JP2003128996A - 磁器塗料組成物とその作製方法と作製装置、及び磁器塗料膜の作製方法と作製装置 - Google Patents
磁器塗料組成物とその作製方法と作製装置、及び磁器塗料膜の作製方法と作製装置Info
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- JP2003128996A JP2003128996A JP2001328154A JP2001328154A JP2003128996A JP 2003128996 A JP2003128996 A JP 2003128996A JP 2001328154 A JP2001328154 A JP 2001328154A JP 2001328154 A JP2001328154 A JP 2001328154A JP 2003128996 A JP2003128996 A JP 2003128996A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧縮性が確保できるグリーンシートを実現で
きる磁器塗料組成物およびその作製方法や作製装置を提
供する。また、この磁器塗料組成物を用いて高精度な積
層型セラミック電子部品を作製し、この電子部品を用い
て小型で高精度な携帯電話や携帯端末を提供する。 【解決手段】 液状の溶媒(a)と、前記溶媒に難溶性
の粉体(b)と、前記溶媒に可溶性の結合剤(c)と、
前記溶媒及び前記結合剤と相溶性が乏しい添加剤(d)
とを必須構成要素に含む磁器塗料組成物であって、前記
添加剤(d)の沸点または昇華温度が、前記溶媒(a)
の沸点よりも高い磁器塗料組成物。
きる磁器塗料組成物およびその作製方法や作製装置を提
供する。また、この磁器塗料組成物を用いて高精度な積
層型セラミック電子部品を作製し、この電子部品を用い
て小型で高精度な携帯電話や携帯端末を提供する。 【解決手段】 液状の溶媒(a)と、前記溶媒に難溶性
の粉体(b)と、前記溶媒に可溶性の結合剤(c)と、
前記溶媒及び前記結合剤と相溶性が乏しい添加剤(d)
とを必須構成要素に含む磁器塗料組成物であって、前記
添加剤(d)の沸点または昇華温度が、前記溶媒(a)
の沸点よりも高い磁器塗料組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば積層型セ
ラミック電子部品など、セラミックグリーンシートに成
形する技術に関するものである。詳細には、セラミック
グリーンシート作製に用いる磁器塗料組成物と、その作
製方法および作製装置、ならびに磁器塗料膜の作製方法
および作製装置に関するものである。
ラミック電子部品など、セラミックグリーンシートに成
形する技術に関するものである。詳細には、セラミック
グリーンシート作製に用いる磁器塗料組成物と、その作
製方法および作製装置、ならびに磁器塗料膜の作製方法
および作製装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】現在、高周波部品として多用されている積
層型セラミック電子部品は、無機物粉体とバインダーを
溶媒に分散・塗料化し、ベースフィルム上に均一塗布・
乾燥を経て形成されるグリーンシート上に各種電極を構
成し、積層・焼結して作製される。
層型セラミック電子部品は、無機物粉体とバインダーを
溶媒に分散・塗料化し、ベースフィルム上に均一塗布・
乾燥を経て形成されるグリーンシート上に各種電極を構
成し、積層・焼結して作製される。
【0003】これまで、積層型セラミックの電子部品で
は、積層セラミックコンデンサやセラミック多層基板が
主流であったが、近年携帯電話や携帯端末の普及に伴
い、フィルター類を積層セラミック技術で構成する例が
非常に増えてきた。
は、積層セラミックコンデンサやセラミック多層基板が
主流であったが、近年携帯電話や携帯端末の普及に伴
い、フィルター類を積層セラミック技術で構成する例が
非常に増えてきた。
【0004】ここで、積層型セラミック電子部品の製造
工程の一部である積層工程について、図1を用いて説明
する。100グリーン積層体は、その左に示す101グ
リーンシートを複数層重ねプレスすることで構成され
る。本例は8層構成の場合である。101グリーンシー
トの幾つかには、その表面に102内部電極が印刷され
ている。通常102内部電極は、銀電極ペーストをスク
リーン印刷する事により構成されるが、金属箔で構成さ
れることもある。また、幾つかの101グリーンシート
には穴が開けられ、その穴に銀ペーストを充填し103
ビア電極が構成される。これは異なる層の内部電極を接
続する役目を果たす。図1において、第5層の103ビ
ア電極は、第5層の内部電極と第6層の内部電極の接続
を行う。各層の101グリーンシートに、102内部電
極・103ビア電極を形成した後、各層の位置合わせを
行い、重ね合わせ・上下からプレスにより加圧する。1
01グリーンシートは、主にセラミック粉・樹脂バイン
ダ・可塑剤で構成され、この中のバインダのタック性に
より隣接する101グリーンシートが接着し、100グ
リーン積層体が構成される。100グリーン積層体が構
成された後、100グリーン積層体の下面に104外部
電極を構成し、焼結前段階が終了する。
工程の一部である積層工程について、図1を用いて説明
する。100グリーン積層体は、その左に示す101グ
リーンシートを複数層重ねプレスすることで構成され
る。本例は8層構成の場合である。101グリーンシー
トの幾つかには、その表面に102内部電極が印刷され
ている。通常102内部電極は、銀電極ペーストをスク
リーン印刷する事により構成されるが、金属箔で構成さ
れることもある。また、幾つかの101グリーンシート
には穴が開けられ、その穴に銀ペーストを充填し103
ビア電極が構成される。これは異なる層の内部電極を接
続する役目を果たす。図1において、第5層の103ビ
ア電極は、第5層の内部電極と第6層の内部電極の接続
を行う。各層の101グリーンシートに、102内部電
極・103ビア電極を形成した後、各層の位置合わせを
行い、重ね合わせ・上下からプレスにより加圧する。1
01グリーンシートは、主にセラミック粉・樹脂バイン
ダ・可塑剤で構成され、この中のバインダのタック性に
より隣接する101グリーンシートが接着し、100グ
リーン積層体が構成される。100グリーン積層体が構
成された後、100グリーン積層体の下面に104外部
電極を構成し、焼結前段階が終了する。
【0005】上記の各層間の積層の詳細について、図2
を用いて説明する。(A)は積層前のグリーンシートの
状態を示している。101シートは、201バインダ部
の中に202セラミック粉と203気相が分散した形で
構成されている。(B)は(A)で示した101グリー
ンシートが、良好に積層された場合を示す。102内部
電極周囲のグリーンシートが圧縮され、102内部電極
が上下の101グリーンシートに隙間無く包み込まれて
いる。この場合、102内部電極の体積分は、102内
部電極周囲の101グリーンシートに含まれる203気
相の圧縮代で相殺される。
を用いて説明する。(A)は積層前のグリーンシートの
状態を示している。101シートは、201バインダ部
の中に202セラミック粉と203気相が分散した形で
構成されている。(B)は(A)で示した101グリー
ンシートが、良好に積層された場合を示す。102内部
電極周囲のグリーンシートが圧縮され、102内部電極
が上下の101グリーンシートに隙間無く包み込まれて
いる。この場合、102内部電極の体積分は、102内
