JP2003126535A - 遊技用コイン及びその製造方法 - Google Patents

遊技用コイン及びその製造方法

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JP2003126535A
JP2003126535A JP2001330233A JP2001330233A JP2003126535A JP 2003126535 A JP2003126535 A JP 2003126535A JP 2001330233 A JP2001330233 A JP 2001330233A JP 2001330233 A JP2001330233 A JP 2001330233A JP 2003126535 A JP2003126535 A JP 2003126535A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技用コインの種類(真偽)を確実に、かつ
簡便に識別可能にする遊技用コイン及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 遊技用コイン7A内部に当該コイン7A
と異なる透磁率を有する識別材料4から成り、任意のパ
ターン4Aが形成された磁束検知材6Aを挿入し、当該
コイン7Aを磁界中に配置されたホール素子上を通過さ
せることにより、前記任意のパターン4Aに応じたパル
ス状のホール電圧を発生させ、このホール電圧に基づい
て当該コイン7Aの種類(真偽)を識別可能にすること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ店等の遊
技店舗で遊技媒体として利用される遊技用コイン(遊技
用メダルとも呼ばれるが、以下では、「コイン」と称す
る)の真偽を識別可能にする遊技用コイン及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スロットマシーン等で利用される
コインは、いわゆるコインセレクタ(コイン選別装置)
によってその真偽が識別されていた。従来のコインセレ
クタでは、コインの形状や大きさを機械的な機構を用い
て選別していた。即ち、コインのサイズが規格のサイズ
より大きい場合にはコインセレクタの投入口からは投入
できない。一方、コインのサイズが規格のサイズより小
さい場合には、投入口から投入されたコインは、コイン
セレクタ内部の傾斜されたレール上に導かれるが、コイ
ンの高さが上方のガイドレールに達しないため、ガイド
レールの途中からはずれてしまい、払い出し口方向へ落
下する。これに対して、コインのサイズが規格のサイズ
である場合には、レール上を通過してコインセレクタ内
のコイン収納部へ導かれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のコインセレクタでは、コインの形状及び大きさ
がその規格に一致している場合には真コインであると識
別されるため、例えば、他の遊技店舗のコインが真コイ
ンと識別され、利用されてしまうという不都合があっ
た。
【0004】また、コインの形状及び大きさのみをその
店舗のコイン規格に一致させれば真コインとして識別さ
れるため、これを悪用してコインが偽造されるおそれも
あった。
【0005】これに対して、コインに店舗固有の識別コ
ード等を付与し、この識別コードを記憶したICを組み
込み、電気的にコインを識別する方法も考えられるが、
コイン単価が高くなると共にコインセレクタ側のシステ
ムも複雑になるという問題がある。
【0006】本発明は、上述した従来技術の課題に鑑み
てなされたものであり、遊技用コインの真偽を確実に、
かつ簡便に識別可能にする遊技用コイン及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】一般に、磁界中に配置さ
れたホール素子の近傍を遊技用コイン(例えば、コイ
ン)が通過すると、その通過前後でホール素子に加わる
磁束密度B(=透磁率μ×磁界の強さH)が変化するこ
とにより、ホール電圧VHに変化が生じる。即ち、遊技
用コインの透磁率μに応じたホール電圧VHが発生され
る。そこで、このホール電圧VHが予め設定された基準
レベルの範囲内にあるか否かを検出するためのコンパレ
ータ回路を設ければ、識別対象物がその遊技用コインで
あるか否かを識別することができる。ここで、基準レベ
ルは、識別すべき特定の遊技用コインに対応して設定さ
れる。
【0008】例えば、予めその遊技用コインに対応させ
た基準レベルV1,V2をコンパレータ回路の基準電圧
として設定しておき、V1<VH<V2の場合に、コン
パレータ回路の出力を「1」(高レベル)、それ以外の
場合には「0」(低レベル)を出力させることにより、
その遊技用コインであるか否かが識別できる。即ち、遊
技用コインの形状等ではなく、透磁率という遊技用コイ
ンに特有の物性に基づいて真偽の判定が行える。
【0009】そして、上記識別方法が適用される本発明
の遊技用コインは、コイン内部に当該コインと異なる透
磁率を有する識別材料から成り、任意のパターンが形成
された磁束検知材を挿入し、当該コインを磁界中に配置
されたホール素子上を通過させることにより、前記任意
のパターンに応じたパルス状のホール電圧を発生させ、
このホール電圧に基づいて当該コインを識別可能にする
ことを特徴とするものである。
【0010】また、前記コイン内部に前記磁束検知材を
リング状のパターンとして配置することを特徴とするも
のである。更に、前記識別材料は、アモルファス金属や
磁気インクのいずれか、またはパーマロイ、磁性金属の
いずれかが熱処理されて成る強磁性体であることを特徴
とするものである。
【0011】そして、本発明の遊技用コインの製造方法
は、金属製の製作材料を打ち抜き加工して、インナーガ
イド及びアウターガイドを成形する工程と、前記識別材
料に薄膜フィルムを張り付ける工程と、前記フィルムに
張り付けた状態の識別材料に任意のパターンを製作する
工程と、前記パターンが形成された識別材料を前記イン
ナーガイド及びアウターガイド内に内蔵した形で一体化
して、遊技用コインを形成する工程とを有することを特
徴とするものである。
【0012】また、本発明の遊技用コインの製造方法
は、金属製の製作材料を打ち抜き加工して、インナーガ
イド及びアウターガイドを成形する工程と、前記識別材
料に任意のパターンを製作する工程と、パターン化され
た識別材料に薄膜フィルムを張り付ける工程と、前記パ
ターンが形成された識別材料を前記インナーガイド及び
アウターガイド内に内蔵した形で一体化して、遊技用コ
インを形成する工程とを有することを特徴とするもので
ある。
【0013】更に、本発明の遊技用コインの製造方法
は、金属製の製作材料を打ち抜き加工して、平板から成
るインナーガイド及び前記識別材料の収納面に溝を有す
るアウターガイドを成形する工程と、前記識別材料に任
意のパターンを製作する工程と、前記パターンが形成さ
れた識別材料を前記アウターガイドの溝内に挿入しなが
ら前記インナーガイドで蓋をして一体化し、遊技用コイ
ンを形成する工程とを有することを特徴とするものであ
る。
【0014】ここで、前記識別材料に製作するパターン
は、リング状のパターンであることを特徴とするもので
ある。また、前記識別材料は、アモルファス金属、磁気
インクのいずれかであることを特徴とするものである。
【0015】更に、本発明の遊技用コインの製造方法
は、金属製の製作材料を打ち抜き加工して、インナーガ
イド及びアウターガイドを成形する工程と、前記識別材
料に薄膜フィルムを張り付ける工程と、前記フィルムに
張り付けた状態の識別材料に任意のパターンを製作する
工程と、前記パターンが形成された識別材料を前記イン
ナーガイド及びアウターガイドとで一体化した後に、熱
処理して当該識別材料を強磁性体とする工程とを有する
ことを特徴とするものである。
【0016】また、本発明の遊技用コインの製造方法
