JP2003128711A - 軟質アクリル樹脂組成物及びそれを用いた成形物 - Google Patents

軟質アクリル樹脂組成物及びそれを用いた成形物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カレンダー成形法、押出成形法、射出成形法
などの成形方法で成形される軟質塩化ビニル樹脂に替わ
る柔軟性、成形性、透明性、相溶性に優れた軟質アクリ
ル樹脂組成物、該軟質アクリル樹脂組成物の製造方法、
及び該組成物を用いた成形物を提供する。 【解決手段】 本発明の軟質アクリル樹脂組成物は、硬
質アクリル系樹脂(A)とゴム状弾性体(B)を乳化重
合させ多層構造体とした後、該多層構造体が固化する前
の乳化状態で、可塑剤(C)を乳化分散させて混合し、
次いで、塩析させて得られることを特徴とする。また、
該軟質アクリル樹脂組成物の製造方法は、硬質アクリル
系樹脂(A)とゴム状弾性体(B)を乳化重合させ多層
構造体とした後、該多層構造体が固化する前の乳化状態
で、可塑剤(C)を乳化分散させて混合し、次いで、塩
析させて得ることを特徴とする。更に、本発明の成形物
は、該軟質アクリル樹脂組成物を用いて、カレンダー成
形法、押出成形法、射出成形法にて得られることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カレンダー成形
法、押出成形法、射出成形法などの成形方法で成形され
る軟質塩化ビニル樹脂に替わる非ハロゲン系軟質樹脂で
あり、成形性、柔軟性、透明性、相溶性に優れる軟質ア
クリル樹脂組成物、及びそれを用いた成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軟質塩化ビニル系樹脂成形物は、
カレンダー成形法によるフィルムやシート等、押出成形
法によるホースやチューブ等、射出成型法によるパッキ
ング材等、また、ペースト成形法による玩具や壁紙等、
多様な成形方法で多方面の用途に使用されてきたが、近
年のダイオキシンやエストロゲン疑似物質等による環境
汚染問題のために、軟質非ハロゲン系樹脂への転換が求
められてきている。
【0003】軟質非ハロゲン系樹脂としては、オレフィ
ンエラストマー系樹脂が、フィルムやシート分野で広く
使用されているが、透明性や柔軟性、耐候性、印刷性、
ラミネート性(接着性)に劣り、軟質塩化ビニル系樹脂
の代替品としての用途は限られている。また、軟質アク
リル樹脂としては、ペーストアクリル樹脂に可塑剤を混
合する方法(特開平05−140481号、特開平8−
295850号、特開平10−231409号など)が
知られている。
【0004】これらの方法は何れも、乳化重合後の水分
を加熱揮散させて微粒化するスプレドライ法(噴霧乾燥
法)を採用している。そのために、水の沸点に近いガラ
ス転移温度(Tg)のモノマー、例えば、メチルメタク
リレート(MMA)を主成分としており、これを可塑化
するために多量の可塑剤を微粒体に吸収させ、ペースト
塩化ビニル樹脂成形物の代替品としては有用であるが、
カレンダー成形品や押出成形品の用途には多量の可塑剤
との相溶性に乏しく、また、成形性も悪いために適さな
い。
【0005】カレンダー成形に適した軟質アクリル樹脂
として、例えば、多層乳化重合体(特開平7−1093
7号)や可塑剤の併用(特開平9−100385号)あ
るいは軟質アクリルに適した可塑剤(特開2000−1
03930号)などが提案されている。
【0006】しかしながら、ゴム状弾性体を含有する乳
化重合体はTgが低いために、スプレドライ法を行った
場合に樹脂が加熱された装置に融着してしまい実用に適
さない。また、塩析法や低温凍結法(特開平10−87
723号)が提案されているが、樹脂に柔軟性を付与す
るに十分なゴム状弾性体を含む多層構造体樹脂はこれら
の方法では粉体状になり難く、スポンジのようなブロッ
ク状のものになり実用上取り扱いが極めて困難であり好
ましくない。
【0007】更に、塩析後に可塑剤を添加する方法は、
樹脂粉体がスプレドライ法で得られる粉体のように微粉
化され難いために、可塑剤の吸収が多孔質な塩化ビニル
樹脂粉体のようにドライアップされず成形時の揮散や成
型機への食い込み不良(スリッピング現象)をきたし、
カレンダー成形や押出成形、射出成形には適さないとい
う問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記の点に鑑み、カレンダー成形法、押出成形法、
射出成形法などの成形方法で成形される軟質塩化ビニル
樹脂に替わる柔軟性、成形性、透明性、相溶性に優れた
軟質アクリル樹脂組成物、該軟質アクリル樹脂組成物の
製造方法、及びそれを用いた成形物を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、乳化重合により得
られた特定の硬質アクリル系樹脂層とゴム状弾性体層か
らなる多層粒子エマルジョンに特定の可塑剤を乳化分散
させた後、塩析固化させた軟質アクリル樹脂組成物によ
り、柔軟性、成形性、透明性、相溶性を大幅に改善でき
ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】即ち、本発明は、硬質アクリル系樹脂
(A)とゴム状弾性体(B)を乳化重合させ多層構造体
とした後、該多層構造体が固化する前の乳化状態で、可
塑剤(C)を乳化分散させて混合し、次いで、塩析させ
て得られることを特徴とする軟質アクリル樹脂組成物に
関するものであり、
【0011】また、本発明は、硬質アクリル系樹脂
(A)とゴム状弾性体(B)を乳化重合させ多層構造体
とした後、該多層構造体が固化する前の乳化状態で、可
塑剤(C)を乳化分散させて混合し、次いで、塩析させ
て得ることを特徴とする軟質アクリル樹脂組成物の製造
方法に関するものであり、
【0012】更に、本発明は、該軟質アクリル樹脂組成
物を用いて得られることを特徴とする成形物に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明を実施するにあたり、必要
な事項を具体的に以下に述べる。
【0014】本発明の軟質アクリル樹脂組成物とは、硬
質アクリル系樹脂(A)とゴム状弾性体(B)を乳化重
