JP2003126950A - 半溶融金属の成形方法 - Google Patents

半溶融金属の成形方法

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JP2003126950A JP2001325589A JP2001325589A JP2003126950A JP 2003126950 A JP2003126950 A JP 2003126950A JP 2001325589 A JP2001325589 A JP 2001325589A JP 2001325589 A JP2001325589 A JP 2001325589A JP 2003126950 A JP2003126950 A JP 2003126950A
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Mitsuru Adachi
充 安達
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビレットを使用することなくしかも煩雑な方
法をとることなく、簡便容易に、球状化した初晶を有す
る半溶融金属を得て、加圧成形する方法を提供すること
を目的とするものである。 【解決手段】 液相線温度に対して過熱度を50℃未満
に保持された合金溶湯を断熱効果を有する容器の中に注
ぎ、該容器の中で30秒〜30分保持する場合におい
て、注湯中あるいは注湯後固相率が最大40%までのい
ずれか一つ以上においての攪拌棒を用いて攪拌すること
により微細かつ球状化した初晶を有する温度分布の良い
半凝固金属を生成させ、高圧鋳造法では固相率10%〜
80%を示す温度まで下げて、押出し法や鍛造法では3
0%〜99.9%の固相率を示す温度まで下げ該容器か
ら該合金を取り出して成形用金型に供給して加圧成形す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半溶融金属の成形
方法に係わり、特に合金溶湯を断熱効果を有する容器の
中に注ぎ、該容器の中で保持する場合において、注湯中
あるいは注湯後固相率が最大40%になる時間攪拌棒を
用いて攪拌することにより微細かつ球状化した初晶を有
する合金を生成させ、該容器から該合金を取り出して成
形用金型に供給して加圧成形する半溶融金属の成形方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チクソキャスト法は、従来の鋳造法に比
べて鋳造欠陥や偏析が少なく、金属組織が均一で、金型
寿命が長いことや成形サイクルが短いなどの利点があ
り、最近注目されている技術である。この成形法(A)
において使用されるビレットは、半溶融温度領域で機械
撹拌や電磁撹拌を実施するか、あるいは加工後の再結晶
を利用することによって得られた球状化組織を特徴とす
るものである。
【0003】これに対して、従来鋳造法による素材を用
いて半溶融成形する方法も知られている。これは、たと
えば、等軸晶組織を発生しやすいマグネシウム合金にお
いてさらに微細な結晶を生じせしめるためにZrを添加
する方法(B)や炭素系微細化剤を使用する方法(C)
であり、またアルミニウム合金において微細化剤として
Al−5%Ti−1%B母合金を従来の2倍〜10倍程
度添加する方法(D)であり、これら方法により得られ
た素材を半溶融温度域に加熱し初晶を球状化させ成形す
る方法である。
【0004】また、固溶限以内の合金に対して、固相線
近くの温度まで比較的急速に加熱した後、素材全体の温
度を均一にし局部的な溶融を防ぐために、固相線を超え
て材料が柔らかくなる適当な温度まで緩やかに加熱して
成形する方法(E)が知られている。
【0005】一方、ビレットを半溶融温度領域まで昇温
し成形する方法と異なり、球状の初晶を含む融液を連続
的に生成し、ビレットとして一旦固化することなく、そ
