JP2003128533A - 半固形製剤 - Google Patents

半固形製剤

Info

Publication number
JP2003128533A
JP2003128533A JP2001320014A JP2001320014A JP2003128533A JP 2003128533 A JP2003128533 A JP 2003128533A JP 2001320014 A JP2001320014 A JP 2001320014A JP 2001320014 A JP2001320014 A JP 2001320014A JP 2003128533 A JP2003128533 A JP 2003128533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
acid
fatty acid
oil
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001320014A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Niwa
岳志 丹羽
Yasusuke Matsumoto
康助 松本
Rikako Yasuno
利佳子 安野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohto Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Rohto Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohto Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Rohto Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2001320014A priority Critical patent/JP2003128533A/ja
Publication of JP2003128533A publication Critical patent/JP2003128533A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 肌へのなじみがよく、適度な被膜感があ
り、耐温・耐水性に優れ、経時の安定性に優れた半固形
製剤を提供する。 【解決手段】 デキストリン脂肪酸エステル、ワセリン
およびポリエチレン末とを共存させると、肌へのなじみ
に優れ、保存安定性を向上し、高温及び低温での安定性
が良好で、しかも官能特性に優れた半固形製剤を与え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】肌へのなじみがよく、適度な
被膜感があり、耐温・耐水性に優れ、経時の保存安定性
に優れた半固形製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】唇は他の皮膚に比べ角質層が薄いため、
乾燥による荒れやひびが生じやすく、また非常に鋭敏な
感覚を持つため、わずかな変化であっても不快感を感じ
やすいことが知られている。このため、唇に油分を与
え、水分の蒸発を防ぐ製剤が日常的に広く用いられてい
る。しかし、従来から用いられている製剤は、製造また
は使用時に以下のような問題点を抱えており、全てを解
決した製剤は開示されていない。
【0003】リップクリームやケナログのような口腔用
剤には、皮膜性・耐水性がよく、製剤の温度耐性を改善
するプラスチベースが頻用されている。プラスチベース
は被膜感のよい基剤であるが、リップクリームに使用し
た場合には被膜感が強すぎるため、厚ぼったい感触で唇
へのなじみが不十分であった。また、リップグロスなど
には、液状油を適度な硬さに固化させるゲル化剤として
デキストリン脂肪酸エステルが用いられており、これに
よって肌へのなじみがよい製剤を作成することができる
が、耐温・耐水性が悪いため肌への付着性が弱く、頻繁
に塗りなおす必要があるなど持続性において満足が得ら
れるものではなかった。さらに、水との相溶性の低いワ
セリンなどの油性基剤に水溶性成分を配合する場合は、
成分が析出・凝集しやすくなるため有効量を配合できな
いばかりか、長期間安定に保持することも困難であっ
た。その上水溶性・脂溶性成分を組み合わせての配合
や、難水溶性の上油性成分にも溶けない成分の配合には
限界があり、有効量を配合しても液分離や析出が起こる
ため、製剤の経時安定性を十分に担保できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、唇のような
皮膚にもよくなじんで適度な被膜感があり、耐温・耐水
性に優れ、さらには経時の安定性に優れた半固形製剤を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、デキストリン
脂肪酸エステル、ワセリンおよびポリエチレン末とを共
存させると、経時の保存安定性を向上し、耐温・耐水性
に優れ、しかも官能特性に優れた半固形製剤を与えるこ
とを見出した。本発明はかかる知見に基づいて開発され
たものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の半固形製剤は、デキスト
リン脂肪酸エステル、ワセリンおよびポリエチレン末を
含有することを特徴とする半固形製剤であり、デキスト
リン脂肪酸エステルが、パルミチン酸デキストリン、ミ
リスチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリンか
らなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴
とする半固形製剤である。
【0007】本発明のデキストリン脂肪酸エステルとし
ては、デキストリンに、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸及びステアリン酸、ベヘニン酸等の炭素数1
2〜22の直鎖飽和脂肪酸、イソステアリン酸等の炭素
数12〜22の分岐脂肪酸、並びにオレイン酸等の炭素
数12〜22の不飽和脂肪酸、ヤシ油脂肪酸等の天然由
来の脂肪酸よりなる群から選択された少なくとも1種の
脂肪酸が結合したデキストリン脂肪酸エステルが挙げら
れる。これらのうち、安定性及び使用性に優れている点
で、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキスト
リン、ステアリン酸デキストリンが好ましく、パルミチ
ン酸デキストリンが特に好ましい。
【0008】デキストリン脂肪酸エステルにおける脂肪
酸の炭素数が前記範囲よりも小さい場合には、皮膚刺激
性が強く安全性に問題がある場合がある。一方、脂肪酸
の炭素数が前記範囲よりも大きな場合には、脂肪酸その
ものの置換反応性が低くなる故に、所定の置換度を有す
るデキストリン脂肪酸エステルが得られないことがあ
る。又、このような脂肪酸は高価なので、たとえ所定の
置換度を有するデキストリン脂肪酸エステルが得られる
場合においても、得られるデキストリン脂肪酸もまた高
価な点でも好ましくない。
【0009】前記デキストリン脂肪酸エステルにおける
脂肪酸の置換度は、デキストリンを構成するグルコース
単位当たり1以上であることが好ましい。脂肪酸の置換
度が前記範囲よりも小さい場合には、デキストリン脂肪
酸エステルの油性基材に対する溶解性やゲル化能が不十
分となることがある。
【0010】本発明におけるデキストリン脂肪酸エステ
ルの配合量は、半固形製剤100重量部に対して0.0
5〜30重量部の範囲が好ましく、0.1〜20重量部
の範囲がより好ましい。デキストリン脂肪酸エステルの
配合量が0.05重量部未満の場合には、得られる半固
形製剤の高温における安定性に問題がある場合があり、
逆に30重量部を超えると製剤が硬く固化してしまい、
使用性の良好な半固形製剤が得られないことがある。
【0011】本発明におけるワセリンの配合量は、半固
形製剤100重量部あたり通常20重量部以上、好まし
くは40重量部以上の範囲から目的に応じて適宜選択調
製することができる。本発明では、ワセリン以外の油性
成分をさらに配合することもでき、配合できる油性成分
は特に制限されず、任意のものを広く使用することがで
きる。
【0012】具体的には、例えばオリブ油、オレンジ
油、ローズヒップ油、カカオ脂、カルナウバロウ、軽質
流動パラフィン、スクワラン、ケイヒ油、硬化油、サラ
シミツロウ、ステアリン酸、ステアリルアルコール、セ
タノール、ダイズ油、ナタネ油、ハッカ油、パラフィ
ン、ヒマシ油、プロピレングリコール、マクロゴール、
ミツロウ、ミリスチルアルコール、ユーカリ油、ラウロ
マクロゴール、ラッカセイ油、流動パラフィン、オレイ
ン酸、コレステロール、チョウジ油、ポリエチレングリ
コール、綿実油、シリコーン樹脂、ウルシロウ、エレミ
樹脂、オウリキュウリロウ、オゾケライト、オパナック
ス樹脂、カウリガム、キャンデリラロウ、グアヤク樹
脂、グアユーレ、グッタカチュウ、グッタハンカン、グ
ッタペルカ、ゲイロウ、コパイババルサム、コーパル樹
脂、ゴム、ゴム分解樹脂、コメヌカロウ、サトウキビロ
ウ、サンダラック樹脂、シェラック、シェラックロウ、
ジェルトン、ソルバ、タルク、ダンマル樹脂、チクル、
ルヌー、低分子ゴム、ニガーグッタ、ニュウコウ、バラ
タ、ファーバルサム、粉末パルプ、粉末モミガラ、ベネ
ズエラチクル、ベンゾインガム、ホホバロウ、マイクロ
クリスタリンワックス、マスチック、マッサランドチョ
コレート、マッサランドババラタ、ミルラ、モクロウ、
モンタンロウ、油糧種子ロウ、ラノリン、レッチュデバ
カ、ロシディン、ロシンなどが挙げられる。
【0013】ワセリンと組み合わせて配合する油性成分
として好ましいのは、オリブ油、オレンジ油、カカオ
脂、カルナウバロウ、軽質流動パラフィン、スクワラ
ン、ケイヒ油、硬化油、サラシミツロウ、ステアリン
酸、ステアリルアルコール、セタノール、ダイズ油、ナ
タネ油、ハッカ油、パラフィン、ヒマシ油、プロピレン
グリコール、マクロゴール、ミツロウ、ミリスチルアル
コール、ユーカリ油、ラウロマクロゴール、ラッカセイ
油、流動パラフィン、オレイン酸、コレステロール、チ
ョウジ油、ポリエチレングリコール、綿実油、シリコン
油、シリコーン樹脂、オゾケライト、キャンデリラロ
ウ、マイクロクリスタリンワックス、ラノリン等を挙げ
ることができる。より好ましくは、カルナウバロウ、シ
