JP2003127185A - インサート品成形方法およびインサート品成形装置 - Google Patents
インサート品成形方法およびインサート品成形装置Info
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Abstract
ピンに起因する未融合部の残留を抑制して、インサート
品を十分に封止した樹脂成形品を形成し得るインサート
品成形方法および成形装置を提供する。 【解決手段】 インサート品5が配置されるキャビティ
13を有する金型1と、金型1に進退動自在に設けら
れ、キャビティ13内に突出してインサート品5を保持
するとともにキャビティ13に溶融樹脂が充填されたと
きにキャビティ13から後退する保持ピン2とを備えた
インサート品成形装置において、各保持ピン2に、少な
くともキャビティ13に溶融樹脂が充填されるときにそ
の溶融樹脂の融点以上の温度に保持ピン2を加熱する電
気ヒータ3及び電源4よりなる加熱手段を設ける。
Description
やIC部品やサーミスタなどのインサート品を樹脂で封
止した成形品を作製するインサート品成形方法およびイ
ンサート品成形装置に関する。
どは防水性を必要とすることから、その表面をポッティ
ング材で覆ったり、封止栓を付加したりして防水性を確
保していた。近年は、製品のコストダウンやリサイクル
性を高めるために、その表面を樹脂で封止するようにな
ってきており、この樹脂封止には、安価で量産性に優れ
たインサート成形法が採用されている。このインサート
成形に用いる成形装置として、例えば特開昭55−91
642号公報に開示されているように、インサート品が
配置されるキャビティを有する金型と、該金型に進退動
自在に設けられ前記インサート品を先端で保持する複数
の保持ピンとを備えたものが知られている。この成形装
置により樹脂成形を行う場合には、キャビティ内の所定
位置にインサート品を保持ピンで保持して配置し、その
状態でキャビティに溶融樹脂を充填した後、保持ピンを
キャビティから後退させ、その後さらに溶融樹脂を充填
する。これにより、インサート品の表面全体を樹脂で封
止した成形品が得られる。
成形装置により成形を行う場合、保持ピンをキャビティ
から後退させるタイミングを溶融樹脂の充填が完了する
前(溶融樹脂がキャビティ内を流動している間)にする
と、保持ピンのピン穴の封止は行われるものの、インサ
ート品が溶融樹脂の動きによって移動してしまい、形成
される樹脂成形部の厚さが不均一となって良好な成形品
が得られない。
せるタイミングを溶融樹脂の充填完了後とすることが考
えられるが、インサート品の移動は少ないものの、保持
ピン周囲の樹脂に既に冷却固化層が形成されているた
め、保持ピン周囲からピン穴に流入してきた樹脂が完全
に融合せずに水分等が侵入可能な微細な穴(以下、未融
合部)が残ってしまい、インサート品を十分に封止した
樹脂成形部を形成できないという問題がある。
あり、インサート品の位置づれを抑制しつつ、保持ピン
に起因する未融合部の残留を抑制して、インサート品を
十分に封止した樹脂成形品を形成し得るインサート品成
形方法および成形装置を提供することを解決すべき課題
とするものである。
に請求項1に記載の方法を採用することができる。この
手段によると、キャビティに注入される溶融樹脂のう
ち、保持部材周辺領域以外の領域にて、保持部材周辺領
域の溶融樹脂に比べて冷却が促進される領域を設けてい
るため、この領域では保持部材周辺領域に比べて短時間
で溶融樹脂の固化が進行する。これにより、保持部材周
りの溶融樹脂が十分に冷却固化される前のタイミングで
保持部材をキャビティから後退させた場合にも、インサ
ート品は冷却が促進された領域で固化が進行した樹脂に
よって固定されるため位置ずれを防止することができ
る。従って、インサート品の位置ずれや保持部材に起因
する未融合部の残留を抑制して、インサート品を十分に
封止した良好な樹脂成形品を成形することができる。
請求項1に示された溶融樹脂の冷却を促進させる領域
は、溶融樹脂により保持部材周辺に形成される樹脂部よ
りも、その肉厚が薄くなるような領域であるため、この
領域を型側あるいはインサート品のどちらかに設けるの
みで得ることができる。
空部を有する外部品とその中空部に挿入された内部品と
からなるインサート品であっても、1つの保持部材によ
り外部品と内部品との一端を同時に支持するようにして
いるため、溶融樹脂がキャビティに流入したきたとき
に、溶融樹脂の流入圧により、外部品と内部品との位置
ずれを防止することができる。
ャビティに注入される溶融樹脂のうち、保持部材周辺領
域以外の領域にて、保持部材周辺領域の溶融樹脂に比べ
て冷却が促進される領域を設けているため、請求項1に
記載の方法により得られる上述した効果を得ることので
きるインサート品成形装置を提供することができる。
求項4に記載の手段による上述した効果に加え、溶融樹
脂の冷却を促進させる領域は、溶融樹脂により保持部材
周辺に形成される樹脂部よりも、その肉厚が薄くなるよ
うにキャビティ内に隆起した領域であるため、この領域
を容易に形成することができるという効果がある。
基づき説明する。
て、一般的な射出成形機について簡単に説明する。射出
成形機は図1に示すように、台座70上に溶融樹脂を射
出する射出部と、射出部から注入された溶融樹脂を冷却
固化する成形部が配置されており、射出部が図中の矢印
の方向に移動し、型内に溶融樹脂を注入する。
パー71と、ホッパー71から供給されたペレット上の
樹脂を溶融する射出機72とからなり、ペレット状の樹
脂は射出機72に供給されると、射出機72内の図示し
ないスクリューにより射出機72の先端側へ送り出され
る。そして、射出機72内のスクリューにより射出機7
2の先端側へ送り出される際に、射出機72に備えられ
た図示しないヒータからのヒータ熱と、スクリューによ
るせん断熱により溶かされる。
(型A,B)と型A,Bを保持する型取付盤73と、型
Bを開閉する型開閉装置74とからなる。型Bは型開閉
装置74により図中の矢印方向に開閉動作をする。図2
(a)は、型A,Bと型取付盤73の部分を拡大したも
のであり、部分的に透視図となっている。スプル75は
射出機72から注入された溶融樹脂をインサート品が入
れられているキャビティ76に導入する部分であり、型
内に導入された樹脂はゲ−ト77からキャビティ76内
に注入される。インサート品の成形が終わると、図1の
型開閉装置により型Bが型Aから離れてイジェクターピ
ン78により成形品が取り出せるようになっている。
するヒータ部79が設けられており、ヒータ部79は図
2(b)に示すように型に孔80が設けられ、その孔8
0内に金属ヒータ81が挿入されたり、図2(c)に示
すように温水や温められたオイル等の温度供給媒体82
を流す流路83を設けてその流路83に温水等を流すこ
とで型を所定温度に保つようにしている。また、図2
(d)に示すように温度供給媒体82の流路83を分け
るようにするものもある。また、図示しないが、図2
(d)のように流路が複数あるものでも、媒体の入り口
と出口は共通になっているものもある。
