JP3216685B2 - 半溶融金属の成形方法 - Google Patents

半溶融金属の成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミ合金の半溶融金
属の成形方法に係わり、特に従来鋳造法の改良によって
得られた微細等軸晶を有するアルミ合金ビレットを半溶
融温度領域まで加熱し、球状化組織を保有した状態で加
圧成形する半溶融金属の成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チクソキャスト法は、従来の鋳造法に比
べて鋳造欠陥や偏析が少なく、金属組織が均一で、金型
寿命が長いことや成形サイクルが短いなどの利点があ
り、最近注目されている技術である。この成形法(A)
において使用されるビレットは、半溶融温度領域で機械
攪拌や電磁攪拌を実施するか、あるいは加工後の再結晶
を利用することによって得られたものである。これに対
して、従来鋳造法による素材を用いて半溶融成形する方
法も知られている。これは、例えば、等軸晶組織を発生
しやすいマグネ合金においてさらに微細な結晶を生じせ
しめるためにZrを添加する方法(B)や炭素系微細化
剤を使用する方法(C)であり、これら方法により得ら
れた素材を半溶融温度域に加熱し初晶を球状化させ成形
する方法である。また、固溶限以内の合金に対して、固
相線近くの温度まで比較的急速に加熱した後、素材全体
の温度を均一にし局部的な溶融を防ぐために、固相線を
超えて材料が柔らかくなる適当な温度まで緩やかに加熱
して成形する方法(D)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た(A)の方法は攪拌法や再結晶を利用する方法のいず
れの場合も作業が煩雑であり、製造コストが高くなる難
点がある。また、マグネ合金においては(B)や(C)
の方法で、微細化することにより100μm程度の微細
結晶粒の組織を得ることは可能であるが、アルミ合金に
おいては、単に微細化剤を添加するだけでは500μm
程度であり、100μm以下の微細な結晶粒の組織を得
ることは容易ではない。さらに、(D)の方法では、固
相線を超えてから緩やかに加熱して素材の均一加熱と球
状化を図ることを特徴とするチクソ成形法が提案されて
いるが、通常のデンドライト組織を加熱してもチクソ組
織(初晶デンドライトが球状化されている)には変化し
ない。本発明は、上述の従来の各方法の問題点に着目
し、煩雑な方法を採ることなく簡便容易に微細等軸晶を
有する素材を得て、該素材に所定の熱処理を施した後、
半溶融金属を成形する方法を提供することを目的とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明においては、最大固溶限以上の組成の
亜共晶アルミ合金であって、ビレット用金型給湯時の温
度は過熱度が液相線以上で、かつ該液相線より30℃を
超えない温度領域であり、かつ1℃/秒以上の凝固区間
冷却速度で該金型内で前記アルミ合金溶湯を冷却固化し
てビレットを鋳造した後、該ビレットを共晶温度以上に
昇温し、保持時間、保持温度の選択により液相率を20
〜80%にして初晶を球状化した後、半溶融状態になっ
た該液相率のビレットを成形用金型に供給して加圧成形
する構成とした。また、第2の発明ではBを0.001
〜0.01%、Tiを0.005〜0.30%添加した
アルミ合金とした。また、第3の発明ではBを0.00
1〜0.01%、Tiを0.005〜0.30%添加
し、かつ、Siを4〜6%含むアルミ合金とした。ま
た、第4の発明ではビレット用金型を給湯方向に対して
略直角方向に微小振動させながら給湯する構成とした。
【0005】
【作用】最大固溶限以上の組成のアルミ合金の溶湯温度
を、液相線温度に対して過熱度を30℃未満にし、1℃
/秒以上の凝固区間冷却速度で鋳造することにより微細
な等軸晶を有するビレットを得ることができる。該ビレ
ットを共晶温度以上に昇温し、保持時間、保持温度の選
択により液相率を20〜80%にすることで初晶を球状
化し、加圧成形することにより均質な組織の成形体が得
られる。
【0006】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例の詳細に
