JP3780903B2 - ディーゼルエンジンの燃料温度制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンの燃料温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンへの燃料の供給は、例えば、燃料タンクのディーゼル用燃料(軽油)が噴射ポンプにより高圧に加圧されてコモンレールに蓄圧された後、各気筒毎のインジェクターに分配され、インジェクターの電磁弁の開閉によって筒内に噴射される。ディーゼルエンジンの燃料供給系では、噴射ポンプの潤滑(燃料調量系の摺動部の潤滑等)は燃料自体で実施されるものが知られている。
【0003】
近年、排出ガス規制等の関係により、ディーゼル用燃料の性状が変わりつつあり、ディーゼル用燃料の低硫黄化及び低アロマ化(低セタン化)が進んでいる。ディーゼル用燃料が低硫黄化及び低アロマ化すると、潤滑性が低下してしまう。このため、噴射ポンプの潤滑を燃料自体で実施するディーゼルエンジンでは、噴射ポンプの潤滑不具合が生じる虞があった。
【0004】
そこで、従来から、特開平11-22588号公報に示されるように、使用される燃料の硫黄成分に合わせて燃料温度を一義的に低下させる温度制御装置が提案されている。燃料の硫黄成分に合わせて燃料温度を一義的に低下させることで、燃料の潤滑性を向上させ、低硫黄化による潤滑性の低下を補い、噴射ポンプに潤滑不具合が発生しないようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の温度制御装置では、使用される燃料の硫黄成分に合わせて燃料温度を一義的に低下させるようにしているため、特定の燃料だけを使用する場合には問題は生じないが、使用される燃料が変わって燃料の組成が変化した場合、所望の潤滑性が得られないことが考えられる。このため、従来の温度制御装置を備えたディーゼルエンジンでは、使用される燃料が決められてしまっているのが現状であった。
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、組成の異なる複数の種類の燃料を使用しても最適な潤滑性を維持することができるディーゼルエンジンの温度制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に係る本発明は、料タンクと燃料ポンプの間の燃料管路に設けられ該燃料管路を流通する燃料の温度を調整する燃料温度調整手段と、前記燃料の組成に応じて最適粘度となる温度が記憶されると共に使用される該燃料の情報が入力され、入力された該燃料の情報に基づいて前記燃料ポンプに送られる該燃料が最適粘度となる温度になるように前記燃料温度調整手段を制御する制御手段とを備えディーゼルエンジンの燃料温度制御装置において、前記制御手段には、複数種類の燃料の組成毎に予め設定され、燃料粘度を所定状態にするための前記燃料温度調整手段の制御量と現在の燃料温度との関連を定義した複数の制御マップと、使用される燃料の組成に応じた該制御マップを選択して該マップに基づいて前記燃料温度調整手段を制御して使用される燃料を予め記憶された温度となるようにする機能とが備えられていることを特徴とする。
【0008】
請求項2の本発明は、複数種類の燃料の組成毎に最適粘度となる温度を導出する機能を備え、入力された燃料の情報に基づいて使用される燃料が導出された温度となるように燃料温度調整手段を制御し、組成の異なる複数の種類の燃料を切り換えて使用しても常に最適な潤滑性が維持されるようにしたものである。
【0009】
請求項3の本発明は、複数種類の燃料の組成毎に最適粘度となる温度が予め記憶され、入力された燃料の情報に基づいて使用される燃料が予め記憶された温度となるように燃料温度調整手段を制御し、組成の異なる複数の種類の燃料を切り換えて使用しても常に最適な潤滑性が維持されるようにしたものである。
【0011】
