー母粒子
内部に添加する方法と外部添加する方法がある。これら
の電荷制御剤の使用量としては、結着樹脂の種類、他の
添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によっ
て決定されるもので、一義的に限定されるものではない
が、内部添加する場合は、好ましくは結着樹脂100質
量部に対して0.1〜10質量部、より好ましくは0.
1〜5質量部の範囲で用いられる。また、外部添加する
場合、トナー100質量部に対し、好ましくは0.00
5〜1.0質量部、より好ましくは0.01〜0.3質
量部である。
系を構成する重合性単量体としては以下のものが挙げら
れる。
チルスチレン・m−メチルスチレン・p−メチルスチレ
ン・p−メトキシスチレン・p−エチルスチレン等のス
チレン系単量体、アクリル酸メチル・アクリル酸エチル
・アクリル酸n−ブチル・アクリル酸イソブチル・アク
リル酸n−プロピル・アクリル酸n−オクチル・アクリ
ル酸ドデシル・アクリル酸2−エチルヘキシル・アクリ
ル酸ステアリル・アクリル酸2−クロルエチル・アクリ
ル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸
メチル・メタクリル酸エチル・メタクリル酸n−プロピ
ル・メタクリル酸n−ブチル・メタクリル酸イソブチル
・メタクリル酸n−オクチル・メタクリル酸ドデシル・
メタクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸ステア
リル・メタクリル酸フェニル・メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル・メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメ
タクリル酸エステル類、その他のアクリロニトリル・メ
タクリロニトリル・アクリルアミド等の単量体が挙げら
れる。
単量体系に樹脂を添加して重合しても良い。例えば、単
量体では水溶性のため水性懸濁液中では溶解して乳化重
合を起こすため使用できないアミノ基、カルボン酸基、
水酸基、スルフォン酸基、グリシジル基、ニトリル基
等、親水性官能基含有の単量体成分をトナー中に導入し
たい時には、これらとスチレンあるいはエチレン等ビニ
ル化合物とのランダム共重合体、ブロック共重合体、あ
るいはグラフト共重合体等、共重合体の形にして、ある
いはポリエステル、ポリアミド等の重縮合体、ポリエー
テル、ポリイミン等重付加重合体の形で使用が可能とな
る。
成するアルコール成分と酸成分を以下に例示する。
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘ
キサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ブテン
ジオール、オクテンジオール、シクロヘキセンジメタノ
ール、水素化ビスフェノールA、式(I)で示されるビ
スフェノール誘導体;
yはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値
は2〜10である。]あるいは式(I)の化合物の水添
物、また、式(II)で示されるジオール;
られる。
フタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の如きベンゼン
ジカルボン酸またはその無水物;コハク酸、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きアルキルジカルボ
ン酸またはその無水物、またさらに炭素数6〜18のア
ルキルまたはアルケニル基で置換されたコハク酸もしく
はその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、
イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸またはその無水物
などが挙げられる。
ン、ペンタエリスリトール、ソルビット、ソルビタン、
ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテ
ルの如き多価アルコールが挙げられ、酸成分としてトリ
メリット酸、ピロメリット酸、1,2,3,4−ブタン
テトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸や
その無水物の如き多価カルボン酸が挙げられる。
5モル%がアルコール成分であり、55〜45モル%が
酸成分であることが好ましい。
物性に悪影響を及ぼさない限り2種以上のポリエステル
樹脂を併用したり、例えば、シリコーンやフルオロアル
キル基含有化合物により変性したりして物性を調整する
ことも好適に行われる。
重合体を使用する場合、その平均分子量は5,000以
上が好ましく用いられる。
しても良く、用いられる樹脂としては、例えば、ポリス
チレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置
換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチ
レン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフ
タリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オク
チル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエ
