JP2008238687A - 金型装置と射出成形方法、及び光学素子 - Google Patents

金型装置と射出成形方法、及び光学素子 Download PDF

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Abstract

【課題】光学素子の光軸に関して光学面が対称であり、かつ複数の光学面の面精度が略同等の成形品を得る。
【解決手段】金型装置10は、離間して対向配置された固定側鏡面駒26と可動側鏡面駒36によって形成されたキャビティ40に、溶融した成形素材を射出して光学素子を成形するものであり、キャビティ40内に成形される光学素子の光軸と、固定側鏡面駒26のキャビティ40面側との交点近傍に形成されたゲート28と、このゲート28に対向する位置近傍の可動側鏡面駒36に埋設されたヒータ38と、このヒータ38の温度を制御する温度制御装置44とを備えている。
【選択図】 図1A

Description

本発明は、溶融した成形素材をキャビティに射出して光学素子を成形する金型装置と射出成形方法、及び光学素子に関する。
従来、射出成形によりレンズ等の光学素子を成形する場合、成形品の側面に対応する位置(サイドゲート)から樹脂(成形素材)を充填することが知られている。しかし、成形品が凹レンズの場合、サイドゲートから注入された樹脂は、成形面の中心(レンズの光軸に相当)付近では、肉厚が小さいため、その流動が抑制される。そして、中心部よりも肉厚が大きい周辺部に樹脂が先に流れ込む。そして、充填完了時には、ゲートの延長線上で周辺から流れ込んだ樹脂同士が合流し、ここに合わせ目を発生させる。
この合わせ目は、いわゆるウェルドラインと呼ばれる筋状の線のことである。このウェルドラインは、ゲート位置の略180°の反対位置に発生することが多い。このようなウェルドラインは、光学的にゴーストやフレア等の不良現象を発生させる。
これに対し、例えば特許文献1には、プラスチックの成形用金型において、回転対称なレンズ形状を得るために、ゲートを成形面の中心上又はその近傍に設け、凹レンズを成形する点が開示されている。
特開平4−47912号公報
成形面の中心上又はその近傍は、レンズの有効径の内側(光学的機能面)である。そのため、ゲートが成形面の中心上又はその近傍に設けられた場合、ゲート痕を小さくして、レンズの光学性能に悪影響を及ぼさないようにする必要がある。特に近年は、光学系の小型化に伴いレンズ自体も小型のものが要求されている。そのため、レンズの有効径範囲に対するゲート痕の割合を小さくする必要がある。
一方、樹脂を成形する際、樹脂の熱によってゲート位置は非常に高温となる。特に、径の小さいゲートに粘弾性が高い樹脂を射出すると、せん断発熱量が多くなり、ゲート位置が更に高温となる。
さらに、凹レンズを形成する場合、成形面の中心付近の空間が最も狭くなる。そのため、ゲートが成形面の中心上又はその近傍に設けられた場合、成形面の中心では樹脂が溜まるので熱が逃げにくくなる。そのため、ゲートを有する入子駒に熱が溜まってしまう。
一方、成形の際、成形品の肉厚が厚いほど熱が逃げにくく、薄いほど熱が逃げやすい傾向がある。このため、凹レンズを成形する場合、成形品の中心肉厚が薄いためレンズの外周部に比して中心部の熱が逃げやすくなる。ただし上記の理由から、ゲートを有する入子駒では、樹脂の射出によって高温となる上、樹脂が溜まるので、入子駒から熱が逃げることは抑制される。これに対して、もう一方の入子駒(ゲートを有する入子駒と対向配置された入子駒)には熱源がないため、この対向する入子駒の中心部の熱は逃げやすくなる。
そのため、特許文献1に記載された技術では、固定側の入子駒と可動側の入子駒とで、樹脂の冷却速度が異なってしまう。すなわち、ゲートを有する入子駒の成形面と、これと対向する成形面との間に温度差が生じ、固定側金型と可動側金型とのパーティング面に対して、レンズは非対称な温度分布となる。そうすると、1つのレンズにおいて、成形面の面精度が悪化する。さらに、複数のレンズを一度に成形する場合、各々の樹脂の収縮率がそれぞれのレンズで異なることから、レンズ同士の間で面精度が異なることとなる。
本発明は斯かる課題を解決するためになされたもので、1つの光学素子における面精度が高く、また、複数の光学素子を同時に成形した場合に、成形品同士の面精度が略同等となる金型装置と射出成形方法、及び光学素子を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、第1の成形面を備えた第1の駒と、第2の成形面を備え、該第1の駒から離間して対向配置された第2の駒と、前記第1の駒に形成されたゲートと、前記第2の駒に埋設された熱発生手段と、該熱発生手段の温度を制御する温度制御手段とを備え、前記第1の駒と前記第2の駒は、その中心が所定の軸と一致するように配置され、前記ゲートは、前記所定の軸の近傍であって、その一端が前記第1の成形面に到達するように形成され、前記熱発生手段は、前記ゲートに対向する位置近傍に配置されていることを特徴とする。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記温度制御手段は、前記ゲート位置近傍の前記第1の駒の温度と、前記ゲートに対向する位置近傍の前記第2の駒の温度と、の温度差が所定値以下となるように前記熱発生手段を制御することが好ましい。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記第1の駒および前記第2の駒は、前記金型装置の型締め時の前記第1の成形面および前記第2の成形面間の対向する距離が、各面の中心部よりも外周部において広くなるように各々形成されていることが好ましい。
