JP2003129010A - 感圧性接着シートの製造方法 - Google Patents

感圧性接着シートの製造方法

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JP2003129010A JP2001324424A JP2001324424A JP2003129010A JP 2003129010 A JP2003129010 A JP 2003129010A JP 2001324424 A JP2001324424 A JP 2001324424A JP 2001324424 A JP2001324424 A JP 2001324424A JP 2003129010 A JP2003129010 A JP 2003129010A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光重合方式により90重量%を超える高重合
率の感圧性接着シートを短時間に製造する。 【解決手段】 支持体5上にアクリル系単量体と光重合
開始剤と架橋剤を含む光重合性組成物6を塗工し、これ
に紫外線を照射して光重合させることにより、支持体上
に光重合物からなる感圧性接着剤層を有する感圧性接着
シートを製造する方法において、上記の光重合させる工
程は、高圧放電の水銀ランプ2により照度20mW/cm
2 以上の紫外線を照射して重合率60〜90重量%にす
る第1工程と、これに続いて、低圧放電の水銀ランプ3
により照度20mW/cm2 未満の紫外線を照射して実質
的に重合反応を完了させる第2工程とからなることを特
徴とする感圧性接着シートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光重合方式による
感圧性接着シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、フィルム状などの支持体の上
に、アクリル系単量体と光重合開始剤と架橋剤を含む光
重合性組成物を適宜の厚さに塗工し、これに紫外線を照
射して光重合させることにより、支持体上に光重合物か
らなる感圧性接着剤層を有する感圧性接着シートを製造
する方法が知られている。
【0003】この感圧性接着シートは、感圧性接着剤層
を構成する光重合物がアクリル系重合体からなるため、
耐候性、耐熱性、耐薬品性などにすぐれており、また無
溶剤で塗工し光重合させるため、昨今問題となっている
大気を汚染させる原因となる有機溶剤を使用することな
く製造できるという利点がある。
【0004】このような感圧性接着シートの製造におい
ては、その生産効率を上げるため、紫外線を照射して光
重合させる際の重合速度を速くすることが望まれる。ま
た、光重合物中に未反応の単量体が多く含まれている
と、接着使用時に上記の単量体が揮発して、不快臭の原
因となったり、気泡発生の原因となったりする。このた
め、工業的に使用可能な感圧性接着シートを得るには、
光重合物の重合率が90重量%を超える、高重合率とな
っていることが望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような要望に対
し、光重合開始剤の量を増やして、重合速度を上昇させ
る方法が知られている。しかし、この方法で90重量%
を超える高重合率を得るには紫外線の照射を長時間行う
必要があり、また黄変や感圧性接着剤としての諸特性を
低下させるという別の問題もあり、実用的ではない。
【0006】また、紫外線の照度により、重合率や重合
速度が左右されることも知られている。低圧放電の水銀
ランプを使用して低照度の紫外線を照射すると、重合率
の面で好結果は得られるが、重合初期の重合速度が遅
く、生産効率を上げられない。一方、高圧放電の水銀ラ
ンプを使用して高照度の紫外線を照射すると、重合初期
の重合速度は向上するが、ラジカルが急激に消費され、
重合終期では反応速度が極端に低下し、この段階で紫外
線を照射しても重合率の上昇は僅かとなり、90重量%
を超える高重合率とするには長時間の照射が必要であ
り、低照度の紫外線を照射する場合よりも、全照射時間
はむしろ長くなる。
【0007】このように、光重合方式により感圧性接着
シートを製造する従来技術では、重合率と生産効率をと
もに満足させることは難しかった。したがって、本発明
は、この問題を解決し、光重合方式により90重量%を
超える高重合率の感圧性接着シートを短時間に製造する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手投】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、鋭意検討した結果、光重合方式に
よる感圧性接着シートの製造方法において、高照度の紫
外線を照射する手法では重合初期の重合速度は速いが、
高重合率とするのに長時間の照射が必要であるという点
と、低照度の紫外線を照射する手法では重合速度は遅い
が、高重合率とすることができるという点とに着目し、
重合初期には高照度の紫外線を照射して短時間である程
度まで重合率を上げ、その後、低照度の紫外線を照射し
て高重合率とすることにより、つまり、上記の両手法を
