JP2003125687A - 餌注入オキアミ - Google Patents

餌注入オキアミ

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JP2003125687A JP2001358484A JP2001358484A JP2003125687A JP 2003125687 A JP2003125687 A JP 2003125687A JP 2001358484 A JP2001358484 A JP 2001358484A JP 2001358484 A JP2001358484 A JP 2001358484A JP 2003125687 A JP2003125687 A JP 2003125687A
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Abstract

(57)【要約】 餌注入オキアミは、釣り餌用オキアミの外殼より内側
に、餌成分・集魚成分等からなる物質を注入・挿入した
事で、釣り用ハリからの脱落防止・集魚性の向上・嵩の
増加・ボイル品の集魚性の回復等が達成できる。 【課題】従来の釣り用オキアミは、柔らかい生オキアミ
は釣り用ハリからの脱落やずれを起こし易く、茹でて固
くしたボイルオキアミは集魚性や食いが低下していた。 【解決手段】オキアミの外殼より内側に、釣り用餌成分
・集魚成分等からなる各種の物質を注入・挿入する事
で、餌持ち性・集魚性の向上や嵩の増大等が可能と成
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明の餌注入オキアミは、
水産業特に沿岸及び沖合いの一本釣り漁業等に利用され
る釣り用餌のオキアミに関するものである。 【0002】 【従来の技術】釣り用餌は、最も一般的なオキアミ・ア
ミやエビ・カニ等の甲殼類、ゴカイ・イソメ等のゼン虫
類、アサリ・赤貝・サルボウ貝等の貝類、魚・イカ等の
身餌及び生餌、人間が作り出した練り餌・合成餌等に大
別される。この内、オキアミ類は節足動物の甲殼類で、
北洋を除くほぼ全海洋に分布し、近海や特に南極海等で
網等により捕獲され、冷凍や加工をされて販売される最
も多用される海釣りの餌である。図2にオキアミの一例
の姿図をしめす。オキアミは、プランクトンで浮遊生活
し、身や薄い外殼が柔らかく且つ裂け易いが、眼や脳の
有る頭部や鰓・内臓・脚を含む胸部(頭胸甲と呼ばれる
外殻がおおっているので、頭胸部と以下称す)から流れ
出るアミノ酸やタンパク質等で集魚効果が非常に大き
く、食いも良いので、釣り用ハリへの付け餌にも撒き餌
にも使え、対象魚種の適用範囲も最も広い餌である。つ
り人社編の「海・川 釣りエサ百科1981年初版 1
989年度版 38頁」によれば、身が柔らかいので遠
投不可、エサ落ちも早いと有る。又、森秀人氏の「釣り
の科学 1981年発行 第5章 釣魚の生理学 6
魚の味覚はどうなっているか 231頁−233頁」に
よれば、オキアミは非常に豊富なアミノ酸と酵素を持
ち、栄養価100パーセントで、エビと違ってその体内
から発酵ガスを放出する。新鮮なうちはエビと同じだ
が、死んでしまうと、体内酵素の分解により特殊な異臭
を出す。元は生餌であるが、死んだ冷凍餌方が集魚性が
あるのは、釣り餌向きと有る。又水面すれすれから、水
深千メートルの深海の百気圧もの高圧に耐え、海水魚の
ほとんどがオキアミを餌にする事が出来るとも有る。平
凡社の「大百科事典 1984年初版」によれば、エビ
類との違いは胸脚基部に有る樹枝状のえらが外に露出し
ており、十脚目のエビ・カニ類より原始的と有る。この
身が柔らかく外殻も薄いプランクトンが、百気圧もの環
境変化に耐えるのは、外殼を含め体の各部が薄い事で、
内圧と外圧を同じに保つ選択透過性に優れているからと
考えられる。しかし、頭胸部にある体内酵素が解凍後の