請求項の本発明は、燃料タンクと燃料ポンプとの間の燃料管路中に設けられた熱交換器を介する第1管路と、第1管路と並列に設けられた第2管路と、第1管路及び第2管路への燃料流通量の配分を調整する制御弁手段とから燃料温度調整手段を構成し、複数の制御マップは、現在の燃料温度とエンジン回転速度の基づいて燃料流通量の配分を決定するようにし、簡単な構成でマップの切り換えによる制御を達成して常に最適な潤滑性が維持されるようにしたものである。
【0012】
請求項の本発明は、複数の制御マップの選択は、車両に設けられた選択スイッチにより決定されるようにし、簡単な構成でマップの切り換え作用を達成して常に最適な潤滑性が維持されるようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1には本発明の第1実施形態例に係るディーゼルエンジンの温度制御装置の概略構成を示してある。
【0014】
燃料タンク1からのディーゼル用燃料(以下単に燃料と記す)はプレフィルタ2を介して燃料ポンプとしての噴射ポンプ3に供給され、燃料はメインフィルタ4を通してからコモンレールに圧送されて図示しない噴射弁から所望圧力で所望時期に燃焼室に噴射される。噴射ポンプ3に供給された燃料は噴射ポンプ3の摺動部等の潤滑にも使用される。
【0015】
燃料タンク1と噴射ポンプ3の間の燃料管路5には燃料管路5を流通する燃料の温度を調整する燃料温度調整手段6が設けられている。燃料温度調整手段6は、燃料の流路と冷熱媒(冷媒)の流路とが備えられた熱交換器13であり、ポンプ7の駆動により冷熱源10からの冷熱媒の流量が調整されて燃料が冷却され、後流側の燃料管路5に送られる燃料が所定温度、即ち、最適粘度となる温度に維持される。燃料温度調整手段6の後流側の燃料管路5には燃料温度を検出する燃料温度検出手段11が設けられ、所定温度に維持された燃料の温度が燃料温度検出手段11で検出される。
【0016】
ポンプ7の駆動は、制御手段8の指令により行なわれる。制御手段8には燃料の組成に応じて(硫黄成分やセタン化等の情報に基づいて)最適粘度となる温度が記憶される記憶部9が備えられ、使用される燃料の情報が記憶部9に入力される。制御手段8には記憶部9から最適粘度となる温度が指令部12に送られ、指令部12には燃料温度検出手段11の検出情報が入力される。制御手段8にはエンジンの回転速度の情報も入力される。
【0017】
指令部12では、記憶部9から送られた最適粘度となる温度と燃料温度検出手段11の検出情報とが比較され、燃料温度検出手段11の検出情報が記憶部9から送られた最適粘度となる温度になる状態にポンプ7に駆動指令を出力する。つまり、燃料温度検出手段11で検出される燃料の温度が最適粘度となる温度になる状態の冷熱媒の流量となるようにポンプ7が制御される。
【0018】
尚、制御手段8に外気等や車両の状態等の情報を入力し、最適粘度となる温度を演算により導出することも可能である。
【0019】
上述した温度制御装置では、使用される燃料の情報(組成)が制御手段8の記憶部9に入力され、燃料の種類により最適な粘度となる温度が読みだされる。読みだされた温度情報は指令部12に送られ、燃料温度検出手段11で検出された燃料温度調整手段6の後流側の燃料の温度と比較される。燃料温度検出手段11で検出された温度が高い場合、冷熱媒(冷媒)の流量を増やすようにポンプ7に駆動指令が出力され、燃料温度検出手段11で検出される燃料温度を低下させて最適な粘度となる温度になるように制御される。
【0020】
使用する燃料の種類が変更されて硫黄分の含有量が変化した場合、例えば、硫黄分が減少して潤滑性に劣る燃料となった場合、新たな燃料の情報が制御手段8の記憶部9に入力されると、記憶部9では最適な粘度となる更に低い温度が読みだされる。読みだされた温度情報は指令部12に送られ、燃料温度検出手段11で検出された燃料温度調整手段6の後流側の燃料の温度と比較される。燃料温度検出手段11で検出された温度が高いので、冷熱媒(冷媒)の流量を増やすようにポンプ7に駆動指令が出力され、燃料温度検出手段11で検出される燃料温度を低下させて最適な粘度となる温度になるように制御される。
