JP2008300353A - 複合セラミック電解質構造、その製造方法及び関連物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】複合セラミック電解質が提供される。
【解決手段】複合セラミック電解質20は、多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物22と、少なくともその一部に実質的に埋設された、第2セラミック組成物26とを含むミクロ組織を有する。このようなミクロ組織を有する複合セラミック電解質20を含む固体酸化物型燃料電池及び、複合セラミック電解質20を製造する方法も提供される。本方法は、多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物22を作製し、第2セラミック組成物26で封止する工程を含み、こうして多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物22と、少なくともその一部に実質的に埋設された第2セラミック組成物26とを含むミクロ組織を有する複合セラミック電解質20を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複合セラミック電解質、その製造方法及びそれから作製した装置に関する。
固体酸化物型燃料電池(SOFC)は、燃料から電気エネルギーを高効率かつ低排出で生産する装置として有望である。SOFCの広範な商業的利用を妨げる障害の一つに製造コストが高いことがある。製造コストは大部分、燃料電池の高温(たとえば約800℃)での作動を可能にする最先端技術によるセラミックアノード、カソード又は電解質が必要なことから派生する。これらの基準を満たすことのできる燃料電池の要素を構成する材料は、製造が高価になる。固体酸化物型燃料電池は、高い出力密度と燃料利用率をもつ必要があり、燃料電池技術を経済的に妥当なものとするためには、大型にしなければならない。
空気プラズマ溶射のような溶射法は、インターコネクト支持体上に大面積なセルを形成する能力を有し、これにより製造コストを下げることができる。しかし、空気プラズマ溶射皮膜は大抵の場合、細孔(気孔)とマイクロクラック両方を有し、これらはセラミック電解質の場合、燃料と空気に漏洩通路を与えることになる。この種のマイクロクラックは代表的には堆積中に層間スプラット境界に形成されるか、或いは堆積中に生じる大きな熱膨張ひずみのため、皮膜の厚さ全体に形成される。このような欠陥は開放セル電圧及び燃料利用率を限定することがある。
米国特許第6,858,045号 米国特許第6,703,153号 米国特許第6,750,169号 米国特許第5,358,735号 米国特許出願公開第20020155227号 米国特許出願公開第20030027033号 米国特許出願公開第20050214616号 米国特許出願公開第20050238796号 米国特許出願第11/565236号(2006年11月30日出願)「セラミック電解質構造、その製造方法及び関連物品」 Chang-Jiu Li, Xian-Jin Nig, Cheng-Xin Li; "Effect of densification processes on the properties of plasma-sprayed YSZ electrolyte coatings for solid oxide fuel cells"; available online at www.sciencedirect.com; Surface & Coatings Technology 190 (2005) 60-64)
したがって、セラミック電解質の性能を改善することが終始必要とされている。
本発明は、透過速度が著しく低い複合セラミック電解質を提供することで上記その他の要求を満たす。
本発明の1実施形態は複合セラミック電解質である。この複合セラミック電解質は、多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物と、多数のナノ寸法のマイクロクラックの少なくとも一部に実質的に埋設された、第1セラミック組成物とは異なる第2セラミック組成物とを含むミクロ組織を有する。
本発明の別の実施形態は固体酸化物型燃料電池である。この固体酸化物型燃料電池は、アノードと、カソードと、アノード及びカソード間に配置された複合セラミック電解質とを備える。複合セラミック電解質は、多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物と、多数のナノ寸法のマイクロクラックの少なくとも一部に実質的に埋設された、第1セラミック組成物とは異なる第2セラミック組成物とを含むミクロ組織を有する。
