JP2003128437A - 積層型透明導電膜および光電変換素子 - Google Patents

積層型透明導電膜および光電変換素子

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 経時変化のない優れた電気的特性を有す
るとともに、優れた光閉じ込め効果を発揮させる表面凹
凸を有する積層型透明導電膜を提供すること。 【効果】 基板10表面に形成された触媒層11、該触
媒層11上に形成された2層以上の透明導電層12A,
12B、および該透明導電層12A,12B表面を改質
する2層以上の表面処理層13A,13Bをそれぞれ有
し、透明導電層12A,12Bおよび表面処理層13
A,13Bが交互に積層されるとともに、表面凹凸14
の最大高低差Hが100nm〜1μmの範囲である積層
型透明導電膜1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、適度な表面凹凸と
優れた電気的特性とを有する積層型透明導電膜および該
透明導電膜を用いてなる光電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、薄膜太陽電池では、普及促進のため、製造コストの
低減が求められており、特に、製造コスト中に占める割
合の大きい透明電極部分のコスト低減を図るべく、高品
質で、かつ、安価な透明導電膜を創出することが望まれ
ている。一方、太陽電池内部で発電した光エネルギーを
電流として外部に取り出す際に、電極部の電気的特性が
低いと、その部分でエネルギー損出が生じることから、
太陽電池用の透明電極は、高い電気的特性を有している
ことが必要とされる。また、太陽電池に照射された光
を、表面で乱反射して反射光の割合を低減するととも
に、電池内部で光路長を増大させる、いわゆる光閉じ込
め効果を発揮させるために、透明電極表面に大きな凹凸
が形成されている必要がある。さらに、製造初期におい
て高い電気的特性を有することはもちろんのこと、この
電気的特性に経時変化が少ないことも必要である。
【0003】現在までのところ、このような太陽電池用
透明導電膜を形成する手法としては、熱CVD法やスパ
ッタリング法が用いられているが、これらの手法は、装
置が複雑で高額になるとともに、材料利用効率が低いた
め、安価な透明導電膜の製造方法とはなり得ていない。
このような点から、製造コストの低減化を図ることがで
きる化学的手法を用いた透明導電膜が、近年注目を浴
び、特に、無電解めっき法は、製造装置が極めて簡易
(外部電源不要、浴槽程度のものとなる)、材料利用
効率が高い、大面積でも薄膜を均一に形成可能、膜
形成にあたり導電性や形状等の基板の種類を選ばない、
等の利点を有することから、該方法を用いて透明導電膜
を形成する研究・開発が盛んに行われている。
【0004】このような無電解めっき法を用いた酸化亜
鉛系透明導電膜の形成例として、J.Electroc
hem.Soc.,147(1)210−213に記載
された技術が挙げられる。この文献では、触媒剤を付与
した基板を、硝酸亜鉛とジメチルアミンボラン(以下、
DMABという)との水溶液からなるめっき液に浸漬す
ることによって、酸化亜鉛膜を形成している。そして、
DMAB濃度をより大きくすることによって、酸化亜鉛
膜中にホウ素原子がドープされることが記載されてい
る。ところが、この文献記載の方法で得られた透明導電
膜において、膜中でのキャリア濃度は1.7×1016
-3程度であり、十分なドーピングが為されているとは
いえず、その電気的特性も、3.6×102Ωcm程度
にとどまっており、太陽電池用電極として用いることは
不可能である。
【0005】また、特開2001−39712号公報に
は、大気雰囲気中での透明導電膜の電気的特性の経時変
化を抑制する目的で、酸化亜鉛膜表面に表面改質(表面
処理)層として、3価の金属またはその酸化物を置換ま
たは吸着させる技術が開示され、その結果、酸化亜鉛の
電気的特性の経時変化を抑制することができている。そ
して、明確には記載されていないものの、酸化亜鉛膜の
表面層に3価の金属がドープされる可能性を示唆してい
る。しかしながら、この公報には、酸化亜鉛膜の表面に
形成された凹凸に関しては、何ら記載されておらず、本
発明者らが、実際にこの公報に記載された手法を用いて
透明導電膜を作製したところ、その表面には、20nm
程度の凹凸が形成されたに過ぎず、該透明導電膜を、太
陽電池の透明電極として用いたとしても、十分な光閉じ
込め効果を得ることができず、低い太陽電池特性しか得
られないと考えられる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、経時変化のない優れた電気的特性を有するとと
もに、優れた光閉じ込め効果を発揮させる表面凹凸を有
する積層型透明導電膜および該透明導電膜を用いてなる
光電変換素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ね
た結果、上述した表面処理層の上にさらに透明導電層を
形成することによって、数百nm程度の非常に大きな表
面凹凸を有する透明導電膜が得られることを知見した。
すなわち、基板上に形成された透明導電層を表面処理層
の形成溶液中に浸漬した場合、その溶液が比較的強い酸
性またはアルカリ性であれば、透明導電層表面でエッチ
ング作用が生じる。この場合、表面処理層の形成溶液中
に存在する金属カチオンは、透明導電層の表面部分で該
層を形成する金属元素と置換反応を起こすとともに、そ
の表面で吸着反応を起こすため、速やかに透明導電層表
面を被覆することとなる。このため、エッチングの進行
が阻害され、その結果、数nmから数十nmの最大高低
差の表面凹凸しか得られず、十分な光閉じ込め効果を発
揮するほどの透明導電膜が得られないこととなる。
【0008】しかしながら、透明導電層を構成する各結