部電極周囲の101グリーンシートに含まれる203気
相の圧縮代で相殺される。
【0006】しかし、近年、このような部品では、グリ
ーンシートの要求精度は、数ミクロンからサブミクロン
のオーダーへと高まり、それに連れて欠陥の発生防止の
ため、気泡の混入や分散不良の防止を目指し、より完全
な脱泡や分散化で塗料の稠密化が進行している。
ーンシートの要求精度は、数ミクロンからサブミクロン
のオーダーへと高まり、それに連れて欠陥の発生防止の
ため、気泡の混入や分散不良の防止を目指し、より完全
な脱泡や分散化で塗料の稠密化が進行している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の様な、グリーン
シート欠陥防止のため、高脱泡・高分散は磁器塗料やグ
リーンシートの稠密化を招く。
シート欠陥防止のため、高脱泡・高分散は磁器塗料やグ
リーンシートの稠密化を招く。
【0008】従来技術の部分でも述べたように、101
グリーンシートを積層する工程で、101グリーンシー
トに含まれる203気相の果たす役割は非常に重要であ
る。図2の(C)を用いて、気相が少なすぎた場合の影
響を説明する。この場合、203気相の圧縮代が少ない
ため、102内部電極の体積分を吸収できず、102内
部電極周囲に204隙間が発生し、焼結後に欠陥とな
る。従って、高品質の積層型セラミック部品を実現する
ためには、均質でしかもポーラスなグリーンシートを、
安定して実現する必要がある。しかし、前述の積層セラ
ミック部品の高精度化は、このような焼結時の欠陥を助
長する方向になる。
グリーンシートを積層する工程で、101グリーンシー
トに含まれる203気相の果たす役割は非常に重要であ
る。図2の(C)を用いて、気相が少なすぎた場合の影
響を説明する。この場合、203気相の圧縮代が少ない
ため、102内部電極の体積分を吸収できず、102内
部電極周囲に204隙間が発生し、焼結後に欠陥とな
る。従って、高品質の積層型セラミック部品を実現する
ためには、均質でしかもポーラスなグリーンシートを、
安定して実現する必要がある。しかし、前述の積層セラ
ミック部品の高精度化は、このような焼結時の欠陥を助
長する方向になる。
【0009】本発明は、上記の課題を鑑みて成されたも
のであり、圧縮性が確保できるグリーンシートを実現で
きる磁器塗料組成物およびその作製方法や作製装置を提
供すること、この磁器塗料組成物を用いて高精度な積層
型セラミック電子部品を作製すること、この電子部品を
用いて小型で高精度な携帯電話や携帯端末を提供するこ
とを目的とする。
のであり、圧縮性が確保できるグリーンシートを実現で
きる磁器塗料組成物およびその作製方法や作製装置を提
供すること、この磁器塗料組成物を用いて高精度な積層
型セラミック電子部品を作製すること、この電子部品を
用いて小型で高精度な携帯電話や携帯端末を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の磁器塗料組成物は、液状の溶媒(a)
と、前記溶媒に難溶性の粉体(b)と、前記溶媒に可溶
性の結合剤(c)と、前記溶媒及び前記結合剤と相溶性
が乏しい添加剤(d)とを必須構成要素に含む磁器塗料
組成物であって、前記添加剤(d)の沸点または昇華温
度が、前記溶媒(a)の沸点よりも高いことを特徴とす
る。
めに、本発明の磁器塗料組成物は、液状の溶媒(a)
と、前記溶媒に難溶性の粉体(b)と、前記溶媒に可溶
性の結合剤(c)と、前記溶媒及び前記結合剤と相溶性
が乏しい添加剤(d)とを必須構成要素に含む磁器塗料
組成物であって、前記添加剤(d)の沸点または昇華温
度が、前記溶媒(a)の沸点よりも高いことを特徴とす
る。
【0011】また本発明の磁器塗料の作製方法は、前記
磁器塗料の作製方法であって、前記結合剤(c)を前記
溶媒(a)に溶解させて結合剤溶液を作製し、前記粉体
(b)を前記結合剤溶液中に十分に分散させた後、前記
添加剤(d)を分散させることを特徴とする。
磁器塗料の作製方法であって、前記結合剤(c)を前記
溶媒(a)に溶解させて結合剤溶液を作製し、前記粉体
(b)を前記結合剤溶液中に十分に分散させた後、前記
添加剤(d)を分散させることを特徴とする。
【0012】前記作製方法においては、前記溶媒(a)
の一部に前記結合剤(c)を溶解させて濃厚結合剤溶液
を作製し、前記濃厚結合剤溶液中に前記粉体(b)を混
練により分散させた後、残りの溶媒(a)により均一希
釈を行い、しかる後に前記添加剤(d)を分散させるこ
とが好ましい。
の一部に前記結合剤(c)を溶解させて濃厚結合剤溶液
を作製し、前記濃厚結合剤溶液中に前記粉体(b)を混
練により分散させた後、残りの溶媒(a)により均一希
釈を行い、しかる後に前記添加剤(d)を分散させるこ
とが好ましい。
【0013】また前記作製方法においては、前記溶媒
(a)を主溶媒とし、前記主溶媒および前記添加剤の両
方に相溶性を示す副溶媒(a')に前記添加剤(d)を
溶解させて添加剤溶液を作製し、前記結合剤溶液中又は
前記濃厚結合剤溶液中に前記粉体(b)を十分に分散さ
せた後、前記添加剤溶液と混合することが好ましい。
(a)を主溶媒とし、前記主溶媒および前記添加剤の両
方に相溶性を示す副溶媒(a')に前記添加剤(d)を
溶解させて添加剤溶液を作製し、前記結合剤溶液中又は
前記濃厚結合剤溶液中に前記粉体(b)を十分に分散さ
せた後、前記添加剤溶液と混合することが好ましい。
【0014】次に本発明の磁器塗料膜作製方法は、液状
の主溶媒と、前記主溶媒に相溶性のある副溶媒と、前記
主溶媒及び前記副溶媒に難溶性の粉体と、前記主溶媒に
可溶性の結合剤とを必須構成成分として含む磁器塗料に
より未乾燥膜を形成し、当該未乾燥膜中の副溶媒を、前
記副溶媒と相溶性があるが前記主溶媒及び前記結合剤と
は相溶性の乏しい置換液により置換することを特徴とす
る。前記においては、前記置換液中に前記未乾燥膜を浸
すことにより、前記副溶媒を前記置換液で置換すること
が好ましい。
の主溶媒と、前記主溶媒に相溶性のある副溶媒と、前記
主溶媒及び前記副溶媒に難溶性の粉体と、前記主溶媒に
可溶性の結合剤とを必須構成成分として含む磁器塗料に
より未乾燥膜を形成し、当該未乾燥膜中の副溶媒を、前
記副溶媒と相溶性があるが前記主溶媒及び前記結合剤と
は相溶性の乏しい置換液により置換することを特徴とす
る。前記においては、前記置換液中に前記未乾燥膜を浸
すことにより、前記副溶媒を前記置換液で置換すること
が好ましい。
【0015】さらに本発明の塗料膜作製装置は、フィル
ム状基材上に塗料を塗布することにより塗料膜を形成す
る塗料膜作製装置において、塗料塗布部と塗料膜乾燥部
の間に液溜部が設置され、前記塗料塗布部で形成された
塗料膜を、前記液溜部の液中に浸し、前記液溜部から引
き上げた後、前記塗料膜乾燥部で乾燥する手段を備えて
いることを特徴とする。
ム状基材上に塗料を塗布することにより塗料膜を形成す
る塗料膜作製装置において、塗料塗布部と塗料膜乾燥部
の間に液溜部が設置され、前記塗料塗布部で形成された
塗料膜を、前記液溜部の液中に浸し、前記液溜部から引
き上げた後、前記塗料膜乾燥部で乾燥する手段を備えて
いることを特徴とする。
【0016】また本発明の磁器塗料組成物は、液状の溶
媒(a)と、前記溶媒に難溶性の粉体(b)と、前記溶
媒に可溶性の結合剤(c)とを必須構成要素に含む磁器
塗料組成物であって、当該塗料中に微細な気泡を均一に
分散させたことを特徴とする。
媒(a)と、前記溶媒に難溶性の粉体(b)と、前記溶
媒に可溶性の結合剤(c)とを必須構成要素に含む磁器
