JP2003129908A - ディーゼルエンジンの燃料温度制御装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料温度制御装置

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JP2003129908A
JP2003129908A JP2001325779A JP2001325779A JP2003129908A JP 2003129908 A JP2003129908 A JP 2003129908A JP 2001325779 A JP2001325779 A JP 2001325779A JP 2001325779 A JP2001325779 A JP 2001325779A JP 2003129908 A JP2003129908 A JP 2003129908A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組成の異なる複数の種類の燃料を切り換えて
使用してもマップの切り換えによる簡単な制御で常に最
適な潤滑性を維持する。 【解決手段】 複数種類の燃料の組成毎に予め設定さ
れ、燃料粘度を所定状態にするための電磁切換弁25の
オン・オフと現在の燃料温度との関連を定義した複数の
制御マップ31a,31b,31cを備え、使用される
燃料の組成に応じた制御マップ31a,31b,31c
を選択してマップに基づいて使用される燃料が予め記憶
された温度となるよう燃料温度調整手段21を制御し、
組成の異なる複数の種類の燃料を切り換えて使用しても
制御マップ31a,31b,31cの切り換えによる簡
単な制御で常に最適な潤滑性を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンの燃料温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンへの燃料の供給は、
例えば、燃料タンクのディーゼル用燃料(軽油)が噴射
ポンプにより高圧に加圧されてコモンレールに蓄圧され
た後、各気筒毎のインジェクターに分配され、インジェ
クターの電磁弁の開閉によって筒内に噴射される。ディ
ーゼルエンジンの燃料供給系では、噴射ポンプの潤滑
(燃料調量系の摺動部の潤滑等)は燃料自体で実施され
るものが知られている。
【0003】近年、排出ガス規制等の関係により、ディ
ーゼル用燃料の性状が変わりつつあり、ディーゼル用燃
料の低硫黄化及び低アロマ化(低セタン化)が進んでい
る。ディーゼル用燃料が低硫黄化及び低アロマ化する
と、潤滑性が低下してしまう。このため、噴射ポンプの
潤滑を燃料自体で実施するディーゼルエンジンでは、噴
射ポンプの潤滑不具合が生じる虞があった。
【0004】そこで、従来から、特開平11-22588号公報
に示されるように、使用される燃料の硫黄成分に合わせ
て燃料温度を一義的に低下させる温度制御装置が提案さ
れている。燃料の硫黄成分に合わせて燃料温度を一義的
に低下させることで、燃料の潤滑性を向上させ、低硫黄
化による潤滑性の低下を補い、噴射ポンプに潤滑不具合
が発生しないようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の温度制
御装置では、使用される燃料の硫黄成分に合わせて燃料
温度を一義的に低下させるようにしているため、特定の
燃料だけを使用する場合には問題は生じないが、使用さ
れる燃料が変わって燃料の組成が変化した場合、所望の
潤滑性が得られないことが考えられる。このため、従来
の温度制御装置を備えたディーゼルエンジンでは、使用
される燃料が決められてしまっているのが現状であっ
た。
【0006】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、組成の異なる複数の種類の燃料を使用しても最適な
潤滑性を維持することができるディーゼルエンジンの温
度制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に係る本発明は、燃料タンクと燃料ポンプの間
の燃料管路に燃料管路を流通する燃料の温度を調整する
燃料温度調整手段を設け、制御手段に入力された燃料の
情報に基づいて記憶された最適粘度となる温度になるよ
うに燃料ポンプに送られる燃料の温度を燃料温度調整手
段で制御し、組成の異なる複数の種類の燃料を使用して
も最適な潤滑性が維持されるようにしたものである。
【0008】請求項2の本発明は、複数種類の燃料の組
成毎に最適粘度となる温度を導出する機能を備え、入力
