JP2002181635A - 加熱温度確認インジケータ - Google Patents

加熱温度確認インジケータ

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JP2002181635A
JP2002181635A JP2000381955A JP2000381955A JP2002181635A JP 2002181635 A JP2002181635 A JP 2002181635A JP 2000381955 A JP2000381955 A JP 2000381955A JP 2000381955 A JP2000381955 A JP 2000381955A JP 2002181635 A JP2002181635 A JP 2002181635A
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heating temperature
indicator
melted
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JP2000381955A
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English (en)
Inventor
Yoshie Miyata
祥江 宮田
Hiromichi Mizusawa
弘道 水沢
Daisuke Harumoto
大介 春本
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Nichiyu Giken Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nichiyu Giken Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安価に多数製造でき、加熱している食品をはじ
めとする種々の素材の内部の温度を色調の変化によって
正確に表示し、工程記録として変化後の色調のまま長期
間保存できる、簡便な新規の加熱温度確認インジケータ
を提供する。 【解決手段】加熱温度確認インジケータ1は、吸収性の
着色層3と、その表面に形成された不透明な加熱溶融層
4とからなる不可逆変色層10が、透明保護膜2で覆わ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品をはじめとす
る種々の素材を加熱する際に使用されるもので、その内
部の温度を色調の変化によって表示する加熱温度確認イ
ンジケータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】加工食品の製造や食品の調理の際に、加
熱が不十分であると病原菌により食中毒を引き起こして
しまうことがある。加熱が十分であることを確認するた
めには、食品の内部温度を計測する必要がある。
【0003】このような計測には、例えば熱伝対により
検知された温度をデジタル表示する温度計が使用され
る。この温度計は高価であるので、同時に大量に製造さ
れる加工食品の内部温度は同じ温度計で繰り返し計測さ
れる。短時間に次々計測するために熱伝対を完全に滅菌
しないで使用すると、熱伝対に付着している病原菌によ
って、加熱後の加工食品が再び汚染されてしまう虞があ
る。さらに十分に加熱されたことを記録として残すに
は、表示された温度をプリントアウトしなければならず
面倒である。
【0004】また計測には、特開昭61−130835
号公報に記載されている溶融性組成物と顕色材との積層
物を2枚の被覆保護膜で挟んで封入した温度測定用イン
ジケータが用いられることもある。このインジケータ
は、溶融性組成物が加熱されて融点で溶融し透明になる
結果、顕色材が目視できるようになるというものであ
る。しかし、一層簡便な構成のインジケータが望まれて
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためなされたもので、安価に多数製造でき、加
熱している食品をはじめとする種々の素材の内部の温度
を色調の変化によって正確に表示し、工程記録として変
化後の色調のまま長期間保存できる、簡便な新規の加熱
温度確認インジケータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の加熱温度確認インジケータは、実
施例に対応する図面を参照して説明すると以下のとおり
である。
【0007】本発明の加熱温度確認インジケータ1は、