塗料組成物であって、当該塗料中に微細な気泡を均一に
分散させたことを特徴とする。
【0017】本発明の磁器塗料の作製方法は、前記磁器
塗料の作製方法であって、前記結合剤(c)を前記溶媒
(a)に溶解させて結合剤溶液を作製し、前記粉体
(b)を前記結合剤溶液中に分散させて塗料を作製する
工程で、前記塗料中に加圧気体を送り込み、塗料中に気
泡を分散させることを特徴とする。前記においては、塗
料中に含まれた粗大な気泡を、遠心脱泡法または真空脱
泡法を用いて取り除くことが好ましい。
塗料の作製方法であって、前記結合剤(c)を前記溶媒
(a)に溶解させて結合剤溶液を作製し、前記粉体
(b)を前記結合剤溶液中に分散させて塗料を作製する
工程で、前記塗料中に加圧気体を送り込み、塗料中に気
泡を分散させることを特徴とする。前記においては、塗
料中に含まれた粗大な気泡を、遠心脱泡法または真空脱
泡法を用いて取り除くことが好ましい。
【0018】また本発明の磁器塗料作製装置は、前記磁
器塗料作製方法に用いられる磁器塗料作製装置であっ
て、分散途上の塗料を保持するタンク内、または粉体の
分散を行う分散室に前記分散途上の塗料を送液する送液
路中、または前記分散機の分散室中に、加圧気体による
気泡発生器を備えたことを特徴とする。
器塗料作製方法に用いられる磁器塗料作製装置であっ
て、分散途上の塗料を保持するタンク内、または粉体の
分散を行う分散室に前記分散途上の塗料を送液する送液
路中、または前記分散機の分散室中に、加圧気体による
気泡発生器を備えたことを特徴とする。
【0019】本発明の積層型セラミック電子部品は、前
記磁器塗料組成物または磁器塗料作製方法や磁器塗料作
製装置にて作製された磁器塗料により形成された磁器塗
料膜を有し、前記塗料膜作製装置や作製方法による磁器
塗料膜を用いて構成されている。この積層型セラミック
電子部品を用いて、送信回路または受信回路を構成する
携帯電話、携帯端末及び携帯型通信機器を提供するもの
である。
記磁器塗料組成物または磁器塗料作製方法や磁器塗料作
製装置にて作製された磁器塗料により形成された磁器塗
料膜を有し、前記塗料膜作製装置や作製方法による磁器
塗料膜を用いて構成されている。この積層型セラミック
電子部品を用いて、送信回路または受信回路を構成する
携帯電話、携帯端末及び携帯型通信機器を提供するもの
である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の磁器塗料組成物は、液状
の溶媒(a)と、前記溶媒に難溶性の粉体(b)と、前
記溶媒に可溶性の結合剤(c)と、前記溶媒及び前記結
合剤と相溶性が乏しい添加剤(d)と、を必須構成要素
として含有するものである。
の溶媒(a)と、前記溶媒に難溶性の粉体(b)と、前
記溶媒に可溶性の結合剤(c)と、前記溶媒及び前記結
合剤と相溶性が乏しい添加剤(d)と、を必須構成要素
として含有するものである。
【0021】前記磁器塗料組成物で用いる溶媒(a)と
しては、特に限定はなく、通常塗料に用いられるものを
用いることができる。また粉体(b)としては、例え
ば、アルミナ等を挙げることができる。また前記磁器塗
料組成物で用いる結合剤(c)としては、エチルセルロ
ース、アクリル樹脂、ブチラール樹脂等を挙げることが
できる。また、副溶媒としては、例えばアルコール等が
好ましく用いられる。
しては、特に限定はなく、通常塗料に用いられるものを
用いることができる。また粉体(b)としては、例え
ば、アルミナ等を挙げることができる。また前記磁器塗
料組成物で用いる結合剤(c)としては、エチルセルロ
ース、アクリル樹脂、ブチラール樹脂等を挙げることが
できる。また、副溶媒としては、例えばアルコール等が
好ましく用いられる。
【0022】なお、本発明の磁器塗料組成物には、本発
明の目的を阻害しない範囲で前記(a)〜(d)以外の
任意成分、例えば、可塑剤、分散剤等が含まれていても
よい。
明の目的を阻害しない範囲で前記(a)〜(d)以外の
任意成分、例えば、可塑剤、分散剤等が含まれていても
よい。
【0023】以下、本発明の実施の形態を、図を用いて
説明する。
説明する。
【0024】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に
おける磁器塗料および磁器塗料膜(グリーンシートと称
す)の作製について、図3を用いて説明する。101グ
リーンシートは、301ベースフィルム上に302磁器
塗料を均一塗布することにより作製される(図3のaお
よびbを参照)。302磁器塗料は、例えば、溶媒(酢
酸ブチル、100質量部)にバインダ(結合剤)(エチ
ルセルロース、50質量部)を溶解して得られる303
ビヒクル部中に、202セラミック粉(アルミナ 、1
00質量部)と304添加剤(相)(BBP、30質量
部)を均一分散させた形で構成される。
おける磁器塗料および磁器塗料膜(グリーンシートと称
す)の作製について、図3を用いて説明する。101グ
リーンシートは、301ベースフィルム上に302磁器
塗料を均一塗布することにより作製される(図3のaお
よびbを参照)。302磁器塗料は、例えば、溶媒(酢
酸ブチル、100質量部)にバインダ(結合剤)(エチ
ルセルロース、50質量部)を溶解して得られる303
ビヒクル部中に、202セラミック粉(アルミナ 、1
00質量部)と304添加剤(相)(BBP、30質量
部)を均一分散させた形で構成される。
【0025】ここで用いることができる添加剤は、ビヒ
クル中の溶媒やセラミック粉と相溶性の乏しい液体また
は固体であり、液体の場合はビヒクル中の溶媒の沸点よ
り添加剤の沸点が高いことが望ましい。また、固体の場
合は融点および沸点が、ビヒクル中の溶媒の沸点より高
いか、もしくは昇華性を有し、昇華温度がビヒクル中の
溶媒の沸点より高いことが望ましい。しかも、グリーン
シートの乾燥工程で、添加剤が蒸発するような沸点また
は昇華温度を有する物が選ばれる。
クル中の溶媒やセラミック粉と相溶性の乏しい液体また
は固体であり、液体の場合はビヒクル中の溶媒の沸点よ
り添加剤の沸点が高いことが望ましい。また、固体の場
合は融点および沸点が、ビヒクル中の溶媒の沸点より高
いか、もしくは昇華性を有し、昇華温度がビヒクル中の
溶媒の沸点より高いことが望ましい。しかも、グリーン
シートの乾燥工程で、添加剤が蒸発するような沸点また
は昇華温度を有する物が選ばれる。
【0026】また、ベースフィルムとしては、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)等を用いることができ
る。ベースフィルムの厚みは特に限定はないが、強度の
点より、10μm程度のものを用いるのが望ましい。
レンテレフタレート(PET)等を用いることができ
る。ベースフィルムの厚みは特に限定はないが、強度の
点より、10μm程度のものを用いるのが望ましい。
【0027】bで得られた305未乾燥グリーンシート
は、乾燥工程に入り、まずビヒクル中の溶媒が蒸発し、
体積収縮が生じる。この状態で、101グリーンシート
は生乾き状態になり、流動性は失われる(図3のcを参
照)。更に乾燥が進行すると、101グリーンシート中
の304添加剤が蒸発し、その跡は203気相に置き換
わる(図3のd参照)。このようにして得られた101
グリーンシートから301ベースフィルムを剥離する
と、201バインダ部中に202セラミック粉と203
気相が均一に分散された、積層可能なグリーンシートが
得られる(図3のe参照)。
は、乾燥工程に入り、まずビヒクル中の溶媒が蒸発し、
体積収縮が生じる。この状態で、101グリーンシート