のままそれを成形するレオキャスト法(F)が知られて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た(A)の方法は撹拌法や再結晶を利用する方法のいず
れの場合も煩雑であり、製造コストが高くなる難点があ
る。また、マグネシウム合金においては(B)の場合に
は、Zrが高くコスト的に問題であり、(C)の方法で
は、炭化物系微細化剤を使用してその微細化効果を十分
に発揮させるためには、酸化防止元素であるBeを、た
とえば、7ppm程度に低く管理する必要があり、成形
直前の加熱処理時に酸化燃焼しやすく、作業上不都合で
ある。
【0007】一方、アルミニウム合金においては、単に
微細化剤を添加するだけでは500μm程度であり、1
00μm以下の微細な結晶粒の組織を得ることは容易で
はない。このため、多量に微細化剤を添加する方法
(D)があるが、微細化剤が炉底に沈降しやすく工業的
には難しく、かつコストも高い。さらに(E)の方法で
は、固相線を超えてから緩やかに加熱して素材の均一加
熱と球状化を図ることを特徴とするチクソ成形法が提案
されているが、通常のデンドライト組織を加熱してもチ
クソ組織(初晶デンドライトが球状化されている)には
変化しない。
【0008】しかも(A)〜(E)のいずれのチクソ成
形法においても半溶融成形するために、一旦液相を固化
しそのビレットを再度半溶融温度領域まで昇温する必要
があり、従来鋳造法に比べてコスト高になる。また、
(F)の方法では、球状の初晶を含む融液を連続的に生
成供給するため、コスト的、エネルギー的にもチクソキ
ャストよりも有利であるが、球状組織と液相からなる金
属原料を製造する機械と最終製品を製造する鋳造機との
設備的連動が煩雑である。
【0009】本発明は、前述した従来の各方法の問題点
に着目し、ビレットを使用することなくしかも煩雑な方
法をとることなく、簡便容易に、球状化した初晶を有す
る半溶融金属を得て、加圧成形する方法を提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この問題点を解決するた
めに、本発明における第1の発明では、液相線温度に対
して過熱度を50℃未満に保持された合金溶湯を断熱効
果を有する容器の中に注ぎ、該容器の中で30秒〜30
分保持する場合において、注湯中または注湯後固相率が
最大40%になる時間までのいずれか一つ以上において
該合金溶湯を攪拌棒で攪拌することにより微細かつ球状
化した初晶を有する温度分布の良い半凝固金属を生成さ
せ、高圧鋳造法では固相率が10%〜80%、押出し法
や鍛造法では30%〜99.9%の固相率を示す温度ま
で下げ、該容器から該合金を取り出して成形用金型に供
給して加圧成形するようにした。
【0011】第1の発明を主体とする第2の発明では、
注湯中または注湯後固相率が最大40%になる時間まで
のいずれか一つ以上において攪拌するとともに、攪拌中
は攪拌棒を振動させるようにした。また第1および第2
の発明を主体とする第3の発明では、該合金はTiを
0.005%〜0.30%添加したアルミニウム合金と
した。
【0012】第1ないし第3の発明を主体とする第4の
発明では、該合金はBを0.001%〜0.02%、T
iを0.005%〜0.30%添加したアルミニウム合
金とした。また、第1の発明を主体とする第5の発明で
は、該合金を最大固溶限内組成のマグネシウム合金とし
た。
【0013】第5の発明を主体とする第6の発明では、
該マグネシウム合金はSrを0.005%〜0.1%添
加したマグネシウム合金、またはSiを0.01%〜
1.5%およびSrを0.005%〜0.1%添加した
マグネシウム合金、またはCaを0.05%〜0.30
%添加したマグネシウム合金とした。
【0014】さらに、第1ないし第6の発明を主体とす
る第7の発明では、少なくとも容器の上部、下部のいず
れかを保温または該容器中央部に比べて高温に加熱する
ようにした。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る半溶融金属