リコン油、シリコン樹脂、軽質流動パラフィン、スクワ
ラン、硬化油、サラシミツロウ、ステアリン酸、ステア
リルアルコール、セタノール、パラフィン、プロピレン
グリコール、マクロゴール、ミツロウ、ミリスチルアル
コール、流動パラフィン、オレイン酸、コレステロー
ル、ポリエチレングリコール、オゾケライト、キャンデ
リラロウ、マイクロクリスタリンワックス及びラノリン
である。
【0014】これらの成分を、ワセリンと共に1種若し
くは2種以上を組み合わせて用いることによって、より
製剤を安定にすることができる。またワセリンを含めた
油性成分の半固形製剤中の配合量は、特に制限されない
が、具体的には半固形製剤100重量部あたり通常60
重量部以上、好ましくは70重量部以上の範囲から目的
に応じて適宜選択調製することができる。
【0015】本発明におけるポリエチレン末の配合量
は、半固形製剤100重量部に対して0.1〜30重量
%の範囲が好ましく、0.5〜20重量部の範囲がより
好ましい。ポリエチレン末の配合量が0.1重量%未満
の場合には、得られる半固形製剤の高温における安定性
に問題がある場合があり、逆に30重量部を超えると製
剤が硬く固化してしまい、使用性の良好な半固形製剤が
得られないことがある。本発明では、有効成分をさらに
配合することができる。本発明に用いられる有効成分と
は、皮膚や粘膜に対して有用な効果を発揮する成分を言
い、皮膚や粘膜に生じる炎症・損傷の治癒又は改善、皮
膚の保護などあらゆる好ましい効果をもたらす成分をい
う。より具体的には、抗炎症剤、ビタミン剤、保湿剤、
抗菌剤、抗ウイルス剤及び局所麻酔剤などを例示するこ
とができる。
【0016】抗炎症剤としては、皮膚外用剤として通常
使用されるものでよいが、安全性が高いものでなければ
ならない。カンゾウ抽出物、グリチルリチン酸並びにグ
リチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアン
モニウム等のグリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン
酸又はその誘導体、アラントイン又はその誘導体、サリ
チル酸、dl−メントール又はl−メントール等のメン
トール、カンフル、インドメタシン、イブプロフェン、
イブプロフェンピコノール、ブフェキサマク、フルフェ
ナム酸ブチル、ベンダザック、ピロキシカム、ケトプロ
フェン、フェルビナク、サリチル酸メチル又はサリチル
酸グリコール等のサリチル酸誘導体などを例示すること
ができる。好ましくは、カンゾウ抽出物、グリチルリチ
ン酸又はその誘導体、グリチルレチン酸又はその誘導
体、アラントイン又はその誘導体、メントール及びカン
フルである。
【0017】これらの成分は1種または2種以上を組み
合わせて用いることができる。またそれらの配合量は、
特に制限されないが、望ましくは薬事法上の各製品(医
薬品、医薬部外品、化粧品など)に対して許容される上
限配合量を限度に適宜選択使用することができる。具体
的には、半固形製剤100重量部あたり通常0.01〜
10重量部、好ましくは0.01〜5重量部、より好ま
しくは0.01〜2重量部の範囲から目的に応じて適宜
選択調製することができる。
【0018】ビタミン剤としては、皮膚外用剤として通
常使用されるものでよいが、安全性が高いものでなけれ
ばならない。かかるものとしては、制限はされないが、
例えばレチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチ
ノール等のレチノール誘導体(ビタミンA類)、レチナ
ール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン
酸エチル、レチノイン酸レチノール、ビタミンA油、ビ
タミンA脂肪酸エステル等のビタミンA類、β−カロチ
ン、α−カロチン、γ−カロチン、δ−カロチン、リコ
ピン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、エキネノ
ン等のプロビタミンA類、dl−α−トコフェロール、
酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−ト
コフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカル
シウム等のビタミンE類、リボフラビン、フラビンモノ
ヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボ
フラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステ
ル、リボフラビン5’−リン酸エステルナトリウム、リ
ボフラビンテトラニコチン酸エステル等のビタミンB2
類、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸
ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β−ブトキシ
エチル、ニコチン酸1−(4−メチルフェニル)エチル
等のニコチン酸類、アスコルビゲン−A、アスコルビン
酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸
エステル、ジパルミチン酸L−アスコルビルなどのビタ
ミンC類、メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロー
ル、コレカルシフェロールなどのビタミンD類、フィロ
キノン、ファルノキノン等のビタミンK類、γ−オリザ
ノール、ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン
塩酸塩、チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チア
ミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミ
ン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、
チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリ
ン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン
酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミ
ントリリン酸エステル、チアミントリリン酸エステルモ
ノリン酸塩等のビタミンB1類、塩酸ピリドキシン、酢
酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’−リン酸ピ
リドキサール、塩酸ピリドキサミン等のビタミンB6
類、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキ
シアデノシルコバラミン等のビタミンB12類、葉酸、
プテロイルグルタミン酸等の葉酸類、ニコチン酸、ニコ
チン酸アミドなどのニコチン酸類、パントテン酸、パン
トテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテ
ノール)、D−パンテサイン、D−パンテチン、補酵素
A、パントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、
ビオチン、ビオチシン等のビオチン類、アスコルビン
酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン
酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコ
ルビン酸リン酸エステルマグネシウム等のアスコルビン
酸誘導体であるビタミンC類、そのほか、カルニチン、
フェルラ酸、α−リポ酸、オロット酸等のビタミン様作
用因子等を例示することができる。
【0019】好ましくは、レチノール、酢酸レチノー
ル、パルミチン酸レチノール、レチナール、レチノイン
酸、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アス
コルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸
リン酸エステルマグネシウム、アスコルビン酸リン酸エ
ステルナトリウム、アスコルビン酸ステアリン酸エステ
ル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、リボフラビ
ン、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビン5’−リ
ン酸エステルナトリウム、パントテン酸、パントテン酸
カルシウム、レチノール、ビタミンA油、ビタミンA脂
肪酸エステル、メチルヘスペリジン、葉酸、ジベンゾイ
ルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩
酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸
塩、チアミンラウリル塩酸塩、ニコチン酸、ニコチン酸
アミド、β−カロチン、エルゴカルシフェロール、コレ
カルシフェロール、塩酸ピリドキシン、パンテノール、
dl−α−トコフェロール及び酢酸dl−α−トコフェ
ロールである。尚、これら上記の成分は1種または2種
以上を組み合わせて用いることができる。
【0020】より好ましくはレチノール、酢酸レチノー
ル、パルミチン酸レチノール、レチナール、レチノイン
酸、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルマ
グネシウム、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウ
ム、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、ニコチン
酸、ニコチン酸アミド、β−カロチン、エルゴカルシフ
ェロール、コレカルシフェロール、塩酸ピリドキシン、
dl−α−トコフェロール及び酢酸dl−α−トコフェ
ロールである。
【0021】またこれらビタミン剤の配合量は、特に制
限されないが、望ましくは薬事法上の各製品(医薬品、
医薬部外品、化粧品など)に対して許容される上限配合
量を限度に適宜選択使用することができる。具体的に
は、半固形製剤100重量部あたり通常0.01〜10