本発明の他の実施形態は複合セラミック電解質の形成方法である。本方法は、多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物を製造し、多数のナノ寸法のマイクロクラックを第1セラミック組成物とは異なる第2セラミック組成物で封止して、多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物と、多数のナノ寸法のマイクロクラックの少なくとも一部に実質的に埋設された第2セラミック組成物とを含むミクロ組織を有する複合セラミック電解質を形成する工程を含む。
本発明の上記その他の特徴、観点及び利点は、添付図面を参照した以下の詳細な説明を読むことでよく理解できるはずである。なお図面中同じ符号は同一部品を示す。
以下の説明で、いくつかの図面について同じ参照符号は同一もしくは対応する部品を示す。また、「上」、「下」、「外」、「内」、「第1」、「第2」などの用語は便宜的な記述であって、限定的な用語と解釈すべきではない。さらに、本発明の特定の実施形態が、1群中の多数の要素の少なくとも1つもしくはこれらの組合せを含む(又はからなる)と記載する場合、その実施形態は1群中の要素のいずれかを単独でもしくは同一群中の他の要素のいずれかとの組み合わせで含む(又はからなる)と理解すべきである。
本明細書で用いる「ナノ寸法のマイクロクラック」は、その寸法(長さ、幅又は厚さ)の少なくとも1つがナノメートル(nm)範囲にあるマイクロクラックを意味する。ここで用いるマイクロクラック(微細亀裂)は、形状がどのようなものであれあらゆる種類のクラック(亀裂)、クレビス(割れ目)又は開口を包含する。以下の実施形態において、ナノ寸法のマイクロクラックは、代表的には、平均幅が約200nmより小さく、平均長さが約2000nmより小さい。
図1は、空気(大気圧)プラズマ溶射法により形成したセラミック電解質サンプル10の走査電子顕微鏡(SEM)断面写真である。なお、セラミック材料を堆積するのに、真空プラズマ溶射(VPS)、化学気相堆積(CVD)、電着、電子ビームプラズマ気相堆積(EBPVD)、プラズマ気相堆積(PVD)などの他の堆積方法を使用することもできる。堆積したままの層の顕微鏡写真から、多数の欠陥、たとえばナノ寸法のマイクロクラック12及び細孔(気孔)14が堆積プロセス中に形成されることがわかる。このような欠陥は層の気密性を損なうおそれがある。したがって、マイクロクラック組織と比較して、透過性が低く、そのため作動中に高い開路電圧(OCV)と燃料利用率を呈するセラミック電解質を開発することが望まれている。本発明者らは、マトリックス相(以下、「第1セラミック組成物」という)のナノ寸法のマイクロクラック内に第2セラミック組成物(又は第2相)を含有する複合セラミック電解質を提供することにより、ナノ寸法のマイクロクラックの有効な「封止」もしくは「ヒーリング」(補填)が可能になることを見出した。この結果、透過性が低下する。この場合の透過性の低下は、第2組成物が第1組成物と同じである場合に達成される値より大きい。所望のミクロ組織を有する複合セラミック電解質を製造する汎用方法も提供される。
本発明の1実施形態は複合セラミック電解質である。図2は、複合セラミック電解質サンプル20の線図である。この複合セラミック電解質は、多数のナノ寸法のマイクロクラック24を有する第1セラミック組成物22と、多数のナノ寸法のマイクロクラックの少なくとも一部に実質的に埋設された第2セラミック組成物26とを含むミクロ組織を有する。本図では、ナノ寸法のマイクロクラック24が第2セラミック組成物26で完全に充填されているが、以下に詳述するように、マイクロクラックは部分的に充填されている必要があるだけである。代表的には、第1及び第2セラミック組成物は互いに異なる。
これらの実施形態において、複合セラミック電解質はモノリシック構造の形態である。ここで「モノリシック構造」とは、継ぎ目のない一体ユニットを構成する三次元本体部分を意味する。これは、積層構造や多層構造などの複数の要素からなる本体とは対照的である。固有の界面のないモノリシック構造は、実質的に層剥離問題をもたないと予想される。層剥離は電解質のイオン伝導性を低下するおそれがある。