晶粒は、その下地層表面の法線方向に成長する傾向があ
るため、上記のような小さい凹凸を有した下地層(表面
処理層)上に、さらに透明導電層を形成した場合、表面
処理層上の小さな表面凹凸の影響を受け、各結晶粒の成
長方向が不均一となる。この結果、膜厚方向へ成長する
結晶粒と、膜厚方向と傾斜した方向へ成長する結晶粒の
間の差異によって、局部的に膜厚に差異が生じることに
なるとともに、各結晶粒の成長方向が不均一となってい
るため、結晶成長中に各結晶粒同士が衝突し、その成長
が阻害される部分が生じ、その結果、凹凸が増大するこ
ととなることを知見した。
【0009】以上のように、本発明者らは、透明導電層
の形成工程と、表面処理層の形成工程とを交互に複数回
実施することで、上述の凹凸の増大効果により、各工程
を単工程実施した場合からでは、想像もつかないほどの
大きな最大高低差を有する表面凹凸を形成することがで
き、最終的に、所望の光閉じ込め効果を発揮できる表面
凹凸を有する積層型透明導電膜が得られることを見いだ
し、本発明を完成した。
【0010】したがって、本発明は、 1.基板表面に形成された触媒層、該触媒層上に形成さ
れた2層以上の透明導電層、および該透明導電層表面を
改質する2層以上の表面処理層をそれぞれ有し、前記透
明導電層および表面処理層が交互に積層されるととも
に、表面凹凸の最大高低差が100nm〜1μmの範囲
であることを特徴とする積層型透明導電膜、 2.前記透明導電層および表面処理層における各層の表
面凹凸の最大高低差は、前記基板から上層になるにつれ
て増大することを特徴とする1の積層型透明導電膜、 3.前記表面処理層は、前記元素のカチオンを含む溶液
中に浸漬することで形成されたことを特徴とする1また
は2の積層型透明導電膜、 4.前記表面処理層は、該表面処理層と隣接する前記透
明導電層中でドーパントとして作用する元素を含有して
いることを特徴とする1,2または3の積層型透明導電
膜、 5.前記透明導電層および表面処理層をそれぞれ2層以
上積層した後、加熱処理を施してなることを特徴とする
1〜4のいずれかの積層型透明導電膜、 6.1〜5のいずれかの積層型透明導電膜を用いてなる
ことを特徴とする光電変換素子 を提供する。
【0011】以下、本発明についてさらに詳しく説明す
る。本発明に係る透明導電膜は、上述のように、基板表
面に形成された触媒層、該触媒層上に形成された2層以
上の透明導電層、および該透明導電層表面を改質する2
層以上の表面処理層をそれぞれ有し、前記透明導電層お
よび表面処理層が交互に積層されるとともに、表面凹凸
の最大高低差が100nm〜1μmの範囲であることを
特徴とする。ここで、透明導電膜を形成する基板として
は、特に限定はなく、絶縁基板、金属基板、シリコン基
板等を用いることができ、また、これらの基板に被覆を
施したものも用いることができる。なお、基板の形状
は、必ずしも平坦である必要はなく、曲面形状等のその
他の形状のものでもよい。
【0012】上記透明導電層は、酸化亜鉛系、酸化錫
系、酸化インジウム系等の公知の透明導電材料から形成
されるものである。この場合、各透明導電層は、単一材
料から単層として形成したものでもよく、複数の透明導
電材料からなる層を触媒層を介在させずに積層して形成
したものでもよい。この透明導電層の形成方法として
は、特に制限されるものでないが、製造コストの低減化
および高材料利用率を図ることを考慮すると、無電解め
っき法を用いることが好適である。
【0013】ここで、無電解めっき法の具体的条件とし
ては、従来行われている公知の方法を採用すればよく、
使用する導電材料等に応じて適宜選択することができ
る。一例を挙げると、酸化亜鉛からなる透明導電層を形
成するには、硝酸亜鉛・6水和物等の水溶性亜鉛塩とD
MAB等の還元剤を含有する溶液を用いた無電解めっき
法を用いればよい。より具体的には、水溶性亜鉛塩0.
1〜150g/L、特に0.3〜100g/L、DMA
B等の還元剤0.01〜10g/L、特に0.1〜5g
/Lを含有し、pH4〜9、特に5〜7の無電解酸化亜
鉛めっき液を用いることが好ましい。また、めっき条件
は、10〜90℃、特に30〜85℃において、5分〜
4時間、特に10分〜2時間めっきすることが好まし
い。
【0014】上記表面処理層は、透明導電層の表面を金
属含有物で被覆してなるものであり、該被覆の方法とし
ては、特に限定はないが、金属元素のカチオンを含む溶
液中に浸漬する方法であることが好ましい。ここで、隣
接する透明導電層の電気的特性を向上させることを考慮
すると、該金属含有物の金属元素が隣接する透明導電層
中でドーパントとして作用するものであることが好まし
い。
【0015】上記溶液中の金属元素のカチオンとして
は、表面処理層に隣接する透明導電層が酸化亜鉛からな
る場合、3価の金属カチオンであることが好ましく、特
に、Al,Ga,Inカチオンが好適に用いられる。ま
た、透明導電層が酸化インジウムからなる場合、4価の
金属カチオンであることが好ましく、特にSnカチオン
が好適に用いられる。さらに、金属元素のカチオンを含
む溶液中には上記カチオンと対になるアニオンが含まれ
るが、このアニオンは、金属カチオンを水等の溶媒に可
溶性化させるものであれば、特に限定はなく、例えば、
硫酸イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン等が挙げら
れる。
【0016】このような溶液は、例えば、純水に上記金
属を含む塩を0.1〜50g/L、好ましくは、0.5
〜5g/L程度添加することで調製することができる。
この際、溶液のpHとしては、通常2〜10の範囲であ
るが、特に3〜8の範囲とすることが好適である。ま
た、処理時間は、5秒〜5分、特に10秒〜3分である
ことが好ましく、溶液温度は、10〜60℃、特に20
〜40℃であることが好ましい。
【0017】本発明では、基板表面に触媒層を形成した