が、注入する樹脂の種類によっては、型を冷やすように
するものもある。その場合は、例えば図2(b)や図2
(c)のように温度供給媒体82として冷水等を供給す
るようにする。図3は、型A,Bを開いた状態で型B側
を見たものであり、型Aと閉じた状態でキャビティ91
を形成するキャビティ91部にインサート品90を入れ
て保持ピン92によりインサート品90を保持している
状態を示している。
−ト77まで溶融樹脂を導入する経路であり、成形後に
いわゆるランナーとして成形樹脂が残る部分である。成
形品はこのランナーを取り除いて次工程へと運ばれる。
また、保持ピン92は連結部94によりシリンダーピン
95aと結合されており、シリンダーピン95aが空気
圧や油圧等を用いたシリンダー95により上下すること
で、キャビティ91に対してキャビティ91内に進出し
たり、キャビティから後退したりすることができる。
電されることによって加熱されるようになっているた
め、連結部94に連結部配線孔96および型内に型部配
線孔97が設けられ、配線98が型の外側に位置する電
源99に接続されている。次に、本発明の特徴部分を説
明する。図4は本実施形態に係るインサート品成形装置
の一例を示す要部断面図である。本実施形態の成形装置
は、図4に示すように、上型11及び下型12よりなる
金型1と、金型1に進退動自在に設けられた4本の保持
ピン2と、保持ピン2を加熱する電気ヒータ3及び電気
ヒータ3に電流を供給する電源4よりなる加熱手段とを
備えている。なお、以下の実施形態では、請求項でいう
保持部材をインサート品の保持ピンとして説明する。
とが対向する面によって形成された成形品の外周形状と
対応するキャビティ13を有する。また、金型1の一側
面には、キャビティ13内に溶融樹脂を充填するゲート
14が設けられている。保持ピン2は、上型11及び下
型12の所定位置にキャビティ13内に進退動自在にれ
ぞれ2本づつ設置されている。各保持ピン2には、キャ
ビティ13内に配置されるインサート品5を先端で保持
する位置と、先端面がキャビティ13を形成する型面と
一致する位置との間を進退駆動するエアシリンダ(図3
参照)が設けられている。
ロム線やタングステン線等により構成され、各保持ピン
2に保持ピン本体と絶縁されて埋設されている。上型1
1の保持ピン2に設けられた電気ヒータ3は一方の電源
4に接続され、下型12の保持ピン2に設けられた電気
ヒータ3は他方の電源4に接続されている。なお、電源
は本実施形態のように2つ設ける必要はなく、1つのみ
で2つの保持ピン2に通電するようにしてもよい。
装置によりインサート成形を行うには、先ず、金型1を
開いた状態で各保持ピン2を突出させ、下型12の保持
ピン2上にインサート品5をセットする。次に金型1を
閉じると、図4に示すように、インサート品5が各保持
ピン2の先端で保持されて、キャビティ13内の所定位
置に配置される。
キャビティ13内に射出機(図1参照)によりゲート1
4を介して溶融樹脂6を充填する。同時に、電源4のス
イッチオンにより、電気ヒータ3に電流を供給し、所定
の温度に各保持ピン2を加熱する。この際、インサート
品5は保持ピン2で固定されているため、溶融樹脂6の
流動抵抗や圧力によって移動することはない。また、キ
ャビティ13内に充填された溶融樹脂6が保持ピン2に
接触しても、保持ピン2が溶融樹脂6の融点以上の温度
に加熱されているため、保持ピン2の周囲の樹脂に冷却
固化層は生成しない。
すように、各保持ピン2をそれらの先端面がキャビティ
13を形成する型面と一致する位置まで後退させた後、
必要に応じて更に溶融樹脂6を充填するとともに、保持
ピン2を後退させた後は保持ピン2を加熱する必要がな
いため、電気ヒータ3への通電は停止する。これによ
り、図7に示すように、各保持ピン2の周囲の溶融樹脂
6が保持ピン2を抜き去った後のピン穴に流入すると共
に十分に融合し、ピン穴はほとんど消滅して未融合部も
残留しない。その後、キャビティ13内の溶融樹脂6が
冷却固化することにより、インサート品5が樹脂により
完全に封止された防水性、防油性の高い成形品が形成さ
れる。
後退させるタイミングは、溶融樹脂6がキャビティ13
内全体に充填された後(充填完了後)できるだけ早い方
がよいが、インサート品5の傾きが問題ない範囲となる
場合には溶融樹脂6がキャビティ13内に充填完了され
る前でもよい。尚、溶融樹脂の充填が完了するというの
は、溶融樹脂がキャビティの容積に対して、約90〜9
5%程度充填され、その後、溶融樹脂の射出圧力を弱め
てさらに充填を行った後の状態をいう。
タイマにより充填開始から一定時間後に行う方法、キャ
ビティ13内の樹脂圧をセンサにより検知し、充填完了
を確認して保持ピン2を後退する方法などがある。以上
のように、本実施形態のインサート品成形装置によれ
ば、各保持ピン2は、キャビティ13に溶融樹脂6が充
填されるときに溶融樹脂6の融点以上の温度に保持ピン
2を加熱する加熱手段を具備しているため、溶融樹脂6
の充填が完了するまでインサート品5を保持ピン2で保
持してインサート品5の位置づれを防止することができ
る。また、保持ピン2を後退させるときには、保持ピン
2の周囲に樹脂の冷却固化層が生成しないので、保持ピ
ン2に起因する未融合部が残留することがなく、インサ
ート品5を十分に封止した樹脂成形品を形成することが
できる。
る未融合部が残留することについて従来例と本実施形態
を比較して説明する。従来方法では、図8(a)に示す
未融合部の長さが長く、樹脂成形した樹脂60の肉厚は
未融合部61が残留している所にて薄くなってしまい、
信頼性が低くなる。悪いものは、未融合部61が貫通す
る場合もある。
後に形成されるピン穴20は、図8(a)を矢印方向に
見た図8(c)に示すように周りの樹脂圧により埋め込
まれるようになるが、従来品のように保持ピンを加熱し
ない場合には、図8(d)のように、未融合部61は大
きく残ってしまうが、本実施形態品では、図8(e)の
ように、未融合部62の残留状態を小さくすることがで
きる。また、加熱した保持ピン2の後退のタイミングが
早いか、あるいは保持ピン2の加熱温度が十分高ければ
未融合部の発生をも抑えることができる。
を保持する方法として、保持ピン2の先端の平面で位置
決めし、保持ピン2の後退面が金型面と一致している
が、図9に示すように、他に、あらかじめインサート品
55に凹部を形成しておき、保持ピン52の先端を凸部
とすることで、確実にインサート品55の位置決めをす
る方法がある。凹凸は角状でも円錐状あるいは半球状で
もよい。また、図9に示すように、型開き方向と保持ピ
ン52の動作方向が平行でない場合、保持ピン52を後
退させる位置は、製品がアンダーカット(保持ピン52
を金型面より後退させることにより保持ピン52の後退
部分に入り込んだ溶融樹脂により突起状の余分な部分が
形成される状態)にならないように、金型面の手前で止
め(図10参照)、溶融樹脂57を固化させ、型開きと
同時に保持ピン52をさらに後退させ(図11参照)、
製品取り出しに不具合が生じない機構とすることで対応
可能である。
