JP2003123773A - 固体電解質型燃料電池用空気極およびそれを用いた燃料電池 - Google Patents
固体電解質型燃料電池用空気極およびそれを用いた燃料電池Info
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- JP2003123773A JP2003123773A JP2001317549A JP2001317549A JP2003123773A JP 2003123773 A JP2003123773 A JP 2003123773A JP 2001317549 A JP2001317549 A JP 2001317549A JP 2001317549 A JP2001317549 A JP 2001317549A JP 2003123773 A JP2003123773 A JP 2003123773A
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- Y02E60/50—Fuel cells
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ランタン−コバルト複合酸化物(LSC)を
主体とする空気極形成時の剥離やクラックの発生を防止
することができると共に、燃料電池の運転時における耐
熱衝撃性にも優れ、燃料電池としての耐久性を格段に向
上させることができる固体電解質型燃料電池用の空気
極、およびこのような空気極を用いた固体電解質型燃料
電池を提供する。 【解決手段】 固体電解質4の表面に、ランタン−コバ
ルト複合酸化物中に、例えばTiO2などの酸化物や、
Ag,Ptなどの貴金属や、YSZ,セリアなどの電解
質材料からなる応力緩和材6を含む層を形成して固体電
解質型燃料電池用の空気極5とする。
主体とする空気極形成時の剥離やクラックの発生を防止
することができると共に、燃料電池の運転時における耐
熱衝撃性にも優れ、燃料電池としての耐久性を格段に向
上させることができる固体電解質型燃料電池用の空気
極、およびこのような空気極を用いた固体電解質型燃料
電池を提供する。 【解決手段】 固体電解質4の表面に、ランタン−コバ
ルト複合酸化物中に、例えばTiO2などの酸化物や、
Ag,Ptなどの貴金属や、YSZ,セリアなどの電解
質材料からなる応力緩和材6を含む層を形成して固体電
解質型燃料電池用の空気極5とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質型燃料
電池(SOFC)に係わり、とくに導電率および電極触
媒活性に優れたランタン‐コバルト複合酸化物(La
1−ySryCoO 3)を主成分として含有し、しかも
耐熱衝撃性、耐久性に優れた固体電解質型燃料電池用空
気極と、このような空気極を用いた固体電解質型燃料電
池に関するものである。
電池(SOFC)に係わり、とくに導電率および電極触
媒活性に優れたランタン‐コバルト複合酸化物(La
1−ySryCoO 3)を主成分として含有し、しかも
耐熱衝撃性、耐久性に優れた固体電解質型燃料電池用空
気極と、このような空気極を用いた固体電解質型燃料電
池に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、発電効率が高
く、しかも有害な排ガスをほとんど発生せず、地球環境
に優しいクリーンなエネルギー源として燃料電池が注目
されている。
く、しかも有害な排ガスをほとんど発生せず、地球環境
に優しいクリーンなエネルギー源として燃料電池が注目
されている。
【0003】各種燃料電池のうち、固体電解質型の燃料
電池は、電解質として酸化物イオン導電性固体電解質を
用い、その両面に多孔性電極を取付け、固体電解質を隔
壁として一方の側に水素や炭化水素などの燃料ガスを、
他方の側に空気あるいは酸素ガスを供給する形式の燃料
電池であり、一般的に約1000℃で動作する。
電池は、電解質として酸化物イオン導電性固体電解質を
用い、その両面に多孔性電極を取付け、固体電解質を隔
壁として一方の側に水素や炭化水素などの燃料ガスを、
他方の側に空気あるいは酸素ガスを供給する形式の燃料
電池であり、一般的に約1000℃で動作する。
【0004】このような固体電解質型燃料電池におい
て、固体電解質としては、イットリア(Y2O3)、酸
化ネオジム(Nd2O3)、酸化サマリウム(Sm2O
3)、酸化ガドリニウム(Gd2O3)などを固溶した
安定化ジルコニア(部分安定化ジルコニアも含む)や、
セリア(CeO2)系固溶体、酸化ビスマスおよびLa
GaO3などが使用される。
て、固体電解質としては、イットリア(Y2O3)、酸
化ネオジム(Nd2O3)、酸化サマリウム(Sm2O
3)、酸化ガドリニウム(Gd2O3)などを固溶した
安定化ジルコニア(部分安定化ジルコニアも含む)や、
セリア(CeO2)系固溶体、酸化ビスマスおよびLa
GaO3などが使用される。
【0005】一方、空気極材料としては、ペロブスカイ
ト構造を有するランタン−マンガン複合酸化物(La
1−ySryMnO3:以下『LSM』と称する)やラ
ンタン−コバルト複合酸化物(La1−ySryCoO
3:以下『LSC』と称する)が一般的に使用される
が、これらのうちLSCは、LSMに比べてその導電率
や電極触媒活性が大きいことから、LSCを使用するこ
とがより望ましいことになる。
ト構造を有するランタン−マンガン複合酸化物(La
1−ySryMnO3:以下『LSM』と称する)やラ
ンタン−コバルト複合酸化物(La1−ySryCoO
3:以下『LSC』と称する)が一般的に使用される
が、これらのうちLSCは、LSMに比べてその導電率
や電極触媒活性が大きいことから、LSCを使用するこ
とがより望ましいことになる。
【0006】しかしながら、LSCは、還元雰囲気中で
の熱力学的安定性が小さく、相手材(電解質材料)の種
類によっては、相手材との反応生成物によって空気極と
しての特性が低下することがある。また、乾式法により
形成されたLSC膜内に内部応力が生じることから剥離
やクラックが生じやすく、空気極の形成が難しいという
問題点があり、空気極としてLSCを使用して導電率や
電極触媒活性の向上を図った固体電解質型燃料電池にお
ける課題となっていた。
の熱力学的安定性が小さく、相手材(電解質材料)の種
類によっては、相手材との反応生成物によって空気極と
しての特性が低下することがある。また、乾式法により
形成されたLSC膜内に内部応力が生じることから剥離
やクラックが生じやすく、空気極の形成が難しいという
問題点があり、空気極としてLSCを使用して導電率や
電極触媒活性の向上を図った固体電解質型燃料電池にお
ける課題となっていた。
【0007】
【発明の目的】本発明は、空気極としてLSCを用いた
従来の固体電解質型燃料電池における上記課題に鑑みて
なされたものであって、LSCを主体としながら空気極
形成時の剥離やクラックの発生を防止することができる
と共に、燃料電池の運転時における耐熱衝撃性にも優
れ、燃料電池としての耐久性を格段に向上させることが
できる固体電解質型燃料電池用の空気極、さらにはこの
ような空気極を用いた固体電解質型燃料電池を提供する
ことを目的としている。
従来の固体電解質型燃料電池における上記課題に鑑みて
