JP2019063816A - アルミニウム合金の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】T6処理(焼入れ後焼もどし時効)のような高温度での熱処理を施すことなく鋳造のままであっても高い強度及び靱性を有したアルミニウム合金を安定して得ることができるアルミニウム合金の鋳造方法を提供する。【解決手段】アルミニウム合金溶湯を金型内に注湯した後、冷却して固化させることにより所望形状の成形品を得るアルミニウム合金の鋳造方法において、アルミニウム合金は、ケイ素(Si)が5〜8重量%、マグネシウム(Mg)が0.4〜1.0重量%、銅(Cu)が0.5〜2.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分とされ、且つ、冷却時の冷却速度は、300℃/s以上とされたものである。【選択図】なし

Description

本発明は、強度が高く靱性に富んだアルミニウム合金の製造方法に関するものである。
近年、例えば車両の保安部品やホイール等、鉄系金属が主流をなしていた各種部材に対する軽量化の要求が増してきており、そのためこれらの部材にアルミニウム合金を適用する機運が高まっている。このため、車両の保安部品やホイール等に適用すべく高強度が得られる鋳造用のアルミニウム合金が求められており、このような高強度なアルミニウム合金として、例えばAl−Si−Mg系の合金が知られている。
しかし、このAl−Si−Mg系の合金では、鋳造及び凝固過程におけるアルミニウム(Al)素地への合金成分の固溶が少なくて非平衡な状態で凝固し易く、そのため大きな金属間化合物等が混在する組織的偏析を持った鋳造物ができてしまって、鋳造のままでは引張強度だけでなく伸びや靱性等の性能も大きく劣化した状態となっている。よって、要求される強度やその他の性能(伸びや靱性等)を確保するためには、高温度での熱処理(溶体化処理)により、析出している金属間化合物を分解してAl素地中に合金成分を多く固溶させ、これにより十分な析出硬化がなされるようにして強度向上を図る必要があった。
このため、加熱により鋳物製品の変形が生じてしまうおそれがあるとともに、処理に長時間要してしまうといった不具合が生じてしまうことから、従来、例えば特許文献1にて開示されているように、T6処理(焼入れ後焼もどし時効)のような高温度での熱処理を施すことなく鋳造のままであっても高い強度(引張強さ250MPa以上)や良好な伸び(5%以上)が確保されたアルミニウム合金鋳造品が得られる鋳造性,材料特性に優れたアルミニウム合金について提案されている。
特開2011−144443号公報
しかしながら、上記従来技術においては、T6処理(焼入れ後焼もどし時効)のような高温度での熱処理を施すことなく鋳造のままであっても高い強度(引張強さ250MPa以上)や良好な伸び(5%以上)の機械的性質を有するアルミニウム合金鋳造品を得ることができると思われるものの、そのような機械的性質において有利なアルミニウム合金を安定して得るための条件が確立されていないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、T6処理(焼入れ後焼もどし時効)のような高温度での熱処理を施すことなく鋳造のままであっても高い強度及び靱性を有したアルミニウム合金を安定して得ることができるアルミニウム合金の鋳造方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、アルミニウム合金溶湯を金型内に注湯した後、冷却して固化させることにより所望形状の成形品を得るアルミニウム合金の鋳造方法において、前記アルミニウム合金は、ケイ素(Si)が5〜8重量%、マグネシウム(Mg)が0.4〜1.0重量%、銅(Cu)が0.5〜2.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分とされ、且つ、前記冷却時の冷却速度は、300℃/s以上とされたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のアルミニウム合金の鋳造方法において、前記アルミニウム合金は、結晶組織が粒状とされたセミソリッド素材から成ることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載のアルミニウム合金の鋳造方法において、前記冷却固化時の前記金型の温度は、150〜300℃とされたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1つに記載のアルミニウム合金の鋳造方法において、前記冷却固化後、人工時効硬化処理(T5処理)を行うことを特徴とする。
本発明によれば、アルミニウム合金は、ケイ素(Si)が5〜8重量%、マグネシウム(Mg)が0.4〜1.0重量%、銅(Cu)が0.5〜2.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分とされ、且つ、冷却時の冷却速度は、300℃/s以上とされたので、T6処理(焼入れ後焼もどし時効)のような高温度での熱処理を施すことなく鋳造のままであっても高い強度及び靱性を有したアルミニウム合金を安定して得ることができる。
