JP3790148B2 - 感圧性接着シートの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光重合方式による感圧性接着シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、フィルム状などの支持体の上に、アクリル系単量体と光重合開始剤と架橋剤を含む光重合性組成物を適宜の厚さに塗工し、これに紫外線を照射して光重合させることにより、支持体上に光重合物からなる感圧性接着剤層を有する感圧性接着シートを製造する方法が知られている。
【0003】
この感圧性接着シートは、感圧性接着剤層を構成する光重合物がアクリル系重合体からなるため、耐候性、耐熱性、耐薬品性などにすぐれており、また無溶剤で塗工し光重合させるため、昨今問題となっている大気を汚染させる原因となる有機溶剤を使用することなく製造できるという利点がある。
【0004】
このような感圧性接着シートの製造においては、その生産効率を上げるため、紫外線を照射して光重合させる際の重合速度を速くすることが望まれる。また、光重合物中に未反応の単量体が多く含まれていると、接着使用時に上記の単量体が揮発して、不快臭の原因となったり、気泡発生の原因となったりする。このため、工業的に使用可能な感圧性接着シートを得るには、光重合物の重合率が90重量%を超える、高重合率となっていることが望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような要望に対し、光重合開始剤の量を増やして、重合速度を上昇させる方法が知られている。しかし、この方法で90重量%を超える高重合率を得るには紫外線の照射を長時間行う必要があり、また黄変や感圧性接着剤としての諸特性を低下させるという別の問題もあり、実用的ではない。
【0006】
また、紫外線の照度により、重合率や重合速度が左右されることも知られている。低圧放電の水銀ランプを使用して低照度の紫外線を照射すると、重合率の面で好結果は得られるが、重合初期の重合速度が遅く、生産効率を上げられない。一方、高圧放電の水銀ランプを使用して高照度の紫外線を照射すると、重合初期の重合速度は向上するが、ラジカルが急激に消費され、重合終期では反応速度が極端に低下し、この段階で紫外線を照射しても重合率の上昇は僅かとなり、90重量%を超える高重合率とするには長時間の照射が必要であり、低照度の紫外線を照射する場合よりも、全照射時間はむしろ長くなる。
【0007】
このように、光重合方式により感圧性接着シートを製造する従来技術では、重合率と生産効率をともに満足させることは難しかった。したがって、本発明は、この問題を解決し、光重合方式により90重量%を超える高重合率の感圧性接着シートを短時間に製造することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手投】
本発明者らは、上記の目的を達成するために、鋭意検討した結果、光重合方式による感圧性接着シートの製造方法において、高照度の紫外線を照射する手法では重合初期の重合速度は速いが、高重合率とするのに長時間の照射が必要であるという点と、低照度の紫外線を照射する手法では重合速度は遅いが、高重合率とすることができるという点とに着目し、重合初期には高照度の紫外線を照射して短時間である程度まで重合率を上げ、その後、低照度の紫外線を照射して高重合率とすることにより、つまり、上記の両手法をうまく組み合わせることにより、従来に比べて、90重量%を超える高重合率の感圧性接着シートをより短時間に製造できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、支持体上にアルキル基の炭素数が1〜14個である(メタ)アクリル酸アルキルエステル70〜100重量%と極性基含有の共重合性単量体30〜0重量%とからなるアクリル系単量体と光重合開始剤と架橋剤を含む光重合性組成物を塗工し、これに紫外線を照射して光重合させることにより、支持体上に光重合物からなる感圧性接着剤層を有する感圧性接着シートを製造する方法において、上記の光重合させる工程は、照度20mW/cm2 以上の紫外線を照射して重合率60〜90重量%にする第1工程と、これに続いて、照度20mW/cm2 未満の紫外線を照射して実質的に重合反応を完了させる第2工程とからなることを特徴とする感圧性接着シートの製造方法に係るものである。
とくに、本発明は、第2工程における紫外線の照度が0.1mW/cm2 以上である上記構成の製造方法、第2工程における重合反応完了時の重合率が94重量%以上である上記構成の製造方法、第1工程での紫外線の照射を高圧放電の水銀ランプで行い、第2工程での紫外線の照射を低圧放電の水銀ランプで行う上記構成の製造方法を、それぞれ、提供できるものである。
【0010】
なお、本明細書において、上記の「感圧性接着シート」には、通常幅広となる感圧性接着シートのほか、通常幅狭となる感圧性接着テープも含まれ、さらには感圧性接着ラベルなどの他の各種の接着製品が含まれるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明におけるアクリル系単量体は、アルキル基の炭素数が1〜14個である(メタ)アクリル酸アルキルエステル70〜100重量%と極性基含有の共重合性単量体30〜0重量%とからなる、好ましくは前者の単量体80〜96重量%と後者の単量体20〜4重量%とからなるものである。両単量体の使用量が上記範囲外では、接着特性上、好ましい特性が得られない。
【0012】