なされたものであって、LSCを主体としながら空気極
形成時の剥離やクラックの発生を防止することができる
と共に、燃料電池の運転時における耐熱衝撃性にも優
れ、燃料電池としての耐久性を格段に向上させることが
できる固体電解質型燃料電池用の空気極、さらにはこの
ような空気極を用いた固体電解質型燃料電池を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために、電極成分や成膜条件などについて鋭
意検討を重ねた結果、LSCからなる空気極中に酸化物
や貴金属、電解質材料、電極材料などからなる応力緩和
材を混入させることによって、空気極の内部応力が軽減
され、円滑な電極形成が可能になると共に、運転時に生
じる熱応力による耐剥離、耐割れ性も向上して、燃料電
池セルの耐久性が大幅に向上することを見出し、本発明
を完成するに到った。
を達成するために、電極成分や成膜条件などについて鋭
意検討を重ねた結果、LSCからなる空気極中に酸化物
や貴金属、電解質材料、電極材料などからなる応力緩和
材を混入させることによって、空気極の内部応力が軽減
され、円滑な電極形成が可能になると共に、運転時に生
じる熱応力による耐剥離、耐割れ性も向上して、燃料電
池セルの耐久性が大幅に向上することを見出し、本発明
を完成するに到った。
【0009】本発明は、上記のような知見に基づくもの
であって、本発明に係わる固体電解質型燃料電池用空気
極は、固体電解質の表面に形成される空気極であって、
ランタン−コバルト複合酸化物中に応力緩和材を含有し
ている構成とし、あるいは、ランタン−コバルト複合酸
化物中に応力緩和材を含有し、固体電解質の表面に乾式
法により形成されてなる構成としたことを特徴としてお
り、固体電解質型燃料電池用空気極におけるこのような
構成を前述した従来の課題を解決するための手段として
いる。
であって、本発明に係わる固体電解質型燃料電池用空気
極は、固体電解質の表面に形成される空気極であって、
ランタン−コバルト複合酸化物中に応力緩和材を含有し
ている構成とし、あるいは、ランタン−コバルト複合酸
化物中に応力緩和材を含有し、固体電解質の表面に乾式
法により形成されてなる構成としたことを特徴としてお
り、固体電解質型燃料電池用空気極におけるこのような
構成を前述した従来の課題を解決するための手段として
いる。
【0010】本発明に係わる固体電解質型燃料電池用空
気極の好適形態においては、応力緩和材として、酸化チ
タン,酸化銀,酸化銅,酸化ルテニウム,酸化ビスマス
および酸化アルミニウムからなる群から選ばれる少なく
とも1種の酸化物を使用するようにしており、他の好適
形態においては、銀,白金,パラジウムおよび金からな
る群から選ばれる少なくとも1種の金属、あるいは酸化
イットリウム,酸化サマリウム,酸化ネオジム,酸化ガ
ドリニウム,酸化カルシウム,酸化セリウム,酸化ビス
マス,酸化トリウム,酸化イッテルビウム,酸化スカン
ジウムのうちの1種以上を固溶した安定化ジルコニア、
ランタン−ストロンチウム−ガリウム−マグネシウム複
合酸化物、および酸化サマリウム,酸化ガドリニウム,
酸化カルシウムのうちの1種以上を固溶したセリア、酸
化イットリウム,酸化ガドリニウム,酸化ニオブ,酸化
タングステンのうちの1種以上を固溶した酸化ビスマ
ス、パイロクロール型酸化物A2B2O7(A:希土類
元素、B:ZrまたはZrの一部をTiに置き換えたも
の)からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸化物、
あるいはランタン−マンガン含有酸化物、ランタン−カ
ルシウム−マンガン含有酸化物、ランタン−鉄含有酸化
物、白金、(Pr,Sr)MnO3、PrCoO3、L
a(Ni,Bi)O3、(In,Sn)2O3、(I
n,Zr)O2RuO2/ZrO3の固溶種を含むYM
nO3、CaMnO3、YFeO3からなる群から選ば
れる少なくとも1種を使用するようにしている。
気極の好適形態においては、応力緩和材として、酸化チ
タン,酸化銀,酸化銅,酸化ルテニウム,酸化ビスマス
および酸化アルミニウムからなる群から選ばれる少なく
とも1種の酸化物を使用するようにしており、他の好適
形態においては、銀,白金,パラジウムおよび金からな
る群から選ばれる少なくとも1種の金属、あるいは酸化
イットリウム,酸化サマリウム,酸化ネオジム,酸化ガ
ドリニウム,酸化カルシウム,酸化セリウム,酸化ビス
マス,酸化トリウム,酸化イッテルビウム,酸化スカン
ジウムのうちの1種以上を固溶した安定化ジルコニア、
ランタン−ストロンチウム−ガリウム−マグネシウム複
合酸化物、および酸化サマリウム,酸化ガドリニウム,
酸化カルシウムのうちの1種以上を固溶したセリア、酸
化イットリウム,酸化ガドリニウム,酸化ニオブ,酸化
タングステンのうちの1種以上を固溶した酸化ビスマ
ス、パイロクロール型酸化物A2B2O7(A:希土類
元素、B:ZrまたはZrの一部をTiに置き換えたも
の)からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸化物、
あるいはランタン−マンガン含有酸化物、ランタン−カ
ルシウム−マンガン含有酸化物、ランタン−鉄含有酸化
物、白金、(Pr,Sr)MnO3、PrCoO3、L
a(Ni,Bi)O3、(In,Sn)2O3、(I
n,Zr)O2RuO2/ZrO3の固溶種を含むYM
nO3、CaMnO3、YFeO3からなる群から選ば
れる少なくとも1種を使用するようにしている。
【0011】また、本発明に係わる固体電解質型燃料電
池用空気極のさらに他の好適形態においては、これら応
力緩和材を質量比で2〜60%の範囲で含有しており、
さらに別の好適形態においては、固体電解質を安定化ジ
ルコニア、ランタン−ストロンチウム−ガリウム−マグ
ネシウム系酸化物、および酸化サマリウム,酸化ガドリ
ニウム,酸化カルシウムのうちの1種以上を固溶したセ
リア、酸化イットリウム,酸化ガドリニウム,酸化ニオ
ブ,酸化タングステンのうちの1種以上を固溶した酸化
ビスマス、パイロクロール型酸化物A2B2O7(A:
希土類元素、B:ZrまたはZrの一部をTiに置き換
えたもの)からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸
化物としたことを特徴としている。
池用空気極のさらに他の好適形態においては、これら応
力緩和材を質量比で2〜60%の範囲で含有しており、
さらに別の好適形態においては、固体電解質を安定化ジ
ルコニア、ランタン−ストロンチウム−ガリウム−マグ
ネシウム系酸化物、および酸化サマリウム,酸化ガドリ
ニウム,酸化カルシウムのうちの1種以上を固溶したセ
リア、酸化イットリウム,酸化ガドリニウム,酸化ニオ
ブ,酸化タングステンのうちの1種以上を固溶した酸化
ビスマス、パイロクロール型酸化物A2B2O7(A:
希土類元素、B:ZrまたはZrの一部をTiに置き換
えたもの)からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸
化物としたことを特徴としている。
【0012】そして、本発明に係わる固体電解質型燃料
電池においては、本発明に係わる上記空気極を用いてい
ることを特徴としている。