【0021】
硫黄分が増加して潤滑性に優れる燃料となった場合、燃料温度検出手段11で検出された温度が低くなるので、冷熱媒(冷媒)の流量を減らすようにポンプ7に駆動指令が出力され、燃料温度検出手段11で検出される燃料温度を上昇させて最適な粘度となる温度になるように制御される。
【0022】
このため、組成の異なる複数の種類の燃料を切り換えて使用した場合であっても、硫黄分による潤滑性に拘らず最適な粘度となる温度に燃料の温度が制御されるので、常に最適な潤滑性が維持される。
【0023】
図2乃至図5に基づいて本発明の第2実施形態例を説明する。図2には本発明の第2実施形態例に係るディーゼルエンジンの温度制御装置の概略構成、図3乃至図5には制御手段に記憶された制御マップを示してある。尚、図1に示した温度制御装置と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0024】
燃料タンク1と噴射ポンプ3の間の燃料管路5には燃料管路5を流通する燃料の温度を調整する燃料温度調整手段21が設けられている。燃料温度調整手段21は、燃料の流路と冷熱媒(冷媒)の流路とが備えられた熱交換器としての燃料クーラ・ヒータ22が介在する第1管路23と、第1管路23と並列に設けられた第2管路24と、燃料タンク1から第1管路23及び第2管路24への燃料流通量の配分を調整する制御弁手段としての電磁切換弁25とで構成されている。燃料クーラ・ヒータ22には冷熱媒(冷媒)としてラジエータ26の冷却水(エンジンの冷却水)が循環されるようになっている。燃料クーラ・ヒータ22の後流側の第1管路23及び第2管路24には、それぞれ噴射ポンプ3側への燃料の流通を許容する逆止弁15,16が設けられている。
【0025】
尚、燃料クーラ・ヒータ22に循環する冷熱媒(冷媒)としては、ラジエータ26の冷却水に限らず専用の冷却水を循環させることも可能である。
【0026】
電磁切換弁25は、制御手段27の指令によりオン・オフが切り換えられるようになっている。電磁切換弁25がオン状態の場合、燃料タンク1からの燃料の全量が第1管路23を通って燃料クーラ・ヒータ22を流通して噴射ポンプ3に送られる。電磁切換弁25がオフ状態(図示例の状態)の場合、燃料タンク1からの燃料の全量が第2管路24を流通して熱交換(冷却)されることなく噴射ポンプ3に送られる。
【0027】
尚、電磁切換弁25の制御は、デューティー制御によりオン側及びオフ側への切り換え制御を実施することも可能である。
【0028】
燃料タンク1には温度検出手段28が設けられ、温度検出手段28の検出情報は制御手段27に入力される。また、制御手段27にはエンジン回転速度の情報が入力される。制御手段27には記憶部30が備えられ、記憶部30には、燃料粘度を所定状態にするための制御マップ31a,31b,31cが燃料組成毎に予め設定されて記憶されている。制御マップ31a,31b,31cは、現在の燃料温度(温度検出手段28で検出された燃料温度)とエンジン回転速度との関係から電磁切換弁25のオン・オフ状況(燃料温度調整手段の制御量)が定義されたマップである。制御マップ31a,31b,31cの情報は選択手段32に送られ、選択手段32で適用される制御マップが決定されて電磁切換弁25に制御信号が送られる。
【0029】
図3乃至図5に基づいて制御マップ31a,31b,31cを説明する。本実施形態例では、WWFC(Worldwide Fuel Charter)基準案をあてはめて硫黄分の濃度により燃料のグループを4種類に分け、第1グループの燃料の時に制御マップ31aを使用し、第2グループの燃料の時に制御マップ31bを使用し、第3、第4グループの燃料の時に制御マップ31cを使用するようにしている。
WWFC基準のグループ毎の硫黄分の範囲は以下の通りである。
第1グループ:硫黄分≦5000(ppm)
第2グループ:硫黄分≦300(ppm)