上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、アクリル系単量体の主成分ととなるものであり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基などの炭素数が1〜14個のアルキル基を有するアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステルであり、その1種または2種以上が用いられる。
また、上記の極性基含有の共重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、2−アクリルアミトプロパンスルホン酸などの不飽和酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有単量体などが用いられる。
【0013】
なお、上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの一部を、必要により、極性基含有の共重合性単量体以外の他の単量体、たとえば、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、スチレンまたはその誘導体、(メタ)アクリルアミド、N−置換(または非置換)アミノアルキル(メタ)アクリレートなどの公知の各種のビニル系単量体と置換してもよい。しかし、その置換量は、アクリル系単量体全体の30重量%以下、好ましくは20重量%以下であるのがよい。
【0014】
本発明における光重合開始剤としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインエーテル、アニソールメチルエーテルなどの置換ベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどの置換アセトフェノン、2−メチルー2−ヒドロキシプロピオフェノンなどの置換アルファーケトール、2−ナフタレンスルフォニルクロライドなどの芳香族スルフォニルクロライド、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムなどの光活性オキシムが用いられる。
【0015】
このような光重合開始剤の使用量は、アクリル系単量体100重量部あたり、通常0.1〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部であるのがよい。光重合開始剤が過少では重合速度が遅くなり、工業的に好ましくなく、また過多となると分子量が低下し、接着特性上、好ましい特性が得られない。
【0016】
本発明における架橋剤としては、内部架橋剤として、多官能(メタ)アクリレートを使用できるほか、外部架橋剤として、前記した共重合性単量体の極性基と反応しうるイソシアネート基、エポキシ基、アジリジニル基、オキサゾリン基、カルポジイミド基などの官能基を有する多官能性化合物を用いてもよい。とくに好ましいものは、多官能(メタ)アクリレートである。
【0017】
この多官能(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートなどの2官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられる。使用量は、その官能基数などにより異なるが、一般には、アクリル系単量体100重量部あたり、0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部であるのがよい。このような使用量とすることにより、良好な凝集力を保持させることができる。
【0018】
本発明においては、上記のアクリル系単量体と光重合開始剤と架橋剤を均一に混合して、光重合性組成物を調製する。この光重合性組成物には、必要により、粘着付与剤などの他の添加剤を配合してもよい。
【0019】
本発明においては、上記の光重合性組成物を支持体上に塗工する工程と、塗工後の光重合性組成物に紫外線を照射して光重合させる工程とにより、支持体上に光重合物からなる感圧性接着剤層を有する感圧性接着シートを製造する。以下、この製造方法について、図1を用いて、説明する。
【0020】
支持体上に塗工する工程では、適宜の塗工手段1を用いて、供給ロール4から供給されるフィルム状の支持体5の上に、光重合性組成物6を塗工ロール7上で適宜の厚さに塗工する。なお、この塗工に先立って、光重合性組成物6に紫外線を照射して部分的に(たとえば、重合率が約10重量%程度)光重合させることにより、塗工可能な適度な粘度に調整しておいてもよい。
【0021】
紫外線を照射して光重合させる工程では、照射室10内において紫外線透過性フィルム9による被覆で空気を遮断した状態で、高圧放電の水銀ランプ2により照度20mW/cm2 以上の紫外線を照射する第1工程と、これに続いて、低圧放電の水銀ランプ3により照度20mW/cm2 未満の紫外線を照射する第2工程とにより、2段に分けた光重合反応を行わせる。上記の紫外線透過性フィルム9は供給ロール8から供給されて、巻き取りロール11に巻き取られるようになっている。このような紫外線透過性フィルム9に代えて、窒素ガスなどの不活性ガスで置換した酸素の少ない雰囲気中で上記照射を行ってもよい。
【0022】
第1工程では、紫外線の照度を20mW/cm2 以上とするが、通常は、20〜400mW/cm2 、好ましくは50〜330mW/cm2 、より好ましくは70〜250mW/cm2 とするのがよい。そのために、高圧放電の水銀ランプ2として高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどが用いられる。紫外線の照度が20mW/cm2 未満では重合速度が低下する。紫外線の照度が高すぎると、光重合物の分子量が低下して感圧性接着剤としての性能を損ない、また照度増加による発熱で支持体の熟収縮が起こりやすいため、上記範囲内とするのがよい。
【0023】