また、本発明は、互いに相対的に移動可能に配置された第1の型及び第2の型を備え、
前記第1の型は第1の駒を有し、前記第2の型は第2の駒を有し、前記第1の駒は第1の成形面を有し、前記第2の駒は第2の成形面を有し、前記第1の成形面及び前記第2の成形面は離間して、かつ、対向して配置され、前記移動に伴い前記第1の成形面及び前記第2の成形面によって形成されたキャビティ内に成形素材を射出してレンズを成形する金型装置において、前記キャビティ内に成形されるレンズの光学的機能面上の略中央部に対応する前記第1の成形面上に配置され、前記キャビティ内に前記成形素材を射出するゲートと、前記ゲートからの射出時における前記成形素材のせん断発熱により高温となった前記ゲート近傍の温度と、前記ゲートに対向する前記第2の成形面の位置近傍の温度と、の温度差が所定値以下となるように、前記第2の駒の温度を制御する温度制御手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記第2の駒は、熱発生手段を埋設し、前記温度制御手段は、前記熱発生手段の温度を制御し、前記第1の駒と前記第2の駒は、その中心が所定の軸と一致するように配置されていることが好ましい。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記第1の駒および前記第2の駒は、前記第1および第2の成形面として、前記キャビティが形成された際の前記第1および第2の成形面間の対向する距離が、各面の中心部よりも外周部において広くなるように各々形成されていることが好ましい。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記温度制御手段は、前記ゲートから射出される成形素材の射出完了後から前記金型装置の型開き時までの期間における前記温度差が、所定値以下となるように前記熱発生手段を制御することが好ましい。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記温度制御手段は、前記ゲートの近傍の温度を検出する第1の温度センサと、前記ゲートに対向する前記第2の成形面の位置近傍の温度を検出する第2の温度センサと、前記第1の温度センサの温度検出値および前記第2の温度センサの温度検出値を比較する比較部と、前記比較部の比較結果に基づいて、前記熱発生手段を制御する発熱制御部と、からなることが好ましい。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記第2の駒は、断面積が等しい複数の第1の発熱体を有し、該複数の第1の発熱体は、前記所定の軸から周辺に向かって配置され、前記所定の軸から周辺に向かうにつれて、前記第1の発熱体の数が減少することが好ましい。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記第2の駒は、断面積が異なる複数の第1の発熱体を有し、該複数の第1の発熱体は、前記所定の軸から周辺に向かって配置され、前記所定の軸から周辺に向かうにつれて、前記第1の発熱体の断面積が減少することが好ましい。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記第2の駒は、複数の第1の発熱体を有し、前記熱発生手段および複数の前記第1の発熱体は、何れも断面積が等しく、前記所定の軸から周辺にわたって、前記熱発生手段および複数の前記第1の発熱体が一定の間隔で配置され、前記第1の駒は、複数の第2の発熱体を有し、該複数の第2の発熱体は、前記所定の軸から周辺に向かって、前記第1の成形面全体の温度が均一になるように配置されていることが好ましい。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記第2の駒は、複数の第1の発熱体を有し、前記熱発生手段および複数の前記第1の発熱体は、互いに断面積が異なり、前記所定の軸から周辺にわたって、前記熱発生手段および複数の前記第1の発熱体がランダムに配置され、前記第1の駒は、複数の第2の発熱体を有し、該複数の第2の発熱体は、前記所定の軸から周辺に向かって、前記第1の成形面全体の温度が均一になるように配置されていることが好ましい。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記所定の軸から周辺に向かうにつれて、前記第2の発熱体の数が増加することが好ましい。
また、本発明は、上述の金型装置において、前記所定の軸から周辺に向かうにつれて、前記第2の発熱体の断面積が増加することが好ましい。