第3グループ:硫黄分≦30(ppm)
第4グループ:硫黄分≦5 〜10(ppm)
【0030】
図3乃至図5の制御マップにおいて、1は電磁切換弁25をオン状態にして燃料クーラ・ヒータ22に燃料を全量流通させて燃料温度を低下させる場合で、0は電磁切換弁25をオフ状態にして燃料クーラ・ヒータ22に燃料を流通させない場合である。
【0031】
第1グループの燃料の場合、硫黄分が多く潤滑性に優れているので冷却の必要性は低い。このため、燃料温度100℃以上と−20℃以下の場合以外のエンジンの実用回転速度領域(4500rpm 以下)で電磁切換弁25をオフ状態にして燃料の冷却は積極的に行なわない。ただし、実用回転速度の上限近傍(4800rpm )では燃料温度80℃で電磁切換弁25をオン状態にして燃料クーラ・ヒータ22に燃料を流通させる。
【0032】
第2グループの燃料の場合、硫黄分が比較的多くある程度の潤滑性があるため冷却の必要性はあまり高くはない。このため、エンジン回転速度が2400rpm までの燃料温度100℃以上と−20℃以下の場合、及びエンジン回転速度が3000rpm から4300rpm までの燃料温度80℃以上の場合、及びエンジン回転速度が4500rpm の燃料温度60℃の場合に、即ち、エンジン回転速度が高く燃料温度が高い領域で、電磁切換弁25をオン状態にして燃料クーラ・ヒータ22に燃料を流通させ燃料の冷却を行なって潤滑性を維持するようにしている。
【0033】
第3グループ及び第4グループの燃料の場合、硫黄分が少なく潤滑性に劣るため冷却の必要性が高い。このため、エンジン回転速度が2400rpm までの燃料温度80℃以上と−20℃以下の場合、及びエンジン回転速度が3000rpm から4000rpm までの燃料温度60℃以上の場合、及びエンジン回転速度が4300rpm の燃料温度40℃の場合に、即ち、エンジン回転速度が低い領域の燃料温度が低めの領域から、電磁切換弁25をオン状態にして燃料クーラ・ヒータ22に燃料を流通させ燃料の冷却を行なって潤滑性を維持するようにしている。
【0034】
制御マップ31a,31b,31cにおいて、電磁切換弁25をオン状態にする領域、即ち、燃料クーラ・ヒータ22に燃料を流通させ燃料の冷却を行なう領域は、硫黄分が少ない制御マップ31aの場合は高回転速度で高温側になるにしたがいゆるやかに切り換えられるようになっており、硫黄分が多い制御マップ31bの場合は高回転速度で高温側になるにしたがい早めに大きく切り換えられるようになっており、硫黄分が比較的多い制御マップ31の場合は高回転速度で高温側になるにしたがい徐々に切り換えられるようになっている。
【0035】
従って、硫黄分の量が多く潤滑性に優れる燃料のときには、潤滑性を向上させるための冷却の必要性が低いので、電磁切換弁25をオン状態に切り換える傾向はゆるやかに設定されて冷却領域が少なくされ、硫黄分の量が少なく潤滑性に劣る燃料のときには、潤滑性を向上させるための冷却の必要性が高いので、電磁切換弁25をオン状態に切り換える傾向は早め(低回転速度側・低燃料温度側)に大き切り換えられるように設定されて冷却領域が多くされている。
【0036】
尚、制御マップ31a,31b,31cの例は一例であり、噴射ポンプ3の構造等により電磁切換弁25のオン・オフの切り換え領域は任意に設定することが可能である。また、制御マップ31a,31b,31cのグループ分けを硫黄分の量により設定したが、アロマ値(セタン化)の値によりグループ分けすることも可能である。
【0037】
図2に示すように、制御手段27の選択手段32には車両に設けられた選択スイッチ18が接続され、選択スイッチ18は運転者が使用する燃料のグループ(グループ1、グループ2、グループ3,4)、即ち、制御に適用する制御マップ31a,31b,31cを手動により設定するようになっている。図示例の場合はグループ3,4が選択された状態を示してある。
【0038】
尚、使用する燃料が確定している場合、選択するグループの情報が記録された固体メモリ19を選択手段32に接続し、制御に使用する制御マップを固定できるようにすることも可能である。