また、この第1工程では、このような照度の紫外線を照射して、光重合性組成物の重合率を60〜90重量%にすることが肝要であり、とくに好ましくは70〜87重量%、さらに好ましくは80〜85重量%とするのがよい。上記重合率が60重量%未満となると、最終的に高重合率とするための時間が長くなり、総照射時間が長くなる。また、重合率が90重量%を超えると、第1工程での照射時間が長くなるため、これに続く第2工程の効果が小さくなる。
【0024】
第2工程では、紫外線の照度を第1工程よりも低い照度として20mW/cm2 未満とするが、通常は0.1mW/cm2 以上、好ましくは1〜14mW/cm2 、より好ましくは4〜10mW/cm2 とするのがよい。そのために、低圧放電の水銀ランプ3としてブラックライト、ケミカルランプ、殺菌ランプなどが用いられる。紫外線の照度が20mW/cm2 を超えると、光重合物の分子量が低下して、感圧性接着剤としての性能を損ないやすい。また、紫外線の照度が低すぎると、重合速度が遅くなるため、上記範囲内とするのがよい。
【0025】
この第2工程では、上記照度の紫外線を照射することで、実質的に重合反応を完了させる。通常、この完了時の重合率、つまり紫外線の照射終了時の重合率が94重量%以上となるようにするのが望ましい。このようにして、支持体上に重合率94重量%以上の光重合物からなる感圧性接着剤層が形成された感圧性接着シートは、巻き取りロール12により巻き取られる。
この方法により、94重量%以上の高重合率の感圧性接着シートを、上記した第1工程だけの紫外線の照射に比べて、また上記した第2工程だけの紫外線の照射に比べて、はるかに短時間に製造することができる。
【0026】
なお、上記の第2工程では、支持体5の両面側から紫外線を照射しているが、片面側(光重合性組成物の塗工面側)のみから照射してもよい。逆に、第1工程では、支持体5の片面側のみから照射しているが、両面側から照射してもよい。両面照射の場合、支持体5として紫外線透過性のものが用いられる。
【0027】
また、上記方法により、光重合物からなる感圧性接着剤層中に含まれる未反応単量体の量を3重量%以下とした感圧性接着シートを製造するには、第2工程での重合反応完了時の重合率が97重量%以上となるようにすればよい。しかし、たとえば、上記重合率が94重量%のものと97重量%のものとでは、重合に要する時間は前者に比べて後者の方が約2倍程度も長くなる。これでは、本発明の照射時間の短縮化の効果が十分に生かされない。
【0028】
そこで、第2工程での重合反応完了時の重合率は94〜96重量%程度とし、図2に示すように、この第2工程後に、オーブン13を通して、残存する単量体を揮散除去するのが望ましい。これにより、照射時間の短縮化の効果を損なうことなく、未反応単量体の残存量の少ない感圧性接着シートを容易に製造できる。上記のオーブン13の温度は、適宜選択することができるが、通常は、100〜130℃程度とするのがよい。
【0029】
なお、図2では、上記のオーブン13を設け、第2工程における紫外線の照射を片面側のみの照射としている以外は、図1と同じである。よって、各構成要素に対し、図1と同一番号を付して、その説明を省略する。
【0030】
このような感圧性接着シートの製造において、支持体5としては、通常は、接着シートの使用時に剥離除去される剥離性支持体、たとえば、シリコーンによる剥離処理を施したポリエステルフィルムなどが用いられる。しかし、接着シートの使用時に剥離除去しないでそのまま支持基材として使用可能な非剥離性支持体を使用してもよい。また、剥離性支持体を使用して上記のように製造した感圧性接着シートを、その後に上記支持基材となる非剥離性支持体の片面または両面に貼り合わせて使用に供するようにしてもよい。
【0031】
非剥離性支持体としては、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエースルサルフォンフィルムなどの厚さが通常10〜200μmのプラスチックフィルムや、和紙、不織布、ウレタンフォームなどが用いられる。
【0032】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味するものとする。また、実施例と比較例では、図1に示す方法にしたがって、製造したものである。
【0033】
実施例1
2−エチルヘキシルアクリレート90部、アクリル酸10部、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.1部を4つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露して、部分的に光重合したシロップを得た。このシロップ100部に、架橋剤としてトリメチロールプロパントリアクリレート0.5部を、均一に混合し、光重合性組成物とした。
【0034】
この光重合性組成物を、剥離性支持体としてシリコーン処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルムに、厚さが50μmになるように塗工し、紫外線照射の第1工程として、メタルハライドランプを用いて最高照度120mW/cm2 の紫外線を25秒照射し、引き続いて、第2工程として、ブラックライトを用いて最高照度14mW/cm2 (7mW/cm2 ×2灯)の紫外線を40秒照射して、光重合させることにより、上記支持体上に光重合物からなる感圧性接着剤層を有する感圧性接着シートを製造した。
【0035】
実施例2
第1工程での紫外線の照射時間を30秒、第2工程での紫外線の照射時間を35秒とした以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0036】
実施例3
