JP2005277217A - セラミック基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セラミック基板の特性および品質に影響を与えることなく、目視で未焼結の収縮抑制層の除去状態を容易に判断することができる、セラミック基板を提供する。
【解決手段】低温焼結セラミック材料からなる基体用セラミック成形体と、前記基体用セラミック成形体の少なくとも一方主面に配置され、前記基体用セラミック成形体の焼成温度では焼結しない収縮抑制層と、からなる複合セラミック成形体を準備する第1の工程と、前記複合セラミック成形体を、前記基体用セラミック成形体の焼結温度で焼成する第2の工程と、未焼結の収縮抑制層を着色する第3の工程と、焼成後の複合セラミック成形体から、未焼結の収縮抑制層を除去し、セラミック基板を得る第4の工程と、を備えるセラミック基板の製造方法により、セラミック基板を作製する。
【選択図】 図2
【解決手段】低温焼結セラミック材料からなる基体用セラミック成形体と、前記基体用セラミック成形体の少なくとも一方主面に配置され、前記基体用セラミック成形体の焼成温度では焼結しない収縮抑制層と、からなる複合セラミック成形体を準備する第1の工程と、前記複合セラミック成形体を、前記基体用セラミック成形体の焼結温度で焼成する第2の工程と、未焼結の収縮抑制層を着色する第3の工程と、焼成後の複合セラミック成形体から、未焼結の収縮抑制層を除去し、セラミック基板を得る第4の工程と、を備えるセラミック基板の製造方法により、セラミック基板を作製する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、電子機器に使用されるセラミック基板の製造方法に関するもので、特に、いわゆる無収縮プロセスによるセラミック基板の製造方法に関するものである。
近年、コンピュータ、移動体通信端末などの電子機器に対する小型化、高機能化、高信頼化、低コスト化への要求は極めて大きく、半導体ICなどのチップ部品は、高密度集積化、高速化の方向へ急速に発展している。これに伴って、回路基板などに用いるセラミック基板に対しても、高精度化、高信頼化、高密度配線化などが要求されている。
一般に、セラミック基板は、セラミック材料の調合、混合工程、セラミック組成物の成形工程、およびセラミック成形体の焼成工程、を経ることによって作製される。セラミック基板を製造するに際し、セラミック成形体は、その焼成工程において、X方向、Y方向(平面方向)及びZ方向(厚み方向)の3方向に収縮し、特にX方向、Y方向には、各々0.4〜0.6%程度の寸法誤差を生じることがある。
この寸法誤差は、特に、セラミック基板に配線を施した場合に、外部電極パターンの位置精度の低下や内部導体の断線という問題を引き起こすことがあった。
これを解決する方法として、特許文献1には、低温焼成可能なセラミック成形体の上下主面に、このセラミック成形体の焼成温度では収縮しないグリーンシート(以下、収縮抑制層と称する。)を圧着した後、これを比較的低温で焼成し、しかる後、超音波振動法などの手法により、未焼結の収縮抑制層を除去するといった、いわゆる無収縮プロセスが提案されている。
この方法によれば、セラミック成形体の平面方向の収縮、すなわちX−Y方向の収縮を抑えることができるため、得られるセラミック基板の寸法精度を極めて向上させることができる。そのため、高密度に配線を施しても、内部導体の断線や、外部電極の位置精度の低下などの問題が生じにくいといった利点がある。
ところが、この方法によると、未焼結の収縮抑制層を除去する工程において、セラミック基板の表面に未焼結の収縮抑制層が残留し、表面性が低下するという問題があった。これは、例えば、アルミナ−ホウケイ酸ガラス系材料からなる一般的なセラミック成形体と、アルミナからなる一般的な収縮抑制層とが、共に白色であるため、目視では未焼結の収縮抑制層の除去状態を容易に判断することができないためである。
そこで、特許文献2に開示されているように、セラミック成形体と収縮抑制層の色を異ならせて、未焼結の収縮抑制層の除去状態を目視で判断できるようにするために、セラミック成形体、または収縮抑制層に着色剤を添加した後に焼成し、その後、未焼結の収縮抑制層を除去することが行われている。
特許第2554415号公報
特開平5−28867号公報