堆積したままの第1セラミック組成物のミクロ組織は、電解質のマイクロクラック寸法及び気孔率を含めて、主として堆積法及び処理条件に依存する。1実施形態では、ナノ寸法のマイクロクラックは平均マイクロクラック幅が約200nmより小さい。別の実施形態では、ナノ寸法のマイクロクラックは平均マイクロクラック長さが約2000nmより小さい。(両方の寸法属性とも単一のミクロ組織内に存在しうる。)マイクロクラック寸法は、当業界で周知のように、処理パラメータを調節することで調整できる。代表的には、多数のナノ寸法のマイクロクラックが平均でアスペクト比約4以上である。特定の実施形態では、多数のナノ寸法のマイクロクラックが平均でアスペクト比約8〜約12の範囲である。代表的には、堆積したままの第1セラミック組成物層は気孔率が約5体積%より大きい。代表的には、複合電解質の気孔率は、堆積したままの第1セラミック組成物層より小さい。1実施形態では、複合電解質は気孔率が約5体積%より小さい。別の実施形態では、気孔率が約2体積%より小さい。
複合セラミック電解質の組成は、部分的に、最終使用用途に依存する。複合セラミック電解質を固体酸化物型燃料電池又は酸素もしくは合成ガス発生器に用いる場合、電解質はイオン種(たとえば酸素イオンもしくは水素イオン)を伝導できる材料から構成し、しかも低い電子伝導性を有することができる。複合セラミック電解質をガス分離装置に用いる場合、複合セラミック電解質は混成イオン・電子伝導材料から構成することができる。上記実施形態のすべてで、電解質は電気化学的反応物質に対して気密であるのが望ましい。
図2において、第1セラミック組成物22は代表的にはイオン伝導体を含有する。一般に、固体酸化物型燃料電池用途には、複合セラミック電解質は装置の作動温度で約10−3S/cm以上のイオン伝導率を有し、また十分に低い電子伝導率も有する。第1セラミック組成物22として適当な材料の例には、種々の形態のジルコニア、セリア、ハフニア、酸化ビスマス、酸化ガリウムランタン、トリア及びこれらのセラミックスの様々な組合せがあるが、これらに限定されない。1実施形態では、第1セラミック組成物22は、イットリア安定化ジルコニア、希土類酸化物安定化ジルコニア、スカンジア安定化ジルコニア、希土類添加セリア、アルカリ土類添加セリア、希土類酸化物安定化酸化ビスマス、及びこれらの化合物の様々な組合せからなる群から選択される材料を含有する。(なお「添加」はドープされたと同義、以下同じ。)具体的な実施形態では、第1セラミック組成物22は、イットリア安定化ジルコニアを含有する。ドープされたジルコニアは、広い範囲の酸素分圧レベルにわたって実質的に純粋なイオン伝導性を示すので、有望である。1実施形態では、第1セラミック組成物22は溶射されたイットリア安定化ジルコニアを含有する。本明細書で説明している必要条件に基づいて適当な第1セラミック組成物22をどのように選定するかは当業者に明らかである。
電解酸素分離装置の場合、電位差をかけ、エネルギーを供給することにより酸素を膜(メンブラン)の片側から反対側へ駆動する。このような実施形態では、第1セラミック組成物22は普通、当業界で周知の電解質、たとえばイットリア安定化ジルコニア(たとえば(ZrO0.92(Y0.08、YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(SSZ)、ドープされたセリア、たとえば(CeO0.8(Gd0.2(CGO)、ドープされた酸化ガリウムランタン、たとえばLa0.8Sr0.2Ga0.85Mg0.152.285(LSGM)、及びドープされた酸化ビスマス、たとえば(Bi0.75(Y0.25などから選ぶ。
イオンを電解質の片側から反対側へ移動するのに印加電位ではなく分圧を用いるガス分離装置の場合、第1セラミック組成物22はしばしば混成イオン・電子伝導材料(MIEC=mixed ionic electronic conductor)である。混成イオン・電子伝導材料の例には、La1−xSrCoO3−δ(1≧x≧0.10、LSC)、SrCo1−xFe3−δ(0.3≧x≧0.20)、La0.6Sr0.4Co0.6Fe0.43−δ、LaNi0.6Fe0.4及びSm0.5Sr0.5CoOがあるが、これらに限定されない。
代表的には、第2セラミック組成物26は酸化物を含有する。1実施形態では、酸化物は希土類酸化物、遷移金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物からなる群から選択される。特定の実施形態では、酸化物は、アルミナ、酸化ビスマス、セリア、酸化ガリウムランタン、シリカ、ハフニア、トリア、ジルコニア、イットリア、酸化カルシウム、酸化ガドリニウム、酸化サマリウム及び酸化ユーロピウムからなる群から選択される。具体的な実施形態では、第2セラミック組成物26はガドリニウム添加セリアを含有する。