後に透明導電層を積層することとなるが、この触媒層を
構成する触媒としては、めっき液中で、透明導電層の析
出反応を促進させる作用を有する金属含有物であれば特
に限定はなく、例えば、パラジウム元素を含むものを用
いることができる。
【0018】具体的な触媒層の形成工程は、公知の種々
の方法により行うことができ、例えば、塩化錫と塩酸か
らなるセンシタイザーおよび塩化パラジウムと塩酸とか
らなるアクチベーターを用いたセンシタイジング−アク
チベーティング法(Sn−Pd:2液法)、錫とパラジ
ウムとのコロイドで構成されるキャタリストを用いたキ
ャタリスト−アクセレレーター法、アルカリキャタリス
ト法等の無電解めっき法により行うことができる。な
お、本発明では、以上説明した透明導電層、表面処理層
および触媒層を全て含めた積層体を積層型透明導電膜と
している。
【0019】上記表面凹凸の最大高低差とは、基板に対
して水平方向に5μm〜1mm程度の範囲内に存在する
表面の最高点と最低点との差(いわゆる最大高さ:Rm
ax)のことをいう。ここで、表面凹凸の大きさは太陽
電池特性と密接に関連するものであり、図5に示される
ように、100nm未満、かつ、1μmを超える凹凸を
有する場合、太陽電池特性が著しく低下していることが
わかる。すなわち、上記最大高低差が100nm未満で
あると、凹凸が小さすぎるので、透明導電膜表面での光
閉じ込め効果が不十分となり、短絡電流密度が低下する
ため、十分な太陽電池特性を得ることができない。一
方、1μmを超えると、凹凸が大きすぎるため、太陽電
池内部での電流のリークが生じ、開放電圧の低下が著し
くなる。
【0020】このような理由から、表面凹凸の最大高低
差は、上述のように100nm〜1μm程度の範囲がよ
く、太陽電池の変換効率を考慮すると、表面凹凸は15
0〜500nmがより好ましい範囲といえる。なお、各
透明導電層および表面処理層の各層の表面凹凸の最大高
低差は、基板から上層になるにつれて増大することが好
ましく、この場合、最表面の凹凸の最大高低差が、上記
100nm〜1μmの範囲となる。
【0021】本発明において、2層以上の透明導電層お
よび2層以上の表面処理の層数としては、特に制限はな
いが、層数が多いほどプロセスが煩雑になるため、2〜
10層程度が好ましく、2〜5層がより好ましい。この
場合、表面処理層は、積層型透明導電膜(透明導電層)
の電気的特性の経時変化を抑制する作用を有しているた
め、該積層型透明導電膜の最表面は、表面処理層で被覆
されていることが好ましい。
【0022】なお、触媒層、各透明導電層および表面処
理層の厚みは適宜選定されるが、触媒層の厚みは1〜1
00nm、特に5〜50nmであることが好ましく、各
透明導電層の厚みは10nm〜1μm、特に40〜50
0nmであることが好ましく、各表面処理層の厚みは、
1〜100nm、特に5〜50nmであることが好まし
い。また、透明導電膜の厚みは、50nm〜5μm、特
に、100nm〜3μmであることが好ましい。
【0023】本発明の積層型透明導電膜は、各透明導電
層および表面処理層を積層した後、焼成等の加熱処理を
施すことが好ましい。ここで、加熱処理条件は、使用す
る基板、透明導電層、表面処理層の材質等に応じて適宜
設定することができ、例えば、ガラス基板を用いる場
合、脱酸素雰囲気下、250〜550℃、特に300〜
500℃で5分以上、特に15分以上加熱処理する条件
が好適に用いられる。このように複数の透明導電層およ
び表面処理層を積層して加熱処理した場合、透明導電層
と表面処理層とをそれぞれ1層ずつ積層し、加熱処理し
たものよりも、低い抵抗値の透明導電膜を得ることがで
きる。この理由は必ずしも明確ではないが、表面処理層
の構成元素の一部が透明導電層中の格子欠陥等を伝って
内部に拡散するとともに、該構成元素が透明導電層を構
成する金属元素のサイトに置換することで、電子の放出
が可能になったためであると考えられる。
【0024】以上説明したように、本発明の積層型透明
導電膜は、各透明導電層および表面処理層を無電解めっ
き法により形成することができるから、あらゆる基板に
対応できるとともに、製造コストの低減化を図ることが
できる。しかも、表面凹凸の最大高低差も、所望の光閉
じ込め効果が得られる値に調整することができるだけで
なく、電気的特性の経時変化も少ないものである。この
ように、上記積層型透明導電膜は、高い光閉じ込め効果
および優れた電気的特性を有するため、太陽電池等の光
電変換素子の透明電極として好適に利用することがで
き、その製造コストの削減にも寄与できるものである。
ここで、適用可能な太陽電池としては、特に限定はな
く、例えば、スーパーストレート型,サブストレート型
のいずれにも好適に用いることができる。この場合、単
接合型に限らず、光電変換層を複数層有した多接合型
(タンデム型)の太陽電池であってもよい。また、光電
変換層の材料としては、シリコンなどの無機物系太陽電
池のみならず、酸化チタン等の微粒子表面に色素を吸着
させ、これに伝導層を形成した有機太陽電池であっても
構わない。
【0025】以下、本発明の実施の形態を図面に基づい
て説明する。 [第1実施形態]図1には、本発明の第1実施形態に係
る積層型透明導電膜1が示されている。積層型透明導電
膜1は、無アルカリガラス等からなる基板10上に形成
された触媒層11、第1透明導電層12A、第1表面処
理層13A、第2透明導電層12B、および第2表面処
理層13Bが、それぞれこの順に積層されて構成されて
おり、2層の透明導電層12A,Bおよび2層の表面処
理層13A,Bが交互に積層されて構成されている。
【0026】ここで、触媒層11は、透明導電層12A
を形成するための層であり、センシタイジング−アクチ
ベーティング法(Sn−Pd:2液法)等により形成さ
れたものである。また、透明導電層12A,Bは酸化亜
鉛系の透明材料からなる層である。なお、積層型透明導
電膜1の表面凹凸14は、第1透明導電層12Aの表面