温度上昇で活性化して分解をも促進するので、解凍した
後、酵素による分解及び空気中の微生物侵入によって促
進されると考えられる腐敗が急速に進行し、身が更に柔
らかくなって釣り用ハリからの脱落が多くなったり、特
に腐敗しやすい脳や内臓のある、頭胸部等が黒変したり
しやすい。実際に、分解酵素の働きが活発なので発酵ガ
スは活発に発生し、解凍直後の生オキアミを、頭胸部を
潰さずにそのまま海に撒き餌として撒くと、一旦沈むが
しばらくすると、頭胸部内に溜まるガスの浮力で浮き上
がってくる。この為、一旦解凍したら、可使時間が特に
気温の高い時期では短く、分解・腐敗の進行が大きいも
のは、再冷凍しても付け餌としては使いものにならなか
った。腐敗すれば一部の魚種を除き、基本的に魚が忌避
しやすいので、この腐敗を遅らせたり止めたりする目的
の種々の技術があった。ひとつは食品の場合の保存にも
使われている水分の減少方式で、食塩や砂糖・ハチミツ
等をオキアミに掛けて、外殼の外側に濃度の高い状態を
作り、浸透圧を発生させる事で内部の水分を吸い出して
身を引き締めたり、掛けたり付け置きしたりする物質の
高濃度の膜で外気と内部を遮断する事で、腐敗の進行を
遅延させ且つ掛けた物質の集魚効果も利用していた。も
う一つは、分解酵素の働きを阻害する薬品や抗蛋白質分
解酵素等を掛けて、腐敗を遅延・抑止したりオキアミの
身を引き締めたりする方法で、単独で添加する場合と集
魚性を持つ各種エキス類との混合物を掛けるタイプの物
が有った。又、生オキアミの脱落し易さ・腐敗し易さを
防止する為に、茹でて身のタンパク質を固化させ且つ分
解酵素の作用を休止させたボイル品・半ボイル品(短時
間又は低温で茹でたもの)等が有るが、頭胸部の成分の
溶出及び柔らかさ共に失い、熱エネルギーで殼に含まれ
るカロチンが遊離したり中身のタンパク質が固化して、
生オキアミの白っぽく半透明の色合いも変化するので、
集魚効果・魚の食い共に格段に劣ってしまい、対象魚種
の制限や使用できる条件が光の少ない刻限・深さのみと
なる等の不具合も有った。又、オキアミは網で採取され
急速冷凍されるが、その過程で頭部や胴部が潰れて中身
が流出している物も混在していたり、大きさにバラツキ
が有ったりするので、身が詰まって固いもので大きさを
選別したり、潰れない様一匹ずつ単独で冷凍されて、釣
り用ハリへの付け餌専用として売られている等の例があ
る。この様に、釣り用餌のオキアミで、その釣り用ハリ
からの脱落し易さ・ずれやすさを補強したり、頭胸部等
の中身が流出したものを補修して歩留を上げたり、嵩を
増大させたり、ボイル品の集魚性を回復する等の為に、
外殻の内側に餌成分・集魚成分等からなる物質を、注入
・挿入した物は従来無かった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】オキアミは集魚性・食
い共に非常に良い餌であるが、前述もしたように、付け
餌としては種々の問題が有る。羅列すると、頭胸部から
流出する発酵ガスや物質等による集魚性は素晴らしい
が、鰓の付近の表皮の薄い部分や釣り用ハリで開いてし
まう穴等から、成分が流れ出易いので、魚が特に好んで
摂取する頭胸部がスカスカに成り、集魚性の持続が悪く
コントロールも利かない。餌として使用する前に、中身
が一部流出してしまって頭胸部や胴部が潰れているもの
が有り、補修して付け餌として歩留を上げる工法が確立
されていない。内部組織が密でなく外殼も柔らかくて薄
く、頭胸部のえらが露出している側の囲いが弱いので、
頭胸部と胴部が離れ易く、釣り用ハリから特に頭胸部が
脱落し易いが補強する手段が少なく、ボイル・半ボイル
では集魚性と食いの良さ・見映えを失う。分解・腐敗を
止め身を引き締める薬品を使えば、エサ持ちは少し良く
なるが、その代わりに分解や成分の流出等による集魚性
といった生オキアミの良さの一部を失って、それを補完