チル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル
酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメ
チルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテ
ル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン
共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−
マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合
体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレ
ート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリ
ル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノ
ール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系
石油樹脂などが単独或いは混合して使用できる。
0質量部に対し1〜20質量部が好ましい。1質量部未
満では添加効果が小さく、一方20質量部を超えて添加
すると重合トナーの種々の物性設計が難しくなる。
の分子量範囲とは異なる分子量の重合体を単量体中に溶
解して重合しても良い。
重合開始剤としては、重合反応時に半減期0.5〜30
時間であるものを、重合性単量体100質量部に対し
0.5〜20質量部の添加量で重合反応を行なうと、分
子量1万〜10万の間に極大を有する重合体を得、トナ
ーに望ましい強度と適当な溶融特性を与えることが出来
る。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−(2,
4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス
イソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始
剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネー
ト、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベ
ンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート等の過
酸化物系重合開始剤が挙げられる。
添加しても良く、好ましい添加量としては、重合性単量
体100質量部に対し0.001〜15質量部である。
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような
芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二
重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニ
リン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニ
ルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル
基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いら
れる。
懸濁重合においては、一般に上述のトナー組成物、すな
わち重合性単量体中に磁性体、離型剤、可塑剤、荷電制
御剤、架橋剤、場合によって着色剤等、トナーとして必
要な成分及びその他の添加剤、例えば重合反応で生成す
る重合体の粘度を低下させるために入れる有機溶媒、高
分子重合体、分散剤等を適宜加えて、適度なせん断力を
付与し、均一に重合性単量体組成物を分散・溶解・混合
することが可能な図2、図4、図5及び図6に示した装
置などを用い、均一に溶解または分散せしめた単量体系
を、分散安定剤を含有する水系媒体中に懸濁する。この
時、高速撹拌機もしくは超音波分散機のような高速分散
機を使用して一気に所望のトナー粒子のサイズとするほ
うが、得られるトナー粒子の粒径がシャープになる。重
合開始剤添加の時期としては、重合性単量体中に他の添
加剤を添加する時同時に加えても良いし、水系媒体中に
懸濁する直前に混合しても良い。また、造粒中、造粒直
後、重合反応を開始する前に重合性単量体あるいは溶媒
に溶解した重合開始剤を加えることも出来る。
態が維持され且つ粒子の浮遊・沈降が防止される程度の
撹拌を行なえば良い。
安定剤として公知の界面活性剤や有機・無機分散剤が使
用でき、中でも無機分散剤が有害な超微粉を生じ難く、
その立体障害性により分散安定性を得ているので反応温
度を変化させても安定性が崩れ難く、洗浄も容易でトナ
ーに悪影響を与え難いので、好ましく使用できる。こう
した無機分散剤の例としては、燐酸カルシウム、燐酸マ
グネシウム、燐酸アルミニウム、燐酸亜鉛等の燐酸多価
金属塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸
塩、メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム等の無機塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、シリカ、ベントナイト、アル
