JP2003130459A - 給湯方法及び給湯システム - Google Patents

給湯方法及び給湯システム

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JP2003130459A JP2001326915A JP2001326915A JP2003130459A JP 2003130459 A JP2003130459 A JP 2003130459A JP 2001326915 A JP2001326915 A JP 2001326915A JP 2001326915 A JP2001326915 A JP 2001326915A JP 2003130459 A JP2003130459 A JP 2003130459A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱上限温度以上の低温湯を残すことなく給
湯のために使用しつつも、給湯使用における出湯特性の
悪化を招くことのないようにし得る給湯方法及び給湯シ
ステムを提供する。 【解決手段】 入水管6からの入水により充満状態に維
持される貯留槽2内から加熱回路4に取り出してヒート
ポンプ3により高温湯に熱交換加熱して上部に戻す。給
湯回路8からの給湯要求があれば、センサ22による中
段取出温度Tmが設定入湯温度Tn以上である限り、まず
は開閉弁55のみ開けて中段取出管52からのみ取り出
し、Tm<Tnになれば中段・上段の両開閉弁55,55
を同時開にして両取出管52,51から取り出し、セン
サ21による上段取出温度Tu+Tm<Tnになれば開閉
弁55のみ開けて上段取出管51からのみ取り出すよう
に開閉切換制御する。取り出した湯に対し湯水混合弁7
1で水を混合して設定給湯温度にして給湯回路に給湯す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下部から取り出し
た湯水を例えばヒートポンプ等の外部熱源手段により加
熱昇温させた高温湯を上部に戻して貯留槽に貯留してお
き、この貯留槽から取り出した湯に水を混合することに
より所定温度に温調してから給湯するための給湯方法及
び給湯システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の給湯システムとしてヒー
トポンプを外部熱源として利用する貯湯式給湯システム
が知られている。例えば図13に示すように、ヒートポ
ンプ3の凝縮器に対し貯留槽2内の湯水を通過させて熱
交換加熱することにより貯留槽2内の湯水を高温に加熱
し、この高温湯を貯留槽2から出湯させて給湯に利用す
る給湯システムが知られている。このものにおいては、
貯留槽2内の湯水をヒートポンプ3との間で循環させる
循環路41及び循環ポンプ42からなる循環手段が設け
られており、上記表ヒートポンプ3及び循環ポンプ42
を作動させて貯留槽2の下部から取り出した湯水を上記
ヒートポンプ3の凝縮器で熱交換加熱して高温湯(例え
ば90℃の高温湯)にし、これを上記貯留槽2の上部に
戻して貯留すようになっている。この際、ヒートポンプ
3の成績係数(COP)向上のためや圧縮機の保護のた
めに、加熱対象である貯留槽2内の湯水温度が所定温度
(例えば40℃)以上になれば、すなわち凝縮器の入り
側の温度センサ43による検出温度が上記所定温度にな
れば上記の循環による加熱を停止させるという制御が行
われている。つまり、上記圧縮機の能力やヒートポンプ
3内に循環される熱媒体(冷媒)の特性上より、所定量
以上の温度差がなければ、熱交換加熱自体が不能となる
ためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
給湯システムによると、貯留槽内の湯水の状態によって
は加熱作動させても貯留槽内の湯水全量を高温に加熱し
得ず、相対的に低温のままで加熱不能の残湯が生じてし
まうことがある。このため、給湯装置としては上記残湯
量を考慮して貯留槽の容量を増大させる必要が生じ、給
湯装置全体が大きくなってしまうという不都合を招いて
いる。
【0004】すなわち、加熱停止後に給湯のために貯留
槽2上部から出湯路50を通して出湯されこれに伴い貯
留槽2下部に入水路6から入水されると、貯留槽2内の
湯水は上半部が高温部分になり下半部が低温部分という
温度差のある温度層に分かれた分布状態になる。ここ
で、図13の左半分に示す状態Aのように上半部に例え
ば40℃の残湯WRが分布し、下半部に例えば15℃の
水WLが分布しているとすれば、この状態Aから循環ポ
ンプ42を作動させてヒートポンプ3からの受熱により
貯留槽2内の湯水の加熱を開始させると、下半部の水W
Lは上記ヒートポンプ3により熱交換加熱されて例えば
90℃の高温湯WHとなって貯留槽2上部に戻される。
この際、貯留槽2上部に戻される加熱後の高温湯WH
と、上記残湯WRとの間の温度差が通常25℃以上ある
と、両者は互いに混ざり合わず、間に僅かな上下幅の混
合層(境界層)WDを挟んで上下に分かれたままで、高
温湯WH部分だけが順次増大することになる。そして、
図13の右半分に示す状態Bのように上記の水WLが全
て加熱されて貯留槽2の上部に戻されると、これに押し
下げられて残湯WR部分が貯留槽2の下部に分布するよ
うになる。この際、この残湯WRが加熱不能な上限温度
以上であると加熱作動自体が停止されてしまうため、貯
留槽2内は上半部に90℃の高温湯WHが分布し、下半
部に上記の40℃の残湯WRが非加熱のまま残されてし
まうことになる。
【0005】そして、図13の状態Bにおいて給湯のた
めに貯留槽2の上部から高温湯WHを出湯させるとそれ
に伴い入水路6から下部に入水され(同図の状態C参
照)、この入水により残湯WRが押し上げられ高温湯W
Hが全て出湯されてしまうと、再び図13の状態Aとな
る。
【0006】一方、このような貯湯式給湯システムにお
いては上記貯留槽2の上部に風呂追い焚き用の熱交換器
を配設して上記高温湯WHからの熱交換加熱により追い
焚きさせることも行われる場合がある。この場合では、
たとえ給湯のために出湯が行われたとしても、貯留槽2
の上部に高温湯WHをなるべく残しておくようにしたい
という要求がある。しかしながら、上記の如く貯留槽2
の上部に低温の残湯WRが充満した状態Aになると追い
焚き不能という事態も発生し得る。このため、給湯使用
されても高温湯WHが上部に残るように余裕代を持たせ
て貯留槽を大型化する必要が生じてしまう。
【0007】以上のような不都合はヒートポンプ以外の
外部熱源手段により貯留槽内の湯水を加熱する場合にお
いても生じ得る。
【0008】以上の不都合を解消させるために、給湯の
ために貯留槽2から出湯させる場合には貯留槽2の中段
位置から残湯WR部分を先に出湯させ、その後に上部か
らの高温湯WHの出湯に切換えるという給湯方法が考え
られる。しかしながら、給湯のために残湯WR部分の全
てを出湯させて出湯温度が設定給湯温度近傍まで低下し
てから上部からの高温湯WHの出湯に切換えるようにす
ると給湯特性(給湯の出湯特性)の悪化を招くことにな
る一方、上記残湯部分WR部分の出湯を途中で止めて上
部からの高温湯WHの出湯に切換えてしまうと程度の差
はあるものの残湯WRが結局残り上記の如き不都合を招
くことになる。
【0009】すなわち、図14の左半分に示すように中
段位置からのみの出湯を長く継続すると湯水混合手段に
対する出湯温度(同図左半分の点線参照)は残湯WR部
分の減少と共に下部から給水されて入水するため設定給
湯温度(例えば38〜40℃)近傍まで低下し、この時
点で上段位置からの高温湯WHの出湯に切換えると出湯
温度はその中段から上段への切換えと同時に急激に上昇
することになる。すると、湯水混合手段において設定給
湯温度に温調するための水の混合比を瞬時に変更させる
ことが必要となるものの、混合比の急変に湯水混合手段
が追随し得ずに一時的に遅れが生じて給湯温度(同図左
半分の実線参照)も一時的に大変動してしまい、給湯特
性(給湯の出湯特性)も一時的に大変動してしまうこと
になる。
【0010】一方、中段位置からの出湯(残湯WR部分
の出湯)を途中で止めて上段に切換えるようにすると、
図14の右半分に示すように切換による出湯温度(同図
右半分の点線参照))の急上昇の程度は少なくなり、そ
の分、給湯温度(同図右半分の実線参照)の変動の程度
も少なくはなるものの、高温湯WHの消費に伴い、貯留
槽2の上部に残湯WRが残ることになり、上述の不都合
が結局生じてしまうことになる。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、加熱上限温度