は、金属製の製作材料を打ち抜き加工して、インナーガ
イド及びアウターガイドを成形する工程と、前記識別材
料に任意のパターンを製作する工程と、前記パターンが
形成された識別材料に薄膜フィルムを張り付ける工程
と、薄膜フィルムに張り付けた状態の識別材料を前記イ
ンナーガイド及びアウターガイドとで一体化した後に、
熱処理して当該識別材料を強磁性体とする工程とを有す
ることを特徴とするものである。
【0017】更に、本発明の遊技用コインの製造方法
は、金属製の製作材料を打ち抜き加工して、平板から成
るインナーガイド及び前記識別材料の収納面に溝を有す
るアウターガイドを成形する工程と、前記識別材料に任
意のパターンを製作する工程と、前記パターンが形成さ
れた識別材料を前記アウターガイドの溝内に挿入しなが
ら前記インナーガイドで蓋をして一体化した後に、熱処
理して当該識別材料を強磁性体とする工程とを有するこ
とを特徴とするものである。
【0018】また、本発明の遊技用コインの製造方法
は、金属製の製作材料と前記識別材料とを同時に打ち抜
き加工して、表面に形成された溝内に埋設されて任意の
パターンが製作された識別材料を有するアウターガイド
を成形する工程と、金属製の製作材料を打ち抜き加工し
て、平板から成るインナーガイドを成形する工程と、前
記インナーガイドと前記アウターガイドとを一体化した
後に、熱処理して前記識別材料を強磁性体とする工程と
を有することを特徴とするものである。
【0019】ここで、前記識別材料に製作されたパター
ンは、リング状のパターンであることを特徴とするもの
である。また、前記識別材料は、パーマロイ、磁性金属
のいずれかであることを特徴とするものである。そし
て、前記熱処理は、1100℃のH2ガス中で、2〜3
時間加熱することを特徴とするものである。
【0020】このような遊技用コインでは、コイン内部
に内蔵させた任意のパターンを有する磁束検知材によ
り、複数の種類のコインを確実に、かつ簡便に識別する
ことができる。
【0021】また、前記磁束検知材がコイン内部に内蔵
されているため、例えば、コイン表面に当該磁束検知材
を張り付けて成る構造のものに比して、その摩耗劣化に
よる誤検知の発生を抑止できる。
【0022】更に、任意のパターンをリング状としたこ
とで、コイン搬送中でのコインセレクタによる識別作業
性が良い。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態の
遊技用コイン及びその製造方法について図面を参照しな
がら説明する。
【0024】本発明の第1の実施形態の遊技用コイン
は、任意のパターンが形成された薄膜磁性材料をコイン
外枠としてのインナーガイド及びアウターガイド内に挿
入して成ることを特徴とするものである。
【0025】図1(a)において、金属製(例えば、ス
テンレス303、304、銅、真鍮(JIS C2720)等)
の製作材料1を打ち抜き加工して、前記インナーガイド
2及び後述する磁束検知材6A収納用の凹部を有するア
ウターガイド3を成形する。
【0026】また、図1(b)において、識別材料(例
えば、アモルファス金属)4にラミネートフィルム5を
熱溶着あるいは接着させて張り付ける。尚、アモルファ
ス金属の代わりに、磁気インクを前記ラミネートフィル
ム5に張り付ける(印字する)ものであっても良い。
【0027】続いて、図1(c)及び図1(d)におい
て、ラミネートフィルム5に張り付けた状態の識別材料
4に化学マスクエッチング処理を施し、識別材料4から
成る任意のパターン4Aを製作する。このとき、前記識
別材料4に張り付けたラミネートフィルム5がエッチン
グされずに残るため、識別材料のパターン4Aが崩れる
ことはなく、当該フィルム5上に前記任意のパターン4
Aが形成された磁束検知材6Aが構成される。本実施形
態では、円形状のアモルファス金属を囲むように4重の
リング状のアモルファス金属帯から成るパターン4Aを
製作している。尚、図1(c)は図1(d)のX1−X
1線断面図である。また、ワイヤーカット、レーザー加
工等で、任意のパターン4Aを製作しても良い。
【0028】そして、図1(e)において、前記パター
ン4Aが形成された磁束検知材6Aを前記インナーガイ
ド2及びアウターガイド3で、挟み込み圧入して、それ
らを一体化して、遊技用コイン7Aを形成する。尚、張
り付けまたは熱溶着等で、それらを一体化しても良い。
このように表面から見ると通常のコインと外形上変わら
ない状態となり、識別コインとして活用できる。
【0029】次に、第2の実施形態について図面を参照
しながら説明する。
【0030】ここで、第2の実施形態の特徴は、識別材
料に任意のパターンを製作した後に当該パターンをラミ
ネートフィルムに張り付け、それをコインに内蔵する各
種工程を有することである。
【0031】図2(a)において、金属製の製作材料1
を打ち抜き加工して、インナーガイド2及び後述する磁
束検知材6B収納用の凹部を有するアウターガイド3を
成形する。
【0032】また、図2(b)において、識別材料(例
えば、アモルファス金属)4を用意し、図2(c)にお
いて、当該識別材料4に化学マスクエッチング処理を施
し、識別材料4に任意のパターン4Bを製作する。尚、
図2(c)は図2(d)のX2−X2線断面図である。
また、ワイヤーカット、レーザー加工等で、任意のパタ
ーン4Bを製作しても良い。本実施形態では、円形状の
アモルファス金属を囲むように4重のリング状のアモル
ファス金属帯から成るパターンを製作している。尚、ア
モルファス金属の代わりに、磁気インクを用いても良
い。
【0033】図2(e)において、この識別材料4から
成る任意のパターン4Bをラミネートフィルム5に熱溶
着あるいは接着させて張り付けることで、当該フィルム
5上に前記任意のパターン4Bが形成された磁束検知材
6Bが構成される。尚、図2(e)は図2(f)のX3
−X3線断面図である。
【0034】そして、図2(g)において、ラミネート
フィルム5に張り付けた状態の前記パターン4Bを有す
る磁束検知材6Bを前記インナーガイド2及びアウター
ガイド3で、挟み込み圧入して、それらを一体化して、
遊技用コイン7Bを形成する。尚、張り付けまたは熱溶
着等で、それらを一体化しても良い。このように表面か
ら見ると通常のコインと外形上変わらない状態となり、
識別コインとして活用できる。
【0035】続いて、第3の実施形態について図面を参
照しながら説明する。
【0036】ここで、第3の実施形態の特徴は、製作材
料1を打ち抜き加工してアウターガイド3Aを成形する
際に、当該アウターガイド3Aに溝8Aを成形し、その
溝8A内にパターニングされた識別材料4Cを圧入・接
着するようにしたものである。
【0037】図3(a)において、金属製の製作材料1
を打ち抜き加工して、インナーガイド2及び当該インナ
ーガイド2収納用の凹部を有するアウターガイド3Aを
成形する。このアウターガイド3Aの凹部表面には、後
述するパターニングされた識別材料4Cを圧入・接着で
きる溝8Aが成形されている。尚、図3(b)は、前記
アウターガイド3Aの凹部表面(図3(a)の点線で囲
まれた円内)を拡大した断面図である。更に、前記溝8
Aは、後述する図3(f)では5個しか図示していない
が、実際には図3(d)に示すような円形状のアモルフ
ァス金属を囲むように4重のリング状のアモルファス金
属帯から成るパターン4Cを挿入するための9個の溝8
Aが形成されている。
【0038】また、図3(c)において、識別材料(例
えば、アモルファス金属)4を用意し、図3(d)にお
いて、当該識別材料4に化学マスクエッチング処理を施
し、識別材料4に任意のパターン4Cを製作する。尚、
図3(d)は図3(e)のX4−X4線断面図である。
また、ワイヤーカット、レーザー加工等で、任意のパタ
ーン4Cを製作しても良い。本実施形態では、円形状の
アモルファス金属を囲むように4重のリング状のアモル
ファス金属帯から成るパターンを製作している。