合させ多層構造体とした後、該多層構造体が固化する前
の乳化状態で、可塑剤(C)を乳化分散させて混合し、
次いで、塩析させて得られることを特徴とする軟質アク
リル樹脂組成物である。
【0015】本発明で使用する硬質アクリル系樹脂
(A)は、そのガラス転移温度(Tg)が、好ましくは
60℃以上であり、より好ましくは60℃〜120℃の
範囲である。
【0016】本発明で使用するTgが60℃以上の硬質
アクリル系樹脂(A)としては、下記に示す単量体成分
の重合物或いは共重合物が挙げられ、単量体成分として
は、硬質アクリル系樹脂(A)のTgが60℃以上とな
り得る(メタ)アクリル酸エステル類であれば特に制限
されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、ノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボ
ルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メ
タ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベ
ンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エ
ステル類;2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)ア
クリレート、2,2,3,3−ペンタフルオロプロピル
(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシル
(メタ)アクリレート、2,2,3,3,−テトラフル
オロプロピル(メタ)アクリレート、β−(パーフルオ
ロオクチル)エチル(メタ)アクリレート等が挙げら
れ、これらの1種または2種以上の混合物を使用するこ
とができる。
【0017】上記(メタ)アクリル酸エステル類の中で
も特に、Tgが60℃以上の硬質アクリル系樹脂を得る
ためには、単量体の単独重合時に得られる重合体のガラ
ス転移温度が60℃以上の(メタ)アクリル酸エステル
類を使用することが好ましく、例えば、メチルメタクリ
レート、t−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメ
タクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、イ
ソボルニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル
類、ジシクロペンタニルアクリレート、イソボルニルア
クリレート等のアクリル酸エステル類が挙げられ、これ
らの1種または2種以上を混合して使用することができ
る。
【0018】また、上記の単量体の単独重合時に得られ
る重合体のTgが60℃以上の前記単量体と、アルキル
基の炭素原子数が1〜3のアルキル基を有するアクリル
酸アルキルエステル類、または炭素原子数が4〜12の
長鎖アルキル基を含有する(メタ)アクリル酸エステル
類を併用して、硬質アクリル系樹脂のガラス転移温度を
60℃以上に調整することもできる。
【0019】また、本発明においては必要に応じて、上
記(メタ)アクリル酸エステル類と共重合が可能なその
他のエチレン性不飽和単量体を併用することも可能であ
り、その他のエチレン性不飽和単量体としては、例え
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチラー
ト、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;メチ
ルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビ
ニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミルビニルエ
ーテル、ヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル
類;(メタ)アクリロニトリル等の不飽和カルボン酸の
ニトリル類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン、ビニルアニソール、α−ハロスチレン、ビニル
ナフタリン、ジビニルスチレン等の芳香族環を有するビ
ニル化合物;イソプレン、クロロプレン、ブタジエン、
エチレン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデ
ン、N−ビニルピロリドン等が挙げられ、これらの1種
または2種以上の混合物を使用することができる。
【0020】更に、本発明では、前述した単量体成分の
他、その他のエチレン性不飽和単量体としてビニル基以
外の反応性官能基を含有するエチレン性不飽和単量体を
併用することも可能であり、このようなエチレン性不飽
和単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリ
レート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有
重合性単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グ
リセロールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有重
合性単量体;アミノエチル(メタ)アクリレート、N−
モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、
N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレー
ト等のアミノ基含有重合性単量体;N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリル
アミド等のメチロールアミド基及びそのアルコキシ化物
含有重合性単量体;ビニルトリクロロシラン、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−