凹凸が増幅されて形成されたものであり、この表面凹凸
14の最大高低差Hは、第1透明導電層12Aの表面凹
凸の最大高低差よりも大きい100nm〜1μmの範囲
となっている。なお、各透明導電層12A,12B、お
よび表面処理層13A,13Bにおける各層の表面凹凸
は、上層にいくほど増大している。
【0027】以上のように構成される積層型透明導電膜
1は、次のように製造される。まず、前処理として、基
板10の脱脂・表面処理を行う。具体的には、アルカリ
性溶液または酸性溶液に界面活性剤を添加した公知の処
理溶液中に基板10を浸漬した後、水洗いして処理溶液
を除去する。これにより、基板10に付着している油脂
分を取り除くとともに、表面の濡れ性を改善することが
できる。
【0028】次に、前処理を行った基板10上に触媒層
11を形成させるが、具体的には、塩化錫と塩酸とから
なるセンシタイザーおよび塩化パラジウムと塩酸とから
なるアクチベーターを用いたセンシタイジング−アクチ
ベーティング法(Sn−Pd:2液法)を用いて、パラ
ジウムを含む触媒を基板10上に付着させる。なお、触
媒層の形成方法として、錫とパラジウムのコロイドで構
成されたキャタリストを用いるキャタリスト−アクセレ
レーター法、アルカリキャスト法等を用いることもでき
る。
【0029】続いて、上記のようにして形成した触媒層
11を有する基板10を、透明導電材料を含む析出液に
浸漬することにより、第1透明導電層12Aを形成す
る。具体的には、0.001〜0.1mol/Lの硝酸
亜鉛・6水和物等の水溶性亜鉛塩、および0.0000
1〜0.1mol/LのDMAB等の還元剤を含有した
pH4〜9、好ましくは5〜7の溶液を20〜85℃、
好ましくは50〜75℃の温度に調整した後、上記基板
10を浸漬し、触媒層11上に酸化亜鉛系の第1透明導
電層12Aを形成させる。
【0030】なお、酸化亜鉛系材料だけでなく、酸化イ
ンジウム系材料も透明導電材料として用いることがで
き、この場合、0.001〜0.1mol/Lの硝酸イ
ンジウム等の水溶性インジウム塩、および0.001〜
0.3mol/Lのトリメチルアミンボラン(以下、T
MABと記す)等の還元剤を含有したpH2〜7、好ま
しくは3〜5.5の溶液を用い、上記温度でめっきを施
せばよい。
【0031】続いて、第1透明導電層12Aの上に、第
1表面処理層13Aを形成させる。具体的には、純水に
In2(SO43等の金属塩を0.1〜50g/L程度
添加した溶液を、pH2〜10、温度20〜40℃に調
整した後、この溶液に上記基板10を、5秒〜5分間浸
漬し、第1透明導電層12A上に第1表面処理層13A
を形成させる。
【0032】次に、第1透明導電層12Aを形成したの
と同様の条件を用いて、第1表面処理層13A上に第2
透明導電層12Bを形成させた後、第1表面処理層13
Aと同様の条件を用いて、第2透明導電層12B上に第
2表面処理層13Bと形成させる。この場合、第2透明
導電層12Bの透明導電材料としては、第1透明導電層
12Aと同様のものでも、異なるものでもよい。
【0033】上記のようにして各層を積層した後、窒
素,アルゴン等の不活性ガス雰囲気下や、水素雰囲気下
等の脱酸素雰囲気下、250〜550℃で5分間以上加
熱処理を施し、積層型透明導電膜1を得る。
【0034】[第2実施形態]図2には、本発明の第2
実施形態に係る光電変換素子であるスーパーストレート
構造の太陽電池2が示されている。太陽電池2は、石英
基板やガラス基板等の透光性を有する材料からなる基板
20上に、第1透明電極21A、光電変換層22、第2
透明電極21B、および金属電極23がこの順に積層さ
れて構成されている。なお、照射光24は、太陽電池特
性測定時に照射する疑似太陽光である。
【0035】ここで、基板20の形状としては、平坦な
ものに限定されず、曲面形状等のその他の形状を採用す
ることもできる。上記第1透明電極21Aは、光閉じ込
め効果を考慮すると、表面凹凸の最大高低差が100n
m〜1μmの範囲にあるものが好ましく、また、プラズ
マCVD装置を用いて光電変換層22を形成する場合、
耐還元性に優れる酸化亜鉛系透明導電材料が好ましいこ
とから、第1透明電極21Aには、本発明の積層型透明
導電膜(第1実施形態の積層型透明導電膜1)を用い
る。なお、その膜厚は、薄いほど透光性に優れるが、電
気的特性との兼ね合いにより、100nm〜5μm、特
に200nm〜2μmとすることが好ましい。
【0036】上記光電変換層22の材料は、結晶性であ
っても非晶質であってもよく、シリコン系薄膜等の無機
材料だけでなく、後述する第4実施形態のような酸化チ
タン等の微粒子の表面に色素を吸着させ、該色素吸着微
粒子の周囲を伝導層によって取り囲んだ有機材料を含む
ものでもよく、いずれも公知のものを用いることができ
る。そして、光電変換層22の構成としては、電気的性
質が光の入射側からpin型でも、nip型でもよく、
これらに用いるp型、n型半導体の膜厚は、それぞれ1
0〜200nm程度が好ましく、i型半導体の膜厚は1
00nm〜4μm程度が好ましい。
【0037】上記第2透明電極21Bは、第1透明電極
21Aと同様、本発明の積層型透明導電膜からなるもの
を用いてもよく、その他の透明導電膜からなるものを用
いてもよい。また、その表面形状は、第1透明電極21
Aと同程度の凹凸を有するものであることが好ましい。
この場合、第2透明電極21Bと金属電極23との界面
で光の散乱が生じるため、光電変換層22側へ戻る光の
光電変換層22中での光路長を増大させることができ、
その結果、太陽電池2の電池特性をさらに向上させるこ
とができる。
【0038】上記金属電極23の材料としては、可視光
域での反射率が高いものが好ましく、例えば、銀、アル
ミニウム、チタン等を好適に用いることができる。ま
た、その膜厚は、光が透過せず、かつ、下地の凹凸を十
分に被覆できる程度の厚みであることが好ましく、10