する手段が無い。しかし、生オキアミはそのままでは身
も外殻も柔らかすぎ、釣り用ハリからのずれや一部(特
に好んで採餌される頭胸部等)又は全部の脱落を起こし
易い。脱落すれば当然魚は釣れないが、ずれてハリの一
部が露見しただけでも、魚の警戒心を起こさせて食いは
悪くなる。この脱落やずれを防止する為に、茹でて分解
酵素の働きを止めると集魚性を失うので、ボイル後にハ
チミツや各種エキス等の液体の外掛け手段で回復を図っ
たものも有るが、水中ではそれがすぐ溶出してしまい、
集魚効果がある時間が短い。このように従来の手法で
は、それぞれに大きなデメリットを伴い、決め手を欠い
ていた。従って、最も主流の使用法は解凍直後に短時間
に使用する事で有り、使用分ずつ逐次解凍していく、オ
キアミの釣り用餌としての当初からの正統手法が取られ
ていた。この方法では、短時間の集魚性や食いの良さは
確保されるが、集魚性の持続や歩留の改善・餌持ち(ハ
リからの脱落しにくさ)の向上等はなされず、少量ずつ
解凍する手間の問題も残っていた。 【0004】 【課題を解決する為の手段】本発明によれば、オキアミ
の外殼より内側に各種の餌成分・集魚成分等からなる物
質を注入・挿入し、その特性を目的に合わせて変える事
によって、腐敗進行の速度制御や集魚成分の早期流出の
防止・柔らかく特に頭部が脱落し易い事の防止・つぶれ
たオキアミの嵩と集魚性の補修・釣り用ハリからの脱落
やずれの防止・ボイル品等の集魚性の回復等が可能とな
り、更に従来のオキアミに無い効果として、撒き餌との
同調不要・餌としての嵩の飛躍的な拡大及び視覚的に優
れた物質の付加によるアピール性の向上・対象魚種の拡
大等が可能になる。図1に本発明の餌注入オキアミの一
例を示す。即ち、餌挿入オキアミは、まず外殼の内側に
注入・挿入する餌成分・集魚成分等からなる物質に、オ
キアミの体内にある分解酵素の働きを阻害する薬剤や抗
タンパク質分解酵素を含ませる事で、分解の停止や遅延
を達成することが出来る。この追加注入した餌成分・集
魚成分からなる物質を、固体・ゲル状及びその混合物等
にすることで、海水に溶出するとしても、従来のオキア
ミ及び少なくとも常温に戻した状態で液体である薬品や
エキス等を混合した集魚剤等を掛けたオキアミよりも、
遥かに集魚効果が持続し、成分を調整することで、その
持続時間も制御が可能となる。次に付け餌としてのオキ
アミが柔らかすぎて、特に頭胸部が釣り用ハリから取れ
易いことの対策としては、図3のように、少なくとも頭
胸部の内側に入れる餌成分・集魚成分等からなる物質
を、従来の脳や内臓よりも粘度や硬度を増す事で解決す
ることが出来る。こうすれば、釣り用ハリの先端側に取
れにくい部分が刺さっている状態に成るから、餌として
のオキアミ全体がずれたり脱落したりしにくい。オキア
ミの釣り用ハリからの脱落やずれは、従来から大きな問
題であるので、集魚成分を含まずとも、取れにくくする
為だけに、例えばアルファデンプンの粉末のみを注入し
て内部の水分と反応させ、糊化させた餌成分の物質のみ
でも十分に効果が有る。又、潰れた事で嵩が小さくなっ
たり釣り用ハリから脱落しやすくなったオキアミでも、
追加注入・挿入する餌成分・集魚成分等からなる物質が
量的・強度的にそれを補充するので利用が可能になる。
オキアミは種類・産地によっては、触腕等を除き最大8
センチメートル程度にはなるものもいるが、通常5乃至
6センチメートル程度以下で、重さは、含まれる水分に
もよるが、2グラム程度以下が多い。魚種によっては付
け餌は大きいものが良く、視界の良くない海中では大き
さそのものがアピールになるので、餌成分・集魚成分等
からなる物質を注入・挿入する事で、嵩を大きく太らせ
る事が出来れば、大きな効果が有る。この場合、図1の
様に頭胸部のみではなく、図3のように胴部にも入れて
も良い。ボイル品・半ボイル品の集魚性の回復は、注入
