JP2003130733A - 温度履歴インジケータ - Google Patents

温度履歴インジケータ

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JP2003130733A JP2001323258A JP2001323258A JP2003130733A JP 2003130733 A JP2003130733 A JP 2003130733A JP 2001323258 A JP2001323258 A JP 2001323258A JP 2001323258 A JP2001323258 A JP 2001323258A JP 2003130733 A JP2003130733 A JP 2003130733A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐水性、耐油性、耐光性等の耐久性や安定性に
優れ、所定の温度履歴を経たかを不可逆的で明瞭な色調
の変化で正確に表示できる簡便なインジケータを提供す
る。 【解決手段】温度履歴インジケータは、記録すべき温度
に相当する融点を持つ粒状または粉末状の熱溶融性物質
と、熱溶融した該物質へ分散または溶解して拡散する粒
状または粉末状の色素と、熱溶融した該物質が拡散する
インキビヒクルとを含む感温変色層が、基材に付され、
光硬化性樹脂で被覆されているというものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の温度を超え
る温度履歴を経たかを色調の変化で記録でき、耐久性、
安定性が優れている温度履歴インジケータに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】加工食品のように製造の際に所定の温度
を超えて加熱しなければならない製品がある。また、医
薬品や食料品のように流通や保管の際に、所定の温度を
超えると劣化したり分解したり腐敗したりする製品もあ
る。モータのように使用の際の過熱により、故障や破損
をしたり火災の危険を生じたりする電気設備や電気部品
等の製品もある。
【0003】製品が所定の温度を超える温度履歴を経た
か否かを検知するために、熱による色調の変化で示すイ
ンジケータが用いられる。
【0004】一般的にラベルや印刷物の耐久性や安定性
を向上させるために、フィルムのラミネートやコート剤
の印刷などが施される。
【0005】熱によって色調の変化するこのインジケー
タの耐久性や安定性を向上させる方法には、例えば粘着
剤層付きフィルムで被覆するような熱のかからない方法
があるが、粘着剤層から油や水がしみこんだり、その結
果インジケーターが熱によらずに変色したり、剥がれて
しまったりするおそれがある。また、溶剤を含有するコ
ート剤を、このインジケータ上面に印刷する方法もある
が、熱風を吹付けて溶剤を乾燥すると熱により色調が変
化してしまうので、冷風の吹付け等のように熱をかけず
に乾燥しなければならず、時間や設備の無駄が多くなっ
てしまう。
【0006】そこで、耐久性や安定性があり、効率的に
製造できる温度履歴インジケータが望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためになされたもので、耐水性、耐油性、耐光
性等の耐久性や安定性に優れ、所定の温度履歴を経たか
を不可逆的で明瞭な色調の変化で正確に表示できる簡便
なインジケータを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の温度履歴インジケータは、記録す
べき温度に相当する融点を持つ粒状または粉末状の熱溶
融性物質と、熱溶融した該物質へ分散または溶解して拡
散する粒状または粉末状の色素と、熱溶融した該物質が
拡散するインキビヒクルとを含む感温変色層が、基材に
付され、光硬化性樹脂で被覆されているというものであ
る。
【0009】光硬化性樹脂は、シリコーン系樹脂、エポ
キシ系樹脂、アミノ系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレタン
アクリレート系樹脂、エーテル系樹脂、エポキシアクリ
レート系樹脂、エーテルアクリレート系樹脂、アルキド
系樹脂、ビニルアセタール系樹脂、アクリル系ポリエス
テル樹脂、またはアクリル系樹脂であることが好まし
い。
【0010】光硬化性樹脂は、活性エネルギー線照射に