以上の残湯を残すことなく給湯のために使用しつつも、
給湯使用における出湯特性の悪化を招くことのないよう
にし得る給湯方法及び給湯システムを提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明では、加熱手段により加熱され
て内部の貯湯が上下方向に温度差を有する層をなして貯
留されている貯留槽から出湯させ、この出湯に湯水混合
手段において水を混合することにより所定温度に温調し
てから給湯に利用する給湯方法を対象として、上記貯留
槽の上下方向に互いに離れた2以上の各部位から貯湯を
取り出して出湯させる取出口を個別に設定し、上記貯留
槽から湯水混合手段への出湯に際し、上記2以上の取出
口から同時に取り出した上記各部位の貯湯を混合比可変
に混合することにより上記湯水混合手段が受ける入湯の
入湯温度が略一定になるように上記混合比を変更制御す
るようにした。
【0013】上記請求項1の給湯方法によれば、貯留槽
内の貯湯が上段位置の高温湯と、それよりも下方位置の
低温湯とに温度差を有する層に分かれた状態で、上下方
向に離れた上記2以上の各部位の取出口から内部の貯湯
が同時に取り出されて混合され、しかもその混合比が変
更制御されるため、湯水混合手段に対する入湯温度が略
一定にされる。このため、湯水混合手段での湯・水の混
合により所定の温度(例えば設定給湯温度)に温調する
際に、上記入湯温度の急変に起因する制御遅れを回避し
て、確実に設定給湯温度での給湯を行うことが可能にな
り、給湯使用における出湯特性の悪化の発生を回避する
ことが可能になる。その上に、常に上記の下方位置にあ
る低温湯が取り出されて消費され、給湯のための取り出
し出湯が継続する限り、ついにはその低温湯の全てが消
費されることになる。このため、加熱手段による加熱不
能な低温湯の残留を回避して上部の高温湯以外の貯留層
内の湯水が全て加熱手段により加熱可能となり、低温湯
の残留を考慮した貯留層の容量増大化を回避して貯留層
のコンパクト化が図られる一方、そのようにしても高温
湯の湯切れ発生という事態の発生を回避して給湯使用上
の利便性の確保が図られることになる。
【0014】請求項2に係る発明では、加熱手段により
加熱されて内部の貯湯が上下方向に温度差を有する層を
なして貯留されている貯留槽から出湯させ、この出湯に
湯水混合手段において水を混合することにより所定温度
に温調してから給湯に利用する給湯方法を対象として、
上記貯留槽の上下方向に互いに離れた2以上の各部位か
ら貯湯を取り出して出湯させる取出口を個別に設定し、
上記貯留槽から湯水混合手段への出湯に際し、上記2以
上の取出口の内の最下段の取出口からの出湯を優先させ
つつ上記2以上の取出口の内から選択した1又は2以上
の取出口からの取り出しに順次切換えることにより、上
記湯水混合手段が受ける入湯の入湯温度の温度変化を抑
制するようにした。
【0015】上記請求項2の給湯方法によれば、貯留槽
内の貯湯が上段位置の高温湯と、それよりも下方位置の
低温湯とに温度差を有する層に分かれた状態で、選択さ
れた1又は2以上の取出口から貯湯が取り出される。こ
の際、下方位置の取出口からまず取り出すことにより上
記低温湯が給湯のために出湯され、この取り出しに伴い
取り出し湯温が順次低下すれば上方の取出口をも選択し
て併せて取り出すようにすることにより上記入湯温度の
温度変化が抑制されるというように、貯湯を取り出す取
出口が順次切換えられる。このため、湯水混合手段に対
する入湯温度の温度変化が抑制されて、湯水混合手段で
の湯・水の混合により所定の温度(例えば設定給湯温
度)に温調する際に、上記入湯温度の急変に起因する制
御遅れを回避して、確実に設定給湯温度での給湯を行う
ことが可能になり、給湯使用における出湯特性の悪化の
発生を回避することが可能になる。その上に、下方位置
の取出口からの貯湯の取り出しを選択することにより貯
留槽内の下方位置にある低温湯が取り出されて消費さ
れ、その取り出し湯温が低下しても、上記下方位置の取
出口と併せてより上方位置の取出口からの取り出しも追
加することにより入湯温度の温度変化を抑制しつつ上記
低温湯の消費の促進が図られる。このため、加熱手段に
よる加熱不能な低温湯の残留を可及的に回避することが
可能になり、低温湯の残留を考慮した貯留層の容量増大
化を回避して貯留層のコンパクト化が図られる一方、そ
のようにしても高温湯の湯切れ発生という事態の発生を
回避して給湯使用上の利便性の確保が図られることにな
る。
【0016】請求項3に係る発明では、下部からの給水
により充満状態に維持される貯留槽と、この貯留槽の下
部から取り出した湯水を高温湯に加熱した後に上記貯留
槽の上部に戻す加熱手段と、上記貯留槽から出湯される
湯に水を混合することにより所定温度に温調してから給
湯する湯水混合手段とを備えた給湯システムを対象とし
て、上記貯留槽の上下方向に互いに離れた2以上の各部
位から個別に貯湯を取り出し可能に設けられた2以上の
取出口と、上記2以上の取出口から同時に出湯される上
記各部位の貯湯を混合比可変に混合することにより上記
湯水混合手段に入湯される入湯温度が略一定になるよう
に湯温調整する湯温調整手段とを備えることとした。
【0017】この請求項3の給湯システムによれば、上
記請求項1の給湯方法を確実に実施し得る給湯システム
が提供されることになる。すなわち、2以上の取出口か
ら同時に取り出される貯留槽内の温度差を有する貯湯が
湯温調整手段により混合比可変に混合されて、湯水混合
手段に対し略一定の入湯温度に湯温調整された状態で入
湯させることが可能になる。
【0018】上記請求項3の給湯システムにおいては、
上記各取出口から取り出される貯湯の温度を検出する取
出温度検出手段と、この取出温度検出手段により検出さ
れる各取出温度に基づいて上記湯温調整手段での混合比
を変更制御する湯温制御手段とをさらに備えるようにし
てもよい(請求項4)。このようにすることにより、湯
温調整手段における混合比が湯温制御手段により自動的
かつ確実に変更制御され、湯水混合手段に対する入湯温
度を確実に一定に温調することが可能になる。
【0019】さらに、上記請求項4の湯温制御手段とし
て、湯温調整手段による温調後に湯水混合手段に入湯さ
れる入湯温度が設定給湯温度との関係で設定した設定入
湯温度になるように混合比を変更制御する構成としても
よい(請求項5)。このようにすることにより、湯水混
合手段に対する入湯温度が設定給湯温度との関係で設定
された設定入湯温度で略一定となり、湯水混合手段にお
ける湯・水混合による設定給湯温度への温調をより容易
かつ確実に行い得ることになる。
【0020】この請求項5の場合には、さらに上記湯水
混合手段に入湯される入湯温度を検出する入湯温度検出
手段を備え、上記湯温制御手段として、出湯が停止され
て次回の出湯まで待機している再出湯待機時においては
取出温度検出手段により検出される各取出温度の変化に
応じて変更した混合比になるように湯温調整手段を予め
変更作動しておく一方、出湯が開始されて出湯中におい
ては上記入湯温度検出手段により検出される入湯温度が
設定入湯温度になるように上記混合比を順次変更補正す
る構成を追加することもできる(請求項6)。このよう
にすることにより、再出湯待機時においても次回の給湯
のための出湯開始に備えて湯温調整手段の混合比がその
ときの検出取出温度に基づいて最適な混合比に逐次変更
されるため、どの時点で次回の給湯のための出湯が開始
されても、その出湯開始の最初から湯水混合手段に対す
る入湯温度を設定入湯温度にすることが可能になる。し
かも、出湯が開始されると、その混合比が現実の検出入
湯温度に基づいて逐次補正されるため、より一層確実に
設定入湯温度で湯水混合手段に対し入湯させることが可
能になる。これにより、出湯特性の悪化発生の回避等が
より確実に得られるようになる。
【0021】請求項7に係る発明では、下部からの給水
により充満状態に維持される貯留槽と、この貯留槽の下
部から取り出した湯水を高温湯に加熱した後に上記貯留
槽の上部に戻す加熱手段と、上記貯留槽から出湯される
湯に水を混合することにより所定温度に温調してから給
湯する湯水混合手段とを備えた給湯システムを対象とし
て、上記貯留槽からの出湯のために内部の貯湯を取り出
す取出口を上下方向に互いに離れた2以上の各部位に設
定し、この2以上の取出口の内の下位側の取出口からの
取り出しを優先させつつ上記2以上の取出口の内の1又
は2以上から選択的に取り出した貯湯を上記湯水混合手
段に入湯させる構成とした。
【0022】この請求項7の給湯システムによれば、請
求項2の給湯方法を確実に実施し得る給湯システムが提
供されることになる。