しかし、上述の方法において、セラミック成形体または収縮抑制層に添加する着色剤としてCr2O3やCo3O4などの遷移金属酸化物を用いるが、遷移金属酸化物をセラミック成形体に添加した後に焼成すると、セラミック基板の特性に影響を与える場合がある。例えば、無電解めっき処理を行う際、電極以外の部分にNiやAuの異常析出を発生させることがある。また、Q値などの高周波特性を低下させる場合がある。さらにレーザーでトリミングを行うと変色する場合がある。また、同様の方法により収縮抑制層を着色した場合には、焼成時に遷移金属元素の拡散が起こるため、セラミック基板に不要な着色が起こり、セラミック基板の色むらが生じて著しく商品価値が落ちる、という問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、セラミック基板の特性および品質に影響を与えることなく、目視で未焼結の収縮抑制層の除去状態を容易に判断することができるセラミック基板の製造方法を提供することにある。
本発明は、低温焼結セラミック材料からなる基体用セラミック成形体と、前記基体用セラミック成形体の少なくとも一方主面に配置され、前記基体用セラミック成形体の焼結温度では焼結しない収縮抑制層と、からなる複合セラミック成形体を準備する第1の工程と、前記複合セラミック成形体を、前記基体用セラミック成形体の焼結温度で焼成する第2の工程と、焼成後の前記複合セラミック成形体において、未焼結の前記収縮抑制層を着色する第3の工程と、焼成後の前記複合セラミック成形体から、着色した前記収縮抑制層を除去し、セラミック基板を得る第4の工程と、を備えるセラミック基板の製造方法に関するものである。
本発明のセラミック基板の製造方法は、上述の基体用セラミック成形体が、複数のセラミック層が積層されてなることが好ましい。
本発明のセラミック基板の製造方法は、上述の第3の工程において、未焼結の前記収縮抑制層に着色剤を染み込ませることにより着色することが好ましい。
本発明のセラミック基板の製造方法は、上述の着色剤が水溶性インクであることが好ましい。
本発明は、低温焼結セラミック材料からなる基体用セラミック成形体と、前記基体用セラミック成形体の少なくとも一方主面に配置され、前記基体用セラミック成形体の焼結温度では焼結しない収縮抑制層と、からなる複合セラミック成形体を準備する第1の工程と、前記複合セラミック成形体を、前記基体用セラミック成形体の焼結温度で焼成する第2の工程と、未焼結の前記収縮抑制層に着色剤を含む溶液を吹き付けることにより、焼成後の前記複合セラミック成形体から、未焼結の前記収縮抑制層を除去し、セラミック基板を得る第3の工程と、を備えるセラミック基板の製造方法に関するものである。
本発明のセラミック基板の製造方法は、上述の基体用セラミック成形体が、複数のセラミック層が積層されてなることが好ましい。
本発明のセラミック基板の製造方法は、上述の着色剤が水溶性インクであることが好ましい。
本発明のセラミック基板の製造方法は、上述の着色剤を含む溶液が砥粒を含む溶液であることが好ましい。
本発明のセラミック基板の製造方法は、低温焼結セラミック材料からなる基体用セラミック成形体と、前記基体用セラミック成形体の少なくとも一方主面に配置され、前記基体用セラミック成形体の焼結温度では焼結しない収縮抑制層と、からなる複合セラミック成形体を準備する第1の工程と、前記複合セラミック成形体を、前記基体用セラミック成形体の焼結温度で焼成する第2の工程と、焼成後の前記複合セラミック成形体において、未焼結の前記収縮抑制層を着色する第3の工程と、焼成後の前記複合セラミック成形体から、着色した前記収縮抑制層を除去し、セラミック基板を得る第4の工程と、を備えるため、セラミック基板の特性および品質に影響を与えることなく、目視で未焼結の収縮抑制層の除去状態を容易に判断することができる。
また、本発明のセラミック基板の製造方法は、低温焼結セラミック材料からなる基体用セラミック成形体と、前記基体用セラミック成形体の少なくとも一方主面に配置され、前記基体用セラミック成形体の焼結温度では焼結しない収縮抑制層と、からなる複合セラミック成形体を準備する第1の工程と、前記複合セラミック成形体を、前記基体用セラミック成形体の焼結温度で焼成する第2の工程と、未焼結の前記収縮抑制層に着色剤を含む溶液を吹き付けることにより、焼成後の前記複合セラミック成形体から、未焼結の前記収縮抑制層を除去し、セラミック基板を得る第3の工程と、を備えるため、セラミック基板の特性および品質に影響を与えることなく、目視で未焼結の収縮抑制層の除去状態を容易に判断することができるセラミック基板の製造方法を、さらに簡略化することができる。
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態を説明する。