の成形方法の具体的実施の形態を図面を参照して詳細に
説明する。
【0016】図1は球状初晶の生成から成形までの工程
説明図、図2は比較例の成形体の金属組織を示す顕微鏡
写真、図3は本発明の成形品の金属組織を示す顕微鏡写
真を示す。
【0017】液相線温度に対して過熱度を50℃未満に
保持された合金溶湯を断熱効果を有する容器1の中に注
ぎ、該容器1の中で30秒〜30分間保持する場合にお
いて、注湯中あるいは注湯後固相率が最大40%になる
時間までのいずれか一つ以上において攪拌棒3を用いて
攪拌することにより、また必要に応じて攪拌中振動する
ことにより微細かつ球状化した初晶を有する温度分布の
良い半凝固金属7を生成させ、該金属を高圧鋳造法では
固相率10%〜80%を示す温度まで下げて、押出し法
や鍛造法では30%〜99.9%の固相率を示す温度ま
で下げ該容器1から該金属を取り出して成形用金型に供
給して加圧成形することにより、球状化した初晶を含む
均質な組識を有する優れた成形体が得られる。
【0018】[実施例]本発明においては、図1に示す
ように、まず、(1)液相線温度に対して過熱度は50
℃未満に保持した合金溶湯を断熱効果を有する容器1に
注ぎ、注湯中、あるいは注湯後固相率が最大40%にな
る時間までのいずれか一つ以上において該合金溶湯を攪
拌棒3で攪拌することにより微細かつ球状化した初晶を
有する温度分布の良い半凝固金属7を生成させ、その後
該金属を高圧鋳造法では固相率10%〜80%を示す温
度まで下げて、押出し法や鍛造法では30%〜99.9
%の固相率を示す温度まで下げて、該容器1を反転して
容器1より半凝固金属7を排出して成形用金型に供給し
て加圧成形する。半凝固金属7の冷却保持時間は、30
秒〜30分間である。
【0019】具体的には以下のとおりである。すなわ
ち、図1の工程[1]において、ラドル2から溶湯金属
を容器1に注ぐ際に、振動しながら攪拌できる攪拌棒3
を溶湯金属中に浸漬させ直接接触させながら攪拌棒3を
加振して溶湯金属に振動を付与する。これにより、容器
1内の溶湯温度のばらつきを減らす。
【0020】、工程[2]において注ぎ終えた後、容器
1を下部断熱材4の上に載置し、エアー5を容器1の外
周面から吹き付けて容器1内の合金を冷却しつつ振動す
る攪拌棒3を浸漬させて静かに攪拌しながら固相率を上
げる。固相率の最大は40%である。これにより、攪拌
棒3から多数の結晶核が温度低下中も引き続き発生す
る。
【0021】次に、工程[3]において、容器1の上に
上部断熱材4を載置し、目標の成形温度まで引続きエア
ー5を容器1に吹き付けて冷却する。また、必要に応じ
て容器1の上部断熱材4、下部断熱材4をセラミックで
保温するか、もしくはヒータ(例えば、赤外線ヒータ)
で加熱した容器1において半溶融状態で保持する。この
間、温度低下に伴い、球状結晶のサイズか大きくなる。
【0022】この一連の工程の中で、容器1の材質は限
定されるものではないが、金属性容器であれば結晶の核
発生に効果的である。また、工程(2)、工程(3)に
おいて、容器1の下部、上部に必要に応じて断熱材を用
いて保温もしくは加熱することは温度の均一化に対して
効果的である。
【0023】次に、工程[4]において、高圧鋳造では
ダイキャストのスリーブ6に一旦半凝固金属7を挿入し
た後加圧成形して成形品を作る。また押出し法ではコン
テナ内に半凝固金属7を挿入して加圧成形する。鍛造法
では、半凝固金属7を下型内に載置した後上型にてプレ
ス成形する。この場合必要に応じて、局部加圧により収
縮巣の発生を抑制する。
【0024】以上述べたように、注湯中または注湯後固
相率が最大40%になる時間まで該合金溶湯を攪拌棒3
で攪拌することにより微細かつ球状化した初晶を有する
温度分布の良い半凝固金属7を生成させ、高圧鋳造法で
は固相率が10%〜80%、押出し法や鍛造法では30
%〜99.9%の固相率を示す温度まで下げ、該容器1
から該合金を取り出して成形用金型に供給して加圧成形