は生乾き状態になり、流動性は失われる(図3のcを参
照)。更に乾燥が進行すると、101グリーンシート中
の304添加剤が蒸発し、その跡は203気相に置き換
わる(図3のd参照)。このようにして得られた101
グリーンシートから301ベースフィルムを剥離する
と、201バインダ部中に202セラミック粉と203
気相が均一に分散された、積層可能なグリーンシートが
得られる(図3のe参照)。
【0028】次に、図3で用いたような磁器塗料の作製
方法に関し、図4を用いて説明する。303ビヒクル
は、前述のように溶媒にバインダ(結合剤)を溶解し、
必要に応じて可塑剤(例えば、BBPなど)が添加され
る。次に、303ビヒクル中に202セラミック粉を均
一に分散させ、401磁器塗料(添加剤なし)が得られ
る。更に、401磁器塗料(添加剤なし)に304添加
剤を混入・均一に分散させる。
方法に関し、図4を用いて説明する。303ビヒクル
は、前述のように溶媒にバインダ(結合剤)を溶解し、
必要に応じて可塑剤(例えば、BBPなど)が添加され
る。次に、303ビヒクル中に202セラミック粉を均
一に分散させ、401磁器塗料(添加剤なし)が得られ
る。更に、401磁器塗料(添加剤なし)に304添加
剤を混入・均一に分散させる。
【0029】本実施の形態で用いる304添加剤は、上
記のようにビヒクル中の溶媒やセラミック粉と相溶性の
乏しい液体であり、ビヒクル中の溶媒の沸点より高い。
従って、磁器塗料中に添加された304添加剤は、30
3ビヒクルに溶け込むことなく、分散機(図示せず)で
分散されることにより、302磁器塗料中に示すよう
に、微細な液滴の304添加剤相を形成する。302磁
器塗料が安定であるためには、302磁器塗料の粘度が
一定以上であれば良く、ある程度の粘度は202セラミ
ック粉の沈降防止のためにも必要である。必要な粘度の
目安として、数千cpから数万cpである。このよう
な、磁器塗料により磁器塗料膜を構成することにより、
均質でしかも圧縮性に優れたグリーンシートが得られ、
良好な積層性を実現できる。
記のようにビヒクル中の溶媒やセラミック粉と相溶性の
乏しい液体であり、ビヒクル中の溶媒の沸点より高い。
従って、磁器塗料中に添加された304添加剤は、30
3ビヒクルに溶け込むことなく、分散機(図示せず)で
分散されることにより、302磁器塗料中に示すよう
に、微細な液滴の304添加剤相を形成する。302磁
器塗料が安定であるためには、302磁器塗料の粘度が
一定以上であれば良く、ある程度の粘度は202セラミ
ック粉の沈降防止のためにも必要である。必要な粘度の
目安として、数千cpから数万cpである。このよう
な、磁器塗料により磁器塗料膜を構成することにより、
均質でしかも圧縮性に優れたグリーンシートが得られ、
良好な積層性を実現できる。
【0030】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
おける磁器塗料の作製方法を、図5を用いて説明する。
磁器塗料に要求される諸条件は、実施の形態1とほぼ同
様である。本実施の形態では303ビヒクルの一部を取
り出し、そこに202セラミック粉を添加し、混練機
(図示せず)にて混練する。十分混練した後、残りの3
03ビヒクルにより希釈を行い、401磁器塗料(添加
剤無し)の作製を行う。そして、均一に希釈された後、
添加剤304を分散機(図示せず)にて均一分散させる
ことにより、302磁器塗料が得られる。本実施例の混
練工程導入のメリットは、混練工程により202セラミ
ック粉の単粒子に対して、確実にバインダによるコーテ
ィングを実現できることである。特に、202セラミッ
ク粉が304添加剤に対し吸着性を有する場合、その吸
着を防止する必要があり、この防止はバインダのコーテ
ィングにより実現される。さもないと、304添加剤が
202セラミック粉を凝集させ、302磁器塗料の安定
性が確保できない。
おける磁器塗料の作製方法を、図5を用いて説明する。
磁器塗料に要求される諸条件は、実施の形態1とほぼ同
様である。本実施の形態では303ビヒクルの一部を取
り出し、そこに202セラミック粉を添加し、混練機
(図示せず)にて混練する。十分混練した後、残りの3
03ビヒクルにより希釈を行い、401磁器塗料(添加
剤無し)の作製を行う。そして、均一に希釈された後、
添加剤304を分散機(図示せず)にて均一分散させる
ことにより、302磁器塗料が得られる。本実施例の混
練工程導入のメリットは、混練工程により202セラミ
ック粉の単粒子に対して、確実にバインダによるコーテ
ィングを実現できることである。特に、202セラミッ
ク粉が304添加剤に対し吸着性を有する場合、その吸
着を防止する必要があり、この防止はバインダのコーテ
ィングにより実現される。さもないと、304添加剤が
202セラミック粉を凝集させ、302磁器塗料の安定
性が確保できない。
【0031】このように、混練工程を導入することによ
り、セラミック粉と添加剤の相性の要因を排除でき、よ
り均一・安定な磁器塗料を実現できる。
り、セラミック粉と添加剤の相性の要因を排除でき、よ
り均一・安定な磁器塗料を実現できる。
【0032】尚、上記では、混練後に残ビヒクルで濃厚
磁器塗料を希釈したが、混練後に添加剤を投入・分散
し、その後に希釈してもよい。
磁器塗料を希釈したが、混練後に添加剤を投入・分散
し、その後に希釈してもよい。
【0033】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
おける磁器塗料の作製方法を、図6を用いて説明する。
磁器塗料に要求される諸条件は、実施の形態1とほぼ同
様である。実施の形態1と同様に、例えば、303ビヒ
クル130質量部中に202セラミック粉100質量部
を分散させ、ビヒクルとセラミック粉のみからなる40
1磁器塗料を作製する。次に、303ビヒクル中の溶媒
や202セラミック粉と相溶性の乏しい液体の304添
加剤20質量部を、601副溶媒(アルコール、20質
量部)で希釈し、602希釈添加剤を作製する。
おける磁器塗料の作製方法を、図6を用いて説明する。
磁器塗料に要求される諸条件は、実施の形態1とほぼ同
様である。実施の形態1と同様に、例えば、303ビヒ
クル130質量部中に202セラミック粉100質量部
を分散させ、ビヒクルとセラミック粉のみからなる40
1磁器塗料を作製する。次に、303ビヒクル中の溶媒
や202セラミック粉と相溶性の乏しい液体の304添
加剤20質量部を、601副溶媒(アルコール、20質
量部)で希釈し、602希釈添加剤を作製する。
【0034】601副溶媒には304添加剤と良好な相
溶性を示し、しかも303ビヒクルとも相溶性を示すも
のを用いる。この際用いられる添加剤は、ビヒクル中の
溶媒の沸点より添加剤の沸点が高く、グリーンシートの
乾燥工程で蒸発するような沸点を有する物が選ばれる。
また、601副溶媒の沸点は、303ビヒクル中の主溶
媒の沸点と同程度とし、少なくても304添加剤の沸点
よりも低い物を選ぶ。この602希釈添加剤を401磁
器塗料に均一分散させることにより、601副溶媒が分
散剤の効果を示すため、304添加剤は302磁器塗料
中で、より安定に均質した分散を示し、均一・安定な磁
器塗料を実現できる。
溶性を示し、しかも303ビヒクルとも相溶性を示すも
のを用いる。この際用いられる添加剤は、ビヒクル中の
溶媒の沸点より添加剤の沸点が高く、グリーンシートの
乾燥工程で蒸発するような沸点を有する物が選ばれる。
また、601副溶媒の沸点は、303ビヒクル中の主溶