【0039】図3(f)において、前記パターン4C
(磁束検知材)を前記インナーガイド2及びアウターガ
イド3Aで、挟み込み圧入して、それらを一体化して、
遊技用コイン7Cを形成する。尚、張り付けまたは熱溶
着等で、それらを一体化しても良い。このように表面か
ら見ると通常のコインと外形上変わらない状態となり、
識別コインとして活用できる。
【0040】次に、第4の実施形態について図面を参照
しながら説明する。
【0041】ここで、第4の実施形態の特徴は、識別材
料(例えば、パーマロイ、磁性金属等)をラミネートフ
ィルムに張り付けた状態で、任意のパターンを製作した
後に、当該フィルムに張り付けられた識別材料をインナ
ーガイド及びアウターガイドとで一体化し、これらを熱
処理することで、前記識別材料を強磁性体とするように
したものである。
【0042】図4(a)において、金属製の製作材料1
を打ち抜き加工して、インナーガイド2及び後述する磁
束検知材6D収納用の凹部を有するアウターガイド3を
成形する。
【0043】また、図4(b)において、例えば、パー
マロイから成る識別材料9をラミネートフィルム5に張
り付けた後、図4(c)において、当該ラミネートフィ
ルム5に張り付けられた状態の識別材料9に化学マスク
エッチング処理を施して、任意のパターン9Aを製作す
る。このとき、前記識別材料9に張り付けたラミネート
フィルム5がエッチングされずに残るため、識別材料の
パターン9Aが崩れることはなく、当該フィルム5上に
前記任意のパターン9Aが形成された磁束検知材6Dが
構成される。尚、図4(c)は図4(d)のX5−X5
線断面図である。また、ワイヤーカット、レーザー加工
等で、任意のパターンの識別材料4を製作しても良い。
本実施形態では、円形状のアモルファス金属を囲むよう
に4重のリング状のアモルファス金属帯から成るパター
ンを製作している。更にまた、前記識別材料9としてパ
ーマロイ以外にも、各種磁性金属を用いることも可能で
ある。
【0044】図4(e)において、前記パターン9Aを
成した磁束検知材6Dを前記インナーガイド2及びアウ
ターガイド3で、挟み込み圧入して、それらを一体化し
て遊技用コイン7Dを形成する。尚、張り付けまたは熱
溶着等で、それらを一体化しても良い。
【0045】そして、図4(f)において、前記遊技用
コイン7Dを熱処理(例えば、H2ガス中で1100
℃、2〜3時間加熱)して、当該コイン7D内の内蔵さ
れた任意のパターン9Aを成した識別材料9が強磁性体
となる。このとき、前記インナーガイド2とアウターガ
イド3は熱処理によって、組成が変化しない材質のもの
を選定しておく。
【0046】これにより、表面から見ると通常のコイン
と外形上変わらない状態となり、識別コインとして活用
できる。
【0047】次に、第5の実施形態について図面を参照
しながら説明する。
【0048】ここで、第5の実施形態の特徴は、識別材
料(例えば、パーマロイ、磁性金属等)に任意のパター
ンを製作した後に、当該任意のパターンが製作された識
別材料をラミネートフィルムに張り付けた状態で、当該
識別材料をインナーガイドとアウターガイドとで一体化
し、これらを熱処理することで、前記識別材料を強磁性
体とするようにしたものである。
【0049】図5(a)において、金属製の製作材料1
を打ち抜き加工して、インナーガイド2及び後述する磁
束検知材6E収納用の凹部を有するアウターガイド3を
成形する。
【0050】また、図5(b)において、例えば、パー
マロイから成る識別材料9を用意し、図5(c)におい
て、当該識別材料9に化学マスクエッチング処理を施し
て、任意のパターン9Bを製作する。尚、図5(c)は
図5(d)のX6−X6線断面図である。また、ワイヤ
ーカット、レーザー加工等で、任意のパターンの識別材
料4を製作しても良い。本実施形態では、円形状のアモ
ルファス金属を囲むように4重のリング状のアモルファ
ス金属帯から成るパターンを製作している。更にまた、
識別材料9としてパーマロイ以外にも、各種磁性金属を
用いることも可能である。
【0051】更に、図5(e)において、前記パターン
9Bをラミネートフィルム5に張り付け、当該フィルム
5を型抜きし、パターン形状を維持させる(図5(f)
参照)。尚、図5(e)は図5(f)のX7−X7線断
面図である。
【0052】図5(g)において、当該ラミネートフィ
ルム5に張り付けられた状態の前記パターン9Bを成し
た磁束検知材6Eを前記インナーガイド2及びアウター
ガイド3で、挟み込み圧入して、それらを一体化して、
遊技用コイン7Eを形成する。尚、張り付けまたは熱溶
着等で、それらを一体化しても良い。
【0053】そして、図5(h)において、前記遊技用
コイン7Eを熱処理(例えば、H2ガス中で1100
℃、2〜3時間加熱)して、当該コイン7E内の識別材
料9が強磁性体となる。このとき、前記インナーガイド
2とアウターガイド3は熱処理によって、組成が変化し
ないものを選定しておく。
【0054】これにより、表面から見ると通常のコイン
と外形上変わらない状態となり、識別コインとして活用
できる。
【0055】続いて、第6の実施形態について図面を参
照しながら説明する。
【0056】ここで、第6の実施形態の特徴は、製作材
料を打ち抜き加工する際に、アウターガイドに溝を成形
し、その溝内にエッチングした識別材料(例えば、パー
マロイ、磁性金属等)を圧入・接着した後に、当該識別
材料を熱処理し、強磁性体とするようにしたものであ
る。
【0057】図6(a)において、金属製の製作材料1
を打ち抜き加工して、インナーガイド2及び当該インナ
ーガイド収納用の凹部を有するアウターガイド3Aを成
形する。このアウターガイド3Aの前記凹部表面(識別
材料の収納面)には、後述するエッチングした識別材料
9を圧入・接着できる溝8Aが成形されている。尚、図
6(b)は、前記アウターガイド3Aの凹部表面(図6
(a)の点線で囲まれた円内)を拡大した断面図であ
る。更に、前記溝8Aは、後述する図6(f),(g)
では5個しか図示していないが、実際には図6(d)に
示すような円形状のアモルファス金属を囲むように4重
のリング状のアモルファス金属帯から成るパターン9C
を挿入するための9個の溝8Aが形成されている。
【0058】また、図6(c)において、例えば、パー
マロイから成る識別材料9を用意し、図6(d)におい
て、当該識別材料9に化学マスクエッチング処理を施
し、識別材料9に任意のパターン9Cを製作する。尚、
図6(d)は図6(e)のX8−X8線断面図である。
また、ワイヤーカット、レーザー加工等で、任意のパタ
ーンの識別材料4を製作しても良い。本実施形態では、
円形状のアモルファス金属を囲むように4重のリング状
のアモルファス金属帯から成るパターン9Cを製作して
いる。更にまた、識別材料9としてパーマロイ以外に
も、各種磁性金属を用いることも可能である。
【0059】図6(f)において、前記パターン9C
(磁束検知材)を成した識別材料9を前記アウターガイ
ド3Aに形成した溝8A内に挿入した状態で、前記イン
ナーガイド2と当該アウターガイド3Aとを挟み込み圧
入して、それらを一体化して、遊技用コイン7Fを形成
する。尚、張り付けまたは熱溶着等で、それらを一体化
しても良い。
【0060】そして、図6(g)において、前記遊技用
コイン7Fを熱処理(例えば、H2ガス中で1100
℃、2〜3時間加熱)して、当該コイン7F内の識別材
料9が強磁性体となる。このとき、前記インナーガイド
2とアウターガイド3Aは熱処理によって、組成が変化
しないものを選定しておく。
【0061】これにより、表面から見ると通常のコイン
と外形上変わらない状態となり、識別コインとして活用
できる。
【0062】更に、第7の実施形態について図面を参照
しながら説明する。
【0063】ここで、第7の実施形態の特徴は、識別材
料とアウターガイドを製作するための製作材料とを同時
打ち抜き加工し、識別材料が埋設されたアウターガイド
を成形し、それらとインナーガイドとを一体化した後に