0nm〜1μmであることが好ましい。
【0039】以上のように構成されたスーパーストレー
ト構造の太陽電池2は、次のように製造される。まず、
基板20を洗浄後、該基板20上に、前述の第1実施形
態の方法により積層型透明導電膜を積層し、第1透明電
極21Aを形成する。この上に、電気的性質がp型、i
型、n型の微結晶シリコン薄膜からなる光電変換層22
をプラズマCVD装置を用いて連続形成する。具体的に
は、上記基板20を100〜350℃の所定温度に加熱
した後、各型に応じたガスを所定流量に調整しつつ、基
板20とカソードとの間に高周波電力を印加し、プラズ
マを発生させることにより微結晶シリコン薄膜からなる
光電変換層22を形成する。
【0040】続いて、光電変換層22上に、スパッタリ
ング法によってITO(酸化インジウムに酸化錫を数重
量%配合した材料)を積層し、第2透明電極21Bを形
成する。この第2透明電極21Bの形成は、予め基板2
0を30〜350℃の所定温度に加熱し、アルゴンに対
する酸素の流量比率を0.001〜0.05に制御しつ
つ、基板20とカソードとの間に300〜500VのD
Cバイアスを印加することにより行われる。最後に、第
2透明電極21B上に、電子ビーム蒸着法により銀等の
金属を積層し、金属電極23を形成する。この金属電極
23の形成にあたっては、30〜350℃の所定温度に
基板20を加熱し、蒸着源である純銀等の純金属に対し
て、電子ビームを照射し、溶融させることにより行われ
る。
【0041】[第3実施形態]図3には、本発明の第3
実施形態に係る光電変換素子であるサブストレート構造
の太陽電池3が示されている。太陽電池3は、基板30
上に、第1金属電極33A、第1透明電極31A、光電
変換層32、第2透明電極31B、および第2金属電極
33Bが、この順に積層されて構成されている。なお、
照射光34は、太陽電池特性測定時に与える疑似太陽光
を示すものである。
【0042】ここで、基板30の材質としては、導電
性、透光性の有無等の制約を受けず、任意の材質のも
の、例えば、SUS、石英、ガラス等を用いることがで
きる。また、基板上を、二酸化珪素や公知の有機材料で
被覆したものを用いることもできる。上記第1金属電極
33Aの材質としては、可視光域で反射率の高いアルミ
ニウム、銀、チタン等を用いることができる。また、そ
の膜厚は、特に限定されるものではないが、100nm
〜1μmであることが好ましい。なお、上記基板が反射
率の高い材料からなる場合、第1金属電極は必ずしも用
いなくともよい。
【0043】第1透明電極31Aは、本発明の積層型透
明導電膜からなるものであり、その表面には、100n
m〜1μmの凹凸が形成されている。また、第1透明電
極31Aの膜厚には、特に制限はないが、透光性と電気
的特性との兼ね合いから、100nm〜5μmであるこ
とが好ましい。なお、上部にシリコン系の光電変換層3
2を形成する場合、耐還元性に優れる酸化亜鉛系透明導
電材料からなる第1透明電極31Aを用いることが好適
である。
【0044】上記光電変換層32は、前記第2実施形態
で説明したものと同様のものを用いることができる。上
記第2透明電極31Bは、第1透明電極31Aと同様、
本発明の積層型透明導電膜からなるものを用いてもよ
く、その他の透明導電膜からなるものを用いてもよい。
また、その膜厚としては、100nm〜5μm程度の範
囲が好ましく、この範囲において、透過スペクトルの極
大値をとる波長と、光電変換層32の分光感度が最大値
となる波長とを一致させるように膜厚を決定することが
好ましい。
【0045】上記第2金属電極33Bの材料としては、
電気的特性に優れるとともに、可視光域での反射率が高
いものが好ましく、例えば、銀、アルミニウム、チタン
等を用いることができる。
【0046】以上のように構成されたサブストレート構
造の太陽電池3は、次のように製造される。まず、基板
30を洗浄後、30〜350℃に加熱し、蒸着源である
純銀等の純金属に対して電子ビームを照射、溶融して、
第1金属電極33Aを100nm〜1μm程度の膜厚に
なるように積層する(電子ビーム蒸着法)。
【0047】その後、第1金属電極33A上に、第1実
施形態と同様の方法により積層型透明導電膜を形成し、
第1透明電極31Aを積層し、続いて、この第1透明電
極31A上に、第2実施形態と同様の方法により電気的
性質がn型、i型、p型の微結晶シリコン薄膜からなる
光電変換層32を積層する。続いて、前記第2実施形態
と同様の条件で、光電変換層32上にITOをスパッタ
リング法で積層し、第2透明電極31Bを形成する。
【0048】最後に、第1金属電極33Aと同様の条件
で、第2透明電極31B上に第2金属電極33Bを形成
する。この場合、金属マスクで金属の堆積領域を限定す
ることで、部分的に第2金属電極33Bを形成する。
【0049】[第4実施形態]図4には、本発明の第4
実施形態に係る光電変換素子である有機太陽電池4が示
されている。有機太陽電池4は、基板40に、透明電極
41、表面に色素45Aが吸着された酸化チタン等から
なる半導体層45、有機ポリシラン等からなる伝導層4
6、および金属電極43をこの順に積層されて構成され
ている。また、照射光44は、太陽電池特性測定時の疑
似太陽光を示すものである。
【0050】ここで、基板40の材質としては、スーパ
ーストレート型の場合は、前記第2実施形態と同様のも
のを、サブストレート型の場合は、前記第3実施形態と
同様のものを用いることができる。上記透明電極41に
は、本発明の積層型透明導電膜が用いられている。ま
た、その膜厚は、特に限定はないが、200nm〜2μ
mであることが好ましい。上記色素45Aには、半導体
層45表面に吸着可能な有機材料等が用いられる。金属
電極43は、前記各実施形態の金属電極と同様の材質か
らなるものである。なお、半導体層45、伝導層46、
金属電極43の膜厚は、特に限定されるものではなく、