また、本発明は、第1の駒と第2の駒によって形成されたキャビティ内に、溶融した成形素材を射出して光学素子を成形する光学素子の射出成形方法において、前記キャビティ内に成形される光学素子の光軸と、前記第1の駒の前記キャビティ側と、の交点近傍に形成されたゲートから、前記成形素材を射出する工程と、前記ゲート位置近傍の前記第1の駒の温度と、前記ゲートに対向する位置近傍の前記第2の駒の温度と、の温度差が所定値以下となるように前記第2の駒の温度を制御する温調工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、第1の成形面及び第2の成形面によって形成されたキャビティ内に成形素材を射出してレンズを成形する射出成形方法において、前記キャビティ内に成形されるレンズの光学的機能面上の略中央部に対応する前記第1の成形面上に配置されたゲートから前記成形素材を射出する工程と、前記ゲートからの射出時における前記成形素材のせん断発熱により高温となった前記ゲート近傍の温度と、前記ゲートに対向する前記第2の成形面の位置近傍の温度と、の温度差が所定値以下となるように前記第2の成形面の温度を制御する温調工程と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上述の光学素子の射出成形方法において、前記温調工程では、前記成形素材の射出完了後から前記金型装置の型開き時までの期間における前記温度差が、所定値以下となるように前記温度を制御するが好ましい。
また、本発明は、上述の光学素子の射出成形方法において、前記温調工程では、前記ゲート位置近傍の前記第1の駒の温度は、第1の温度センサによって検出され、前記ゲートに対向する位置近傍の前記第2の駒の温度は、第2の温度センサによって検出され、前記第1の温度センサによる温度検出値と、前記第2の温度センサによる温度検出値とを比較し、その比較値が所定値以下となるように制御することが好ましい。
また本発明の光学素子は、上述の光学素子の射出成形方法によって成形されたことを特徴とする。
本発明によれば、1つの光学素子を成形する場合、この光学素子の面精度を高くすることができる。また、複数の光学素子を同時に成形した場合に、成形品同士の面精度を略同等にすることができる。また、このような光学素子を成形できる金型を実現できる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1Aは、射出成形用の金型装置の断面図であり、図1Bは、その要部の拡大断面図である。
この金型装置10は、第1の型としての固定側金型12と、第2の型としての可動側金型14とを有している。この固定側金型12と可動側金型14とは、パーティングラインPLを境として、型締め方向に相対的に移動可能に配置されている。
固定側金型12は、中央にスプルー21が設けられた第1固定側型板20と、この第1固定側型板20に密着配置される第2固定側型板22、及び第1固定側型板20が取付けられる固定側取付板24とを有している。スプルー21の射出方向の先端側で、第1固定側型板20と第2固定側型板22との境界面には、ランナ23が形成されている。第2固定側型板22には、円柱形状を有する第1の駒としての固定側鏡面駒26が設けられている。
可動側金型14は、第1可動側型板30及び第2可動側型板32と、可動側取付板34とを有している。可動側取付板34には、一対のエジェクタプレート41,42を介して、第1可動側型板30が取付けられている。第1可動側型板30及び第2可動側型板32には、円柱形状を有する第2の駒としての可動側鏡面駒36が設けられている。
固定側鏡面駒26と可動側鏡面駒36とは、離間してかつ対向して配置され、その対向面間にキャビティ40が形成されている。ここで、固定側鏡面駒26と可動側鏡面駒36は、その中心が所定の軸と一致するように配置されている。この所定の軸は、固定側鏡面駒26と可動側鏡面駒36の中心軸であっても良いし、あるいは成形される光学素子の光軸であっても良い。また、本実施形態では、このキャビティ40は2個形成されている。ただし、その個数は限定されない。
図2に示すように、固定側鏡面駒26の型締め方向の一端側(キャビティ側)には成形面26aが形成され、型締め方向の他端側には、第1固定側型板20と当接する当接面26bが形成されている。
同様に、可動側鏡面駒36の型締め方向の一端側(キャビティ側)には成形面36aが形成され、型締め方向の他端側には、エジェクタプレート41と当接する当接面36bが形成されている。前述したキャビティ40は、固定側鏡面駒26の成形面26aと可動側鏡面駒36の成形面36aとの間に形成されている。
また、固定側鏡面駒26の成形面26aと可動側鏡面駒36の成形面36aとの離間距離は、中心部よりも外周部の方が大きい。すなわち、金型装置10の型締め状態における、成形面26aおよび成形面36a間の対向する距離が、各面の中心部よりも外周部において広くなるように各々形成されている。より具体的に言えば、キャビティ40の形状は、凹レンズ状又は凹メニスカス状となっている。