電池においては、本発明に係わる上記空気極を用いてい
ることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係わる固体電解質型燃料
電池用空気極においては、空気極材料としてのランタン
−コバルト複合酸化物(LSC)中に応力緩和材を含有
していることから、固体電解質の表面上に空気極を形成
するに際して、添加された応力緩和材との界面において
成膜応力を吸収することができ、割れや剥離を引き起こ
すことなく電極形成が円滑に行われることになる。ま
た、燃料電池の運転中における昇降温による熱応力も同
様に吸収されることから、成膜後の剥離や割れも効果的
に防止することができ、耐久性が向上することになる。
電池用空気極においては、空気極材料としてのランタン
−コバルト複合酸化物(LSC)中に応力緩和材を含有
していることから、固体電解質の表面上に空気極を形成
するに際して、添加された応力緩和材との界面において
成膜応力を吸収することができ、割れや剥離を引き起こ
すことなく電極形成が円滑に行われることになる。ま
た、燃料電池の運転中における昇降温による熱応力も同
様に吸収されることから、成膜後の剥離や割れも効果的
に防止することができ、耐久性が向上することになる。
【0014】このときの電極形成方法としては、電解質
材料によっては、湿式法、すなわち電極材料をスクリー
ン印刷法やスラリーコーティング法などによって電解質
表面に塗布した後、1000〜1500℃で焼結する方
法を採用することもできるが、強度や製造性、価格など
の点で優れ、電解質材料として最も一般的に使用される
YSZ(イットリア安定化ジルコニウム)を使用した場
合には、焼結時に空気極のLSCと反応することによっ
て空気極との界面に、SrZrO3やLa2Zr2O7
などの複合酸化物が生成して、空気極としての特性が低
下することがあるので、乾式法、例えばスパッタリング
法、EB蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマ溶
射法、ガスデポジション法、レーザアブレーション法な
どのPVD法(物理的気相蒸着法)を用いることが望ま
しい。
材料によっては、湿式法、すなわち電極材料をスクリー
ン印刷法やスラリーコーティング法などによって電解質
表面に塗布した後、1000〜1500℃で焼結する方
法を採用することもできるが、強度や製造性、価格など
の点で優れ、電解質材料として最も一般的に使用される
YSZ(イットリア安定化ジルコニウム)を使用した場
合には、焼結時に空気極のLSCと反応することによっ
て空気極との界面に、SrZrO3やLa2Zr2O7
などの複合酸化物が生成して、空気極としての特性が低
下することがあるので、乾式法、例えばスパッタリング
法、EB蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマ溶
射法、ガスデポジション法、レーザアブレーション法な
どのPVD法(物理的気相蒸着法)を用いることが望ま
しい。
【0015】さらに、このような乾式法は、上記に加え
て、形成される空気極の粒子サイズが湿式法に較べて極
めて小さくなる点に特徴があり、湿式法によって形成さ
れる粒子のサイズは1μm程度であるのに対し、乾式法
によれば0.01〜0.1μmの粒子サイズとすること
ができる。燃料電池において、触媒反応は電解質と電極
との接触部分で起ることから、湿式法から乾式法とする
ことによって、粒子サイズをミクロンオーダーからナノ
オーダーとして、界面における単位面積あたりの接触面
積を格段に増すことができ、燃料電池の性能が大幅に向
上すると共に、空気極の耐熱衝撃性も向上することにな
る。
て、形成される空気極の粒子サイズが湿式法に較べて極
めて小さくなる点に特徴があり、湿式法によって形成さ
れる粒子のサイズは1μm程度であるのに対し、乾式法
によれば0.01〜0.1μmの粒子サイズとすること
ができる。燃料電池において、触媒反応は電解質と電極
との接触部分で起ることから、湿式法から乾式法とする
ことによって、粒子サイズをミクロンオーダーからナノ
オーダーとして、界面における単位面積あたりの接触面
積を格段に増すことができ、燃料電池の性能が大幅に向
上すると共に、空気極の耐熱衝撃性も向上することにな
る。
【0016】なお、上記PVD法に際しては、基板温度
を1000℃以下とすることが好ましく、さらには80
0℃以下が望ましい。また、PVD法による空気極の成
膜工程の後に800℃以下の熱処理を行うことができ
る。
を1000℃以下とすることが好ましく、さらには80
0℃以下が望ましい。また、PVD法による空気極の成
膜工程の後に800℃以下の熱処理を行うことができ
る。
【0017】一般に、空気極材料としてのLSC中に添
加物を混入すると、その界面において、成膜応力や熱応
力などの応力を吸収することができることから、本発明
における応力緩和材としては、LSCの空気極としての
機能を著しく阻害したり、LSC自体の結晶性を低下さ
せたり、化学的に分解させたりするようなものでない限
り、とくに限定はされず、種々の材料を使用することが
できる。
加物を混入すると、その界面において、成膜応力や熱応
力などの応力を吸収することができることから、本発明
における応力緩和材としては、LSCの空気極としての
機能を著しく阻害したり、LSC自体の結晶性を低下さ
せたり、化学的に分解させたりするようなものでない限
り、とくに限定はされず、種々の材料を使用することが
できる。
【0018】応力緩和材として、具体的には、酸化チタ
ン(TiO2),酸化銀(Ag2O,Ag2O3,Ag
O),酸化銅(Cu2O,CuO),酸化ルテニウム
(RuO2),酸化ビスマス(Bi2O3),酸化アル
ミニウム(Al2O3)などの酸化物を使用することが
できる。なお、これら酸化物は、基本的に絶縁体である
ことから、添加量に応じて電気伝導度が低下し、電極性
能が劣化するので、とくにTiO2やAl2O3の大量
添加は好ましくなく、応力緩和機能とのバランスを考慮
して添加量を定めることが必要である。なお、これら酸
化物のうちではBi2O3の使用が最も望ましい。
ン(TiO2),酸化銀(Ag2O,Ag2O3,Ag
O),酸化銅(Cu2O,CuO),酸化ルテニウム
(RuO2),酸化ビスマス(Bi2O3),酸化アル
ミニウム(Al2O3)などの酸化物を使用することが
できる。なお、これら酸化物は、基本的に絶縁体である
ことから、添加量に応じて電気伝導度が低下し、電極性
能が劣化するので、とくにTiO2やAl2O3の大量
添加は好ましくなく、応力緩和機能とのバランスを考慮
して添加量を定めることが必要である。なお、これら酸
化物のうちではBi2O3の使用が最も望ましい。
【0019】他の応力緩和材としては、銀(Ag),白
金(Pt),パラジウム(Pd),金(Au)などの金
属を用いることができる。これら貴金属は、応力緩和材
機能に加えて、空気極の電子導電性を向上させる機能を
有し、集電の効果があることから好ましい。
金(Pt),パラジウム(Pd),金(Au)などの金
属を用いることができる。これら貴金属は、応力緩和材
機能に加えて、空気極の電子導電性を向上させる機能を
有し、集電の効果があることから好ましい。