された燃料の情報に基づいて使用される燃料が導出され
た温度となるように燃料温度調整手段を制御し、組成の
異なる複数の種類の燃料を切り換えて使用しても常に最
適な潤滑性が維持されるようにしたものである。
【0009】請求項3の本発明は、複数種類の燃料の組
成毎に最適粘度となる温度が予め記憶され、入力された
燃料の情報に基づいて使用される燃料が予め記憶された
温度となるように燃料温度調整手段を制御し、組成の異
なる複数の種類の燃料を切り換えて使用しても常に最適
な潤滑性が維持されるようにしたものである。
【0010】請求項4の本発明は、複数種類の燃料の組
成毎に予め設定され、燃料粘度を所定状態にするための
燃料調整手段の制御量と現在の燃料温度との関連を定義
した複数の制御マップを備え、使用される燃料の組成に
応じた制御マップを選択してマップに基づいて使用され
る燃料が予め記憶された温度となるよう燃料温度調整手
段を制御し、組成の異なる複数の種類の燃料を切り換え
て使用してもマップの切り換えによる簡単な制御で常に
最適な潤滑性が維持されるようにしたものである。
【0011】請求項5の本発明は、燃料タンクと燃料ポ
ンプとの間の燃料管路中に設けられた熱交換器を介する
第1管路と、第1管路と並列に設けられた第2管路と、
第1管路及び第2管路への燃料流通量の配分を調整する
制御弁手段とから燃料温度調整手段を構成し、複数の制
御マップは、現在の燃料温度とエンジン回転速度の基づ
いて燃料流通量の配分を決定するようにし、簡単な構成
でマップの切り換えによる制御を達成して常に最適な潤
滑性が維持されるようにしたものである。
【0012】請求項6の本発明は、複数の制御マップの
選択は、車両に設けられた選択スイッチにより決定され
るようにし、簡単な構成でマップの切り換え作用を達成
して常に最適な潤滑性が維持されるようにしたものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】図1には本発明の第1実施形態例
に係るディーゼルエンジンの温度制御装置の概略構成を
示してある。
【0014】燃料タンク1からのディーゼル用燃料(以
下単に燃料と記す)はプレフィルタ2を介して燃料ポン
プとしての噴射ポンプ3に供給され、燃料はメインフィ
ルタ4を通してからコモンレールに圧送されて図示しな
い噴射弁から所望圧力で所望時期に燃焼室に噴射され
る。噴射ポンプ3に供給された燃料は噴射ポンプ3の摺
動部等の潤滑にも使用される。
【0015】燃料タンク1と噴射ポンプ3の間の燃料管
路5には燃料管路5を流通する燃料の温度を調整する燃
料温度調整手段6が設けられている。燃料温度調整手段
6は、燃料の流路と冷熱媒(冷媒)の流路とが備えられ
た熱交換器13であり、ポンプ7の駆動により冷熱源1
0からの冷熱媒の流量が調整されて燃料が冷却され、後
流側の燃料管路5に送られる燃料が所定温度、即ち、最
適粘度となる温度に維持される。燃料温度調整手段6の
後流側の燃料管路5には燃料温度を検出する燃料温度検
出手段11が設けられ、所定温度に維持された燃料の温
度が燃料温度検出手段11で検出される。
【0016】ポンプ7の駆動は、制御手段8の指令によ
り行なわれる。制御手段8には燃料の組成に応じて(硫
黄成分やセタン化等の情報に基づいて)最適粘度となる
温度が記憶される記憶部9が備えられ、使用される燃料
の情報が記憶部9に入力される。制御手段8には記憶部
9から最適粘度となる温度が指令部12に送られ、指令
部12には燃料温度検出手段11の検出情報が入力され
る。制御手段8にはエンジンの回転速度の情報も入力さ
れる。
【0017】指令部12では、記憶部9から送られた最
適粘度となる温度と燃料温度検出手段11の検出情報と
が比較され、燃料温度検出手段11の検出情報が記憶部
9から送られた最適粘度となる温度になる状態にポンプ
7に駆動指令を出力する。つまり、燃料温度検出手段1
1で検出される燃料の温度が最適粘度となる温度になる
状態の冷熱媒の流量となるようにポンプ7が制御され
る。
【0018】尚、制御手段8に外気等や車両の状態等の
情報を入力し、最適粘度となる温度を演算により導出す
ることも可能である。
【0019】上述した温度制御装置では、使用される燃
料の情報(組成)が制御手段8の記憶部9に入力され、
燃料の種類により最適な粘度となる温度が読みだされ
る。読みだされた温度情報は指令部12に送られ、燃料
温度検出手段11で検出された燃料温度調整手段6の後
流側の燃料の温度と比較される。燃料温度検出手段11
で検出された温度が高い場合、冷熱媒(冷媒)の流量を
増やすようにポンプ7に駆動指令が出力され、燃料温度
