JP2003130569A - 螺旋状内面溝付管及びその製造方法 - Google Patents
螺旋状内面溝付管及びその製造方法Info
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Abstract
ド角が大きな内面溝付管を製造することのできる改良さ
れた方法を提供すること。 【解決手段】ガイドロール10を経て引出された表面平
滑な金属管1は、溝付プラグ4の回転方向と同じ方向に
回転する引抜きダイス11と回転保持具12を経て捩り
加工が付与され、溝付プラグ4及び押圧部材6が存在す
る位置で内面溝付加工が施された後、引続き仕上げダイ
ス7を通して加工される。この場合、金属管1は引抜き
ダイス11と仕上げダイス7との間では捩りに対して剛
体として回転し、仕上げダイス7部で集中的に金属管1
に逆戻りの捩り変形が生じ、その先は捩りが解消されて
定常的に引抜かれるため、逆戻りの捩れ変形の分のリー
ド角がプラスされたリード角を有する螺旋状内面溝付管
15となる。
Description
などとして使用される、内面に複数の螺旋状の溝が形成
された内面溝付管の製造方法及びその方法により製造さ
れた内面溝付管に関するものである。
は、管内に相変化する冷媒を流動させ、管外流体と熱交
換させることにより冷媒の蒸発又は凝縮を生じさせる伝
熱管として、内面に複数の螺旋状の溝が形成された内面
溝付管が使用されている。
−007920号公報、特開平5−329529号公
報、特開平6−015345号公報等に見られるよう
に、内外面が平滑な金属管内に、外周に螺旋状の溝が形
成された溝付プラグを入れ、その溝付プラグが位置する
部位の金属管の外周面を押圧することで金属管の内面に
多数の螺旋状の溝を形成する方法によって製造されてい
る。
す。内外面が平滑な管1の内部には、外周に複数の螺旋
状の溝5を有する溝付プラグ4が回転自由な状態で連結
棒3を介してフローティングプラグ2と接続して配置さ
れている。そして、管1を引き抜くことでフローティン
グプラグ2はこれを支える引抜きダイス9の位置で止ま
り、それにより溝付プラグ4も引抜き方向での位置が固
定される。
面を遊星回転する押圧手段6、例えば複数のボール又は
ロールで押圧することで、管1の内面は溝付プラグ4に
押付けられ、溝付プラグ4の溝5に応じた隆起部によっ
て画定された螺旋状の溝8が形成され、その後、外径等
を整える仕上げダイス7を通して空引き加工され、内面
に複数の螺旋状の溝8を有する螺旋状内面溝付管101
が製造される。
8と管軸とは所定の角度(リード角)をなしている。内
面の溝8にリード角をつけることで、内面溝付管を伝熱
管として使用した場合、液化した冷媒は溝に沿って流れ
たとき環状流となり、管内面の壁面の液膜が薄くなり伝
熱特性の向上に寄与するとされている。
付管の別の製造方法として、ストレートの内面溝が形成
された溝付管をツイスト加工することにより内面溝にリ
ード角を付ける方法が提案されている。
0度以上と大きくなると、凝縮性能が向上することが判
明しているが、前記した従来の一般的な加工方法では、
リード角を大きくすることは溝付プラグにおける溝のリ
ード角を大きくすることになり、それに伴って管を引き
抜く荷重が増加し、断管に至るなどの加工上の問題が発
生し、高リード角の内面溝付管の生産性が阻害され、現
実的に加工できる内面溝付管の溝のリード角としては3
7度程度が限度であった。
加工する方法の場合、内面溝付加工とツイスト加工が別
工程とならざるを得ない上に大型の装置が必要で、生産
性に問題が残る。
加工方法を用いて内面溝のリード角が大きな内面溝付管
を製造することのできる改良された方法を提供すること
にある。
達成するために、表面平滑な金属管を用いて大きなリー
ド角を持つ螺旋状内面溝付管を製造する方法として、内
面溝付加工される金属管に捩り加工の手段を適用したこ
とを特徴とするもので、その具体的方法は次のような項
目となる。
示したもので、表面平滑な金属管に捩り加工を施す工程
と、前記金属管に内面溝付加工を施す工程と、内面溝付
加工が施された金属管に前記捩り加工とは逆向きの捩り
加工を施す工程とを含み、前記各工程を連続して実施す
ることを特徴としている。
加工を表面平滑な金属管に回転を与えることを規定した
ものである。
面溝付加工に先立って前記金属管に縮径加工を施すこと
を規定したものであり、それによって長尺な金属管の加
工を連続的の加工することができる。
加工の方法を規定したもので、請求項6が高速回転の転
造方式、請求項7が縮径加工と同時に内面溝付加工を行
う方式を適用している。
おける引抜きダイスに特定方向の回転が付与され、請求
項9に記載の発明は、回転保持冶具の併用により捩り加