開始と同時に保持ピン2を加熱し、保持ピン2を後退さ
せた後に加熱を停止するようにしていたが、保持ピン2
の発生する熱が金型1や成形品に悪影響を与えない場
合、例えば、金型1が大きく蓄熱しにくい場合や、保持
ピン2の本数が少なく保持ピン2から出る全体の熱量が
少ない場合などには、保持ピン2を常時加熱しておいて
もよい。
低い物質である場合、保持ピン2の熱と荷重により変形
する虞れがある。この場合には、金型1を閉じた後ただ
ちに保持ピン2を加熱するのではなく、溶融樹脂6を充
填する直前(あるいは直後)になってから、保持ピン2
を急速に熱する方法を採ることによって、高温の保持ピ
ン2がインサート品5に触れている時間を短縮するのが
よい。この場合、保持ピン2の加熱速度を速めるため、
電気ヒータ3を保持ピン2の内部、特にキャビティ13
内に突出する部分に設置すると共に、電気ヒータ3の電
流密度を上げる必要がある。この方法として、セラミッ
クヒータを保持ピン2の形状に仕上げ、金属等で被覆せ
ずに使用する方法などがある。
て好適なものを調べるため、表1に示すように、保持ピ
ン本体と電気ヒータの発熱体との組合せを種々変更して
構成したA〜Dの4種類の保持ピンを用意し、表1に示
す各条件項目について評価した。ここでの各条件項目
は、成形工程おける時間の経過と保持ピンの温度変化と
の関係を示す図12の成形工程モデル図に基づいて適宜
設定されている。なお、保持ピンの加熱温度好適範囲
は、図12中の斜線に囲まれた部分となる。
しては、保持ピンを抜くタイミングには、保持ピン周り
で冷却固化された樹脂が再度溶ける樹脂の融点まで上昇
していることが望ましい。また、型温は、注入された溶
融樹脂を固めるための温度にされているため、保持ピン
を型温以下に調節する必要はない。また、保持ピンの温
度の上限としては、成形が開始されて溶融樹脂がキャビ
ティ内に注入される(図中の成形開始のタイミング)ま
では、保持ピンによりインサート品が変形しないように
インサート品の樹脂等の熱変形温度以下に保つことが望
ましく、成形開始後保持ピンを抜くタイミングでは、樹
脂の熱劣化温度以下とすることが重要である。尚、熱劣
化温度とは、成形中や成形後の加熱によって化学的構造
に変化を起こして、その材料の物理的性質が変化する温
度のことをいう。また、成形が終了(樹脂注入が完了
し、型を開く前のタイミング)するまでには、冷却固化
された樹脂が変形しない温度以下に調節することが望ま
しい。これは、成形終了時に保持ピンの温度が十分に下
がっていないと、成形品を取り出すときに、保持ピン先
端に触れている樹脂が糸状にのびてしまい、外観不良や
成形品の寸法精度が低下するといった問題を抑制するた
めである。
は、加熱された保持ピンによって、耐熱性の低いインサ
ート品を長い間保持させたくない、という観点から考え
ると、昇温速度が速いものが望まれる。また、成形サイ
クルを考慮すると、降温速度も速いものが望まれる。ま
た、図12以外で考えられる評価項目としては、例えば
保持ピンの加熱方法が通電加熱であるため、消費電力を
なるべく抑えたいという要望が考えられる。また、注入
樹脂の樹脂圧等に耐えうる強度、ヒータのオン・オフを
繰り返すため、その繰り返し信頼性等が挙げられる。こ
れらについて4種類の保持ピンについて調べ、表1にま
とめた。今回試験を実施した保持ピンについて図13を
用いて説明する。
ステンレス製(JIS規格SUS304)であり、発熱
体もステンレス製とあるが、これは、図13(a)に示
すように、保持ピン本体21を薄肉化し、それ自体を発
熱体としたものであり、本体の中にプラス側の配線を保
持ピンの先端に接続し、他端にマイナス側の配線を接続
したものである。また、プラス側の配線(ニクロム線、
タングステン(W)線)は保持ピン内部にて保持ピン本
体に短絡しないようにシリコンゲル等の絶縁部材22に
て覆われている。
示すように、保持ピン本体23が通常の保持ピンに用い
られる金属(高速度鋼、ハイス鋼JIS規格SKH51
〔今回の試験に使用〕、ダイス鋼JIS規格SKD11
等)であり、発熱体24にW線を用いた。試験ピンA同
様、W線は絶縁材25にて覆われている。第1に示す試
験ピンDは、図13(d)に示すように、発熱体26に
導電性セラミックスの一種であるMoSi2を用い、保
持ピン本体27に絶縁性セラミックスの一種であるSi
3N4を用いた。
(c)に示すものであり、図13(d)に示す試験ピン
Dに、さらに金属キャップ28を装着したものである。
表1は上記の試験ピンについて、昇温速度、消費電力、
強度、繰り返し信頼性について図12に示す温度条件に
て調べた試験結果をまとめたものである。尚、昇温速度
は、試験ピンの先端付近に温度検出器であるサーミスタ
を装着して測定したものである。また、消費電力は、何
回かの成形サイクルにて消費された電力を測定したもの
である。また、強度は、発明者らが必要と考えた強度に
対して必要な保持ピンの直径で表してある。また、繰り
返し信頼性は、何回か試験した後に試験ピンに異常がな
いかどうかを調べたものである。
返し信頼性のすべての項目において発熱体にセラミック
スを用いた試験ピンC、Dがよいことがわかる。また、
保持ピン本体23もセラミックスとした試験ピンDにつ
いては、昇温速度が試験ピンCよりもよいことが分か
る。尚、試験ピンCは、試験ピンDに金属キャップ28
をかぶせたものである。これは、強度面での相違を比較
するために用意したものであるが、強度の試験結果は試
験ピンC、Dとも同じであった。尚、昇温速度を考慮し
たら金属キャップ28がない試験ピンDの方が総合的に
良いといえる。
体21が発熱体になるようにしたため、その発熱を良好
にすべく、その肉厚を薄くする必要があり、それにより
強度が低下してしまった。また、抵抗値が小さいため大
電流が必要となり、消費電力も他の試験ピンに比べてか
なり増大している。また、繰り返し信頼性においては、
プラス側の配線をピンの先端部にろう付けしており、配
線の周りを絶縁材料で覆っているため、繰り返し使用し
ていると、保持ピン本体21と絶縁材料22との熱膨張
の差によりろう付け部が取れてしまうことがあり、試験
ピンC、Dに比べて信頼性が悪い結果となった。
消費電力は、試験ピンC、Dに比べたら若干劣るもの
の、強度、信頼性の面から見ても劣ることはなかった。
尚、表1の総合評価は、実際に使用できるかできないか
という観点で評価したものである。従って、評価項目に
おいて他の試験ピンよりも劣る試験ピンAにおいても、
加熱を行う保持ピンとして使うことができるという点で
は“良い”という結果になった。つまり、保持ピンの温
度変化については、図12に示されるような温度範囲を
満たすことができたので、他の条件を考慮しなければ使
用可能と判断できた。
は、他の試験ピンに比べてすべての項目において劣る結
果となった。ただし、劣るとはいっても実際に使用でき
ないというものではなく、使えるが他のピンに比べてい
ろんな面で劣る項目があるということであり、総合評価
においては実際に使用できるという点で“良い”という
結果になった。
好に使用できることがわかった。また、特に試験ピンD