【0039】
上述した温度制御装置では、選択スイッチ18により使用する燃料のグループを設定し、制御に適用する制御マップ31a,31b,31cを設定する。制御手段27の記憶部30にはエンジン回転速度の情報及び温度検出手段28で検出された燃料温度の情報が入力され、例えば、選択スイッチ18によりグループ3,4が選択された場合、制御マップ31cの情報が制御信号として電磁切換弁25に送られる。
【0040】
電磁切換弁25は、制御マップ31cにしたがいエンジン回転速度及び燃料温度に応じて切り換え位置が制御される。これにより、例えば、グループ3,4に分類される燃料の硫黄分に応じて、エンジン回転速度が2400rpm までの燃料温度80℃以上と−20℃以下の場合、及びエンジン回転速度が3000rpm から4000rpm までの燃料温度60℃以上の場合、及びエンジン回転速度が4300rpm の燃料温度40℃の場合に、電磁切換弁25がオンにされて燃料クーラ・ヒータ22に燃料が流通されて冷却され、運転状態に応じて最適な粘度となる温度になるように燃料の温度が制御される。
【0041】
使用する燃料の種類が変更されて硫黄分の含有量が変化した場合、選択スイッチ18により使用する燃料のグループが新たに設定される。例えば、選択スイッチ18によりグループ1が選択された場合、制御に適用する制御マップ31aが選択される。電磁切換弁25は、制御マップ31aにしたがいエンジン回転速度及び燃料温度に応じて切り換え位置が制御される。これにより、例えば、グループ1に分類される燃料の硫黄分に応じて、燃料温度100℃以上と−20℃以下の場合以外のエンジンの実用回転速度領域(4500rpm 以下)では電磁切換弁25がオフにされ、エンジン回転速度が4800rpm では燃料温度80℃で電磁切換弁25をオンにされ、燃料クーラ・ヒータ22に燃料が流通されて冷却され、運転状態に応じて最適な粘度となる温度になるように燃料の温度が制御される。
【0042】
このため、電磁切換弁25の切り換えによる簡単な構成でマップの切り換えによる簡単な制御で、硫黄分による潤滑性に拘らず最適な粘度となる温度に燃料の温度を制御することができる。従って、組成の異なる複数の種類の燃料を用いる場合であっても、常に最適な潤滑性が維持される。
【0043】
【発明の効果】
請求項1に係る本発明は、燃料タンクと燃料ポンプの間の燃料管路に燃料管路を流通する燃料の温度を調整する燃料温度調整手段を設け、制御手段に入力された燃料の情報に基づいて記憶された最適粘度となる温度になるように燃料ポンプに送られる燃料の温度を燃料温度調整手段で制御するようにしたので、組成の異なる複数の種類の燃料を使用しても最適な潤滑性が維持される。特に、複数種類の燃料の組成毎に予め設定され、燃料粘度を所定状態にするための燃料温度調整手段の制御量と現在の燃料温度との関連を定義した複数の制御マップを備え、使用される燃料の組成に応じた制御マップを選択してマップに基づいて使用される燃料が予め記憶された温度となるよう燃料温度調整手段を制御手段により制御するようにしたので、組成の異なる複数の種類の燃料を切り換えて使用してもマップの切り換えによる簡単な制御で常に最適な潤滑性が維持される。
【0044】
請求項2の本発明では、複数種類の燃料の組成毎に最適粘度となる温度を導出する機能を備え、入力された燃料の情報に基づいて使用される燃料が導出された温度となるように燃料温度調整手段を制御するようにしたので、組成の異なる複数の種類の燃料を切り換えて使用しても常に最適な潤滑性が維持される。
【0045】
請求項3の本発明では、複数種類の燃料の組成毎に最適粘度となる温度が予め記憶され、入力された燃料の情報に基づいて使用される燃料が予め記憶された温度となるように燃料温度調整手段を制御するようにしたので、組成の異なる複数の種類の燃料を切り換えて使用しても常に最適な潤滑性が維持される。
【0047】