本実施形態のセラミック基板について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態のセラミック基板の製造方法により作製されたセラミック基板を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本実施形態のセラミック基板について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態のセラミック基板の製造方法により作製されたセラミック基板を示す概略断面図である。
図1に示すように、本発明のセラミック基板1は、低温焼結セラミック材料からなるセラミック層2a、2b、2c、2dおよび2eを積層してなるセラミック積層体2からなる。このセラミック積層体2には、内部導体パターンおよび外部導体パターンが形成されている。内部導体パターンとしては、セラミック層2a〜2eの間の界面に沿って形成されるいくつかの内部導体5、各セラミック層2a〜2eを貫通するように形成されるいくつかのビアホール導体6があり、外部導体パターンとしては、セラミック積層体2の一方主面3に形成される外部電極7および他方主面4に形成される外部電極8がある。外部電極7は、表面実装部品9aや9bがセラミック積層体2の外表面上に搭載される場合に、接続のためのに用いられるものである。外部電極7には、例えばチップ型積層セラミックコンデンサのように、その表面に端子電極を備える表面実装部品9a、例えば半導体デバイスようにバンプ電極を備える表面実装部品9bが搭載される。また、外部電極8は、セラミック基板1を図示しないマザーボードに接続される場合に、ランド電極として用いられる。
本発明のセラミック基板は、上述のように、その主面に各種の表面実装部品を搭載し、その内部にインダクタやコンデンサ、さらには抵抗を有するような機能基板であってもよいし、あるいは、表面実装部品が搭載されていない単機能部品用基板であってもよい。
次に、本実施形態のセラミック基板の製造方法について図2を用いて説明する。図2は本実施形態の複合セラミック成形体を示す概略断面図である。
(複合セラミック成形体を作製する工程)
まず、低温焼結セラミック材料と、必要に応じて溶剤、バインダ、および可塑剤とを、例えばボールミルなどにより混合することにより、1000℃以下での低温で焼結可能なセラミックスラリーを調製する。低温焼結セラミック材料とは、1000℃以下の焼成温度で焼結可能であり、AgやCuなどの低融点金属と共焼結可能なセラミック材料(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramic)である。LTCC材料としては、例えば、アルミナやフォルステライトなどのセラミック粉末にホウ珪酸系ガラスを混合してなるガラス複合系LTCC材料、ZnO−MgO−Al2O3−SiO2系の結晶化ガラスを用いた結晶化ガラス系LTCC材料、BaO−Al2O3−SiO2系のセラミック粉末や、Al2O3−CaO−SiO2−MgO−B2O3系セラミック粉末などを用いた非ガラス系LTCC材料が挙げられる。
まず、低温焼結セラミック材料と、必要に応じて溶剤、バインダ、および可塑剤とを、例えばボールミルなどにより混合することにより、1000℃以下での低温で焼結可能なセラミックスラリーを調製する。低温焼結セラミック材料とは、1000℃以下の焼成温度で焼結可能であり、AgやCuなどの低融点金属と共焼結可能なセラミック材料(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramic)である。LTCC材料としては、例えば、アルミナやフォルステライトなどのセラミック粉末にホウ珪酸系ガラスを混合してなるガラス複合系LTCC材料、ZnO−MgO−Al2O3−SiO2系の結晶化ガラスを用いた結晶化ガラス系LTCC材料、BaO−Al2O3−SiO2系のセラミック粉末や、Al2O3−CaO−SiO2−MgO−B2O3系セラミック粉末などを用いた非ガラス系LTCC材料が挙げられる。
次に、このセラミックスラリーをドクターブレード法などによりシート状に成形して、セラミックグリーンシート12a〜12eを作製する。次に、得られたセラミックグリーンシート12a〜12eに、必要に応じてビアホール導体を形成するための貫通孔を設け、この貫通孔に導電性ペーストまたは導体粉を充填することにより、未焼成のビアホール導体16を形成する。また、セラミックグリーンシート12a〜12e上に、必要に応じて、導電性ペーストをスクリーン印刷することによって、未焼成の内部導体15または未焼成の外部電極17、18を形成する。そして、それぞれ作製されたセラミックグリーンシート12a〜12eを所定の順序をもって積層、圧着して基体用セラミック成形体12を作製する。なお、導電性ペーストまたは導体紛としては、Ag、Ag−Pt合金、Ag−Pd合金、Cu、Auなどの、低融点金属であり、かつ比抵抗の小さい金属を用いることができる。