については、昇温速度の点で非常に良く、総合評価では
◎をつけることができた。試験ピンDが、他の試験ピン
に比べて昇温速度が速かった理由としては、他の試験ピ
ンは、発熱体、発熱体を覆う絶縁部材、保持ピン
本体の3重構造であるのに対し、試験ピンDは、導電
性セラミックス、絶縁性セラミックスの2重構造であ
るためと考えられる。
行った保持ピンに限定されるものではなく、例えば試験
ピンAのような保持ピン本体21と発熱体とが同一のも
のにおいては、試験したステンレス材に限らず、他の金
属を用いてもよい。また、試験ピンBにおける発熱体2
4はタングステンに限らず、例えば白金(Pt)等の発
熱体として用いられるものであれば何でもよい。また、
保持ピン本体23もハイス鋼に限らず、例えば試験ピン
で用いたステンレスに発熱体を挿入するものであっても
よい。
ラミックスはMoSi2に限らず、例えばZrO2ーY2
O3、LaF3等が挙げられる。また保持ピンの本体とな
る絶縁性セラミックスとしては、他にAl2O3,Be
O,MgO等が挙げられる。尚、本発明でいうセラミッ
クスとは熱処理によって得られる無機系非金属材料のこ
とを言う。
として発熱体をWやPtのような金属発熱体としてもよ
い。また、保持ピン本体との絶縁が型側にて行われるの
であれば、導電性セラミックスのみで保持ピンを形成す
ることも考えられる。図14に試験ピンDと同様な構造
の保持ピンのより具体的な構造を示した。図14(a)
は、保持ピンの外観を示すものであり、図14(b)は
保持ピンの透視図を示すものである。図14(a)に示
すように保持ピンは先端部がセラミックスヒータ部31
からなり、他端部はセラミックスヒータ部31が金属ス
リ−ブ32にて保持されている。また、セラミックスヒ
ータ部32の他端は金属スリ−ブ32から突出して金属
キャップ33が被せられ、この金属キャップ33の一部
にプラス側の電線34が接続される。電線34は、銅や
エナメル等の金属導体部34aとそれを覆う絶縁被覆3
4bからなり、導体部34aが一部露出して金属キャッ
プ33とろう付けされている。また、マイナス側の電線
35は金属スリ−ブ32にろう付けされている。また、
プラス側の電線34が接続されているキャップ33部に
は、マイナス側の電線35とのショートを防ぐために絶
縁被覆33aを被せてある。この保持ピンにおいて、セ
ラミックスヒータ部31の金属スリ−ブ32に保持され
ている部分に対して細くされている部分が型のキャビテ
ィ内に突出するようになる。
は、図14(b)に示すように絶縁性セラミックス31
aが導電性セラミックス31bを覆っており、導電性セ
ラミックス31bのプラス側の配線34cは金属キャッ
プ33部に図中Aの位置にて接続されており、マイナス
側の配線35cは図中Bの位置にて金属スリ−ブ32に
接続されている。また、図14(c)は図14(a)に
示す保持ピンの矢印Aの方向から見た断面図である。
あってこれに限るものではない。
退させた後、保持ピン2の加熱を停止していた。しか
し、溶融樹脂6が保持ピン2と金型1の間のクリアラン
スに侵入して固化し、その後の保持ピン2の動作が不能
になることがある。この場合、保持ピン2の動作時に再
び加熱を行うことにより、保持ピン2と金型1の間のク
リアランスにある樹脂を再溶融させ、保持ピン2の動作
を復帰させることができる。
て、保持ピン自体に発熱体を備え、直接的に保持ピンを
加熱するようにしたものについて説明したが、保持ピン
の加熱方法はこれに限るものではなく、例えば型の保持
ピンが装着される周辺に電気等によるヒータ部を設ける
ようにして間接的に保持ピンを加熱するようにしてもよ
い。ただし、この場合には、上述した電気ヒータにより
直接保持ピンを加熱する場合に比べ、発熱体が保持ピン
から離れているため、保持ピンを十分に加熱できないと
いう問題がある。
加熱するのではなく、例えば試験ピンBのように保持ピ
ンの本体を空洞状態として、その内部に圧力や温度を加
えることで高温状態とされた水、空気、油等の媒体を保
持ピンの空洞部に供給することで、保持ピンを加熱する
ことも考えられる。ただし、この場合には、保持ピンを
電気ヒータにて加熱する場合に比べて、媒体の特性上、
温度上昇はあまり期待できない。また、媒体の温度を上
げるためには高圧にする必要があるため、保持ピンに
は、その圧力に耐えうることも条件となるため、構造的
にそのための工夫が必要となるという欠点がある。
せた後の降温については何ら触れていなかったが、自然
に温度が下がるようにしてもよいし、あるいは成形サイ
クルを速めるために、保持ピン周辺に降温手段を設ける
ようにしてもよい。降温手段としては、例えば、図2
(d)で示したような型の温度を設定するための温度供
給媒体82の流路83のような冷却経路を保持ピン付近
に設け、この冷却経路に水などの冷却媒体を流すように
して、加熱された保持ピンを強制的に冷却することが考
えられる。
は、図12に示すように樹脂の融点温度とすることが望
ましい。しかし、保持ピンの温度を必ずしも樹脂の融点
以上にする必要はない。少なくとも型の温度よりも高く
すれぱよいのである。すなわち、図8において説明した
ように、従来では保持ピン自体に温度に関しては何も施
されておらず、その温度は高くてもせいぜい型の温度と
同じになっていた。型の温度は注入された溶融樹脂をキ
ャビティ内に導入できて、かつ注入された溶融樹脂を固
めるための温度に調整されているため、溶融樹脂は保持
ピンによっても冷却されることになる。この状態でイン
サート品の樹脂成形を行うと、溶融樹脂が保持ピンによ
り冷却固化されていたため、保持ピンを後退させたとき
に、保持ピン周りで冷却固化された樹脂により、ピン穴
を十分に埋め込むことができず、未融合部が残留してし
まっていた。
たのは、保持ピン周りの樹脂が保持ピンにより冷却され
て固くなったためであり、その固くなった樹脂を柔らか
くできれば、図8(d)に示すように従来に比べてより
未融合部の残留を抑制することができ、信頼性を向上さ
せることができる。従って保持ピンの温度を樹脂の融点
以上に上げることは、必ずしも必要ではない。図12に
示したような樹脂の変形温度まで加熱するようにすれば
効果は十分得られるものと考える。
BT(ポリブチレンテレフタレート)の場合には、PB
Tの融点は230℃であり、また、PBTの熱変形温度
は150℃であり、型温は70℃〜80℃程度に設定さ
れる。従って、保持ピンの加熱温度は、100℃に加熱
することで、保持ピン周りの樹脂は、保持ピンを加熱し
ない場合に比べて柔らかい状態とされ、図8(d)に示
すようにピン穴に起因する未融合部の残留を、保持ピン
を加熱しない場合に比べて抑制することができると考え
られる。また、PBTの熱変形温度である150℃まで
保持ピンを加熱すれば、保持ピン周りの樹脂は十分変形
可能な状態にあるため、ピンに起因する未融合部の残留
を十分抑制することができるものと考える。そして、保
持ピンの温度をPBTの融点以上に加熱すれば、保持ピ
ン周りの樹脂は冷却固化されていたとしても保持ピンに
より溶けうる状態にされるため、保持ピンを後退させた
後のピン穴に起因する未融合部の残留をほとんどなくす