本発明の実施形態では、第2セラミック組成物26をナノ寸法のマイクロクラック24中に組み込んだとき、セラミック電解質の透過速度が著しく低下することを見出した。複合電解質20の透過速度は、マイクロクラックの充填度合により、部分的に制御することができる。したがって、1実施形態では、ナノ寸法のマイクロクラックの少なくとも1つに少なくとも部分的に第2セラミック組成物26が埋設されている。特定の実施形態では、ナノ寸法のマイクロクラックの少なくとも数個に第2セラミック組成物26が埋設されている。別の実施形態では、ナノ寸法のマイクロクラックのほぼすべてに第2セラミック組成物26が埋設されている。1実施形態では、(すべてのマイクロクラックの全体積の百分率として測定して)約25体積%以上のナノ寸法のマイクロクラックに第2セラミック組成物26が埋設されている。他の状況では、約50体積%以上のナノ寸法のマイクロクラックに第2セラミック組成物が埋設されている。別の例では、約25体積%〜約75体積%のナノ寸法のマイクロクラックに第2セラミック組成物26が埋設されている。
代表的には、複合セラミック電解質20は、その全体積に基づいて約10体積%未満の第2セラミック組成物26を含有する。第2セラミック組成物26の存在量は、通常、複合セラミック電解質20の全体積に基づいて約1体積%〜約6体積%の範囲にある。本明細書の教示内容を参考にすれば、装置構造及び作動条件に応じて、構成要素の組成及びその体積分率をどのようにして最適にするかは、当業者に明らかである。
本発明の別の実施形態は、固体酸化物型燃料電池(SOFC)である。燃料電池は、イオン伝導性層を介して燃料と酸化剤とを電気化学的に化合することにより、電気を生産するエネルギー転換装置である。図3に示すように、平板形燃料電池30は、インターコネクト部分32及び33並びに1対の電極、即ちカソード34及びアノード36をセラミック電解質38で分離した構成である。一般に、この電池配列は当業界で周知であるが、図面に示した形状は、たとえばアノード層が電解質の上に、カソード層が電解質の下にあるように、変更することができる。燃料電池が水平配向、鉛直配向又は任意の配向で作動可能であることが当業者に明らかである。
インターコネクト部分32は、カソード34に密着した複数の空気流チャンネル44と、隣接するセル反復単位40のアノード36に密接した複数の燃料流チャンネル46とを画定するか、又はその逆である。作動中、燃料流48を燃料流チャンネル46に供給する。空気流50、代表的には加熱空気を空気流チャンネル44に供給する。インターコネクト32及び33は種々の設計にまた種々の材料で構成できる。代表的には、インターコネクトを良導電体、たとえば金属又は金属合金で作製する。インターコネクトが電極と最適な接触面積を与えるのが望ましい。
図4は、燃料電池の一部を示し、その作動を説明する。燃料流58、たとえば天然ガスはアノード36に供給され、酸化反応を生じる。燃料は、アノードで、電解質を通してアノードに輸送された酸素イオン(O2−)と反応する。酸素イオン(O2−)は脱イオン化され、電子を外部電気回路54に放出する。空気流50はカソード34に供給される。カソードが外部電気回路54から電子を受けとるにつれて、還元反応が起こる。複合電解質38はアノード36とカソード34間でイオンを伝導する。電子流は直流電気を生成し、一方このプロセスは若干の排気ガス及び熱を生成する。
図3に示す例示の実施形態では、燃料電池アセンブリ30は複数の反復単位40を含み、平板形状を有する。このタイプの多重セルを単一構造として構成することができる。この構造は、単一の電圧出力を生成することができる複数のセルの「スタック」、「アセンブリ」もしくは集合体と呼ぶことができる。
アノード層36の主目的は、燃料電池に導入される燃料の電気化学的酸化のための反応位置を提供することである。さらに、アノード材料は、燃料還元環境において安定であり、また適切な電子伝導性を有し、作動条件下で燃料ガス反応にふさわしい表面積及び触媒活性を有するのが望ましい。アノード材料は、反応位置へのガス輸送を可能にする十分な気孔率を有するのが望ましい。アノード層36の材料は、貴金属、遷移金属、サーメット、セラミックス及びこれらの組合せなど、このような特性を有する材料であればいずれでもよい。アノード層材料の具体例には、ニッケル、ニッケル合金、コバルト、Ni−YSZサーメット、Cu−YSZサーメット、Ni−セリアサーメット又はこれらの組合せがあるが、これらに限らない。1実施形態では、アノード層は2種以上の物質の複合材料を含有する。