検出手段11で検出される燃料温度を低下させて最適な
粘度となる温度になるように制御される。
【0020】使用する燃料の種類が変更されて硫黄分の
含有量が変化した場合、例えば、硫黄分が減少して潤滑
性に劣る燃料となった場合、新たな燃料の情報が制御手
段8の記憶部9に入力されると、記憶部9では最適な粘
度となる更に低い温度が読みだされる。読みだされた温
度情報は指令部12に送られ、燃料温度検出手段11で
検出された燃料温度調整手段6の後流側の燃料の温度と
比較される。燃料温度検出手段11で検出された温度が
高いので、冷熱媒(冷媒)の流量を増やすようにポンプ
7に駆動指令が出力され、燃料温度検出手段11で検出
される燃料温度を低下させて最適な粘度となる温度にな
るように制御される。
【0021】硫黄分が増加して潤滑性に優れる燃料とな
った場合、燃料温度検出手段11で検出された温度が低
くなるので、冷熱媒(冷媒)の流量を減らすようにポン
プ7に駆動指令が出力され、燃料温度検出手段11で検
出される燃料温度を上昇させて最適な粘度となる温度に
なるように制御される。
【0022】このため、組成の異なる複数の種類の燃料
を切り換えて使用した場合であっても、硫黄分による潤
滑性に拘らず最適な粘度となる温度に燃料の温度が制御
されるので、常に最適な潤滑性が維持される。
【0023】図2乃至図5に基づいて本発明の第2実施
形態例を説明する。図2には本発明の第2実施形態例に
係るディーゼルエンジンの温度制御装置の概略構成、図
3乃至図5には制御手段に記憶された制御マップを示し
てある。尚、図1に示した温度制御装置と同一部材には
同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0024】燃料タンク1と噴射ポンプ3の間の燃料管
路5には燃料管路5を流通する燃料の温度を調整する燃
料温度調整手段21が設けられている。燃料温度調整手
段21は、燃料の流路と冷熱媒(冷媒)の流路とが備え
られた熱交換器としての燃料クーラ・ヒータ22が介在
する第1管路23と、第1管路23と並列に設けられた
第2管路24と、燃料タンク1から第1管路23及び第
2管路24への燃料流通量の配分を調整する制御弁手段
としての電磁切換弁25とで構成されている。燃料クー
ラ・ヒータ22には冷熱媒(冷媒)としてラジエータ2
6の冷却水(エンジンの冷却水)が循環されるようにな
っている。燃料クーラ・ヒータ22の後流側の第1管路
23及び第2管路24には、それぞれ噴射ポンプ3側へ
の燃料の流通を許容する逆止弁15,16が設けられて
いる。
【0025】尚、燃料クーラ・ヒータ22に循環する冷
熱媒(冷媒)としては、ラジエータ26の冷却水に限ら
ず専用の冷却水を循環させることも可能である。
【0026】電磁切換弁25は、制御手段27の指令に
よりオン・オフが切り換えられるようになっている。電
磁切換弁25がオン状態の場合、燃料タンク1からの燃
料の全量が第1管路23を通って燃料クーラ・ヒータ2
2を流通して噴射ポンプ3に送られる。電磁切換弁25
がオフ状態(図示例の状態)の場合、燃料タンク1から
の燃料の全量が第2管路24を流通して熱交換(冷却)
されることなく噴射ポンプ3に送られる。
【0027】尚、電磁切換弁25の制御は、デューティ
ー制御によりオン側及びオフ側への切り換え制御を実施
することも可能である。
【0028】燃料タンク1には温度検出手段28が設け
られ、温度検出手段28の検出情報は制御手段27に入
力される。また、制御手段27にはエンジン回転速度の
情報が入力される。制御手段27には記憶部30が備え
られ、記憶部30には、燃料粘度を所定状態にするため
の制御マップ31a,31b,31cが燃料組成毎に予
め設定されて記憶されている。制御マップ31a,31
b,31cは、現在の燃料温度(温度検出手段28で検
出された燃料温度)とエンジン回転速度との関係から電
磁切換弁25のオン・オフ状況(燃料調整手段の制御
量)が定義されたマップである。制御マップ31a,3
1b,31cの情報は選択手段32に送られ、選択手段
32で適用される制御マップが決定されて電磁切換弁2
5に制御信号が送られる。
【0029】図3乃至図5に基づいて制御マップ31
a,31b,31cを説明する。本実施形態例では、WW
FC(Worldwide Fuel Charter)基準案をあてはめて硫黄分
の濃度により燃料のグループを4種類に分け、第1グル
ープの燃料の時に制御マップ31aを使用し、第2グル
ープの燃料の時に制御マップ31bを使用し、第3、第
4グループの燃料の時に制御マップ31cを使用するよ