より、重合もしくは、架橋し、硬化したものであっても
よい。
【0011】光硬化性樹脂は、より具体的には、ダイキ
ュアAK(大日本インキ化学工業(株)製の商品名)、F
DSニュー(東洋インキ製造(株)製の商品名)、レイキ
ュアTU4400(十条ケミカル(株)製の商品名)、U
VSPAクリヤー(帝国インキ製造(株)製の商品名)、
UV8418((株)セイコーアドバンス製の商品名)の
ような市販の活性エネルギー線重合性モノマー含有組成
物を、基材へ付した感温変色層上に印刷、塗布、または
噴霧し、活性エネルギー線例えば紫外線、赤外線、電子
線、放射線を照射して、透明または半透明で薄膜状また
は塊状に速やかに重合硬化させて、形成されたものであ
る。
【0012】光硬化性樹脂は、感温変色層を被覆して
水、油、光等の影響を受けにくくしている。
【0013】熱溶融性物質は、変色温度を決定する成分
であって、常圧下で記録すべき温度の融点を有し、融点
以上に加熱されると熱溶融されて、粒状または粉末状か
ら液状に変化する物質である。
【0014】色素は、感温変色層中に粒状または粉末状
で含まれ、熱溶融した熱溶融性物質に分散または溶解す
ることにより拡散するものである。また色素は、熱溶融
したこの物質によって色素の粒表面や粉末表面が湿潤さ
れるものであってもよい。
【0015】インキビヒクルは、常温でこの熱溶融性物
質とこの色素とを溶解せず拡散させないが、色素が分散
または溶解している熱溶融した熱溶融性物質を、拡散す
ることができるものである。
【0016】温度履歴インジケータは、温度履歴を検知
すべき製品の近傍に載置したり、製品に貼付したりして
使用される。インジケータは、この製品に感温変色層が
直接付され光硬化性樹脂で被覆されたものであってもよ
い。
【0017】この温度履歴インジケータの加熱前には、
粒状または粉末状の熱溶融性物質と、粒状または粉末状
の色素とが混合状態にあって、色素が熱溶融性物質で隠
蔽されている。インジケータが熱溶融性物質の融点以上
に加熱されると、熱溶融性物質が熱溶融する。熱溶融し
たこの物質に色素が分散または溶解して拡散したり、ま
たは熱溶融したこの物質で色素の粒状または粉末状の表
面が湿潤したりすることにより、感温変色層が明瞭に変
色する。この変色を透明または半透明の光硬化性樹脂を
通して観察して、インジケータの色調の変化が目視され
ることにより、所定の温度履歴を経たことが確認され
る。
【0018】この温度履歴インジケータの光硬化性樹脂
は、有機溶剤を含有していない活性エネルギー線重合性
モノマー組成物から得られるものであり、活性エネルギ
ー線を照射することで重合し、瞬時に硬化する。そのた
め、インジケータの製造にあっては、時間や設備を効率
的に使うことができる。
【0019】また光硬化性樹脂は、膜状樹脂を形成する
ため、感温変色層の変色を阻害しない。そのため、温度
履歴インジケータは色調が明瞭に変化する。さらに保存
時および使用時の耐水性、耐油性、耐光性、耐酸化性の
安定性が優れている。
【0020】熱溶融性物質への色素の拡散が不可逆的で
あるので、このインジケータは、色調が変化した後に温
度が低下し、熱溶融性物質が凝固しても、変化前の色調
に戻らない。
【0021】
【実施例】以下、本発明の温度履歴インジケータの実施
例について詳細に説明する。
【0022】温度履歴インジケータは、感温変色層が、
基材に付されて光硬化性樹脂で被覆されたものである。
【0023】感温変色層は、熱溶融性物質、色素、およ
びインキビヒクルを含む感温インキで印刷されたもので
ある。光硬化性樹脂は、感温変色層を覆って印刷された
紫外線重合性モノマー含有組成物が、紫外線照射により
重合硬化したものである。
【0024】温度履歴インジケータは以下のようにして
製造される。
【0025】先ず、所望の粒径に粉砕した熱溶融性物質
および色素と、インキビヒクルとを混練機で均一に混練
することにより、感温インキを調製する。
【0026】感温インキ中の熱溶融性物質は、0.01
μm〜5mmの径を有していることが好ましい。感温イ
ンキ中に、この熱溶融性物質が10〜70重量%含まれ
ていることが好ましい。10重量%未満であると色調の
変化が不明瞭であり、一方70重量%より多いと固着力
が低下し基材への塗布や印刷ができない。
【0027】熱溶融性物質は、具体的にはミリスチン
酸、パルミチン酸、アジピン酸、オクタン酸、トリコサ