ことができる。
インサート品成形装置の要部断面図である。
うに、上型111及び下型112よりなり薄肉形成部1
15を有する金型101と、加熱手段を具備し金型10
1に進退動自在に設けられた2本の保持ピン102とを
備えている。なお、本実施形態での薄肉形成部115
は、請求項15、18でいう隆起部のことである。金型
101は、閉じられた上型111と下型112とが対向
する面によって形成された成形品の外周形状と対応する
キャビティ113を有する。また、金型101の一側面
には、キャビティ113内に溶融樹脂を充填するゲート
114が設けられている。そして、上型111及び下型
112の型面には、キャビティ113内に配置されたイ
ンサート品105の両端部と対応する位置に上下型面よ
り相対向して突出する薄肉形成部115が設けられてい
る。この薄肉形成部115は、その先端面がインサート
品105の表面と近接して対向し、その間の寸法が約1
mmとなるように設定されている。一方、薄肉形成部1
15以外の部分(保持ピン102の周り)の型面とイン
サート品105の表面との間の寸法は約4mmとなるよ
うに設定されている。これにより、薄肉形成部115と
インサート品105との間に充填される溶融樹脂の肉厚
が薄肉形成部115の突出している分(約3mm)だけ
他の部分よりも薄くなるように設定されている。
12の中央部に縦方向に嵌挿された状態でそれぞれ1本
づつ設置され、キャビティ113内に向かって進退動自
在に設置されている。各保持ピン102には、キャビテ
ィ113内に配置されるインサート品105を先端で保
持する位置と、先端面がキャビティ113を形成する型
面と一致する位置との間を進退駆動するエアシリンダ
(図示せず)が設けられている。この保持ピン102
は、絶縁性セラミックからなり、その内部にはセラミッ
ク製の発熱体からなる電気ヒータ121が埋設されてい
る。各電気ヒータ121は、それぞれ電源103に接続
されている。
装置によりインサート成形を行うには、先ず、金型10
1を開いた状態で各保持ピン102を突出させ、下型1
12の保持ピン102上にインサート品105をセット
する。次に金型101を閉じると、図15に示すよう
に、インサート品105が各保持ピン102の先端で保
持されて、キャビティ113内の所定位置に配置され
る。
01のキャビティ113内に射出成形機(図示せず)に
よりゲート114を介して溶融樹脂106を充填する。
同時に、電源104のスイッチオンにより、電気ヒータ
103に電流を供給し、各保持ピン102を溶融樹脂の
融点以上の温度に加熱する。この際、インサート品10
5は保持ピン102で固定されているため、溶融樹脂1
06の流動抵抗や圧力によって移動することはない。そ
して、一定時間経過すると、図17に示すように、溶融
樹脂106は金型101との接触面及びインサート品1
05との接触面から次第に冷却固化が進行し、薄肉形成
部115の部分に充填された溶融樹脂106は肉厚が薄
いため肉厚中心まで短時間で固化が進行するが、他の部
分に充填された溶融樹脂106の肉厚中心部は溶融した
ままの状態になっている。また、キャビティ113内に
充填された溶融樹脂106が保持ピン102に接触して
も、保持ピン102が溶融樹脂106の融点以上の温度
に加熱されているため、保持ピン102の周囲の樹脂に
は冷却固化層は生成しない。
後、エアシリンダを駆動して各保持ピン102をそれら
の先端面がキャビティ113を形成する型面と一致する
位置まで後退させた後、必要に応じて更に溶融樹脂10
6を充填するとともに、保持ピン102を後退させた後
は保持ピン102を加熱する必要がないため、電気ヒー
タ103への通電は停止する。これにより、図18に示
すように、保持ピン102を抜き去った後の各ピン穴に
周囲の溶融樹脂106が流入し、保持ピン102に起因
する未融合部も残留することなく封止される。このと
き、インサート品105は、薄肉形成部115の部分で
既に固化した樹脂によって固定されるため位置ずれしな
い。その後、キャビティ113内に充填された溶融樹脂
106の全体が冷却固化することにより、インサート品
105が樹脂により十分に封止された防水性の高い成形
品が形成される。
成形装置によれば、本実施形態の金型101には、キャ
ビティ113内に配置されたインサート品105の表面
と近接して対向し、その間隙に充填される溶融樹脂10
6の肉厚を薄く形成する薄肉形成部115が設けられて
いるため、保持ピン102を後退させるときに、薄肉形
成部115の部分で既に冷却固化した樹脂によってイン
サート品105が固定されるので、インサート品105
の位置づれを防止することができる。
3に溶融樹脂106が充填されるときに溶融樹脂106
の融点以上の温度に保持ピン102を加熱する加熱手段
を具備しているため、溶融樹脂106の充填が完了する
までインサート品105を保持ピン102で保持してイ
ンサート品105の位置づれを防止することができ、か
つ、保持ピン102を後退させるときには、保持ピン1
02の周囲に樹脂の冷却固化層が生成しないので、保持
ピン102に起因する未融合部が残留することがなく、
インサート品105を十分に封止した樹脂成形品を形成
することができる。
加熱される保持ピン102の両方を用いてインサート品
105を樹脂成形したが、保持ピン102を加熱せずに
薄肉形成部115のみによっても保持ピン102を後退
させたときのピン穴に起因する未融合部の残留を抑制す
ることができる。このことを図19を用いて説明する。
を後退させたときのキャビティ113内でのインサート
品105の傾きと、保持ピン102を後退させたときの
ピン穴に起因する未融合部の長さ(図8参照)を示すも
のであり、インサート品105の傾きをa0,a1で示
し、未融合部の長さをb0,b1で示す。尚、インサート
品105の傾きにおいて、a0は本実施形態のように薄
肉形成部115のない従来の場合の傾きを示し、またa
1は本実施形態のように薄肉形成部115を用いた場合
の傾きを示す。
持ピン102を加熱させずに保持ピン102を後退させ
たときに残留する未融合部の長さを示すものであり、b
1は実施形態1のように保持ピン102を加熱させて保
持ピン102を後退させたときに残留する未融合部の長
さを示すものである。図19において、a0,a1を見て
も分かるようにインサート品105の傾きは、樹脂注入
が開始された直後に保持ピン102を後退させたときは
その傾きは大きく、樹脂の注入が完了する直前からその
傾きが急激に小さくなる。これは、樹脂の充填によりイ
ンサート品105の位置決めが行われるようになるから
である。
合部の長さは、樹脂の注入が進行するのに従って、保持
ピン102を後退させるタイミングが遅くなると、その
長さが長くなる。これは、保持ピン102を後退させる
タイミングが遅くなると、注入された樹脂が保持ピン1
02の周りで固化されるようになるためである。ここ
で、製品の仕様として傾き限界と未融合部の長さ限界が
図19に示すように決められている場合を想定する。
い場合であっても、また保持ピン102を加熱しない場