媒の沸点と同程度とし、少なくても304添加剤の沸点
よりも低い物を選ぶ。この602希釈添加剤を401磁
器塗料に均一分散させることにより、601副溶媒が分
散剤の効果を示すため、304添加剤は302磁器塗料
中で、より安定に均質した分散を示し、均一・安定な磁
器塗料を実現できる。
【0035】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
おける磁器塗料および磁器塗料膜の作製方法を、図7を
用いて説明する。実施の形態1記載の様に、303ビヒ
クルに202セラミック粉を均一に分散させ、401磁
器塗料を作製する。そこに、実施の形態3と同様の60
1副溶媒を均一溶解させる。この磁器塗料を301ベー
スフィルム上に均一塗布し、未乾燥の305磁器塗料膜
が得られる。ここで用いる301ベースフィルムは、3
03ビヒクル・601副溶媒・304添加剤の何れに対
しても、化学的に十分に安定である物を採用する。
おける磁器塗料および磁器塗料膜の作製方法を、図7を
用いて説明する。実施の形態1記載の様に、303ビヒ
クルに202セラミック粉を均一に分散させ、401磁
器塗料を作製する。そこに、実施の形態3と同様の60
1副溶媒を均一溶解させる。この磁器塗料を301ベー
スフィルム上に均一塗布し、未乾燥の305磁器塗料膜
が得られる。ここで用いる301ベースフィルムは、3
03ビヒクル・601副溶媒・304添加剤の何れに対
しても、化学的に十分に安定である物を採用する。
【0036】次に、未乾燥の305磁器塗料膜を301
ベースフィルム付きで、液状の304添加剤で満たされ
た槽に浸ける。304添加剤は601副溶媒とは相溶性
を示すが、303ビヒクルとは相溶性が乏しいため、槽
中の304添加剤には305磁器塗料膜中の601副溶
媒のみが溶出する。従って、305磁器塗料膜中の60
1副溶媒は304添加剤に置換されるが、304添加剤
は305磁器塗料膜中のビヒクル部分と相溶性がないた
め、相分離を起こし304添加剤相が均一分散された未
乾燥磁器塗料膜が入手できる。この未乾燥磁器塗料膜を
乾燥することにより、実施の形態1で説明したように、
均質でしかもポーラスなグリーンシートを実現できる。
ベースフィルム付きで、液状の304添加剤で満たされ
た槽に浸ける。304添加剤は601副溶媒とは相溶性
を示すが、303ビヒクルとは相溶性が乏しいため、槽
中の304添加剤には305磁器塗料膜中の601副溶
媒のみが溶出する。従って、305磁器塗料膜中の60
1副溶媒は304添加剤に置換されるが、304添加剤
は305磁器塗料膜中のビヒクル部分と相溶性がないた
め、相分離を起こし304添加剤相が均一分散された未
乾燥磁器塗料膜が入手できる。この未乾燥磁器塗料膜を
乾燥することにより、実施の形態1で説明したように、
均質でしかもポーラスなグリーンシートを実現できる。
【0037】(実施の形態5)本発明の実施の形態5に
おける磁器塗料膜の作製装置を、図8を用いて説明す
る。800巻き出しロールに巻かれた301ベースフィ
ルムは、805コータヘッドにてその表面に磁器塗料を
均一塗布される。805コータヘッドには磁器塗料で満
たされた806塗料溜めが有る。806塗料溜め中の磁
器塗料は、実施の形態4で述べ、図7に示したものと同
様である。805コータヘッドにて301ベースフィル
ム上に形成された未乾燥の305磁器塗料膜は、808
添加剤槽中の304添加剤中に浸される。この添加剤も
実施の形態4で述べた添加剤と同様のため、305磁器
塗料膜中の副溶剤が304添加剤で置換され、添加剤相
が均一分散された未乾燥の305磁器塗料膜が得られ
る。
おける磁器塗料膜の作製装置を、図8を用いて説明す
る。800巻き出しロールに巻かれた301ベースフィ
ルムは、805コータヘッドにてその表面に磁器塗料を
均一塗布される。805コータヘッドには磁器塗料で満
たされた806塗料溜めが有る。806塗料溜め中の磁
器塗料は、実施の形態4で述べ、図7に示したものと同
様である。805コータヘッドにて301ベースフィル
ム上に形成された未乾燥の305磁器塗料膜は、808
添加剤槽中の304添加剤中に浸される。この添加剤も
実施の形態4で述べた添加剤と同様のため、305磁器
塗料膜中の副溶剤が304添加剤で置換され、添加剤相
が均一分散された未乾燥の305磁器塗料膜が得られ
る。
【0038】得られた305磁器塗料膜は802第1乾
燥室にて、先ずビヒクル中の主溶媒が蒸発し、磁器塗料
膜の流動性が無くなる。次に、803第2乾燥室にて3
04添加剤が蒸発し、添加剤相が気相に置換された80
7グリーンシートが得られ、804巻き取りロールで巻
き取られる。上記の磁器塗料膜作製装置を用いることに
より、均質でしかもポーラスな圧縮性に富んだグリーン
シートを得ることができる。
燥室にて、先ずビヒクル中の主溶媒が蒸発し、磁器塗料
膜の流動性が無くなる。次に、803第2乾燥室にて3
04添加剤が蒸発し、添加剤相が気相に置換された80
7グリーンシートが得られ、804巻き取りロールで巻
き取られる。上記の磁器塗料膜作製装置を用いることに
より、均質でしかもポーラスな圧縮性に富んだグリーン
シートを得ることができる。
【0039】(実施の形態6)本発明の実施の形態6に
おける磁器塗料の作製方法を、図9を用いて説明する。
904タンク1内には、実施の形態1と同様の202セ
ラミック粉と303ビヒクルおよび可塑剤から構成され
る、分散途上の401磁器塗料が充填されている。この
401磁器塗料は901送液ポンプにて902分散機に
送られ、更に202セラミック粉は均質に分散される。
902分散機の分散室には、903コンプレッサの圧縮
空気も送られ、圧縮空気による気泡は202セラミック
粉と共に粉砕され、微細な203気泡となり均一分散さ
れた302磁器塗料は、905タンク2に充填される。
この302磁器塗料をベースフィルム上に塗布・乾燥す
る事により、均質でポーラスな圧縮性の高いグリーンシ
ートを実現できる。
おける磁器塗料の作製方法を、図9を用いて説明する。
904タンク1内には、実施の形態1と同様の202セ
ラミック粉と303ビヒクルおよび可塑剤から構成され
る、分散途上の401磁器塗料が充填されている。この
401磁器塗料は901送液ポンプにて902分散機に
送られ、更に202セラミック粉は均質に分散される。
902分散機の分散室には、903コンプレッサの圧縮
空気も送られ、圧縮空気による気泡は202セラミック
粉と共に粉砕され、微細な203気泡となり均一分散さ
れた302磁器塗料は、905タンク2に充填される。
この302磁器塗料をベースフィルム上に塗布・乾燥す
る事により、均質でポーラスな圧縮性の高いグリーンシ
ートを実現できる。
【0040】また、圧縮空気の供給先は、図11や図1
0に示すように、分散途上の磁器塗料が充填された90
4タンク1中や、904タンク1から902分散機に4
01磁器塗料を送液する送液配管中でも可能である。こ
れらの場合、圧縮空気出口に1001バブライザを装着
し、発生する気泡の微細化を促進する必要がある。気泡
の微細化には磁器塗料中での予備分散効果が期待でき
る。逆に、過大な気泡の混入は、902分散機への40
1磁器塗料供給が、脈動的となり、均質な磁器塗料が作
製できない。
0に示すように、分散途上の磁器塗料が充填された90
4タンク1中や、904タンク1から902分散機に4
01磁器塗料を送液する送液配管中でも可能である。こ
れらの場合、圧縮空気出口に1001バブライザを装着
し、発生する気泡の微細化を促進する必要がある。気泡
の微細化には磁器塗料中での予備分散効果が期待でき
