JP2003127832A - 建設機械の盗難防止装置 - Google Patents
建設機械の盗難防止装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 エンジン停止時に盗難防止装置を作動させた
状態で建設機械をシステムダウンさせた場合、すなわち
キースイッチをオンにし、かつ正しい暗証番号を入力し
た場合にのみ制動解除が可能な場合において、メインコ
ントローラの電源がカットされても制動を解除できない
建設機械の盗難防止装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 エンジンと該エンジンにより駆動される
メインポンプと該メインポンプからの圧油により駆動さ
れるアクチュエータと前記エンジンを始動・停止するキ
ースイッチと暗証番号入力装置と車体コントローラ及び
前記エンジンの燃料流量を制御するガバナの動作を電気
信号を用いて制御する為の燃料制御コントローラを有す
る電気回路を含む建設機械において、前記エンジンのガ
バナを燃料制御コントローラを介して前記車体コントロ
ーラに接続し、車体コントローラの電源がカットされた
場合に燃料制御コントローラからガバナへの燃料噴射量
信号により燃料をカットすることにより建設機械の盗難
を防止する。
状態で建設機械をシステムダウンさせた場合、すなわち
キースイッチをオンにし、かつ正しい暗証番号を入力し
た場合にのみ制動解除が可能な場合において、メインコ
ントローラの電源がカットされても制動を解除できない
建設機械の盗難防止装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 エンジンと該エンジンにより駆動される
メインポンプと該メインポンプからの圧油により駆動さ
れるアクチュエータと前記エンジンを始動・停止するキ
ースイッチと暗証番号入力装置と車体コントローラ及び
前記エンジンの燃料流量を制御するガバナの動作を電気
信号を用いて制御する為の燃料制御コントローラを有す
る電気回路を含む建設機械において、前記エンジンのガ
バナを燃料制御コントローラを介して前記車体コントロ
ーラに接続し、車体コントローラの電源がカットされた
場合に燃料制御コントローラからガバナへの燃料噴射量
信号により燃料をカットすることにより建設機械の盗難
を防止する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建設機械の盗難
防止装置に関するものである。 【0002】 【従来技術】従来、建設機械本体の作動を開始するに際
し、エンジンのキースイッチをオンにするだけでなく、
暗証番号を入力して暗証番号がコントローラの記憶部に
記憶されている番号と一致した場合にのみ機械本体の作
動を可能とするものがあった。一方、エンジンを停止さ
せる場合としては、その日の作業を終了しエンジンを停
止させる場合と、未だ作業の途中であるがオペレータが
運転席を離れるために危険防止の観点からエンジンを停
止しなければならない場合があり、後者の場合はエンジ
ンを始動する度に暗証番号を入力しなければならず大変
である。そのため出願人はエンジン停止時に盗難防止装
置を作動させた状態でシステムダウンさせた場合はキー
スイッチをオンにし、かつ正しい暗証番号を入力した場
合にのみ旋回ブレーキの制動が解除され、一方、盗難防
止装置を解除した状態でシステムダウンさせた場合はキ
ースイッチのオンだけでブレーキの制動を解除できるよ
うにして暗証番号を入力することなくアクチュエータの
駆動を可能とする発明を特願平10−203913とし
て特許出願した。しかし、盗難防止装置を作動させた状
態でシステムダウンさせた場合は正しい暗証番号を入力
しなければ制動が解除されないためアクチュエータは駆
動しないが、コントローラの電源をカットした場合は電
磁弁のソレノイド制御部に通電されずアクチュエータの
駆動が可能になり、盗難を防止できないという問題が生
じた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
みなされたものであり、その目的はエンジン停止時に盗
難防止装置を作動させた状態で建設機械をシステムダウ
ンさせた場合、すなわちキースイッチをオンにし、かつ
正しい暗証番号を入力した場合にのみ制動解除が可能な
場合において、メインコントローラの電源がカットされ
ても制動を解除できない建設機械の盗難防止装置を提供