熱処理することで、前記識別材料を強磁性体とするよう
にしたものである。
【0064】即ち、図7(a)において、金属製の製作
材料1と例えば、パーマロイから成る識別材料とを同時
打ち抜き加工して、その表面(識別材料挿入面)に溝8
Bを成形すると共に、当該溝8B内に識別材料9を埋設
させて成るアウターガイド3Bを成形する。また、当該
アウターガイド3Bには後述するインナーガイド収納用
の凹部が形成されている。尚、図7(b)は、前記アウ
ターガイド3Bの凹部表面(図7(a)の点線で囲まれ
た円内)を拡大した断面図である。更に、前記溝8B
は、後述する図7(a),(e),(f)では5個しか
図示していないが、実際には図7(c)に示すような円
形状のアモルファス金属を囲むように4重のリング状の
アモルファス金属帯から成るパターン9Dを挿入するた
めの9個の溝8Bが形成されている。
【0065】また、本実施形態では、図7(c)に示す
ように、前記アウターガイド3Bの凹部表面に形成され
た溝8B内に円形状のアモルファス金属を囲むように4
重のリング状のアモルファス金属帯から成るパターン9
Dを製作している。このとき、前記溝8B内に埋設し切
れない、不必要な識別材料9はバキューム等で吸着除去
しておく。尚、識別材料9としてパーマロイ以外にも、
各種磁性金属を用いることも可能である。
【0066】更に、図7(d)において、製作材料1か
らインナーガイド2を打ち抜き加工する。
【0067】図7(e)において、前記識別材料9から
成る任意のパターン9Dが埋設されたアウターガイド3
Bとインナーガイド2とを挟み込み圧入して、それらを
一体化して、遊技用コイン7Gを形成する。尚、張り付
けまたは熱溶着等で、それらを一体化しても良い。
【0068】そして、図7(f)において、前記遊技用
コイン7Gを熱処理(例えば、H2ガス中で1100
℃、2〜3時間加熱)して、当該コイン7G内の識別材
料9が強磁性体となる。このとき、前記インナーガイド
2とアウターガイド3Bは熱処理によって、組成が変化
しないものを選定しておく。
【0069】これにより、表面から見ると通常のコイン
と外形上変わらない状態となり、識別コインとして活用
できる。
【0070】次に、本発明の遊技用コインの識別方法に
ついて詳細に説明する。
【0071】図8は、本発明の遊技用コインの真偽を識
別するために用いられる識別センサ50の構成を示す概
略図である。図8において、ホール素子10と、このホ
ール素子10に磁界(H)を与える磁石20とが所定の
間隔で対向して配置されており、その間隙を識別対象物
100(遊技用コイン)が矢印の方向に通過するように
した。即ち、ホール素子10の受感面と磁石20のS極
(またはN極)を対面させている。
【0072】ホール素子10が出力するホール電圧VH
は、後に詳しく説明するが、信号処理用IC30によっ
て基準レベルとの比較等が行われ、その結果、識別対象
物100(遊技用コイン)の識別結果を通知する信号で
ある識別信号SS、及び識別対象物100が通過したこ
とを通知する信号である検出信号KSが出力されるよう
に構成されている。
【0073】また、図9は上記識別センサ50の具体的
な外形を示す図であり、図9(a)は平面図であり、図
9(b)は図9(a)の左側面図である。即ち、識別セ
ンサ50を構成する部品であるホール素子10、磁石2
0及び信号処理用IC30は、「コの字」の形状を呈し
た樹脂容器内に封入されている。この識別センサ50か
らは、信号処理用IC30用の直流電源線(15V)、
識別信号線及び検出信号線(不図示)が取り出される。
図10はホール素子10のホール電圧VHとホール素子
の受感部面に垂直に作用する磁束密度Bとの関係を示す
図である。磁束密度Bが、ある程度小さい範囲内では、
ホール電圧VHは磁束密度Bに比例することが知られて
いる。
【0074】ここで、ホール素子の駆動方式には半導体
の種類によって、定電圧駆動(例えば、InSbホール素
子)と定電流方式(例えば、GaAsホール素子)がある
が、どちらの方式を採用しても良い。
【0075】両駆動方式において、ホール電圧VHは次
式(1)で表される。
【0076】 VH=RH/d・IC・B ・・・・・(1) ここで、RHはホール係数、dは半導体層の厚さ、ICは
半導体層に流れる制御電流である。また、このホール電
圧VHの温度依存性はホール係数RHの温度係数に依存す
る。
【0077】いま、上述した識別センサ50のホール素
子10が置かれている磁界の強さをHとする。識別対象
物100を通過させる場合を考えると、通過前の状態の
ホール電圧VH0は次式で表される。
【0078】 VHO=RH/d・IC・μ0H ・・・・・(2) ここで、μ0は真空の透磁率である。
【0079】識別対象物100が磁石20とホール素子
10の間に介挿された状態のホール電圧VH1は、次式で
表される。
【0080】 VH1=RH/d・IC・μH ・・・・・(3) ここで、μは識別対象物100の透磁率である。
【0081】するとホール電圧VH1は式(2)及び式
(3)から次式で表すことができる。
【0082】 VH1=μ/μ0・VH0 ・・・・・(4) 従って、ホール電圧VH1は識別対象物100の透磁率に
比例して変化するので、予め識別すべき遊技用コインの
ホール電圧VH1Xを知っていれば、識別対象物100の
ホール電圧VH1をこのVH1Xと比較することにより、識
別対象物100が当該遊技用コインであるかを識別する
手法となり得る。
【0083】具体的には、後述するように、識別対象物
100のホール電圧VH1が予め遊技用コインに応じて設
定された2つの基準電圧V1,V2の間にあるか否かを
コンパレータ回路によって検出することである。
【0084】次に、他の識別センサについて図面を参照
しながら説明する。
【0085】図11は、上記識別センサの構成を示す概
略図であり、本実施形態の識別センサ51は、上記識別
センサ50と異なり、ホール素子10と磁石20とを紙
面の上下方向に一列に並設し、識別対象物100がこの
並設方向に沿って通過するように配置した。このような
配置では、磁石20から発した磁力線はホール素子10
の受感面に作用する(受感面に垂直ではないが)ので、
識別対象物100に応じたホール電圧VH1が得られ、上
記識別センサ50と同様にして、識別対象物100が当
該遊技用コインであるかを識別することができる。
【0086】上記構成の識別センサ51によれば、ホー
ル素子10、磁石20とを識別対象物100の通過方向
に沿って一列に並設したので、全体を直方体形状の小型
樹脂容器に収納することができる。このため、識別セン
サ51をコインセレクタ等に組み込む場合に収納スペー
スを節約することができる。また、既存のコインセレク
タ等に組み込む場合にも収納しやすいという利点があ
る。
【0087】図12、図13、図14は、信号処理用I
C30の回路構成例を示す図である。図12は信号処理
用IC30の増幅回路部を示す回路図である。
【0088】120はホール素子10に定電圧を供給す
る定電圧回路である。この定電圧回路120は、ツエナ
ーダイオード1SZ62によって発生されるツエナー電圧V
zが入力されたオペアンプ101、オペアンプ101の
出力を抵抗によって分圧し1Vを作成するラダー抵抗、
この分圧された1Vの電圧が入力されたオペアンプ10
2とから構成されている。
【0089】このオペアンプ102の出力は、ホール素
子10に印加される。これにより、ホール素子10の半
導体層に制御電流ICが流れる。この制御電流ICが流れ
る方向と直角方向の半導体層面から一対の出力電圧VH
H,VHLが発生する。ホール電圧VHはこれらの出力電圧
VHH,VHLの差電圧となる。即ち、VH=VHH−VHLで
ある。
【0090】そして、第1の出力電圧VHHはオペアンプ
103によって増幅された後、差動増幅器105の非反
転入力端子(+)に印加される。また、第2の出力電圧
VHLはオペアンプ104によって増幅された後、差動増