合では、傾きa0はA0のタイミング以後で保持ピンを後
退させる必要があり、また未融合部の長さb0はB0のタ
イミング以前で保持ピン102を後退させる必要があ
り、図からわかるように両者を満たすような保持ピン1
02を後退させるタイミングが存在しない。
15を用いることで、インサート品105の傾き状態が
従来のa0からa1へシフトすることになり、より早いA
1のタイミングにて保持ピン102を後退させることが
可能となり、これによりインサート品105の傾きと未
融合部の長さの両方を満たす製品を製造することが可能
となる。
肉形成部115を用いてインサート品105を樹脂成形
することで、インサート品105の傾きに対して保持ピ
ン102を後退させるタイミングを速めることができ、
従って、従来より早いタイミング(A0より早いタイミ
ング)で後退させることにより、未融合部の長さを短く
することができるようになる。
で、保持ピン102に起因する未融合部の残留を抑制す
ることができる。ただし、薄肉形成部115は保持ピン
102以外の領域に設ける必要がある。つまり、保持ピ
ン102の周辺の樹脂の肉厚は従来のままにして、保持
ピン102の周辺以外の領域にて薄肉形成領域を設ける
ようにし、保持ピン102周辺の樹脂の固化は従来のま
まであって、薄肉形成領域では樹脂がより速く固化させ
るようにするのである。
させることで、保持ピン102を加熱せずに後退させる
場合に比べて、保持ピン102を後退させるタイミング
をより遅らせても未融合部の長さを短くすることができ
る。つまり、図19において、b0をb1にシフトさせる
ことができ、より遅いタイミングで保持ピン102を後
退させても未融合部の長さを短くすることができる。従
って、保持ピン102をより遅く後退させることができ
るため、インサート品105の傾きを防止できる。
ることで、保持ピン102をより早いタイミングで後退
させることができ、これにより保持ピン102が後退し
た後のピン穴に起因する未融合部の残留を抑制すること
ができる。図19においては、A1からB0の時間におい
て保持ピン102を後退させることができる。
サート品105の傾きを防止するために保持ピン102
をより遅いタイミングで後退させたとしても、ピン穴に
起因する未融合部の残留を抑制できる。図19において
は、A0からB1の時間において保持ピン102を後退さ
せることができる。
加熱することで、上記の効果が同時に得られるた
め、インサート品の傾きを十分抑制しつつ、保持ピンの
ピン穴に起因する未融合部の残留を抑制できる。図19
においては、A1からB1の時間において保持ピン102
を後退させることができる。
ンサート品105の表面との間の寸法は、小さくする程
その間に充填される溶融樹脂106の肉厚が薄くなり冷
却固化が早まるのでインサート品105の固定能力は高
くなるが、過度に小さくすると溶融樹脂106の充填不
良が生じるため、0.5〜1.5mm程度に設定するの
がよい。一方、薄肉形成部115以外の部分の型面とイ
ンサート品105の表面との間の寸法は、大きくする程
ピン穴の封止が完全になるが、成形サイクルが長くなっ
てしまうので、2〜6mm程度に設定するのがよい。
肉形成部115を型面から突出させることにより、薄肉
形成部115とインサート品105の表面との間の寸法
が小さくなるようにしているが、これとは逆に、インサ
ート品105側に形成された凸部を利用したり、インサ
ート品105に凸部を設けることにより、その間の寸法
を小さくすることも可能である。この場合には、薄肉形
成部115を型面から突出して設ける必要がないことも
ある。
に、インサート品105にインサート側薄肉形成領域1
05aが設けられており、保持ピン102周りの成形樹
脂厚よりもその厚さが薄くなるようにされている。ま
た、この場合において、型の方に薄肉形成領域が設けら
れていてもよい。また、薄肉形成部115を設ける位置
やその個数は、インサート品105の形状や大きさ等を
考慮することにより適宜選択して設定することができ
る。
状は様々なものが考えられる。図21(a)は台形状で
あり、図21(b),(b′)はかまぼこ形状であり、
図21(c),(c′)は半球形状をしている。尚、保
持ピン102が後退した後のピン穴は、保持ピン102
周りで冷却固化された樹脂を保持ピンで柔らかくする、
あるいは溶かすことにより、ピン穴を塞ぐものである
が、注入されている樹脂圧も作用するものであるため、
樹脂が注入されてくる方向に対して薄肉形成部115が
保持ピン102の前方にあると、保持ピン102が後退
したピン穴に樹脂圧が十分伝わらないため、それを避け
るために、樹脂の注入方向に対して保持ピンと薄肉形成
部の位置をずらすようにすることが望ましい。
〜(c)において、樹脂は紙面に対して紙面の表側から
裏側へ注入されるものとする。図22(a)では、樹脂
の注入方向に対して、薄肉形成部135が保持ピン13
2よりも前に位置するため、ピン穴に樹脂圧が伝わりに
くく好ましくない。図22(b),(c)のように樹脂
の注入方向に対して、薄肉形成部135と保持ピン13
2の位置をずらすようにするとよい。
成部145を樹脂の注入方向に対して、保持ピン142
よりも後ろ側に配置してもよい。尚、図23(b)は図
23(a)の矢印方向の断面図を示すものであり、薄肉
形成部145は、インサート品140に対して1周する
ようにキャビティ143内に突出させるようにしたもの
である。当然、この薄肉形成部145に代替する薄肉形
成部がインサート品140側に設けられていてもよい。
一つとして、セラミック基板上に半導体ICやコンデン
サ等を搭載したハイブリッドICがあるが、このハイブ
リッドICのセンサ素子の防水、防油対策として、上記
実施形態1および実施形態2の成形装置を用いてインサ
ート成形を行い、その表面を樹脂封止することが考えら
れる。しかし、そのハイブリッドICをインサート品し
て一体樹脂成形を行うと、樹脂成形圧が高圧(通常20
〜80MPa)であるため、応力によりセラミック基板
に割れが発生するという問題がある。
樹脂成形圧(6〜8MPa)にて、セラミック基板の一
端に配置されたセンサ素子を含めてモールド材(流動性
の高いエポキシ材等)で一次成形することにより形成し
たモールドICをインサート品として用いれば、セラミ
ック基板に割れが発生することなく上記実施形態1及び
実施形態2の成形装置によりインサート成形を行うこと
が可能となる。
は、例えば図24及び図25に示すように、一端側にセ
ンサ素子151が埋設された板状のモールドIC152
と、モールドIC152が嵌着される貫通孔を有する筒
状の中空磁石153と、中空磁石153及びモールドI
C152を封止する成形樹脂部154とからなり、優れ
た防水性、防油性を有する。
インサート品成形装置の断面図であり、図27(a)
(b)は本実施形態で用いるインサート品の組付け状態
を示す説明図であり、図28は本実施形態のインサート
品成形装置により作製される磁気検出装置の構成図であ
る。
示すように、貫通孔をもつ筒状の中空磁石251とその
中空磁石251の貫通孔内に圧入嵌着された検知装置2