することを課題とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、請求項1記載の発明は、エンジンと該エンジンによ
り駆動されるメインポンプと該メインポンプからの圧油
により駆動されるアクチュエータと前記エンジンを始動
・停止するキースイッチと暗証番号入力装置と車体コン
トローラ及び前記エンジンの燃料流量を制御するガバナ
の動作を電気信号を用いて制御する為の燃料制御コント
ローラを有する電気回路を含む建設機械において、前記
エンジンのガバナを燃料制御コントローラを介して前記
車体コントローラに接続し、車体コントローラの電源が
カットされた場合に燃料制御コントローラからガバナへ
の燃料噴射量信号により燃料をカットするようにした建
設機械の盗難防止装置である。 【0005】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図1に基づ
いて説明する。図1は本発明の実施形態に係る盗難防止
装置の電気・油圧回路図を示す。 【0006】図1において、1はメインポンプでエンジ
ン2により駆動される。3は走行油圧モータであり、該
走行油圧モータ3とメインポンプ1の間には方向切換弁
4が介装され、該方向切換弁4の上流側がメイン一次圧
配管5によりメインポンプ1と接続され、方向切換弁4
の下流側がメイン二次圧配管6,7により走行油圧モー
タ3と接続されている。8はパイロットポンプであり、
該パイロットポンプ8と前記方向切換弁4のパイロット
制御部4a、4bとの間にはパイロット弁9が介装さ
れ、該パイロット弁9を構成する減圧弁9a、9bとパ
イロットポンプ8はパイロット一次圧配管10により接
続され、減圧弁9a、9bと前記方向切換弁4のパイロ
ット制御部4a、4bがパイロット二次圧配管11,1
2により夫々接続されている。また、前記走行油圧モー
タ3の出力軸には該走行油圧モータ3を制動する走行ブ
レーキ13が装着され、シリンダ13aとピストン13
bから構成される走行ブレーキ13のロッド押出側には
バネ13cが内挿され、ロッド引込側13dは電磁切換
弁14に接続され、該電磁切換弁14のPポートはパイ
ロットポンプ8に接続され、また、電磁切換弁14のT
ポートはタンク15に接続されている。そして前記エン
ジン2にはガバナ16が装着され、該ガバナ16は燃料
制御コントローラ17を介して通信回路18により車体
コントローラ19に接続されている。燃料制御コントロ
ーラ17はガバナ16の燃料噴射量を制御するものであ
り、車体コントローラ19は建設機械の動作を制御する
もので、燃料制御コントローラ17及び車体コントロー
ラ19には共に不揮発性メモリ17a、19aが夫々内
蔵されている。該不揮発性メモリ17a,19aは蓄え
られた情報を保持するのにエネルギーを必要としない記
憶装置で、電源が切れても蓄えられた情報が消滅しない
ことが特徴である。そして車体コントローラ19には前
記電磁切換弁14のポジションA側ソレノイド制御部1
4a、ポジションB側ソレノイド制御部14b、キース
イッチ20、暗証番号入力装置21、バッテリー22及
びバッテリーリレー23が夫々接続され、また、前記メ
イン一次圧配管5の分岐管路24に設けた圧力スイッチ
25も接続されている。 【0007】次に本発明の作用を説明する。先ず、走行
油圧モータ3の作動時においては、パイロット弁9の操
作レバーを前進又は後進の何れかに入れるとパイロット
ポンプ8からのパイロット圧はパイロット弁9の減圧弁
9a又は9bを介して方向切換弁4のパイロット制御部
4a又は4bに導出され、方向切換弁4を切り換える。
そして、メインポンプ1の圧油をメイン一次圧配管5及
び方向切換弁4を介してメイン二次圧配管6又は7によ
り走行油圧モータ3に導き、該走行油圧モータ3を前進
又は後進させる。その際、圧力スイッチ25がオンにな
り、その信号が車体コントローラ19に導出されるが、
電磁切換弁14のソレノイド制御部14aには通電され
ないように構成されている。そのため電磁切換弁14は
バネの付勢力によりポジションAに保持され、前記走行
ブレーキ13のロッド引込側13dにパイロットポンプ
8からの圧油が導出され、走行ブレーキ13のバネ13
cを圧縮して制動は解除され、走行が可能となる。 【0008】一方、走行を停止させる場合は、パイロッ
ト弁9の操作レバーを中立に戻すとパイロットポンプ8
のパイロット圧はパイロット弁9の減圧弁9a、9bで
遮断されるため、方向切換弁4は中立位置に切り換わ