(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリイソ
プロポキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及
びその塩酸塩等のシリル基含有重合性単量体;2−アジ
リジニルエチル(メタ)アクリレート等のアジリジニル
基含有重合性単量体;(メタ)アクリロイルイソシアナ
ート、(メタ)アクリロイルイソシアナートエチルのフ
ェノール付加物等のイソシアナート基及び/またはブロ
ック化イソシアナート基含有重合性単量体;2−イソプ
ロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−2−オキサ
ゾリン等のオキサゾリン基含有重合性単量体;(メタ)
アクリルアミド、N−モノアルキル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド等の
アミド基含有重合性単量体;ジシクロペンテニル(メ
タ)アクリレート等のシクロペンテニル基含有重合性単
量体;アリルメタクリレート等のアリル基含有重合性単
量体;アクロレイン、ジアセトン(メタ)アクリルアミ
ド等のカルボニル基含有重合性単量体;アセトアセトキ
シエチル(メタ)アクリレート等のアセトアセチル基含
有重合性単量体等が挙げられる。
【0021】更に、必要に応じてその他のエチレン性不
飽和単量体として、硬質アクリル系樹脂(A)を架橋せ
しめて分子量を高くすることを目的に、エチレン性不飽
和基を2つ以上持つ多官能性エチレン性不飽和単量体を
併用することも可能である。このような多官能性エチレ
ン性不飽和単量体としては、例えば、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジビニルベン
ゼン等が挙げられる。これらの1種または2種以上の混
合物を使用することができる。
【0022】上記エチレン性不飽和単量体の使用割合と
しては、(メタ)アクリル酸エステル類を全単量体成分
中の60重量%以上として使用することが、得られる成
形物の透明性や耐光性、後述するゴム状弾性体(B)と
の相溶性に優れるため、好ましい。
【0023】次に、本発明で使用するゴム状弾性体
(B)は、そのガラス転移温度(Tg)が、好ましくは
−10℃以下であり、より好ましくは−10〜−60℃
の範囲である。
【0024】本発明で使用するTgが好ましくは−10
℃以下、より好ましくは−10〜−60℃の範囲のゴム
状弾性体(B)としては、Tgが好ましくは−10℃以
下、より好ましくは−10〜−60℃の範囲の重合体で
あれば特に制限を受けず、前述した硬質アクリル系樹脂
(A)に使用できる単量体成分と同様の単量体成分を使
用して、その重合物或いは共重合物のTgが好ましくは
−10℃以下、より好ましくは−10〜−60℃の範囲
となり得る単量体成分から製造することができる。
【0025】尚、本発明で云う「ガラス転移温度(T
g)」とは、下記に示すフォックス式にて求めた計算値
であり、計算に用いたホモポリマーのTg値は下記に示
す値を用いた。下記に記載のないもののTg値は、一般
的な文献に記載されている値を用いることができる。
【0026】 フォックス式:100/Tg=Σ(Wn/Tg) Tg :重合体の計算Tg(絶対値) Wn :単量体nの重量分率(%) Tg:単量体nのホモポリマーのガラス転移温度(絶
対温度)
【0027】一般的な文献記載のホモポリマーのTg値
(Tg)としては、例えば、以下の通りである。〔参
考文献:高分子データハンドブック(高分子学会
編)〕。 メチルメタクリレート :105℃ エチルアクリレート :−24℃ n−ブチルアクリレート :−45℃ 2−エチルヘキシルアクリレート:−56℃ スチレン :100℃ 酢酸ビニル : 28℃ アクリロニトリル :105℃
【0028】本発明における多層構造体、即ち、多層構
造の重合体粒子は、少なくとも硬質アクリル系樹脂
(A)から成る層とゴム状弾性体(B)から成る層の2
種の層から構成されており、特にその層構造が特定され
るものではなく、ゴム状弾性体(B)層をマトリックス
として硬質樹脂(A)層が該マトリックスの(B)層内
に1つの塊状となって、或いは多数に分散して存在し、
マトリックスとなる(B)層中に存在する構造や、更に
(A)層をコア、(B)層をシェルとするコア−シェル
構造、或いは、(A)層が(B)層中に多数に分散し、
(B)層が(A)層を完全に或いは不完全にカプセル化
している構造、或いは(B)層が(A)層中に多数に分
散し、(A)層が(B)層を完全に或いは不完全にカプ
セル化している構造、(A)層と(B)層の重合体が多
数の不連続なドメインを形成する相互貫入網目構造など
の不均質な構造等が挙げられる。
【0029】この形態学的な粒子構造は、当該分野で知
られている種々の方法で観察することができるが、染色
法を用いた走査透過型電子顕微鏡による観察が、各層間
の違いを強調するために適している。また、クライオミ
クロトームを用いて作成した粒子の断面を、原子間力顕
微鏡(AFM)を用いて観察する方法においても、粒子
構造を確認することができる。
【0030】この様な多層構造粒子は、特にその製造方
法が特定されるものではなく、例えば、硬質アクリル
系樹脂(A)とゴム状弾性体(B)とを別々に製造し、
これらを一旦混合した後に水性媒体に分散させて多層構
造体粒子の水分散液を得る方法、硬質アクリル系樹脂
(A)を製造し、これを水性媒体中に溶解、或いは分散
させた後、該水性媒体中でゴム状弾性体(B)を製造す
る方法、ゴム状弾性体(B)を製造し、これを水性媒
体中に溶解、或いは分散させた後、該水性媒体中で硬質
アクリル系樹脂(A)を製造する方法、等が挙げられる
が、所望とする成形性や柔軟性を発現するためには、以
下に詳述する本発明の製造方法によって製造することが
好ましい。
【0031】本発明で使用する多層構造体粒子を得るに
は、水性媒体中で、硬質アクリル系樹脂(A)を形成し
得る単量体成分を乳化重合し、その存在下でゴム状弾性
体(B)を形成し得る単量体成分を1回で、或いは数回
に分けて、或いは連続的に単量体成分の組成を変化させ
て乳化重合する方法が好ましい。
【0032】前述の硬質アクリル系樹脂(A)を水性媒