必要とする太陽電池4の性能等に応じて適宜設定するこ
とができる。
【0051】以上のように構成された有機太陽電池4
は、次のように製造される。まず、基板40を洗浄後、
第1実施形態と同様の方法により、透明導電膜を積層
し、透明電極41を形成する。次に、酸化チタン粒子等
の有機溶媒懸濁液を、透明電極41上にドクターブレー
ド等を用いて膜厚5〜20μmで塗布し、70〜150
℃で0.1〜1時間予備乾燥させた後、さらに電気炉等
で380〜550℃で0.3〜3時間焼成し、半導体層
45を形成する。
【0052】また、これとは別に調製した有機材料等か
らなる色素45Aをエタノール等の有機溶媒に0.00
01〜0.005mol/Lの濃度になるように溶解さ
せた溶液を調製し、この溶液を50〜100℃に加温す
る。加温した溶液に、先に透明電極41および半導体層
45を形成した基板40を0.5〜2時間浸漬し、半導
体層45を形成する酸化チタン等の粒子表面に色素45
Aを吸着させ、乾燥させる。
【0053】続いて、有機ポリシランをトルエン等の有
機溶媒に溶かした溶液を、半導体層45上に塗布、乾燥
し、伝導層46を形成する。最後に、伝導層46上に金
等の金属を蒸着法で積層し、金属電極43を形成する。
【0054】なお、本発明は、上記各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での
変形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、
前記第1実施形態において、積層型透明導電膜1は、触
媒層11上に、2層の透明導電層12A,Bおよび2層
の表面処理層13A,Bを交互に積層してなるものであ
ったが、これに限られず、3層以上の透明導電層および
表面処理をそれぞれ交互に積層するものでもよい。ま
た、最表面が表面処理層(第2表面処理層13B)とさ
れていたが、透明導電層が最表面であっても構わない。
さらに、加熱処理を脱酸素雰囲気下で行っていたが、こ
れに限定されず、酸素を含む雰囲気下や、大気雰囲気下
で行うこともできる。
【0055】上記第2〜4実施形態では、本発明の透明
導電膜を用いてなる光電変換素子として、スーパースト
レート型太陽電池2、サブストレート型太陽電池3、有
機太陽電池4に単接合型太陽電池を採用していたが、こ
れに限定されず、複数の光電変換層(例えば、pin型
光電変換層)を有しているタンデム型太陽電池に用いる
ことができ、この場合、前記第2〜4実施形態のよう
に、透明電極を、電流収集を行う入射光側または裏面側
に用いるだけでなく、各光電変換層の間に挿入すること
もできる。その他、本発明を実施する際の具体的な構造
および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内でそ
の他の構造、形状等としてもよい。
【0056】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。
【0057】[1]透明導電膜 [実施例1〜6]前記第1実施形態に示した積層型透明導
電膜1を以下の方法により作製した。基板10として無
アルカリガラス(7059ガラス、コーニング社製)を
用い、該基板10を、アサヒクリーナーC−4000
(上村工業(株)製)の50g/L水溶液に、50℃で
5分間浸漬し、表面脱脂および表面調製を行った後、該
基板10を、25℃の水で15秒間洗浄した。
【0058】次に、2価の錫イオンを含有するセンシタ
イザーS−10X(上村工業(株)製)100ml/L
水溶液および塩酸(35wt%)35ml/L水溶液か
らなるセンシタイジング溶液を20℃に保ち、この溶液
中に、上記基板10を1分間浸漬した。このセンシタイ
ジング処理後、基板10を25℃の純水で15秒間洗浄
した。さらに、パラジウムイオンを含有するアクチベー
ターA−10X(上村工業(株)製)100ml/L水
溶液を20℃に保ち、この溶液中に基板10を1分間浸
漬し、触媒層11を形成した(Sn−Pd:2液法)
後、触媒層11を形成した基板10を25℃の水で15
秒間洗浄した。
【0059】その後、0.1mol/Lの硝酸亜鉛・6
水和物と、0.01mol/Lのジメチルアミンボラン
(DMAB)からなる水溶液をpH6.3、68℃に調
整し、基板10をこの溶液中に30分間浸漬し、酸化亜
鉛からなる第1透明導電層12Aを形成した。ここで、
得られた第1透明導電層12Aの平均膜厚は200nm
であった。第1透明導電層12Aの形成後、In2(S
43を表1に記載の所定量濃度となるように純水に添
加し、表1に記載する時間、基板10を浸漬することに
より、インジウムを含有する第1表面処理層13Aを形
成した。
【0060】さらに、第1透明導電層12Aを形成した
のと同じ溶液中に、基板10を1時間浸漬し、平均膜厚
200nmの酸化亜鉛からなる第2透明導電層12Bを
形成した後、各実施例について第1表面処理層13Aと
同様の条件で第2表面処理層13Bを形成した。このよ
うにして各層を形成した後、窒素雰囲気下、470℃で
20分間焼成し、積層型透明導電膜1を得た。
【0061】
【表1】
【0062】[比較例1]図6に、比較例1で作製した積
層型透明導電膜5を示す。積層型透明導電膜5は、基板
50上に積層された触媒層51、この触媒層51上に積
層された透明導電層52、およびこの透明導電層52上
に積層された表面処理層53を備えて構成されている。
この積層型透明導電膜5の作製にあたり、触媒層51お
よび表面処理層53は、実施例1の触媒層11および第
1表面処理層13Aと同様の条件で形成した。また、析
出時間を2時間とした以外は、実施例1の第1透明導電
層12Aと全て同じ条件で、平均膜厚400nmの透明
導電層52を形成した。
【0063】上記実施例1〜6で得られた積層型透明導
電膜1について、積層型透明導電膜1、第1表面処理層