ついて説明する。図1〜図4は本発明の実施例に係り、
図1は半溶融金属の成形方法を示す工程説明図、図2は
蛇型試料用金型の正面図、図3は代表的なアルミ合金の
平衡状態図、図4は本発明の成形品の金属組織を示す顕
微鏡写真、図5は従来成形法により得られた比較例の金
属組織を示す顕微鏡写真を示す。本発明においては、ア
ルミ合金を対象として、図1や図3に示すように、まず
最大固溶限以上の組成を有するアルミ合金を、ビレット
用金型へ給湯する時温度が液相線以上で、しかも液相線
より30℃を超えない温度領域内の状態にして、ヒレッ
ト用金型へ静かに注入する。ビレット用金型内における
溶湯の冷却速度は1℃/秒以上に管理する。このように
して、冷却固化して室温となって得られたビレットを、
次に室温から、共晶温度以上に昇温し、保持時間、保持
温度を選択することにより液相率を20〜80%にして
初晶を球状化する。次に半溶融状態になったビレットを
加圧成形して成形品を作る。図1に示す本発明と図6に
示す従来のチクソ法(一例)の違いは図より明らかなよ
うに、本発明では、ビレット製造工程において微細結晶
粒を特徴とする金属組織を得、ついで共晶温度以上に昇
温後、所定時間保持して所定の量の液相を生成し、該組
織の特徴を生かして初晶を速やかに球状化させ、その後
半溶融成形を行う。一方、従来チクソ法では、ビレット
製造工程においてすでに球状化した初晶が得られてお
り、共晶温度以上に昇温後、所定時間保持して液相を生
成させ、その後半溶融成形を行う。すなわち、本発明に
おける共晶温度以上での保持は、単に液相を生成するた
めだけではなく、球状化するためにも行われる。
【0007】上述した各工程、すなわち、図1に示すビ
レット製造工程、加熱工程、成形工程のそれぞれにおい
て設定された鋳造条件、球状化および成形条件や第2の
発明、第3の発明、第4の発明で示した数値限定理由に
ついて以下に説明する。鋳造温度が融点に対して30℃
を超えれば、あるいは凝固区間冷却速度が1℃/秒未満
であれば微細化剤がたとえ含まれていても、微細な等軸
晶が得られない。このため、鋳造温度は液相線に対する
過熱度が30℃未満とし、凝固区間冷却速度は1℃/秒
以上とする。液相率が20%未満であれば初晶の球状化
が容易に進行せず、また変形抵抗が高いため加圧成形が
容易でなく良好な外観の成形材が得られない。また80
%を超えると、ビレットが元の形状を十分には維持でき
ない、あるいは均一な組織を有する成形材を得ることが
できないという問題がある。このため、共晶温度以上の
半溶融温度域での液相率は20〜80%とする。さらに
詳しくは、共晶温度における液相率が20%未満である
組成の合金では共晶温度よりも高い温度領域に所定時間
加熱し、また共晶温度における液相発生量が20〜80
%である組成の合金では共晶温度以上の温度領域に所定
時間加熱し、また共晶温度における液相率が80%を超
え100%未満である組成の合金では共晶温度で所定時
間加熱し、実質の液相率を20〜80%にして初晶を球
状化後、半溶融状態になったビレットを成形用金型に供
給して加圧成形することとした。なお、実質の液相率を
30〜70%にすることにより、さらに均質な成形材を
容易に成形できるのでより好ましい。鋳造温度を低く抑
えることにより結晶は微細化するが、さらに微細化させ
るためにTi、Bを添加する。Tiが0.005%未満
では微細化効果は小さく、0.30%を超えれば粗大な
Ti化合物が発生し延性が低下するので、Tiは0.0
05〜0.30%とする。BはTiと相俟って微細化を
促進するが0.001%未満であれば結晶粒が微細化せ
ず、0.01%を超えて添加してもそれ以上の効果を期
待できないので、Bは0.001〜0.01%とする。
Siが6%未満では初晶の形態は花びら状であるため、
半溶融温度域に保持することにより容易に球状化する。
また、4%未満では強度が不足する。このためSiは4
〜6%とする。
【0008】次に、第4の発明では、ビレット用金型に
溶湯を給湯する時、給湯方向とほぼ直角方向に、例えば
1〜200G、振幅1μm〜10mm程度の微小振動を
ビレット用金型に与える。加振方法はエアバイブレーシ
ョンなどどのようなものでもよい。このような微小振動
を給湯時に溶湯に与えると、より微細な結晶粒の素材が