する餌成分・集魚成分等からなる物質に、強力な集魚性
材料やタンパク質分解酵素等を使用すれば達成でき、夜
間や深い所では、匂いの方が魚に対するアピールが高い
ので、ボイル品等を使用してきた魚種に対しては大きな
効果が有る。次に、従来に無い副次的な効果として、外
形的な嵩の飛躍的増大以外に、撒き餌と付け餌の同調を
取らずに、魚に付け餌を食わせることが可能となる事が
挙げられる。従来から、魚を集め食いを促進させる物と
して、オキアミ・アミやいわし等を含む魚用飼料・人間
用の食品・各種の集魚成分等から成る撒き餌・寄せ餌
を、撒き餌かごや杓等による投入で使用することは一般
的に行われている。この際、魚は撒き餌・寄せ餌に集ま
るので、これらの水中での分布範囲内に、釣り用ハリを
忍ばせた付け餌が同調して入っていなければ、付け餌を
食わせて魚をハリ掛かりことは難しく、効率が非常に悪
くなる。しかし、釣り糸や釣り用ハリ等の仕掛け・海水
の比重や流れ・撒き餌や寄せ餌の比重等多くの要素が関
与するので、条件が合わなければ同調が悪く、付け餌を
食わせる事によるハリ掛かりが出来ないので効率が悪か
った。つまり、オキアミの集魚性に優れている点も、付
け餌一匹の集魚成分では、広大な海中では通用に限度が
あるということである。しかし、餌注入オキアミには、
オキアミ単独に対して、集魚成分を濃縮して注入する事
で、何倍でも付加させることが可能で、効果の持続時間
も長く出来る。予め撒き餌・寄せ餌で魚をその海域に集
めてしまえば、付け餌そのものが集魚物質を沢山溶出す
ることができるので、同調は必要なく、非常に効率のよ
い釣りが可能である。従って、最初に魚を集めてしまえ
ば、あとは撒き餌を少なくして釣れることで経済的でも
有る。この場合、集魚成分を濃縮したものを注入する事
を優先し、本来の頭胸部にある脳や内臓等の一部又は全
部を吸い出して、その後集魚成分を注入・挿入しても良
い。アピール性の向上については、嵩の拡大による以外
に、従来からある発光性・蓄光性物質や従来は使われて
いない色素を、混合して注入・挿入することで、従来よ
りも遥かにアピール性を高める事が可能と成る。従来で
もアピール性を高める為にオキアミに振り掛けて使用す
る発光剤・蓄光剤等は有るが、これは光量の少ない時間
帯および深いタナでの効果が大きい。しかし、外殻の外
側から振り掛けて使用するので、ハリに付けたオキアミ
を海中に落とすと、すぐ取れ始めて、分散・拡散してし
まい、効果の持続時間が短かった。しかし外殼の内側に
入れる餌成分・集魚成分等からなる物質に、発光性・蓄
光性物質や色素を混合すれば、その溶け出し時間までは
持続できるし、外殼が水流を遮るので、外側から振り掛
けるよりも遥かに拡散しにくい。元々オキアミは深海に
も生息して採餌するためか、弱い発光性は備えている。
したがって、内部に発光性・蓄光性物質を注入して強化
すれば、より光量の少ない時間帯や深海でも使用が可能
と成る。又、例えば、各種の魚の表皮から採取できる銀
粉等を含ませた餌成分・集魚成分からなる物質を、注入
・挿入した生の餌注入オキアミは、外殼が薄く半透明な
ので透けて銀粉が見え、光量の多い日中の時間及び浅い
タナでの効果が大きく、回遊性の魚食魚等に対応可能で
ある。注入する、色を変える物質等は、自然が分解でき
無害な物はすべて使用でき、発光剤・蓄光剤等も同様な
ら使用可能である。従来オキアミ餌で対応していた魚種
以外への拡大については、例えば貝類・ウニ類・エビ類
を主食としていた石鯛については、稀にオキアミ(生・
ボイル共)でも釣れることが有ったので、オキアミを食
べない訳ではないから、貝やウニ等の身やエキスを含ま
せた餌成分・集魚成分等からなる物質を注入・挿入する
ことで、より積極的にオキアミを食べさせるように出来
る。注入・挿入する餌成分・集魚成分からなる物質の成
分・組織は、食品の組み合わせ等と同じで、非常に多彩