ミナ等の無機酸化物が挙げられる。
0質量部に対して、0.2〜20質量部を単独で使用す
ることが望ましいが、超微粒子を発生し難いもののトナ
ーの微粒化はやや苦手であるので、0.001〜0.1
質量部の界面活性剤を併用しても良い。
ゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペ
ンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、
オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステア
リン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等が挙げられ
る。
まま使用しても良いが、より細かい粒子を得るため、水
系媒体中にて前記無機分散剤粒子を生成させて用いるこ
とが出来る。例えば、燐酸カルシウムの場合、高速撹拌
下、燐酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを
混合して、水不溶性の燐酸カルシウムを生成させること
が出来、より均一で細かな分散が可能となる。この時、
同時に水溶性の塩化ナトリウム塩が副生するが、水系媒
体中に水溶性塩が存在すると、重合性単量体の水への溶
解が抑制されて、乳化重合に依る超微粒トナーが発生し
難くなるので、より好都合である。重合反応終期に残存
重合性単量体を除去する時には障害となることから、水
系媒体を交換するか、イオン交換樹脂で脱塩したほうが
良い。無機分散剤は、重合終了後酸あるいはアルカリで
溶解して、ほぼ完全に取り除くことが出来る。
℃以上、一般には50〜90℃の温度に設定して重合を
行なう。この温度範囲で重合を行なうと、内部に封じら
れるべき離型剤やワックスの類が、相分離により析出し
て内包化がより完全となる。残存する重合性単量体を消
費するために、重合反応終期ならば、反応温度を90〜
150℃にまで上げることは可能である。
によって濾過、洗浄、乾燥を行い、無機微粉体を混合し
表面に付着させることで、トナーを得ることができる。
また、製造工程に分級工程を入れ、粗粉や微粉をカット
することも、本発明の望ましい形態の一つである。
個数平均一次粒子径4〜80nmの無機微粉末が添加さ
れることも好ましい形態である。
シリカ,アルミナ,酸化チタンなどが使用できる。
ロゲン化物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式
法又はヒュームドシリカと称される乾式シリカ、及び水
ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使
用可能であるが、表面及びシリカ微粉体の内部にあるシ
ラノール基が少なく、またNa2O,SO3 -等の製造残
滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカ
においては、製造工程において例えば、塩化アルミニウ
ム,塩化チタン等、他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハ
ロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の
金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能でありそれら
も包含する。
の添加量は、トナー母粒子に対して0.1〜3.0質量
%であることが好ましく、添加量が0.1質量%未満で
はその効果が十分ではなく、3.0質量%超では定着性
が悪くなる。
析を用い、標準試料から作成した検量線を用いて定量で
きる。
ることが高温高湿環境下での特性から好ましい。
ワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイ
ル、各種変性シリコーンオイル、シラン化合物、シラン
カップリング剤、その他有機硅素化合物、有機チタン化
合物の如き処理剤を単独で或いは併用して処理しても良
い。
一段反応としてシリル化反応を行ないシラノール基を化
学結合により消失させた後、第二段反応としてシリコー
ンオイルにより表面に疎水性の薄膜を形成することがで
きる。
粘度が10〜200,000mm2/sのものが、さら
には3,000〜80,000mm2/sのものが好ま
しい。10mm2/s未満では、無機微粒子に安定性が
無く、熱および機械的な応力により、画質が劣化する傾
向がある。200,000mm2/sを超える場合は、
均一な処理が困難になる傾向がある。
えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
ーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイ
ル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリ
コーンオイル等が特に好ましい。
例えばシラン化合物で処理されたシリカとシリコーンオ
イルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直接混
合してもよいし、シリカにシリコーンオイルを噴霧する
方法を用いてもよい。あるいは適当な溶剤にシリコーン
オイルを溶解あるいは分散せしめた後、シリカ微粉体を
加え混合し溶剤を除去する方法でもよい。無機微粒子の
凝集体の生成が比較的少ない点で噴霧機を用いる方法が