り、メインポンプ1からの走行油圧モータ3への圧油は
方向切換弁4の中立流路を介してタンク15に戻ると共
に、圧力スイッチ24にも圧油が作用しないため圧力ス
イッチ24はオフとなるが、圧力スイッチ24がオフの
場合に車体コントローラ19から電磁切換弁14のソレ
ノイド制御部14aに通電されるように構成されてい
る。そのため電磁切換弁14はポジションBに切り換わ
り、パイロットポンプ8の圧油は電磁切換弁14で遮断
されると共に、走行ブレーキ13のロッド引込側13d
の油は電磁切換弁14を介してタンク15に戻るため走
行ブレーキ13はバネ13cにより付勢されて制動さ
れ、ロックされる。 【0009】この状態からエンジン1を停止し作業を終
了させる場合、キースイッチ20のオフ信号が車体コン
トローラ19に送られ、該車体コントローラ19ではキ
ースイッチ20からのオフ信号を受信してから一定時間
(t秒)後にエンジン停止信号をバッテリーリレー23
に導出し、バッテリー22の電源をカットする所謂電源
カット遅延機能を有するのであるが、キースイッチ20
をオフにして一定時間(t秒)経過させてエンジン2を
停止し制動解除状態でシステムダウンさせ、この状態を
車体コントローラ19の不揮発性メモリ19aに記憶さ
せる。そして、この状態からエンジン2を始動させる場
合は盗難防止機能は無効で、キースイッチをオンにすれ
ばエンジン2は始動し、暗証番号入力装置からの暗証番
号の入力の有無に拘わらず車体コントローラ19から電
磁切換弁14のソレノイド制御部14aに通電されない
ように構成されている。そのため電磁切換弁14はポジ
ションAに切り換えられ、パイロットポンプ8の圧油が
電磁切換弁14を介して走行ブレーキ13のロッド引込
側13dに導出され、走行ブレーキ13は解除され、走
行油圧モータ3は走行可能となる。 【0010】一方、キースイッチ20をオフにして一定
時間(t秒)以内にキースイッチ20をオン・オフさせ
てエンジン2を停止し、走行ブレーキ13を制動状態で
システムダウンさせた場合は、この状態を車体コントロ
ーラ19の不揮発性メモリ17a及び19aに記憶させ
る。そして、この状態からエンジン2を始動させる場合
は盗難防止機能は有効で、キースイッチ20をオンにし
ても暗証番号入力装置21から暗証番号が入力されなけ
れば車体コントローラ19から電磁切換弁14のソレノ
イド制御部14aに通電されるように構成されている。
そのため電磁切換弁14はポジションBに切り換えら
れ、パイロットポンプ8の圧油は電磁切換弁14で遮断
されると共に、走行ブレーキ13のロッド引込側13d
の油はタンク15に戻り、走行油圧モータ3は走行ブレ
ーキ13により制動され、走行油圧モータ3は走行不能
となる。この場合でも暗証番号入力装置21から正しい
暗証番号が入力されれば車体コントローラ19から電磁
切換弁14のソレノイド制御部14aへの通電が解除さ
れる構成となっているため、電磁切換弁14はポジショ
ンAに切り換わり走行ブレーキ13は解除され、走行油
圧モータ3は走行可能となる。 【0011】ところで、制動状態でシステムダウンさせ
た場合において車体コントローラ19の電源をカットし
た場合は該車体コントローラ19から電磁切換弁14の
ソレノイド制御部14aに通電されないのでバネの付勢
力により電磁切換弁14はポジションAに切り換わり、
パイロットポンプ8の圧油は電磁切換弁14を介して走
行ブレーキ13のロッド引込側13dに導かれ走行ブレ
ーキ13は解除され、走行油圧モータ3は走行可能とな
る。すなわち制動状態でシステムダウンしても車体コン
トローラ19の電源がカットされた場合は制動解除状態
と同じ状態になり、建設機械の作動が可能になり、盗難
を防止できないことになる。 【0012】しかし、燃料制御コントローラ17の不揮
発性メモリ17aにキースイッチ20をオフにして一定
時間(t秒)以内にキースイッチ20をオン・オフさせ
てエンジン2を停止し、制動状態でシステムダウンさせ
た状態を記憶させ、この状態で次回のエンジン始動時に
車体コントローラ19より制動解除信号を受けた場合、
燃料コントローラ17はエンジン2のガバナ16の制御
を開始することによってエンジン2の始動を可能にする
様に構成されている。一方、燃料制御コントローラ17
の不揮発性メモリ17aにキースイッチ20をオフにし
て一定時間(t秒)以内にキースイッチ20をオン・オ
フさせてエンジン2を停止し、制動状態でシステムダウ