体中で製造する際には、乳化剤やその他の分散安定剤を
使用して重合することができる。乳化剤およびその他の
分散安定剤は、得られる成形物の耐水性や塩析時の凝集
性を低下させない範囲で必要に応じて使用することが好
ましい。
【0033】かかる乳化剤としては、公知の陰イオン性
乳化剤、非イオン性乳化剤の殆どが使用できる。陰イオ
ン性乳化剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エ
ステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルスルホン酸塩等が挙げられ、非
イオン性乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレ
ンブロック共重合体等が挙げられ、これらの1種または
2種以上の混合物を使用することができる。
【0034】一般的に「反応性乳化剤」と称される重合
性不飽和基を分子内に有する乳化剤を使用することもで
き、例えば、スルホン酸基及びその塩を有する「ラテム
ルS−180」(花王(株)製)、「エレミノールJS−
2、RS−30」(三洋化成工業(株)製)等、硫酸基及
びその塩を有する「アクアロンHS−10、HS−2
0」(第一工業製薬(株)製)、「アデカリアソープSE
−10、SE−20」(旭電化工業(株)製)等、リン酸
基を有する「ニューフロンティアA−229E」(第一
工業製薬(株)製)等、非イオン性親水基を有する「アク
アロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−5
0」(第一工業製薬(株)製)等が挙げられ、これらの1
種または2種以上の混合物が使用できる。
【0035】また、乳化剤以外のその他の分散安定剤と
しては、例えば、ポリビニルアルコール、繊維素エーテ
ル、澱粉、マレイン化ポリブタジエン、マレイン化アル
キッド樹脂、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリルアミ
ド、水溶性アクリル樹脂等の合成或いは天然の水溶性高
分子物質が挙げられ、これらの1種または2種以上の混
合物を使用することができる。
【0036】上記乳化剤及び分散安定剤は、重合時の安
定性及び貯蔵安定性を向上させる目的で使用されるが、
エマルジョン被膜の耐水性等の面からその使用量を極力
少なくすることが好ましく、その使用量は硬質アクリル
系樹脂(A)の固形分に対して、好ましくは2重量%以
下である。
【0037】本発明において、硬質アクリル系樹脂
(A)を重合する際の水性媒体としては、特に限定され
るものではないが、水のみを使用してもよいし、或い
は、水と水溶性溶剤の混合溶媒として使用してもよい。
本発明で使用する水溶性溶剤としては、例えば、メチル
アルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、エチルカルビトール、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ等のアルコール類、N−メチルピロリドン等の
極性溶剤が挙げられ、これらの1種または2種以上の混
合物が使用できる。
【0038】水と水溶性溶剤の混合物を使用する場合の
水溶性溶剤の使用量は、重合時の安定性の点から任意に
選択することができるが、得られる重合体水性分散液の
引火の危険性、安全衛生等の面から水溶性溶剤の使用量
は極力少なくすることが好ましい。これらの理由から、
中でも水単独で使用することが好ましい。
【0039】硬質アクリル系樹脂(A)を水性媒体中で
製造する方法としては、水、単量体成分混合物、重合開
始剤、(必要に応じて乳化剤及び分散安定剤)を一括混
合して重合する方法や、水、重合性単量体、乳化剤を予
め混合したものを滴下するいわゆるプレエマルジョン法
や、モノマー滴下法等の方法により製造することができ
る。
【0040】また、重合の際、親水性溶剤、疎水性溶剤
を加えること及び公知の添加剤を加えることも可能であ
るが、使用量は得られる成形物に悪影響を及ぼさない範
囲に抑えることが好ましい。
【0041】硬質アクリル系樹脂(A)の重合の際に用
いる重合開始剤としてはラジカル重合開始剤が用いら
れ、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫
酸アンモニウム等の過硫酸塩類、過酸化ベンゾイル、ク
メンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパー
オキサイド等の有機過酸化物類、過酸化水素等があり、
これら過酸化物のみを用いてラジカル重合するか、或い
は前記過酸化物と、アスコルビン酸、ホルムアルデヒド
スルホキシラートの金属塩、チオ硫酸ナトリウム、重亜
硫酸ナトリウム、塩化第二鉄等のような還元剤とを併用
したレドックス重合開始剤系によっても重合でき、ま
た、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,
2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等の
アゾ系開始剤を使用することも可能であり、これらの1
種または2種以上の混合物が使用できる。
【0042】また、硬質アクリル系樹脂(A)の分子量
を調整する必要がある場合は、硬質アクリル系樹脂
(A)を合成する際に分子量調整剤として、連鎖移動能
を有する化合物、例えば、ラウリルメルカプタン、オク
チルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、2−メルカ
プトエタノール、チオグリコール酸オクチル、3−メル
カプトプロピオン酸、チオグリセリン等のメルカプタン
類、または、α−メチルスチレン・ダイマー等を添加し
てもよい。
【0043】硬質アクリル系樹脂(A)を重合する際の
重合温度は、使用する単量体の種類や重合開始剤の種類
等によって異なるが、水性媒体中で重合する場合は通常
30〜90℃の温度範囲が好ましい。
【0044】本発明において、硬質アクリル系樹脂
(A)の存在下に、ゴム状弾性体(B)を乳化重合する
方法は、特に制限されるものではなく、例えば、乳化重