【0020】さらに、応力緩和材として、酸化イットリ
ウム(Y2O3),酸化サマリウム(Sm2O3),酸
化ネオジム(Nd2O3),酸化ガドリニウム(Gd2
O3),酸化カルシウム(CaO),酸化セリウム,酸
化ビスマス,酸化トリウム,酸化イッテルビウム,酸化
スカンジウムのうちの1種以上を固溶した安定化ジルコ
ニア、ランタン−ストロンチウム−ガリウム−マグネシ
ウム複合酸化物、および酸化サマリウム,酸化ガドリニ
ウム,酸化カルシウムのうちの1種以上を固溶したセリ
ア、酸化イットリウム,酸化ガドリニウム,酸化ニオ
ブ,酸化タングステンのうちの1種以上を固溶した酸化
ビスマス、パイロクロール型酸化物A2B 2O7(A:
希土類元素、B:ZrまたはZrの一部をTiに置き換
えたもの)からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸
化物を使用することができる。これら酸化物電解質は、
応力緩和材機能に加えて、空気極のイオン導電性を向上
させる効果があることから好ましい。
ウム(Y2O3),酸化サマリウム(Sm2O3),酸
化ネオジム(Nd2O3),酸化ガドリニウム(Gd2
O3),酸化カルシウム(CaO),酸化セリウム,酸
化ビスマス,酸化トリウム,酸化イッテルビウム,酸化
スカンジウムのうちの1種以上を固溶した安定化ジルコ
ニア、ランタン−ストロンチウム−ガリウム−マグネシ
ウム複合酸化物、および酸化サマリウム,酸化ガドリニ
ウム,酸化カルシウムのうちの1種以上を固溶したセリ
ア、酸化イットリウム,酸化ガドリニウム,酸化ニオ
ブ,酸化タングステンのうちの1種以上を固溶した酸化
ビスマス、パイロクロール型酸化物A2B 2O7(A:
希土類元素、B:ZrまたはZrの一部をTiに置き換
えたもの)からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸
化物を使用することができる。これら酸化物電解質は、
応力緩和材機能に加えて、空気極のイオン導電性を向上
させる効果があることから好ましい。
【0021】そして、ランタン−マンガン複合酸化物
(LSM)、白金、(Pr,Sr)MnO3(プラセオ
ジム−ストロンチウム−マンガン含有酸化物)、PrC
oO3(プラセオジム−コバルト含有酸化物)、La
(Ni,Bi)O3(ランタン−ニッケル−ビスマス含
有酸化物)、(In,Sn)2O3(インジウム−錫含
有酸化物)、(In,Zr)O2RuO2/ZrO3の
固溶種を含むYMnO3(イットリウム−マンガン含有
酸化物)、CaMnO3(カルシウム−マンガン含有酸
化物)、YFeO3(イットリウム−鉄含有酸化物)な
どの電極材料も応力緩和材として使用することができ
る。これらの電極材料は、応力緩和機能に加えて、空気
極の電子導電性を向上させる効果があることから好まし
い。
(LSM)、白金、(Pr,Sr)MnO3(プラセオ
ジム−ストロンチウム−マンガン含有酸化物)、PrC
oO3(プラセオジム−コバルト含有酸化物)、La
(Ni,Bi)O3(ランタン−ニッケル−ビスマス含
有酸化物)、(In,Sn)2O3(インジウム−錫含
有酸化物)、(In,Zr)O2RuO2/ZrO3の
固溶種を含むYMnO3(イットリウム−マンガン含有
酸化物)、CaMnO3(カルシウム−マンガン含有酸
化物)、YFeO3(イットリウム−鉄含有酸化物)な
どの電極材料も応力緩和材として使用することができ
る。これらの電極材料は、応力緩和機能に加えて、空気
極の電子導電性を向上させる効果があることから好まし
い。
【0022】これらの応力緩和材は、空気極全体に対す
る質量比で2〜60%の範囲内で添加することが望まし
い。すなわち、応力緩和材の含有量が2%未満の場合に
は、目的とする応力緩和作用が十分に発揮されなくなる
傾向があり、含有量が60%を超えた場合には、添加物
が過剰となって空気極本来の機能が阻害されることがあ
ることによる。
る質量比で2〜60%の範囲内で添加することが望まし
い。すなわち、応力緩和材の含有量が2%未満の場合に
は、目的とする応力緩和作用が十分に発揮されなくなる
傾向があり、含有量が60%を超えた場合には、添加物
が過剰となって空気極本来の機能が阻害されることがあ
ることによる。
【0023】本発明に係わる固体電解質型燃料電池用空
気極において、固体電解質としては、酸化イットリウム
(Y2O3),酸化サマリウム(Sm2O3),酸化ネ
オジム(Nd2O3),酸化ガドリニウム(Gd
2O3),酸化カルシウム(CaO)などを固溶した安
定化ジルコニア、ランタン−ストロンチウム−ガリウム
−マグネシウム系酸化物((LaSr)(GaMg)O
3−x)および酸化サマリウム(Sm2O3),酸化ガ
ドリニウム(Gd2O3),酸化カルシウム(CaO)
などを固溶したセリア、酸化イットリウム,酸化ガドリ
ニウム,酸化ニオブ,酸化タングステンのうちの1種以
上を固溶した酸化ビスマス、パイロクロール型酸化物A
2B2O7(A:希土類元素、B:ZrまたはZrの一
部をTiに置き換えたもの)からなる群から選ばれる少
なくとも1種の酸化物を用いることができる。これらの
うち、材料強度が高く、製造性が良好であると共に安価
であることからイットリウム安定化ジルコニア(YS
Z)を使用することが望ましい。
気極において、固体電解質としては、酸化イットリウム
(Y2O3),酸化サマリウム(Sm2O3),酸化ネ
オジム(Nd2O3),酸化ガドリニウム(Gd
2O3),酸化カルシウム(CaO)などを固溶した安
定化ジルコニア、ランタン−ストロンチウム−ガリウム
−マグネシウム系酸化物((LaSr)(GaMg)O
3−x)および酸化サマリウム(Sm2O3),酸化ガ
ドリニウム(Gd2O3),酸化カルシウム(CaO)
などを固溶したセリア、酸化イットリウム,酸化ガドリ
ニウム,酸化ニオブ,酸化タングステンのうちの1種以
上を固溶した酸化ビスマス、パイロクロール型酸化物A
2B2O7(A:希土類元素、B:ZrまたはZrの一
部をTiに置き換えたもの)からなる群から選ばれる少
なくとも1種の酸化物を用いることができる。これらの
うち、材料強度が高く、製造性が良好であると共に安価
であることからイットリウム安定化ジルコニア(YS
Z)を使用することが望ましい。
【0024】このような、燃料電池用空気極を固体電解
質型燃料電池に適用することによって、導電率や電極触
媒活性に優れたLSCからなる空気極の特性に基づく優
れた出力性能と、応力緩和材による耐熱応力性に基づく
優れた耐久性とを併せ備えた固体電解質型燃料電池とな
る。
質型燃料電池に適用することによって、導電率や電極触
媒活性に優れたLSCからなる空気極の特性に基づく優
れた出力性能と、応力緩和材による耐熱応力性に基づく
優れた耐久性とを併せ備えた固体電解質型燃料電池とな
る。
【0025】次に、本発明に係わる燃料電池用空気極お
よびこれを備えた固体電解質型燃料電池の構造、さらに
はその製造方法について簡単に説明する。
よびこれを備えた固体電解質型燃料電池の構造、さらに
はその製造方法について簡単に説明する。
【0026】図1は、本発明に係わる空気極および該空
気極を有する固体電解質型燃料電池の積層形態の一例を
示す断面図であって、図に示す固体電解質型燃料電池1