ンさせた状態を記憶させ、この状態で次回のエンジン始
動時に車体コントローラ19より制動解除信号を受けて
いない場合、燃料制御コントローラ17はガバナ16の
制御を開始しないように構成されている為、エンジン2
を始動させることができない。この場合は車体コントロ
ーラ19の電源をカットした場合でも制動解除信号が燃
料制御コントローラ17に入力されない為、エンジン2
を始動させることができずに走行を始めとする全ての操
作が不可能になり、建設機械の盗難を防止することがで
きる。また、ここで燃料制御コントローラ17の電源を
カットした場合は、ガバナ16の制御が行われない為、
エンジン2を始動できない。 【0013】尚、本発明の精神を逸脱しない限り種々の
改変を為すことができ、本発明が該改変されたものに及
ぶことは当然である。 【0014】 【発明の効果】この発明は、上記一実施例に於いて詳述
した構成により、車体コントローラの電源がカットされ
て盗難防止装置が解除された場合においてもガバナの燃
料噴射量制御が行われないことにより、建設機械の全動
作を不能とすることができるため、建設機械の盗難を防
止できるというきわめて顕著な効果を奏する。
防止装置に関するものである。 【0002】 【従来技術】従来、建設機械本体の作動を開始するに際
し、エンジンのキースイッチをオンにするだけでなく、
暗証番号を入力して暗証番号がコントローラの記憶部に
記憶されている番号と一致した場合にのみ機械本体の作
動を可能とするものがあった。一方、エンジンを停止さ
せる場合としては、その日の作業を終了しエンジンを停
止させる場合と、未だ作業の途中であるがオペレータが
運転席を離れるために危険防止の観点からエンジンを停
止しなければならない場合があり、後者の場合はエンジ
ンを始動する度に暗証番号を入力しなければならず大変
である。そのため出願人はエンジン停止時に盗難防止装
置を作動させた状態でシステムダウンさせた場合はキー
スイッチをオンにし、かつ正しい暗証番号を入力した場
合にのみ旋回ブレーキの制動が解除され、一方、盗難防
止装置を解除した状態でシステムダウンさせた場合はキ
ースイッチのオンだけでブレーキの制動を解除できるよ
うにして暗証番号を入力することなくアクチュエータの
駆動を可能とする発明を特願平10−203913とし
て特許出願した。しかし、盗難防止装置を作動させた状
態でシステムダウンさせた場合は正しい暗証番号を入力
しなければ制動が解除されないためアクチュエータは駆
動しないが、コントローラの電源をカットした場合は電
磁弁のソレノイド制御部に通電されずアクチュエータの
駆動が可能になり、盗難を防止できないという問題が生
じた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
みなされたものであり、その目的はエンジン停止時に盗
難防止装置を作動させた状態で建設機械をシステムダウ
ンさせた場合、すなわちキースイッチをオンにし、かつ
正しい暗証番号を入力した場合にのみ制動解除が可能な
場合において、メインコントローラの電源がカットされ
ても制動を解除できない建設機械の盗難防止装置を提供
することを課題とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、請求項1記載の発明は、エンジンと該エンジンによ
り駆動されるメインポンプと該メインポンプからの圧油
により駆動されるアクチュエータと前記エンジンを始動
・停止するキースイッチと暗証番号入力装置と車体コン
トローラ及び前記エンジンの燃料流量を制御するガバナ
の動作を電気信号を用いて制御する為の燃料制御コント
ローラを有する電気回路を含む建設機械において、前記
エンジンのガバナを燃料制御コントローラを介して前記
車体コントローラに接続し、車体コントローラの電源が
カットされた場合に燃料制御コントローラからガバナへ
の燃料噴射量信号により燃料をカットするようにした建
設機械の盗難防止装置である。 【0005】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図1に基づ
いて説明する。図1は本発明の実施形態に係る盗難防止
装置の電気・油圧回路図を示す。 【0006】図1において、1はメインポンプでエンジ
ン2により駆動される。3は走行油圧モータであり、該
走行油圧モータ3とメインポンプ1の間には方向切換弁
4が介装され、該方向切換弁4の上流側がメイン一次圧
配管5によりメインポンプ1と接続され、方向切換弁4