52とからなる一体品をインサート品205に用いてイ
ンサート成形することにより、そのインサート品205
を樹脂で封止した磁気検出装置を作製するものである。
このインサート品205は、図27(a)に示すよう
に、検知装置252のデータムAが中空磁石251のデ
ータムBに合うまで圧入することにより、検出装置15
2の出力特性が最も優れる距離(中空磁石251の着磁
面から検知装置252の先端面までの距離)eを決める
構造のものである。
うに、左右方向に開閉可能に構成された固定型211及
び可動型212よりなる金型201と、加熱手段を具備
し金型201に進退動自在に設けられた4本の保持ピン
202と、加熱手段を具備し金型201に進退動自在に
設けられた2本の支持ピン207とを主要素として構成
されている。
可動型212とが対向する面によって形成された成形品
の外周形状と対応するキャビティ213を有する。ま
た、金型201の上方両端には、キャビティ213内に
溶融樹脂(図示せず)を充填するゲート214が設けら
れている。保持ピン202は、金型201の側面略中央
部に横方向に嵌挿された状態で固定型211及び可動型
212にそれぞれ2本づつ設置されており、キャビティ
213内に向かって進退動自在に設けられている。各保
持ピン202には、キャビティ213内に配置されるイ
ンサート品205の中空磁石251の側面をその先端で
保持する位置と、先端部がキャビティ213を形成する
型面に略一致する位置との間を進退駆動するエアシリン
ダ(図示せず)が設けられている。この保持ピン202
は、絶縁性セラミックで円柱状に形成され、その内部に
はセラミック製の発熱体からなる電気ヒータ203が埋
設されている。各電気ヒータ203は、固定型211側
と可動型212側とにそれぞれ設置された電源204に
接続されている。
央部に縦方向に嵌挿された状態で固定型211及び可動
型212のそれぞれ1本づつ設置されており、キャビテ
ィ213内に向かって進退動自在に設けられている。各
支持ピン207には、キャビティ213内に配置される
インサート品205の中空磁石251及び検知装置25
2の下端面を同時にその先端面で支持する位置と、先端
部がキャビティ213を形成する型面に略一致する位置
との間を進退駆動するエアシリンダ(図示せず)が設け
られている。この支持ピン207は、絶縁性セラミック
で円柱状に形成され、その内部にはセラミック製の発熱
体からなる電気ヒータ208が埋設されている。各電気
ヒータ208は、電源209に接続されている。
装置によりインサート成形を行うには、先ず、キャビテ
ィ213内に左右方向からそれぞれ突出させた保持ピン
202によりインサート品205の中空磁石251の設
けられたピン受け用の窪みに差し込み固定する。次に、
下方からキャビティ213内に突出させた2本の支持ピ
ン207の先端面でインサート品205の中空磁石25
1及び検知装置252の下端面を同時に支持する。この
とき、検知装置252の先端面と磁気検出装置の下端面
との間の距離fが耐久試験で確認されたクラックの発生
しないモールド樹脂の最小の厚さとなるようにインサー
ト品205の上下方向の位置決めをする。
3内に射出成形機(図示せず)によりゲート214を介
して高圧(20〜80MPa)の溶融樹脂を充填する。
同時に、電源204、209のスイッチオンにより、保
持ピン202及び支持ピン207の各電気ヒータ20
3、208に電流を供給し、各保持ピン202及び各支
持ピン207を溶融樹脂の融点以上の温度に加熱する。
このとき、インサート品205の中空磁石251は左右
方向から4本の保持ピン202で保持され、かつ中空磁
石251及び検知装置252の下端面が同一の支持ピン
207で溶融樹脂が充填されるゲート214とは逆の方
向から同時に支持されているため、溶融樹脂の高い注入
圧がインサート品205に加わって中空磁石251と検
知装置252の圧入力を越えても、中空磁石251と検
知装置は互いに位置づれすることがない。
融樹脂が保持ピン202に接触しても、保持ピン202
が溶融樹脂の融点以上の温度に加熱されているため、保
持ピン202の周囲の樹脂に冷却固化層は生成しない。
次に、エアシリンダを駆動して、各保持ピン202及び
各支持ピン207をそれらの先端面がキャビティ213
を形成する型面と一致する位置まで後退させ、その後は
保持ピン202及び各支持ピン207を加熱する必要が
ないため、各電気ヒータ203、208への通電を停止
する。これにより、各保持ピン202及び各支持ピン2
07を抜き去った後のピン穴にその周囲の溶融樹脂が流
入して完全に融合し、ピン穴は完全に消滅して残留しな
い。その後、キャビティ213内の溶融樹脂が冷却固化
することにより、図29に示すような、中空磁石251
及び検知装置252が位置づれすることなく所定の距離
寸法e、fが確保され、出力特性の優れた磁気検出装置
が形成される。
れば、キャビティ213内に配置されるインサート品2
05の中空磁石251及び検知装置252の下端面を同
時に支持する支持ピン207が設けられているため、高
圧で注入される溶融樹脂の圧力により中空磁石251及
び検知装置252が位置づれするのを防止することがで
き、これにより出力特性の優れた磁気検出装置を形成す
ることができる。
05の中空磁石251を図27に示すように保持ピン2
03の先端が中空磁石251の凹部251aに嵌合して
インサート品205を保持するようにしているが、この
ようにすることでインサート品の位置合わせが確実に行
えるため、形成されたときの成形品内部のインサート品
の位置がより確実に設定できるようになり、より信頼性
の高いインサート成形品を提供することができる。さら
に、凹部251aがテーパ状となっており、保持ピン2
03をその凹部251aに導入するような形状になって
いると、さらに位置決めの精度が向上する。
の先端が尖っていると、保持ピン202がインサート品
に突き刺さってしまい、それ以上インサート品が動くこ
とができず、正確に位置決め出来ない可能性があるた
め、これを防ぐために、例えば図14に示すようにある
程度テーパの部分を残して先端を平坦化することが望ま
しい。また、先端が半球状になっていてもよい。
上記実施形態1、2についても適用可能である。尚、本
発明におけるインサート品とは、成形後に樹脂に埋め込
まれる部品のことをいう。例えば、インサート品が成形
品の表面に一部表出するもの、あるいは電気コイルやI
C部品やサーミスタなどの電気部品であって、その表面
を樹脂により十分に封止するのが好ましい種々のものが
対象となる。ただし、外部との電気接続を行うための配
線やコネクタ等は、当然、成形品の外部へ露出するもの
である。
が配置され、その成形品の外周形状と対応するキャビテ
ィを有するものである。この場合のキャビティとは、成
形用の型において成形品に該当する空間部分のことをい
う。この型は、キャビティ内へのインサート品の配置
や、成形品の取出しを行うため、上下方向に開閉可能に
構成された上型及び下型よりなるもの、あるいは左右方
向に開閉可能に構成された固定型及び可動型よりなるも
のなど従来と同様のものを用いることができる。尚、型