工の駆動力を補うことにしている。
加工の方法として、内面溝付加工された金属管の表面状
態や外径を整える仕上げダイスによる空引き加工を採用
したことを特徴としている。
の捩り加工における捩り方向を金属管の内面溝付加工に
使用される溝付プラグの回転と同じ方向とすることを規
定している。
するに、図1は本発明に係る方法の一つの実施形態を示
す。
た表面平滑な金属管1、例えば軟質な銅管は、位置Bの
引抜きダイス11と回転保持具12を経て溝付プラグ4
及び押圧部材である転造ボール6が存在する位置Cで内
面溝付加工が施された後、引続き仕上げダイス7を通し
て加工されることは従来と同様であるが、この実施形態
においては引抜きダイス11が回転可能に構成され、そ
の引抜きダイス11の後段に金属管を保持して引抜きダ
イス11と共に回転する回転保持具12が配置され、フ
ローティングプラグ2に連結棒3を介して回転自在に支
持された溝付プラグ4の回転方向と同じ方向に所定速度
の回転が加えられ、内面溝付加工される金属管に捩りが
付与できるようになっている。従って、位置Cで内面溝
付加工される金属管に捩りを付与しない場合に比べ、内
面溝のリード角が大きな内面溝付管15を得ることがで
きる。
11と回転保持具12の回転により位置AB間で金属管
に一定ピッチの捩り変形させると共に、位置BD間では
捩りに対し剛体として回転し、位置Dの仕上げダイス7
部で集中的に逆戻りの一定ピッチの捩り変形が生じ、そ
の先は捩れが解消されて定常的に引抜かれる点にある。
角で見ると、AC間は平滑管であるため管が捩れても平
滑管のままであるが、C部で内面溝付加工が施されて溝
付プラグにおける溝のリード角と同じリード角の内面溝
が形成される。そして、D部では逆戻りの捩れ変形の分
のリード角をプラスした大きなリード角となる。
れる。
リード角、rF:内面溝付管の半径、ωBB :引抜きダイ
スの回転速度(rpm)、Vf:仕上管の引抜き速度を
表す。
製造する方法として、内面溝付加工の前位で金属管に一
定ピッチの回転を付与し、捩り加工を定常的に付加する
ことで、高リードの内面溝付管を製造することができ
る。
きダイス11に供給される金属管1を、その軸線を中心
として回転させている点である。
ボビン13自体を溝付プラグ4の回転方向と同じ方向に
一定速度で回転させているが、金属管1が短尺な場合、
その金属管を保持し、その軸線を中心として回転させれ
ばよい。何れの場合も図1の態様と同様、式(1)分の
リード角増加が可能となる。引抜きダイス11の回転速
度をボビン13の回転速度に置きかえれば良い。
者との違いは、引抜きダイス部11部で引抜きと共に内
面溝付加工を施し、引抜きダイス11と共に回転する回
転保持具12をもって内面溝付加工された金属管に溝付
プラグ14の回転方向と同じ方向の回転を付与している
点である。
ティングプラグ2に対し短い連結棒31を介して回転自
在に支持されている。この態様の場合も他の態様と同
様、形成される内面溝のリード角の増加が可能となる。
の場合を示すが、材質はそれに限定されず、銅合金、ア
ルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鋼などであっても
良い。
明する。
肉厚0.39mmの軟質銅管を、引抜きダイス11として
内径9.25mm、仕上げダイス7として内径8mmのもの
用意すると共に、溝付プラグ4として溝深さ0.2mm、
溝数50、溝のリード角39度のものを用意し、図1に
示す態様と同様の方式を用いて仕上げダイス7と回転保
持貴具12を溝付プラグ4の回転方向と同じ方向に回転
させ、銅管の引抜き速度に対する引抜きダイス11の回
転数を種々変化させて螺旋状内面溝付銅管を製造し、内
面溝のリード角の変化を測定した。その結果を図4に示
す。なお、図4におけるリード角増加量は銅管を回転さ
せない場合を基準にした。
が同一でも金属管を回転させることで加工後の内面溝付
管における内面溝のリード角が約6.5度増加し、40
度以上のリード角を持つ内面溝付管を製造することがで
きた。
ス、仕上げダイス及び溝付プラグを用いる共に、銅管と
して実施例1と同じ寸法のコイル状の軟質銅管を用意
し、図2に示す方式を用い、ボビン13を溝付プラグ4
の回転方向と同じ方向に回転させると共に引抜きダイス
11を同じ方向に回転させて螺旋状内面溝付管を製造し
た。その結果、引抜き速度に対する銅管の回転数は30
回/mまで可能であり、リード角は回転のない場合と比
較して10度増加したものを得ることができた。
厚0.5mmの軟質銅管を、引抜きダイスとして内径1
7.5mm、仕上げダイスとして内径15mmのものを用意
すると共に、溝付プラグとして溝深さ0.3mm、溝数4
