JP2003128569A5 - - Google Patents
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【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決するため、本発明の抗酸化剤および抗老化剤は、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物を有効成分として含有することを特徴とし、本発明の皮膚外用剤および飲食品は、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物を配合したことを特徴とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決するため、本発明の抗酸化剤および抗老化剤は、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物を有効成分として含有することを特徴とし、本発明の皮膚外用剤および飲食品は、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物を配合したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明において、「サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物」には、サウロプス(Sauropus)属に属する植物を抽出原料として得られる抽出液、該抽出液の希釈液もしくは濃縮液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれもが含まれる。
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明において、「サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物」には、サウロプス(Sauropus)属に属する植物を抽出原料として得られる抽出液、該抽出液の希釈液もしくは濃縮液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれもが含まれる。
抽出原料として用いる植物は、サウロプス(Sauropus)属に属する限り特に限定されず、例えば、竜利葉(Sauropus rostrata Miq.)、サウロプス・アンドロギヌス(Sauropus androgynus)等を抽出原料として用いることができるが、竜利葉(Sauropus rostrata Miq.)を抽出原料として用いるのが好ましい。竜利葉は、トウダイグサ科に属する常緑小低木であって、中国南部、東南アジアからマレーシア地域に分布しており、これらの地域から入手が可能である。この竜利葉は、中国では葉を薬用にし、風邪、便秘等に用いられているが、抗酸化作用および抗老化作用を有することはこれまで知られていなかった。
サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物に含有される抗酸化作用および/または抗老化作用を有する物質の詳細は不明であるが、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法によって、サウロプス(Sauropus)属に属する植物から抗酸化作用および/または抗老化作用を有する抽出物を得ることができる。例えば、抽出原料を乾燥した後、そのまま、または粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより得ることができる。この際、抽出原料の乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、サウロプス(Sauropus)属に属する植物は、ヘキサン、ベンゼン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、サウロプス(Sauropus)属に属する植物の極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
得られた抽出液はそのままでも抗酸化剤または抗老化剤として使用することができるが、濃縮液または乾燥物としたものの方が利用しやすい。サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物の製剤化は常法に従って行うことができる。製剤化する場合、保存や取扱いを容易にするために、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容され得るキャリアーその他任意の助剤を添加することができ、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物を粉末状、果粒状、錠剤状等、任意の剤形に製剤化することができる。
サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物は特有の匂いを有しているため、その生理活性の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能であるが、皮膚外用剤や飲食品などに添加する場合には大量に使用するものではないから、未精製のままでも実用上支障はない。精製は具体的には、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行うことができる。
以上のようにして得られるサウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物は、抗酸化作用または抗老化作用を有しており、それぞれの作用を利用して抗酸化剤または抗老化剤として使用することができる。
ここで、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物の抗酸化作用は、例えば、活性酸素消去作用および/またはラジカル消去作用に基づいて発揮される。但し、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物の抗酸化作用は、上記作用に基づいて発揮される抗酸化作用に限定されるわけではない。ここで、「活性酸素」には、スーパーオキサイド、過酸化水素、ヒドロキシラジカル、一重項酸素等が含まれる。また、「ラジカル」とは、不対電子を1つまたはそれ以上有する分子または原子を意味し、スーパーオキサイド、ヒドロキシラジカル、DPPH等が含まれる。なお、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物は、活性酸素消去作用またはラジカル消去作用を有しているので、活性酸素消去剤またはラジカル消去剤の有効成分として利用することもでき、これら活性酸素消去剤またはラジカル消去剤を本発明の抗酸化剤の有効成分としてもよい。
また、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物の抗老化作用は、例えば、コラーゲン産生促進作用、ヒアルロン酸産生促進作用およびエストロゲン様作用からなる群より選ばれる1種または2種以上の作用に基づいて発揮される。すなわち、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物は、線維芽細胞によるコラーゲンおよび/またはヒアルロン酸の産生を促進して真皮層に十分なコラーゲンおよび/またはヒアルロン酸が補給されるようにする作用を有するとともに、エストロゲン分泌の衰えによる肌の老化を防止し改善する作用を有する。但し、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物の抗老化作用は、上記作用に基づいて発揮される抗老化作用に限定されるわけではない。なお、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物は、コラーゲン産生促進作用、ヒアルロン酸産生促進作用またはエストロゲン様作用を有しているので、コラーゲン産生促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤またはエストロゲン様作用剤の有効成分として利用することもでき、これらコラーゲン産生促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤またはエストロゲン様作用剤を本発明の抗老化剤の有効成分としてもよい。
サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物は、皮膚の老化の防止および/または改善することができると共に、皮膚に適用した場合の使用感と安全性に優れているため、皮膚外用剤に配合するのに好適である。皮膚外用剤には、本発明の抗酸化剤または抗老化剤のいずれか1種を配合してもよいし、2種以上を組み合わせて配合してもよい。
本発明の皮膚外用剤におけるサウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物の配合量は、皮膚外用剤の種類や抽出物の生理活性等によって適宜調整することができるが、好適な配合率は標準的な抽出物に換算して約0.005〜10重量%である。
本発明の皮膚外用剤には、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物の抗酸化作用および抗老化作用の妨げにならない限り、その皮膚外用剤の製造に通常使用される各種主剤および助剤、その他任意の助剤を使用することができる。本発明の皮膚外用剤は、皮膚の老化防止・改善に関し、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物のみが主剤となるものに限られるわけではない。
本発明の皮膚外用剤において、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物と共に皮膚外用剤構成成分として利用可能なものとしては、以下のものを例示できる。なお、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物とともに以下の構成成分を併用した場合、サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物と併用された構成成分との間の相乗作用が、通常期待される以上の優れた使用効果をもたらすことがある。
サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物を配合した化粧料を製造する場合、他の化粧品製造原料の選択が制限されることはほとんどなく、以下に例示するような一般的な化粧品基材や助剤はいずれも使用可能である。
サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物は、消化管で消化されるようなものではないことが確認されているので、任意の飲食品や栄養補助食品に配合するのに好適である。その場合の配合量は、添加対象飲食品の一般的な摂取量を考慮して成人1日当たりの抽出物摂取量が約1〜1000mgになるようにするのが適当である。
サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物を配合し得る飲食品は特に限定されないが、その具体例としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調整用粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、チューインガム、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;スープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物などが挙げられる。
Claims (4)
- サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする抗酸化剤。
- サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする抗老化剤。
- サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物を配合したことを特徴とする皮膚外用剤。
- サウロプス(Sauropus)属に属する植物からの抽出物を配合したことを特徴とする飲食品。
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