は、Ni−YSZサーメットからなり、シリコン基板2
の開口部2aおよびその周辺部を覆うようにパターン成
形された燃料極3と、該燃料極3を覆うように成形され
たYSZからなる固体電解質4と、さらにその表面上に
形成され、後述するように応力緩和材6を含む空気極5
から構成されている。
気極を有する固体電解質型燃料電池の積層形態の一例を
示す断面図であって、図に示す固体電解質型燃料電池1
は、Ni−YSZサーメットからなり、シリコン基板2
の開口部2aおよびその周辺部を覆うようにパターン成
形された燃料極3と、該燃料極3を覆うように成形され
たYSZからなる固体電解質4と、さらにその表面上に
形成され、後述するように応力緩和材6を含む空気極5
から構成されている。
【0027】このような燃料電池1は、例えば次のよう
な工程によって製造することができる。
な工程によって製造することができる。
【0028】まず、シリコン基板2の両面に、絶縁層お
よびシリコンエッチングの際のマスク層となる、例えば
シリコン窒化膜7を減圧CVD法により成膜したのち、
当該シリコン窒化膜7の上であって後工程においてシリ
コンエッチングによって開放される開口部2aよりも若
干大きい範囲に、例えばNi−YSZサーメットをEB
蒸着法によってパターン成形して、燃料極3とする。
よびシリコンエッチングの際のマスク層となる、例えば
シリコン窒化膜7を減圧CVD法により成膜したのち、
当該シリコン窒化膜7の上であって後工程においてシリ
コンエッチングによって開放される開口部2aよりも若
干大きい範囲に、例えばNi−YSZサーメットをEB
蒸着法によってパターン成形して、燃料極3とする。
【0029】次に、パターン成形された燃料極3の部分
と、燃料極3が成形されていない露出部分を含むシリコ
ン窒化膜7の上面全体に、固体電解質4としてのYSZ
を例えばRFスパッタ法によって表面が平らになるよう
に成膜する。
と、燃料極3が成形されていない露出部分を含むシリコ
ン窒化膜7の上面全体に、固体電解質4としてのYSZ
を例えばRFスパッタ法によって表面が平らになるよう
に成膜する。
【0030】次いで、固体電解質4の表面に、LSCの
ターゲットと、酸化物や貴金属、電解質材料などからな
る応力緩和材のターゲットを用いた共スパッタリングに
よって、LSC中に応力緩和材6を含む空気極5を成膜
する。
ターゲットと、酸化物や貴金属、電解質材料などからな
る応力緩和材のターゲットを用いた共スパッタリングに
よって、LSC中に応力緩和材6を含む空気極5を成膜
する。
【0031】そして、シリコン基板2の裏面側に形成さ
れたシリコン窒化膜7の開口部2aに相当する領域をフ
ォトリソグラフィおよびCF4ガスを用いたケミカルド
ライエッチングによって除去したのち、シリコンエッチ
ング液を用いてシリコン基板2の裏面側に開口部2aを
形成し、最後に、同様のケミカルエッチングによって燃
料極3の裏面に形成されているシリコン窒化膜7を除去
して燃料極3を露出させ、これによって、固体電解質型
燃料電池1が完成する。
れたシリコン窒化膜7の開口部2aに相当する領域をフ
ォトリソグラフィおよびCF4ガスを用いたケミカルド
ライエッチングによって除去したのち、シリコンエッチ
ング液を用いてシリコン基板2の裏面側に開口部2aを
形成し、最後に、同様のケミカルエッチングによって燃
料極3の裏面に形成されているシリコン窒化膜7を除去
して燃料極3を露出させ、これによって、固体電解質型
燃料電池1が完成する。
【0032】なお、本発明において、固体電解質4の形
成方法については特に限定されず、一般的な公知の方
法、例えばEVD法、湿式焼結法、スパッタ法、気相析
出法、ゾル−ゲル法、スラリー噴射法、電気泳動法、テ
ープ・キャスト法、グリーンシート法、ドクターブレー
ド法、噴霧熱分解法などが適用可能である。
成方法については特に限定されず、一般的な公知の方
法、例えばEVD法、湿式焼結法、スパッタ法、気相析
出法、ゾル−ゲル法、スラリー噴射法、電気泳動法、テ
ープ・キャスト法、グリーンシート法、ドクターブレー
ド法、噴霧熱分解法などが適用可能である。
【0033】図2は、前記空気極5の構造を模式的に示
すものであって、固体電解質4の表面に形成された空気
極5は、LSCからなるマトリックス中に、応力緩和材
6、例えばTiO2などの酸化物グループ、Ag,Pt
などの貴金属グループ、YSZ,セリアなどの固体電解
質材料グループ、さらにはLSMなどの電極材料グルー
プから選ばれる応力緩和材6が微細に分散した構造を有
している。
すものであって、固体電解質4の表面に形成された空気
極5は、LSCからなるマトリックス中に、応力緩和材
6、例えばTiO2などの酸化物グループ、Ag,Pt
などの貴金属グループ、YSZ,セリアなどの固体電解
質材料グループ、さらにはLSMなどの電極材料グルー
プから選ばれる応力緩和材6が微細に分散した構造を有
している。
【0034】なお、これら応力緩和材6は、必ずしもL
SC中に均一に分散している必要はなく、応力緩和材6
の含有率が高い部分を層状に形成した構造や、含有率の
高い部分と低い部分(含有率0の場合もある)との交互
積層構造、あるいは含有率が連続的、段階的に変化する
濃度傾斜構造などを採用することも可能である。
SC中に均一に分散している必要はなく、応力緩和材6
の含有率が高い部分を層状に形成した構造や、含有率の
高い部分と低い部分(含有率0の場合もある)との交互
積層構造、あるいは含有率が連続的、段階的に変化する
濃度傾斜構造などを採用することも可能である。
【0035】図3は、本発明に係わる空気極5の他の積
層形態を示す断面図であって、図に示すように、YSZ
からなる固体電解質4の表面に上記のような応力緩和材
6を含有するLSCからなる空気極5を形成し、さらに
この上にLSCあるいはLSMのみからなる空気極8を
形成することができる。このような、積層構造を採用す
ることにより、十分な導電率、電極触媒活性が保たれる
上に、応力緩和機能が向上し、高温強度がさらに向上す
る。
層形態を示す断面図であって、図に示すように、YSZ
からなる固体電解質4の表面に上記のような応力緩和材
6を含有するLSCからなる空気極5を形成し、さらに
この上にLSCあるいはLSMのみからなる空気極8を
形成することができる。このような、積層構造を採用す
ることにより、十分な導電率、電極触媒活性が保たれる
上に、応力緩和機能が向上し、高温強度がさらに向上す
る。
【0036】図4は、空気極5の上に、導電体の層を形
成して集電機能を加えた形態例を示すものであって、Y
SZからなる固体電解質4の表面に上記のような応力緩
和材6を含むLSCからなる空気極5が形成され、さら
にその表面に、例えばPtなどの金属膜や金属メッシュ
からなる集電層9を形成したものである。これによっ
て、空気極側の集電時の抵抗が減少し、燃料電池として
の出力性能を向上させることができる。
成して集電機能を加えた形態例を示すものであって、Y
SZからなる固体電解質4の表面に上記のような応力緩
和材6を含むLSCからなる空気極5が形成され、さら
にその表面に、例えばPtなどの金属膜や金属メッシュ
からなる集電層9を形成したものである。これによっ
て、空気極側の集電時の抵抗が減少し、燃料電池として
の出力性能を向上させることができる。