うにしている。WWFC基準のグループ毎の硫黄分の範囲は
以下の通りである。 第1グループ:硫黄分≦5000(ppm) 第2グループ:硫黄分≦300(ppm) 第3グループ:硫黄分≦30(ppm) 第4グループ:硫黄分≦5 〜10(ppm)
【0030】図3乃至図5の制御マップにおいて、1は
電磁切換弁25をオン状態にして燃料クーラ・ヒータ2
2に燃料を全量流通させて燃料温度を低下させる場合
で、0は電磁切換弁25をオフ状態にして燃料クーラ・
ヒータ22に燃料を流通させない場合である。
【0031】第1グループの燃料の場合、硫黄分が多く
潤滑性に優れているので冷却の必要性は低い。このた
め、燃料温度100℃以上と−20℃以下の場合以外の
エンジンの実用回転速度領域(4500rpm 以下)で電
磁切換弁25をオフ状態にして燃料の冷却は積極的に行
なわない。ただし、実用回転速度の上限近傍(4800
rpm )では燃料温度80℃で電磁切換弁25をオン状態
にして燃料クーラ・ヒータ22に燃料を流通させる。
【0032】第2グループの燃料の場合、硫黄分が比較
的多くある程度の潤滑性があるため冷却の必要性はあま
り高くはない。このため、エンジン回転速度が2400
rpmまでの燃料温度100℃以上と−20℃以下の場
合、及びエンジン回転速度が3000rpm から4300
rpm までの燃料温度80℃以上の場合、及びエンジン回
転速度が4500rpm の燃料温度60℃の場合に、即
ち、エンジン回転速度が高く燃料温度が高い領域で、電
磁切換弁25をオン状態にして燃料クーラ・ヒータ22
に燃料を流通させ燃料の冷却を行なって潤滑性を維持す
るようにしている。
【0033】第3グループ及び第4グループの燃料の場
合、硫黄分が少なく潤滑性に劣るため冷却の必要性が高
い。このため、エンジン回転速度が2400rpm までの
燃料温度80℃以上と−20℃以下の場合、及びエンジ
ン回転速度が3000rpm から4000rpm までの燃料
温度60℃以上の場合、及びエンジン回転速度が430
0rpm の燃料温度40℃の場合に、即ち、エンジン回転
速度が低い領域の燃料温度が低めの領域から、電磁切換
弁25をオン状態にして燃料クーラ・ヒータ22に燃料
を流通させ燃料の冷却を行なって潤滑性を維持するよう
にしている。
【0034】制御マップ31a,31b,31cにおい
て、電磁切換弁25をオン状態にする領域、即ち、燃料
クーラ・ヒータ22に燃料を流通させ燃料の冷却を行な
う領域は、硫黄分が少ない制御マップ31aの場合は高
回転速度で高温側になるにしたがいゆるやかに切り換え
られるようになっており、硫黄分が多い制御マップ31
bの場合は高回転速度で高温側になるにしたがい早めに
大きく切り換えられるようになっており、硫黄分が比較
的多い制御マップ31bの場合は高回転速度で高温側に
なるにしたがい徐々に切り換えられるようになってい
る。
【0035】従って、硫黄分の量が多く潤滑性に優れる
燃料のときには、潤滑性を向上させるための冷却の必要
性が低いので、電磁切換弁25をオン状態に切り換える
傾向はゆるやかに設定されて冷却領域が少なくされ、硫
黄分の量が少なく潤滑性に劣る燃料のときには、潤滑性
を向上させるための冷却の必要性が高いので、電磁切換
弁25をオン状態に切り換える傾向は早め(低回転速度
側・低燃料温度側)に大き切り換えられるように設定さ
れて冷却領域が多くされている。
【0036】尚、制御マップ31a,31b,31cの
例は一例であり、噴射ポンプ3の構造等により電磁切換
弁25のオン・オフの切り換え領域は任意に設定するこ
とが可能である。また、制御マップ31a,31b,3
1cのグループ分けを硫黄分の量により設定したが、ア
ロマ値(セタン化)の値によりグループ分けすることも
可能である。
【0037】図2に示すように、制御手段27の選択手
段32には車両に設けられた選択スイッチ18が接続さ
れ、選択スイッチ18は運転者が使用する燃料のグルー
プ(グループ1、グループ2、グループ3,4)、即
ち、制御に適用する制御マップ31a,31b,31c
を手動により設定するようになっている。図示例の場合
はグループ3,4が選択された状態を示してある。
【0038】尚、使用する燃料が確定している場合、選
択するグループの情報が記録された固体メモリ19を選
択手段32に接続し、制御に使用する制御マップを固定
できるようにすることも可能である。
【0039】上述した温度制御装置では、選択スイッチ
18により使用する燃料のグループを設定し、制御に適
用する制御マップ31a,31b,31cを設定する。
制御手段27の記憶部30にはエンジン回転速度の情報