カソード層34は代表的には複合電解質38に隣接配置される。カソード層34の主目的は、酸化剤の電気化学的還元のための反応位置を提供することである。したがって、カソード層34は、酸化環境において安定であり、十分な電子及びイオン伝導性を有し、燃料電池作動条件下で酸化剤ガス反応にふさわしい表面積及び触媒活性を有し、反応位置へのガス輸送を可能にする十分な気孔率を有するのが望ましい。カソード層34の材料は、このような特性を有する材料であればいずれでもよく、たとえば導電性、場合によってはイオン伝導性でもある、触媒酸化物、具体的にはストロンチウム添加LaMnO、ストロンチウム添加PrMnO、ストロンチウム添加ランタンフェライト、ストロンチウム添加ランタンコバルタイト(cobaltite)、ストロンチウム添加ランタンコバルタイトフェライト、ストロンチウムフェライト、SrFeCo0.5、SrCo0.8Fe0.23−δ、La0.8Sr0.2Co0.8Ni0.23−δ、La0.7Sr0.3Fe0.8Ni0.23−δ及びこれらの組合せが挙げられる。このような電子伝導性、触媒活性材料とイオン伝導体との複合材を使用してもよい。1実施形態では、イオン伝導体は、イットリア安定化ジルコニア、希土類酸化物安定化ジルコニア、スカンジア安定化ジルコニア、希土類添加セリア、アルカリ土類添加セリア、希土類酸化物安定化酸化ビスマス及びこれらの化合物の種々の組合せからなる群から選択される材料を含有する。
代表的には、複合電解質層38はカソード層34とアノード層36の間に配置される。電解質層38の主目的はアノード層36とカソード層34間でイオンを伝導することである。電解質は片方の電極で生成したイオンを他方の電極へ搬送し、電子流からの電荷を均衡させるとともに、燃料電池の電気回路を完成する。さらに、電解質は燃料電池内で燃料を酸化剤から分離する。代表的には、複合電解質38は実質的に電気絶縁性である。したがって、複合電解質38は、還元及び酸化環境両方での安定性、反応ガスに対する不透過性、作動条件下での適度なイオン伝導性、隣接するアノード36及びカソード34との順応性を有するのが望ましい。本発明の実施形態に関して説明した複合セラミック電解質は、格段に高い順応性及び優れた気密性を有する。これらの特徴から、従来法で堆積されたセラミック電解質と比べて顕著な利点が得られる。
本発明の実施形態では、前述したように、複合セラミック電解質は、多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物と、多数のナノ寸法のマイクロクラックの少なくとも一部に実質的に埋設された、第1セラミック組成物とは異なる第2セラミック組成物とを含むミクロ組織を有する。複合セラミック電解質の第1及び第2セラミック組成物、マイクロクラック寸法及び厚さは、前述した実施形態のものを含めて、適当であればどのようなものでもよい。複合セラミック電解質は、空気中で測定したガス透過速度(通気性permeability)が約8×10−11cmPa−1sec−1より小さい。
アノード層、カソード層及び電解質層は、説明の便宜上単一層として図示してある。しかし、アノード層は粒度が個々の層内で傾斜した単一層でも多重層でもよい。材料の組成も熱的適合を目的として傾斜させることができる。別の例では、電解質構造をチューブ形状で用いてもよい。さらに、燃料電池の作動を簡単な線図で説明したが、本発明の実施形態はこの特定の簡単な設計に限定されない。当業者には明らかなように、種々の他の設計(中には複雑なものもある)も適用できる。たとえば、1実施形態では、燃料電池は、個別の電極(アノード/カソード)層及び電解質層を含むのではなく、複合した電極−電解質構造とすることができる。このような複合構造にも、電極触媒材料、たとえばLa1−xSrMnO(LSM)、La1−xSrCoO(LSC)、La1−xSrFeO(LSF)、SrFeCo0.5、SrCo0.8Fe0.23−δ、La0.8Sr0.2Co0.8Ni0.23−δ及びLa0.7Sr0.3Fe0.8Ni0.23−δを導入して、その性能を増進することができる。燃料電池には追加の層、たとえばバッファ層、支持層などを設けて、各層の熱膨張係数(CTE)をよりよく合致させることができる。さらに、燃料電池にバリア層を設けて、作動中に有害な化学反応が起こるのを防止することができる。これらの層は種々の形態とすることができ、また種々の既知方法で製造できる。たとえば、バッファ/支持層は多孔質フォーム又はテープとするか、或いは編成ワイヤ構造の形態とすることができる。
本発明の別の実施形態は複合セラミック電解質の製造方法である。図5は、複合セラミック電解質を形成する方法60のフローチャートである。本方法は、多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物を作製する工程62と、多数のナノ寸法のマイクロクラックを第2セラミック組成物で封止する工程64とを含み、こうして、多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物と、多数のナノ寸法のマイクロクラックの少なくとも一部に実質的に埋設された第2セラミック組成物とを含むミクロ組織を有する複合セラミック電解質を形成する。ここで第1及び第2セラミック組成物は互いに異なる。