図1の(A)に示すとおり、吸収性の着色層3と、その
表面に形成された不透明な加熱溶融層4とからなる不可
逆変色層10が、透明保護膜2で覆われている。
【0008】加熱溶融層4は、粒子状の加熱溶融物質を
含んでいる。このインジケータ1を加熱溶融物質の融点
以上の温度に加熱している素材へ差すと、同図(B)の
ように加熱溶融層4中の粒子状の加熱溶融物質が、溶融
して吸収性の着色層3へ吸収され不可逆的に拡散する。
すると着色層3の着色が観察されるようになる。その結
果、不可逆変色層10は変色したと判断される。
【0009】本発明の別な加熱温度確認インジケータ1
は、図2(C)に示すとおり、吸収性の着色層3と、そ
の片面に設けられた加熱溶融層5と、他方の面に設けら
れた吸収性の隠蔽層6とからなる不可逆変色層10が、
透明保護膜2で覆われている。
【0010】このインジケータ1を加熱している素材に
差すと、同図(D)のように加熱溶融層5中の加熱溶融
物質が、その温度により溶融して液状となって吸収性の
着色層3へ吸収されて不可逆的に拡散し、遂には色紙の
例示される吸収性の隠蔽層6を濡らす。すると隠蔽層6
は濡れにより色調の変化が観察されるようになる。その
結果、不可逆変色層10は変色したと判断される。ま
た、溶融した加熱溶融物質が吸収性の着色層3へ拡散
後、着色層3中の着色物質と共にさらに隠蔽層6へ拡散
すると、隠蔽層6は色調が変化する結果、不可逆変色層
10が変色したと判断されるものであってもよい。な
お、図2のインジケータ1の加熱溶融層5は不透明であ
っても透明であってもよい。
【0011】本発明の別な加熱温度確認インジケータ1
は、図3(E)に示すとおり、吸収性の隠蔽層6と、そ
の表面に形成された加熱溶融層5とからなる不可逆変色
層10が、透明保護膜2で覆われている。
【0012】このインジケータ1を加熱している素材に
差すと、同図(F)のように例えば加熱溶融層5中の加
熱溶融物質が溶融し、隠蔽層6は濡れて色調が変化する
結果、不可逆変色層10は変色したと判断される。ま
た、加熱溶融物質が着色しておりその溶融により吸収性
の隠蔽層6に拡散し、着色が観察される結果、不可逆変
色層10は変色したと判断されるものであってもよい。
【0013】本発明の加熱温度確認インジケータ1は、
図4の(G)にその一例を示しているように、前記の不
可逆変色層10が、基材7の表面に設けられて透明保護
膜2で覆われているものであってもよい。
【0014】不可逆変色層10が吸収性の着色層3とそ
の表面の加熱溶融層4とからなっているインジケータ1
の例を(G)に示す。このインジケータ1を加熱してい
る素材に差すと、同図(H)のように加熱溶融層4中の
粒子状の加熱溶融物質が溶融して着色層3へ吸収され不
可逆的に拡散し、着色層3の着色が観察されるようにな
る。その結果、不可逆変色層10は変色したと判断され
る。
【0015】図1〜図4に示す加熱温度確認インジケー
タは、加熱溶融物質の拡散および吸収が不可逆的である
ので、変色後に放冷しても変色前の色調に戻らない。
【0016】本発明の別な加熱温度確認インジケータ1
は、図5に示すとおり、基材7の表面に形成されて粒子
状の色素を含んでいる加熱溶融層8が、透明保護膜2で
覆われている。加熱溶融層8は、粒子状の加熱溶融物質
も含んでいる。このインジケータ1を加熱している素材
に差すことにより、溶融された加熱溶融物質に粒子状色
素が溶解して拡散し、遂には加熱溶融層8の全体が着色
する。その結果、加熱溶融層は、色調の変化が観察され
る。粒子状色素の拡散が不可逆的であって加熱溶融層8
自体が不可逆変色層として作用するので、インジケータ
1は変色後に放冷しても変色前の色調に戻らない。
【0017】図1〜5に示すインジケータの加熱溶融層
に含まれる加熱溶融物質は、常圧で加熱している素材の
確認すべき温度と近似の融点を有する粒子状であって、
熱溶融後に吸収性の着色層や吸収性の隠蔽層へ吸収され
拡散されたり、粒子状の色素を溶解して拡散させたりす
る性質を有している。この加熱溶融物質として、例え
ば、脂肪酸誘導体、アルコール誘導体、エーテル誘導
体、アルデヒド誘導体、ケトン誘導体、アミン誘導体、
アミド誘導体、ニトリル誘導体、炭化水素誘導体、ハロ
ゲン化炭化水素誘導体、チオール誘導体、スルフィド誘
導体から選ばれる少なくとも1種類が用いられる。脂肪
酸誘導体として、具体的にはミリスチン酸、パルミチン
酸、アジピン酸、オクタン酸、トリコサン酸、テトラト
リアコンタン酸、2,3−ジメチルノナン酸、2,3−
メチルテトラコサン酸、2−ヘキセン酸、ブラシン酸、