重量部、好ましくは0.01〜5重量部、より好ましく
は0.01〜2重量部の範囲から目的に応じて適宜選択
調製することができる。
【0022】保湿剤としては、皮膚外用剤として通常使
用されるものでよいが、安全性が高いものでなければな
らない。例えばポリエチレングリコール、プロピレング
リコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、
ブドウ糖、ショ糖、果糖、キシリトール、乳糖、マルト
ース、マルチトール、トレハロース等の多価アルコー
ル、ヒアルロン酸ナトリウム、ヘパリン類似物質、コン
ドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、
ケラチン、キチン、キトサン等の生体高分子、グリシ
ン、アスパラギン酸、アルギニン等のアミノ酸、乳酸ナ
トリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等の
天然保湿因子、セラミド、コレステロール、リン脂質等
の脂質類、カミツレエキス、アロエエキス、ハマメリス
エキス、ローズマリーエキス、タイムエキス、チャエキ
ス、シソエキス等の植物抽出物等を例示することができ
る。これらの成分は1種または2種以上を組み合わせて
用いることができる。好ましくは、グリセリン、トレハ
ロース、ヒアルロン酸ナトリウム、ヘパリン類似物質、
コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、ケラチ
ン、キチン、キトサン、グリシン、アスパラギン酸、ア
ルギニン、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン
酸ナトリウム、セラミド、コレステロール、カミツレエ
キス、アロエエキス、ハマメリスエキス、ローズマリー
エキス、タイムエキスである。
【0023】またこれら保湿剤の配合量は、半固形製剤
100重量部あたり通常0.005〜10重量部、好ま
しくは0.01〜5重量部、よりましくは0.01〜2
重量部の範囲から適宜選択調製することができる。
【0024】抗菌剤としては、特に制限されないが、イ
ソプロピルメチルフェノール、塩酸クロルヘキシジン、
塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム等を例
示することができる。また、抗ウイルス剤としてはアシ
クロビル、ペンシクロビル等を例示することができる。
これら抗菌剤又は抗ウイルス剤の配合量は、半固形製剤
100重量部あたり通常0.001〜10重量部、好ま
しくは0.001〜5重量部、より好ましくは0.00
1〜1重量部の範囲から適宜選択調製することができ
る。
【0025】局所麻酔剤としては、特に制限されない
が、例えば脂溶性成分として、ユーカリ油、オイゲノー
ル、メントール、カンフル、ハッカ油等を例示すること
ができる。これらの局所麻酔剤の配合量は、油性外用製
剤100重量部あたり通常0.01〜20重量部、好ま
しくは0.1〜15重量部の範囲から適宜選択調製する
ことができる。
【0026】本発明の半固形製剤は、医薬品、医薬品部
外品、化粧品、食品または雑品のいずれの範疇に属する
ものであってもよく、ファンデーション、リップクリー
ム、ハンドクリーム、傷用軟膏、サンスクリーン剤、制
汗剤、フェイスクリーム、水虫薬、口内炎用薬、歯槽膿
漏薬、等の皮膚外用製剤、特にリップクリームなどの口
唇用製剤に有用である。
【0027】本発明の半固形製剤は、加温して溶解する
か若しくは加温後やや冷却させた油性基剤に、前述する
成分を添加配合し均一に混合すること等によって、常法
に従って、スティックタイプ、ジャータイプ、チューブ
タイプの種々形態のリップクリームや、外用軟膏剤に製
することができる。製造方法に関しては特に制限はな
く、日本薬局方に記載されている方法など、通常用いら
れる製法で製造することができる。
【0028】さらに、本発明においては有効成分の安定
性をさらに高めるために、非イオン性界面活性剤をさら
に含有することが好ましい。かかる非イオン性界面活性
剤としては、特に制限されないが、具体的には、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレン
アルキルエーテル類、ポリオキシエチレン(20)ステ
アリン酸ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル類、モノステアリン酸グリセリンやモノ
ステアリン酸デカグリセリル等のグリセリン脂肪酸エス
テル類、モノパルミチン酸ソルビタン等のソルビタン脂
肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、及びポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油類等を例示することができ、
これらは1種または2種以上を任意組み合わせて用いる
ことができる。好ましくは、グリセリン脂肪酸エステル
類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステ
ル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類である。