得られ好ましい。図2は、試験片採取用の蛇型試料用金
型1の正面図であり、ゲート3より溶湯を注入し、内部
に発生したガスはエアベント2より脱気する。本発明に
より蛇型試料用金型1を用いて成形された各種の試験片
の比較表を表1に示す。表1に示すものは、各種の合金
における鋳造温度、微小振動の有無、加熱温度(本発明
では球状化処理温度)、液相率によって成形品の均質性
と成形品の外観に有意差が見られることを示しており、
本発明のサンプル(番号1〜8)は、比較例(番号9〜
14)と異なり、均質性と成形品の外観のいずれにおい
ても良好であることか判る。本発明のサンプルは図4に
示されるように、比較例の図5に比べて全域に亘って微
細均一である。一方、比較例9、10では液相率が少な
いため初晶の球状化が容易に進行しないため均一な組織
が得られず、また良好な外観の成形体も得られない。ま
た、比較例11、12では液相が多いため加熱時にビレ
ットが元の形を維持できずしかも成形体の組織は均一性
に欠ける。比較例13、14では鋳造温度が高いため、
ビレットの結晶粒径が大きく、そのために半溶融温度域
に保持しても初晶は容易に球状組織にならない。その結
果、組織は均一にならない。
【0009】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明に係わる半溶融金属の成形方法では、鋳造直
前の過熱度が液相線に対して30℃未満で、必要に応じ
て微小振動を与えながら鋳造した最大固溶限以上の組成
のアルミ合金あるいはTi、B添加アルミ合金あるいは
Si限定アルミ合金の溶湯を1℃/秒以上の凝固区間冷
却速度で鋳造した後、該ビレットを共晶温度以上に昇温
し保持温度、保持時間の選択により液相率20〜80%
にして初晶を球状化した後、半溶融状態のビレットを加
圧成形したことにより、従来の機械攪拌法、電磁攪拌法
によらず、簡便容易にかつ低コストでチクソ組織を有す
る微細均一な優れた成形体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる半溶融金属の成形方法
を示す工程説明図である。
【図2】本発明の実施例に係わる蛇型試料用金型の正面
図である。
【図3】本発明の実施例に係わる代表的なアルミ合金の
平衡状態図である。
【図4】本発明の実施例に係る成形品の金属組織を示す
顕微鏡写真図である。
【図5】従来成形法による成形品(比較品)の金属組織
を示す顕微鏡写真図である。
【図6】従来成形法を示す工程説明図である。
【符号の説明】
1 蛇型試料用金型 2 エアベント 3 ゲート
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/00 B22D 1/00 C22C 1/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最大固溶限以上の組成の亜共晶アルミ合
    金であって、ビレット用金型給湯時の温度は過熱度が液
    相線以上で、かつ該液相線より30℃を超えない温度領
    域であり、かつ1℃/秒以上の凝固区間冷却速度で該金
    型内で前記アルミ合金溶湯を冷却固化してビレットを鋳
    造した後、該ビレットを共晶温度以上に昇温し、保持時
    間、保持温度の選択により液相率を20〜80%にして
    初晶を球状化した後、半溶融状態になった該液相率のビ
    レットを成形用金型に供給して加圧成形することを特徴
    とする半溶融金属の成形方法。
  2. 【請求項2】 アルミ合金は、Bを0.001〜0.0
    1%、Tiを0.005〜0.30%添加したアルミ合
    金とした請求項1記載の半溶融金属の成形方法。
  3. 【請求項3】 アルミ合金は、Bを0.001〜0.0
    1%、Tiを0.005〜0.30%添加し、かつ、S
    iを4〜6%含むアルミ合金とした請求項1記載の半溶
    融金属の成形方法。
  4. 【請求項4】 ビレット用金型を給湯方向に対して略直
    角方向に微小振動させながら給湯する請求項1、請求項
    2、または請求項3記載の半溶融金属の成形方法。
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