次に、例えば、アルミナ粉末やジルコニア粉末を主成分とする無機粉末と、必要に応じて、溶剤、バインダ、および可塑剤とを、例えばボールミルなどにより混合することにより、セラミックスラリーを調製する。次に、このセラミックスラリーをドクターブレード法などによりシート状に成形して、基体用セラミック成形体12の平面方向の焼成収縮を抑制する収縮抑制層20のための収縮抑制用セラミックグリーンシート20a〜20dを作製する。収縮抑制用セラミックグリーンシート20a〜20dは、その焼結温度が基体用セラミック成形体12の焼結温度よりも極めて高く(例えば1600℃)なるものであれば、上記の無機粉末以外の無機粉末を用いて作製してもよい。
収縮抑制用セラミックグリーンシート20a〜20dを基体用セラミック成形体12の両主面に積層、圧着し、複合セラミック成形体11を作製する。なお、例えば、収縮抑制用セラミックグリーンシート20aと20b、20cと20dをそれぞれ積層、圧着したものを、基体用セラミック成形体12の両主面に積層、圧着して、複合セラミック成形体11を作製してもよい。また、複合セラミック成形体11は、セラミックグリーンシート12a〜12eと収縮抑制用セラミックグリーンシート20a〜20dとを積層、圧着することにより作製してもよい。
さらに、収縮抑制層20は収縮抑制用セラミックグリーンシート20a〜20dにより形成されるものに限定されるものではなく、基体用セラミック成形体平面方向の焼成収縮を抑制できる厚膜組成物などであってもよい。また、収縮抑制層20は、基体用セラミック成形体12の一方主面にのみ形成されてもよい。
(複合セラミック成形体を焼成する工程)
次に、複合セラミック成形体を11基体用セラミック成形体12の焼結温度で焼成する。基体用セラミック成形体12の焼結温度とは、1000℃以下であり、特に800〜1000℃であることが好ましい。なお、この基体用セラミック成形体12の焼結温度は、収縮抑制層20が焼結する温度未満の温度であれば、基体用セラミック成形体12が焼結する温度以上であってもよい。このとき複合セラミック成形体11に対し、上下方向から一定の圧力を加えながら焼成してもよいし、圧力を加えず、無加圧の状態で焼成してもよい。
次に、複合セラミック成形体を11基体用セラミック成形体12の焼結温度で焼成する。基体用セラミック成形体12の焼結温度とは、1000℃以下であり、特に800〜1000℃であることが好ましい。なお、この基体用セラミック成形体12の焼結温度は、収縮抑制層20が焼結する温度未満の温度であれば、基体用セラミック成形体12が焼結する温度以上であってもよい。このとき複合セラミック成形体11に対し、上下方向から一定の圧力を加えながら焼成してもよいし、圧力を加えず、無加圧の状態で焼成してもよい。
ここで、収縮抑制層20は、基体用セラミック成形体12の焼結温度では焼結せず、したがって、基体用セラミック成形体12はその平面方向(X−Y方向)へは実質的に収縮しない。すなわち、複合セラミック成形体11の平面方向への収縮が抑制されて、複合セラミック成形体11に形成された内部導体15の断線を抑制することができ、外部電極17、18の位置精度が保持することができる。
(未焼結の収縮抑制層を着色する工程)
次に、焼成後の複合セラミック成形体の、未焼結の収縮抑制層を着色する。未焼結の収縮抑制層は多孔質であるため、その気孔に着色剤を染み込ませることにより、容易に着色することができる。一方、焼結後の基体用セラミック成形体は緻密な焼結体であるため、着色剤が染み込まない。したがって、着色剤により未焼結の収縮抑制層のみを着色することができる。
次に、焼成後の複合セラミック成形体の、未焼結の収縮抑制層を着色する。未焼結の収縮抑制層は多孔質であるため、その気孔に着色剤を染み込ませることにより、容易に着色することができる。一方、焼結後の基体用セラミック成形体は緻密な焼結体であるため、着色剤が染み込まない。したがって、着色剤により未焼結の収縮抑制層のみを着色することができる。