まず最初に、工程62で多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物を作製する。第1セラミック組成物層は、熱的堆積法など当業界で周知の方法のいずれで製造してもよい。適当な熱的堆積法としては、プラズマ溶射、フレーム溶射、爆発被覆法などがあるが、これらに限らない。このような層は通常ナノ寸法のマイクロクラックを有する。或いは、第1セラミック組成物層を気相から、たとえばプラズマ気相堆積(PVD=plasma vapor deposition)、電子ビームプラズマ気相堆積(EBPVD)又は化学気相堆積(CVD)により堆積してもよい。またセラミック層は、スラリーをバンドキャスティング又はスクリーン印刷し、ついで焼結することにより製造することもできる。このような方法で製造した層はしばしば、細孔及び開放マイクロクラック構造により形成される毛細管空間を含む。
1実施形態では、第1セラミック組成物を空気プラズマ溶射(APS)法により堆積する。プラズマ溶射皮膜を形成するには、粉末状金属酸化物又は非酸化物材料のガス推進スプレーをプラズマ溶射トーチで加熱する。スプレーを、粉末粒子が溶融状態となる温度に加熱する。溶融粒子のスプレーを基体表面に差し向け、溶融粒子は表面に衝突し固化しコーティングを形成する。通常の堆積後のAPSミクロ組織は、代表的には、多数の材料スプラット(薄板)の重なり合いを特徴とし、ここでスプラット間境界は密に接合されているか、ギャップにより分離されていることがあり、後者の場合細孔やマイクロクラックが残される。セラミック電解質は、当業界で周知の装置及びプロセスを用いるAPS法により設層することができる。当業者には、プロセスパラメータを、たとえば電解質材料の組成や所望のミクロ組織及び厚さなど種々の因子に応じて、変更できることが明らかである。代表的には、多数のナノ寸法のマイクロクラックを有するセラミック電解質は約10体積%未満の気孔率を有する。堆積したままのセラミック電解質は空気中で測定したガス透過速度が約8×10−10cmPa−1sec−1未満であることを特徴とする。
図6は、複合セラミック電解質を形成する例示方法70のフローチャートである。本方法は、多数のナノ寸法のマイクロクラックを有する第1セラミック組成物を作製する工程72を含む。つぎに所定数のナノ寸法のマイクロクラックを封止することができ、そのために工程74で示すように、第1セラミック組成物を液体前駆物質で含浸(浸透、インフィルトレーション)する。前駆物質は少なくとも1種の被酸化性金属イオンを含有することができる。つぎに工程76で、含浸後の第1セラミック組成物を、前駆物質を酸化物に変換するのに十分な温度に加熱し、こうして所定数のナノ寸法のマイクロクラックを封止する。
第1セラミック組成物は、少なくとも1種の被酸化性金属イオンを含有する液体前駆物質で含浸する。1実施形態では、液体前駆物質を溶液の形態で使用する。溶液は、溶液の形成を可能にする、任意の溶剤と可溶性塩材料とを含有することができる。金属は陽イオンの形態で存在する。対応する陰イオンは無機化合物、たとえば硝酸イオンNO 又は有機化合物、たとえばアルコレートもしくは酢酸イオンである。アルコレートを用いる場合、アセチルアセトネートのようなキレート配位子を添加してアルコレートの加水分解感度を下げるのが有利である。適当な溶剤の例としては、トルエン、アセトン、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール及び水がある。硝酸塩並びに可溶性有機−金属材料、たとえばシュウ酸塩、酢酸塩及びクエン酸塩の水溶液及びアルコール溶液を使用してもよい。溶液は、細孔及びマイクロクラックへの浸透を許す適当な濡れ及び溶解特性を持つのが望ましい。第1セラミック組成物の第2セラミック組成物での含浸及び加熱により、通例、気孔率が減少する。1実施形態では、気孔率の低下が約8体積%〜約5.8体積%であり、これはクラック体積の約25%の減少に相当する。
電解質が金属Me(ここでMeはZr、Ce、Y、Al又はCaである)の酸化物を含有する場合、前駆物質溶液は硝酸塩Me(NO(ここでxはCaのときx=2、Zr、Ce、Y、Al、Co、Mn、Mg、Ca、Sr、Y、Zr、Al、Tiのときx=3である)を含有することができる。或いは(もしくはそれに加えて)、前駆物質溶液はランタノイド、たとえばCe、Eu又はGdを含有することができる。金属硝酸塩は通常結晶質水和物、たとえばCe(NO・6HOとして入手でき、これらは易水溶性である。金属硝酸塩は高温で分解して対応する酸化物となり、同時に気体状NOを形成する。酸化物の形成が生じる転換温度は多数の硝酸塩について既知であり、それに応じて処理条件を選ぶ。