より好ましい。
質量部に対し1〜40質量部、好ましくは3〜35質量
部が良い。
好な流動性を付与させる為に、窒素吸着によるBET法
で測定した比表面積が20〜350m2/g範囲内のも
のが好ましく、より好ましくは25〜300m2/gの
ものが更に良い。
定装置オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)を用い
て試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用い
て比表面積を算出する。
グ性向上等の目的で、さらに一次粒径30nmを超える
(好ましくは比表面積が50m2/g未満)、より好ま
しくは一次粒径50nm以上(好ましくは比表面積が3
0m2/g未満)の無機又は有機の球状に近い微粒子を
さらに添加することも好ましい形態のひとつである。例
えば球状シリカ粒子、球状ポリメチルシルセスキオキサ
ン粒子、球状樹脂粒子等が好ましく用いられる。
的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えば
ポリ弗化エチレン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフ
ッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末、あるいは酸化セリ
ウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末
などの研磨剤、あるいは例えば酸化チタン粉末、酸化ア
ルミニウム粉末などの流動性付与剤、ケーキング防止
剤、また、逆極性の有機微粒子、及び無機微粒子を現像
性向上剤として少量用いることもできる。これらの添加
剤も表面を疎水化処理して用いることも可能である。
分現像剤として使用できる。たとえば、一成分系現像剤
として、磁性体をトナー中に含有せしめた重合トナーの
場合には、現像スリーブ中に内蔵せしめたマグネットを
利用し、重合トナーを搬送及び帯電せしめる方法があ
る。しかし、必ずしも上記のような一成分現像剤に限ら
れる必要はなく、二成分現像剤として用いても良い。
径及び粒度分布はコールターカウンターTA−II型あ
るいはコールターマルチサイザー(コールター社製)等
種々の方法で測定可能であるが、本発明においてはコー
ルターマルチサイザー(コールター社製)を用い、個数
分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機
製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NE
C製)を接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて
1%NaCl水溶液を調製する。たとえば、ISOTO
N R−II(コールターサイエンティフィックジャパ
ン社製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶
液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好
ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5
ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を
懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理
を行ない前記コールターマルチサイザーによりアパーチ
ャーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm以
上のトナー粒子の体積、個数を測定して体積分布と個数
分布とを算出した。
めた体積基準の重量平均粒径(D4:各チャンネルの中
央値をチャンネルの代表値とする)と重量変動係数(S
4)、個数分布から求めた個数基準の長さ平均粒径(D
1)と個数変動係数(S1)を求めた。個数変動係数は
個数変動係数=[S/D1]×100で示され、式中、
Sはトナー粒子の体積分布における標準偏差を示し、D
1は、トナー粒子の個数平均径(μm)を示す。すなわ
ち、変動係数の値が小さいほどトナー粒子の粒度分布は
シャープであり、値が大きいとブロードな粒度分布であ
ることを示す。
るが、これは本発明をなんら限定するものではない。
尚、以下の配合における部数は全て質量部である。
当量の苛性ソーダ溶液を混合し、水酸化第一鉄を含む水
溶液を調製した。
気を吹き込み、80〜90℃で酸化反応を行い、種晶を
生成させるスラリー液を調製した。次いでこのスラリー
液に当初のアルカリ量(苛性ソーダのナトリウム成分)
に対し、0.9〜1.2当量となるよう硫酸第一鉄不溶
液を加えた後、スラリー液をpH8に維持し、空気を吹
き込み、80〜90℃で酸化反応を行い、磁性粒子のス
ラリー液を調製した。洗浄、濾過した後この含水スラリ
ー液を一旦取り出した。この時、含水サンプルを少量採
取し、含水量を計っておいた。
水系媒体中に再分散させた後、再分散液のpHを約6に
調整し、十分撹拌しながらn−ヘキシルトリメトキシシ
ランカップリング剤を磁性酸化鉄100部に対し1.0
部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランカ
ップリング剤を1.0部(磁性粒子の量は含水サンプル
から含水量を引いた値として計算した)添加し、カップ
リング処理を行った。生成した疎水性磁性粒子を常法に