幅器105の非反転入力端子(−)に印加される。こう
して、差動増幅器105からは増幅されたホール電圧V
Hが得られる。即ち、ホール素子10からのホール電圧
VHは数百mVと小さいため、これを差動増幅してい
る。
【0091】図13は、信号処理用IC30のコンパレ
ータ回路部を示す図で、差動増幅器105の出力Vout
は第1のコンパレータ回路33、第2のコンパレータ回
路34にそれぞれ入力される。そして、第1のコンパレ
ータ回路33からは識別信号SSが出力され、第2のコ
ンパレータ回路34からは検出信号KSが出力される。
【0092】図14は、第1のコンパレータ33及び第
2のコンパレータ34の具体的な回路構成例を示す図で
ある。図14(a)には、第1のコンパレータ回路33
の回路図を示す。差動増幅器105の出力Vout(増幅さ
れたホール電圧VH)は、オペアンプ110の非反転入力
端子(+)、オペアンプ111の反転入力端子(−)に
印加されている。また、オペアンプ110の非反転入力
端子(−)には基準電圧V1が、オペアンプ111の非
反転入力端子(+)には基準電圧V2がそれぞれ入力さ
れている。ここで、V2>V1であるとする。
【0093】また、オペアンプ110,111の出力は
アンドゲート112に入力されている。Vout>V1の
とき、オペアンプ110の出力はH(ハイ)レベルにな
る。一方、V2>Voutのとき、オペアンプ111の出
力はH(ハイ)レベルになる。従って、V1<Vout<
V2のとき、オペアンプ110,111の出力は両方H
レベルになるので、アンドゲート112の出力(識別信
号SS)はHレベルになる。V1<Vout<V2を満た
さない場合にはアンドゲート112の出力(識別信号S
S)はL(ロウ)レベルになる。従って、基準電圧V
1、V2を識別すべき遊技用コイン(例えば遊技用コイ
ン)に対応させて予め設定することにより、遊技用コイ
ンの種類(または真偽)を識別することができる。
【0094】また、図14(b)には、第2のコンパレ
ータ回路34の回路図を示す。差動増幅器105の出力
Vout(増幅されたホール電圧VH)は、オペアンプ115
の非反転入力端子(+)に入力され、その反転入力端子
(−)に基準電圧V3が入力されている。そして、オペ
アンプ115から検出信号KSが出力される。
【0095】ここで、検出信号KSは識別対象物100
が識別センサ50、51に投入されたことを検出する信
号である。基準電圧レベルV3は基準電圧V1よりも小
さく設定される(V3<V1)。これにより、識別対象
物100による出力Voutが基準レベルV1に達しない
場合でも、投入されたことを検出することができる。
【0096】図15は、差動増幅器105の出力Vou
t、識別信号SS、検出信号KSの信号波形図である。
識別対象物100が識別センサ50、51に投入される
と、差動増幅器105から出力されるVoutに変化が生
じる。これに応じて、識別信号SS、検出信号KSが出
力される。図15(a)の場合には、V1<Vout<V
2であるので、識別信号SSは一時的にHレベルにな
り、当該遊技用コインであることが識別される。図15
(b)の場合には、V3<Vout<V1であるので、識
別信号SSはLレベルのまま、検出信号KSのみが一時
的にHレベルになり、当該遊技用コインではないと識別
される。これらの識別信号SS、検出信号KSはパルス
信号であるが、例えばこれらの信号をRSフリップフロ
ップのセット端子に入力することにより、フリップフロ
ップがリセットされるまでHレベルを保持することがで
きる。
【0097】更に、他の識別センサについて図面を参照
しながら説明する。
【0098】図16は、上記識別センサの構成を示す概
略図であり、本実施形態の識別センサ52は、前記識別
センサ50,51と異なり、ホール素子を2個有してい
るところが特徴である。即ち、第1ホール素子11及び
第2のホール素子12と、これらに磁界(H)を与える
磁石20とが所定の間隔で対向して配置されている。第
2ホール素子12は、第1のホール素子11よりも磁石
20から離れた位置に配置されているので、それらの受
感面の磁界の強さH1、H2は異なるものになる。即
ち、H1>H2である。
【0099】また、第1ホール素子11及び第2のホー
ル素子12と磁石20との間隙を識別対象物100(遊
技用コイン)が矢印の方向に通過するようにした。
【0100】ここで、識別対象物100が通過する際の
第1ホール素子11のホール電圧VH11は、式(3)に
基づき、次式で表される。
【0101】 VH11=RH/d・IC・μH1 ・・・・・(5) また、同様に識別対象物100が通過する際の第2ホー
ル素子12のホール電圧VH12は、式(3)に基づき、
次式で表される。
【0102】 VH12=RH/d・IC・μH2 ・・・・・(6) 次に、VH12とVH11との差電圧ΔVHは、次式で表され
る。
【0103】 ΔVH=RH/d・IC・μ・ΔH ・・・・・(7) ここで、ΔH=H2−H1である。
【0104】このように、2つのホール素子11,12
のホール電圧の差電圧は、識別対象物100の透磁率μ
に比例して変化することがわかる。従って、ΔVHを上
記識別センサ50,51と同様にして所定の基準電圧と
比較することにより、遊技用コインの種類(または真
偽)の識別を行うことができる。
【0105】この信号処理を行うのが信号処理回路IC
35である。即ち、信号処理回路IC35は2つのホー
ル素子11,12のホール電圧VH11,VH12に基づい
て、識別信号SS、検出信号KSを出力する。この2つ
のホール素子を用いた差動方式の識別センサ52によれ
ば、ホール素子の温度依存性が除去されると共に、差動
回路によって外部ノイズが相殺されるため、高精度に遊
技用コインの種類(または真偽)を識別することができ
る。
【0106】尚、上記識別センサ52は、第1ホール素
子11及び第2のホール素子12と、これらに磁界
(H)を与える磁石20とが所定の間隔で対向して配置
されているが、例えば、第1のホール素子11、第2の
ホール素子12及び磁石20を一列に並設し、識別対象
物100がこの並設方向に沿って通過するように配置す
るものであっても良い。
【0107】図17は、信号処理回路IC35の回路構
成例を示す図である。この信号処理回路IC35は定電
圧駆動方式に適用される。図17において、定電圧回路
120は図12に示した定電圧回路と同様な構成を有し
ている。この定電圧回路120の出力電圧は、接続用端
子P1、P5を介して第1及び第2のホール素子11,
12に印加される。そして、第1のホール素子11から
出力されるホール電圧は端子P2、P4を介して、オペ
アンプ131、132にそれぞれ入力され、増幅された
後に、差動増幅器133に印加される。
【0108】一方、第2のホール素子12から出力され
るホール電圧は端子P6、P8を介して、オペアンプ1
41、142にそれぞれ入力され、増幅された後に、差
動増幅器143に印加される。即ち、差動増幅器133
の出力(端子TP1)は、第1のホール素子のホール電
圧VH11が増幅された電圧に相当し、差動増幅器143
の出力(端子TP2)は、第2のホール素子のホール電
圧VH12が増幅された電圧に該当する。
【0109】差動増幅器133の出力と差動増幅器14
3の出力は更に、差動増幅器151に入力され、オペア
ンプ152で更に増幅された後に端子TP3に出力され
る。オペアンプ152の出力は、VH12とVH11との差電
圧ΔVHが増幅された電圧に相当するものである。この
出力は図13に示した第1のコンパレータ回路33、第
2のコンパレータ回路34に入力され、同様にして、識
別信号SS、検出信号KSが作成される。
【0110】以下、前記遊技用コインの識別方法につい
て説明する。ここで、いずれの識別センサを用いても同
様であるが、識別センサ51(図11)を用いた。そし