【0023】上記請求項7の給湯システムにおいては、
さらに、上記2以上の取出管にそれぞれ介装されて各取
出口からの貯湯の取り出しを個別に開閉切換えする開閉
弁と、この2以上の開閉弁を選択的に開閉切換制御する
ことにより湯水混合手段に入湯される入湯温度が設定入
湯温度以上になるように湯温調整する湯温制御手段とを
備えるようにしてもよい(請求項8)。このようにする
ことにより、請求項2の給湯方法を実施するためのより
具体的な給湯システムを提供し得る。すなわち、湯温制
御手段により上記2以上の開閉弁が選択的に開閉切換制
御されることで、2以上の取出口の内の1又は2以上か
らの選択的な取り出しが可能となる一方、その選択的な
開閉切換制御により湯水混合手段に対する入湯温度が設
定入湯温度以上になるように湯温調整されるため、その
入湯温度の温度変化の抑制も図られることになる。
【0024】上記請求項8の給湯システムにおける選択
的な開閉切換制御のより具体的な内容として、次の一構
成例が挙げられる。すなわち、上記各取出口から取り出
される各貯湯の取出温度を検出する取出温度検出手段
と、上記湯水混合手段に入湯される入湯温度を検出する
入湯温度検出手段とをさらに備え、上記湯温制御手段と
して、最下位の取出口の検出取出温度が設定入湯温度以
上であることを条件にまず最下位の取出口の開閉弁のみ
を開き、上記入湯温度検出手段による検出入湯温度が設
定入湯温度まで低下すれば上位側の取出口の開閉弁をも
併せて開き、さらに上記検出入湯温度が設定入湯温度ま
で低下すれば上記最下位の取出口の開閉弁を閉じる構成
とすればよい(請求項9)。
【0025】この請求項9の場合には、湯水混合手段に
対する入湯温度の温度変化が、最下位の取出口から上位
側の取出口へ単純に開閉切換えだけで最下位及び上位側
の両開閉弁の同時開状態を間に介在させない場合と比べ
て小さくなる。このため、上記開閉切換制御の切換時に
おける上記湯水混合手段での混水のための混合比の変更
度合を小さくすることが可能になり、湯水混合後に給湯
される給湯温度の乱れの程度が上記の同時開状態を間に
介在させない場合と比べて大幅に小さくなって出湯特性
の向上が図られることになる。
【0026】この請求項9の場合には、さらに、上記湯
温制御手段として、出湯が停止されて次回の出湯まで待
機している再出湯待機時においては、取出温度検出手段
による各検出取出温度に基づいて湯水混合手段に対する
入湯温度を予測し、この予測温度が設定入湯温度以上と
なる開閉状態になるよう各開閉弁を予め切換作動してお
く構成を採用するようにしてもよい(請求項10)。こ
の場合には、次回の給湯のための出湯が開始される時点
には既に所定の開閉状態に切換えられた状態になってい
るため、出湯開始の最初から湯水混合手段に対する入湯
温度が所定のものとなり、出湯特性がより向上すること
になる。
【0027】以上の請求項8〜請求項10のいずれかの
給湯システムにおける湯温制御手段として、出湯開始時
及びいずれかの開閉弁の開閉切換時には、次回のいずれ
かの開閉弁の開閉切換を行うか否かについての設定入湯
温度を基準とする温度条件の判定の実行を所定の設定時
間が経過するまで遅延させる構成を付加するようにして
もよい(請求項11)。このようにすることにより、貯
留槽から取り出された湯が湯水混合手段にまで到達する
のにある時間を要すること、つまり取出温度検出手段に
より検出された時点とその検出された取出温度の湯が入
湯温度検出手段に到達して入湯温度として検出される時
点との間に時間差(タイムラグ)のあることに起因する
不都合の発生を回避し得ることになる。取り出し湯温の
低下により他の開閉弁の追加の開作動等の開閉切換を行
って湯水混合手段への入湯温度を上昇させる処理を実行
したにも拘わらず、上記のタイムラグに起因して切換え
前の低温の入湯温度を入湯温度検出手段が検出してしま
い次の処理に進んでしまうという事態が発生することを
回避することが可能になる。
【0028】なお、上記のタイムラグ分を考慮した設定
時間の遅延処理においては、そのタイムラグ自体が流路
抵抗等に起因する流量変化によっても変化するため、遅
延させる設定時間を貯留槽から湯水混合手段まで出湯さ
れる流量の如何に応じて変更設定するようにしてもよい
(請求項12)。
【0029】また、以上の請求項8〜請求項12のいず
れかの給湯システムにおいて、2以上の開閉弁の開閉切
換タイミングの判定基準温度である設定入湯温度をいか
に設定するかについては、例えば設定給湯温度に基づい
て設定したり、予め定めた固定温度値を設定したりする
こともできるが、次のように湯水混合手段の弁位置作動
上の制御特性との関係で設定するようにしてもよい。す
なわち、湯水混合手段として混合弁位置を変更作動する
ことにより湯・水の混合比が変更される構成とし、湯温
制御手段として、上記湯水混合手段への入湯温度及び入
水温度と、上記湯水混合手段による温調後の設定給湯温
度とにより表される上記混合弁位置についての関係式に
基づいて比例定数が変化しない領域の限界の混合弁位置
に対応する限界入湯温度を演算により求め、得られた限
界入湯温度を設定入湯温度として設定する構成にしても
よい(請求項13)。
【0030】このような構成を採用することにより、弁
位置の変化を比例定数が変化しないで済む領域での変更
にとどめるようにすることが可能になる。つまり、湯水
混合手段が混合弁位置の変更により混合比が変更される
ものである場合に、その混合弁位置の制御特性をも加味
して設定給湯温度への的確な温調が図られ、これによ
り、出湯特性のより高度な向上が図られることになる。
すなわち、設定入湯温度が比較的高い固定値に設定され
ていたりすると、入水温度の季節変化による変動の影響
を受けて混合弁位置と混合比との対応関係における比例
定数が互いに異なる領域に跨って混合弁位置の変更が行
われることが起こり得る。このため、比例定数が変化す
る限界の混合弁位置に対応する限界入湯温度を設定入湯
温度として設定することにより、上記の如き比例定数が
互いに異なる領域に跨って混合弁位置の変更が行われる
ことが回避され、より精度の高い混合比制御が可能にな
る。
【0031】さらに、以上の請求項7〜請求項13のい
ずれかの給湯システムにおいて、上記湯水混合手段が混
合弁位置を変更作動することにより湯・水の混合比が変
更される構成の場合には、さらに湯水混合手段における
混合比を変更制御する混水制御手段を備えるようにし、
上記混水制御手段として、単一の取出口からの取り出し
状態と、上下2つの両取出口からの同時取り出し状態と
の少なくとも2種類の各取り出し状態における混合弁位
置と混合比との対応関係についての情報が予め記憶設定
され、現在の取り出し状態に応じて選択した上記対応関
係に基づいて混合比の変更制御を行う構成にすることが
できる(請求項14)。
【0032】この場合には、上記の如き複数種類の対応
関係を開閉状態の如何に応じて使い分けるようにしてい
るため、より精度の高い混合比制御を行うことが可能に
なり、湯水混合手段における圧力バランスや抵抗の変化
に基づく出湯特性の乱れを防止して出湯特性の向上が図
り得ることになる。
【0033】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の給湯
方法によれば、湯水混合手段に対する入湯温度を略一定
にすることができ、湯水混合手段での湯・水の混合によ
り所定の温度に温調する際に、湯水混合手段への入湯温
度の急変に起因する制御遅れを回避して、確実に設定給
湯温度での給湯を行うことができ、給湯使用における出
湯特性の悪化の発生を確実に回避することができる。そ
の上に、給湯のための取り出し出湯があれば、常に貯留
槽内の下方位置にある低温湯が取り出されて消費され、
出湯が継続する限りその低温湯の全てを消費することが
できる。このため、加熱手段による加熱不能な低温湯の
残留を回避して上部の高温湯以外の貯留層内の湯水の全
てを加熱手段により加熱することができ、低温湯の残留
を考慮した貯留層の容量増大化を回避して貯留層のコン
パクト化を図ることができる一方、そのようにしても高
温湯の湯切れ発生という事態の発生を回避して給湯使用
上の利便性の確保を図ることができることになる。
【0034】請求項2の給湯方法によれば、湯水混合手
段に対する入湯温度の温度変化を抑制することができ、
湯水混合手段での湯・水の混合により所定の温度に温調
する際に、入湯温度の急変に起因する制御遅れを回避し
て、確実に設定給湯温度での給湯を行うことができ、給
湯使用における出湯特性の悪化の発生を確実に回避する
ことができる。その上に、下方位置の取出口からの貯湯
の取り出しを選択することにより、上記の如く入湯温度