13A、第2透明導電層12Aの各表面凹凸の最大高低
差、および比較例1の積層型透明導電膜5、表面処理層
53の各表面凹凸の最大高低差を測定した。その結果を
表2に示す。また、実施例1〜6,比較例1で得られた
積層型透明導電膜1,5の作製後の比抵抗を測定した結
果と、環境試験実施後の比抵抗の変動率とを併せて表2
に示す。なお、表面凹凸の最大高低差は、原子間力顕微
鏡を用いて測定した結果であるが、この値は、走査型顕
微鏡や透過型顕微鏡の断面観察からでも算出することが
可能である。また、比抵抗値は、4探針法から測定した
シート抵抗と、表面粗さ計によって測定した膜厚(予め
ウェットエッチングで作製した膜に段差を形成した)を
乗じた計算値であり、比抵抗の変動率とは、温度60
℃、湿度90%、大気雰囲気中での条件下で240h放
置した後の比抵抗値の変化を示すものであり、下記式 [((試験後の比抵抗)−(試験前の比抵抗))/(試験前の比
抵抗)]×100(%) より算出したものである。
【0064】
【表2】
【0065】表2に示されるように、各実施例では、第
1表面処理層上に第2透明導電層を形成することによっ
て、その表面凹凸の最大高低差が大幅に増幅されている
ことがわかる。すなわち、表面処理層の上部に透明導電
層を形成することにより、光閉じ込め効果を発揮するよ
うな適度な凹凸を有する透明導電膜を形成することがで
きることがわかる。
【0066】一方、比抵抗の結果を見ると、各実施例で
得られた透明導電膜の方が、比較例1で得られた透明導
電膜よりも、比抵抗が若干小さく、電気的特性が向上し
ていることがわかる。この結果は、各実施例の透明導電
膜を作製する際に行っていた加熱処理(焼成)工程によ
り、第2透明導電層中に、第1,2表面処理層から含有
金属であるインジウムの一部が拡散し、酸化亜鉛の亜鉛
サイトに置換して生じたドーピング効果を含んでいると
考えられる。また、実施例1〜6では、比較例1に対し
て、比抵抗の変動率、すなわち比抵抗の上昇率が小さ
く、より信頼性に優れたものといえる。これは、実施例
1〜6の積層型透明導電膜が、複数の表面処理層を有し
ているため、雰囲気酸素などの外部からの影響を抑制す
る効果がより高かった結果であると考えられる。
【0067】[2]スーパーストレート型太陽電池 [実施例7]前記第2実施形態に示したスーパーストレー
ト型太陽電池2を以下の方法により作製した。基板20
として、無アルカリガラス(7059ガラス、コーニン
グ社製)を用い、この基板20上に前記実施例2と同様
の手法により、透明導電膜を積層し、第1透明電極21
Aを形成した。続いて、第1透明電極21Aを形成した
基板20上に電気的性質がp型、i型、n型の微結晶シ
リコン薄膜からなる光電変換層22をプラズマCVD装
置を用いて連続形成した。具体的には、上記基板20を
220℃に加熱した後、基板20とカソードとの間に高
周波電圧を印加し、プラズマを発生させることにより微
結晶シリコン薄膜からなる光電変換層22を形成した。
具体的な光電変換層22の形成パラメータを表3に示
す。
【0068】
【表3】
【0069】続いて、光電変換層22を形成した基板2
0を220℃に加熱し、酸素とアルゴンとの流量をそれ
ぞれ1.4cm3/min、250cm3/minに制御
しつつ、基板20とカソードとの間に450VのDCバ
イアスを印加し、光電変換層22上にITO(酸化イン
ジウムに酸化錫を数重量%含有した材料)をスパッタリ
ングすることで、第2透明電極21Bを形成した。最後
に、第2透明電極21Bを形成した基板20を180℃
に加熱し、蒸着源である純銀に対して、電子ビームを照
射して溶融させ、第2透明電極21B上に500nmの
銀膜を積層して金属電極23を形成し、スーパーストレ
ート型太陽電池2を得た。
【0070】得られた太陽電池2にAM−1.5(10
0mW/cm2)の光24を基板20側から照射し、太
陽電池特性を測定した。結果を表4に示す。なお、短絡
電流密度、開放電圧、曲線因子、変換効率は、日本工業
規格(JIS)C8934のアモルファス太陽電池セル
出力測定方法に基づき測定を実施したものである。短絡
電流密度は、この規格の短絡電流(ISC)を作製した
太陽電池のセル面積(非発電領域を含む)で除したもの
である。
【0071】[比較例2]上記比較例1の透明導電膜を第
1透明電極として用いた以外は、実施例7と同様にして
スーパーストレート型太陽電池を作製した。得られた太
陽電池に実施例7と同様の光を照射し、太陽電池特性を
測定した。結果を表4に併せて示す。
【0072】
【表4】
【0073】表4に示されるように、実施例7の太陽電
池は、本発明の透明導電膜、すなわち、光閉じ込め効果
に優れた低抵抗の透明導電膜を第1透明電極に用いてい
るから、比較例2の太陽電池よりも、短絡電流密度等の
各種太陽電池特性に優れていることがわかる。なお、表
4に示してはいないが、上述した実施例1,3〜6の透
明導電膜を用いた太陽電池においても、本比較結果と同
様の傾向が得られている。
【0074】[3]サブストレート型太陽電池 [実施例8]前記第3実施形態に示したサブストレート型
太陽電池3を以下の方法により作製した。基板30とし
て、無アルカリガラス(7059ガラス、コーニング社
製)を用いた。この基板30を洗浄後、180℃に加
熱、保持した状態で、蒸着源である純銀に対して電子ビ
ームを照射し、溶融させ、基板30表面に膜厚300n
mの銀膜を積層し、第1金属電極33Aを形成した。
【0075】続いて、上記実施例2と同様の条件で積層
型透明導電膜1を第1金属電極33A上に積層し、第1
透明電極31Aを形成した。次に、上記表6と同一の条
件を用い、第1透明電極31A上に微結晶シリコン薄膜
を積層し、光電変換層32を形成した。なお、p型、i
型、n型の形成順序については、n型、i型、p型とし
た。さらに、光電変換層32を形成した基板30を20
0℃に加熱し、酸素とアルゴンとの流量をそれぞれ1.