て、実験条件は以下の通りである。 ・ホール素子:HB-302B(旭化成電子製) ・磁石の磁界の強さ:110mT ・磁束検知材:アモルファス合金METGLAS2605TCA(日本
非晶質金属株式会社製)初透磁率15000であり、識
別すべきコインの有する透磁率に比して大きい透磁率で
ある。その厚さは25ミクロン程度である。 ・識別すべきコイン:4種類のベース金属(ステンレス
303、304、銅、真鍮(JIS C2720)等を打ち抜き
加工して成る前記インナーガイド及びアウターガイド内
に任意のパターンが形成されたアモルファス合金(磁束
検知材)を内蔵している。
【0111】例えば、図18に示すようにリングパター
ンが3本である場合、磁石20による磁気バイアスによ
りホール素子10の近傍で識別対象物(遊技用コイン)
100に内蔵されたアモルファス合金帯151,15
2,153が磁化される。
【0112】即ち、コイン100がホール素子10上を
通過する際に、図18のように、磁石20の表面がN極
であるとすると、磁石20に近い方のアモルファス合金
帯151,152,153がS極、遠い方がN極に磁化
され、この結果パターン3本の場合は、アモルファス合
金帯151,152,153に対応して6カ所の磁束変
化が現れる。この磁束変化がホール素子10によって検
知され、前述した信号処理用IC30の増幅回路部(図
12)によってホール電圧VHの増幅パルス信号が得ら
れる。この増幅パルス信号のパターンに基づいてコイン
100の識別が行われる。
【0113】次に、図19を参照しながら、上記と同様
な方法によるコイン100の識別の実験結果について説
明する。図19は、パターンが5本の例である。コイン
100内部にリング状のアモルファス合金帯151,1
52,153,154が貼り付けられており、アモルフ
ァス合金帯154の内側には円形状のアモルファス合金
帯155が形成されている(図1(c)及び図19参
照)。増幅パルス信号のパターンとして、右側に対応さ
せて示したように、P1,P2,P3,P4,P5の負
極性パルスと、P6,P7,P8,P9,P10の正極
性パルスが発生する(横軸は時間軸、縦軸は電圧)。パ
ルスP1,P10がアモルファス合金帯151に、パル
スP2,P9がアモルファス合金帯152に、パルスP
3,P8がアモルファス合金帯153に、パルスP4,
P7がアモルファス合金帯154に、パルスP5,P6
がアモルファス合金帯155にそれぞれ対応して発生し
たものと考察することができる。
【0114】このように、アモルファス合金帯のパター
ンの相違に応じて、異なるパルス波形が得られるので、
このパルス波形からコイン100を識別することができ
る。尚、本実験によれば、ベース金属(ステンレス30
3、304、銅、真鍮(JISC2720)の相違によるパルス
信号の顕著な相違は見られなかった。
【0115】次に、図20を参照して、上述した方法で
得られた増幅パルス信号の信号処理方法について説明す
る。図20に示すような3本のアモルファス合金帯15
1、152,153を有するコイン100の場合、その
増幅パルス信号(アナログ信号)は図のように、負極性
パルスが3個、正極性パルスが3個発生する。そこで、
アナログ信号を反転させると共に、負極性側の信号レベ
ルをクリップし、さらに波形整形を施すことにより、図
に示すような矩形のデジタルパルス信号が得られる。そ
して、このパルス信号をカウンタで計数するか、1また
は0のデジタル信号列として認識することにより、コイ
ン100の識別信号を得ることができる。
【0116】次に、上記実施形態の識別センサ50〜5
2の使用例について説明する。ここで、例えばスロット
マシーン用のコイン識別センサ52として使用する例に
ついて説明する。図21は、コインセレクタを示す概略
図(正面図)である。また、図22は、図21に示した
コインセレクタの側面図である。
【0117】201はコイン投入口、202は投入口カ
バーである。コイン識別センサ52は投入口201の内
部のコイン投入経路に沿うように取り付けられる。20
3は、コイン投入口201から投入されたコイン300
をコインセレクタ内部のコイン収納部(不図示)に案内
するためのガイドレール203である。このガイドレー
ル203には上部ガイド204と下部ガイド205が設
けられており、規格に合致したコイン300が転倒しな
いように支持している。
【0118】ガイドレール203はコイン300の案内
方向に傾斜すると共に、ガイドレール203に案内され
たコイン300が倒れる方向にやや傾けて設置されてい
る。
【0119】206は、ガイドレール203の途中に設
けられ、上記コインセンサ52によってON/OFFが
制御されたコイン払出用アクチュエータである。コイン
払出用アクチュエータ206は例えばソレノイドを用い
て構成され、OFFのときにはコイン300は払出用ア
クチュエータ206によって止められ(通路を通過する
ことを阻止され)、ガイドレール203から外れて矢印
Aの方向へ落下し、外部へ払い出される。
【0120】払出用アクチュエータ206がONの時に
は投入が有効になり、コイン300は止められない。ま
た、208は払出用アクチュエータ206の下流に設け
られ、コイン300の通過を通知するコイン通過確認セ
ンサである。
【0121】次に、上述したコイン識別センサ52を用
いたコインセレクタの動作について図21、図22、図
23を参照しながら説明する。図23は、コインセレク
タ200とスロットマシーン側の主制御基板250を含
む概略のシステム構成図である。
【0122】コイン投入可能状態(ゲームスタート中や
エラー時を除く)では、主制御基板250からの制御信
号により、払出用アクチュエータ206は、ONとなっ
ている。
【0123】[適正コイン]投入されたコイン300が適
正なコインである場合、コイン識別センサ52によって
OKと識別され、識別信号SSはHレベルになる。これ
により、払出用アクチュエータ206はON状態を維持
するので、コイン300は、ガイドレール203に沿っ
て払出用アクチュエータ206を通過し、通過確認セン
サ208に至る。通過確認センサ208はコイン通過信
号TSを主制御基板250に送出する。通過確認センサ
208を通過したコイン300は矢印Bの方向に落下
し、コイン収納部(不図示)に収納される。
【0124】[不適正コイン]投入されたコイン300
が、不適正なコインである場合、 1)そのサイズが規格よりも大きい場合には、コイン投
入口201から投入不能である。 2)そのサイズが小さい場合には、その高さがガイドレ
ール203の上部ガイド204に届かないため、コイン
300は矢印Aの方向に落ち、外部へ払い出される。 3)そのサイズが規格に一致する場合には、上記の機構
ではそれ以上識別することはできない。しかし、コイン
識別センサ52によってNGとなるので、コイン識別信
号SSはLレベルになる。これに応じて、払出用アクチ
ュエータ206はOFFする。すると、コイン300は
払出用アクチュエータ206によって止められ、矢印A
の方向に落下し、外部へ払い出される。尚、払出用アク
チュエータ206は一定時間経過するとONに復帰し、
次のコイン投入が有効となる。
【0125】このように、コインセレクタ200に上記
コイン識別センサ52を利用することにより、コイン3
00のサイズが規格と同一であっても、コイン300の
透磁率μに基づいてコイン300の種類を識別すること
で、適正コインか否かを選別することができる。
【0126】従って、パチンコホール等の遊技店舗毎
に、合金組成を異ならしめた複数種類のコイン、透磁率
の異なる金属を貼り付け又は埋め込んだコイン、磁性イ
ンクを印字又は蒸着したコインの中、いずれかを準備
し、コイン識別センサ52の基準電圧V1、V2をその
コインの種類に応じて設定することにより、他店舗のコ
インが利用されることを防止できる。
【0127】尚、コイン識別センサとしては、上記識別
センサ50〜52のいずれを用いても良いが、高精度で
識別するためには差動方式を採用したコイン識別センサ
52のものを用いることが好ましい。