の温度変化を抑制しつつ貯留槽内の下方位置にある低温
湯の消費を促進させることができる。このため、加熱手
段による加熱不能な低温湯の残留を可及的に回避するこ
とができ、低温湯の残留を考慮した貯留層の容量増大化
を回避して貯留層のコンパクト化を図ることができる一
方、そのようにしても高温湯の湯切れ発生という事態の
発生を回避して給湯使用上の利便性を確保することがで
きることになる。
【0035】請求項3の給湯システムによれば、上記請
求項1の給湯方法を確実に実施し得る給湯システムを提
供することができる。また、請求項4によれば、請求項
3において、湯温調整手段における混合比を湯温制御手
段により自動的かつ確実に変更制御することができ、湯
水混合手段に対する入湯温度を確実に一定に温調するこ
とができるようになる。
【0036】請求項5によれば、請求項4において、湯
水混合手段に対する入湯温度を設定給湯温度との関係で
設定された設定入湯温度で略一定とすることができ、湯
水混合手段における湯・水混合による設定給湯温度への
温調をより容易かつ確実に行うことができることにな
る。
【0037】請求項6によれば、請求項5において、再
出湯待機時からどの時点で次回の給湯のための出湯が開
始されても、その出湯開始の最初から湯水混合手段に対
する入湯温度を設定入湯温度にすることができる。しか
も、出湯が開始されると、混合比が現実の検出入湯温度
に基づいて逐次補正されるため、より一層確実に設定入
湯温度で湯水混合手段に対し入湯させることができ、出
湯特性の悪化発生の回避等をより確実に得ることができ
るようになる。
【0038】請求項7の給湯システムによれば、請求項
2の給湯方法を確実に実施し得る給湯システムを提供す
ることができ、その給湯方法による効果を得ることがで
きる。また、請求項8によれば、請求項2の給湯方法を
実施するためのより具体的な給湯システムを提供するこ
とができ、その請求項2による効果を具体的に得ること
ができる。
【0039】請求項9によれば、請求項8の選択的な開
閉切換制御のより具体的構成を提供することができ、こ
れにより、湯水混合手段に対する入湯温度の温度変化を
より小さくすることができ、開閉切換制御の切換時にお
ける湯水混合手段での混水のための混合比の変更度合を
小さくすることができる。このため、湯水混合後に給湯
される給湯温度の乱れの程度を複数の開閉弁の同時開状
態を間に介在させない場合と比べて大幅に小さくして出
湯特性の向上を図ることができることになる。
【0040】請求項10によれば、請求項9において、
次回の給湯のための出湯が開始される時点には既に所定
の開閉状態に切換えられた状態になっているため、出湯
開始の最初から湯水混合手段に対する入湯温度が所定の
ものとなり、出湯特性をより向上させることができる。
【0041】請求項11によれば、以上の請求項8〜請
求項10のいずれかの給湯システムにおいて、貯留槽か
ら取り出された湯が湯水混合手段にまで到達するのにあ
る時間を要することに起因する温度検出のタイムラグを
も制御に加味して、より的確な開閉弁の開閉切換制御を
行うことができ、これにより、より的確な湯温調整を行
うことができる。また、請求項12によれば、貯留槽か
ら湯水混合手段まで出湯される流量の如何をも加味し
て、より一層的確な開閉切換制御及び湯温調整を行うこ
とができる。
【0042】請求項13によれば、以上の請求項8〜請
求項12のいずれかの給湯システムにおいて、弁位置の
変化を比例定数が変化しないで済む領域での変更にとど
めるようにすることができ、混合弁位置の制御特性をも
加味してより精度の高い混合比制御を実現して設定給湯
温度への的確な温調を図ることができる。これにより、
出湯特性のより高度な向上を得ることができる。
【0043】請求項14によれば、以上の請求項7〜請
求項13のいずれかの給湯システムにおいて、複数種類
の対応関係を開閉状態の如何に応じて使い分けることに
より、より精度の高い混合比制御を行うことができ、湯
水混合手段における圧力バランスや抵抗の変化に基づく
出湯特性の乱れを防止して出湯特性のより一層の向上を
図ることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0045】<第1実施形態>図1は、本発明の第1実
施形態に係る給湯システムを示す。この給湯システムは
外部熱源利用の貯湯式給湯システムであり、同図中2は
貯留槽、3は加熱手段(外部熱源手段)としてのヒート
ポンプ、4は加熱回路、5aは出湯回路、6は入水路と
しての入水管、7は湯水混合手段としての混水回路、8
は給湯回路、9は上記貯留槽2内の貯湯との熱交換によ
り風呂の追い焚きを行う追い焚き回路、10aは温度制
御手段等を含み給湯制御や加熱制御等を行うコントロー
ラである。
【0046】上記貯留槽2は例えばステンレス製等の圧
力容器により構成され、その下部に連通接続された入水
管6から水道水等の給水圧に基づく入水を受けて充満状
態にされ、その水が上記ヒートポンプ3により所定温度
以上の高温湯に熱交換加熱されて貯湯されるようになっ
ている。そして、上記給湯回路8の下流端の図示省略の
カラン等の開操作、又は、他の給湯器等からの入湯要求
により、貯留槽2内の貯湯が上記給水圧に基づき上記出
湯回路5aから給湯のために出湯され、この出湯が混水
回路7により水との混合により設定給湯温度に温調され
た上で給湯回路8を通して上記カラン等に給湯されるよ
うになっている。また、上記貯留槽2には上記出湯回路
5aの後述の取出口に対応した各位置の貯湯の温度を直
接又は間接に検出するための取出温度検出手段としての
取出温度センサが配設されている。図例のものでは貯留
槽2の上段位置に第1取出温度センサ21が配設され、
中段位置に第2取出温度センサ22が配設されている。
【0047】上記ヒートポンプ3は、循環媒体(冷媒)
の循環路31に対し圧縮機32と膨張弁33とが介装さ
れており、圧縮機32により圧縮されて高温・高圧とさ
れた循環媒体が凝縮器34において上記加熱回路4の後
述の循環路41内の湯水を熱交換加熱するようになって
いる。そして、膨張弁33により膨張されて低温・低圧
とされた循環媒体が蒸発器35において外気との熱交換
により吸熱した後に、上記圧縮機32において再度圧縮
されて高温・高圧となるようになっている。このヒート
ポンプ3の運転作動により、上記循環路41に通される
湯水を熱交換加熱して所定の高温湯(例えば90℃の高
温湯)に変換させるようになっている。つまり、上記の
高温側の循環媒体を外部熱源として高温湯に変換される
ようになっている。
【0048】上記加熱回路4は、貯留槽2の下部に上流
端が連通接続され、途中に上記ヒートポンプ3の凝縮器
34を通過して下流端が上記貯留槽2の上部に連通接続
された循環路41と、この循環路41を通して貯留槽2
内の湯水を強制循環させるための循環ポンプ42とを備
えている。また、上記凝縮器34の入り側の循環路41
には、凝縮器34に流入される貯留槽2からの湯水の温
度を検出する入り側温度センサ43が介装され、この入
り側温度センサ43が所定の加熱上限温度(例えば40
℃)を検出すると、上記コントローラ10aにより加熱
作動を強制停止する制御が行われるようになっている。
【0049】上記出湯回路5aは、上記貯留槽2内の貯
湯を上段位置から取り出す上段取出管51と、同様に中
段位置から取り出す中段取出管52と、両取出管51,
52の下流端に接続されて両取出管51,52から取り
出される各貯湯を所定の混合比で混合して温調するため
の湯温調整手段としての湯温調整弁53とを備えてい
る。上記上段及び中段の両取出管51,52の上流端が
本発明の取出口を構成する。また、上記湯温調整弁53
は上記コントローラ10aにより作動制御され、上記両
取出管51,52からの各取り出し流量を変更調整する
ことにより所定の混合比で混合して所定の湯温になるよ
うに構成されている。
【0050】上記混水回路7は湯水混合弁71を備えて
おり、この湯水混合弁71は上記湯温調整弁53により
温調された後の湯を入湯路72を通して受ける一方、上
記入水管6から分岐した分岐入水管73を通して水道水
の入水を受け、これらの湯と水とを所定の混合比で混合
することにより、給湯側の例えばリモコン等に設定され
た設定給湯温度になるように温調した上で給湯回路8に
給湯するようになっている。上記入湯路72には湯水混
合弁71に入湯される温度を検出する入湯温度検出手段
としての入湯温度センサ74が配設され、また、上記分
岐入水管73の上流位置には入水温度を検出する入水温
度センサ61が配設されている。
【0051】上記追い焚き回路9は往き管路91と、貯
留槽2内の上部位置に配設された熱交換器92と、戻り