未焼結の収縮抑制層を着色する方法としては、例えば、インクなどの着色剤を直接収縮抑制層に染み込ませる方法や、インクなどの着色剤を含む溶液に焼結後の複合セラミック成形体を浸漬する方法などがある。このインクとしては、収縮抑制層の気孔に染み込むものであれば、染料、顔料のいずれからなるインクを用いてもよく、また、無機顔料、有機顔料のいずれからなるインクを用いてもよい。具体的には、例えば、朱液などを用いることができる。なお、着色剤は水溶性であることが好ましい。油性の着色剤を用いた場合、焼結後の基体用セラミック成形体が着色されることがあり、例えば有機溶剤などを用いて着色剤を除去しなければならないが、水溶性のインクを用いた場合は、後の除去工程において水を用いた方法を採用することにより、未焼結の収縮抑制層の除去と同時に着色剤を洗い流すことができるためである。
(未焼結の収縮抑制層を除去する工程)
次に、焼成後の複合セラミック成形体から、着色された未焼結の収縮抑制層を除去する。除去する方法としては、例えば、以下に示す各方法によることができる。図3〜5は未焼結の収縮抑制層を除去するための各方法を示す概略工程図である。
次に、焼成後の複合セラミック成形体から、着色された未焼結の収縮抑制層を除去する。除去する方法としては、例えば、以下に示す各方法によることができる。図3〜5は未焼結の収縮抑制層を除去するための各方法を示す概略工程図である。
第1の方法として、図3に示すように、支持台21上位に載置された焼結後の複合セラミック成形体22に、高速で回転する回転ブラシ24をあてながら、図中矢印A方向に順次走査することにより、未焼結の収縮抑制層23を除去する。このような操作を焼成後の複合セラミック成形体22の両主面に実施することにより、未焼結の収縮抑制層23を除去する。
この方法により、着色された未焼結の収縮抑制層を除去し、着色剤の色が見られなくなった段階で未焼結の収縮抑制層の除去を完了させ、セラミック基板を作製する。
第2の方法として、ブラストノズルを用いて、水、または水と砥粒とを圧縮空気と共に吹き付ける方法により未焼結の収縮抑制層を除去する。
図4に示すように、支持台31上に載置された焼成後の複合セラミック成形体32の未焼結の収縮抑制層33に、水34と圧縮空気35の混合体からなる吐出物36、ブラストノズルの吐き出し口であるノズル37から加速しながら吹き付ける。なお、吐出物36としては、砥粒を分散してなる溶液と圧縮空気との混合体からなる吐出物を用いてもよい。
そして、ノズル37を図中矢印A方向に順次走査しながら、連続的に吐出物36を吹き付けると、水と圧縮空気、または砥粒を含む溶液と圧縮空気の物理的な作用によって、未焼結の収縮抑制層33は徐々に除去される。このような操作を焼成後の複合セラミック成形体32の両主面に実施することにより、未焼結の収縮抑制層33を除去する。
このとき、水、または砥粒を含む溶液は、空気などを圧縮した圧縮ガスによって加速しながら吹き付けることが望ましい。すなわち、水、砥粒、圧縮ガスの相乗作用によって、必要かつ十分に収縮抑制層を除去できる。
また、砥粒を含む溶液としては、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素、炭化ホウ素、ジルコニア及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる少なくとも1種を分散してなる水溶液を使用することができる。なお、溶液(溶媒)としては、水溶液以外のアルコール類、ケトン類などを用いてもよい。また、砥粒の平均粒径は数μm〜数百μmが望ましい。
この方法により、着色された未焼結の収縮抑制層を除去し、着色剤の色が見られなくなった段階で未焼結の収縮抑制層の除去を完了させ、セラミック基板を作製する。
また、第3の方法として、超音波洗浄により未焼結の収縮抑制層を除去する。
図5に示すように、洗浄槽44に洗浄液45を入れ、洗浄槽44中に備えられた洗浄カゴ46に被洗浄物である焼成後の複合セラミック成形体42を入れ、超音波発振器47に接続されている超音波振動子48を使用して洗浄液45中に超音波を照射して、未焼結の収縮抑制層43を除去する。この際、焼成後の複合セラミック成形体42は洗浄カゴ46に立てて収納するほうが、両面を同時に処理することができるため望ましい。
この方法により、着色された未焼結の収縮抑制層を除去し、着色剤の色が見られなくなった段階で未焼結の収縮抑制層の除去を完了させ、セラミック基板を作製する。
なお、上記の各方法を組み合わせて、未焼結の収縮抑制層を除去してセラミック基板を作製してもよい。
次に、必要に応じて、チップ型積層セラミックコンデンサのような受動部品、半導体デバイスのような能動部品などの表面実装部品を搭載してセラミック電子部品を作製してもよい。