ン酸、テトラトリアコンタン酸、2,3−ジメチルノナ
ン酸、23−メチルテトラコサン酸、2−ヘキセン酸、
ブラシン酸、2−メチル−2−ドデセン酸、β−エレオ
ステアリン酸、ベヘノール酸、cis−9,10−メチ
レンオクタデカン酸、ショールムーグリン酸、3,3’
−チオジプロピオン酸−n−ドデシル、トリラウリン、
パルミチン酸アニリド、ステアリン酸アミド、ステアリ
ン酸亜鉛、サリチル酸アニリド、N−アセチル−L−グ
ルタミン酸、カプロン酸−β−ナフチルアミド、エナン
ト酸フェニルヒドラジド、アラキン酸−p−クロルフェ
ナシル、ギ酸コレステリル、1−アセト−2,3−ジス
テアリン、チオラウリン酸−n−ペンタデシル、ステア
リン酸塩化物、無水パルミチン酸、ステアリン酸−酢酸
無水物、コハク酸、セバシン酸ベンジルアンモニウム
塩、2−ブロム吉草酸、α−スルホステアリン酸メチル
ナトリウム塩、2−フルオルアラキン酸が挙げられる脂
肪酸誘導体;オクタデシルアルコール、コレステリン、
D−マンニット、ガラクチトール、ヘプタトリアコンタ
ノール、ヘキサデカン−2−オール、1−trans−
2−オクタデセノール、β−エレオステアリルアルコー
ル、シクロエイコサノール、d(+)セロビオース、
p,p’−ビフェノール、リボフラビン、4−クロロ−
2−メチルフェノール、2−ブロモ−1−インダノール
が挙げられるアルコール誘導体;ジヘキサデシルエーテ
ル、ジオクタデシルエーテル、シチジン、アデノシン、
フェノキシ酢酸ナトリウム、1,3−ビス(4−ヒドロ
キシフェノキシ)ベンゼン、アルミニウムトリエトキシ
ドが挙げられるエーテル誘導体;ステアリンアルデヒ
ド、パララウリルアルデヒド、パラステアリンアルデヒ
ド、ナフトアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、
フタルアルデヒド、4−ニトロベンズアルデヒドが挙げ
られるアルデヒド誘導体;ステアロン、ドコサン−2−
オン、フェニルヘプタデシルケトン、シクロノナデカ
ン、ビニルヘプタデシルケトン、4,4−ビスジメチル
アミノベンゾフェノン、ビス(2,4−ペンタンジオナ
イト)カルシウム、1−クロロアントラキノンが挙げら
れるケトン誘導体;トリコシルアミン、ジオクタデシル
アミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、ヘプタデカ
メチレンイミン、ナフチルアミン、p−アミノ安息香酸
エチル、o−トリチオ尿素、スルファメタジン、硝酸グ
アニジン、p−クロロアニリン、プロピルアミン塩酸塩
が挙げられるアミン誘導体;ヘキシルアミド、オクタコ
シルアミド、N−メチルドデシルアミド、N−メチルヘ
プタコシルアミド、α−シアノアセトアミド、サリチル
アミド、ジシアンジアミド、2−ニトロベンズアミド、
N−ブロモアセトアミドが挙げられるアミド誘導体;ペ
ンタデカンニトリル、マルガロニトリル、2−ナフトニ
トリル、o−ニトロフェノキシ酢酸、3−ブロモベンゾ
ニトリル、3−シアンピリジン、4−シアノフェノール
が挙げられるニトリル誘導体;ヘキサデカン、1−ノナ
トリアコンテン、trans−n−2−オクタデセン、
ヘキサトリアコンチルベンゼン、2−メチルナフタレ
ン、ビセン、塩化シアヌル、1−フルオロノナデカン、
1−クロロエイコサン、1−ヨードペンタデカン、1−
ブロモヘプタデカン、1,2,4,5−テトラキス(ブ
ロモメチル)ベンゼンが挙げられる炭化水素誘導体;ペ
ンタデカンチオール、エイコサンチオール、2−ナフタ
レンチオール、2−メルカプトエチルエーテル、2−ニ
トロベンゼンスルフェニルクロリドが挙げられるチオー
ル誘導体;1,3−ジアチン、2,11−ジチア[3,
3]パラシクロファン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メ
チルフェニル)スルフィド、4,4−ジピリジルスルフ
ィド、4−メチルメルカプトフェノールが挙げられるス
ルフィド誘導体のうちの少なくとも1種類が用いられ
る。
【0028】感温インキ中の色素は、0.001μm〜
5mmの径を有していることが好ましい。感温変色層
中、熱溶融性物質の100重量部に対して、この色素は
0.001〜100重量部の比で含まれていることが好
ましい。
【0029】色素は、具体的には、C.I.ディレクト・
オレンジ39、C.I.ディレクト・ブラウン2、C.I.