うまく組み合わせることにより、従来に比べて、90重
量%を超える高重合率の感圧性接着シートをより短時間
に製造できることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】すなわち、本発明は、支持体上にアルキル
基の炭素数が1〜14個である(メタ)アクリル酸アル
キルエステル70〜100重量%と極性基含有の共重合
性単量体30〜0重量%とからなるアクリル系単量体と
光重合開始剤と架橋剤を含む光重合性組成物を塗工し、
これに紫外線を照射して光重合させることにより、支持
体上に光重合物からなる感圧性接着剤層を有する感圧性
接着シートを製造する方法において、上記の光重合させ
る工程は、照度20mW/cm2 以上の紫外線を照射して
重合率60〜90重量%にする第1工程と、これに続い
て、照度20mW/cm2 未満の紫外線を照射して実質的
に重合反応を完了させる第2工程とからなることを特徴
とする感圧性接着シートの製造方法に係るものである。
とくに、本発明は、第2工程における紫外線の照度が
0.1mW/cm2 以上である上記構成の製造方法、第2
工程における重合反応完了時の重合率が94重量%以上
である上記構成の製造方法、第1工程での紫外線の照射
を高圧放電の水銀ランプで行い、第2工程での紫外線の
照射を低圧放電の水銀ランプで行う上記構成の製造方法
を、それぞれ、提供できるものである。
【0010】なお、本明細書において、上記の「感圧性
接着シート」には、通常幅広となる感圧性接着シートの
ほか、通常幅狭となる感圧性接着テープも含まれ、さら
には感圧性接着ラベルなどの他の各種の接着製品が含ま
れるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明におけるアクリル系単量体
は、アルキル基の炭素数が1〜14個である(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル70〜100重量%と極性基
含有の共重合性単量体30〜0重量%とからなる、好ま
しくは前者の単量体80〜96重量%と後者の単量体2
0〜4重量%とからなるものである。両単量体の使用量
が上記範囲外では、接着特性上、好ましい特性が得られ
ない。
【0012】上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルは、アクリル系単量体の主成分ととなるものであり、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソ
ノニル基、デシル基、イソデシル基などの炭素数が1〜
14個のアルキル基を有するアクリル酸またはメタクリ
ル酸のアルキルエステルであり、その1種または2種以
上が用いられる。また、上記の極性基含有の共重合性単
量体としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、2−
アクリルアミトプロパンスルホン酸などの不飽和酸、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有単
量体などが用いられる。
【0013】なお、上記の(メタ)アクリル酸アルキル
エステルの一部を、必要により、極性基含有の共重合性
単量体以外の他の単量体、たとえば、酢酸ビニル、(メ
タ)アクリロニトリル、スチレンまたはその誘導体、
(メタ)アクリルアミド、N−置換(または非置換)ア
ミノアルキル(メタ)アクリレートなどの公知の各種の
ビニル系単量体と置換してもよい。しかし、その置換量
は、アクリル系単量体全体の30重量%以下、好ましく
は20重量%以下であるのがよい。
【0014】本発明における光重合開始剤としては、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テルなどのベンゾインエーテル、アニソールメチルエー
テルなどの置換ベンゾインエーテル、2,2−ジエトキ
シアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノンなどの置換アセトフェノン、2−メチル
ー2−ヒドロキシプロピオフェノンなどの置換アルファ
ーケトール、2−ナフタレンスルフォニルクロライドな
どの芳香族スルフォニルクロライド、1−フェニル−
1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニ
ル)オキシムなどの光活性オキシムが用いられる。
【0015】このような光重合開始剤の使用量は、アク
リル系単量体100重量部あたり、通常0.1〜5重量
部、好ましくは0.1〜3重量部であるのがよい。光重
合開始剤が過少では重合速度が遅くなり、工業的に好ま
しくなく、また過多となると分子量が低下し、接着特性
上、好ましい特性が得られない。
【0016】本発明における架橋剤としては、内部架橋
剤として、多官能(メタ)アクリレートを使用できるほ
か、外部架橋剤として、前記した共重合性単量体の極性
基と反応しうるイソシアネート基、エポキシ基、アジリ
ジニル基、オキサゾリン基、カルポジイミド基などの官
能基を有する多官能性化合物を用いてもよい。とくに好