2−メチル−2−ドデセン酸、β−エレオステアリン
酸、ベヘノール酸、cis−9,10−メチレンオクタ
デカン酸、ショールムーグリン酸、3,3’−チオジプ
ロピオン酸−n−ドデシル、トリラウリン、パルミチン
酸アニリド、ステアリン酸アミド、ステアリン酸亜鉛、
サリチル酸アニリド、N−アセチル−L−グルタミン
酸、カプロン酸−β−ナフチルアミド、エナント酸フェ
ニルヒドラジド、アラキン酸−p−クロルフェナシル、
ギ酸コレステリル、1−アセト−2,3−ジステアリ
ン、チオラウリン酸−n−ペンタデシル、ステアリン酸
塩化物、無水パルミチン酸、ステアリン酸−酢酸無水
物、コハク酸、セバシン酸ベンジルアンモニウム塩、2
−ブロム吉草酸、α−スルホステアリン酸メチルナトリ
ウム塩、2−フルオルアラキン酸が挙げられる。アルコ
ール誘導体として、具体的にはオクタデシルアルコー
ル、コレステリン、D−マンニット、ガラクチトール、
ヘプタトリアコンタノール、ヘキサデカン−2−オー
ル、1−trans−2−オクタデセノール、β−エレ
オステアリルアルコール、シクロエイコサノール、d
(+)−セロビオース、p,p’−ビフェノール、リボ
フラビン、4−クロロ−2−メチルフェノール、2−ブ
ロモ−1−インダノールが挙げられる。エーテル誘導体
として、具体的には、ジヘキサデシルエーテル、ジオク
タデシルエーテル、シチジン、アデノシン、フェノキシ
酢酸ナトリウム、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノ
キシ)ベンゼン、アルミニウムトリエトキシドが挙げら
れる。アルデヒド誘導体として、具体的にはステアリン
アルデヒド、パララウリルアルデヒド、パラステアリン
アルデヒド、ナフトアルデヒド、p−クロロベンズアル
デヒド、フタルアルデヒド、4−ニトロベンズアルデヒ
ドが挙げられる。ケトン誘導体として、具体的にはステ
アロン、ドコサン−2−オン、フェニルヘプタデシルケ
トン、シクロノナデカン、ビニルヘプタデシルケトン、
4,4−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、ビス
(2,4−ペンタンジオナイト)カルシウム、1−クロ
ロアントラキノンが挙げられる。アミン誘導体として、
具体的にはトリコシルアミン、ジオクタデシルアミン、
N,N−ジメチルオクチルアミン、ヘプタデカメチレン
イミン、ナフチルアミン、p−アミノ安息香酸エチル、
o−トリチオ尿素、スルファメタジン、硝酸グアニジ
ン、p−クロロアニリン、プロピルアミン塩酸塩が挙げ
られる。アミド誘導体として、具体的にはヘキシルアミ
ド、オクタコシルアミド、N−メチルドデシルアミド、
N−メチルヘプタコシルアミド、α−シアノアセトアミ
ド、サリチルアミド、ジシアンジアミド、2−ニトロベ
ンズアミド、N−ブロモアセトアミドが挙げられる。ニ
トリル誘導体として、具体的にはペンタデカンニトリ
ル、マルガロニトリル、2−ナフトニトリル、o−ニト
ロフェノキシ酢酸、3−ブロモベンゾニトリル、3−シ
アンピリジン、4−シアノフェノールが挙げられる。炭
化水素誘導体として、具体的にはヘキサデカン、1−ノ
ナトリアコンテン、trans−n−2−オクタデセ
ン、ヘキサトリアコンチルベンゼン、2−メチルナフタ
レン、ビセンが挙げられる。ハロゲン化炭化水素誘導体
としては、具体的には塩化シアヌル、1−フルオロノナ
デカン、1−クロロエイコサン、1−ヨードペンタデカ
ン、1−ブロモヘプタデカン、1,2,4,5−テトラ
キス(ブロモメチル)ベンゼンが挙げられる。チオール
誘導体として、具体的にはペンタデカンチオール、エイ
コサンチオール、2−ナフタレンチオール、2−メルカ
プトエチルエーテル、2−ニトロベンゼンスルフェニル
クロリドが挙げられる。スルフィド誘導体として、具体
的には1,3−ジアチン、2,11−ジチア[3,3]パ
ラシクロファン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
ェニル)スルフィド、4,4−ジピリジルスルフィド、
4−メチルメルカプトフェノールが挙げられる。
【0018】粒子状の色素は、例えば直接染料、酸性染
料、塩基性染料、分散染料、反応性染料、油溶性染料、
建築染料、媒染染料、アゾイック染料、硫化染料の例示
される染料や染料前駆体、有機顔料、無機顔料、着色体
が用いられる。具体例には、C.I.ディレクト・オレン
ジ39、C.I.アシッド・イエロー73、C.I.ベイシ
ック・レッド38、カチオン・レッドSGLH(保土ヶ
谷化学社製)、C.I.モルダント・ブラック38、C.