に展開できる。例えば、悪食で色々な食品でも釣れるク
ロダイは、他の魚が見向きもしないみかんやスイカを食
べる事で知られているし、海水魚ではないが、鯉が芋羊
羹を食べる等の例が有る。従って、注入する食品素材等
は、無害で魚が食べる物なら入れて構わないとすれば、
バナナ味・スイカ味や乳製品味の注入オキアミも可能で
ある。季節によって食性が変わり、冬季には岩場に付く
海藻を良く食べるメジナには、頭胸部に入れた切れ目か
ら海苔等を挿入したものが使用出来る。以上のように、
餌注入オキアミは、付け餌としてのオキアミの分解及び
腐敗遅延・集魚性の持続・餌持ち(ハリからの脱落しに
くさ)・嵩・ボイル品の集魚性の回復等の問題等を一気
に解決する事が可能になった上、副次的な効果として、
撒き餌・寄せ餌との同調不要・アピール性の飛躍的向上
・対象魚種の拡大等が可能となった。この餌注入オキア
ミは、海域・魚種・季節・時刻・深さ等によって、最も
効果がある、注入・挿入する餌成分・集魚成分からなる
物質等の種類や量を選択する事が可能となり、応用範囲
も非常に広い。 【0005】 【発明の実施の形態】餌注入オキアミに使用する餌成分
・集魚成分等からなる物質については、釣り用ハリに取
り付ける際に、ハリに割りこまれるので、少なくとも主
剤は、ある程度の柔軟性や粘り強さを持っている事が好
ましい。そして注入する全ての材料は、自然界で分解さ
れ無害で無ければならない。従来の釣り用餌・集魚材料
・飼料・香辛料等の他、飲料用物質を含む食品・薬品関
係も、前記の指針に沿えば使うことが可能である。餌成
分・集魚成分等からなる物質を注入・挿入する範囲につ
いては、図1・図3の他、図4のように、集魚性を高め
る為に、部分的に外殼の外に露出・突き出しを設ける事
も可能である。通常オキアミは尾部を切って、図5のよ
うに刺すが、小さい釣り用ハリに刺す場合、オキアミ全
体を使用出来ない事も有る為、先に頭胸部を除去し、図
6の例の様に、胴部のみに餌成分・集魚成分からなる物
質を注入・挿入したものでも良いし、図7の様に、胴部
の大半を除去したものでも良い。図6と図7の餌注入オ
キアミは、一匹のオキアミを切断して製造しても良い。
一部を除去した図3の場合の不要部は、原料にリサイク
ルしても良い。次に注入の方法としては、オキアミの内
部に十分密着してすぐに溶出するものでなければ、主剤
は粘度の低いゲル状でもかまわないが、溶出が良く粘度
が低い場合は、図8の例のように、注入した後残る穴が
小さくなるように、頭胸部に細いパイプ状のノズルで圧
送する。この場合には、注射器やノズルの尖ったディス
ペンサーを使えば良い。又、主剤も成分を分けて分割注
入し、多層にして外側と内側を、例えばそれぞれ集魚成
分・餌成分と特性を変えても良い。粘度が高い場合、外
殼に残存する穴が多少大きくともかまわないので、太い
ノズルのディスペンサーで送り込む。粘度が高い場合、
注射器等の手動の手段では、力が必要で使用しにくい。
注入・挿入する餌成分・集魚成分等からなる物質によっ
ては、製造工程で加熱が必要になる場合があり、この際
生オキアミ本体のこうむる熱量を最小限にする為に、要
部のみ一時的に金属(針等)を挿入したりして、電磁加
熱(高周波誘導加熱)を掛けても良い。注入して嵩を大
きくし、集魚性や食味を上げる材料には様々な選択肢が
ある。釣り用餌(集魚剤等を含む)に使用されている主
な原材料としては、主に植物性原料・加工品として、小
麦粉・パン粉・デンプン・生糠・煎り糠・菓子粉・オカ
ラ・大麦・さつまいも・マッシュポテト・トウモロコシ
・押し麦・酒粕・醤油粕・ワカメ・青海苔・ヒジキ・藍
藻・ニンニク・麹麦・前記外海草等があり、主に動物性
原料・加工品としては、桜エビ粉・イワシ粉末・ウニ粉
・サナギ粉・カニ殼・貝殼・ウニ殼・エビ殼・カツオ粉
・卵殼・アミ・オキアミ・エビミソ・養殖用ペレット・
イカ・サンマ等が有る。又、主に香辛料・調味料・改質