より洗浄、濾過、乾燥し、得られた粒子を十分解砕処理
し、体積平均粒径が0.19μmの表面処理磁性体
(1)を得た。
リロキシプロピルトリメトキシシラン2.0部としたこ
と以外は表面処理磁性体の製造例1と同様にして、表面
処理磁性体(2)を得た。得られた磁性体の物性を表1
に示す。
化反応終了後に生成した磁性酸化鉄粒子を洗浄、濾過、
乾燥し、凝集している粒子を十分に解砕処理し磁性体を
得た。この磁性体100部を、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン5.0部を含むトルエン溶液に
分散させ、100℃で3時間熱処理を行うと共に乾燥し
た。その後、凝集している粒子を十分に解砕処理し、表
面処理磁性体(3)を得た。
反応終了後に生成した磁性酸化鉄粒子を洗浄、濾過、乾
燥を行った。その後、得られた磁性酸化鉄100部に対
し、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
3.0部を用い気相中にて表面処理を行った。その後、
凝集している粒子を十分に解砕処理し、表面処理磁性体
(4)を得た。
化反応後に生成した磁性酸化鉄粒子を洗浄、濾過後、表
面処理を行わずに、乾燥し、凝集している粒子を解砕処
理し磁性体(1)を得た。
使用した。
ジャケット12内へ冷却水を、冷却水導入口18より導
入し、排出口19より排出し、処理物13を約15℃の
温度に保ち、撹拌翼16、17には、上羽及び下羽に、
図3に示すtooth disk turbineを用
いた。また、処理物タンク内径600mm、撹拌翼径1
30mmのものを使用し、d/D=0.22に設定し
た。
m、Z=130mmになるように撹拌翼を調整し、モー
ター14を作動させ、約1400rpmで撹拌軸15
を、70rpmにてアンカー翼を回転させた。撹拌翼を
回転した状態で、表面処理磁性体(1):90部を、投
入速度0.10kg/sにて投入した。この時の撹拌条
件については、表1にまとめて記す。
2時間かけて分散工程において分散した。所定時間経過
後、分散液を調製工程に搬送した。この時、分散液を少
量サンプリングし、タービスキャンにて、ストークス径
の測定を行い、分散液中のB/Aを求めた結果、B/A
=2.2(Y=3.9)であった。結果を表1に記す。
0℃に加温し、エステルワックス(DSCにおける吸熱
ピークの極大値72℃):10部を添加混合溶解し、こ
れに重合開始剤t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキ
サネート:3部を添加して、重合性単量体組成物を調製
した。
備えた容器中に、イオン交換水720部に0.1モル−
Na3PO4水溶液450部と1N塩酸16部を添加し回
転数を200rpsに調整し、60℃の加温せしめた。
ここに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68部
を添加し微少な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む
分散媒体系を調製した。温度60℃に加温した重合性単
量体組成物を温度60℃に加温した媒体系中に投入し、
TK−ホモミキサーを250rpsで回転させながら1
5分間造粒した。
拌機を変え、80℃に昇温し8時間反応させた。重合後
スラリーを抜き取り、トナー凝集物の付着具合を観察し
たところ、反応釜及び撹拌羽に付着物は、多少存在した
が、水で簡単に洗い落とせる程度であった。重合終了後
スラリーを一部分サンプリングし、少量サンプリングを
行い、粒度分布を測定すると共に光学顕微鏡にて、造粒
時の液滴を観察したところ白球は存在せず、均一に白球
が分散していた。結果を表1に記す。
0rpmに変更した以外は実施例1と同様の操作を行っ
た。分散工程における、B/A=3.0(Y=3.9)
であった。分散工程時の撹拌条件及び、重合後の分散工
程時の撹拌条件及び、重合後の壁付着、トナー物性につ
いては、表1にまとめて記す。
rpmに変更した以外は実施例1と同様の操作を行っ
た。分散工程における、B/A=3.5(Y=3.9)
であった。分散工程時の撹拌条件及び、重合後の壁付
着、トナー物性については、表1にまとめて記す。
0部に変更した以外は実施例1と同様の操作を行った。
分散工程における、B/A=6.0(Y=8.4)であ
った。分散工程時の撹拌条件及び、重合後の壁付着、ト
ナー物性については、表1にまとめて記す。
0rpmに変更した以外は実施例4と同様の操作を行っ
た。分散工程における、B/A=7.1(Y=8.4)
であった。分散工程時の撹拌条件及び、重合後の壁付
着、トナー物性については、表1にまとめて記す。
rpmに変更した以外は実施例4と同様の操作を行っ
た。分散工程における、B/A=7.9(Y=8.4)
であった。分散工程時の撹拌条件及び、重合後の壁付
着、トナー物性については、表1にまとめて記す。
速度を0.25kg/sに変更した以外は実施例1と同
様の操作を行った。分散工程における、B/A=3.1
(Y=3.9)であった。分散工程時の撹拌条件及び、
重合後の壁付着、トナー物性については、表1にまとめ
て記す。
速度を0.45kg/sに変更した以外は実施例1と同
様の操作を行った。分散工程における、B/A=3.7
(Y=3.9)であった。分散工程時の撹拌条件及び、
重合後の壁付着、トナー物性については、表1にまとめ
て記す。
し、1段翼に変更した以外は実施例1と同様の操作を行
った。分散工程における、B/A=3.2(Y=3.