ここで、金型装置10の型締め状態とは、図1Aに示したように、第2固定側型板22と第2可動側型板32とを、パーティングラインPLで密着させた状態を指す。この型締め状態で、固定側鏡面駒26と可動側鏡面駒36とは、その中心軸線が略一致するように精密に加工されている。これにより、固定側鏡面駒26と可動側鏡面駒36の成形面26a,36a同士の位置関係が適正となり、成形品における偏心の発生が防止される。
固定側鏡面駒26には、ゲート28が形成されている。ゲート28の位置は、所定の軸(キャビティ40の内部に成形される光学素子の光軸)の近傍である。あるいは、この所定の軸と、固定側鏡面駒26の成形面26aとの交点近傍に、ゲート28が形成されている。
本実施形態では、このゲート28は、射出口の径がφ0.8mmであるが、射出口の径はφ0.5mm以下が良い。これは、光学素子の有効径範囲に対するゲート痕の面積を小さくすることができるので、ゲート28の射出口の径は小さい方が好ましいのである。このようにすると、ゲート痕が光学素子の光学性能に悪影響を及ぼす割合を少なくすることができる。
また、固定側鏡面駒26の断面の略中心にゲート28を設けたことで、光学素子の光軸中心から樹脂を充填することができる。これにより、中心から周辺に向かって、樹脂が途中で抑制されることなく略均等に流れていくので、ウェルドラインの発生が防止される。
また、可動側鏡面駒36には、ゲート28に対向する位置近傍で、かつゲート28からの樹脂の射出方向に沿って、熱発生手段としてのヒータ38が埋設されている。このヒータ38は、ゲート28に対向する位置近傍の可動側鏡面駒36を局部的に加熱する機能を有している。なお、熱発生手段として、ヒータ38の代わりに、油や水などを用いた温調管とすることで、温度制御を行いやすくすることができる。
さらに、固定側鏡面駒26におけるゲート28の射出口近傍には、第1の温度センサとしての温度センサ50が配置されている。また、可動側鏡面駒36におけるゲート28の射出口近傍には、第2の温度センサとしての温度センサ52が配置されている。これらの温度センサ50,52としては、例えば熱電対が用いられている。
前述したヒータ38は、温度制御手段としての温度制御装置44に接続されている。この温度制御装置44は、温度センサ50と、温度センサ52と、温度センサ50、52の出力値を比較する比較部46と、ヒータ38の熱発生量を制御する発熱制御部としてのヒータ制御部48とを有している。
そして、比較部46では、温度センサ50によるゲート位置近傍の温度検出値と、温度センサ52によるゲート28に対向する位置近傍の温度検出値との温度差が比較される。ヒータ制御部48では、前述した温度差が所定値以下となるように(好ましくは同一となるように)、ヒータ38を制御する。
本実施形態では、この所定値として2℃としている。発明者の実験によれば、この所定値を超えると、成形される光学素子の面精度が悪化することを見出したからである。
次に、キャビティ40内に溶融樹脂を射出して光学素子を成形する場合の成形方法について説明する。
上述の型締め状態で、ゲート28から注入された溶融樹脂は、所定の射出圧でキャビティ40内に充填される。このとき、ゲート28からは、高温に溶融された樹脂(例えば230〜280℃)が放射状に射出される。射出後は、ゲート28から溶融樹脂に所定の保圧が付与される。
本実施形態では、このゲート28は固定側鏡面駒26の略中心にあるため、射出口近傍の固定側鏡面駒26の温度も高温になる。特に、径の小さいゲートに溶融した粘弾性が高い樹脂が射出されるため、射出される樹脂がせん断発熱し、そのせん断発熱量に応じて射出口近傍が高温となる。
このように、溶融樹脂のせん断発熱によって、固定側鏡面駒26の温度も高温になるので、固定側の温度センサ50による温度検出値は、可動側の温度センサ52による温度検出値よりも高くなる。このため、両センサ50、52の温度検出値の比較値が所定の設定値である2℃を越える。すると、ヒータ制御部48では、その比較値が2℃以内となるようにヒータ38の出力を上げる。
逆に、ヒータ38の出力を上げすぎる等によって、両センサ50、52の温度検出値の比較値が所定の設定値である2℃を越える場合がある。この場合は、その比較値が2℃以内となるようにヒータ制御部48は、ヒータ38の出力を下げるか、または出力をとめる。
こうして、固定側鏡面駒26のゲート位置近傍の温度と、可動側鏡面駒36のゲート28に対向する位置近傍の温度を略均等にする。この状態で、キャビティ40内の樹脂を冷却して、任意のサイクルタイムになったら型開きを行い、成形品としての光学素子を取り出す。
この場合、不図示の突出機構により、一対のエジェクタプレート41、42が図1Aの右方向に移動すると、可動側鏡面駒36が固定側金型12の方向に移動する。この結果、光学素子が、第2可動側型板32から突き出される。
本実施形態によれば、ゲート28を有さない可動側鏡面駒36の温度を、近傍に埋設されたヒータ38により任意に変化させることができる。これにより、固定側鏡面駒26と可動側鏡面駒36の対向側のそれぞれの温度が略均等になるため、面精度が良好な光学素子を得ることができる。また、本実施形態では、固定側鏡面駒26の略中心にゲート28があるため、サイドゲートから樹脂を注入する場合のようなウェルドラインが発生することがない。