第1工程での紫外線の照射時間を40秒、第2工程での紫外線の照射時間を20秒とした以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0037】
実施例4
第2工程として、ブラックライトにより最高照度7mW/cm2 (1灯)の紫外線を22秒照射するように変更した以外は、実施例3と同様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0038】
実施例5
第1工程として、メタルハライドランプにより最高照度70mW/cm2 の紫外線を44秒照射するように変更し、第2工程での紫外線の照射時間を20秒とした以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0039】
比較例1
第1工程でのメタルハライドランプによる紫外線の照射時間を100秒とし、第2工程でのブラックライトによる紫外線の照射を省いた以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0040】
比較例2
第1工程として、ブラックライトを用いて最高照度14mW/cm2 (7mW/cm2 ×2灯)の紫外線を90秒照射し、第2工程での紫外線の照射を省いた以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0041】
比較例3
第1工程として、ブラックライトを用いて最高照度14mW/cm2 (7mW/cm2 ×2灯)の紫外線を60秒照射し、第2工程として、メタルハライドランプを用いて最高照度120mW/cm2 の紫外線を30秒照射した以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0042】
比較例4
第1工程での紫外線の照射時間を70秒とし(重合率92重量%)、第2工程での紫外線の照射時間を20秒とした以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0043】
比較例5
第1工程での紫外線の照射時間を10秒とし(重合率54重量%)、第2工程での紫外線の照射時間を75秒とした以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着シートを製造した。
【0044】
上記の実施例1〜5および比較例1〜5の感圧性接着シートの製造において、第1工程での紫外線の照度、照射時間および重合率と、第2工程での紫外線の照度および照射時間と、第1工程と第2工程との総照射時間および最終重合率を、表1(実施例1〜5)および表2(比較例1〜5)に、まとめて示した。
なお、重合率は、重合サンプル(光重合物)の初期重量と、この重合サンプルを130℃で2時間乾燥したのちの重量の比率より、求めた。
【0045】
Figure 0003790148
【0046】
Figure 0003790148
【0047】
上記表1および表2の結果から、本発明の実施例1〜5の製造方法によれば、本発明とは異なる比較例1〜5の製造方法に比べ、94重量%という高重合率の感圧性接着シートをより短時間に製造できることがわかる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、支持体上に塗工した光重合性組成物への紫外線照射を、照度20mW/cm2 以上の紫外線を照射して重合率60〜90重量%にする第1工程と、この第1工程より低い照度の紫外線を照射して実質的に重合反応を完了させる第2工程との2段階照射としたことにより、全体の照射時間を短縮でき、高重合率の感圧性接着シートを短時間で製造できる。このため、高速で塗工する場合は、紫外線照射ゾーン(照射室)の長さを短くでき、紫外線照射ゾーンの長さが同じであれば、塗工速度を速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感圧性接着シートの製造方法の一例を示す概略説明図である。
【図2】本発明の感圧性接着シートの製造方法の他の例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 塗工手段
2 高圧放電の水銀ランプ
3 低圧放電の水銀ランプ
4 支持体の供給ロール
5 支持体
6 光重合性組成物
7 塗工ロール
8 紫外線透過性フィルムの供給ロール
9 紫外線透過性フィルム
10 照射室
11 紫外線透過性フィルムの巻き取りロール
12 感圧性接着シートの巻き取りロール
13 オーブン

Claims (4)

  1. 支持体上にアルキル基の炭素数が1〜14個である(メタ)アクリル酸アルキルエステル70〜100重量%と極性基含有の共重合性単量体30〜0重量%とからなるアクリル系単量体と光重合開始剤と架橋剤を含む光重合性組成物を塗工し、これに紫外線を照射して光重合させることにより、支持体上に光重合物からなる感圧性接着剤層を有する感圧性接着シートを製造する方法において、上記の光重合させる工程は、照度20mW/cm2 以上の紫外線を照射して重合率60〜90重量%にする第1工程と、これに続いて、照度20mW/cm2 未満の紫外線を照射して実質的に重合反応を完了させる第2工程とからなることを特徴とする感圧性接着シートの製造方法。
  2. 第2工程における紫外線の照度が0.1mW/cm2 以上である請求項1に記載の感圧性接着シートの製造方法。
  3. 第2工程における重合反応完了時の重合率が94重量%以上である請求項1または2に記載の感圧性接着シートの製造方法。
  4. 第1工程での紫外線の照射を高圧放電の水銀ランプで行い、第2工程での紫外線の照射を低圧放電の水銀ランプで行う請求項1〜3のいずれかに記載の感圧性接着シートの製造方法。
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