管路93とを備えており、図示省略の循環ポンプの作動
により浴槽内の湯水を戻り管路93、熱交換器92及び
往き管路91に循環させながら上記熱交換器92におい
て高温湯により熱交換加熱して追い焚きさせるようにな
っている。
【0052】なお、図1中81は給湯回路8に配設され
た給湯温度センサである。
【0053】上記コントローラ10aはMPUやメモリ
を備えたマイコンにより構成され、報知手段としても機
能する図示省略のリモコンからの出力信号や上記の各種
温度センサ21,22,43,61,74,81からの
検出信号等に基づき、予め搭載された所定のプログラム
に従って加熱制御や給湯制御等の各種制御を行うように
なっている。
【0054】上記コントローラ10aは、図2に示すよ
うに入り側温度センサ43等に基づき循環ポンプ42や
ヒートポンプ3の作動制御を行うことにより加熱制御す
る加熱制御部11と、取出温度センサ21,22に基づ
き湯温調整弁53の混合比制御を行う湯温制御手段とし
ての湯温制御部12aと、リモコン101等から出力さ
れる設定給湯温度や、入湯温度センサ74、入水温度セ
ンサ61及び給湯温度センサ81からの各検出温度に基
づき湯水混合後の給湯温度が設定給湯温度になるように
湯水混合弁71の混合比制御を行う混水制御部13aと
を備えている。上記の湯温制御部12a及び混水制御部
13aによる各制御により給湯制御の主要制御が行われ
る。
【0055】上記湯温制御部12aは、図3に示すよう
に出湯中(給湯使用中)でなければ、つまり次回の給湯
使用が発生するまでの再出湯待機時であれば(ステップ
SA1でNO)、混合比の設定を行い(ステップSA
2)、設定された混合比になるように湯温調整弁53の
弁位置を変更設定する(ステップSA3)。一方、出湯
中であれば(ステップSA1でYES)、入湯温度セン
サ74により検出される検出入湯温度に基づきそれまで
に設定されている湯温調整弁53の弁位置(混合比)の
補正を行う(ステップSA4)。
【0056】上記の混合比の設定は次のようにして行
う。すなわち、湯温調整後の目標温度(湯水混合弁71
へ入湯させる目標温度)として設定入湯温度を設定し、
上段取出温度センサ21及び中段温度センサ22により
検出される現在の両取出温度の各湯を混合した後の湯温
が上記設定入湯温度になるように演算により混合比を求
める。上記設定入湯温度としては、リモコン101に設
定された設定給湯温度よりも所定温度だけ高温側の温度
値を設定すればよい。例えば、設定給湯温度に対し、下
流側で実行される混水制御部13aによる湯水混合に基
づく温調分を考慮して所定の温度値γ(例えば10℃)
を加えたものとすればよい。また、上記の混合比の補正
(ステップSA4)は、上記検出入湯温度が設定入湯温
度になるようにFB制御を行うようにすればよい。
【0057】以上によれば、貯留槽2から上段位置の高
温湯(例えば90℃程度)と中段位置の低温湯(例えば
40℃以上)との温度差のある湯を取り出して出湯させ
ながらも、湯温制御部12による湯温調整により湯水混
合弁71に供給される入湯温度をほぼ一定にすることが
できるようになる。このため、湯水混合弁71の混合比
制御において入湯温度の急変に起因する制御遅れを回避
して、給湯回路8に対し確実に一定温度(設定給湯温
度)での給湯を行うことができ、給湯使用における出湯
特性の悪化の発生を回避することができる。また、上記
の湯温調整の際に、再出湯待機時においても次回の給湯
のための出湯開始に備えて湯温調整弁53の弁位置を所
定の混合比を実現するように逐次変更設定しているた
め、どの時点で次回の給湯のための出湯が開始されて
も、その出湯開始の最初から湯水混合弁71に対する入
湯温度を設定入湯温度にすることができる。これによ
り、上記の出湯特性の悪化発生の回避等の効果をより確
実に得ることができるようになる。
【0058】加えて、貯留槽2内の上段位置の高温湯の
みならず中段位置の低温湯をも給湯に使用することがで
き、低温湯の消費により加熱回路4での加熱不能な低温
湯が貯留槽2内に残留することを防止することができ
る。設定給湯温度が例えば38℃であれば設定入湯温度
は38+10=48℃となり、湯温調整弁53での混合
比設定においては中段取出管52からの低温湯の取り出
し量が上段取出管51からの高温湯の取り出し量よりも
かなり多くなる。そして、上記中段取出管52からの取
出温度は低温湯の減少に伴い入水管6から入水されるた
め徐々に低下し、このため、上段取出管51からの取り
出し量が徐々に増加され中段取出管52からの取り出し
量が徐々に減少する。つまり、給湯使用が継続すればす
るほど、貯留層2内の低温湯が消費されてついには全て
消費されることになる。これにより、加熱不能な低温湯
の残留を回避して上部の高温湯以外の貯留層2内の湯水
を全て加熱回路4により加熱することができるようにな
り、低温湯の残留を考慮した貯留層2の容量増大化を回
避して貯留層2のコンパクト化を図ることができる一
方、そのようにしても高温湯の湯切れ発生という事態の
発生を回避して給湯使用上の利便性の確保を図ることが
できる。
【0059】また、給湯のために貯留槽2の上段位置か
らの高温湯の取り出しのみにより出湯させる場合と比べ
高温湯の消費を低減・抑制させることができ、高温湯を
貯留槽2内になるべく残留させることにより追い焚き回
路9による追い焚きがいつ実行されても、その追い焚き
を確実に実行させることができるようになる。これによ
り、高温湯の殆ど全てが消費されてしまって追い焚きの
実行が不能又は追い焚き能力が低下するような事態の発
生を防止して、利便性の向上を図ることができる。
【0060】<第2実施形態>図4は、本発明の第2実
施形態に係る給湯システムを示す。この第2実施形態は
その出湯回路5bの構成が第1実施形態の出湯回路5a
と異なる点、及び、その相違に対応してコントローラ1
0bの一部構成が第1実施形態のコントローラ10aと
異なる点を除き、他の構成は第1実施形態と同じであ
る。このため、第1実施形態と同様構成要素については
第1実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明を省略
する。
【0061】上記出湯回路5bは、上記貯留槽2内の貯
湯を上段位置から取り出す上段取出管51と、同様に中
段位置から取り出す中段取出管52と、上記上段取出管
51に介装されて上段取出管51からの貯湯の取り出し
を開閉切換えするための上段開閉弁54と、同様に上記
中段取出管52に介装されて中段取出管52からの貯湯
の取り出しを開閉切換えするための中段開閉弁55とを
備えている。そして、上記両取出管51,52が下流側
で合流されて湯水混合弁71に入湯されるように接続さ
れており、この湯水混合弁71への入湯側に入湯温度セ
ンサ74が介装されている。なお、第1実施形態と同様
に、上記上段及び中段の両取出管51,52の上流端が
本発明の取出口を構成する。また、この第2実施形態の
場合、上記上段及び中段の双方の開閉弁54,55が共
に開作動されて双方の取出管51,52から貯湯が取り
出されると、両取出管51,52からの取り出し流量は
ほぼ1:1(同量)となる。
【0062】上記コントローラ10bは、図5に示すよ
うに入り側温度センサ43等に基づき循環ポンプ42や
ヒートポンプ3の作動制御を行うことにより加熱制御す
る加熱制御部11と、取出温度センサ21,22に基づ
き上段開閉弁54及び中段開閉弁55の開閉切換制御を
行うことにより湯水混合弁71への入湯温度変化の抑制
等を行う湯温制御手段としての湯温制御部12bと、リ
モコン101等から出力される設定給湯温度や、入湯温
度センサ74、入水温度センサ61及び給湯温度センサ
81からの各検出温度に基づき湯水混合後の給湯温度が
設定給湯温度になるように湯水混合弁71の混合比制御
を行う混水制御部13bとを備えている。この第2実施
形態の場合も、上記の湯温制御部12b及び混水制御部
13bによる各制御により給湯制御の主要制御が行われ
る。
【0063】上記湯温調整制御部12bは図6に示すよ
うに次回の給湯使用が発生するまでの再出湯待機時の処
理と、図7に示すように出湯中の処理とを行うようにな
っている。
【0064】再出湯待機時には、まず、リモコン101
等に設定された設定給湯温度Tsに付加温度値αを加え
た温度値が予め定めた入湯用の固定温度値βよりも高い
か否かを比較し(ステップS1)、高い方の温度値を設
定入湯温度Tnとして設定する。すなわち、Ts+αの方
が高ければこれをTnとして設定し(ステップS1でY
ES、ステップS2)、βの方が高ければこれをTnと
して設定する(ステップS1でNO、ステップS3)。