【0037】また、図5は、固体電解質4と空気極の間
に、応力緩和材6を含有するLSCからなる空気極5
と、応力緩和材6を含まない電極材料のみからなる層と
の交互積層構造を形成した例を示す断面図である。図に
おいて、YSZからなる固体電解質4の表面には、LS
Cからなるマトリックス中に応力緩和材6を含む空気極
5からなる層と、応力緩和材6を含まず、LSMやLS
Cなどの電極材料のみからなる層10とを数nm〜数μ
mの厚さに交互積層され、さらにこの交互積層部の上に
LSCあるいはLSMのみからなる空気極8が形成され
ている。このとき、上記応力緩和材6を含む空気極から
なる層5と電極材料のみからなる層10とを一組とする
とき、その組数を2〜15組とすることが望ましい。2
組より少ないと積層の効果が少なく、15組より多くな
ると内部応力が増大する傾向がある。また、このとき最
上層の空気極8に代えて、金属膜や金属メッシュからな
る集電層9を形成することも可能である。
に、応力緩和材6を含有するLSCからなる空気極5
と、応力緩和材6を含まない電極材料のみからなる層と
の交互積層構造を形成した例を示す断面図である。図に
おいて、YSZからなる固体電解質4の表面には、LS
Cからなるマトリックス中に応力緩和材6を含む空気極
5からなる層と、応力緩和材6を含まず、LSMやLS
Cなどの電極材料のみからなる層10とを数nm〜数μ
mの厚さに交互積層され、さらにこの交互積層部の上に
LSCあるいはLSMのみからなる空気極8が形成され
ている。このとき、上記応力緩和材6を含む空気極から
なる層5と電極材料のみからなる層10とを一組とする
とき、その組数を2〜15組とすることが望ましい。2
組より少ないと積層の効果が少なく、15組より多くな
ると内部応力が増大する傾向がある。また、このとき最
上層の空気極8に代えて、金属膜や金属メッシュからな
る集電層9を形成することも可能である。
【0038】このような空気極5を含む交互積層構造に
おいては、応力緩和材6を含有することによる応力低減
効果と、交互積層構造自体による応力低減効果が併せて
得られることから、応力緩和機能が向上し高温強度がさ
らに向上することになる。また、例えばTiO2のよう
に、電極性能を劣化させる傾向のある応力緩和材6を添
加する場合に、その含有量を削減することによって性能
劣化を最小限に抑えることができる。
おいては、応力緩和材6を含有することによる応力低減
効果と、交互積層構造自体による応力低減効果が併せて
得られることから、応力緩和機能が向上し高温強度がさ
らに向上することになる。また、例えばTiO2のよう
に、電極性能を劣化させる傾向のある応力緩和材6を添
加する場合に、その含有量を削減することによって性能
劣化を最小限に抑えることができる。
【0039】さらに、これらの層は数nm〜数μmの薄
膜であるからして、応力緩和材6を含まない層10にお
いても隣接する層に含まれる応力緩和材6の効果が波及
して熱応力が吸収されるため、応力緩和材6を含む空気
極5からなる層と電極材料のみからなる層10との積層
順序を逆転させたとしても特に問題はない。
膜であるからして、応力緩和材6を含まない層10にお
いても隣接する層に含まれる応力緩和材6の効果が波及
して熱応力が吸収されるため、応力緩和材6を含む空気
極5からなる層と電極材料のみからなる層10との積層
順序を逆転させたとしても特に問題はない。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0041】〈実験1〉
サンプル準備:
(実施例1)12mm×12mm角のSiN/Si基板
の上に、スパッタ法を用いて、YSZ(イットリア安定
化ジルコニア)の薄膜を1μmの厚さに形成して固体電
解質とした。その後、この固体電解質の表面に、La
0.7Sr0.3O3(LSC)からなるターゲット
と、TiO2のターゲットを用いて、LSC:TiO2
が質量比で9:1となるように共スパッタリングを行
い、LSC中に応力緩和材としてのTiO2を含有した
空気極を0.5μmの厚さに形成した。なお、このとき
の条件としては、基板間距離:85mm、Arのスパッ
タガス圧力:2Pa、パワー:200Wを採用した。 (比較例1)上記実施例1と同様に形成したYSZ薄膜
(1μm)からなる固体電解質の表面に、La0.7S
r0.3O3からなるターゲットを用いた同様のスパッ
タリングによって、LSCのみからなる空気極を0.5
μmの厚さに形成した。
の上に、スパッタ法を用いて、YSZ(イットリア安定
化ジルコニア)の薄膜を1μmの厚さに形成して固体電
解質とした。その後、この固体電解質の表面に、La
0.7Sr0.3O3(LSC)からなるターゲット
と、TiO2のターゲットを用いて、LSC:TiO2
が質量比で9:1となるように共スパッタリングを行
い、LSC中に応力緩和材としてのTiO2を含有した
空気極を0.5μmの厚さに形成した。なお、このとき
の条件としては、基板間距離:85mm、Arのスパッ
タガス圧力:2Pa、パワー:200Wを採用した。 (比較例1)上記実施例1と同様に形成したYSZ薄膜
(1μm)からなる固体電解質の表面に、La0.7S
r0.3O3からなるターゲットを用いた同様のスパッ
タリングによって、LSCのみからなる空気極を0.5
μmの厚さに形成した。
【0042】光学顕微鏡観察:上記2種類の電極膜につ
いて、光学顕微鏡を用いて観察し、割れや剥離の有無に
ついて調査した。その結果、応力緩和材を含まないLS
Cのみからなる空気極を形成した比較例の場合には、空
気極膜に割れが入っていたのに対し、応力緩和材として
のTiO2を含む実施例空気極の場合には、割れが全く
発生していないことが確認された。
いて、光学顕微鏡を用いて観察し、割れや剥離の有無に
ついて調査した。その結果、応力緩和材を含まないLS
Cのみからなる空気極を形成した比較例の場合には、空
気極膜に割れが入っていたのに対し、応力緩和材として
のTiO2を含む実施例空気極の場合には、割れが全く
発生していないことが確認された。
【0043】さらに、これら2種類の電極材料を毎分2
0℃の昇温速度で600℃まで加熱してアニ−ル試験を
行い、その後同様に光学顕微鏡による調査を行ったとこ
ろ、応力緩和材を含まないLSC膜においては、昇温途
中でクラックが入ってしまうのに対し、TiO2を含む
LSCでは、600℃まで昇温し、その後室温まで降温
する過程においてもクラックが生成しないことが観察さ
れ、TiO2を含む実施例空気極の方が耐久性に優れる
ことが判明した。
0℃の昇温速度で600℃まで加熱してアニ−ル試験を
行い、その後同様に光学顕微鏡による調査を行ったとこ
ろ、応力緩和材を含まないLSC膜においては、昇温途
中でクラックが入ってしまうのに対し、TiO2を含む
LSCでは、600℃まで昇温し、その後室温まで降温
する過程においてもクラックが生成しないことが観察さ
れ、TiO2を含む実施例空気極の方が耐久性に優れる
ことが判明した。
【0044】〈実験2〉
サンプル準備:
(実施例2)直径14mm、厚さ2mmのYSZ焼結体
を電解質として使用し、この上にLSC:YSZが質量
比で4:6となるように共スパッタリングを行い、LS
C中に応力緩和材としてYSZを含有した空気極を0.