合方法として、硬質アクリル系樹脂(A)の存在する
水性媒体中に、単量体成分及び重合触媒を一括混合して
重合する方法、水性媒体中に、水、単量体成分、硬質
アクリル系樹脂(A)を予め混合したものを滴下する方
法、硬質アクリル系樹脂(A)の存在する水性媒体中
に単量体成分を滴下する方法、硬質アクリル系樹脂
(A)の存在下、単量体成分を添加して硬質アクリル系
樹脂(A)を単量体成分で膨潤させた後に重合開始剤を
添加して重合する方法、等が挙げられる。上記の重合方
法の中でも、特に単量体成分の乳化重合をの方法で行
うと、得られた成形物が所望とする成形性や柔軟性を発
現するため好ましい。
【0045】更に、ゴム状弾性体(B)の重合の際に
は、乳化剤などを用いずに重合する方法の方が、得られ
る成形物の耐水性が向上したり、塩析時に凝集物が生成
し難い点から好ましい。また、重合の際に用いる重合開
始剤や、分子量調整剤や重合温度に関しては、前述の硬
質アクリル系樹脂(A)製造時と同様のものを用いるこ
とができる。
【0046】本発明の可塑化された多層構造体の製造方
法は乳化重合法に従い、先ず硬質アクリル系樹脂(A)
成分の重合を完結させ、その後ゴム状弾性体(B)成分
を1〜4回に分割重合して多層化して重合を完結させた
後、多層構造体が固化する前の乳化状態で可塑剤(C)
を乳化混合させてから塩析、洗浄、乾燥させて固体化す
るものである。
【0047】本発明の軟質アクリル樹脂組成物は、Tg
が60〜120℃である硬質アクリル系樹脂(A)を3
0〜80重量%と、Tgが−10〜−60℃であるゴム
状弾性体(B)を70〜20重量%の組成比で乳化重合
させ多層構造体とした後、該多層構造体が固化する前の
乳化状態で可塑剤(C)を混合することを特徴とする。
【0048】硬質アクリル系樹脂(A)の樹脂全体〔即
ち、(A)+(B)〕の中に占める分率は30〜80重
量%であり、30重量%より少ないと塩析時ブロッキン
グし易く好ましくない。また、80重量%を越えると樹
脂を可塑化する可塑剤量が多くなり、乳化吸収され難く
なり、好ましくない。
【0049】硬質アクリル系樹脂(A)にビニル基を有
する単官能モノマーを併用することにより、樹脂の溶融
開始温度を下げ、溶融流動性を上げることが出来る。か
かる単官能基モノマーとしては、例えば、スチレン、ビ
ニルトルエン、酢酸ビニル、アクリルアミド、アクリロ
ニトリルなどが挙げられる。
【0050】また、本発明では、多官能性ビニルモノマ
ーを好ましくは5重量%以下、より好ましくは0.5〜
3重量%併用することにより、樹脂の引張強度や引き裂
き強度等の機械的強度を上げることが出来る。
【0051】本発明で使用出来る多官能性ビニルモノマ
ーとしては、例えば、アリルメタクリル酸(AMA)、
ジエチレングリコールジメタアクリレート(DEM)等
の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート
などが挙げられる。
【0052】硬質アクリル系樹脂(A)のTgは60℃
以上であることが好ましく、樹脂(A)のTgが60℃
以上であるならば塩析時にブロッキングを起こさない。
【0053】本発明で使用する可塑剤(C)は、一般に
軟質塩化ビニル樹脂で使用される非水溶性のフタル酸や
トリメリット酸アルキルエステル、アジピン酸ジエステ
ル、エポキシ化エステル、クエン酸エステル、燐酸エス
テル等も使用可能であるが、好ましくは乳化重合後の該
樹脂に乳化混合し易く、且つ、硬質アクリル樹脂成分の
可塑化効率の良いアルキレンエーテルエステル系であ
る。本発明で使用する可塑剤(C)は、アルキレンエー
テルグリコール、アルキレンエーテルアルコールとモノ
またはジカルボン酸から成るエーテル基含有モノまたは
ジカルボン酸エステルが好ましい。可塑剤(C)として
は、例えば、ポリアルキレングリコールのジオクチル酸
やジ安息香酸等のモノアルキルまたは芳香族ジカルボン
酸ジエステル、あるいはアルコキシアルキレングリコー
ルのジカルボン酸ジエステル等が挙げられる。
【0054】可塑剤(C)の使用量としては、樹脂成分
に対して、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは
3〜30重量%である。可塑剤(C)の使用量がかかる
範囲であるならば可塑化効果に優れ、且つ、塩析時のブ
ロッキングが発生し難く、可塑剤が乳化混合し易く、好
ましい。
【0055】本発明の軟質アクリル樹脂組成物には必要
に応じて、充填材、顔料、加工助剤、滑剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、その他の添加剤等を配
合することが出来る。
【0056】本発明の軟質アクリル樹脂組成物の製造方
法とは、前述の如く、硬質アクリル系樹脂(A)とゴム
状弾性体(B)を乳化重合させ多層構造体とした後、該
多層構造体が固化する前の乳化状態で、可塑剤(C)を
乳化分散させて混合し、次いで、塩析させて得ることを
特徴とする。
【0057】また、本発明の軟質アクリル樹脂組成物の
製造方法とは、前述の如く、ガラス転移温度が60〜1
20℃である硬質アクリル系樹脂(A)を30〜80重
量%と、ガラス転移温度が−10〜−60℃であるゴム
状弾性体(B)を70〜20重量%の組成比で乳化重合
させ多層構造体とした後、該多層構造体が固化する前の
乳化状態で可塑剤(C)を混合することを特徴とする。
【0058】また、本発明の軟質アクリル樹脂組成物の
製造方法とは、硬質アクリル系樹脂(A)とゴム状弾
性体(B)を乳化重合させ多層構造体とした後、該多層
構造体が固化する前の乳化状態で、可塑剤(C)を乳化
分散させて混合し、次いで、塩析させ、及び/又は、
ガラス転移温度が60〜120℃である硬質アクリル系
樹脂(A)を30〜80重量%とガラス転移温度が−1
0〜−60℃であるゴム状弾性体(B)を70〜20重
量%の組成比で乳化重合させ多層構造体とした後、該多
層構造体が固化する前の乳化状態で可塑剤(C)を混合
する製造方法であり、可塑剤(C)が、アルキレンエ
ーテルグリコール、アルキレンエーテルアルコールとモ
ノまたはジカルボン酸から成るエーテル基含有モノまた
はジカルボン酸エステルであることを特徴とする。