さらに、可動側鏡面駒36の中心(ゲート28と対向する位置)にヒータ38を設けたことで、ゲート位置近傍と均等な温度になるように制御することができる。例えば、成形品が凹レンズの場合、レンズ中心部は薄肉であるため樹脂の冷却速度が速くなる。そして、ゲート近傍と可動側鏡面駒36との間に温度差があると、特にレンズ中心部の光学面の精度が悪化する。また、レンズ本体に歪も生じやすく複屈折などが発生する。これに対し、本実施形態によれば、これらの課題を解決することができる。
すなわち、可動側鏡面駒36の温度をゲート近傍温度に近づけることで、溶融樹脂の収縮も均等になり、レンズの表裏側の光学面での面精度は良好になる。また、本実施形態では、温度制御装置44により、ゲート28に対向する位置近傍の可動側鏡面駒36に埋設されたヒータ38の温度を制御した。これにより、可動側鏡面駒36とゲート近傍の温度差を2℃以内とすることができる。
この結果、可動側鏡面駒36と固定側鏡面駒26の温度分布が、パーティング面PLを境界にして対称となる。このため、充填された樹脂の収縮率が、光学素子の有する複数の光学面(例えば表裏両面)においてパーティング面PLを境界にして対称となり、1つの光学素子の面精度が高く、また、複数の光学素子を同時に成形した場合に、成形品同士の面精度が互いに同程度な成形品を得ることができる。
さらに、本実施形態では、キャビティ40内に成形される光学素子の光軸と、固定側鏡面駒26との交点近傍にゲート28を設けたため、成形品の光学面が光軸に関して対称となる。この結果、光学系を組み立てる際に、光学素子の置き方に左右されずに良好な光学性能を得ることができる。また、溶融樹脂が均等に射出されるため、ウェルドラインの発生を抑制することができる。
なお、本発明の実施の形態においては、固定側鏡面駒26と可動側鏡面駒36にそれぞれ一つずつ温度センサを配置した。これに代えて、温度センサを各鏡面駒に複数配置することで、より正確に各鏡面駒の成形面の温度分布を検出することができる。
また、本発明の実施の形態においては、温度センサ50および52の温度検出値の比較値が所定の設定値である2℃を越えると、ヒータ制御部48では、その比較値が2℃以内となるようにヒータ38の出力を上げることとした。
これに代えて、図3に示されるように、ヒータ制御部48は、金型装置の型開き時の途中からヒータ38の出力を上げて、樹脂の充填の開始と同時にヒータ38の出力を停止してもよい。この場合、樹脂の充填後におけるゲートを有する駒の冷却曲線と、ゲートを有しない駒の冷却曲線と、が一致することが望ましい。
具体的には、樹脂の充填が完了してから、金型装置の型開き時までの期間において、温度センサ50および52の温度検出値の比較値が2℃以内となるようにヒータ38の出力開始時刻と、樹脂の充填の開始時刻と、が選ばれる。このように、ヒータ制御部48は、ヒータ38の出力を制御することで、固定側鏡面駒26と可動側鏡面駒36の対向側のそれぞれの温度が略均等になる。
このため、1つの光学素子を成形する場合、この光学素子の面精度が高くすることができる。また、複数の光学素子を同時に成形した場合に、成形品同士の面精度を略同等にすることができる。なお、樹脂の充填が完了した直後に、温度センサ50および52の温度検出値の比較値が所定値以内でなくても、所定時間経過後に、ゲートを有する駒および有しない駒の冷却曲線が一致すれば良い。
また、図4に示されるように、ヒータ制御部48がヒータ38の出力を制御しても良い。すなわち、樹脂の充填時には、ヒータ制御部48は、ヒータ38の出力を上げないが、樹脂の充填が完了したと同時に、温度センサ50および52の温度検出値の比較値が所定値以内となるようにヒータ38の出力を上げることとしても良い。
なお、本発明の実施の形態においては、ヒータ38は、ゲート28に対向する位置近傍で、かつゲート28からの樹脂の射出方向に沿って可動側鏡面駒36に埋設されているとした。これに代えて、図5または図6に示されるように、複数のヒータ38が可動側鏡面駒36に設けられていてもよい。
ここで、図5および図6は、金型装置10における、ヒータ38、ゲート28、可動側鏡面駒36、固定側鏡面駒26、第2可動側型板32、第2固定側型板22、キャビティ40、PL、を模式的に示している。また、その他の構成要素は、図1Aと共通するため図示を省略している。
本発明は、図5に示されるように、断面積の等しい複数のヒータ38が、可動側鏡面駒36に埋設されていてもよい。そして、複数のヒータ38は、上述の所定の軸から周辺に向かって配置され、所定の軸から周辺に向かうにつれて、ヒータ38の数が減少するように配置されている。
一方、図6に示されるように、断面積の異なる複数のヒータ38が、可動側鏡面駒36に埋設されていてもよい。そして、複数のヒータ38は、上述の所定の軸から周辺に向かって配置され、所定の軸から周辺に向かうにつれて、ヒータ38の断面積が減少するように配置されている。