代表的には、被酸化性金属イオンを熱で金属酸化物に転換することができる。所望数のマイクロクラックの含浸後、加熱により温度が上昇するにつれて溶剤が蒸発し、金属は高温で金属酸化物に変化し、これにより含浸マイクロクラックを封止する。本明細書で用いる用語「所定数のナノ寸法のマイクロクラックを封止する」とは、ナノ寸法のマイクロクラックを充填するか、マイクロクラックの表面を閉じることにより、ナノ寸法のマイクロクラックの寸法を小さくすることを包含する。熱処理では、種々の技術、たとえば熱オーブン、マイクロ波オーブン、熱輻射装置又は火炎にて加熱を行うことができる。特定のミクロ組織及びガス透過速度値を達成するために、含浸及び加熱プロセスを多数回繰り返すことができる。
本発明のすべての実施形態は、当業界で従来から知られているものとは根本的に異なる。高多孔質セラミック層を金属イオンで含浸し、それを熱処理してセラミック層を緻密化することが報告されている。このような場合、最初のセラミック層は高度に多孔質(気孔率>10%)であり、ミクロン寸法のマイクロクラックを有し、その結果、金属イオンでの含浸後のガス透過速度は比較的高い値(空気中で測定して3.5×10−10cmPa−1sec−1より高い)となる。その結果、このように処理した生成物は、本発明の複合電解質と比較して、異なる特性を有する。
以下に実施例を示して本発明の特徴及び利点を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。
実施例:複合イットリア安定化ジルコニア(YSZ)−ガドリニウム添加セリア(GDC)の製造
前駆物質である硝酸ガドリニウム及び硝酸セリウムそれぞれの水溶液を製造し、適当な比で混合し、硝酸塩分解及び酸化後の最終組成が20モル%Gd添加CeO(20GDC)となる1.2M溶液を得た。厚さ65μmの8モル%イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)電解質を空気プラズマ溶射(APS)した直径1インチ(2.54cm)の多孔質ステンレス鋼基板をベースラインとして使用した。20GDC硝酸塩溶液をAPS皮膜上に3.5mg/cmにて塗布し、この間に溶液が透過性皮膜に浸透するのが認められた。基板を室温で約5分間風乾し、ついで70℃で約5分間乾燥した。つぎに基板を300℃の炉内に1.5分間保持した後、室温で放冷した。十分に冷却したら、20GDC塗布及び300℃熱処理のプロセスを繰り返し、合計で4回の処理を行った。5回目の20GDC塗布を施した後、サンプルを500℃で0.5時間熱処理した。4回の300℃熱処理と500℃熱処理のプロセスを2度繰り返した。
代表的な堆積したままのAPS電解質構造の顕微鏡写真を図1に示す(説明済み)。顕微鏡写真から、皮膜の厚さ全体にマイクロクラック及び細孔が存在することが分かる。図7は、10回の硝酸塩塗布及び熱処理(全体で総合500℃プロセスを2回繰り返す)後のイットリア安定化ジルコニア−ガドリニウム添加セリア複合セラミック電解質80のミクロ組織を示す。顕微鏡写真から、第2セラミック組成物(ガドリニウム添加セリア)86が第1セラミック組成物(イットリア安定化ジルコニア)82のマイクロクラック領域84内に埋設されていることが分かる。
図8は、総合プロセスを2回繰り返した後の透過速度の変化を示すグラフ90である。棒92はベース基板についての透過速度を示し、棒94は未処理第1セラミック組成物についての透過速度を示す。棒96、98及び99は、含浸及び熱処理の繰り返しにつれて透過速度が次第に向上していくことを示している。異なる(二次)相(20GDC)を用いるプロセスは、第1セラミック組成物(8YSZ)を充填材として用いる場合より、透過速度を低減する上で1桁違う効果がある。二次相として20GDCを用いるプロセスを2回繰り返した後、透過速度はほとんど1.5桁低下した(5×10−10から1.2×10−11cmPa−1sec−1に)。
以上、本発明を具体的な実施形態について説明したが、本発明の要旨から逸脱することなく、種々の改変が可能であり、また構成要素を均等物に置き換え得ることが当業者に明らかである。さらに、本発明の要旨から逸脱することなく、個別の状況や材料を本発明に適合させる多くの変更が可能である。したがって、本発明は本発明を実施するうえで考えられる最良の形態として上述した特定の実施形態に限定されず、本発明は全ての実施形態を包含する。