剤等として、ニンニク・ウイキョウ・ハチミツ・黒砂糖
・食塩・糖蜜・酵母・ミネラル・乳酸菌製剤・保存料・
PH調製剤・オキアミエキス・カツオエキス・アミノ酸
・イノシン酸・ペプタイド・ベタイン・アラニン・着色
料等が使用されている。これらの沢山の原材料の中で、
注入・挿入する餌成分・集魚成分等からなる物質の主剤
としては、水分や混練・加熱等の加減で硬さや粘り等が
調整出来る小麦粉・さつまいも・マッシュポテトおよび
その成分を精製したりして取出したデンプン等やグルテ
ン、海藻等の炭水化物(寒天等)・食物繊維・糖類等が
使用できる。また動物性の食品から取出したタンパク質
であるゼラチン(コラーゲン)等も、水分や混合物の加
減で硬さが調整出来る。但し、工程中で熱を加えて液化
し、常温(水温)では溶け出さない寒天やゼラチン等
は、集魚用の混合物を水に溶解しやすい物にして、水中
でバラケる工夫が必要となる。主剤の一例として、例え
ば小麦粉を使う場合にはふたつの工法がある。ひとつ
は、小麦粉に食塩と水を加えて混練すると粘りが出るこ
とで、製造工程の一部としてうどん等の麺類と同じで、
熱を加えること無く主剤としての特性を得ることが出来
る。この粘りが有り柔らかい状態は、乾燥と共に失われ
乾麺のように硬く成るので、注入後はすぐ冷凍保存す
る。もうひとつは、小麦粉を水にといて混ぜながら加熱
することで、デンプンをアルファデンプンに変化させて
糊化し、この糊に集魚物質を混合付加する。アルファデ
ンプンは水分が十分有れば糊化した状態を保てるが、濃
縮乾燥される過程でベータデンプンに戻り硬くなりすぎ
るので、この場合も注入後にはすぐ冷凍保存する。小麦
粉には、グルテンもデンプンも入っていて利用しやすい
が、デンプンの特性を利用するなら、デンプンの粉末精
製品や他の穀物類を利用しても良い。例えば工程として
は、冷凍オキアミを解凍して、図2のように姿勢を伸ば
す。この際、後で釣り用ハリに付け易くするには若干曲
がった状態でも良い。十分に頭胸部の中身が入って、餌
成分・集魚成分等からなる物質を入れる余地が無い場
合、頭胸部の中身を注射器等で不必要な分吸い出す。こ
の後、頭胸部の外周から注射器やディスペンサー等で、
目的とする機能を果たす餌成分・集魚成分等からなる物
質を注入・挿入し、再び冷凍する。又、胴部にも餌成分
・集魚成分等からなる物質を入れたい場合、頭胸部外側
から入れても良いが、胴部の尾部側を図3の様に切断し
て、胴部側から頭胸部まで差込み、引き抜きながら注入
する。この場合に、各部にどれくらいの量を注入するか
は、ノズルの動きは一定で吐出圧力・吐出量を制御する
か、吐出量は一定にしてノズルの動きを制御する。一般
に用いられる定量吐出のディスペンサーでは、基本的に
後者の制御をすれば良い。工程中で除去したオキアミの
中身等は、注入品の原材料にリサイクル出来る。デンプ
ンを利用する為、小麦粉等を水・食塩と混練して使用す
る場合で、注入後に、強度や耐溶出性を向上させる等が
必要な場合、金属の針等を注入物に差し込んで、高周波
誘導加熱で、金属のみを短時間部分加熱することで、部
分糊化させる事が出来る。糊化を達成したら、金属は取
り去り、餌注入オキアミは冷凍保存する。この加熱法は
金属以外は加熱しないのでオキアミの他の部分が冷たい
状態が保てる。又、寒天やゼラチンを主剤とする餌成分
・集魚成分からなる物質は、ある程度温度が高く無けれ
ば固まってしまうので、オキアミの内部を半解凍等の冷
たい状態ですばやく作業しなければ、注入作業でオキア
ミが煮えてしまう。常温以下に保ち出来るだけ熱量を加
えたくない場合、特殊製法で、通常は水分を含んで温度
が常温まで下がったりすればベータデンプンに戻ってし
まうデンプンを、アルファデンプンのまま粉末や顆粒に
したものを、粉末のまま注入して、頭胸部の水分と反応
させて糊化させることも可能である。又、根昆布末やト