このように、溶融した樹脂の射出によって高温となるゲート28に対向する位置近傍においては、ヒータ38は密に配置される。一方、溶融した樹脂の射出による温度変化の少ない位置、すなわち所定の軸から周辺に向かうにつれて、ヒータ38は疎に配置される。そして、ヒータ制御部48は、温度センサ50および52の温度検出値の比較値が所定値以内となるようにヒータ38の出力を上げることができる。
これにより、可動側鏡面駒36と固定側鏡面駒26の温度分布が、パーティング面PLを境界にして対称となる。このため、充填された樹脂の収縮率が、光学素子の有する複数の光学面(例えば表裏両面)においてパーティング面PLを境界にして対称となり、1つの光学素子を成形する場合、この光学素子の面精度を高くすることができる。また、複数の光学素子を同時に成形した場合に、成形品同士の面精度を略同等にすることができる。
なお、本発明の実施の形態においては、図7および図8に模式的に示されるように、複数のヒータ38が固定側鏡面駒26および可動側鏡面駒36に設けられていてもよい。すなわち、本発明は、図7に示されるように、断面積の等しい複数のヒータ38が、固定側鏡面駒26および可動側鏡面駒36に埋設されていてもよい。
そして、固定側鏡面駒26の複数のヒータ38は、上述の所定の軸から周辺に向かって配置され、所定の軸から周辺に向かうにつれて、ヒータ38の数が増加するように配置されている。また、可動側鏡面駒36の複数のヒータ38は、上述の所定の軸から周辺にわたって、一定の間隔で配置されている。
一方、図8に示されるように、断面積の等しい複数のヒータ38が固定側鏡面駒26に配置され、断面積の異なる複数のヒータ38が可動側鏡面駒36に埋設されていてもよい。そして、固定側鏡面駒26の複数のヒータ38は、上述の所定の軸から周辺に向かって配置され、所定の軸から周辺に向かうにつれて、ヒータ38の断面積が増加するように配置されている。また、可動側鏡面駒36の複数のヒータ38は、上述の所定の軸から周辺にわたって、一定の間隔で配置されている。
このように、固定側鏡面駒26の溶融した樹脂の射出によって高温となる固定側鏡面駒26のゲート28近傍においては、ヒータ38は疎に配置される。一方、所定の軸から周辺に向かうにつれて、固定側鏡面駒26は、ヒータ38が密に配置される。これにより、固定側鏡面駒26の全体の温度分布を均一にすることができる。また、可動側鏡面駒36には、ヒータ38が、所定の軸から周辺にわたって、一定の間隔で配置されている。
これにより、可動側鏡面駒36の成形面36aの全面に渡って、温度分布が均一にすることができる。そして、ヒータ制御部48は、センサ50および52の温度検出値の比較値が所定値以内となるようにヒータ38の出力を上げることができる。これにより、可動側鏡面駒36と固定側鏡面駒26の温度分布が、パーティング面PLを境界にして対称となる。
このため、充填された樹脂の収縮率が、光学素子の有する複数の光学面(例えば表裏両面)においてパーティング面PLを境界にして対称となり、1つの光学素子を成形する場合、この光学素子の面精度を高くすることができる。また、複数の光学素子を同時に成形した場合に、成形品同士の面精度を略同等にすることができる。
なお、図7または図8では、可動側鏡面駒36は、断面積の等しい複数のヒータ38が所定の軸から周辺にわたって、一定の間隔で配置されているとした。これに代えて、図9または図10に示されるように、可動側鏡面駒36は、断面積が異なる複数のヒータ38が所定の軸から周辺にわたって、ランダムに配置されていてもよい。この場合においても、可動側鏡面駒36と固定側鏡面駒26の温度分布が、パーティング面PLを境界にして対称となる。このため、上記と同様な効果が得られる。
なお、図5から図10では、全てのヒータ38を同じ長さに記載しているが、温度分布に応じてヒータ38の長さを変えても良い。具体的には、ゲート28に対向する位置近傍においては、長いヒータ38を可動側鏡面駒36に配置する。一方、所定の軸から周辺に向かうにつれて、徐々に短いヒータ38を可動側鏡面駒36に配置する。具体的には、長いヒータ38の成形面36aに近い側の端面から成形面36aまでの距離が、短いヒータ38の成形面36aに近い側の端面から成形面36aまでの距離よりも小さくするように配置する。
ここで、ヒータ38の端面から成形面36aまでの距離とは、所定の軸の方向に関する距離で定義する。この際、ゲート28に対向する位置近傍においては、ヒータ38を密に配置し又は断面積の大きいヒータ38を配置し、所定の軸から周辺に向かうにつれて、徐々にヒータ38を疎に配置し又はヒータ38の断面積を減少させてもよい。
あるいは、ゲート28の近傍においては、短いヒータ38を固定側鏡面駒26に配置し、所定の軸から周辺に向かうにつれて、徐々に長いヒータ38を固定側鏡面駒26に配置してもよい。この際、可動側鏡面駒36は、断面積の等しい複数のヒータ38が所定の軸から周辺にわたって、一定の間隔で配置し、又は、断面積が異なる複数のヒータ38が所定の軸から周辺にわたって、ランダムに配置されていてもよい。