本発明の実施例及び比較例の化学成分、注湯温度、金型温度及び冷却速度、並びに引張強さ、伸びの機械的性質を示す表
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
本実施形態に係るアルミニウム合金の鋳造方法は、アルミニウム合金溶湯を金型内に注湯した後、冷却して固化させることにより所望形状の成形品を得るもので、金型に注湯されるアルミニウム合金は、ケイ素(Si)が5〜8重量%、マグネシウム(Mg)が0.4〜1.0重量%、銅(Cu)が0.5〜2.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分とされ、且つ、冷却時の冷却速度は、300℃/s以上とされる。
しかして、本実施形態におけるアルミニウム合金は、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)及び銅(Cu)が添加されたアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る。ケイ素(Si)は、加熱時に固液共存状態として半溶融成形を可能とし、湯流れ性(金型に対する溶湯の流動性)を向上するために必要とされるとともに、マグネシウム(Mg)は、成形品の強度を向上するために必要とされるが、従来のダイカスト合金に必要とされる鉄(Fe)の添加は必要ない。これは、ダイカスト合金に添加される鉄(Fe)は、アルミニウムの金型への焼き付き防止のために必要とされているが、特に半溶融成形の場合は、ダイカスト法と比べて鋳造温度が約100℃低く、低速、低圧で半溶融素材を注入することができるため、鉄(Fe)の添加が必要ないからである。
ところで、半溶融素材とは、金属を固相と液相とが共存した状態まで溶融させて得られるもの(チクソキャスティング)と、溶湯を固相と液相とが共存した状態まで冷却させて得られるもの(レオキャスティング)との両者を含むが、本発明においては、何れの形態も含む(セミソリッド)ものとされる。かかる半溶融素材を用いた成形法(半溶融成形法)は、成形時の冷却速度が速く結晶が微細であることから、得られる成形品を高強度として機械的性質を向上させることができるとともに、低加圧で均一な組織が得られることから、得られる成形品を収縮孔や偏析が少なく、実体強度の低下のない高品質なものとすることができる。
本実施形態に係るセミソリッド素材は、溶湯を機械的や電磁的に攪拌する方法、歪みを与えて再結晶時に粒状にする方法、凝固制御による方法等から得られ、粒状化した初晶を有する。このセミソリッド素材を用いて成形すれば、固液共存域より成形し得ることから、冷却速度を速め、製品の機械的性質を向上させ得るという効果があるとともに、セミソリッド素材が粒状化した初晶を含有しているので、溶融金属に比べて流動性が良好とされており、低速及び低圧にて注入させても、金型内において良好に充填させることができる。すなわち、流動性が良好なセミソリッド素材を用いることで、複雑な形状の成形品や薄肉の成形品を精度よく成形することができるのである。
さらに、本実施形態において、冷却固化時の金型の温度は、150〜300℃とされるとともに、成形温度は、580〜600℃とされている。またさらに、本実施形態に係るアルミニウム合金について、冷却固化後、人工時効硬化処理(T5処理)(冷却固化後、焼き入れをせずにすぐ焼き戻し時効する処理)を行うことにより、引張強さ(MPa)及び伸び(%)といった機械的性質をより優位なものとすることができる。得られる鋳造成形品として、自動車等の車両における部品であって、例えばステアリングシステムを構成する重要保安部品であるナックル、ブラケット類の他、ホイール等が挙げられる。
次に、本発明に係る実施例1〜4及び比較例1〜5について、図1に基づいて説明する。なお、セミソリッド素材については、同図に示した成分を有するアルミニウム合金を加熱した後、所定の容器に注湯し、初晶α−Alが粒状になるように凝固制御を行ってビレットを作製するとともに、その作製したビレットを半溶融状態まで再加熱して加圧成形(半溶融成形)した。
(実施例1)
ケイ素(Si)が5.6重量%、マグネシウム(Mg)が0.7重量%、銅(Cu)が1.6重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分であって、結晶組織が粒状とされたセミソリッド素材から成るアルミニウム合金(成形温度592℃)を、プランジャ速度0.5m/s、鋳造圧力55MPaの条件にて176℃の金型に圧入し、520℃/sの冷却速度で冷却固化させて鋳造成形品を得た。このようにして得られた鋳造成形品の機械的性質(引張強さ及び伸び)を調べたところ、鋳造まま材において、引張強さ281(MPa)及び伸び10.1(%)であった。また、鋳造成形品をT5処理したT5材については、引張強さ317(MPa)及び伸び5.1(%)であった。