ましいものは、多官能(メタ)アクリレートである。
【0017】この多官能(メタ)アクリレートとして
は、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレー
トなどの2官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられ
る。使用量は、その官能基数などにより異なるが、一般
には、アクリル系単量体100重量部あたり、0.01
〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部であるのがよ
い。このような使用量とすることにより、良好な凝集力
を保持させることができる。
【0018】本発明においては、上記のアクリル系単量
体と光重合開始剤と架橋剤を均一に混合して、光重合性
組成物を調製する。この光重合性組成物には、必要によ
り、粘着付与剤などの他の添加剤を配合してもよい。
【0019】本発明においては、上記の光重合性組成物
を支持体上に塗工する工程と、塗工後の光重合性組成物
に紫外線を照射して光重合させる工程とにより、支持体
上に光重合物からなる感圧性接着剤層を有する感圧性接
着シートを製造する。以下、この製造方法について、図
1を用いて、説明する。
【0020】支持体上に塗工する工程では、適宜の塗工
手段1を用いて、供給ロール4から供給されるフィルム
状の支持体5の上に、光重合性組成物6を塗工ロール7
上で適宜の厚さに塗工する。なお、この塗工に先立っ
て、光重合性組成物6に紫外線を照射して部分的に(た
とえば、重合率が約10重量%程度)光重合させること
により、塗工可能な適度な粘度に調整しておいてもよ
い。
【0021】紫外線を照射して光重合させる工程では、
照射室10内において紫外線透過性フィルム9による被
覆で空気を遮断した状態で、高圧放電の水銀ランプ2に
より照度20mW/cm2 以上の紫外線を照射する第1工
程と、これに続いて、低圧放電の水銀ランプ3により照
度20mW/cm2 未満の紫外線を照射する第2工程とに
より、2段に分けた光重合反応を行わせる。上記の紫外
線透過性フィルム9は供給ロール8から供給されて、巻
き取りロール11に巻き取られるようになっている。こ
のような紫外線透過性フィルム9に代えて、窒素ガスな
どの不活性ガスで置換した酸素の少ない雰囲気中で上記
照射を行ってもよい。
【0022】第1工程では、紫外線の照度を20mW/
cm2 以上とするが、通常は、20〜400mW/cm2
好ましくは50〜330mW/cm2 、より好ましくは7
0〜250mW/cm2 とするのがよい。そのために、高
圧放電の水銀ランプ2として高圧水銀ランプやメタルハ
ライドランプなどが用いられる。紫外線の照度が20m
W/cm2 未満では重合速度が低下する。紫外線の照度が
高すぎると、光重合物の分子量が低下して感圧性接着剤
としての性能を損ない、また照度増加による発熱で支持
体の熟収縮が起こりやすいため、上記範囲内とするのが
よい。
【0023】また、この第1工程では、このような照度
の紫外線を照射して、光重合性組成物の重合率を60〜
90重量%にすることが肝要であり、とくに好ましくは
70〜87重量%、さらに好ましくは80〜85重量%
とするのがよい。上記重合率が60重量%未満となる
と、最終的に高重合率とするための時間が長くなり、総
照射時間が長くなる。また、重合率が90重量%を超え
ると、第1工程での照射時間が長くなるため、これに続
く第2工程の効果が小さくなる。
【0024】第2工程では、紫外線の照度を第1工程よ
りも低い照度として20mW/cm2未満とするが、通常
は0.1mW/cm2 以上、好ましくは1〜14mW/cm
2 、より好ましくは4〜10mW/cm2 とするのがよ
い。そのために、低圧放電の水銀ランプ3としてブラッ
クライト、ケミカルランプ、殺菌ランプなどが用いられ
る。紫外線の照度が20mW/cm2 を超えると、光重合
物の分子量が低下して、感圧性接着剤としての性能を損
ないやすい。また、紫外線の照度が低すぎると、重合速
度が遅くなるため、上記範囲内とするのがよい。
【0025】この第2工程では、上記照度の紫外線を照
射することで、実質的に重合反応を完了させる。通常、
この完了時の重合率、つまり紫外線の照射終了時の重合
率が94重量%以上となるようにするのが望ましい。こ
のようにして、支持体上に重合率94重量%以上の光重
合物からなる感圧性接着剤層が形成された感圧性接着シ
ートは、巻き取りロール12により巻き取られる。この
方法により、94重量%以上の高重合率の感圧性接着シ
ートを、上記した第1工程だけの紫外線の照射に比べ
て、また上記した第2工程だけの紫外線の照射に比べ
て、はるかに短時間に製造することができる。
【0026】なお、上記の第2工程では、支持体5の両
面側から紫外線を照射しているが、片面側(光重合性組
成物の塗工面側)のみから照射してもよい。逆に、第1
工程では、支持体5の片面側のみから照射しているが、
両面側から照射してもよい。両面照射の場合、支持体5
として紫外線透過性のものが用いられる。
【0027】また、上記方法により、光重合物からなる
感圧性接着剤層中に含まれる未反応単量体の量を3重量