の下流側がメイン二次圧配管6,7により走行油圧モー
タ3と接続されている。8はパイロットポンプであり、
該パイロットポンプ8と前記方向切換弁4のパイロット
制御部4a、4bとの間にはパイロット弁9が介装さ
れ、該パイロット弁9を構成する減圧弁9a、9bとパ
イロットポンプ8はパイロット一次圧配管10により接
続され、減圧弁9a、9bと前記方向切換弁4のパイロ
ット制御部4a、4bがパイロット二次圧配管11,1
2により夫々接続されている。また、前記走行油圧モー
タ3の出力軸には該走行油圧モータ3を制動する走行ブ
レーキ13が装着され、シリンダ13aとピストン13
bから構成される走行ブレーキ13のロッド押出側には
バネ13cが内挿され、ロッド引込側13dは電磁切換
弁14に接続され、該電磁切換弁14のPポートはパイ
ロットポンプ8に接続され、また、電磁切換弁14のT
ポートはタンク15に接続されている。そして前記エン
ジン2にはガバナ16が装着され、該ガバナ16は燃料
制御コントローラ17を介して通信回路18により車体
コントローラ19に接続されている。燃料制御コントロ
ーラ17はガバナ16の燃料噴射量を制御するものであ
り、車体コントローラ19は建設機械の動作を制御する
もので、燃料制御コントローラ17及び車体コントロー
ラ19には共に不揮発性メモリ17a、19aが夫々内
蔵されている。該不揮発性メモリ17a,19aは蓄え
られた情報を保持するのにエネルギーを必要としない記
憶装置で、電源が切れても蓄えられた情報が消滅しない
ことが特徴である。そして車体コントローラ19には前
記電磁切換弁14のポジションA側ソレノイド制御部1
4a、ポジションB側ソレノイド制御部14b、キース
イッチ20、暗証番号入力装置21、バッテリー22及
びバッテリーリレー23が夫々接続され、また、前記メ
イン一次圧配管5の分岐管路24に設けた圧力スイッチ
25も接続されている。 【0007】次に本発明の作用を説明する。先ず、走行
油圧モータ3の作動時においては、パイロット弁9の操
作レバーを前進又は後進の何れかに入れるとパイロット
ポンプ8からのパイロット圧はパイロット弁9の減圧弁
9a又は9bを介して方向切換弁4のパイロット制御部
4a又は4bに導出され、方向切換弁4を切り換える。
そして、メインポンプ1の圧油をメイン一次圧配管5及
び方向切換弁4を介してメイン二次圧配管6又は7によ
り走行油圧モータ3に導き、該走行油圧モータ3を前進
又は後進させる。その際、圧力スイッチ25がオンにな
り、その信号が車体コントローラ19に導出されるが、
電磁切換弁14のソレノイド制御部14aには通電され
ないように構成されている。そのため電磁切換弁14は
バネの付勢力によりポジションAに保持され、前記走行
ブレーキ13のロッド引込側13dにパイロットポンプ
8からの圧油が導出され、走行ブレーキ13のバネ13
cを圧縮して制動は解除され、走行が可能となる。 【0008】一方、走行を停止させる場合は、パイロッ
ト弁9の操作レバーを中立に戻すとパイロットポンプ8
のパイロット圧はパイロット弁9の減圧弁9a、9bで
遮断されるため、方向切換弁4は中立位置に切り換わ
り、メインポンプ1からの走行油圧モータ3への圧油は
方向切換弁4の中立流路を介してタンク15に戻ると共
に、圧力スイッチ24にも圧油が作用しないため圧力ス
イッチ24はオフとなるが、圧力スイッチ24がオフの
場合に車体コントローラ19から電磁切換弁14のソレ
ノイド制御部14aに通電されるように構成されてい
る。そのため電磁切換弁14はポジションBに切り換わ
り、パイロットポンプ8の圧油は電磁切換弁14で遮断
されると共に、走行ブレーキ13のロッド引込側13d
の油は電磁切換弁14を介してタンク15に戻るため走
行ブレーキ13はバネ13cにより付勢されて制動さ
れ、ロックされる。 【0009】この状態からエンジン1を停止し作業を終
了させる場合、キースイッチ20のオフ信号が車体コン
トローラ19に送られ、該車体コントローラ19ではキ
ースイッチ20からのオフ信号を受信してから一定時間
(t秒)後にエンジン停止信号をバッテリーリレー23
に導出し、バッテリー22の電源をカットする所謂電源
カット遅延機能を有するのであるが、キースイッチ20
をオフにして一定時間(t秒)経過させてエンジン2を
停止し制動解除状態でシステムダウンさせ、この状態を
車体コントローラ19の不揮発性メモリ19aに記憶さ
せる。そして、この状態からエンジン2を始動させる場