高い方の温度値を採用する理由は下流側の湯水混合弁7
1での混水の余裕代を付与するためである。なお、上記
のαの値としては例えば10℃、βの値としては例えば
50℃をそれぞれ採用すればよい。
【0065】次に、中段取出温度センサ22による検出
取出温度Tmが上記入湯設定温度Tnよりも高いか否かを
判定し(ステップS4)、Tmの方が高ければ次回給湯
使用時に備えて中段取出管52からの取り出しのみとな
るように中段開閉弁55のみを開状態にしておく(ステ
ップS4でYES、ステップS5)。逆にTmの方が低
ければ中段取出管52からのみの取り出しでは設定入湯
温度に満たないため、さらに中段取出温度センサ22に
よる検出取出温度Tm及び上段取出温度センサ21によ
る検出取出温度Tuの平均温度が上記入湯設定温度Tnよ
りも高いか否かを判定する(ステップS6)。上記平均
温度の方が高ければ、次回給湯使用時に備えて中段開閉
弁55に加えて上段開閉弁54をも開状態にしておく
(ステップS6でYES、ステップS7)。逆に上記平
均温度の方が低ければ、上段及び中段の双方の取出管5
1,52から取り出して合流させても設定入湯温度に満
たないため、次回の給湯使用時に備えて上段開閉弁54
のみを開状態にしておく(ステップS6でNO、ステッ
プS8)。
【0066】一方、出湯中(図7参照)には、まず現在
の両開閉弁54,55の状態を判定し、その状態で入湯
温度センサ74による検出入湯温度Tdの如何に応じて
さらに開閉切換を行うようになっている。すなわち、中
段開閉弁55のみが開状態である場合には(ステップS
11でYES、ステップS12でNO)、上記検出入湯
温度Tdが設定入湯温度Tnよりも高い状態である限り中
段開閉弁54のみの開状態を継続し(ステップS13で
NO)、TdがTnよりも低い状態(Td<Tn)になれば
中段開閉弁55に加えて上段開閉弁54をも開状態にし
てステップS15に進む(ステップS13でYES、ス
テップS14)。この際に、上記のTd<Tnである状態
がごく短い判定時間(例えば1秒以上)だけ継続して安
定したことを条件に上段開閉弁54の追加開作動を行
う。これは貯留槽2内の僅かな湯温の乱れによるハンチ
ングを排除するためである。
【0067】上記の中段開閉弁55のみが開状態である
場合には図8に示すように貯留槽2内の低温湯の消費さ
れるに従い入水管6からの入水量が増加して中段取出温
度センサ22の検出取出温度Tmは徐々に低下し、この
低下と共に検出入湯温度Tdも同様に低下する(同図に
「中段」と表示した範囲参照)。そして、上段開閉弁5
4の追加開作動により貯留槽2内の高温湯が上段取出管
1から取り出されて合流されるため上記検出入湯温度T
dはその分高くなり、その後、取り出しの継続(時間経
過)に従い中段取出管52から取り出される湯温(T
m)がさらに低下するため、検出入湯温度Tdは再び徐々
に低下傾向となる(図8に「中段+上段」と表示した範
囲参照)。
【0068】中段開閉弁55及び上段開閉弁54が共に
開状態である場合には(ステップS11でYES、ステ
ップS12でNO、及び、ステップS14の実行後)、
検出入湯温度Tdが設定入湯温度Tnよりも高い状態であ
る限り上段及び中段の両開閉弁54,55を開状態に維
持し(ステップS15でNO)、Td<Tn状態になれば
中段開閉弁55を閉作動して上段開閉弁54のみを開状
態に維持してステップS17に進む(ステップS15で
YES、ステップS16)。この際にも、上記と同様に
ハンチング防止のためにTd<Tnである状態がごく短い
判定時間だけ継続することを条件に中段開閉弁55の閉
作動を行う。
【0069】上記の中段及び上段の両開閉弁55,54
が共に開状態のまま維持されると(図8に「中段+上
段」と表示した範囲参照)、中段取出管52からの取出
温度(Tm)のさらなる低下により検出入湯温度Tdが徐
々に低下し、上記の中段開閉弁55が閉作動されると、
貯留槽2からの取り出しは上段取出管51からの高温湯
のみとなるため、検出入湯温度Tdはその分上昇する
(図8に「上段」と表示した各範囲参照)。
【0070】上段開閉弁54のみが開状態である場合に
は(ステップS11でNO、及び、ステップS16の実
行後)、検出入湯温度Tdが設定入湯温度Tnよりも高い
状態である限り上段開閉弁54を開状態に維持して高温
湯の取り出しを継続し(ステップS17でNO)、Td
<Tn状態になれば貯留槽2内には給湯のために出湯し
得る湯はないため、リモコン101等の報知手段による
音声案内、文字表示及び警告灯の点滅等の1種以上によ
り湯切れである旨をユーザに報知する(ステップS17
でYES、ステップS18)。この際にも、上記と同様
にハンチング防止のためにTd<Tnである状態がごく短
い判定時間だけ継続することを条件にステップS18の
湯切れ警告を行う。
【0071】以上の湯温制御部12bによる処理によれ
ば、中段取出温度Tmが設定入湯温度Tn以上である限
り、まずは中段取出管52からのみの取り出し、次に中
段及び上段の両取出管52,51の双方からの取り出
し、最後に上段取出管51からのみの取り出しというよ
うに中段及び上段の両開閉弁55,54が開閉切換制御
されることになる。これにより、湯水混合弁71に対す
る入湯温度の温度変化を、単純に中段から上段への開閉
切換えだけで中段及び上段の同時開状態を間に介在させ
ない場合(図14の左半分参照)と比べて小さくするこ
とができ、かつ、上記温度変化を設定入湯温度に基づき
所定範囲に抑制することができる。このため、上記開閉
切換制御の切換時における上記湯水混合弁71での混水
のための混合比の変更度合を小さくすることができ、後
述の混水制御部13bによる処理と相俟って給湯回路8
に給湯される給湯温度Ta(図8参照)の乱れの程度を
上記の中段及び上段の同時開状態を間に介在させない場
合(図14の左半分参照)と比べて大幅に小さくして出
湯特性の向上を図ることができる。
【0072】しかも、中段取出温度Tmが設定入湯温度
Tn以上である限り中段取出管52からのみの取り出し
が継続されるため、設定入湯温度Tn以上の低温湯を全
て給湯のために消費して貯留槽2内から消滅させること
ができる。これにより、加熱不能な低温湯の残留を回避
して上部の高温湯以外の貯留層2内の湯水を全て加熱回
路4により加熱することができるようになり、低温湯の
残留を考慮した貯留層2の容量増大化を回避して貯留層
2のコンパクト化を図ることができる一方、そのように
しても高温湯の湯切れ発生という事態の発生を回避して
給湯使用上の利便性の確保を図ることができる。
【0073】加えて、中段取出管52からの低温湯が消
費され、さらに上段取出管51からの高温湯を合流・混
合させても湯水混合弁71に対し設定入湯温度以上の入
湯温度を確保し得ない段階になって初めて上段取出管5
1からの高温湯のみの取り出しに切換えられるため、貯
留槽2内の高温湯の消費を貯留槽2の上段位置からの高
温湯の取り出しのみにより出湯させる従来の場合と比べ
大幅に低減・抑制させることができる。このため、高温
湯を貯留槽2内になるべく残留させることにより追い焚
き回路9による追い焚きがいつ実行されても、その追い
焚きを確実に実行させることができるようになる。これ
により、高温湯の殆ど全てが消費されてしまって追い焚
きの実行が不能又は追い焚き能力が低下するような事態
の発生を防止して、利便性の向上を図ることができる。
【0074】さらに、再出湯待機時においても次回の給
湯のための出湯開始に備えて両開閉弁54,55を既に
開閉切換えした状態に制御しているため、どの時点で次
回の給湯のための出湯が開始されても、その出湯開始の
最初から貯留槽2内の所定の位置の貯湯を取り出すこと
ができる。これにより、上記の出湯特性の悪化発生の回
避等の効果をより確実に得ることができるようになる。
【0075】一方、上記混水制御部13bによる湯水混
合弁71の混合比制御は次のようにして行われる。すな
わち、入湯温度センサ74による検出入湯温度と、入水
温度センサ61による検出入水温度とに基づいて混水後
の温度が設定給湯温度となる混合比を演算により求め、
得られた混合比になるように湯水混合弁71の弁位置を
変更制御(FF制御)する。そして、給湯温度センサ8
1による検出給湯温度を監視し、この検出給湯温度が設
定給湯温度になるように上記弁位置のFB制御を行う。
なお、この弁位置の変更制御は弁を作動するためのステ
ッピングモータのステップ数の変更制御により行われ
る。
【0076】加えて、上記弁位置の変更制御は予め記憶
設定された弁位置(ステッピングモータのステップ数)
と混合比との3種類の対応関係式に基づいて行われる。