【0059】本発明の成形物は、硬質アクリル系樹脂
(A)とゴム状弾性体(B)を乳化重合させ多層構造体
とした後、該多層構造体が固化する前の乳化状態で、可
塑剤(C)を乳化分散させて混合し、次いで、塩析させ
て得られることを特徴とする軟質アクリル樹脂組成物、
または、ガラス転移温度が60〜120℃である硬質
アクリル系樹脂(A)を30〜80重量%と、ガラス転
移温度が−10〜−60℃であるゴム状弾性体(B)を
70〜20重量%の組成比で乳化重合させ多層構造体と
した後、該多層構造体が固化する前の乳化状態で可塑剤
(C)を混合する前記の軟質アクリル樹脂組成物、ま
たは、可塑剤(C)がアルキレンエーテルグリコー
ル、アルキレンエーテルアルコールとモノまたはジカル
ボン酸から成るエーテル基含有モノまたはジカルボン酸
エステルである前記または前記の軟質アクリル樹脂
組成物を用いて得られる。
【0060】本発明の成形物は、カレンダー成形法、押
出成形法、射出成形法の中の少なくとも一つの成形方法
にて得られる成形物である。
【0061】本発明の軟質アクリル樹脂組成物の成形法
としては、例えば、溶融温度90℃〜220℃でカレン
ダーロール圧延、押し出し、射出成形することが出来
る。
【0062】また、本発明の軟質アクリル樹脂組成物
に、充填材、顔料、滑剤等の添加剤を混合するときは通
常のミキサーやブレンダーで混合後ミキシングロールや
押し出し機でペレット状にして成形することが出来る。
【0063】本発明の軟質アクリル樹脂組成物の製造方
法により、Tg(60℃以上)の高い硬質樹脂層とTg
(−10℃以下)の低いゴム状弾性体層からなる多層構
造重合体にして、塩析する前に可塑剤を乳化分散させて
なる軟質アクリル樹脂は可塑剤の樹脂への吸収、分散効
果が高く、ロール、プレス成形時の粘着、金属面の汚れ
が少なく、相溶性(耐ブリード性、透明性)、シートの
引張特性(強度、伸び率)にも優れた軟質アクリル樹脂
組成物、及びそれを用いた成形物を得ることが出来る。
【0064】尚、本発明の態様は、上述したように、硬
質アクリル系樹脂(A)とゴム状弾性体(B)を乳化重
合させ多層構造体とした後、該多層構造体が固化する前
の乳化状態で、可塑剤(C)を乳化分散させて混合し、
次いで、塩析させて得られることを特徴とする軟質アク
リル樹脂組成物にかかるものである。
【0065】本発明の他の態様の一つとしては、ガラス
転移温度が60〜120℃である硬質アクリル系樹脂
(A)を30〜80重量%と、ガラス転移温度が−10
℃〜−60℃であるゴム状弾性体(B)を70〜20重
量%の組成比で乳化重合させ多層構造体とした後、該多
層構造体が固化する前の乳化状態で可塑剤(C)を混合
する上記の軟質アクリル樹脂組成物にかかるものであ
る。
【0066】本発明の他の態様の一つとしては、可塑剤
(C)がアルキレンエーテルグリコール、アルキレンエ
ーテルアルコールとモノまたはジカルボン酸から成るエ
ーテル基含有モノまたはジカルボン酸エステルである上
記の各軟質アクリル樹脂組成物にかかるものである。
【0067】本発明の他の態様の一つとしては、硬質ア
クリル系樹脂(A)とゴム状弾性体(B)を乳化重合さ
せ多層構造体とした後、該多層構造体が固化する前の乳
化状態で、可塑剤(C)を乳化分散させて混合し、次い
で、塩析させて得ることを特徴とする軟質アクリル樹脂
組成物の製造方法にかかるものである。
【0068】本発明の他の態様の一つとしては、ガラス
転移温度が60〜120℃である硬質アクリル系樹脂
(A)を30〜80重量%と、ガラス転移温度が−10
℃〜−60℃であるゴム状弾性体(B)を70〜20重
量%の組成比で乳化重合させ多層構造体とした後、該多
層構造体が固化する前の乳化状態で可塑剤(C)を混合
する上記の軟質アクリル樹脂組成物の製造方法にかかる
ものである。
【0069】本発明の他の態様の一つとしては、可塑剤
(C)がアルキレンエーテルグリコール、アルキレンエ
ーテルアルコールとモノまたはジカルボン酸から成るエ
ーテル基含有モノまたはジカルボン酸エステルである上
記の各軟質アクリル樹脂組成物の製造方法にかかるもの
である。
【0070】本発明の他の態様の一つとしては、上記の
各軟質アクリル樹脂組成物を用いて得られることを特徴
とする成形物にかかるものである。
【0071】本発明の他の態様の一つとしては、カレン
ダー成形法、押出成形法、射出成形法の中の少なくとも
一つの成形方法にて得られる上記の成形物にかかるもの
である。
【0072】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例により、一
層、具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例
に限定されるものではない。以下において、例中特に断
らない限り、「%」は重量%を、「部」は重量部をそれ
ぞれ表す。
【0073】本発明で用いた評価方法について以下に述
べる。 [塩析後の形状の評価方法]攪拌機の回転数200回転
/分で塩析剤を投入しながら攪拌機の剪断力での樹脂破
断、分散、撹拌回転数の状況を以下の基準に従い評価し
た。 ○:塩析時に攪拌機の回転数が低下せず、樹脂が顆粒状
に分散する。 △:塩析時に撹拌機の回転数が低下するが、樹脂が顆粒
状に分散する。 ×:塩析時に攪拌機が停止、または凝集物がゴム状で顆
粒状にならない。
【0074】[ロール混練り性の評価方法]ロール表面
の汚れ、シートの切り返し易さ、シート取り出し時の剥
離性を以下の基準で判断した。 ○:ロール表面の汚れなく、軟質ポリ塩化ビニル樹脂と
ほぼ同じ程度に切り返し、シート取り出しが出来る。 △:ロール表面にわずかに汚れがあるか、またはシート
取り出し時にやや粘着する。 ×:ロール表面に粘着、またはシート状にまとまらずシ
ート取り出しが出来ない。
【0075】[ロールシート粘着性の評価方法] ○:ロールシートを2枚重ねて、室温1日放置後、抵抗
無く剥がせる。 △:ロールシートを2枚重ねて、室温1日放置後、剥が
すのにやや抵抗感がある。 ×:ロールシートを2枚重ねて、室温1日放置後、シー
トが剥がれない、またはシートが破断する。
【0076】[プレスシート透明性の評価方法]透過率
と曇価をヘイズメーター(日本電色(株)製)にて測定