請求項の本発明では、燃料タンクと燃料ポンプとの間の燃料管路中に設けられた熱交換器を介する第1管路と、第1管路と並列に設けられた第2管路と、第1管路及び第2管路への燃料流通量の配分を調整する制御弁手段とから燃料温度調整手段を構成し、複数の制御マップは、現在の燃料温度とエンジン回転速度の基づいて燃料流通量の配分を決定するようにしたので、簡単な構成でマップの切り換えによる制御を達成して常に最適な潤滑性が維持される。
【0048】
請求項の本発明では、複数の制御マップの選択は、車両に設けられた選択スイッチにより決定されるようにしたので、簡単な構成でマップの切り換え作用を達成して常に最適な潤滑性が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例に係るディーゼルエンジンの温度制御装置の概略構成図。
【図2】本発明の第2実施形態例に係るディーゼルエンジンの温度制御装置の概略構成図。
【図3】制御手段に記憶された制御マップ。
【図4】制御手段に記憶された制御マップ。
【図5】制御手段に記憶された制御マップ。
【符号の説明】
1 燃料タンク
2 プレフィルタ
3 噴射ポンプ
4 メインフィルタ
5 燃料管路
6,21 燃料温度調整手段
7 ポンプ
8,27 制御手段
9,30 記憶部
10 冷熱源
11 燃料温度検出手段
12 指令部
13 熱交換器
15,16 逆止弁
18 選択スイッチ
19 固体メモリ
22 燃料クーラ・ヒータ
23 第1管路
24 第2管路
25 電磁切換弁
26 ラジエータ
28 温度検出手段
31a,31b,31c 制御マップ
32 選択手段

Claims (5)

  1. 料タンクと燃料ポンプの間の燃料管路に設けられ該燃料管路を流通する燃料の温度を調整する燃料温度調整手段と、前記燃料の組成に応じて最適粘度となる温度が記憶されると共に使用される該燃料の情報が入力され、入力された該燃料の情報に基づいて前記燃料ポンプに送られる該燃料が最適粘度となる温度になるように前記燃料温度調整手段を制御する制御手段とを備えディーゼルエンジンの燃料温度制御装置において、前記制御手段には、複数種類の燃料の組成毎に予め設定され、燃料粘度を所定状態にするための前記燃料温度調整手段の制御量と現在の燃料温度との関連を定義した複数の制御マップと、使用される燃料の組成に応じた該制御マップを選択して該マップに基づいて前記燃料温度調整手段を制御して使用される燃料を予め記憶された温度となるようにする機能とが備えられていることを特徴とするディーゼルエンジンの燃料温度制御装置。
  2. 請求項1において、前記制御手段には、複数種類の燃料の組成毎に最適粘度となる温度を導出する機能と、入力された前記燃料の情報に基づいて前記燃料温度調整手段を制御して使用される燃料を導出された温度となるようにする機能とが備えられていることを特徴とするディーゼルエンジンの燃料温度制御装置。
  3. 請求項1において、前記制御手段には、複数種類の燃料の組成毎に最適粘度となる温度が予め記憶され、入力された前記燃料の情報に基づいて前記燃料温度調整手段を制御して使用される燃料を予め記憶された温度となるようにする機能が備えられていることを特徴とするディーゼルエンジンの燃料温度制御装置。
  4. 請求項において、前記燃料温度調整手段は、前記燃料タンクと前記燃料ポンプとの間の燃料管路中に設けられた熱交換器を介する第1管路と、該第1管路と並列に設けられた第2管路と、前記第1管路及び該第2管路への燃料流通量の配分を調整する制御弁手段とからなり、前記複数の制御マップは、現在の燃料温度とエンジン回転速度の基づいて前記燃料流通量の配分を決定するものであることを特徴とするディーゼルエンジンの燃料温度制御装置。
  5. 請求項において、前記複数の制御マップの選択は、車両に設けられた選択スイッチにより決定されることを特徴とするディーゼルエンジンの燃料温度制御装置。
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