及び温度検出手段28で検出された燃料温度の情報が入
力され、例えば、選択スイッチ18によりグループ3,
4が選択された場合、制御マップ31cの情報が制御信
号として電磁切換弁25に送られる。
【0040】電磁切換弁25は、制御マップ31cにし
たがいエンジン回転速度及び燃料温度に応じて切り換え
位置が制御される。これにより、例えば、グループ3,
4に分類される燃料の硫黄分に応じて、エンジン回転速
度が2400rpm までの燃料温度80℃以上と−20℃
以下の場合、及びエンジン回転速度が3000rpm から
4000rpm までの燃料温度60℃以上の場合、及びエ
ンジン回転速度が4300rpm の燃料温度40℃の場合
に、電磁切換弁25がオンにされて燃料クーラ・ヒータ
22に燃料が流通されて冷却され、運転状態に応じて最
適な粘度となる温度になるように燃料の温度が制御され
る。
【0041】使用する燃料の種類が変更されて硫黄分の
含有量が変化した場合、選択スイッチ18により使用す
る燃料のグループが新たに設定される。例えば、選択ス
イッチ18によりグループ1が選択された場合、制御に
適用する制御マップ31aが選択される。電磁切換弁2
5は、制御マップ31aにしたがいエンジン回転速度及
び燃料温度に応じて切り換え位置が制御される。これに
より、例えば、グループ1に分類される燃料の硫黄分に
応じて、燃料温度100℃以上と−20℃以下の場合以
外のエンジンの実用回転速度領域(4500rpm 以下)
では電磁切換弁25がオフにされ、エンジン回転速度が
4800rpm では燃料温度80℃で電磁切換弁25をオ
ンにされ、燃料クーラ・ヒータ22に燃料が流通されて
冷却され、運転状態に応じて最適な粘度となる温度にな
るように燃料の温度が制御される。
【0042】このため、電磁切換弁25の切り換えによ
る簡単な構成でマップの切り換えによる簡単な制御で、
硫黄分による潤滑性に拘らず最適な粘度となる温度に燃
料の温度を制御することができる。従って、組成の異な
る複数の種類の燃料を用いる場合であっても、常に最適
な潤滑性が維持される。
【0043】
【発明の効果】請求項1に係る本発明は、燃料タンクと
燃料ポンプの間の燃料管路に燃料管路を流通する燃料の
温度を調整する燃料温度調整手段を設け、制御手段に入
力された燃料の情報に基づいて記憶された最適粘度とな
る温度になるように燃料ポンプに送られる燃料の温度を
燃料温度調整手段で制御するようにしたので、組成の異
なる複数の種類の燃料を使用しても最適な潤滑性が維持
される。
【0044】請求項2の本発明では、複数種類の燃料の
組成毎に最適粘度となる温度を導出する機能を備え、入
力された燃料の情報に基づいて使用される燃料が導出さ
れた温度となるように燃料温度調整手段を制御するよう
にしたので、組成の異なる複数の種類の燃料を切り換え
て使用しても常に最適な潤滑性が維持される。
【0045】請求項3の本発明では、複数種類の燃料の
組成毎に最適粘度となる温度が予め記憶され、入力され
た燃料の情報に基づいて使用される燃料が予め記憶され
た温度となるように燃料温度調整手段を制御するように
したので、組成の異なる複数の種類の燃料を切り換えて
使用しても常に最適な潤滑性が維持される。
【0046】請求項4の本発明では、複数種類の燃料の
組成毎に予め設定され、燃料粘度を所定状態にするため
の燃料調整手段の制御量と現在の燃料温度との関連を定
義した複数の制御マップを備え、使用される燃料の組成
に応じた制御マップを選択してマップに基づいて使用さ
れる燃料が予め記憶された温度となるよう燃料温度調整
手段を制御するようにしたので、組成の異なる複数の種
類の燃料を切り換えて使用してもマップの切り換えによ
る簡単な制御で常に最適な潤滑性が維持される。
【0047】請求項5の本発明では、燃料タンクと燃料
ポンプとの間の燃料管路中に設けられた熱交換器を介す
る第1管路と、第1管路と並列に設けられた第2管路
と、第1管路及び第2管路への燃料流通量の配分を調整
する制御弁手段とから燃料温度調整手段を構成し、複数
の制御マップは、現在の燃料温度とエンジン回転速度の
基づいて燃料流通量の配分を決定するようにしたので、
簡単な構成でマップの切り換えによる制御を達成して常
に最適な潤滑性が維持される。
【0048】請求項6の本発明では、複数の制御マップ
の選択は、車両に設けられた選択スイッチにより決定さ
れるようにしたので、簡単な構成でマップの切り換え作
用を達成して常に最適な潤滑性が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例に係るディーゼルエン