し、以下の基準に従い評価した。 ○:透過率93%以上であり、且つ、曇価が2.5%以
下である。 △:透過率88%以上であり、または、曇価が3.0%
以下である。 ×:透過率88%より小さく、且つ、曇価が3.0%よ
り大きい。
【0077】[プレスシートの物理特性の評価方法]ロ
ールから取り出したシートをプレス成形(170℃、1
50Kg/cm加圧、1mm厚シート)した後、試験
片を打ち抜き、JIS硬度(スプリングA)、引張試験
での破断強度、破断伸び率を下記の条件で測定した。 引張試験機:AGS−5KNG(島津製作所製) 引張速度 :200mm/分 試験温度 :23℃
【0078】[相溶性(ブリード性)の評価方法]プレ
スシート片を70℃、95%相対湿度の恒温恒湿槽内に
21日間放置後、シート表面へのブリード現象(吹き出
し物のベトツキ)の程度を目視にて判断した。 ○:ベトツキが無く、ブリードしていなかった。 △:わずかにブリードしていた。 ×:激しくブリードしていた。
【0079】[溶融流動性の評価方法]塩析後の固体
(顆粒状のものはその状態で、ブロック状のものは裁断
して測定)を下記条件で流動開始温度、流出速度を測定
した。 測定機:CFT−500D−1(島津製作所製) ダイス径:1.0mmφ×10.0mmL 荷重:294N 昇温速度:3℃/分 評価基準は以下の通りである。 ○:流動開始温度が170℃以下で、170℃の流出速
度が1×10-4cm 3/秒以上 △:流動開始温度が200℃以下で、200℃の流出速
度が1×10-4cm 3/秒以上 ×:流動開始温度が200℃を越えた。
【0080】《実施例1》撹拌機、還流冷却器、窒素導
入管、滴下装置および温度計をつけた反応機内に脱イオ
ン水を600部、ポリオキシエチレンアルキルアリール
硫酸エステル(花王(株)製、商品名:レベノールWZ)
12部を仕込み、撹拌しながら70℃まで昇温した。し
かる後、メタクリル酸メチル(MMA)70部、アクリ
ル酸ブチル(BA)8部、スチレン(St)2部及び過
硫酸アンモニウム0.1部を脱イオン水20部に薄めた
触媒液をそれぞれ別々に1時間掛けて滴下し、滴下終了
後70℃で1時間保持した。次いで、MMA36部、B
A78部、St6部及び過硫酸カリウム0.1部を脱イ
オン水20部に薄めた触媒液をそれぞれ別々に2時間を
要して滴下、滴下終了後70℃で1時間、75℃に昇温
して30分保持してから反応物を室温まで冷却して重合
反応を終了した。この時の重合転化率は100%だっ
た。この乳化重合液にトリエチレングリコールジベンゾ
エート20部を乳化分散させた。硫酸アルミニウムで塩
析、水洗、濾過、乾燥して顆粒状の樹脂を得た。硬質ア
クリル系樹脂層とゴム状弾性体層のモノマー仕込組成、
及び可塑剤の仕込組成を表1にまとめた。この顆粒状樹
脂に含まれる可塑剤保持率は抽出物のマスーガスクロマ
トグラフでの分析結果から99%であった。この顆粒状
樹脂は室温でブロッキング性を示さず、取り扱い性に優
れていた。得られた本発明の軟質アクリル樹脂組成物に
ついて、塩析後の形状、ロール混練り性、プレスシート
の物理特性(強度、伸び率、硬度)、相溶性(ブリード
性)、溶融流動性を以下に示す方法で評価し、その結果
を表2に示した。
【0081】《実施例2〜3》実施例1と同様の操作を
行い、樹脂アクリル系樹脂層のモノマー組成およびゴム
状弾性体層の組成を表1に示した。得られた本発明の軟
質アクリル樹脂組成物の評価結果を表2に示した。
【0082】《実施例4〜5》実施例1と同様の操作を
行い、可塑剤の種類と量を変えて表1に示した。得られ
た本発明の軟質アクリル樹脂組成物の評価結果を表2に
示した。
【0083】《実施例6》撹拌機、還流冷却器、窒素導
入管、滴下装置および温度計をつけた反応機内に脱イオ
ン水を600部、ラウリルザルコシン酸ナトリウム(ア
ミテートLS−95、第一工業製薬(株)製)3部を仕込
んで撹拌しながら70℃まで昇温した。しかる後、MM
Aを70部、Stを4部、アリルメタクリル酸(AM
A)0.5部、及び過硫酸アンモニウム0.1部を脱イ
オン水20部に薄めた触媒液をそれぞれ別々に1時間掛
けて滴下、滴下終了後70℃で1時間保持した。次い
で、BAを30部、St6部、ジエチレングリコールジ
メタアクリレート(DEM)を0.7部及び過硫酸カリ
ウム0.05部を脱イオン水10部に薄めた触媒液をそ
れぞれ別々に30分を要して滴下、滴下終了後70℃で
30分保持した。更にBAを62部、MMAを28部、
チオカルコール20(重合調整剤:花王(株)製)0.0
5部及び過硫酸アンモニウム0.1部を脱イオン水20
部に薄めた触媒液をそれぞれ別々に1時間掛けて滴下
し、滴下終了後70℃で1時間保持した。その後、75
℃に昇温して30分保持してから反応物を室温まで冷却
して重合反応を終了した。このときの重合転化率は10
0%だった。この乳化重合液にヘキサエチレングリコー
ルジオクトエート10部を乳化分散させた。硫酸アルミ
ニウムで塩析、水洗、濾過、乾燥して顆粒状の樹脂を得
た。硬質アクリル系樹脂層とゴム状弾性体層のモノマー
仕込組成、及び可塑剤の仕込組成を表1にまとめた。こ
の顆粒状樹脂に含まれる可塑剤保持率は抽出物のマスー
ガスクロマトグラフでの分析結果から99%であった。
この顆粒状樹脂は室温でブロッキング性を示さず、取り
扱い性に優れていた。得られた本発明の軟質アクリル樹
脂組成物について、実施例1と同様の評価を行い、その
結果を表2に示した。
【0084】《実施例7〜9》実施例6と同様の操作を
行い、硬質アクリル系樹脂層とゴム状弾性体層のモノマ
ー仕込組成、及び可塑剤の仕込組成を表1にまとめた。
得られた本発明の軟質アクリル樹脂組成物について、実
施例1と同様の評価を行い、その結果を表2に示した。
【0085】《実施例10〜12》実施例6と同様の操
作を行い、可塑剤の種類と量を変えて表1に示した。得
られた本発明の軟質アクリル樹脂組成物の評価結果を表
2に示した。
【0086】《比較例1》撹拌機、還流冷却器、窒素導
入管、滴下装置および温度計をつけた反応機内に脱イオ
ン水を600部、ラウリルザルコシン酸ナトリウム(ア
ミテートLS−95:第一工業製薬(株)製)3部を仕込
んで撹拌しながら70℃まで昇温した。しかる後、MM