【0128】最後に、識別材料として、上記したアモル
ファス金属、磁気インク、パーマロイ、磁性金属等以外
のものから成るものであっても良いが、磁性金属は外部
の磁性で内部保持力が変化しないものを選定する必要が
ある。
【0129】また、磁性材料自体が大きな磁性を保持し
ていないものを選定する必要がある。即ち、当該識別材
料の磁性が大きいとコイン同士が、互いの磁性で合わさ
ってしまうからである。更には、識別材料の磁性が大き
いと外部検出器で簡単に差別化されてしまうことにな
る。そして、基本的に、識別材料を検出するときは、外
部に永久磁石等の磁性の変わらないバイアス磁性体を設
け、そのバイアス磁性体の磁性により識別材料に磁性を
帯びさせホール素子で検出する方式を採用するため、識
別材料そのものが磁性を保持していると、飽和状態、も
しくは外部に影響を与える可能性がある。従って、極
力、磁性保持力の大きいものは避ける必要がある。
【0130】また、前記識別材料は、その材質により磁
性力が異なるため、所望の磁性力厚みを代える必要があ
る。例えば、アモルファス金属の場合には、15ミクロ
ン〜25ミクロン程度とし、パーマロイの場合には、1
5ミクロン〜200ミクロン程度とする。
【0131】更に、識別材料のパターンは、上述したよ
うなリング状に限定されるものではないが、コインは、
回転しながらコインセレクタや計数機を通過するため、
識別材料は真円形の同心円上に径を変えたものを使用す
ることで、より識別作業性が向上する。このとき、同心
円上の識別材料が接触していると磁性の方向性が定まら
なくなり、検出が不可能になってしまう。従って、本実
施形態で説明したように任意のパターンが形成された識
別材料(磁束検知材)をラミネートフィルムに張り付け
たり、アウターガイドに形成した溝内に挿入すること
で、同心円上の識別材料同士が接触することがないよう
に構成している。
【0132】また、コイン内部に埋め込まれた識別材料
の同心円上の数を検出してコインの識別に使うため、当
該識別材料の幅は、既定値(コインに埋め込んだときの
最大埋め込み可能枚数/コイン径)の±10%程度であ
っても可能である。ただし、識別材料の幅を検出項目と
して扱う場合は、この限りではない。
【0133】更に、識別材料は、コインの外部両側(表
裏面)からの寸法が、同等となるように設定しておくこ
とで、コインが前記コインセレクタを通過する際の、裏
表によってコイン判別に誤差が生じないようにできる。
【0134】また、前記インナーガイド、アウターガイ
ドの材質は、非磁性のものを選定する。ただし、バック
グラウンドとなるような小さな磁性を保持するものは、
その限りではない。
【0135】
【発明の効果】本発明によれば、特定の透磁率を有する
遊技用コインの種類(真偽)を確実に、かつ簡便に識別
することが可能になる。
【0136】更に、コインに複数の情報を持たせるため
に、コイン内に任意のパターンを有する識別材料を内蔵
させることで可能になる。そして、当該パターンをリン
グ状の透磁率を有する帯状とし、その径を変えることに
より、または複数個配置することにより、単一のコイン
が外観形態上は同じであっても情報のパターン化(例え
ば16ビット化)が図れることになり、複数の種類のコ
インが識別可能となる。
【0137】また、コインがセレクター内に搬送される
場合、コイン自体が回転しながらガイドレールを通過す
るため、リング状の透磁率を有する帯が内蔵されたコイ
ンを用いることにより、コインの方向性を意識せずにコ
インの識別が可能になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る遊技用コインの
製造方法を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る遊技用コインの
製造方法を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る遊技用コインの
製造方法を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係る遊技用コインの
製造方法を示す図である。
【図5】本発明の第5の実施形態に係る遊技用コインの
製造方法を示す図である。
【図6】本発明の第6の実施形態に係る遊技用コインの
製造方法を示す図である。
【図7】本発明の第7の実施形態に係る遊技用コインの
製造方法を示す図である。
【図8】本発明に適用される識別センサの構成を示す概
略図である。
【図9】本発明に適用される識別センサの具体的な外形
を示す図である。
【図10】ホール電圧VHと磁束密度Bとの関係を示す
図である。
【図11】本発明に適用される他の識別センサの構成を
示す概略図である。
【図12】信号処理用ICの増幅回路部を示す回路図で
ある。
【図13】信号処理用ICのコンパレータ回路部を示す
図である。
【図14】第1及び第2のコンパレータ回路の具体的な
回路構成例を示す図である。
【図15】差動増幅器の出力Vout、識別信号SS、検
出信号KSの信号波形図である。
【図16】本発明に適用される他の識別センサの構成を
示す概略図である。
【図17】信号処理回路ICの回路構成例を示す図であ
る。
【図18】本発明に適用されるコインの識別方法を示す
図である。
【図19】本発明に適用されるコインの識別方法を示す
図である。
【図20】本発明に適用されるコインの識別方法を示す
図である。
【図21】コインセレクタを示す概略図(正面図)であ
る。
【図22】コインセレクタを示す概略図(側面図)であ
る。
【図23】コインセレクタの概略システム構成図であ
る。
【符号の説明】
1 製作材料 2 インナーガイド 3,3A,3B アウターガイド 4 識別材料 4A,4B,4C パターン 5 ラミネートフィルム 6A,6B,6D,6E 磁束検知材 7A〜7G 遊技用コイン 8A,8B 溝 9 識別材料 9A,9B,9C,9D パターン 10〜12 ホール素子 20 磁石 30 信号処理用IC 33 第1のコンパレータ回路 34 第2のコンパレータ回路 35 信号処理回路IC 50〜52 識別センサ 100 識別対象物(遊技用コイン) 101〜104 オペアンプ 105 差動増幅器 110,111 オペアンプ 112 アンドゲート 115 オペアンプ 120 定電圧回路 125 定電流回路 127 オペアンプ 128 トランジスタ 131,132 オペアンプ 133 差動増幅器 141,142 オペアンプ 143 差動増幅器 151 差動増幅器 152 オペアンプ 200 コインセレクタ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイン内部に当該コインと異なる透磁率
    を有する識別材料から成り、任意のパターンが形成され
    た磁束検知材を挿入し、当該コインを磁界中に配置され
    たホール素子上を通過させることにより、前記任意のパ
    ターンに応じたパルス状のホール電圧を発生させ、この
    ホール電圧に基づいて当該コインを識別可能にすること
    を特徴とする遊技用コイン。
  2. 【請求項2】 前記コイン内部に前記磁束検知材をリン
    グ状のパターンとして配置させたことを特徴とする請求
    項1に記載の遊技用コイン。
  3. 【請求項3】 前記識別材料は、アモルファス金属、磁
    気インクのいずれかであることを特徴とする請求項1に
    記載の遊技用コイン。
  4. 【請求項4】 前記識別材料は、パーマロイ、磁性金属
    のいずれかが熱処理されて成る強磁性体であることを特
    徴とする請求項1に記載の遊技用コイン。
  5. 【請求項5】 コイン内部に当該コインと異なる透磁率
    を有する識別材料から成り、任意のパターンが形成され
    た磁束検知材を挿入し、当該コインを磁界中に配置され
    たホール素子上を通過させることにより、前記任意のパ