9)であった。分散工程時の撹拌条件及び、重合後の壁
付着、トナー物性については、表1にまとめて記す。
った以外は実施例1と同様の操作を行った。分散工程に
おける、B/A=3.3(Y=3.9)であった。分散
工程時の撹拌条件及び、重合後の壁付着、トナー物性に
ついては、表1にまとめて記す。
った以外は実施例1と同様の操作を行った。分散工程に
おける、B/A=3.6(Y=3.9)であった。分散
工程時の撹拌条件及び、重合後の壁付着、トナー物性に
ついては、表1にまとめて記す。
た以外は実施例1と同様の操作を行った。分散工程にお
ける、B/A=3.5(Y=3.9)であった。分散工
程時の撹拌条件及び、重合後の壁付着、トナー物性につ
いては、表1にまとめて記す。
た以外は実施例1と同様の操作を行った。分散工程にお
ける、B/A=3.7(Y=3.9)であった。分散工
程時の撹拌条件及び、重合後の壁付着、トナー物性につ
いては、表1にまとめて記す。
理磁性体(1)に代えて、表面処理磁性体(2)を使用
した以外は実施例1と同様の操作を行った。分散工程に
おける、B/A=3.8(Y=3.9)であった。分散
工程時の撹拌条件及び、重合後の壁付着、トナー物性に
ついては、表1にまとめて記す。
理磁性体(1)の部数を120部に変更した以外は実施
例1と同様の操作を行った。分散工程における、B/A
=2.0(Y=3.0)であった。分散工程時の撹拌条
件及び、重合後の壁付着、トナー物性については、表1
にまとめて記す。
撹拌翼をtooth disk turbineから、
プロペラ3枚翼に変更した以外は実施例1と同様の操作
を行った。分散工程における、B/A=3.2(Y=
3.9)であった。分散工程時の撹拌条件及び、重合後
の壁付着、トナー物性については、表1にまとめて記
す。
に、直径1mmのメディア粒子(2)(ジルコニア製)
を20kg充填(充填量55%)した後、処理タンク1
内に実施例1と同組成の重合性単量体混合物を投入し、
大気圧の状態で処理タンク1を周速6m/minで5分
間撹拌し分散を行い、重合性単量体混合物を得た。分散
終了時サンプリングを行い、タービスキャンによりスト
ークス径を測定し、B/Aを求め結果、B/A=4.1
(Y=3.9)であった。分散工程以降、操作は実施例
1と同様に行ない重合トナーを得た。分散工程時の撹拌
条件及び、重合後の壁付着、トナー物性については、表
1にまとめて記す。
た以外は比較例1と同様の操作を行った。分散工程にお
ける、B/A=4.2(Y=3.9)であった。分散工
程時の撹拌条件及び、重合後の壁付着、トナー物性につ
いては、表1にまとめて記す。
磁性体(1)に代えて、表面処理磁性体(3)を使用し
た以外は実施例1と同様の操作を行った。分散工程にお
ける、B/A=4.4(Y=3.9)であった。分散工
程時の撹拌条件及び、重合後の壁付着、トナー物性につ
いては、表1にまとめて記す。
磁性体(1)に代えて、表面処理磁性体(4)を使用し
た以外は実施例1と同様の操作を行った。分散工程にお
ける、B/A=4.5(Y=3.9)であった。分散工
程時の撹拌条件及び、重合後の壁付着、トナー物性につ
いては、表1にまとめて記す。
磁性体(1)に代えて、磁性体(1)を使用した以外は
実施例1と同様の操作を行った。分散工程における、B
/A=4.9(Y=3.9)であった。分散工程時の撹
拌条件及び、重合後の壁付着、トナー物性については、
表1にまとめて記す。
て、サンプリングし、粒度分布を測定し、個数変動係数
を計算した。値が小さいほど、粒度分布がシャープであ
ることを示す。 A:28.0未満 B:28.1〜31.0 C:31.1〜34.0 D:34.1以上
おいて、サンプリングし、トナー液滴の状態を光学顕微
鏡(×1000)にて確認した。分散が均一に行われる
ほど、磁性体がトナー1つ1つに内包されるため、白球
が存在しない。 A:白球はない。 B:やや白球が観察される。 C:白球が観察されるが、実用上問題ないレベル。 D:白球が多数観察され、実用上好ましくないレベル。
抜き取り、反応釜及び撹拌羽に付着しているトナー凝集
物を目視観察した。 A:付着物は多少存在するが、水で簡単に洗い落とせる
程度。 B:水洗後も多少付着しているが、連続運転に支障はな
いレベル。 C:水洗後、気液界面に強固に付着しているものの、連
続運転に支障はないレベル。 D:水洗後、気液界面に強固かつ大量に付着し、連続運
転が難しいレベル。
質に顔料をトナー中に分散でき、シャープな粒度分布を
有するトナーを効率よく得られる。さらには、重合法に
よるトナーの製造において、大容量かつ低コストで重合
トナーを得られる。
る。
である。
である。
である。
である。
る。
Claims (15)
- 【請求項1】 少なくとも重合性単量体と磁性粉体を有
し、該重合性単量体を重合して得られる、磁性トナーの