I.アゾイック・ブルー9、C.I.アゾイック・ジアゾ
・コンポーネント11、C.I.サルファー・レッド5、
C.I.バット・バイオレット2、C.I.ディスパース・
ブルー3、C.I.ディスチャージ・レッドBB(三井東
圧染料社製)、C.I.リアクティブ・ブルー19、C.
I.リアクティブ・ブルー15、レマゾールBrブルー
R-KN(三菱社製)、C.I.ソルベント・オレンジ
2、フラビアニック・アジド・ジソジウム・ソールト、
プリムリンスルホン酸、4,10−ジブロムアントアン
トロン、コチニールレーキ、C.I.ピグメント・イエロ
ー1、C.I.ピグメント・レッド209、C.I.ピグメ
ント・イエロー109、C.I.ピグメント・グリーン1
0、C.I.ピグメント・バイオレット23、紺青、硫酸
ストロンチウム、カーボンブラック、酸化チタンが好適
に用いられる。これらの色素は、2種以上混合して用い
てもよい。なお、前記C.I.は、カラー・インデックス
の略字である。
【0019】これらを用いることにより、インジケータ
1は、加熱溶融物質の融点以上の温度に曝されたとき、
色調が変化して、素材内部が所期の加熱温度に達したこ
とを表示する。
【0020】加熱溶融層4、5、8は、これらの加熱溶
融物質、または加熱溶融物質と粒子状の色素を含むイン
クを調製し、スクリーン印刷、コーター印刷またはグラ
ビア印刷の方法により印刷したり、これらを含む組成物
を調製して塗布することで、好適に形成される。
【0021】着色層3や隠蔽層6は、上質紙、色紙、和
紙、または普通紙が好適に用いられる。これらの紙は着
色されたものであってもよく、着色しているインクを印
刷したものであってもよい。
【0022】加熱溶融層4、5、8には、粒子状の色素
の他に、色調変化を増幅させるため助色剤や補助色素が
含まれていてもよい。この助色剤は、粒子状色素と対照
色を示す色のものが好ましく、加熱溶融物質の溶融を阻
害しないものである。例えば直接染料、酸性染料、塩基
性染料、分散染料、反応性染料、油溶性染料、建築染
料、媒染染料、アゾイック染料、硫化染料の例示される
染料、有機顔料、無機顔料が用いられる。例えば赤系色
の粒子状色素に対して助色剤としては青色のスピロンブ
ルーGNH(保土ケ谷化学社製)が用いられ、青系色の
粒子状色素に対して助色剤としてはオイルオレンジSS
(シラド化学社製)が用いられる。粒子状色素を分散、
染色させ易くするために、分散剤としてタルク、炭酸マ
グネシウム、シリカを混合してもよい。
【0023】基材7には、素材に差したときに変形せず
燃焼しないものが用いられ、具体的には紙や加工紙から
なる紙製シート、またはポリプロピルピレン樹脂やポリ
エチレンテレフタレート樹脂やアクリル樹脂からなるプ
ラスチックシート、檜材や割箸用木材が用いられる。紙
製の着色層3または基材7は、素材の形状や加熱器具の
形状に合わせた形であり、例えば細長い短冊状にしても
よく、図6のように一端が先細りの短冊状にしてもよ
い。必要に応じて着色される。
【0024】透明保護膜2は、素材に応じて耐水性、耐
油性、耐熱性に優れたものが適宜用いられ、具体的には
ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン、ナイロン、またはエポキシ樹脂からなり、フィ
ルム、シート、または袋であって不可逆変色層等を覆う
ものである。透明保護膜2は図1〜5に示すように先端
で折り返されていてもよく、その2枚で基材等を挟んで
貼り合わされていてもよい。インジケータ1が透明保護
膜2で覆われていると、着色層3や加熱溶融層4、5、
8や隠蔽層6や基材7が、素材に溶出する虞はない。そ
のため素材が食品等である場合にも衛生的に使用するこ
とができる。
【0025】前記のインジケータの加熱溶融層4、5、
8が、異なる温度で変色する複数の層であってもよい。
この複数の加熱溶融層4、5、8が別々に設けられてい