    ターンに応じたパルス状のホール電圧を発生させ、この
    ホール電圧に基づいて当該コインを識別可能にする遊技
    用コインの製造方法において、 金属製の製作材料を打ち抜き加工して、インナーガイド
    及びアウターガイドを成形する工程と、 前記識別材料に薄膜フィルムを張り付ける工程と、 前記フィルムに張り付けた状態の識別材料に任意のパタ
    ーンを製作する工程と、 前記パターンが形成された識別材料を前記インナーガイ
    ド及びアウターガイド内に内蔵した形で一体化して、遊
    技用コインを形成する工程とを有することを特徴とする
    遊技用コインの製造方法。
  6. 【請求項6】 コイン内部に当該コインと異なる透磁率
    を有する識別材料から成り、任意のパターンが形成され
    た磁束検知材を挿入し、当該コインを磁界中に配置され
    たホール素子上を通過させることにより、前記任意のパ
    ターンに応じたパルス状のホール電圧を発生させ、この
    ホール電圧に基づいて当該コインを識別可能にする遊技
    用コインの製造方法において、 金属製の製作材料を打ち抜き加工して、インナーガイド
    及びアウターガイドを成形する工程と、 前記識別材料に任意のパターンを製作する工程と、 パターン化された識別材料に薄膜フィルムを張り付ける
    工程と、 前記パターンが形成された識別材料を前記インナーガイ
    ド及びアウターガイド内に内蔵した形で一体化して、遊
    技用コインを形成する工程とを有することを特徴とする
    遊技用コインの製造方法。
  7. 【請求項7】 コイン内部に当該コインと異なる透磁率
    を有する識別材料から成り、任意のパターンが形成され
    た磁束検知材を挿入し、当該コインを磁界中に配置され
    たホール素子上を通過させることにより、前記任意のパ
    ターンに応じたパルス状のホール電圧を発生させ、この
    ホール電圧に基づいて当該コインを識別可能にする遊技
    用コインの製造方法において、 金属製の製作材料を打ち抜き加工して、平板から成るイ
    ンナーガイド及び前記識別材料の収納面に溝を有するア
    ウターガイドを成形する工程と、 前記識別材料に任意のパターンを製作する工程と、 前記パターンが形成された識別材料を前記アウターガイ
    ドの溝内に挿入しながら前記インナーガイドで蓋をして
    一体化し、遊技用コインを形成する工程とを有すること
    を特徴とする遊技用コインの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記識別材料に製作するパターンは、リ
    ング状のパターンであることを特徴とする請求項5から
    請求項7のいずれかに記載の遊技用コインの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記識別材料は、アモルファス金属、磁
    気インクのいずれかであることを特徴とする請求項5か
    ら請求項7のいずれかに記載の遊技用コインの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 コイン内部に当該コインと異なる透磁
    率を有する識別材料から成り、任意のパターンが形成さ
    れた磁束検知材を挿入し、当該コインを磁界中に配置さ
    れたホール素子上を通過させることにより、前記任意の
    パターンに応じたパルス状のホール電圧を発生させ、こ
    のホール電圧に基づいて当該コインを識別可能にする遊
    技用コインの製造方法において、 金属製の製作材料を打ち抜き加工して、インナーガイド
    及びアウターガイドを成形する工程と、 前記識別材料に薄膜フィルムを張り付ける工程と、 前記フィルムに張り付けた状態の識別材料に任意のパタ
    ーンを製作する工程と、 前記パターンが形成された識別材料を前記インナーガイ
    ド及びアウターガイドとで一体化した後に、熱処理して
    当該識別材料を強磁性体とする工程とを有することを特
    徴とする遊技用コインの製造方法。
  11. 【請求項11】 コイン内部に当該コインと異なる透磁
    率を有する識別材料から成り、任意のパターンが形成さ
    れた磁束検知材を挿入し、当該コインを磁界中に配置さ
    れたホール素子上を通過させることにより、前記任意の
    パターンに応じたパルス状のホール電圧を発生させ、こ
    のホール電圧に基づいて当該コインを識別可能にする遊
    技用コインの製造方法において、 金属製の製作材料を打ち抜き加工して、インナーガイド
    及びアウターガイドを成形する工程と、 前記識別材料に任意のパターンを製作する工程と、 前記パターンが形成された識別材料に薄膜フィルムを張
    り付ける工程と、 薄膜フィルムに張り付けた状態の識別材料を前記インナ
    ーガイド及びアウターガイドとで一体化した後に、熱処
    理して当該識別材料を強磁性体とする工程とを有するこ
    とを特徴とする遊技用コインの製造方法。
  12. 【請求項12】 コイン内部に当該コインと異なる透磁
    率を有する識別材料から成り、任意のパターンが形成さ
    れた磁束検知材を挿入し、当該コインを磁界中に配置さ
    れたホール素子上を通過させることにより、前記任意の
    パターンに応じたパルス状のホール電圧を発生させ、こ
    のホール電圧に基づいて当該コインを識別可能にする遊
    技用コインの製造方法において、 金属製の製作材料を打ち抜き加工して、平板から成るイ
    ンナーガイド及び前記識別材料の収納面に溝を有するア
    ウターガイドを成形する工程と、 前記識別材料に任意のパターンを製作する工程と、 前記パターンが形成された識別材料を前記アウターガイ
    ドの溝内に挿入しながら前記インナーガイドで蓋をして
    一体化した後に、熱処理して当該識別材料を強磁性体と
    する工程とを有することを特徴とする遊技用コインの製
    造方法。
  13. 【請求項13】 コイン内部に当該コインと異なる透磁
    率を有する識別材料から成り、任意のパターンが形成さ
    れた磁束検知材を挿入し、当該コインを磁界中に配置さ
    れたホール素子上を通過させることにより、前記任意の
    パターンに応じたパルス状のホール電圧を発生させ、こ
    のホール電圧に基づいて当該コインを識別可能にする遊
    技用コインの製造方法において、 金属製の製作材料と前記識別材料とを同時に打ち抜き加
    工して、表面に形成された溝内に埋設されて任意のパタ
    ーンが製作された識別材料を有するアウターガイドを成
    形する工程と、 金属製の製作材料を打ち抜き加工して、平板から成るイ
    ンナーガイドを成形する工程と、 前記インナーガイドと前記アウターガイドとを一体化し
    た後に、熱処理して前記識別材料を強磁性体とする工程
    とを有することを特徴とする遊技用コインの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記識別材料に製作されたパターン
    は、リング状のパターンであることを特徴とする請求項
    10から請求項13のいずれかに記載の遊技用コインの
    製造方法。
  15. 【請求項15】 前記識別材料は、パーマロイ、磁性金
    属のいずれかであることを特徴とする請求項10から請
    求項13のいずれかに記載の遊技用コインの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記熱処理は、1100℃のH2ガス
    中で、2〜3時間加熱することを特徴とする請求項10
    から請求項13のいずれかに記載の遊技用コインの製造
    方法。
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