る。逆に、過大な気泡の混入は、902分散機への40
1磁器塗料供給が、脈動的となり、均質な磁器塗料が作
製できない。
【0041】(実施の形態7)本発明の実施の形態7に
おける磁器塗料の作製方法を、図11、12を用いて説
明する。実施の形態6で作製した気泡分散型の磁器塗料
において、902分散機にて気泡が微細化され、均質な
磁器塗料が得られる。その後、902分散機から905
タンク2へ磁器塗料が充填される際、粗大な気泡が混入
する場合が考えられる。粗大な気泡は磁器塗料膜形成の
際、欠陥の原因となる。特に前述のように、積層型部品
の高精度化が要求されている中では、この様な欠陥の防
止が益々重要になる。しかし、過度な脱泡は磁器塗料膜
の圧縮性低下を招き、積層性が悪くなる。
おける磁器塗料の作製方法を、図11、12を用いて説
明する。実施の形態6で作製した気泡分散型の磁器塗料
において、902分散機にて気泡が微細化され、均質な
磁器塗料が得られる。その後、902分散機から905
タンク2へ磁器塗料が充填される際、粗大な気泡が混入
する場合が考えられる。粗大な気泡は磁器塗料膜形成の
際、欠陥の原因となる。特に前述のように、積層型部品
の高精度化が要求されている中では、この様な欠陥の防
止が益々重要になる。しかし、過度な脱泡は磁器塗料膜
の圧縮性低下を招き、積層性が悪くなる。
【0042】そこで、図12に示す様に自転と公転とを
同時に行う、遠心型脱泡機を用いると、大型の気泡を選
択的に脱泡できる。脱泡する302磁器塗料は、120
1脱泡容器に入れ密閉する。1201脱泡容器は公転軸
A−A’と傾きを持った自転軸B−B’の周りを自転し
ながら、公転軸A−A’の周りを公転する。自転によっ
て軽い気泡は自転軸B−B’上に集まり、公転により気
泡はB−B’のB側に集まり、塗料中から放出される。
このとき、脱泡効率や脱泡される気泡のサイズなどは、
塗料の粘度に応じ公転速度と自転速度を変化させること
で設定される。これは、脱泡の推進力である気泡に働く
遠心力が気泡サイズの3乗で変化するのに対し、脱泡の
阻害力である気泡表面の摩擦力は気泡サイズの2乗で変
化するため、気泡サイズが小さくなると急速に阻害力の
比率が大きくなることによる。
同時に行う、遠心型脱泡機を用いると、大型の気泡を選
択的に脱泡できる。脱泡する302磁器塗料は、120
1脱泡容器に入れ密閉する。1201脱泡容器は公転軸
A−A’と傾きを持った自転軸B−B’の周りを自転し
ながら、公転軸A−A’の周りを公転する。自転によっ
て軽い気泡は自転軸B−B’上に集まり、公転により気
泡はB−B’のB側に集まり、塗料中から放出される。
このとき、脱泡効率や脱泡される気泡のサイズなどは、
塗料の粘度に応じ公転速度と自転速度を変化させること
で設定される。これは、脱泡の推進力である気泡に働く
遠心力が気泡サイズの3乗で変化するのに対し、脱泡の
阻害力である気泡表面の摩擦力は気泡サイズの2乗で変
化するため、気泡サイズが小さくなると急速に阻害力の
比率が大きくなることによる。
【0043】従って、より小さな気泡まで脱泡しようと
すると、脱泡機の速度を上げれば原理的に実現できる
が、装置の能力として微細な気泡の脱泡は極めて困難で
ある。この意味で、遠心型脱泡機による粗大気泡の選択
的脱泡は、グリーンシートの圧縮性確保に必要な微細気
泡の脱泡に繋がり難いため、安定して均質な微細気泡を
含んだ磁器塗料を作製できる。
すると、脱泡機の速度を上げれば原理的に実現できる
が、装置の能力として微細な気泡の脱泡は極めて困難で
ある。この意味で、遠心型脱泡機による粗大気泡の選択
的脱泡は、グリーンシートの圧縮性確保に必要な微細気
泡の脱泡に繋がり難いため、安定して均質な微細気泡を
含んだ磁器塗料を作製できる。
【0044】尚、粗大気泡の選択的脱泡は、塗料温度に
よる粘度管理の下、真空脱泡でも可能で、真空度と脱泡
時間により脱泡効率や脱泡される気泡のサイズを制御で
きる。
よる粘度管理の下、真空脱泡でも可能で、真空度と脱泡
時間により脱泡効率や脱泡される気泡のサイズを制御で
きる。
【0045】(実施の形態8)本発明の実施の形態8お
ける積層セラミック電子部品について、図13を用いて
説明する。図13は積層セラミック電子部品の断面図を
示す。この1300積層セラミック電子部品は、従来技
術の部分で図1を用いて説明した様に、グリーンシート
の積層技術によりグリーン積層体を作製した後、焼結工
程を経て製造される。1300積層型セラミック電子部
品の外形は、チップ部品である。チップの上面には13
04表層パットが形成されており、チップの底面には表
面実装用の1302外部電極が形成されている。130
0積層型セラミック電子部品全体の大部分は1301セ
ラミック部で、1301セラミック部の内部において、
層状の1303内部電極や各層を繋ぐスルーホール状の
1306ビア電極が配置されている。1300積層型セ
ラミック電子部品内部には、1303内部電極の様々な
配置により、各種素子が形成されている。例として、1
305内蔵コンデンサ部も形成され、他の素子と共にフ
ィルターなどを形成するのに使用される。フィルター特
性はカットオフ周波数で決まり、カットオフ周波数はコ
ンデンサの静電容量・抵抗値・コイルのインダクタンス
で決まるため、各素子の特性値には高い精度が要求され
る。各素子の特性は、素子を構成している電極の形状・
面積と電極間の距離で決まる。
ける積層セラミック電子部品について、図13を用いて
説明する。図13は積層セラミック電子部品の断面図を
示す。この1300積層セラミック電子部品は、従来技
術の部分で図1を用いて説明した様に、グリーンシート
の積層技術によりグリーン積層体を作製した後、焼結工
程を経て製造される。1300積層型セラミック電子部
品の外形は、チップ部品である。チップの上面には13
04表層パットが形成されており、チップの底面には表
面実装用の1302外部電極が形成されている。130
0積層型セラミック電子部品全体の大部分は1301セ
ラミック部で、1301セラミック部の内部において、
層状の1303内部電極や各層を繋ぐスルーホール状の
1306ビア電極が配置されている。1300積層型セ
ラミック電子部品内部には、1303内部電極の様々な
配置により、各種素子が形成されている。例として、1
305内蔵コンデンサ部も形成され、他の素子と共にフ
ィルターなどを形成するのに使用される。フィルター特
性はカットオフ周波数で決まり、カットオフ周波数はコ
ンデンサの静電容量・抵抗値・コイルのインダクタンス
で決まるため、各素子の特性値には高い精度が要求され
る。各素子の特性は、素子を構成している電極の形状・
面積と電極間の距離で決まる。
【0046】積層型セラミックでは高精度に厚み制御さ
れたグリーンシートを積み重ねることにより、電極間距
離を制御するため、グリーンシートの積層性は非常に重
要である。中でも、グリーンシートの圧縮性が十分でな
いと、(発明が解決しようとする課題)の部分でも図2
を用いて説明したように、内部電極の周囲に隙間がで
き、焼結後に内部欠陥として残り、特性変動の要因とな
る。この様な、内部欠陥防止のためにも、十分な圧縮率
の確保された均質なグリーンシートの使用により、13
00積層型セラミック電子部品のフィルタ特性を高精度
に安定化できる。尚、図13において、1301セラミ
ック部は断面を表している。
れたグリーンシートを積み重ねることにより、電極間距
離を制御するため、グリーンシートの積層性は非常に重
要である。中でも、グリーンシートの圧縮性が十分でな
いと、(発明が解決しようとする課題)の部分でも図2