ナノ寸法のマイクロクラック及び細孔を有する空気プラズマ溶射したイットリア安定化ジルコニアセラミック電解質サンプルのSEM断面写真である。 本発明の1実施形態による複合セラミック電解質の線図である。 本発明の1実施形態による複合セラミック電解質を含む固体酸化物型燃料電池の線図である。 燃料電池の作動を示す、例示の燃料電池アセンブリの一部の拡大図である。 本発明の1実施形態による複合セラミック電解質を製造する方法のフローチャートである。 本発明の別の実施形態による複合セラミック電解質を製造する方法のフローチャートである。 処理後のイットリア安定化ジルコニア−ガドリニウム添加セリア複合セラミック電解質サンプルのSEM断面写真である。 空気プラズマ溶射したイットリア安定化複合セラミック電解質サンプルについて、塗布及び熱処理後の透過速度の変化を示すグラフである。
符号の説明
10 セラミック電解質
12 ナノ寸法のマイクロクラック
20 複合セラミック電解質
22 第1セラミック組成物
24 ナノ寸法のマイクロクラック
26 第2セラミック組成物
30 燃料電池
32,33 インターコネクト
34 カソード
36 アノード
38 セラミック電解質
40 反復ユニット
44 空気流チャンネル
46 燃料流チャンネル
48 燃料流
54 外部電気回路
60 方法
62 第1セラミック組成物を製造する工程
64 所定数のナノ寸法のマイクロクラックを封止する工程
70 方法
72 セラミック電解質を製造する工程
74 液体前駆物質で含浸する工程
76 含浸電解質を加熱する工程
80 複合セラミック電解質
82 第1セラミック組成物
84 ナノ寸法のマイクロクラック
86 第2セラミック組成物

Claims (14)

  1. ミクロ組織を有する複合セラミック電解質(10)であって、多数のナノ寸法のマイクロクラック(12)を有する第1セラミック組成物(22)と、多数のナノ寸法のマイクロクラック(12)の少なくとも一部に実質的に埋設された、第1セラミック組成物とは異なる第2セラミック組成物(26)とを含む複合セラミック電解質(10)。
  2. 第1セラミック組成物(22)がイオン伝導体を含有する、請求項1記載の複合セラミック電解質(10)。
  3. 第1セラミック組成物(22)がジルコニア、セリア、ハフニア、酸化ビスマス、酸化ガリウムランタン及びトリアからなる群から選択される材料を含有する、請求項2記載の複合セラミック電解質(10)。
  4. 第2セラミック組成物(26)が酸化物を含有する、請求項1記載の複合セラミック電解質(10)。
  5. 酸化物が希土類酸化物、遷移金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物からなる群から選択される、請求項4記載の複合セラミック電解質(10)。
  6. 第2セラミック組成物(26)がガドリニウム添加セリアを含有する、請求項5記載の複合セラミック電解質(10)。
  7. 複合セラミック電解質(10)がその全体積に基づいて約10体積%未満の第2セラミック組成物(26)を含有する、請求項1記載の複合セラミック電解質(10)。
  8. 多数のナノ寸法のマイクロクラックの約25体積%〜約75体積%に第2セラミック組成物(26)が埋設されている、請求項1記載の複合セラミック電解質(10)。
  9. 空気中で測定したガス透過速度が約8×10−11cmPa−1sec−1未満である、請求項1記載の複合セラミック電解質(10)。
  10. 気孔率が約5体積%未満である、請求項1記載の複合セラミック電解質(10)。
  11. 多数のナノ寸法のマイクロクラック(12)が平均でアスペクト比約4以上である、請求項1記載の複合セラミック電解質(10)。
  12. 請求項1記載の複合セラミック電解質(10)を含有する固体酸化物型燃料電池。
  13. アノードと、カソードと、アノード及びカソード間に配置された複合セラミック電解質(10)とを備える固体酸化物型燃料電池であって、
    複合セラミック電解質(10)が、多数のナノ寸法のマイクロクラック(12)を有する第1セラミック組成物(22)と、多数のナノ寸法のマイクロクラック(12)の少なくとも一部に実質的に埋設された、第1セラミック組成物とは異なる第2セラミック組成物(26)とを含むミクロ組織を有する、固体酸化物型燃料電池。
  14. 複合セラミック電解質(10)の製造方法であって、
    多数のナノ寸法のマイクロクラック(12)を有する第1セラミック組成物(22)を作製し、
    所定数のナノ寸法のマイクロクラック(12)を第1セラミック組成物とは異なる第2セラミック組成物(26)で封止して、多数のナノ寸法のマイクロクラック(12)を有する第1セラミック組成物(22)と、多数のナノ寸法のマイクロクラック(12)の少なくとも一部に実質的に埋設された第2セラミック組成物(26)とを含むミクロ組織を有する複合セラミック電解質(10)を形成する
    工程を含む方法。
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