(実施例2)
ケイ素(Si)が7.0重量%、マグネシウム(Mg)が0.5重量%、銅(Cu)が1.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分であって、結晶組織が粒状とされたセミソリッド素材から成るアルミニウム合金(成形温度585℃)を、プランジャ速度0.5m/s、鋳造圧力55MPaの条件にて173℃の金型に圧入し、473℃/sの冷却速度で冷却固化させて鋳造成形品を得た。このようにして得られた鋳造成形品の機械的性質(引張強さ及び伸び)を調べたところ、鋳造まま材において、引張強さ270(MPa)及び伸び11.7(%)であった。また、鋳造成形品をT5処理したT5材については、引張強さ325(MPa)及び伸び5.9(%)であった。
(実施例3)
ケイ素(Si)が6.1重量%、マグネシウム(Mg)が0.9重量%、銅(Cu)が0.5重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分であって、結晶組織が粒状とされたセミソリッド素材から成るアルミニウム合金(成形温度590℃)を、プランジャ速度0.5m/s、鋳造圧力55MPaの条件にて175℃の金型に圧入し、400℃/sの冷却速度で冷却固化させて鋳造成形品を得た。このようにして得られた鋳造成形品の機械的性質(引張強さ及び伸び)を調べたところ、鋳造まま材において、引張強さ253(MPa)及び伸び13.0(%)であった。また、鋳造成形品をT5処理したT5材については、引張強さ305(MPa)及び伸び6.5(%)であった。
(実施例4)
ケイ素(Si)が7.9重量%、マグネシウム(Mg)が0.4重量%、銅(Cu)が1.9重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分であって、結晶組織が粒状とされたセミソリッド素材から成るアルミニウム合金(成形温度583℃)を、プランジャ速度0.5m/s、鋳造圧力55MPaの条件にて178℃の金型に圧入し、303℃/sの冷却速度で冷却固化させて鋳造成形品を得た。このようにして得られた鋳造成形品の機械的性質(引張強さ及び伸び)を調べたところ、鋳造まま材において、引張強さ269(MPa)及び伸び8.4(%)であった。また、鋳造成形品をT5処理したT5材については、引張強さ325(MPa)及び伸び5.5(%)であった。
(比較例1)
ケイ素(Si)が7.0重量%、マグネシウム(Mg)が0.5重量%、銅(Cu)が0重量%(Cuの添加なし)、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分であって、結晶組織が粒状とされたセミソリッド素材から成るアルミニウム合金(成形温度585℃)を、プランジャ速度0.5m/s、鋳造圧力55MPaの条件にて173℃の金型に圧入し、280℃/sの冷却速度で冷却固化させて鋳造成形品を得た。このようにして得られた鋳造成形品の機械的性質(引張強さ及び伸び)を調べたところ、鋳造まま材において、引張強さ244(MPa)及び伸び19.5(%)であった。また、鋳造成形品をT5処理したT5材については、引張強さ278(MPa)及び伸び11.6(%)であった。
(比較例2)
ケイ素(Si)が7.0重量%、マグネシウム(Mg)が0.5重量%、銅(Cu)が1.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分のアルミニウム合金溶湯(注湯温度700℃)を、プランジャ速度0.5m/s、鋳造圧力55MPaの条件にて170℃の金型に注湯し、220℃/sの冷却速度で冷却固化させて鋳造成形品を得た。このようにして得られた鋳造成形品の機械的性質(引張強さ及び伸び)を調べたところ、鋳造まま材において、引張強さ249(MPa)及び伸び6.3(%)であった。また、鋳造成形品をT5処理したT5材については、引張強さ284(MPa)及び伸び2.9(%)であった。
(比較例3)
ケイ素(Si)が7.0重量%、マグネシウム(Mg)が0.5重量%、銅(Cu)が1.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分のアルミニウム合金溶湯(注湯温度700℃)を、重力のみにて30℃の金型に注湯し、3.0℃/sの冷却速度で冷却固化させて鋳造成形品を得た。このようにして得られた鋳造成形品の機械的性質(引張強さ及び伸び)を調べたところ、鋳造まま材において、引張強さ242(MPa)及び伸び5.7(%)であった。また、鋳造成形品をT5処理したT5材については、引張強さ279(MPa)及び伸び2.3(%)であった。
(比較例4)
ケイ素(Si)が7.0重量%、マグネシウム(Mg)が0.5重量%、銅(Cu)が1.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分のアルミニウム合金溶湯(注湯温度700℃)を、重力のみにて150℃の金型に注湯し、1.3℃/sの冷却速度で冷却固化させて鋳造成形品を得た。このようにして得られた鋳造成形品の機械的性質(引張強さ及び伸び)を調べたところ、鋳造まま材において、引張強さ231(MPa)及び伸び4.9(%)であった。また、鋳造成形品をT5処理したT5材については、引張強さ254(MPa)及び伸び2.0(%)であった。