を用いて説明したように、内部電極の周囲に隙間がで
き、焼結後に内部欠陥として残り、特性変動の要因とな
る。この様な、内部欠陥防止のためにも、十分な圧縮率
の確保された均質なグリーンシートの使用により、13
00積層型セラミック電子部品のフィルタ特性を高精度
に安定化できる。尚、図13において、1301セラミ
ック部は断面を表している。
【0047】次に、この1300積層型セラミック電子
部品を用いて送信回路または受信回路を構成する携帯電
話や携帯端末などの通信装置について図14を用いて説
明する。
部品を用いて送信回路または受信回路を構成する携帯電
話や携帯端末などの通信装置について図14を用いて説
明する。
【0048】図14は、携帯電話や携帯端末などの通信
装置の構成を示すブロック図である。図14に示されて
いるように、この通信装置は、1402アンテナと、1
403送話マイクと、1404受話スピーカと、ユーザ
入力手段1405と、音声処理回路1408と、信号処
理回路1409と、制御回路1410と、送信回路14
11と、1412受信回路とで構成されている。
装置の構成を示すブロック図である。図14に示されて
いるように、この通信装置は、1402アンテナと、1
403送話マイクと、1404受話スピーカと、ユーザ
入力手段1405と、音声処理回路1408と、信号処
理回路1409と、制御回路1410と、送信回路14
11と、1412受信回路とで構成されている。
【0049】次に、この通信装置の動作について説明す
る。1403送話マイクより入力されたアナログ音声信
号は、1408音声処理回路にてデジタル音声信号に変
換された後、1406信号処理回路にて信号処理され、
1411送信回路にて周波数変換及び変調された後、所
定の送信出力にて1402アンテナより送信される。一
方、1402アンテナによって受信された信号は、14
12受信回路にて周波数変換及び復調が行われ、140
9信号処理回路にてデジタル音声信号を取り出し、14
08音声処理回路にてアナログ音声信号に変換され14
04受話スピーカから出力される。1410制御回路は
通信装置全体を制御する。1405ユーザ入力手段は、
送信先のダイヤル等をユーザが入力するための手段であ
る。
る。1403送話マイクより入力されたアナログ音声信
号は、1408音声処理回路にてデジタル音声信号に変
換された後、1406信号処理回路にて信号処理され、
1411送信回路にて周波数変換及び変調された後、所
定の送信出力にて1402アンテナより送信される。一
方、1402アンテナによって受信された信号は、14
12受信回路にて周波数変換及び復調が行われ、140
9信号処理回路にてデジタル音声信号を取り出し、14
08音声処理回路にてアナログ音声信号に変換され14
04受話スピーカから出力される。1410制御回路は
通信装置全体を制御する。1405ユーザ入力手段は、
送信先のダイヤル等をユーザが入力するための手段であ
る。
【0050】ここで、上記の1300積層型セラミック
電子部品を1411送信回路または1412受信回路に
使用すると、1411送信回路または1412受信回路
は、非常に高性能なフィルター特性を有するため、周波
数変換する際に使用周波数を狭ピッチに設定できる。使
用周波数を狭ピッチに設定できるために、電波の使用効
率を向上させることが可能である。
電子部品を1411送信回路または1412受信回路に
使用すると、1411送信回路または1412受信回路
は、非常に高性能なフィルター特性を有するため、周波
数変換する際に使用周波数を狭ピッチに設定できる。使
用周波数を狭ピッチに設定できるために、電波の使用効
率を向上させることが可能である。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、その中に
微細な気相(気泡)を均質に分散させ、積層時に十分な
圧縮率を確保できる乾燥磁器塗料膜(グリーンシート)
を実現できる。
微細な気相(気泡)を均質に分散させ、積層時に十分な
圧縮率を確保できる乾燥磁器塗料膜(グリーンシート)
を実現できる。
【0052】また、本発明による乾燥磁器塗料膜(グリ
ーンシート)で積層セラミック電子部品を形成すること
により、内蔵素子の特性を著しく安定化できる。従っ
て、この素子でフィルターを構成し、携帯電話や携帯端
末の送受信回路に用いることにより、小型軽量にも関わ
らず、急峻な特性フィルターを形成できるため、電波の
設定周波数を狭ピッチに設定でき、周波数帯の利用効率
を向上できる。
ーンシート)で積層セラミック電子部品を形成すること
により、内蔵素子の特性を著しく安定化できる。従っ
て、この素子でフィルターを構成し、携帯電話や携帯端
末の送受信回路に用いることにより、小型軽量にも関わ
らず、急峻な特性フィルターを形成できるため、電波の
設定周波数を狭ピッチに設定でき、周波数帯の利用効率
を向上できる。
【図1】積層型セラミック電子部品の製造方法説明図で
ある。
ある。
【図2】積層時の欠陥発生説明図である。
【図3】第1の実施の形態における磁器塗料膜作製説明
図である。
図である。
【図4】第1の実施の形態における磁器塗料作製説明図
である。
である。
【図5】第2の実施の形態における磁器塗料作製説明図
である。
である。
【図6】第3の実施の形態における磁器塗料作製説明図
である。
である。
【図7】第4の実施の形態における磁器塗料膜作製説明
図である。
図である。
【図8】第5の実施の形態における磁器塗料膜作製装置
である。
である。
【図9】第6の実施の形態における磁器塗料作製説明図
である。
である。
【図10】第6の実施の形態における磁器塗料作製説明
図である。
図である。
【図11】第6の実施の形態における磁器塗料作製説明
図である。
図である。
【図12】第7の実施の形態における磁器塗料作製説明
図である。
図である。
【図13】第8の実施の形態における積層セラミック部
品断面図である。
品断面図である。
【図14】第8の実施の形態における通信装置の構成図
である。
である。
100 グリーン積層体
101 グリーンシート
102 内部電極
103 ビア電極
104 外部電極
201 バインダ部
202 セラミック粉
203 気相(気泡)
204 隙間
301 ベースフィルム
302 磁器塗料
303 ビヒクル
304 添加剤(相)
305 未乾燥磁器塗料膜
401 磁器塗料(添加剤無し)
601 副溶媒
602 希釈添加剤
800 巻き出しロール
801 バックロール
802 第1乾燥室
803 第2乾燥室
804 巻き取りロール
805 コータヘッド
806 塗料溜め
807 グリーンシート
808 添加剤槽
901 送液ポンプ
902 分散機
903 コンプレッサ
904 タンク1
905 タンク2
1001 バブライザ
1201 脱泡容器
1300 積層セラミック部品
1301 セラミック部
1302 外部電極
1303 内部電極
1304 表層パット
1305 内蔵コンデンサ部
1306 ビア電極
1402 アンテナ
1403 送話マイク
1404 受話スピーカ
1405 ユーザ入力手段
1408 音声処理回路
1409 信号処理回路
1410 制御回路
1411 送信回路
1412 受信回路
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4J038 BA021 CE071 CG001 HA216
KA06 KA08 LA06 PB09 PC03
5E082 AB03 BC38 FF14 FG26 FG46
JJ03 JJ15 PP06