すなわち、中段開閉弁55のみが開状態の場合と、中段
及び上段の両開閉弁55,54が同時開状態の場合と、
上段開閉弁54のみが開状態の場合との3種類の湯水混
合弁71に対する入湯状態のそれぞれについて、上記混
合比と、この混合比を実現する弁位置との対応関係式が
予め試験等により定められている。そして、現在の入湯
状態(開閉弁54,55の開閉状態)についての情報を
上記湯温制御部12bから受けて、その入湯状態に対応
した対応関係式を適用して上記弁位置の変更制御が行わ
れるようになっている。
【0077】このような3種類の対応関係式を開閉弁5
4,55の開閉状態に応じて使い分けることにより、次
の作用効果を得ることができる。すなわち、貯留槽2か
らの出湯取り出しが貯留槽2の上部からのみである従来
の場合には湯水混合弁71に入湯する際の入湯側と入水
側との圧力バランスや抵抗は単一の状態になり、この場
合には弁位置に対する混合比特性も単一のものとなる。
これに対し、本第2実施形態では、貯留槽2からの取り
出しが上段及び中段取出管51,52の2位置から行わ
れ、かつ、中段開閉弁55のみ又は上段開閉弁54のみ
が開状態にされる場合と両開閉弁55,54が同時に開
状態にされる場合とに切換えられるため、この切換え毎
に上記湯水混合弁71に入湯する際の上記圧力バランス
や抵抗が変化して同一の混合比が実現される弁位置も変
化してしまうことになる。例えば図9に示すように、中
段開閉弁55のみが開状態にされた場合(同図の実線参
照)と、中段及び上段の両開閉弁55,54が同時に開
状態にされた場合(同図の一点鎖線参照)とでは、同じ
水・湯混合比を実現するステッピングモータのステップ
数がδだけずれてしまうことになる(同図の点線の矢印
参照)。そこで、上記の如き3種類の対応関係式を開閉
状態の如何に応じて使い分けることにより、より正確に
混合比制御を行うことができ、上記の圧力バランスや抵
抗の変化に基づく出湯特性の乱れを防止して出湯特性の
向上を図ることができるようになる。
【0078】<他の実施形態>なお、本発明は上記第1
及び第2実施形態に限定されるものではなく、その他種
々の実施形態を包含するものである。すなわち、 (1).上記第1及び第2実施形態では、貯留槽2の上下
方向に上段と中段との2本の取出管51,52を設定し
た例を示したが、これに限らず、3本以上にしてもよ
い。この場合には、上記の第1又は第2の実施形態と同
様の考え方を適用して貯湯の取り出し及び湯水混合弁7
1に対する湯温調整を行うようにすればよい。
【0079】(2).上記第2実施形態の湯温制御部12
bによる処理(図6及び図7参照)に対し、貯留槽2か
ら取り出された湯が湯水混合弁71にまで到達するのに
ある時間を要すること、つまり取出温度センサ21,2
2により検出された時点とその検出された取出温度の湯
が入湯温度センサ74に到達して入湯温度として検出さ
れる時点との間に時間差(タイムラグ)のあることを加
味した処理を付加するようにしてもよい。つまり、いず
れかの開閉弁54,55の開閉切換を行った場合には、
その直後の検出温度について判定を上記タイムラグ分の
時間値t秒(例えば1〜5秒という数秒間)だけ遅延さ
せるようにしてもよい。例えば図10にステップS20
として示すように、前段階で開閉弁54,55のいずれ
かの開閉切換が行われた場合(ステップS5,S7,S
8)には、t秒の経過を待ってから次の温度判定を行う
ようにする。また、図11にステップS21又はステッ
プS22として示すように検出入湯温度Tdの高低判定
をする前にt秒の経過を待つようにする。
【0080】これにより、開閉弁54,55の開閉切換
えを行って湯水混合弁71への入湯温度を上昇させる処
理を実行したにも拘わらず、切換え前の低温の入湯温度
を入湯温度センサ74が検出してしまい次のステップの
処理に進んでしまうという事態が発生することを回避す
ることができる。なお、上記時間値t秒の設定はタイム
ラグ分を考慮して設定すればよいため、開閉弁54,5
5の各開閉切換状態毎における貯留槽2から湯水混合弁
71までの流路抵抗等に起因する流量変化に応じて上記
t秒の時間値を変更設定するようにしてもよい。
【0081】(3).上記第2実施形態では開閉弁54,
55の開閉切換タイミングの判定基準温度である設定入
湯温度Tnとして、設定給湯温度に基づく(Ts+α)及
び固定温度値βの内のいずれか高温側の温度値を設定す
るようにしているが、これに限らず、湯水混合弁71の
弁位置作動上の制御特性との関係で設定するようにして
もよい。
【0082】例えば上記設定入湯温度としてβ=50℃
という比較的高い固定値を設定してしまうと、分岐入水
管73からの入水温度の季節変動に起因する混合比(弁
位置;弁作動用のステッピングモータのステップ数)の
FF制御値の変動により、その収束位置が図12の下半
部に示すようなFB制御が主体となる領域に入ってしま
うことがある。このため、開閉弁54,55の開閉切換
えに伴い弁位置が大比例定数の領域と小比例定数の領域
との間を跨って変更されてしまうことがある。こうなる
と、設定給湯温度への的確な温調が阻害されて出湯特性
の悪化を招くことになる。そこで、上記の大比例定数の
領域と小比例定数の領域との境界のステップ数Bに基づ
いて湯水混合弁71への入湯限界温度を定め、この入湯
限界温度を設定入湯温度として設定することにより、弁
位置の変化を比例定数が変化しないで済む領域での変更
にとどめるようにすることができる。
【0083】上記の入湯限界温度は次のようにして定め
る。すなわち、湯水混合弁71の混合比を実現する弁位
置であるステッピングモータのステップ数f(s)は次式
の関数により表される。
【0084】f(s)=a・s+b 但し、a及びbはそれぞれ定数であり、aには混合比を
整数値に変換するための係数値等が含まれる。また、s
は次式により表される。
【0085】s=(Td−Ts)/(Ts−Tw) ここで、Tdは検出入湯温度、Tsは設定給湯温度、Tw
は検出入水温度である。
【0086】上記のsとして上記の境界ステップ数Bを
代入してTdについて求めると、次式が得られる。
【0087】 Td=(Ts−Tw)・(B−b)/a+Ts この式により得られるTdを設定入湯温度として設定
し、図6及び図7に示す処理を実行させればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の給湯システムを示す模
式図である。
【図2】第1実施形態のコントローラの内容を示すブロ
ック図である。
【図3】上記コントローラによる制御を示すフローチャ
ートである。
【図4】第2実施形態の給湯システムを示す模式図であ
る。
【図5】第2実施形態のコントローラの内容を示すブロ
ック図である。
【図6】上記コントローラによる再出湯待機時の処理を
示すフローチャートである。
【図7】上記コントローラによる出湯中の処理を示すフ
ローチャートである。
【図8】開閉弁の開閉切換に伴う各種温度変化と時間と
の関係図である。
【図9】弁のステップ数と水・湯混合比との関係図であ
る。
【図10】再出湯待機時の他の実施形態による処理を示
す図6対応図である。
【図11】出湯中の他の実施形態による処理を示す図7
対応図である。
【図12】弁のステップ数と水・湯混合比との関係図及
びその部分拡大図である。
【図13】従来の貯留槽内の状態の変化を説明するため
の模式図である。
【図14】本発明の前段階で考えられた技術を適用した
場合の各種温度変化と時間との関係図である。
【符号の説明】
2 貯留槽 3 ヒートポンプ(加熱手段) 4 加熱回路(加熱手段) 5a,5b 出湯回路 6 入水管(入水路) 7 混水回路(湯水混合手段) 12a,12b 湯温制御部(湯温制御手段) 21 上段取出温度センサ(取出温度検出手
段) 22 中段取出温度センサ(取出温度検出手
段) 51 上段取出管(取出口) 52 中段取出管(取出口) 53 湯温調整弁(湯温調整手段) 54 上段開閉弁(開閉弁) 55 中段開閉弁(開閉弁) 74 入湯温度センサ(入湯温度検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大友 一朗 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱手段により加熱されて内部の貯湯が
    上下方向に温度差を有する層をなして貯留されている貯
    留槽から出湯させ、この出湯に湯水混合手段において水
    を混合することにより所定温度に温調してから給湯に利
    用する給湯方法において、 上記貯留槽の上下方向に互いに離れた2以上の各部位か