本実施形態によると、セラミック基板の特性および品質に影響を与えることなく、目視で未焼結の収縮抑制層の除去状態を容易に判断することができる。
<実施形態2>
以下、本発明のその他の実施形態を説明する。
本実施形態におけるセラミック基板は、実施形態1に記載のセラミック基板と同様の構成を有する。
本実施形態におけるセラミック基板の製造方法について、以下に説明する。
以下、本発明のその他の実施形態を説明する。
本実施形態におけるセラミック基板は、実施形態1に記載のセラミック基板と同様の構成を有する。
本実施形態におけるセラミック基板の製造方法について、以下に説明する。
実施形態1に記載したのと同様に、複合セラミック成形体を作製する工程、および複合セラミック成形体を焼成する工程経て、焼成後の複合セラミック成形体を作製する。
(未焼結の収縮抑制層を除去する工程)
次に、未焼結の収縮抑制層を着色すると同時に、焼成後の複合セラミック成形体から着色された未焼結の収縮抑制層を除去する。
次に、未焼結の収縮抑制層を着色すると同時に、焼成後の複合セラミック成形体から着色された未焼結の収縮抑制層を除去する。
本工程は、例えば、図4のブラストノズルを用いて実施することができるため、以下、図4を援用して説明する。
図4に示すように、支持台31上に載置された焼成後の複合セラミック成形体32の未焼結の収縮抑制層33に、着色剤および水34と、圧縮空気35との混合体からなる吐出物36を、ブラストノズルの吐き出し口であるノズル37から加速しながら吹き付ける。なお、吐出物36としては、着色剤および砥粒を分散してなる水溶液と、圧縮空気との混合体からなる吐出物を用いてもよい。
そして、ノズル37を図中矢印A方向に順次走査しながら、連続的に吐出物36を吹き付けることにより、混合体中の着色剤を未焼結の収縮抑制層33の気孔に染み込ませる。未焼結の収縮抑制層33は多孔質であるため、未焼結の収縮抑制層33に着色剤を含む混合体を吹き付けることにより、その気孔に着色剤を染み込ませることができ、容易に着色することができる。一方、焼結後の基体用セラミック成形体38は緻密な焼結体であるため、着色剤が染み込まない。したがって、着色剤により、未焼結の収縮抑制層33のみを着色することができる。
そして同時に、水と圧縮空気、または砥粒および水と圧縮空気の物理的な作用によって、未焼結の収縮抑制層33は徐々に除去される。このような操作を焼成後の複合セラミック成形体32の両主面に実施することにより、未焼結の収縮抑制層33を着色し、同時に除去する。
このとき、着色剤および水、または、着色剤および砥粒を分散してなる水溶液は、空気などを圧縮した圧縮ガスによって加速しながら吹き付けることが望ましい。すなわち、水、砥粒、圧縮ガスの相乗作用によって、必要かつ十分に収縮抑制層を除去できる。
また、砥粒を含む溶液としては、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素、炭化ホウ素、ジルコニア及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる少なくとも1種を分散してなる水溶液を使用することができる。なお、溶液(溶媒)としては、水溶液以外のアルコール類、ケトン類などを用いてもよい。また、砥粒の平均粒径は数μm〜数百μmが望ましい。
なお、水、または砥粒を含む溶液を吹き付けるときの圧力(吐出圧力)は、0.18〜0.20MPaとすることが望ましい。吐出圧力が0.18MPaを下回ると、収縮抑制層の十分な除去が困難になることがあり、他方、吐出圧力が0.20MPaを上回ると、セラミック基板表面に形成された外部電極やビア電極などを研削してしまうことがある。
ブラストノズルから吹き付けられる混合体に含まれる着色剤としては、インクなどを用いることができる。このインクとしては、収縮抑制層の気孔に染み込むものであれば、染料、顔料のいずれからなるインクを用いてもよく、また、無機顔料、有機顔料のいずれからなるインクを用いてもよい。具体的には、例えば、朱液などを用いることができる。なお、着色剤は水溶性であることが好ましい。油性の着色剤を用いた場合、焼結後の基体用セラミック成形体が着色されることがあり、例えば有機溶剤などを用いて着色剤を除去しなければならないが、水溶性の着色剤を用いた場合は、混合体に含まれる水により、未焼結の収縮抑制層の除去と同時に着色剤を洗い流すことができるためである。