これにより、可動側鏡面駒36と固定側鏡面駒26の温度分布が、パーティング面PLを境界に対して対称となる。このため、充填された樹脂の収縮率が、光学素子の有する複数の光学面(例えば表裏両面)においてパーティング面PLを境界にして対称となり、1つの光学素子を成形する場合、この光学素子の面精度を高くすることができる。また、複数の光学素子を同時に成形した場合に、成形品同士の面精度を略同等にすることができる。
なお、上記の実施の形態においては、固定側金型にゲートを設けたが、可動側金型に設けてもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本実施の形態の射出成形用の金型装置の断面図である。 同上の要部の拡大断面図である。 固定側鏡面駒と可動側鏡面駒の断面図である。 固定側鏡面駒及び可動側鏡面駒の温度と成形時間との関係を示す図である。 固定側鏡面駒及び可動側鏡面駒の温度と成形時間との関係を示す図である。 金型装置の構成を模式的に示す図である。 金型装置の構成を模式的に示す図である。 可動側鏡面駒と固定側鏡面駒に複数のヒータが配置されている状態を示す図である。 可動側鏡面駒と固定側鏡面駒に複数のヒータが配置されている状態を示す図である。 可動側鏡面駒と固定側鏡面駒に複数のヒータが配置されている状態を示す図である。 可動側鏡面駒と固定側鏡面駒に複数のヒータが配置されている状態を示す図である。
符号の説明
10 金型装置
12 固定側金型
14 可動側金型
20 第1固定側型板
21 スプルー
22 第2固定側型板
23 ランナ
24 固定側取付板
26 固定側鏡面駒(第1の駒)
26a 成形面
28 ゲート
30 第1可動側型板
32 第2可動側型板
34 可動側取付板
36 可動側鏡面駒(第2の駒)
36a 成形面
38 ヒータ(熱発生手段)
40 キャビティ
44 温度制御装置(温度制御手段)
46 比較部
48 ヒータ制御部(発熱制御部)
50 温度センサ(第1の温度センサ)
52 温度センサ(第2の温度センサ)

Claims (19)

  1. 第1の成形面を備えた第1の駒と、
    第2の成形面を備え、該第1の駒から離間して対向配置された第2の駒と、
    前記第1の駒に形成されたゲートと、
    前記第2の駒に埋設された熱発生手段と、
    該熱発生手段の温度を制御する温度制御手段とを備え、
    前記第1の駒と前記第2の駒は、その中心が所定の軸と一致するように配置され、
    前記ゲートは、前記所定の軸の近傍であって、その一端が前記第1の成形面に到達するように形成され、
    前記熱発生手段は、前記ゲートに対向する位置近傍に配置されている
    ことを特徴とする金型装置。
  2. 前記温度制御手段は、
    前記ゲート位置近傍の前記第1の駒の温度と、前記ゲートに対向する位置近傍の前記第2の駒の温度と、の温度差が所定値以下となるように前記熱発生手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の金型装置。
  3. 前記第1の駒および前記第2の駒は、
    前記金型装置の型締め時の前記第1の成形面および前記第2の成形面間の対向する距離が、各面の中心部よりも外周部において広くなるように各々形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の金型装置。
  4. 互いに相対的に移動可能に配置された第1の型及び第2の型を備え、
    前記第1の型は第1の駒を有し、前記第2の型は第2の駒を有し、
    前記第1の駒は第1の成形面を有し、前記第2の駒は第2の成形面を有し、
    前記第1の成形面及び前記第2の成形面は離間して、かつ、対向して配置され、
    前記移動に伴い前記第1の成形面及び前記第2の成形面によって形成されたキャビティ内に成形素材を射出してレンズを成形する金型装置において、
    前記キャビティ内に成形されるレンズの光学的機能面上の略中央部に対応する前記第1の成形面上に配置され、前記キャビティ内に前記成形素材を射出するゲートと、
    前記ゲートからの射出時における前記成形素材のせん断発熱により高温となった前記ゲート近傍の温度と、前記ゲートに対向する前記第2の成形面の位置近傍の温度と、の温度差が所定値以下となるように、前記第2の駒の温度を制御する温度制御手段と、
    を有することを特徴とする金型装置。
  5. 前記第2の駒は、熱発生手段を埋設し、
    前記温度制御手段は、前記熱発生手段の温度を制御し、
    前記第1の駒と前記第2の駒は、その中心が所定の軸と一致するように配置されている請求項4に記載の金型装置。
  6. 前記第1の駒および前記第2の駒は、
    前記第1および第2の成形面として、
    前記キャビティが形成された際の前記第1および第2の成形面間の対向する距離が、
    各面の中心部よりも外周部において広くなるように各々形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載の金型装置。
  7. 前記温度制御手段は、
    前記ゲートから射出される成形素材の射出完了後から前記金型装置の型開き時までの期間における前記温度差が、所定値以下となるように前記熱発生手段を制御する請求項2または5に記載の金型装置。