4cm3/min、250cm3/minに制御しつつ、
基板30とカソードとの間に450VのDCバイアスを
印加し、光電変換層32上にITOをスパッタリングす
ることで、第2透明電極31Bを形成した。
【0076】最後に、第1金属電極33Aと同一の条件
を用いて第2金属電極33Bを形成し、サブストレート
型太陽電池3を得た。この際、金属マスクで銀の堆積領
域を限定することで、第2金属電極33Bを第2透明電
極31B上に選択的に形成した。得られた太陽電池3に
AM−1.5(100mW/cm2)の光34を照射
し、太陽電池特性を測定した。結果を表5に示す。な
お、各評価項目の測定法は実施例7と同様である。
【0077】[比較例3]上記比較例1の透明導電膜を第
1透明電極として用いた以外は、実施例8と同様にして
サブストレート型太陽電池を作製した。得られた太陽電
池に実施例8と同様の光を照射し、太陽電池特性を測定
した。結果を表5に併せて示す。
【0078】
【表5】
【0079】表5に示されるように、実施例8の太陽電
池は、本発明の透明導電膜、すなわち、光閉じ込め効果
に優れた低抵抗の透明導電膜を第1透明電極に用いてい
るから、比較例3の太陽電池よりも、短絡電流密度等の
各種太陽電池特性に優れていることがわかる。なお、表
5に示してはいないが、上述した実施例1,3〜6の透
明導電膜を用いた太陽電池においても、本比較結果と同
様の傾向が得られている。
【0080】[4]有機太陽電池 [実施例9]前記第4実施形態に示した有機太陽電池4を
以下の方法により作製した。基板40として無アルカリ
ガラス(7059ガラス、コーニング社製)を用い、実
施例3と同様の条件で透明導電膜を基板40上に積層
し、透明電極41を形成した。なお、透明電極41の表
面凹凸の最大高低差は実施例2と同様であった。次に、
市販の酸化チタン粒子(テイカ(株)製、平均粒子径3
0nm)4.0gとジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル20mlとを、硬質ガラスビーズを使用してペイ
ントシェイカーにより6時間分散させることによって酸
化チタン懸濁液を調製し、この懸濁液をドクターブレー
ドを用いて透明電極41上に塗布した。塗布後、100
℃で30分間予備乾燥し、続いて電気炉中で500℃、
40分間焼成することで、膜厚9μm程度の酸化チタン
からなる半導体層45を形成した。
【0081】これとは別に、色素45Aとして、ルテニ
ウム(4,4’−ジカルボキシル−2,2’−ビピリジ
ン)2(NCS)2をエタノールに、濃度5×10-4mo
l/Lとなるように溶解させた。この溶液を60℃に加
熱、保持し、上述の半導体層45を形成した基板40を
60分間浸漬し、酸化チタンの表面に色素45Aを吸着
させた後、自然乾燥させた。
【0082】この後、フェニルメチルポリシラン(重量
平均分子量110,000)のトルエン溶液(5重量
%)を、半導体層45上に塗布し、減圧乾燥して伝導層
46を形成した。最後に、伝導層46上に、蒸着法によ
り金膜を積層して金属電極43を形成し、有機太陽電池
4を得た。このようにして作製した有機太陽電池4に、
AM−1.5(100mW/cm 2)の光44を照射
し、太陽電池特性を測定したところ、変換効率は3.2
%であった。なお、測定法は、上記実施例7と同様であ
る。
【0083】[比較例4]上記比較例1の透明導電膜を透
明電極として用いた以外は、実施例9と同様にして有機
太陽電池を作製した。得られた太陽電池に実施例14と
同様の光を照射し、太陽電池特性を測定したところ、変
換効率は3.0%と、実施例9より低い値であった。こ
の差は、主として短絡電流密度の差(比較例4では実施
例9の93%の値)から生じるものであり、実施例9の
透明電極が発揮する光閉じ込め効果に起因するものであ
る。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、基板表面に形成された
触媒層、該触媒層上に形成された2層以上の透明導電
層、および該透明導電層表面を改質する2層以上の表面
処理層をそれぞれ有し、透明導電層および表面処理層が
交互に積層されるとともに、表面凹凸の最大高低差が1
00nm〜1μmの範囲である透明導電膜であるから、
高い電気的特性を有するとともに、優れた光閉じ込め効
果を発揮するので、光電変換素子に好適に利用でき、高
い変換効率を有する種々の太陽電池を得ることができ
る。また、本発明の透明導電膜は、無電解めっき法によ
って形成することができるから、製造コストの低減化を
図ることができ、その結果、該透明導電膜を用いた光電
変換素子(太陽電池)を低コストで製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る積層型透明導電膜
を示す断面概略図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係るスーパーストレー
ト型太陽電池を示す断面概略図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係るサブストレート型
太陽電池を示す断面概略図である。
【図4】本発明の第4実施形態に係る有機太陽電池を示
す断面概略図である。
【図5】太陽電池の変換効率と透明電極の表面における
凹凸の最大高低差との相関関係を示すグラフである。
【図6】比較例に係る積層型透明導電膜の断面概略図で
ある。
【符号の説明】
1 積層型透明導電膜 2,3,4 太陽電池(光電変換素子) 10,20,30,40 基板 11 触媒層 12A 第1透明導電層(透明導電層) 12B 第2透明導電層(透明導電層) 13A 第1表面処理層(表面処理層) 13B 第2表面処理層(表面処理層) 14 表面凹凸 21A,31A 第1透明電極 21B,31B 第2透明電極 22,32 光電変換層 23,43 金属電極 33A 第1金属電極 33B 第2金属電極 24,34,44 照射光 41 透明電極 45 半導体層 45A 色素 46 伝導層 H 最大高低差
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村本 昌彦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 村上 透 大阪府牧方市出口一丁目5番1号 上村工 業株式会社中央研究所内 (72)発明者 西條 義司 大阪府牧方市出口一丁目5番1号 上村工 業株式会社中央研究所内 (72)発明者 田邉 克久 大阪府牧方市出口一丁目5番1号 上村工 業株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4F100 AA25 AA28 AA36D AG00 AR00B AR00C AR00E AS00D AS00E AT00A BA05 BA07 BA10A BA10E DD01C DD01D EJ41 EJ64D EJ64E GB41 JG01C JL08B JN01C JN01D JN01E 4G059 AA08 AB05 AB11 AC12 AC22 GA02 GA04 GA14 5F051 AA04 BA13 BA14 CB11 DA04 FA02 FA04 FA06 FA19 5G307 FA01 FB01 FC10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に形成された触媒層、該触媒層
    上に形成された2層以上の透明導電層、および該透明導
    電層表面を改質する2層以上の表面処理層をそれぞれ有
    し、 前記透明導電層および表面処理層が交互に積層されると
    ともに、表面凹凸の最大高低差が100nm〜1μmの
    範囲であることを特徴とする積層型透明導電膜。
  2. 【請求項2】 前記透明導電層および表面処理層におけ
    る各層の表面凹凸の最大高低差は、前記基板から上層に
    なるにつれて増大することを特徴とする請求項1記載の
    積層型透明導電膜。
  3. 【請求項3】 前記表面処理層は、金属元素のカチオン
    を含む溶液中に浸漬することで形成されたことを特徴と
    する請求項1または2記載の積層型透明導電膜。
  4. 【請求項4】 前記表面処理層は、該表面処理層と隣接
    する前記透明導電層中でドーパントとして作用する金属
    元素を含有していることを特徴とする請求項1,2また
    は3記載の積層型透明導電膜。
  5. 【請求項5】 前記透明導電層および表面処理層をそれ
    ぞれ2層以上積層した後、加熱処理を施してなることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の積層
    型透明導電膜。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    積層型透明導電膜を用いてなることを特徴とする光電変
    換素子。
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