5E346 AA12 AA15 AA38 BB01 CC17
CC31 DD02 DD34 EE24 GG02
GG03 HH22
Claims (16)
- 【請求項1】 液状の溶媒(a)と、前記溶媒に難溶性
の粉体(b)と、前記溶媒に可溶性の結合剤(c)と、
前記溶媒及び前記結合剤と相溶性が乏しい添加剤(d)
とを必須構成要素に含む磁器塗料組成物であって、前記
添加剤(d)の沸点または昇華温度が、前記溶媒(a)
の沸点よりも高いことを特徴とする磁器塗料組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の磁器塗料組成物の作製方
法であって、前記結合剤(c)を前記溶媒(a)に溶解
させて結合剤溶液を作製し、前記粉体(b)を前記結合
剤溶液中に十分に分散させた後、前記添加剤(d)を分
散させることを特徴とする磁器塗料作製方法。 - 【請求項3】 前記溶媒(a)の一部に前記結合剤
(c)を溶解させて濃厚結合剤溶液を作製し、前記濃厚
結合剤溶液中に前記粉体(b)を混練により分散させた
後、残りの溶媒(a)により均一希釈を行い、しかる後
に前記添加剤(d)を分散させることを特徴とする請求
項2記載の磁器塗料作製方法。 - 【請求項4】 前記溶媒(a)を主溶媒とし、前記主溶
媒および前記添加剤の両方に相溶性を示す副溶媒
(a')に前記添加剤(d)を溶解させて添加剤溶液を
作製し、前記結合剤溶液中又は前記濃厚結合剤溶液中に
前記粉体(b)を十分に分散させた後、前記添加剤溶液
と混合することを特徴とする請求項2又は3記載の磁器
塗料作製方法。 - 【請求項5】 液状の主溶媒と、前記主溶媒に相溶性の
ある副溶媒と、前記主溶媒及び前記副溶媒に難溶性の粉
体と、前記主溶媒に可溶性の結合剤とを必須構成成分と
して含む磁器塗料により未乾燥膜を形成し、当該未乾燥
膜中の副溶媒を、前記副溶媒と相溶性があるが前記主溶
媒及び前記結合剤とは相溶性の乏しい置換液により置換
することを特徴とする磁器塗料膜作製方法。 - 【請求項6】 前記置換液中に前記未乾燥膜を浸すこと
により、前記副溶媒を前記置換液で置換することを特徴
とする請求項5記載の磁器塗料膜作製方法。 - 【請求項7】 フィルム状基材上に塗料を塗布すること
により塗料膜を形成する塗料膜作製装置において、 塗料塗布部と塗料膜乾燥部の間に液溜部が設置され、 前記塗料塗布部で形成された塗料膜を、前記液溜部の液
中に浸し、前記液溜部から引き上げた後、前記塗料膜乾
燥部で乾燥する手段を備えていることを特徴とする塗料
膜作製装置。 - 【請求項8】 液状の溶媒(a)と、前記溶媒に難溶性
の粉体(b)と、前記溶媒に可溶性の結合剤(c)とを
必須構成要素に含む磁器塗料組成物であって、当該塗料
中に微細な気泡を均一に分散させたことを特徴とする磁
器塗料組成物。 - 【請求項9】 請求項8記載の磁器塗料の作製方法であ
って、前記結合剤(c)を前記溶媒(a)に溶解させて
結合剤溶液を作製し、前記粉体(b)を前記結合剤溶液
中に分散させて塗料を作製する工程で、前記塗料中に加
圧気体を送り込み、塗料中に気泡を分散させることを特
徴とする磁器塗料作製方法。 - 【請求項10】 前記塗料中に含まれた粗大な気泡を、
遠心脱泡法または真空脱泡法を用いて取り除くことを特
徴とする請求項9記載の磁器塗料作製方法。 - 【請求項11】 請求項9記載の磁器塗料作製方法に用
いられる磁器塗料作製装置であって、分散途上の塗料を
保持するタンク内、または粉体の分散を行う分散室に前
記分散途上の塗料を送液する送液路中、または前記分散
機の分散室中に、加圧気体による気泡発生器を備えたこ
とを特徴とする磁器塗料作製装置。 - 【請求項12】 請求項1又は8記載の磁器塗料組成物
を用いて形成された磁器塗料膜を有することを特徴とす
る積層型セラミック電子部品。 - 【請求項13】 請求項2〜4、9及び10のいずれか
に記載の磁器塗料作製方法、又は請求項11記載の磁器
塗料作製装置、により作製された磁器塗料を用いて形成
された磁器塗料膜を有することを特徴とする積層型セラ
ミック電子部品。 - 【請求項14】 請求項5又は6記載の磁器塗料膜作製
方法により形成された磁器塗料膜を有することを特徴と
する積層型セラミック電子部品。 - 【請求項15】 請求項7記載の塗料膜作製装置により
形成された塗料膜を有することを特徴とする積層型セラ
ミック電子部品。 - 【請求項16】 請求項12〜15のいずれかに記載の
積層型セラミック電子部品を用いて、送信回路または受
信回路を構成することを特徴とする携帯電話、携帯端末
及びその他携帯型通信機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001328154A JP2003128996A (ja) | 2001-10-25 | 2001-10-25 | 磁器塗料組成物とその作製方法と作製装置、及び磁器塗料膜の作製方法と作製装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001328154A JP2003128996A (ja) | 2001-10-25 | 2001-10-25 | 磁器塗料組成物とその作製方法と作製装置、及び磁器塗料膜の作製方法と作製装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003128996A true JP2003128996A (ja) | 2003-05-08 |
Family
ID=19144262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001328154A Withdrawn JP2003128996A (ja) | 2001-10-25 | 2001-10-25 | 磁器塗料組成物とその作製方法と作製装置、及び磁器塗料膜の作製方法と作製装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003128996A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005340375A (ja) * | 2004-05-25 | 2005-12-08 | Murata Mfg Co Ltd | セラミック電子部品およびその製造方法 |
JP2012004422A (ja) * | 2010-06-18 | 2012-01-05 | Murata Mfg Co Ltd | セラミック多層基板 |
-
2001
- 2001-10-25 JP JP2001328154A patent/JP2003128996A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005340375A (ja) * | 2004-05-25 | 2005-12-08 | Murata Mfg Co Ltd | セラミック電子部品およびその製造方法 |
JP2012004422A (ja) * | 2010-06-18 | 2012-01-05 | Murata Mfg Co Ltd | セラミック多層基板 |
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Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040922 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20060605 |