合は盗難防止機能は無効で、キースイッチをオンにすれ
ばエンジン2は始動し、暗証番号入力装置からの暗証番
号の入力の有無に拘わらず車体コントローラ19から電
磁切換弁14のソレノイド制御部14aに通電されない
ように構成されている。そのため電磁切換弁14はポジ
ションAに切り換えられ、パイロットポンプ8の圧油が
電磁切換弁14を介して走行ブレーキ13のロッド引込
側13dに導出され、走行ブレーキ13は解除され、走
行油圧モータ3は走行可能となる。 【0010】一方、キースイッチ20をオフにして一定
時間(t秒)以内にキースイッチ20をオン・オフさせ
てエンジン2を停止し、走行ブレーキ13を制動状態で
システムダウンさせた場合は、この状態を車体コントロ
ーラ19の不揮発性メモリ17a及び19aに記憶させ
る。そして、この状態からエンジン2を始動させる場合
は盗難防止機能は有効で、キースイッチ20をオンにし
ても暗証番号入力装置21から暗証番号が入力されなけ
れば車体コントローラ19から電磁切換弁14のソレノ
イド制御部14aに通電されるように構成されている。
そのため電磁切換弁14はポジションBに切り換えら
れ、パイロットポンプ8の圧油は電磁切換弁14で遮断
されると共に、走行ブレーキ13のロッド引込側13d
の油はタンク15に戻り、走行油圧モータ3は走行ブレ
ーキ13により制動され、走行油圧モータ3は走行不能
となる。この場合でも暗証番号入力装置21から正しい
暗証番号が入力されれば車体コントローラ19から電磁
切換弁14のソレノイド制御部14aへの通電が解除さ
れる構成となっているため、電磁切換弁14はポジショ
ンAに切り換わり走行ブレーキ13は解除され、走行油
圧モータ3は走行可能となる。 【0011】ところで、制動状態でシステムダウンさせ
た場合において車体コントローラ19の電源をカットし
た場合は該車体コントローラ19から電磁切換弁14の
ソレノイド制御部14aに通電されないのでバネの付勢
力により電磁切換弁14はポジションAに切り換わり、
パイロットポンプ8の圧油は電磁切換弁14を介して走
行ブレーキ13のロッド引込側13dに導かれ走行ブレ
ーキ13は解除され、走行油圧モータ3は走行可能とな
る。すなわち制動状態でシステムダウンしても車体コン
トローラ19の電源がカットされた場合は制動解除状態
と同じ状態になり、建設機械の作動が可能になり、盗難
を防止できないことになる。 【0012】しかし、燃料制御コントローラ17の不揮
発性メモリ17aにキースイッチ20をオフにして一定
時間(t秒)以内にキースイッチ20をオン・オフさせ
てエンジン2を停止し、制動状態でシステムダウンさせ
た状態を記憶させ、この状態で次回のエンジン始動時に
車体コントローラ19より制動解除信号を受けた場合、
燃料コントローラ17はエンジン2のガバナ16の制御
を開始することによってエンジン2の始動を可能にする
様に構成されている。一方、燃料制御コントローラ17
の不揮発性メモリ17aにキースイッチ20をオフにし
て一定時間(t秒)以内にキースイッチ20をオン・オ
フさせてエンジン2を停止し、制動状態でシステムダウ
ンさせた状態を記憶させ、この状態で次回のエンジン始
動時に車体コントローラ19より制動解除信号を受けて
いない場合、燃料制御コントローラ17はガバナ16の
制御を開始しないように構成されている為、エンジン2
を始動させることができない。この場合は車体コントロ
ーラ19の電源をカットした場合でも制動解除信号が燃
料制御コントローラ17に入力されない為、エンジン2
を始動させることができずに走行を始めとする全ての操
作が不可能になり、建設機械の盗難を防止することがで
きる。また、ここで燃料制御コントローラ17の電源を
カットした場合は、ガバナ16の制御が行われない為、
エンジン2を始動できない。 【0013】尚、本発明の精神を逸脱しない限り種々の
改変を為すことができ、本発明が該改変されたものに及
ぶことは当然である。 【0014】 【発明の効果】この発明は、上記一実施例に於いて詳述
した構成により、車体コントローラの電源がカットされ
て盗難防止装置が解除された場合においてもガバナの燃
料噴射量制御が行われないことにより、建設機械の全動
作を不能とすることができるため、建設機械の盗難を防
止できるというきわめて顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る盗難防止装置の実施形態の電気・