【0029】非イオン性界面活性剤の量は、特に制限さ
れないが、半固形製剤100重量部あたりの配合量とし
て、通常0.5〜20重量部の範囲、好ましくは0.5
〜15重量部、より好ましくは0.5〜9重量部の範囲
で含まれることが望ましい。
【0030】また、油性基剤に、非イオン性界面活性剤
を配合することにより、スティックタイプ、ジャータイ
プ又はチューブタイプ等の種々の製剤形態に合わせて適
度な硬さに調整することができ、使用感に優れた外用製
剤を調製することができる。
【0031】なお、本発明において半固形製剤とは、固
形剤、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤などが挙げられる
が、特に軟膏剤やスティック状の固形剤や有用である。
【0032】また、本発明の製剤には、前述する本発明
の効果を損なわない限り、種々の着色剤、顔料、防腐
剤、防カビ剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、美白剤、収
斂剤、金属封鎖剤、滑沢剤、pH調整剤、矯味剤(甘味
剤を含む)又は矯臭剤(香料を含む)などの各種添加剤
を添加配合することができる。
【0033】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を更に詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。なお、配合量等は特に指定がない限
り、重量%で示す。
【0034】試験例1 リップクリームの使用感および
流温水中における剥離試験 表1に記載した実施例1−3及び比較例1−2のリップ
クリーム0.2gを、前腕内側の3cm角に均一に塗布
し、なじみ、のび、つき、被膜感について評価した。ま
たリップクリームの塗布10分後に流温水中に腕をさら
し、クリームの剥離状態を観察した。なお、観察の評価
基準は、良い:5点、やや良い:4点、どちらともいえ
ない:3点、やや悪い:2点、悪い:1点として数値化
し、その平均点数を◎:評価点平均2.5点以上○:評
価点平均1.5点以上、2.5点未満△:評価点平均
0.5点以上、1.5点未満×:評価点平均0.5点未
満として評価した。結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】比較例1、2は流温水に溶解して流れてい
き、比較例3、4は肌から塊状に剥離していったが、実
施例1、2は流温水に流れず、肌に密着していた。リッ
プクリームのなじみ、使用感(のび・つき)、被膜感と
いった官能特性においても比較例では十分な結果は得ら
れなかったが、実施例においては全て良い結果が得られ
た。さらに、本発明の実施例では経時の保存安定性に優
れていたが、比較例では液浮きや表面割れが認められ
た。
【0037】
【表2】
【0038】まず、(1)〜(8)を80℃で溶解し、
均一な油相とした。そこへ、(9)〜(11)を添加
し、引き続き撹拌しながら徐々に冷却を行った。その
後、容器(ジャー容器)に充填を行い、本発明のリップ
クリームを作成した。
【0039】
【表3】
【0040】まず、(1)〜(4)を80℃で溶解し、
均一な油相とした。そこへ、(5)、(6)を添加し、
引き続き撹拌しながら徐々に冷却を行った。その後、容
器(ジャー容器)に充填を行い、本発明の傷薬を作成し
た。
【0041】
【表4】
【0042】まず、(1)〜(5)、(7)〜(10)
を80℃で溶解し、均一な油相とした。そこへ、(6)
を添加分散させ、攪拌しながら徐々に冷却を行った。そ
の後、容器(コンパクトケース)に充填を行い、本発明
のファンデーションを作成した。
【0043】
【発明の効果】デキストリン脂肪酸エステル、ワセリン
およびポリエチレン末とを含有してなる本発明の半固形
製剤は、肌へのなじみがよく、使用性(のび・つき)が
良く、さらには良好な被膜感を有しており、官能特性に
優れた製剤である。しかも耐温、耐水性に優れ、肌への
付着性が改善されている。さらに、経時の保存安定性に
優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA08 BB21 BB22 BB31 CC18 DD09 DD34 DD46 EE03 EE38 EE51 EE54 FF35 4C083 AB082 AC011 AC012 AC022 AC242 AC422 AC432 AC682 AD021 AD022 AD162 AD241 AD242 AD532 AD632 AD642 AD662 CC11 CC12 DD22 EE06 EE07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デキストリン脂肪酸エステル、ワセリン
    およびポリエチレン末を含有することを特徴とする半固
    形製剤。
  2. 【請求項2】 デキストリン脂肪酸エステルが、パルミ
    チン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステ
    アリン酸デキストリンからなる群より選ばれる少なくと
    も1種であることを特徴とする請求項1の半固形製剤。