%以下とした感圧性接着シートを製造するには、第2工
程での重合反応完了時の重合率が97重量%以上となる
ようにすればよい。しかし、たとえば、上記重合率が9
4重量%のものと97重量%のものとでは、重合に要す
る時間は前者に比べて後者の方が約2倍程度も長くな
る。これでは、本発明の照射時間の短縮化の効果が十分
に生かされない。
【0028】そこで、第2工程での重合反応完了時の重
合率は94〜96重量%程度とし、図2に示すように、
この第2工程後に、オーブン13を通して、残存する単
量体を揮散除去するのが望ましい。これにより、照射時
間の短縮化の効果を損なうことなく、未反応単量体の残
存量の少ない感圧性接着シートを容易に製造できる。上
記のオーブン13の温度は、適宜選択することができる
が、通常は、100〜130℃程度とするのがよい。
【0029】なお、図2では、上記のオーブン13を設
け、第2工程における紫外線の照射を片面側のみの照射
としている以外は、図1と同じである。よって、各構成
要素に対し、図1と同一番号を付して、その説明を省略
する。
【0030】このような感圧性接着シートの製造におい
て、支持体5としては、通常は、接着シートの使用時に
剥離除去される剥離性支持体、たとえば、シリコーンに
よる剥離処理を施したポリエステルフィルムなどが用い
られる。しかし、接着シートの使用時に剥離除去しない
でそのまま支持基材として使用可能な非剥離性支持体を
使用してもよい。また、剥離性支持体を使用して上記の
ように製造した感圧性接着シートを、その後に上記支持
基材となる非剥離性支持体の片面または両面に貼り合わ
せて使用に供するようにしてもよい。
【0031】非剥離性支持体としては、ポリイミドフィ
ルム、ポリエステルフィルム、ポリテトラフルオロエチ
レンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、
ポリエースルサルフォンフィルムなどの厚さが通常10
〜200μmのプラスチックフィルムや、和紙、不織
布、ウレタンフォームなどが用いられる。
【0032】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重
量部を意味するものとする。また、実施例と比較例で
は、図1に示す方法にしたがって、製造したものであ
る。
【0033】実施例1 2−エチルヘキシルアクリレート90部、アクリル酸1
0部、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フ
ェニルアセトフェノン0.1部を4つ口フラスコに投入
し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露して、部分的に光重合
したシロップを得た。このシロップ100部に、架橋剤
としてトリメチロールプロパントリアクリレート0.5
部を、均一に混合し、光重合性組成物とした。
【0034】この光重合性組成物を、剥離性支持体とし
てシリコーン処理を施したポリエチレンテレフタレート
フィルムに、厚さが50μmになるように塗工し、紫外
線照射の第1工程として、メタルハライドランプを用い
て最高照度120mW/cm2の紫外線を25秒照射し、
引き続いて、第2工程として、ブラックライトを用いて
最高照度14mW/cm2 (7mW/cm2 ×2灯)の紫外
線を40秒照射して、光重合させることにより、上記支
持体上に光重合物からなる感圧性接着剤層を有する感圧
性接着シートを製造した。
【0035】実施例2 第1工程での紫外線の照射時間を30秒、第2工程での
紫外線の照射時間を35秒とした以外は、実施例1と同
様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0036】実施例3 第1工程での紫外線の照射時間を40秒、第2工程での
紫外線の照射時間を20秒とした以外は、実施例1と同
様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0037】実施例4 第2工程として、ブラックライトにより最高照度7mW
/cm2 (1灯)の紫外線を22秒照射するように変更し
た以外は、実施例3と同様にして、感圧性接着シートを
製造した。
【0038】実施例5 第1工程として、メタルハライドランプにより最高照度
70mW/cm2 の紫外線を44秒照射するように変更
し、第2工程での紫外線の照射時間を20秒とした以外
は、実施例1と同様にして、感圧性接着シートを製造し
た。
【0039】比較例1 第1工程でのメタルハライドランプによる紫外線の照射
時間を100秒とし、第2工程でのブラックライトによ
る紫外線の照射を省いた以外は、実施例1と同様にし
て、感圧性接着シートを製造した。
【0040】比較例2 第1工程として、ブラックライトを用いて最高照度14
mW/cm2 (7mW/cm2 ×2灯)の紫外線を90秒照
射し、第2工程での紫外線の照射を省いた以外は、実施
例1と同様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0041】比較例3 第1工程として、ブラックライトを用いて最高照度14