アシッド・イエロー73、C.I.アシッド・レッド5
2、C.I.アシッド・バイオレット49、C.I.ベイシ
ック・イエロー11、C.I.ベイシック・レッド38、
カチオン・レッドSGLH、カチオン・レッドGTL
H、カチオン・レッド4GH、カチオン・レッド7BN
H(保土ヶ谷化学社製)、C.I.モルダント・レッド
7、C.I.モルダント・ブラック38、C.I.アゾイッ
ク・ブルー9、C.I.アゾイック・ジアゾ・コンポーネ
ント11、C.I.サルファー・ブラック1、C.I.サル
ファー・レッド5、C.I.バット・グリーン9、C.I.
バット・バイオレット2、C.I.ディスパース・ブルー
3、ディスチャージ・レッドBB(三井東圧染料社
製)、C.I.リアクティブ・ブルー19、C.I.リアク
ティブ・ブルー15、レマゾールBrブルーR−KN
(三菱社製)、C.I.ソルベント・オレンジ2、C.I.
ソルベント・ブルー25、C.I.アシッド・グリーン
1、フラビアニック・アジド・ジソジウム・ソールト、
プリムリンスルホン酸が挙げられる染料;4,10−ジ
ブロムアントアントロン、ジベンゾアントロン、コチニ
ールレーキ、C.I.ピグメント・イエロー1、C.I.ピ
グメント・レッド38、C.I.ピグメント・ブルー1
5、C.I.ピグメント・レッド209、C.I.ピグメン
ト・イエロー109、C.I.ピグメント・グリーン1
0、C.I.ベイシック・レッド1−レーキ、C.I.アシ
ッド・レッド87-レーキ、C.I.ピグメント・ブルー
6、C.I.ピグメント・レッド179、C.I.ピグメン
ト・レッド88、アリザリンレーキ、C.I.ピグメント
・バイオレット23、C.I.ピグメント・グリーン8、
C.I.ピグメント・レッド53、C.I.ピグメント・イ
エロー23−レーキ、タンニン酸・没食子酸・鉄レー
キ、C.I.ピグメント・イエロー34、C.I.ピグメン
トイエロー35が挙げられる有機顔料;カオリン、紺
青、硫酸ストロンチウム、二酸化チタン、水酸化アルミ
ニウム、珪酸カルシウム、カーボンブラックが挙げられ
る無機顔料が用いられる。これらの色素は、2種以上混
合して用いてもよい。なお、前記C.I.は、カラー・イ
ンデックスの略字である。
【0030】感温インキ中のインキビヒクルは、例えば
アクリル樹脂、フェノール樹脂、ナイロン、エチルセル
ロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルアル
コール、カルボキシメチルセルロースが用いられる。よ
り具体的には、市販のインキビヒクルである、PAS8
00メジウム(十条化工社製の商品名)、ハイセットマ
ットメジウム(ミノグループ製の商品名)が挙げられ
る。
【0031】また、インキビヒクルは、シリコーン系樹
脂、エポキシ系樹脂、アミノ系樹脂、ウレタン系樹脂、
ウレタンアクリレート系樹脂、エーテル系樹脂、エポキ
シアクリレート系樹脂、エーテルアクリレート系樹脂、
アルキド系樹脂、ビニルアセタール系樹脂、アクリル系
ポリエステル樹脂、またはアクリル系樹脂のいずれかの
光硬化樹脂が用いられてもよい。より具体的には、市販
のビヒクルである、ダイキュアAK(大日本インキ化学
工業(株)製)、FDSニュー(東洋インキ製造(株)
製)、レイキュアTU4400(十条ケミカル(株)
製)、UVSPAクリヤー(帝国インキ製造(株)
製)、UV8418((株)セイコーアドバンス製)が
挙げられる。
【0032】感温インキには、熱溶融性物質と色素とを
溶解しないがインキビヒクルを溶解する溶媒が含まれて
いてもよい。このような溶媒は、例えば水、エタノー
ル、ブタノール、酢酸エチル、酢酸イソアミル、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、キシレン、ジ
エチルベンゼン、トルエン、ブチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、ミネラルスピリットが挙げられる。
【0033】さらに、感温インキには、色素を分散させ
て色調の変化が明瞭となるように、タルク、炭酸マグネ
シウム、シリカの例示される分散剤が含まれていてもよ
い。感温インキには、色調の変化を増幅させるため、直
接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料、反応性染
料、油溶性染料、建築染料、媒染染料、アゾイック染
料、硫化染料の例示される染料、有機顔料、無機顔料の
いずれかであって、色素の色調と対照色を示す色の助色
剤が含まれていてもよい。また、感温インキには、イン
キの流動性や乾燥性を調整するワックスや界面活性剤が
含まれていてもよい。
【0034】次にこの感温インキを基材に印刷し感温変