(比較例5)
ケイ素(Si)が7.0重量%、マグネシウム(Mg)が0.5重量%、銅(Cu)が1.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分のアルミニウム合金溶湯(注湯温度700℃)を、重力のみにて430℃の金型に注湯し、0.6℃/sの冷却速度で冷却固化させて鋳造成形品を得た。このようにして得られた鋳造成形品の機械的性質(引張強さ及び伸び)を調べたところ、鋳造まま材において、引張強さ179(MPa)及び伸び3.1(%)であった。また、鋳造成形品をT5処理したT5材については、引張強さ202(MPa)及び伸び0.8(%)であった。
(結果)
上記実施例1〜4によれば、アルミニウム合金が、ケイ素(Si)が5〜8重量%、マグネシウム(Mg)が0.4〜1.0重量%、銅(Cu)が0.5〜2.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分とされ、且つ、冷却時の冷却速度が300℃/s以上とされていることから、鋳造まま材において、引張強さ250MPa以上、伸び8%以上といった極めて有利な機械的性質(強度が高く靱性に富んだ性質)を有することができ、且つ、T5材において、引張強さ300MPa以上、伸び5%以上といった有利な機械的性質を得ることができた。
これに対し、比較例1〜5によれば、冷却速度が300℃/sより小さい(冷却速度が遅い)ため、実施例1〜4の如き有利な機械的性質(強度が高く靱性に富んだ性質)を有していない。これは、冷却速度300℃/s以上とすることにより、アルミニウム合金の組織が緻密化しつつSi、Mg及びCuが組織内において均一に拡散させることができ、上記の如き有利な機械的性質(強度が高く靱性に富んだ性質)を有したアルミニウム合金を安定して得ることができたと考えられる。
このように、アルミニウム合金の化学成分を、ケイ素(Si)が5〜8重量%、マグネシウム(Mg)が0.4〜1.0重量%、銅(Cu)が0.5〜2.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成るものとし、且つ、冷却時の冷却速度を300℃/s以上に管理することによって、有利な機械的性質(強度が高く靱性に富んだ性質)を有したアルミニウム合金を安定して得ることができる。すなわち、本実施形態によれば、T6処理(焼入れ後焼もどし時効)のような高温度での熱処理を施すことなく鋳造のままであっても高い強度及び靱性を有したアルミニウム合金を安定して得ることができるのである。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばセミソリッド素材以外のアルミニウム合金を用いるようにしてもよく、成形温度(注湯温度)や金型温度が異なる条件にて鋳造するようにしてもよい。また、得られる成形品は車両用の部品に限らず、強度が高く且つ靱性に富んだアルミニウム合金であれば、他の成形品であってもよい。
アルミニウム合金は、ケイ素(Si)が5〜8重量%、マグネシウム(Mg)が0.4〜1.0重量%、銅(Cu)が0.5〜2.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分とされ、且つ、冷却時の冷却速度は、300℃/s以上とされたアルミニウム合金の鋳造方法であれば、他の形態の方法であってもよい。

Claims (4)

  1. アルミニウム合金溶湯を金型内に注湯した後、冷却して固化させることにより所望形状の成形品を得るアルミニウム合金の鋳造方法において、
    前記アルミニウム合金は、ケイ素(Si)が5〜8重量%、マグネシウム(Mg)が0.4〜1.0重量%、銅(Cu)が0.5〜2.0重量%、残部がアルミニウム(Al)及び不可避な不純物から成る化学成分とされ、且つ、前記冷却時の冷却速度は、300℃/s以上とされたことを特徴とするアルミニウム合金の鋳造方法。
  2. 前記アルミニウム合金は、結晶組織が粒状とされたセミソリッド素材から成ることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金の鋳造方法。
  3. 前記冷却固化時の前記金型の温度は、150〜300℃とされたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のアルミニウム合金の鋳造方法。
  4. 前記冷却固化後、人工時効硬化処理(T5処理)を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のアルミニウム合金の鋳造方法。
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