ることにより一種類の加熱温度確認インジケータ1で、
幅広い温度の表示が可能である。
【0026】加熱溶融層4、5、8は、帯状、円形状、
または四角形状であることが好ましい。図6に示すよう
に、加熱溶融層4、5、8は帯状であり、これに並行す
る目盛り12が基材7上に設けられているとなお好まし
い。この目盛り12が設けられていると、素材11へ加
熱温度確認インジケータ1を差した深さが確認できると
ともに、どの深さで加熱が十分であったかを簡便に確認
することができる。
【0027】本発明の加熱温度確認インジケータ1は安
価かつ簡便に多数製造できるため一度きりの使用に供さ
れる。そのため、温度計を繰り返し使用した場合のよう
に、一旦十分に加熱された食品が温度計に付着した病原
菌によって再び汚染されてしまうという虞がない。ま
た、インジケータ1は、長期間経過しても変化後の色調
のままであるので、食品をはじめとする種々の素材の内
部温度が所期の温度に加熱されたことの工程記録として
保存することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の加熱温度確認インジケータ1
を、実施例に対応する図面を参照して詳細に説明する。
図6は、加熱温度確認インジケータ1の使用途中を示す
正面図である。
【0029】図1に示す加熱温度確認インジケータを例
にして説明する。短冊状で紙製の吸収性着色層3の表面
に、不透明な加熱溶融層4が形成されている。紙製の着
色層3は一端が先細りになっている。加熱溶融層4は帯
状であって、着色層3の先細りの先端近傍で先細りにな
っている。この加熱溶融層4を覆いつつ、着色層3の先
細りの先端で折り返された樹脂製の透明保護膜2が着色
層3全面を覆っている。
【0030】前記の実施例に従い図1に示す加熱温度確
認インジケータを試作した例を実施例1に、図5に示す
加熱温度確認インジケータを試作した例を実施例2、3
に示す。
【0031】(実施例1)先ず、加熱溶融層を形成する
ために用いられるインクは、ステアリン酸アミド80
g、酸化チタン10g、エチルベンゼン160g、エチ
ルセルロース16gを混合することにより調製した。こ
のインクをコーター印刷により吸収性着色層である黒色
上質紙の片面に印刷し、その色調が白色に観察される加
熱溶融層を形成した。加熱溶融層を覆って厚さ200μ
mのポリプロピレン製透明フィルムでラミネート加工し
て、加熱温度確認インジケータを得た。このインジケー
タを90℃以上に加熱したハンバークに差し、暫くして
引き抜くと、差していた部位の加熱溶融層の色調は、白
色から黒色に変色していた。
【0032】(実施例2)先ず、加熱溶融層を形成する
ために用いられるインクは、ミリスチン酸50g、カチ
オンレッドSGLH(保土ケ谷化学社製)2g、タルク
5g、スピロンブルーGNH(保土ケ谷化学社製)0.
9g、HITメジウム(十条加工社製)80gを混合す
ることにより調製した。このインクをスクリーン印刷に
より基材であるポリプロピレン合成紙の片面に印刷し
て、その色調が紫色に観察される加熱溶融層を形成し
た。加熱溶融層を覆ってポリプロピレン製透明フィルム
でラミネート加工して、加熱温度確認インジケータを得
た。このインジケータを50℃以上に加熱した粥に差
し、暫くして引き抜くと、差していた部位の加熱溶融層
の色調は、紫色から赤色に変色していた。
【0033】(実施例3)先ず、異なる温度で溶融する
2種類の加熱溶融層を形成するために用いられるインク
を調製した。第一のインクは、ヘプタトリアコンタノー
ル70g、紺青13g、炭酸マグネシウム5g、オイル
オレンジSS(シラド化学社製)1g、PASメジウム
(十条加工社製)150gを混合することにより調製し
た。第一のインクは100℃で溶融して変色が観察され
るものである。一方、第二のインクは、パラステアリル
アルデヒド90g、C.I.サルファー・レッド5の0.