色層を形成し、そのうえに紫外線重合性モノマー含有組
成物を印刷により付し、紫外線を照射して薄膜状の光硬
化性樹脂を形成させると、温度履歴インジケータが得ら
れる。
【0035】基材として、普通紙、和紙、ケント紙の例
示される紙;合成紙;檜材の例示される木材;ポリプロ
ピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリカーボネート、ア
クリル樹脂の例示されるプラスチック製のものが用いら
れる。
【0036】感温インキの印刷および紫外線重合性モノ
マー含有組成物の印刷は、例えばスクリーン印刷、オフ
セット印刷、グラビア印刷、刷毛塗りにより行われる。
【0037】この温度履歴インジケータは、カード状、
シート状または棒状であってもよく、裏面に粘着剤層を
有するラベルであってもよい。
【0038】以下に本発明を適用する温度履歴インジケ
ータを試作した例を実施例1に、本発明を適用外のイン
ジケータを試作した例を比較例1に示す。
【0039】(実施例1)熱溶融性物質であるミリスチ
ン酸100重量部、色素であるアシッド・イエロー73
の0.1重量部、インキビヒクルであるエチルセルロー
ス8重量部、および溶媒であるジエチルベンゼン200
重量部を配合し、混練機で均一となるまで混練して、白
色の感温インキを調製した。これをスクリーン印刷によ
り基材であるプラスチック合成紙の表面に印刷し、白色
の感温変色層を形成した。次いでこの感温変色層にFD
Sニュー(東洋インキ製造(株)製の商品名)を塗布し、
紫外線を照射すると、それが重合硬化した光硬化性樹脂
により被覆された温度履歴インジケータが、得られた。
このインジケータを曲面に貼付して油中に浸漬しても、
感温変色層の色調の変化は認められなかった。また、製
造時間が短縮でき、効率的に生産できた。このインジケ
ータを50℃以上に曝すと、その色調が黄色へ明瞭に変
化し、放冷後に元の色調に戻らなかった。
【0040】(比較例1)光硬化性樹脂に代えて、粘着
剤層付きのポリエチレンテレフタレート製ラミネートフ
ィルムを貼付したこと以外は、実施例1と同様にしてイ
ンジケータを得た。曲面に貼付して油中に浸漬すると粘
着剤層へ油がしみ込んできたために感温変色層が変色し
てしまっていた。このインジケータを50℃以上に曝し
てもさらなる色調の変化は認められなかった。
【0041】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の温
度履歴インジケータは、所定の温度を超えたときの色調
の変化が不可逆的で明瞭であり、変色後の色調のまま保
存することができる。このインジケータは、加工食品等
の製品製造の加熱工程において所定の温度以上に加熱さ
れたことの確認、加熱を忌避すべき医薬品、食料品等の
製品の流通時や保存時において所定の温度を超えていな
いことの確認、および電気部品等の製品の使用時の過熱
による故障の予知や安全の確認のために好適に使用され
る。
【0042】このインジケータは、光硬化性樹脂で被覆
されているので、加工食品を製造する際に用いられる水
や食用油の付着、医薬品等の低温保管の際の結露する水
の付着、食料品等の流通や保管の際の日光の曝露等が起
こっても色調の変化が影響を受けないうえ、感温変色層
が溶出せず衛生的である。
【0043】このインジケータは、簡便に製造できるた
め生産性が高い。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録すべき温度に相当する融点を持つ
    粒状または粉末状の熱溶融性物質と、熱溶融した該物質
    へ分散または溶解して拡散する粒状または粉末状の色素
    と、熱溶融した該物質が拡散するインキビヒクルとを含
    む感温変色層が、基材に付され、光硬化性樹脂で被覆さ
    れていることを特徴とする不可逆性の温度履歴インジケ
    ータ。
  2. 【請求項2】 該光硬化性樹脂は、シリコーン系樹
    脂、エポキシ系樹脂、アミノ系樹脂、ウレタン系樹脂、
    ウレタンアクリレート系樹脂、エーテル系樹脂、エポキ
    シアクリレート系樹脂、エーテルアクリレート系樹脂、
    アルキド系樹脂、ビニルアセタール系樹脂、アクリル系
    ポリエステル樹脂、またはアクリル系樹脂であることを
    特徴とする請求項1に記載の温度履歴インジケータ。
  3. 【請求項3】 該光硬化性樹脂は、活性エネルギー線
    照射により重合硬化して形成されたものであることを特
    徴とする請求項2に記載の温度履歴インジケータ。
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