ジンの温度制御装置の概略構成図。
【図2】本発明の第2実施形態例に係るディーゼルエン
ジンの温度制御装置の概略構成図。
【図3】制御手段に記憶された制御マップ。
【図4】制御手段に記憶された制御マップ。
【図5】制御手段に記憶された制御マップ。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 プレフィルタ 3 噴射ポンプ 4 メインフィルタ 5 燃料管路 6,21 燃料温度調整手段 7 ポンプ 8,27 制御手段 9,30 記憶部 10 冷熱源 11 燃料温度検出手段 12 指令部 13 熱交換器 15,16 逆止弁 18 選択スイッチ 19 固体メモリ 22 燃料クーラ・ヒータ 23 第1管路 24 第2管路 25 電磁切換弁 26 ラジエータ 28 温度検出手段 31a,31b,31c 制御マップ 32 選択手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンの燃料温度制御装置
    において、燃料タンクと燃料ポンプの間の燃料管路に設
    けられ該燃料管路を流通する燃料の温度を調整する燃料
    温度調整手段と、前記燃料の組成に応じて最適粘度とな
    る温度が記憶されると共に使用される該燃料の情報が入
    力され、入力された該燃料の情報に基づいて前記燃料ポ
    ンプに送られる該燃料が最適粘度となる温度になるよう
    に前記燃料温度調整手段を制御する制御手段とを備えた
    ことを特徴とするディーゼルエンジンの燃料温度制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記制御手段には、 複数種類の燃料の組成毎に最適粘度となる温度を導出す
    る機能と、 入力された前記燃料の情報に基づいて前記燃料温度調整
    手段を制御して使用される燃料を導出された温度となる
    ようにする機能とが備えられていることを特徴とするデ
    ィーゼルエンジンの燃料温度制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記制御手段には、 複数種類の燃料の組成毎に最適粘度となる温度が予め記
    憶され、入力された前記燃料の情報に基づいて前記燃料
    温度調整手段を制御して使用される燃料を予め記憶され
    た温度となるようにする機能が備えられていることを特
    徴とするディーゼルエンジンの燃料温度制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記制御手段には、 複数種類の燃料の組成毎に予め設定され、燃料粘度を所
    定状態にするための前記燃料調整手段の制御量と現在の
    燃料温度との関連を定義した複数の制御マップと、 使用される燃料の組成に応じた該制御マップを選択して
    該マップに基づいて前記燃料温度調整手段を制御して使
    用される燃料を予め記憶された温度となるようにする機
    能とが備えられていることを特徴とするディーゼルエン
    ジンの燃料温度制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記燃料温度調整手段は、 前記燃料タンクと前記燃料ポンプとの間の燃料管路中に
    設けられた熱交換器を介する第1管路と、該第1管路と
    並列に設けられた第2管路と、前記第1管路及び該第2
    管路への燃料流通量の配分を調整する制御弁手段とから
    なり、 前記複数の制御マップは、現在の燃料温度とエンジン回
    転速度の基づいて前記燃料流通量の配分を決定するもの
    であることを特徴とするディーゼルエンジンの燃料温度
    制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記複数の制御マップの選択は、車両に設けられた選択
    スイッチにより決定されることを特徴とするディーゼル
    エンジンの燃料温度制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014066203A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Kubota Corp 燃料供給システム
JP2017089546A (ja) * 2015-11-12 2017-05-25 株式会社デンソー 潤滑性推定装置および燃料供給制御装置
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