2μmの厚さに形成した。そしてさらにこの上に、LS
Cのみからなる電極を0.5μmの厚さに形成した。 (比較例2)上記実施例2と同じYSZ焼結体の上にL
SCの単膜を厚さ0.5μmに形成して空気極とした。
を電解質として使用し、この上にLSC:YSZが質量
比で4:6となるように共スパッタリングを行い、LS
C中に応力緩和材としてYSZを含有した空気極を0.
2μmの厚さに形成した。そしてさらにこの上に、LS
Cのみからなる電極を0.5μmの厚さに形成した。 (比較例2)上記実施例2と同じYSZ焼結体の上にL
SCの単膜を厚さ0.5μmに形成して空気極とした。
【0045】インピーダンスによる電極反応抵抗の測
定:これら2種類の試料の反対側に対極と参照極として
白金ペーストを塗り、1050℃において20分間焼き
付けた。そして、これらサンプルについて、700℃に
おけるインピーダンスを測定した。この結果、LSCの
単膜からなる空気極を備えた比較例試料の場合には0.
35Ω・cm2であるのに対し、応力緩和材としてのY
SZを含む空気極からなる中間層を備えた実施例試料の
場合には、0.15Ω・cm2まで減少することが確認
された。
定:これら2種類の試料の反対側に対極と参照極として
白金ペーストを塗り、1050℃において20分間焼き
付けた。そして、これらサンプルについて、700℃に
おけるインピーダンスを測定した。この結果、LSCの
単膜からなる空気極を備えた比較例試料の場合には0.
35Ω・cm2であるのに対し、応力緩和材としてのY
SZを含む空気極からなる中間層を備えた実施例試料の
場合には、0.15Ω・cm2まで減少することが確認
された。
【0046】〈実験3〉
サンプル準備:上記実験1の場合と同様に形成したYS
Z薄膜(1μm)からなる固体電解質の表面に、表1に
示すように、LSCにPt,Au,YSZおよびSSZ
(サマリウム安定化ジルコニア)を応力緩和材として含
有する空気極を表中に示す方法によってそれぞれ形成し
た。そして、これら実施例3ないし6によるサンプルに
対して熱応力試験を実施し、LSC単層からなる空気極
を湿式法によって形成した比較例3と比較した。この結
果を表1に併せて示す。
Z薄膜(1μm)からなる固体電解質の表面に、表1に
示すように、LSCにPt,Au,YSZおよびSSZ
(サマリウム安定化ジルコニア)を応力緩和材として含
有する空気極を表中に示す方法によってそれぞれ形成し
た。そして、これら実施例3ないし6によるサンプルに
対して熱応力試験を実施し、LSC単層からなる空気極
を湿式法によって形成した比較例3と比較した。この結
果を表1に併せて示す。
【0047】
【表1】
【0048】なお、熱応力テストについては、700℃
(昇温速度:20℃/分)でアニ−ル処理を行った後、
光学顕微鏡によって割れの有無を観察し、膜中に割れが
発生していないものについて表中の耐熱性の欄に○印を
付し、割れの発生したものを×印で示した。また、抵抗
比の欄については、熱処理前の電極反応抵抗をR1と
し、800℃×100時間の熱処理後の電極反応抵抗を
R2とした場合に、これらの比R1/R2が0.8以下
のものを×印と評価し、0.8を超えたものを○印で示
した。
(昇温速度:20℃/分)でアニ−ル処理を行った後、
光学顕微鏡によって割れの有無を観察し、膜中に割れが
発生していないものについて表中の耐熱性の欄に○印を
付し、割れの発生したものを×印で示した。また、抵抗
比の欄については、熱処理前の電極反応抵抗をR1と
し、800℃×100時間の熱処理後の電極反応抵抗を
R2とした場合に、これらの比R1/R2が0.8以下
のものを×印と評価し、0.8を超えたものを○印で示
した。
【0049】これら実施例3ないし6に係わる電極サン
プルにおいては、いずれも割れも認められず、耐久性に
も優れているのに対し、LSCの単層からなる比較例3
の場合には、空気極内に割れの発生が認められると共
に、熱処理前後の電極反応抵抗比が低く、耐久性におい
ても劣ることが確認された。
プルにおいては、いずれも割れも認められず、耐久性に
も優れているのに対し、LSCの単層からなる比較例3
の場合には、空気極内に割れの発生が認められると共
に、熱処理前後の電極反応抵抗比が低く、耐久性におい
ても劣ることが確認された。
【0050】〈実験4〉
サンプル準備:上記実験1の場合と同様に形成したYS
Z薄膜(1μm)からなる固体電解質の表面に、表2に
示すように、応力緩和材としてLSCにYSZあるいは
LSMを含有する空気極を第1層として積層し、さらに
LSCあるいはPtからなる空気極をスパッタリング法
によって積層した実施例7および8に係わる電極サンプ
ルを作製し、上記動揺の熱応力テストを実施した。その
結果は表2中に併せて示すとおりであって、空気極中に
いずれも割れは認められず、熱処理前後の電極反応抵抗
比も高く、良好な結果が得られた。
Z薄膜(1μm)からなる固体電解質の表面に、表2に
示すように、応力緩和材としてLSCにYSZあるいは
LSMを含有する空気極を第1層として積層し、さらに
LSCあるいはPtからなる空気極をスパッタリング法
によって積層した実施例7および8に係わる電極サンプ
ルを作製し、上記動揺の熱応力テストを実施した。その
結果は表2中に併せて示すとおりであって、空気極中に
いずれも割れは認められず、熱処理前後の電極反応抵抗
比も高く、良好な結果が得られた。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係わ
る固体電解質型燃料電池用空気極においては、LSC中
に応力緩和材を含有しているので、成膜応力が吸収さ
れ、割れや剥離のないLSC空気極を形成することがで
きると共に、運転中における熱応力が吸収され、耐熱衝
撃性が向上して耐久性が大幅に改善されるという極めて
優れた効果がもたらされる。また、このような空気極を
乾式法によって形成したものとすることにより、焼結時
におけるLSCの反応を防止できると共に、電極材の粒
子サイズを湿式法によるミクロンオーダーからナノオー
ダーにまで大幅に細粒化することができ、耐熱衝撃性と
共に、触媒反応を活性化して電池性能を大幅に向上させ
ることができるという効果がもたらされる。
る固体電解質型燃料電池用空気極においては、LSC中
に応力緩和材を含有しているので、成膜応力が吸収さ
れ、割れや剥離のないLSC空気極を形成することがで
きると共に、運転中における熱応力が吸収され、耐熱衝
撃性が向上して耐久性が大幅に改善されるという極めて
優れた効果がもたらされる。また、このような空気極を
乾式法によって形成したものとすることにより、焼結時
におけるLSCの反応を防止できると共に、電極材の粒
子サイズを湿式法によるミクロンオーダーからナノオー
ダーにまで大幅に細粒化することができ、耐熱衝撃性と
共に、触媒反応を活性化して電池性能を大幅に向上させ
ることができるという効果がもたらされる。
【0053】また、応力緩和材として電位導電性能を備
えた銀や白金などの貴金属材料を使用することにより、
空気極としての電子導電性が向上して電極反応に必要な
電子を反応場に速やかに供給することができるようにな
り、燃料電池としての出力電圧向上につながるものとな
り、応力緩和材としてイオン導電性を有する安定化ジル
コニアやセリアなどの電解質材料を用いることにより、
電極表面および電極内部における酸素イオンの移動が容
易となって、酸素イオン拡散速度の向上によって拡散抵
抗が低下し、同様に燃料電池としての出力電圧が高いも
のとなるという効果がもたらされる。
えた銀や白金などの貴金属材料を使用することにより、
空気極としての電子導電性が向上して電極反応に必要な
電子を反応場に速やかに供給することができるようにな
り、燃料電池としての出力電圧向上につながるものとな
り、応力緩和材としてイオン導電性を有する安定化ジル
コニアやセリアなどの電解質材料を用いることにより、
電極表面および電極内部における酸素イオンの移動が容
易となって、酸素イオン拡散速度の向上によって拡散抵
抗が低下し、同様に燃料電池としての出力電圧が高いも
のとなるという効果がもたらされる。
【0054】さらに、本発明に係わる固体電解質型燃料
電池においては、上記の空気極を適用したものであるか
ら、耐熱衝撃性、耐久性に優れると共に、導電率、電極
触媒活性が大きいLSC空気極本来の特性によって、と