  8. 前記温度制御手段は、
    前記ゲートの近傍の温度を検出する第1の温度センサと、
    前記ゲートに対向する前記第2の成形面の位置近傍の温度を検出する第2の温度センサと、
    前記第1の温度センサの温度検出値および前記第2の温度センサの温度検出値を比較する比較部と、
    前記比較部の比較結果に基づいて、前記熱発生手段を制御する発熱制御部と、
    からなることを特徴とする請求項1、2、3、5、6、7の何れか1項記載の金型装置。
  9. 前記第2の駒は、断面積が等しい複数の第1の発熱体を有し、
    該複数の第1の発熱体は、前記所定の軸から周辺に向かって配置され、
    前記所定の軸から周辺に向かうにつれて、前記第1の発熱体の数が減少することを特徴とする請求項1または4に記載の金型装置。
  10. 前記第2の駒は、断面積が異なる複数の第1の発熱体を有し、
    該複数の第1の発熱体は、前記所定の軸から周辺に向かって配置され、
    前記所定の軸から周辺に向かうにつれて、前記第1の発熱体の断面積が減少することを特徴とする請求項1または4に記載の金型装置。
  11. 前記第2の駒は、複数の第1の発熱体を有し、
    前記熱発生手段および複数の前記第1の発熱体は、何れも断面積が等しく、
    前記所定の軸から周辺にわたって、前記熱発生手段および複数の前記第1の発熱体が一定の間隔で配置され、
    前記第1の駒は、複数の第2の発熱体を有し、
    該複数の第2の発熱体は、前記所定の軸から周辺に向かって、前記第1の成形面全体の温度が均一になるように配置されている請求項1または5に記載の金型装置。
  12. 前記第2の駒は、複数の第1の発熱体を有し、
    前記熱発生手段および複数の前記第1の発熱体は、互いに断面積が異なり、
    前記所定の軸から周辺にわたって、前記熱発生手段および複数の前記第1の発熱体がランダムに配置され、
    前記第1の駒は、複数の第2の発熱体を有し、
    該複数の第2の発熱体は、前記所定の軸から周辺に向かって、前記第1の成形面全体の温度が均一になるように配置されている請求項1または5に記載の金型装置。
  13. 前記所定の軸から周辺に向かうにつれて、前記第2の発熱体の数が増加することを特徴とする請求項11または12に記載の金型装置。
  14. 前記所定の軸から周辺に向かうにつれて、前記第2の発熱体の断面積が増加することを特徴とする請求項11または12に記載の金型装置。
  15. 第1の駒と第2の駒によって形成されたキャビティ内に、溶融した成形素材を射出して光学素子を成形する光学素子の射出成形方法において、
    前記キャビティ内に成形される光学素子の光軸と、前記第1の駒の前記キャビティ側と、の交点近傍に形成されたゲートから、前記成形素材を射出する工程と、
    前記ゲート位置近傍の前記第1の駒の温度と、前記ゲートに対向する位置近傍の前記第2の駒の温度と、の温度差が所定値以下となるように前記第2の駒の温度を制御する温調工程と、を備える
    ことを特徴とする光学素子の射出成形方法。
  16. 第1の成形面及び第2の成形面によって形成されたキャビティ内に成形素材を射出してレンズを成形する射出成形方法において、
    前記キャビティ内に成形されるレンズの光学的機能面上の略中央部に対応する前記第1の成形面上に配置されたゲートから前記成形素材を射出する工程と、
    前記ゲートからの射出時における前記成形素材のせん断発熱により高温となった前記ゲート近傍の温度と、前記ゲートに対向する前記第2の成形面の位置近傍の温度と、の温度差が所定値以下となるように前記第2の成形面の温度を制御する温調工程と、
    を備えた射出成形方法。
  17. 前記温調工程では、前記成形素材の射出完了後から前記金型装置の型開き時までの期間における前記温度差が、所定値以下となるように前記温度を制御する
    請求項15または請求項16に記載の射出成形方法。
  18. 前記温調工程では、
    前記ゲート位置近傍の前記第1の駒の温度は、第1の温度センサによって検出され、
    前記ゲートに対向する位置近傍の前記第2の駒の温度は、第2の温度センサによって検出され、
    前記第1の温度センサによる温度検出値と、前記第2の温度センサによる温度検出値とを比較し、その比較値が所定値以下となるように制御する
    ことを特徴とする請求項15から17に記載の光学素子の射出成形方法。
  19. 請求項15から17に記載された光学素子の射出成形方法によって成形されたことを特徴とする光学素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4793514B1 (ja) * 2011-03-25 2011-10-12 富士ゼロックス株式会社 射出成形装置及び長尺成形品の製造方法
JP2017071166A (ja) * 2015-10-09 2017-04-13 株式会社松浦機械製作所 レンズ成型用金型

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