09g、タルク9g、ハイセットメジウム(ミノグルー
プ製)100gを混合することにより調製した。この第
二のインクは80℃で溶融した変色が観察されるもので
ある。この第一および第二のインクをスクリーン印刷に
より基材である300μmのポリカーボネートの片面上
に別々に印刷した。第一のインクからはその色調が茶色
に観察される第一の加熱溶融層が形成され、第二のイン
クからはその色調が白色に観察される第二の加熱溶融層
が形成された。両方の加熱溶融層を覆ってポリプロピレ
ン製透明フィルムでラミネート加工して、加熱温度確認
インジケータを得た。このインジケータを約80℃に加
熱した金属粉に差し、暫くして引き抜くと、差していた
第二の加熱溶融層の色調は、白色から赤色に変色してい
たが、第一の加熱溶融層の色調は茶色のままであった。
次に新たにこのインジケータを100℃以上に加熱した
金属粉に差し、暫くして引き抜くと、第二の加熱溶融層
の色調のみならず、第一の加熱溶融層の色調も茶色から
青色へ変色していた。
【0034】なお、差し込まれていなかった部分の加熱
溶融層の色調は変化しなかった。このインジケータは放
冷された後も、さらに長期間保存した後も、計測後の色
調のままであった。得られたいずれのインクで印刷した
加熱溶融層も、所期の温度未満に加熱されても変色しな
い。
【0035】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の加
熱温度確認インジケータは、加熱された食品をはじめと
する種々の素材の内部温度を、色調の変化によって正確
に表示する。所期の内部温度に達したか否かは、この色
調の変化を目視で観察することにより簡便に確認するこ
とができる。インジケータは簡便な構成で安価に多数製
造できるので一度きりの使用に供されるため、便利であ
る。しかも衛生的であるので食品の内部温度の確認に好
適に使用できる。このインジケータは、長期間経過して
も色調の変化したままであるので、加熱された素材の内
部温度が所期の温度に達したことの記録として保存する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する温度表示インジケータの一実
施例の要部断面図である。
【図2】本発明を適用する温度表示インジケータの別な
実施例の要部断面図である。
【図3】本発明を適用する温度表示インジケータの別な
実施例の要部断面図である。
【図4】本発明を適用する温度表示インジケータの別な
実施例の要部断面図である。
【図5】本発明を適用する温度表示インジケータの別な
実施例の要部断面図である。
【図6】本発明を適用する温度表示インジケータの実施
途中を示す正面図である。
【符号の説明】
1は加熱温度確認インジケータ、2は透明保護膜、3は
吸収性の着色層、4は不透明な加熱溶融層、5は加熱溶
融層、6は隠蔽層、7は基材、8は粒子状色素を含む加
熱溶融層、10は不可逆変色層、11は素材、12は目
盛りである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収性の着色層と、その表面に形成さ
    れた不透明な加熱溶融層とからなる不可逆変色層が、透
    明保護膜で覆われていることを特徴とする加熱温度確認
    インジケータ。
  2. 【請求項2】 吸収性の着色層と、その片面に設けら
    れた加熱溶融層と、他方の面に設けられた吸収性の隠蔽
    層とからなる不可逆変色層が、透明保護膜で覆われてい
    ることを特徴とする加熱温度確認インジケータ。
  3. 【請求項3】 吸収性の隠蔽層と、その表面に形成さ
    れた加熱溶融層とからなる不可逆変色層が、透明保護膜
    で覆われていることを特徴とする加熱温度確認インジケ
    ータ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの不可逆変色
    層が、基材の表面に設けられて該透明保護膜で覆われて
    いることを特徴とする加熱温度確認インジケータ。
  5. 【請求項5】 基材の表面に形成されて粒子状の色素
    を含んでいる加熱溶融層が、透明保護膜で覆われている
    ことを特徴とする加熱温度確認インジケータ。
  6. 【請求項6】 前記加熱溶融層が、異なる温度で溶融
    する複数の層であることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の加熱温度確認インジケータ。
  7. 【請求項7】 前記加熱溶融層は帯状であり、これに
    並行する目盛りが該基材上に設けられていることを特徴
    とする請求項4または5のいずれかに記載の加熱温度確
    認インジケータ。
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