この方法により、着色された未焼結の収縮抑制層を除去し、着色剤の色が見られなくなった段階で未焼結の収縮抑制層の除去を完了させ、セラミック基板を作製する。
次に、必要に応じて、チップ型積層セラミックコンデンサのような受動部品、半導体デバイスのような能動部品などの表面実装部品を搭載してセラミック電子部品を作製してもよい。
本実施形態によると、未焼結の収縮抑制層の着色と除去とを同時に行うことができるため、セラミック基板の特性および品質に影響を与えることなく、目視で未焼結の収縮抑制層の除去状態を容易に判断することができるセラミック基板の製造方法をさらに簡略化することができる。
1 セラミック基板
2 セラミック積層体
2a、2b、2c、2d、2e セラミック層
5 内部導体
6 ビアホール導体
7、8 外部電極
9a、9b 表面実装部品
11 複合セラミック成形体
12 基体用セラミック成形体
12a、12b、12c、12d、12e
セラミックグリーンシート
15 未焼成の内部導体
16 未焼成のビアホール導体
17、18 未焼成の外部電極
20 収縮抑制用セラミックグリーンシート
2 セラミック積層体
2a、2b、2c、2d、2e セラミック層
5 内部導体
6 ビアホール導体
7、8 外部電極
9a、9b 表面実装部品
11 複合セラミック成形体
12 基体用セラミック成形体
12a、12b、12c、12d、12e
セラミックグリーンシート
15 未焼成の内部導体
16 未焼成のビアホール導体
17、18 未焼成の外部電極
20 収縮抑制用セラミックグリーンシート
Claims (8)
- 低温焼結セラミック材料からなる基体用セラミック成形体と、前記基体用セラミック成形体の少なくとも一方主面に配置され、前記基体用セラミック成形体の焼結温度では焼結しない収縮抑制層と、からなる複合セラミック成形体を準備する第1の工程と、
前記複合セラミック成形体を、前記基体用セラミック成形体の焼結温度で焼成する第2の工程と、
焼成後の前記複合セラミック成形体において、未焼結の前記収縮抑制層を着色する第3の工程と、
焼成後の前記複合セラミック成形体から、着色した前記収縮抑制層を除去し、セラミック基板を得る第4の工程と、
を備えるセラミック基板の製造方法。 - 前記基体用セラミック成形体が、複数のセラミック層が積層されてなる、請求項1に記載のセラミック基板の製造方法。
- 前記第3の工程において、未焼結の前記収縮抑制層に着色剤を染み込ませることにより着色する、請求項1または2に記載のセラミック基板の製造方法。
- 前記着色剤が水溶性インクである、請求項3に記載のセラミック基板の製造方法。
- 低温焼結セラミック材料からなる基体用セラミック成形体と、前記基体用セラミック成形体の少なくとも一方主面に配置され、前記基体用セラミック成形体の焼結温度では焼結しない収縮抑制層と、からなる複合セラミック成形体を準備する第1の工程と、
前記複合セラミック成形体を、前記基体用セラミック成形体の焼結温度で焼成する第2の工程と、
未焼結の前記収縮抑制層に着色剤を含む溶液を吹き付けることにより、焼成後の前記複合セラミック成形体から、未焼結の前記収縮抑制層を除去し、セラミック基板を得る第3の工程と、
を備えるセラミック基板の製造方法。 - 前記基体用セラミック成形体が、複数のセラミック層が積層されてなる、請求項5に記載のセラミック基板の製造方法。
- 前記着色剤が水溶性インクである、請求項5または6に記載のセラミック基板の製造方法。
- 前記着色剤を含む溶液が砥粒を含む溶液である、請求項5ないし7のいずれかに記載のセラミック基板の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2004090238A JP2005277217A (ja) | 2004-03-25 | 2004-03-25 | セラミック基板の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101108823B1 (ko) | 2011-01-20 | 2012-01-31 | 삼성전기주식회사 | 세라믹 기판 제조 방법 |
JP2019014634A (ja) * | 2017-07-10 | 2019-01-31 | 日本電気硝子株式会社 | 焼結体の製造方法及び焼結体の製造装置 |
-
2004
- 2004-03-25 JP JP2004090238A patent/JP2005277217A/ja active Pending
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