JP2001320014A 2001-10-17 2001-10-17 半固形製剤 Pending JP2003128533A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001320014A JP2003128533A (ja) 2001-10-17 2001-10-17 半固形製剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001320014A JP2003128533A (ja) 2001-10-17 2001-10-17 半固形製剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003128533A true JP2003128533A (ja) 2003-05-08

Family

ID=19137465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001320014A Pending JP2003128533A (ja) 2001-10-17 2001-10-17 半固形製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003128533A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007055912A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Kowa Co 口内炎の治療のための医薬組成物
WO2015152168A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 マルホ株式会社 軟膏基剤および軟膏

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007055912A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Kowa Co 口内炎の治療のための医薬組成物
WO2015152168A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 マルホ株式会社 軟膏基剤および軟膏
JPWO2015152168A1 (ja) * 2014-03-31 2017-04-13 マルホ株式会社 軟膏基剤および軟膏

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI417112B (zh) 乳化組成物
JP5876962B2 (ja) 外用組成物
JP5953376B2 (ja) エマルション化されたハイドロゲル組成物及びその製造方法
JP2003528821A (ja) 局所適用のための薬学的および化粧用の担体または組成物
JP2017536471A (ja) 水溶性超分子複合体
UA56991C2 (uk) Практично безводна косметична композиція для місцевого застосування (варіанти), спосіб її виготовлення, олівець для очей та косметична плівкоутворювальна система
JP2005060234A (ja) 皮膚外用剤
JP4627816B2 (ja) リップクリーム
JP2003128510A (ja) 外用製剤
JP2003128521A (ja) 外用製剤
EP0819418A1 (fr) Composition comprenant un composant hydrophile, et l'association d'un composé volatil et d'un composé gras pâteux,et utilisation de ladite association
JP4414290B2 (ja) 貼付用のマトリックス及びそれからなる化粧料
JP2003128533A (ja) 半固形製剤
JP5144153B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2004123575A (ja) 外用ゲル状組成物
JP4414291B2 (ja) 貼付用のマトリックス及びそれからなる化粧料
JP6664883B2 (ja) 外用組成物
JP2003238381A (ja) 化粧料組成物
WO2019151275A1 (ja) アデノシンリン酸含有組成物のべたつき改善方法
JP2003306410A (ja) 粉末含有油中水型乳化化粧料
JP2007284456A (ja) リップクリーム
JP7340796B2 (ja) 化粧料
JPH09176030A (ja) 皮脂分泌促進剤
JP6851139B2 (ja) 外用組成物
JP2005022987A (ja) 油性化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060725

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070220