することができる。
【0025】図1に示すように本発明はと従来のチクソ
キャスト法と異なり固体状態の金属を昇温することで半
溶融状態にするものでなく安価な方法である。また、従
来のレオキャストと異なり1ショツトずつ半凝固金属7
を製造するため、成形機側との対応が容易である。
【0026】また、注湯中、注湯後のいずれか一つ以上
において攪拌するために容器1内の半凝固金属7の温度
分布が良いこと、また攪拌中に攪拌棒3を用いて溶湯に
振動を与えることにより、多くの微細球状結晶を有する
半凝固金属7を得ることもできる。
【0027】 上述した各工程、すなわち、図1に示す
各工程において設定された条件や第2の発明、第3の発
明、第4の発明、第5の発明、第6の発明で示した数値
を限定した理由について以下に説明する。
【0028】 注湯温度が融点に対して50℃以上高け
れば、(1)結晶の核発生が少なく、しかも(2)断熱
効果を有する容器1に注がれた時の溶湯の温度が液相線
よりも高いために、残存する結晶核の割合も低く、初晶
のサイズが大きくなる。このため、注湯温度は液相線に
対する過熱度が50℃未満とする。
【0029】溶湯を保持する容器1は、発生した初晶を
球状にし所定時間後に希望する液相率にするために、断
熱効果を有するものとする。
【0030】その材質は限定されるものではなく、保温
性を有ししかも溶湯との濡れ性が悪いものが好ましい。
このため、容器1の材質が金属の場合にはセラミックを
塗布する。なお、容器1の形状は筒状に限定されるもの
ではなく、その後の成形法に適した形状が可能である。
その容器1での保持時間が30秒未満であれば、均一な
温度分布を有し希望する液相率を示す温度にすることが
容易ではなく、また球状の初晶を生成することが困難で
ある。
【0031】一方、保持時間が30分を超えると生成し
た球状初晶が粗くなり成形性が低下し機械的性質が低下
する。また高コストにつながり工業的ではない。このた
め保持時間は30秒〜30分とする。
【0032】高圧鋳造法では固相率10%〜80%で成
形する。固相率が80%を超えると成形時の変形抵抗が
高く良好な品質の成形品を得ることが容易でない。10
%未満であれば均一な組織を有する成形品を得ることが
できない。このため、成形時の固相率は10%〜80%
とする。
【0033】押出し法や鍛造法では固相率30%〜9
9.9%で成形する。固相率が99.9%を超える半溶
融成形とは言えず変形抵抗が高い。30%未満であれば
半凝固金属7の搬送、成形が容易でない。このため、成
形時の固相率は30%〜99.9%とする。
【0034】注湯後攪拌する半凝固金属7の固相率は4
0%を超えて攪拌しても、結晶粒径が大きく変わらず、
また空気の巻き込みにもつながるため、40%未満とす
る。
【0035】攪拌は、容器1内保持金属の温度分布を改
善するために行うためであるから、容器1のサイズによ
り攪拌条件は異なるが、容器1外周部0.5回/秒〜5
回/秒の範囲とする。0.5回未満であれば、温度分布
が改善されず、また5回/秒を超えると空気を巻き込み
加圧成形体の機械的性質が良くない。振動は、攪拌中に
結晶核の生成を促進したり、攪拌棒3へのメタル付着の
防止に効果がある。このため、周波数は10ヘルツ〜5
0Kヘルツ 、片振幅は1mm〜0.1μmとする。
【0036】 多数の結晶核を発生させ均一で微細な球
状組織を得るためアルミニウム合金においてはTi、B
を添加し、またマグネシウム合金においてはSr、S
i、Caを添加する。Tiが0.005%未満では微細
化効果は小さく、0.30%を超えれば粗大なTi化合
物発生し延性が低下するので、Tiは0.005%〜
0.30%とする。
【0037】 BはTiと相俟って微細化を促進するが
0.001%未満であれば微細化効果は小さく、0.0
2%を超えて添加してもそれ以上の効果を期待できない
ので、Bは0.001%〜0.02%とする。Srが
0.005%未満であれば、微細化効果は小さく、0.