油圧回路図 【符号の説明】 1 メインポンプ 2 エンジン 3 走行油圧モータ 4 方向切換弁 8 パイロットポンプ 9 パイロット弁 9a 減圧弁 9b 減圧弁 13 走行ブレーキ 14 電磁切換弁 16 ガバナ 17 燃料制御コントローラ 17a 不揮発性メモリ 19 車体コントローラ 19a 不揮発性メモリ 20 スイッチ 21 暗証番号入力装置 22 バッテリー 23 バッテリーリレー 25 圧力スイッチ
油圧回路図 【符号の説明】 1 メインポンプ 2 エンジン 3 走行油圧モータ 4 方向切換弁 8 パイロットポンプ 9 パイロット弁 9a 減圧弁 9b 減圧弁 13 走行ブレーキ 14 電磁切換弁 16 ガバナ 17 燃料制御コントローラ 17a 不揮発性メモリ 19 車体コントローラ 19a 不揮発性メモリ 20 スイッチ 21 暗証番号入力装置 22 バッテリー 23 バッテリーリレー 25 圧力スイッチ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エンジンと該エンジンにより駆動される
メインポンプと該メインポンプからの圧油により駆動さ
れるアクチュエータと前記エンジンを始動・停止するキ
ースイッチと暗証番号入力装置と車体コントローラ及び
前記エンジンの燃料流量を制御するガバナの動作を電気
信号を用いて制御する為の燃料制御コントローラを有す
る電気回路を含む建設機械において、前記エンジンのガ
バナを燃料制御コントローラを介して前記車体コントロ
ーラに接続し、該車体コントローラの電源がカットされ
た場合に前記燃料制御コントローラからガバナへの燃料
噴射量信号により燃料をカットするようにしたことを特
徴とする建設機械の盗難防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001330723A JP2003127832A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 建設機械の盗難防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001330723A JP2003127832A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 建設機械の盗難防止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003127832A true JP2003127832A (ja) | 2003-05-08 |
Family
ID=19146407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001330723A Pending JP2003127832A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 建設機械の盗難防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003127832A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7216028B2 (en) * | 2003-12-03 | 2007-05-08 | Hitachi, Ltd. | Control apparatus and control method for vehicle engine system |
-
2001
- 2001-10-29 JP JP2001330723A patent/JP2003127832A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7216028B2 (en) * | 2003-12-03 | 2007-05-08 | Hitachi, Ltd. | Control apparatus and control method for vehicle engine system |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050502 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050531 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051011 |