くに低温における出力性能が向上するという極めて優れ
た効果をもたらすものである。
電池においては、上記の空気極を適用したものであるか
ら、耐熱衝撃性、耐久性に優れると共に、導電率、電極
触媒活性が大きいLSC空気極本来の特性によって、と
くに低温における出力性能が向上するという極めて優れ
た効果をもたらすものである。
【図1】本発明に係わる固体電解質型燃料電池用空気極
および該空気極を備えた燃料電池の一形態を示す断面図
である。
および該空気極を備えた燃料電池の一形態を示す断面図
である。
【図2】本発明に係わる固体電解質型燃料電池用空気極
の一形態を模式的に示す断面図である。
の一形態を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明に係わる固体電解質型燃料電池用空気極
の他の形態を模式的に示す断面図である。
の他の形態を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明に係わる固体電解質型燃料電池用空気極
のさらに他の形態として空気極上に集電層を形成した例
を示す断面図である。
のさらに他の形態として空気極上に集電層を形成した例
を示す断面図である。
【図5】本発明に係わる固体電解質型燃料電池用空気極
の別の形態として交互積層構造を備えた空気極の例を示
す断面図である。
の別の形態として交互積層構造を備えた空気極の例を示
す断面図である。
1 固体電解質型燃料電池
4 固体電解質層
5 固体電解質型燃料電池用空気極
6 応力緩和材
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 福沢 達弘
神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産
自動車株式会社内
(72)発明者 柴田 格
神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産
自動車株式会社内
(72)発明者 原 直樹
神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産
自動車株式会社内
(72)発明者 菱谷 佳子
神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産
自動車株式会社内
(72)発明者 佐藤 文紀
神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産
自動車株式会社内
(72)発明者 櫛引 圭子
神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産
自動車株式会社内
(72)発明者 内山 誠
神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産
自動車株式会社内
(72)発明者 山中 貢
神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産
自動車株式会社内
Fターム(参考) 5H018 AA06 AS03 BB07 EE02 EE03
EE12 EE13
5H026 AA06 BB04 EE12 EE13
Claims (9)
- 【請求項1】 固体電解質の表面に形成される空気極で
あって、ランタン−コバルト複合酸化物中に応力緩和材
を含有していることを特徴とする固体電解質型燃料電池
用空気極。 - 【請求項2】 ランタン−コバルト複合酸化物中に応力
緩和材を含有し、固体電解質の表面に乾式法により形成
されてなることを特徴とする固体電解質型燃料電池用空
気極。 - 【請求項3】 応力緩和材が酸化チタン,酸化銀,酸化
銅,酸化ルテニウム,酸化ビスマスおよび酸化アルミニ
ウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の酸化物で
あることを特徴とする請求項1または2記載の固体電解
質型燃料電池用空気極。 - 【請求項4】 応力緩和材が銀,白金,パラジウムおよ
び金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属であ
ることを特徴とする請求項1または2記載の固体電解質
型燃料電池用空気極。 - 【請求項5】 応力緩和材が酸化イットリウム,酸化サ
マリウム,酸化ネオジム,酸化ガドリニウム,酸化カル
シウム,酸化セリウム,酸化ビスマス,酸化トリウム,
酸化イッテルビウム,酸化スカンジウムのうちの1種以
上を固溶した安定化ジルコニア、ランタン−ストロンチ
ウム−ガリウム−マグネシウム複合酸化物、および酸化
サマリウム,酸化ガドリニウム,酸化カルシウムのうち
の1種以上を固溶したセリア、酸化イットリウム,酸化
ガドリニウム,酸化ニオブ,酸化タングステンのうちの
1種以上を固溶した酸化ビスマス、パイロクロール型酸
化物A2B2O7(A:希土類元素、B:ZrまたはZ
rの一部をTiに置き換えたもの)からなる群から選ば
れる少なくとも1種の酸化物であることを特徴とする請
求項1または2記載の固体電解質型燃料電池用空気極。 - 【請求項6】 応力緩和材がランタン−マンガン含有酸
化物、ランタン−カルシウム−マンガン含有酸化物、ラ
ンタン−鉄含有酸化物、白金、(Pr,Sr)Mn
O3、PrCoO3、La(Ni,Bi)O3、(I
n,Sn)2O3、(In,Zr)O2RuO2/Zr
O3の固溶種を含むYMnO3、CaMnO 3、YFe
O3からなる群から選ばれる少なくとも1種であること
を特徴とする請求項1または2記載の固体電解質型燃料
電池用空気極。 - 【請求項7】 応力緩和材の含有量が質量比で2〜60
%であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
に記載の固体電解質型燃料電池用空気極。 - 【請求項8】 固体電解質が安定化ジルコニア、ランタ
ン−ストロンチウム−ガリウム−マグネシウム系酸化
物、および酸化サマリウム,酸化ガドリニウム,酸化カ
ルシウムのうちの1種以上を固溶したセリア、酸化イッ
トリウム,酸化ガドリニウム,酸化ニオブ,酸化タング
ステンのうちの1種以上を固溶した酸化ビスマス、パイ
ロクロール型酸化物A2B2O7(A:希土類元素、
B:ZrまたはZrの一部をTiに置き換えたもの)か
らなる群から選ばれる少なくとも1種の酸化物であるこ
とを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の固
体電解質型燃料電池用空気極。 - 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の空
気極を用いたことを特徴とする固体電解質型燃料電池。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001317549A JP2003123773A (ja) | 2001-10-16 | 2001-10-16 | 固体電解質型燃料電池用空気極およびそれを用いた燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001317549A JP2003123773A (ja) | 2001-10-16 | 2001-10-16 | 固体電解質型燃料電池用空気極およびそれを用いた燃料電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003123773A true JP2003123773A (ja) | 2003-04-25 |
Family
ID=19135400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001317549A Pending JP2003123773A (ja) | 2001-10-16 | 2001-10-16 | 固体電解質型燃料電池用空気極およびそれを用いた燃料電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003123773A (ja) |
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-
2001
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