1%を超えて添加してもそれ以上の効果を期待できない
のでSrは0.005〜0.1%とする。
【0038】 0.005%〜0.1%のSrに0.0
1%〜1.5%のSiを複合添加することにより、Sr
単独添加よりもさらに微細な結晶粒が得られる。Caが
0.05%未満では微細化効果は小さく、0.30%を
超えて添加してもそれ以上の効果を期待できないのでC
aは0.05%〜0.30%とする。
【0039】
【表1】
【0040】表1に成形前の半溶融金属の条件および成
形材の品質を示す。成形は図3に示すように半溶融金属
7をスリーブ6内に挿入し、その後スクイズ鋳造機を用
いて行った。成形条件は、加圧力100MPa、射出速
度0.1m/s、製品キャビテイ形状100×100×
15、金型温度200℃とした。容器1は、70φ、高
さ200mm、攪拌条件は、1回/秒、振動条件は片振
幅は0.1mm、周波数は100ヘルツとした。
【0041】比較例1では注湯温度が高いために容器1
内のメタル中に結晶の核が発生しにくい。このために、
温度分布はよいが、結晶粒径が大きかった。図2に示す
ように粗大な不定形の初晶しか得られなかった。比較例
2では攪拌時の最終固相率が高いために容器1内のメタ
ルの温度分布はよいが空気を巻き込み、成形体の機械的
性質がばらついた。
【0042】比較例3では、攪拌せずしかも容器1を保
持するセラミックを使用しないために、容器1内メタル
の温度分布はよくなかった。比較例4では注湯後の保持
時間が長いために、結晶粒径が大きかった。
【0043】一方、本発明の実施例1〜14では図3に
示すように100μm以下の微細な結晶粒が得られた。
特に低温注湯(過熱度30℃)を用いて、しかも振動す
る攪拌棒3を用いて攪拌した、たとえば実施例2、実施
例3では容器1内メタルの温度分布も良く、また、攪拌
することで結晶核の発生が促されるために微細な結晶粒
が得られた。注湯後の攪拌時の最終固相率が高ければ容
器1外部に断熱材により保温する必要がない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明に関わる半溶融金属の成形方法では、液相線
温度に対して過熱度を50℃未満に保持された合金溶湯
を断熱効果を有する容器の中に注ぎ、該容器の中で30
秒〜30分保持する場合において注湯中あるいは注湯後
固相率が最大40%までのいずれか一つ以上において攪
拌棒を用いて攪拌することにより、また必要に応じて攪
拌中振動することにより微細かつ球状化した初晶を有す
る温度分布の良い半凝固金属を生成させ、高圧鋳造法で
は固相率10%〜80%を示す温度まで下げて、押出し
法や鍛造法では30%〜99.9%の固相率を示す温度
まで下げ該容該容器から該合金を取り出して成形用金型
に供給して加圧成形することにより、簡便容易に球状化
した初晶を含む均質な組識を有する優れた成形体が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】球状初晶の生成から成形までの各工程の模式図
である。
【図2】比較例の成形品の金属組織を示す顕微鏡写真で
ある。
【図3】本発明の成形品の金属組織を示す顕微鏡写真で
ある。
【符号の説明】
1 容器 2 ラドル 3 攪拌棒 4 上部または下部の断熱材 5 エアー 6 スリーブ 7 半凝固金属

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液相線温度に対して過熱度を50℃未満
    に保持された合金溶湯を断熱効果を有する容器の中に注
    ぎ、該容器の中で30秒〜30分保持する場合におい
    て、注湯中または注湯後固相率が最大40%になる時間
    までのいずれか一つ以上において該合金溶湯を攪拌棒で
    攪拌することにより微細かつ球状化した初晶を有する温
    度分布の良い半凝固金属を生成させ、高圧鋳造法では固
    相率が10%〜80%、押出し法や鍛造法では30%〜
    99.9%の固相率を示す温度まで下げ、該容器から該
    合金を取り出して成形用金型に供給して加圧成形するこ
    とを特徴とする半溶融金属の成形方法。
  2. 【請求項2】 注湯中または注湯後固相率が最大40%
    になる時間までのいずれか一つ以上において攪拌すると
    ともに、攪拌中は攪拌棒を振動させることを特徴とする
    請求項1記載の半溶融金属の成形方法。
  3. 【請求項3】 該合金はTiを0.005%〜0.30
    %添加したアルミニウム合金としたことを特徴とする請
    求項1ないし請求項2記載の半溶融金属の成形方法。
  4. 【請求項4】 該合金はBを0.001%〜0.02
    %、Tiを0.005%〜0.30%添加したアルミニ
    ウム合金としたことを特徴とする請求項1ないし請求項
    3記載の半溶融金属の成形方法。
  5. 【請求項5】 該合金を最大固溶限内組成のマグネシウ
    ム合金としたことを特徴とする請求項1の半溶融金属の
    成形方法。
  6. 【請求項6】 該マグネシウム合金はSrを0.005
    %〜0.1%添加したマグネシウム合金、またはSiを
    0.01%〜1.5%およびSrを0.005%〜0.
    1%添加したマグネシウム合金、またはCaを0.05
    %〜0.30%添加したマグネシウム合金としたことを
    特徴とする請求項5記載の半溶融金属の成形方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも容器の上部、下部のいずれか
    を保温または該容器中央部に比べて高温に加熱したこと
    を特徴とする請求項1ないし請求項6記載の半溶融金属
    の成形方法。
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