製造方法において、 少なくとも重合性単量体に磁性体を分散させる分散工程
を有し、該分散工程において、分散後の分散液中におけ
る前記磁性体のストークス径をB(μm)、前記磁性体
の体積平均粒径をA(μm)、分散液100質量部中の
磁性体の部数をX(質量部)とした時、前記磁性体は下
式(1)と、(2)又は(3)を満たすことを特徴とす
る磁性トナーの製造方法。 (1)1≦B/A≦Y (2)Y=−0.09X+12(20≦X≦100) (3)Y=3.0 (100<X) - 【請求項2】 該分散工程で得られた分散液に少なくと
も離型剤を加え、溶解及び/または分散せしめ重合性単
量体組成物を得る調製工程、該重合性単量体組成物を水
系分散媒体に分散して重合性単量体組成物のトナーを生
成する造粒工程、及び、該トナーを重合して着色粒子を
生成する重合工程を少なくとも有することを特徴とする
請求項1に記載の磁性トナーの製造方法。 - 【請求項3】 該分散工程において、分散後の分散液中
における前記磁性体のストークス径をB(μm)、前記
磁性体の体積平均粒径をA(μm)、分散液100質量
部中の磁性体の部数をX(質量部)とした時、前記磁性
体は下式(4)と、(5)又は(6)を満たすことを特
徴とする請求項1又は2に記載の磁性トナーの製造方
法。 (4)1≦B/A≦Y (5)Y=−0.085X+11(20≦X≦100) (6)Y=2.5 (100<X) - 【請求項4】 該分散工程において、分散後の分散液中
における前記磁性体のストークス径をB(μm)、前記
磁性体の体積平均粒径をA(μm)、分散液100質量
部中の磁性体の部数をX(質量部)とした時、前記磁性
体は下式(7)と、(8)又は(9)を満たすことを特
徴とする請求項1又は2に記載の磁性トナーの製造方
法。 (7)1≦B/A≦Y (8)Y=−0.08X+10 (20≦X≦100) (9)Y=2.0 (100<X) - 【請求項5】 該分散工程において、重合性単量体質量
(kg)をE、重合性単量体混合物中に磁性体を投入す
るスピードをC(kg/s)とした時、C/Eが次式 1.5×10-4≦C/E≦3.5×10-3 を満たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
記載の磁性トナーの製造方法。 - 【請求項6】 該分散工程において、重合性単量体質量
(kg)をE、重合性単量体混合物中に磁性体を投入す
るスピードをC(kg/s)とした時、C/Eが次式 4.5×10-4≦C/E≦1.5×10-3 を満たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
記載の磁性トナーの製造方法。 - 【請求項7】 該分散工程において、磁性粉体の重合性
単量体への分散は、少なくとも撹拌軸に撹拌翼を取り付
けた撹拌分散装置を利用し、分散を行うことを特徴とす
る請求項1乃至6のいずれかに記載の磁性トナーの製造
方法。 - 【請求項8】 該分散工程において、撹拌翼が同軸上に
少なくとも2枚以上設置されていることを特徴とする請
求項7に記載の磁性トナーの製造方法。 - 【請求項9】 該分散工程において、用いる撹拌翼形状
が、タービン翼であることを特徴とする請求項7又は8
に記載の磁性トナーの製造方法。 - 【請求項10】 該分散工程において、撹拌軸を複数使
用し、多軸とすることを特徴とする請求項7乃至9のい
ずれかに記載の磁性トナーの製造方法。 - 【請求項11】 用いる撹拌翼の中で、最小な径を持つ
撹拌翼の直径dと該分散工程に使用する処理物タンク径
Dの関係が、0.5≧d/D≧0.15であることを特
徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の磁性トナ
ーの製造方法。 - 【請求項12】 前記磁性トナー中の磁性体がカップリ
ング剤で疎水化処理されていることを特徴とする請求項
1乃至11のいずれかに記載の磁性トナーの製造方法。 - 【請求項13】 前記磁性トナー中の磁性体が、2重結
合を有するシランカップリング剤で処理されていること
を特徴とする請求項12に記載の磁性トナーの製造方
法。 - 【請求項14】 前記磁性トナー中の磁性体が、2重結
合を有さない少なくとも一種類以上のシランカップリン
グ剤と、2重結合を有するシランカップリング剤で処理
されていることを特徴とする請求項12又は13に記載
の磁性トナーの製造方法。 - 【請求項15】 前記磁性トナー中の磁性体が、水系媒
体中でカップリング剤を加水分解しながら表面処理され
ていることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか
に記載の磁性トナーの製造方法。
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