    ら貯湯を取り出して出湯させる取出口を個別に設定し、 上記貯留槽から湯水混合手段への出湯に際し、上記2以
    上の取出口から同時に取り出した上記各部位の貯湯を混
    合比可変に混合することにより上記湯水混合手段が受け
    る入湯の入湯温度が略一定になるように上記混合比を変
    更制御するようにすることを特徴とする給湯方法。
  2. 【請求項2】 加熱手段により加熱されて内部の貯湯が
    上下方向に温度差を有する層をなして貯留されている貯
    留槽から出湯させ、この出湯に湯水混合手段において水
    を混合することにより所定温度に温調してから給湯に利
    用する給湯方法において、 上記貯留槽の上下方向に互いに離れた2以上の各部位か
    ら貯湯を取り出して出湯させる取出口を個別に設定し、 上記貯留槽から湯水混合手段への出湯に際し、上記2以
    上の取出口の内の最下段の取出口からの出湯を優先させ
    つつ上記2以上の取出口の内から選択した1又は2以上
    の取出口からの取り出しに順次切換えることにより、上
    記湯水混合手段が受ける入湯の入湯温度の温度変化を抑
    制するようにすることを特徴とする給湯方法。
  3. 【請求項3】 下部からの給水により充満状態に維持さ
    れる貯留槽と、この貯留槽の下部から取り出した湯水を
    高温湯に加熱した後に上記貯留槽の上部に戻す加熱手段
    と、上記貯留槽から出湯される湯に水を混合することに
    より所定温度に温調してから給湯する湯水混合手段とを
    備えた給湯システムにおいて、 上記貯留槽の上下方向に互いに離れた2以上の各部位か
    ら個別に貯湯を取り出し可能に設けられた2以上の取出
    口と、 上記2以上の取出口から同時に出湯される上記各部位の
    貯湯を混合比可変に混合することにより上記湯水混合手
    段に入湯される入湯温度が略一定になるように湯温調整
    する湯温調整手段とを備えていることを特徴とする給湯
    システム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の給湯システムであっ
    て、 上記各取出口から取り出される貯湯の温度を検出する取
    出温度検出手段と、 この取出温度検出手段により検出される各取出温度に基
    づいて上記湯温調整手段での混合比を変更制御する湯温
    制御手段とをさらに備えている、給湯システム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の給湯システムであっ
    て、 上記湯温制御手段は、湯温調整手段による温調後に湯水
    混合手段に入湯される入湯温度が設定給湯温度との関係
    で設定した設定入湯温度になるように混合比を変更制御
    するように構成されている、給湯システム。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の給湯システムであっ
    て、 上記湯水混合手段に入湯される入湯温度を検出する入湯
    温度検出手段をさらに備え、 上記湯温制御手段は、出湯が停止されて次回の出湯まで
    待機している再出湯待機時においては取出温度検出手段
    により検出される各取出温度の変化に応じて変更した混
    合比になるように湯温調整手段を予め変更作動しておく
    一方、出湯が開始されて出湯中においては上記入湯温度
    検出手段により検出される入湯温度が設定入湯温度にな
    るように上記混合比を順次変更補正するように構成され
    ている、給湯システム。
  7. 【請求項7】 下部からの給水により充満状態に維持さ
    れる貯留槽と、この貯留槽の下部から取り出した湯水を
    高温湯に加熱した後に上記貯留槽の上部に戻す加熱手段
    と、上記貯留槽から出湯される湯に水を混合することに
    より所定温度に温調してから給湯する湯水混合手段とを
    備えた給湯システムにおいて、上記貯留槽からの出湯の
    ために内部の貯湯を取り出す取出口を上下方向に互いに
    離れた2以上の各部位に設定し、この2以上の取出口の
    内の下位側の取出口からの取り出しを優先させつつ上記
    2以上の取出口の内の1又は2以上から選択的に取り出
    した貯湯を上記湯水混合手段に入湯させるように構成さ
    れていることを特徴とする給湯システム。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の給湯システムであっ
    て、 上記2以上の取出管にそれぞれ介装されて各取出口から
    の貯湯の取り出しを個別に開閉切換えする開閉弁と、 この2以上の開閉弁を選択的に開閉切換制御することに
    より湯水混合手段に入湯される入湯温度が設定入湯温度
    以上になるように湯温調整する湯温制御手段とを備えて
    いる、給湯システム。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の給湯システムであっ
    て、 上記各取出口から取り出される各貯湯の取出温度を検出
    する取出温度検出手段と、上記湯水混合手段に入湯され
    る入湯温度を検出する入湯温度検出手段とをさらに備
    え、 上記湯温制御手段は、最下位の取出口の検出取出温度が
    設定入湯温度以上であることを条件にまず最下位の取出
    口の開閉弁のみを開き、上記入湯温度検出手段による検
    出入湯温度が設定入湯温度まで低下すれば上位側の取出
    口の開閉弁をも併せて開き、さらに上記検出入湯温度が
    設定入湯温度まで低下すれば上記最下位の取出口の開閉
    弁を閉じるように構成されている、給湯システム。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の給湯システムであっ
    て、 上記湯温制御手段は、出湯が停止されて次回の出湯まで
    待機している再出湯待機時においては、取出温度検出手
    段による各検出取出温度に基づいて湯水混合手段に対す
    る入湯温度を予測し、この予測温度が設定入湯温度以上
    となる開閉状態になるよう各開閉弁を予め切換作動して
    おくように構成されている、給湯システム。
  11. 【請求項11】 請求項8〜請求項10のいずれかに記
    載の給湯システムであって、 上記湯温制御手段は、出湯開始時及びいずれかの開閉弁
    の開閉切換時には、次回のいずれかの開閉弁の開閉切換
    を行うか否かについての設定入湯温度を基準とする温度
    条件の判定の実行を所定の設定時間が経過するまで遅延
    させるように構成されている、給湯システム。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の給湯システムであ
    って、 上記湯温制御手段は、遅延させる設定時間を貯留槽から
    湯水混合手段まで出湯される流量の如何に応じて変更設
    定するように構成されている、給湯システム。
  13. 【請求項13】 請求項8〜請求項12のいずれかに記
    載の給湯システムであって、 上記湯水混合手段は混合弁位置を変更作動することによ
    り湯・水の混合比が変更されるように構成され、 上記湯温制御手段は、上記湯水混合手段への入湯温度及
    び入水温度と、上記湯水混合手段による温調後の設定給
    湯温度とにより表される上記混合弁位置についての関係
    式に基づいて比例定数が変化しない領域の限界の混合弁
    位置に対応する限界入湯温度を演算により求め、得られ
    た限界入湯温度を設定入湯温度として設定するように構
    成されている、給湯システム。
  14. 【請求項14】 請求項7〜請求項13のいずれかに記
    載の給湯システムであって、 湯水混合手段における混合比を変更制御する混水制御手
    段をさらに備え、 上記湯水混合手段は混合弁位置を変更作動することによ
    り湯・水の混合比が変更されるように構成され、 上記混水制御手段は、単一の取出口からの取り出し状態
    と、上下2つの両取出口からの同時取り出し状態との少
    なくとも2種類の各取り出し状態における混合弁位置と
    混合比との対応関係についての情報が予め記憶設定さ
    れ、現在の取り出し状態に応じて選択した上記対応関係
    に基づいて混合比の変更制御を行うように構成されてい
    る、給湯システム。
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