Aを100部、Stを10部、BAを90部、AMAを
1.5部、及び過硫酸アンモニウム0.3部を脱イオン
水50部に薄めた触媒液をそれぞれ別々に3時間掛けて
滴下、滴下終了後70℃で1時間保持した。次いで、7
5℃に昇温して30分保持してから室温まで冷却して重
合反応を終了した。この時の重合転化率は99.9%だ
った。この乳化重合液にヘキサエチレングリコールジオ
クトエート30部を乳化分散させた。硫酸アルミニウム
で塩析、水洗、濾過、乾燥して顆粒状の樹脂を得た。こ
の顆粒状樹脂に含まれる可塑剤保持率は抽出物のマスー
ガスクロマトグラフでの分析結果から95%であった。
この塩析物およびシートの評価結果は表2に示した。
【0087】《比較例2》実施例1と同様の操作で乳化
重合反応を終了させた後、可塑剤を乳化分散させずに、
硫酸アルミニウムで塩析、水洗、濾過、乾燥して顆粒状
の樹脂を得た。この顆粒状樹脂100部にDBP(ジブ
チルフタレート)30部をハンドミキシングしたが、D
BPは顆粒体に吸収されず、加熱ロール面への巻き付き
性は悪かった。ロールシートの可塑剤保持率は85%で
あった。この塩析物およびシートの評価結果を表2に示
した。
【0088】《比較例3〜4》実施例6と同様の操作で
硬質アクリル系樹脂層とゴム状弾性体層のTg、比率及
び可塑剤の比率を表1に示すように変えた。実施例1と
同様の評価を行い、その結果を表2に示した。
【0089】《比較例5》市販ペーストアクリル(アク
リペースト F−340、日本ゼオン(株)製)100部
にジオクチルフタレート(DOP)80部を混合、加熱
ロールで混練りするが、シートは粘着しやすく、取り扱
い難かったが、細心の注意をはらってプレスシート化し
て、試験片を作成した。その結果は表2に示した。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
【発明の効果】本発明の軟質アクリル樹脂組成物は、可
塑剤との混合分散性、混練り性、相溶性に優れ、カレン
ダー成形性、押出成形性、射出成形性に優れ、該組成物
を用いた成形物は、例えば、軟質フィルム、シート、ホ
ース、チューブ、パッキング類、レザー、テープ、帆布
(テント)等に広範囲に使用可能であり、極めて有用で
ある。また、本発明の軟質アクリル樹脂組成物の製造方
法は、硬質アクリル系樹脂とゴム状弾性体からなる多層
構造体を乳化状態で可塑剤を乳化分散させることによ
り、柔軟性、相溶性、透明性に優れ、カレンダー成形、
押出成形、射出成形に適した軟質アクリル樹脂組成物の
供給を可能にする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA77 AA86 AC10 AE04 AF26 BA01 BB04 BB05 BB06 4J002 BN051 BN121 EH046 EH096 EH156 FD026 4J011 KA04 KA10 KA15 KA29 KB13 KB14 KB19 4J026 AA17 AA45 AC09 BA05 BA27 BB04 DA04 DA07 DB04 DB08 DB22 EA06 GA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質アクリル系樹脂(A)とゴム状弾性
    体(B)を乳化重合させ多層構造体とした後、該多層構
    造体が固化する前の乳化状態で、可塑剤(C)を乳化分
    散させて混合し、次いで、塩析させて得られることを特
    徴とする軟質アクリル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ガラス転移温度が60〜120℃である
    硬質アクリル系樹脂(A)を30〜80重量%と、ガラ
    ス転移温度が−10℃〜−60℃であるゴム状弾性体
    (B)を70〜20重量%の組成比で乳化重合させ多層
    構造体とした後、該多層構造体が固化する前の乳化状態
    で可塑剤(C)を混合する請求項1記載の軟質アクリル
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 可塑剤(C)が、アルキレンエーテルグ
    リコール、アルキレンエーテルアルコールとモノまたは
    ジカルボン酸から成るエーテル基含有モノまたはジカル
    ボン酸エステルである請求項1または2記載の軟質アク
    リル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 硬質アクリル系樹脂(A)とゴム状弾性
    体(B)を乳化重合させ多層構造体とした後、該多層構
    造体が固化する前の乳化状態で、可塑剤(C)を乳化分
    散させて混合し、次いで、塩析させて得ることを特徴と
    する軟質アクリル樹脂組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 ガラス転移温度が60〜120℃である
    硬質アクリル系樹脂(A)を30〜80重量%と、ガラ
    ス転移温度が−10℃〜−60℃であるゴム状弾性体
    (B)を70〜20重量%の組成比で乳化重合させ多層
    構造体とした後、該多層構造体が固化する前の乳化状態
    で可塑剤(C)を混合する請求項4記載の軟質アクリル
    樹脂組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 可塑剤(C)が、アルキレンエーテルグ
    リコール、アルキレンエーテルアルコールとモノまたは
    ジカルボン酸から成るエーテル基含有モノまたはジカル
    ボン酸エステルである請求項4または5記載の軟質アク
    リル樹脂組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3記載の何れか一項に記載の
    軟質アクリル樹脂組成物を用いて得られることを特徴と
    する成形物。
  8. 【請求項8】 カレンダー成形法、押出成形法、射出成
    形法の中の少なくとも一つの成形方法にて得られる請求
    項7記載の成形物。
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