ロロ昆布等でも同様の工程が可能である。生オキアミの
場合、常温で作業すれば短時間で分解・腐敗するので、
予め抗タンパク質分解酵素等の薬品を、餌成分・集魚成
分等からなる物質に混合したり、注入前のオキアミに、
掛けたり注入したりして使用してもよい。注入する集魚
剤の効果が十分に強ければ、オキアミ単体の持つ集魚能
力の相対的意味合いが小さいから、従来の同物質を外掛
けした場合でのオキアミの集魚性の減少と比較すれば、
問題が少ない。注入する餌成分・集魚成分等からなる物
質の硬さや粘り・量・材料・組成や入れる部位等を変え
る事で、餌注入オキアミの全ての効果・特性は調整が効
き、工程中で温度の高さが生オキアミと比較して害にな
らずに、注入作業がし易いボイル品・半ボイル品をも含
め、非常に多種の応用展開が可能となり、従来使用して
いない食品やアピール用物質等も使用出来る。又、この
方法で、アミやエビ・カニ等の他の釣り用エサの強度向
上や集魚性付加等をする事も可能である。 【0006】 【発明の効果】餌注入オキアミは、釣り餌用オキアミの
外殼より内側に、餌成分・集魚成分等からなる物質を注
入・挿入した事で、腐敗進行の速度制御・集魚成分の早
期流出の防止・釣り用ハリからの脱落やずれの防止・嵩
の補修と増大・ボイル品等の集魚性の回復等が達成出
来、副次的な効果として撒き餌等との同調不要・アピー
ル性の付与・対象魚種の拡大等が可能と成るので、釣果
を倍増させる事が出来る。
【図面の簡単な説明】 【図1】餌注入オキアミの一例の斜視図 【図2】オキアミの姿図 【図3】頭胸部及び胴部に注入した餌注入オキアミの一
例の断面図 【図4】部分的に外部に露出させた餌注入オキアミの一
例の断面図 【図5】釣り用ハリに取り付けたオキアミの一例の斜視
図 【図6】胴部と尾部のみの餌注入オキアミの一例の断面
図 【図7】頭胸部と胴部の一部のみで構成する餌注入オキ
アミの一例の斜視図 【符号の説明】 1 眼 2 頭部 3 胸部 4 頭胸部 5 胴部 6 尾部 7 注入物質 8 中身 9 外殼 10 釣り用ハリ 11 釣り糸 12 注入用ノズル(パイプ)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成14年1月15日(2002.1.1
5) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】図面の簡単な説明 【補正方法】変更 【補正内容】 【図面の簡単な説明】 【図1】餌注入オキアミの一例の斜視図 【図2】オキアミの姿図 【図3】頭胸部及び胴部に注入した餌注入オキアミの一
例の断面図 【図4】部分的に外部に露出させた餌注入オキアミの一
例の断面図 【図5】釣り用ハリに取り付けたオキアミの一例の斜視
図 【図6】胴部と尾部のみの餌注入オキアミの一例の断面
図 【図7】頭胸部と胴部の一部のみで構成する餌注入オキ
アミの一例の斜視図 【図8】頭胸部にパイプで餌を注入する際の餌注入オキ
アミの一例の断面図 【符号の説明】 1 眼 2 頭部 3胸部 4 頭胸部 5 胴部 6尾部 7注入物質 8 中身 9 外殼 10 釣り用ハリ 11 釣り糸 12 注入用ノズル(パイプ)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】釣り用餌のオキアミで、外殼より内側に餌
    成分・集魚成分等からなる物質を注入・挿入した事を特
    徴とする餌注入オキアミ
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JP2005295956A (ja) * 2004-04-15 2005-10-27 Masaaki Sato 雑食性海水魚または植物食性海水魚用の海藻餌
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