mW/cm2 (7mW/cm2 ×2灯)の紫外線を60秒照
射し、第2工程として、メタルハライドランプを用いて
最高照度120mW/cm2 の紫外線を30秒照射した以
外は、実施例1と同様にして、感圧性接着シートを製造
した。
【0042】比較例4 第1工程での紫外線の照射時間を70秒とし(重合率9
2重量%)、第2工程での紫外線の照射時間を20秒と
した以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着シート
を製造した。
【0043】比較例5 第1工程での紫外線の照射時間を10秒とし(重合率5
4重量%)、第2工程での紫外線の照射時間を75秒と
した以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着シート
を製造した。
【0044】上記の実施例1〜5および比較例1〜5の
感圧性接着シートの製造において、第1工程での紫外線
の照度、照射時間および重合率と、第2工程での紫外線
の照度および照射時間と、第1工程と第2工程との総照
射時間および最終重合率を、表1(実施例1〜5)およ
び表2(比較例1〜5)に、まとめて示した。なお、重
合率は、重合サンプル(光重合物)の初期重量と、この
重合サンプルを130℃で2時間乾燥したのちの重量の
比率より、求めた。
【0045】
【0046】
【0047】上記表1および表2の結果から、本発明の
実施例1〜5の製造方法によれば、本発明とは異なる比
較例1〜5の製造方法に比べ、94重量%という高重合
率の感圧性接着シートをより短時間に製造できることが
わかる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明は、支持体上に塗
工した光重合性組成物への紫外線照射を、照度20mW
/cm2 以上の紫外線を照射して重合率60〜90重量%
にする第1工程と、この第1工程より低い照度の紫外線
を照射して実質的に重合反応を完了させる第2工程との
2段階照射としたことにより、全体の照射時間を短縮で
き、高重合率の感圧性接着シートを短時間で製造でき
る。このため、高速で塗工する場合は、紫外線照射ゾー
ン(照射室)の長さを短くでき、紫外線照射ゾーンの長
さが同じであれば、塗工速度を速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感圧性接着シートの製造方法の一例を
示す概略説明図である。
【図2】本発明の感圧性接着シートの製造方法の他の例
を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 塗工手段 2 高圧放電の水銀ランプ 3 低圧放電の水銀ランプ 4 支持体の供給ロール 5 支持体 6 光重合性組成物 7 塗工ロール 8 紫外線透過性フィルムの供給ロール 9 紫外線透過性フィルム 10 照射室 11 紫外線透過性フィルムの巻き取りロール 12 感圧性接着シートの巻き取りロール 13 オーブン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広瀬 閥 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA01 AA10 AB01 AB04 AB06 CA05 CA06 CB01 CB02 CC02 DA04 DB02 EA01 EA06 GA01 4J040 FA141 GA06 JA09 JB07 JB09 KA13 KA16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にアルキル基の炭素数が1〜1
    4個である(メタ)アクリル酸アルキルエステル70〜
    100重量%と極性基含有の共重合性単量体30〜0重
    量%とからなるアクリル系単量体と光重合開始剤と架橋
    剤を含む光重合性組成物を塗工し、これに紫外線を照射
    して光重合させることにより、支持体上に光重合物から
    なる感圧性接着剤層を有する感圧性接着シートを製造す
    る方法において、上記の光重合させる工程は、照度20
    mW/cm2 以上の紫外線を照射して重合率60〜90重
    量%にする第1工程と、これに続いて、照度20mW/
    cm2 未満の紫外線を照射して実質的に重合反応を完了さ
    せる第2工程とからなることを特徴とする感圧性接着シ
    ートの製造方法。
  2. 【請求項2】 第2工程における紫外線の照度が0.1
    mW/cm2 以上である請求項1に記載の感圧性接着シー
    トの製造方法。
  3. 【請求項3】 第2工程における重合反応完了時の重合
    率が94重量%以上である請求項1または2に記載の感
    圧性接着シートの製造方法。
  4. 【請求項4】 第1工程での紫外線の照射を高圧放電の
    水銀ランプで行い、第2工程での紫外線の照射を低圧放
    電の水銀ランプで行う請求項1〜3のいずれかに記載の
    感圧性接着シートの製造方法。
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