8、溝のリード角35度のものを用意し、実施例2と同
様にして螺旋状内面溝付銅管を製造した。その結果、引
抜き速度に対する銅管の回転数は30回/mまで可能で
あり、内面溝のリード角は回転のない場合に比べ10度
増加したものを得ることができた。
m、肉厚0.5mmの軟質銅管、引抜きダイスとして内径
9.25mmのもの、溝付プラグとして溝深さ0.2mm、
溝数50、溝のリード角0度のもの及び仕上げダイスと
して内径8mmのものを夫々用意し、図3に示す態様と同
様の方式を用い、引抜きダイス11と回転保持具12を
実施例1と同様に回転させて内面溝付管を製造した。そ
の結果、溝のリード角が15度の内面溝付銅管を得るこ
とができた。
内面溝付加工される金属管に捩り加工の手段を適用する
ことで、溝付プラグの溝のリード角(軸線と溝のなす角
度)を変えることなく内面溝のリード角が大きな螺旋状
内面溝付管を加工性の低下を招くことなく容易に得るこ
とができる。また、伝熱性能の高い溝リード角の大きな
内面溝付管の加工を容易にすることは、それを用いたエ
アコン等の熱交換器の性能も向上することになり、エネ
ルギーの消費を抑え地球環境を守る上からも効果があ
る。
説明図である。
略説明図である。
略説明図である。
増加量の変化を示すグラフである。
概略説明図である。
Claims (12)
- 【請求項1】表面平滑な金属管に特定方向の捩り加工を
施す工程と、前記金属管に内面溝付加工を施す工程と、
内面溝付加工が施された金属管に前記捩り加工とは逆向
きの捩り加工を施す工程とを含み、前記各工程を連続し
て実施することを特徴とする螺旋状内面溝付管の製造方
法。 - 【請求項2】前記特定方向の捩り加工が表面平滑な金属
管をその軸心を中心にして回転させる加工であることを
特徴とする請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】金属管を回転させる加工が金属管を巻付け
たボビンを特定方向に回転させる加工であることを特徴
とする請求項2に記載の製造方法。 - 【請求項4】内面溝付加工を施す前に引抜きダイスを用
いて金属管に縮径加工を施すことを特徴とする請求項
1、2又は3に記載の製造方法。 - 【請求項5】前記引抜きダイスを特定方向に回転させる
ことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。 - 【請求項6】前記内面溝付加工が溝付けされる金属管の
外周を公転する押圧手段による加工であることを特徴と
する請求項1〜5の何れか1に記載の製造方法。 - 【請求項7】前記内面溝付加工が引抜きダイスを用いた
縮径加工であることを特徴とする請求項1に記載の製造
方法。 - 【請求項8】前記引抜きダイスを特定方向に回転させる
ことを特徴とする請求項7に記載の製造方法。 - 【請求項9】前記引抜きダイスの前又は後に配置され、
特定方向に回転可能な回転保持治具によって金属管を保
持することを特徴とする請求項4〜7の何れか1に記載
の製造方法。 - 【請求項10】前記逆向きの捩り加工が仕上げダイスを
用いた引抜き加工であることを特徴とする請求項1〜9
の何れか1に記載の製造方法。 - 【請求項11】前記特定方向が内面溝付加工に用いられ
る溝付プラグの回転と同じ方向であることを特徴とする
請求項1〜10の何れか1に記載の製造方法。 - 【請求項12】内面溝付加工に先立って管材に捩り加工
が施され、内面溝付加工後に前記捩り加工とは逆向きの
捩り加工が施されてなることを特徴とする螺旋状内面溝
付管。
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JP2001324532A JP3743342B2 (ja) | 2001-10-23 | 2001-10-23 | 螺旋状内面溝付管及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008267788A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-11-06 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 伝熱管 |
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2001
- 2001-10-23 JP JP2001324532A patent/JP3743342B2/ja not_active Expired - Fee Related
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