としては、通常は金属からなる金型が用いられる。
ート品をキャビティ内の定位置に保持するものであり、
型からキャビティ内へ突出・後退できるように構成され
る。この保持部材の動作は油圧シリンダ、エアシリンダ
等の駆動装置によって行うことができる。保持部材の形
状としては、一般的に丸棒を用いるが、インサート品の
形状に合わせて、角棒あるいはL字状等にするのも自由
である。なお、保持部材の先端面は、保持部材がキャビ
ティから後退したときに、型の型面とともにキャビティ
を形成する面となる。保持部材の材質としては、通常は
金型用鉄鋼材料を用いるが、後述の加熱手段の加熱に耐
え得るように、セラミック材料を用いてもよい。
脂を冷却固化させるためのものであり、一方、加熱手段
により加熱された保持部材は、保持部材周りの樹脂の固
化を防ぐ、あるいは固化した樹脂を溶融状態に近づける
ものである。本発明における加熱手段は、加熱の程度と
しては、保持部材の周囲の樹脂を溶融状態に保てればよ
く、型のキャビティ表面温度よりも高い温度状態とされ
れば、保持部材に起因する上記未融合部の残留を抑制す
る効果を発揮するものである。好ましくは、その樹脂の
融点以上で熱劣化温度以下に設定する。この加熱手段と
しては、電源からの電流の供給により発熱する電気ヒー
タ(例えばニクロム線、タングステン線、プラチナ線、
導電性セラミック等)を用いることができる。電気ヒー
タの設置位置としては、保持部材を迅速に加熱するため
に保持部材内部が最も良いが、保持部材内部でのスペー
スの制約がある場合は、保持部材の外部から熱伝導によ
り加熱するようにしてもよい。電気ヒータ用電源として
は、一般的には、スイッチング電源等、大電流を一定電
流値で供給できるものが好ましい。電源の使用台数とし
ては、保持部材1本につき1台使用すると、保持部材1
本毎の温度調節ができて良いが、厳密な温度コントロ−
ルを必要としない場合は、複数の保持部材を1台の電源
で加熱しもよい。なお、保持部材は1本でも2本以上の
複数本使用してもよい。
てインサート成形を行うのに好適なものである。熱可塑
性樹脂としては、例えばPBT(ポリブチレンテレフタ
レート)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、ポリ
アミド系、ポリエステル系など種々のものを用いること
ができる。
る。
て示す透視図である。
態を示す正面図である。
面図である。
形工程における断面図である。
形工程における断面図である。
形工程における断面図である。
残留する状態を示す説明図でる。
す説明図である。
示す説明図である。
示す説明図である。
度変化との関係を示すモデル図である。
いて試験に用いた各保持ピンの構造を示す説明図であ
る。
手段を有する保持ピンの外観図、透視図および断面図で
ある。
断面図である。
成形工程における断面図である。
成形工程における断面図である。
成形工程における断面図である。
のキャビティ内でのインサート品の傾きとピン穴に起因
する未融合部の長さとの関係を示す説明図である。
成領域が設けられている場合の説明図である。
形態2において金型に設けられる種々の薄肉形成部の形
状を示す説明図である。
型に設けられる薄肉形成部と保持ピンとの位置関係を示
す説明図である。
けられる薄肉形成部と保持ピンとの位置関係を示す説明
図である。
置により樹脂成形される磁気検出装置の一部断面正面図
である。
置により樹脂成形される磁気検出装置の一部断面平面図
である。
断面図である。
品の組付け状態を示す説明図である。
より作製される磁気検出装置の構成図である。
持ピン(保持部材) 3、103、203、208…電気ヒータ(加熱手段) 4、104、204、209…電源(加熱手段) 5、55、90、105、140、205…インサート
品 6、57、106…溶融樹脂 11、111…上型 12、112…下型 13、76、91、113、213…キャビティ 14、104、204…ゲート 20…ピン穴 21、23、27…保持ピン本体 22…絶縁部材 24、26…発熱体 25…絶縁材 28、33…金属キャップ 31…セラミックスヒータ部 32…金属スリーブ 34、35…電線 70…台座 71…ホッパー 72…射出機 73…型取付盤 74…型開閉装置 75…スプル 77…ゲート 78…イジェクターピン 79…ヒータ部 80…孔 81…金属ヒータ 82…温度供給媒体 83…流路 93…ランナー部 94…連結部 95…シリンダー 96…連結部配線孔 97…型部配線孔 98…配線 99…電源 60…樹脂 61、62…未融合部 72…射出機 105a…薄肉形成領域 115、125、135、145…薄肉形成部(隆起
部) 115a…テーパ部 207…支持ピン 211…固定型 212…可動型
Claims (5)
- 【請求項1】 型のキャビティに対して進退自在に設け
られた保持部材によりインサート品を前記キャビティ内
に保持した状態にて、溶融樹脂を前記キャビティ内に注
入し、前記キャビティに溶融樹脂が充填完了前あるいは
充填完了後に前記保持部材を前記キャビティから後退さ
せ、前記インサート品を樹脂成形するインサート成形方
法において、前記キャビティと前記インサート品との間
に充填される前記溶融樹脂により形成される樹脂部にお
いて、前記保持部材が位置しない領域のうち、前記溶融
樹脂の冷却が、前記保持部材が位置する領域を含む周辺
領域よりも促進させる領域を形成されることを特徴とす
るインサート品成形方法。 - 【請求項2】 前記冷却が促進される領域は、前記樹脂
部の肉厚が、前記保持部材が位置する周辺の樹脂部の肉
厚よりも薄くされるものであることを特徴とする請求項
1に記載のインサート品成形方法。 - 【請求項3】 前記インサート品は、中空部を有する外
部品と、該外部品の前記中空部に挿入される内部品とか
らなり、前記外部品と前記内部品の一端が1つの保持部
材により同時に支持されることを特徴とする請求項2あ
るいは3に記載のインサート品成形方法。 - 【請求項4】 インサート品が配置されるキャビティを
有する型と、該型に対して進退自在に設けられ、前記キ
ャビティ内に突出して前記インサートを保持する保持部
材とを有し、前記インサート品を前記保持部材により保
持した状態にて、溶融樹脂を前記キャビティ内に注入し
て前記キャビティに溶融樹脂が充填完了前あるいは充填
完了後に前記保持部材を前記キャビティから後退させ、
前記インサート品を樹脂封止するインサート品成形装置
であって、前記型の前記キャビティに露出する表面部に
おいて、前記保持部材周辺の表面部に比べて前記樹脂が
速く冷却固化される冷却促進表面部を有することを特徴
とするインサート品成形装置。 - 【請求項5】 前記冷却促進表面部において、該冷却促
進表面部と前記インサート品との間の前記樹脂の肉厚
が、前記保持部材周辺の表面部と前記インサート品との
間の前記樹脂の肉厚に比べて薄くされる隆起部を有する
ことを特徴とする請求項4に記載のインサート品成形装
置。
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