JP2003123640A - プラズマディスプレイパネルの隔壁形成用モールドの製造方法及び隔壁の形成方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの隔壁形成用モールドの製造方法及び隔壁の形成方法

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JP2003123640A
JP2003123640A JP2002243880A JP2002243880A JP2003123640A JP 2003123640 A JP2003123640 A JP 2003123640A JP 2002243880 A JP2002243880 A JP 2002243880A JP 2002243880 A JP2002243880 A JP 2002243880A JP 2003123640 A JP2003123640 A JP 2003123640A
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Lee Soon Park
利 淳 朴
Seung Won Jeong
勝 元 鄭
Koyo Shin
庚 煬 辛
Bok Sik Song
▲福▼ 植 宋
Keon Hwan Kim
建 煥 金
Kwang-Ho Lee
光 浩 李
Jeong Woong Choi
正 雄 崔
Jong Woo Park
鍾 佑 朴
Sin Hye Paek
信 惠 白
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続的に隔壁パターンを形成し、高精細の均
一な隔壁を形成することができるプラズマディスプレイ
パネルの隔壁形成用モールドの製造方法及び隔壁の形成
方法を提供すること。 【解決手段】 基板上に塗布されたカップリング剤上に
フォトレジストを塗布し、露光して隔壁パターンを形成
し、隔壁パターンに液状のゴム原料を充填した後硬化さ
せ、剥離して得られた隔壁形成用モールドを用いて、隔
壁用物質膜31を形成した基板30上に、隔壁形成用モ
ールド32を配置した後、隔壁形成用モールド32を隔
壁用物質膜31に押しつけ、成型された隔壁用物質膜3
1aから隔壁形成用モールド32を剥離した後、成型さ
れた隔壁用物質膜31aを焼成して隔壁を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(plasma display panel、以下、PDPと記す)
の隔壁(barrier rib)形成用モールドの製造方法及び該
方法により製造されたPDPの隔壁(barrier rib)の形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(PDP)は、
種々の平板ディスプレイの中でも薄型化、大画面化が容
易であるため、証券取引所の現況掲示板や、TV会議用
ディスプレイ、そして近年の大画面壁掛けTVに至るまで
利用分野が益々拡大している。
【0003】PDPは、ガス放電時に生成されるプラズマ
を利用して画像を表示する表示素子であって、ガス放電
表示(gas discharge display)素子とも呼ばれている。P
DPの上板と下板との間にNe、Xeなどの放電ガスが充填さ
れており、ガス放電を通じて発生した紫外線が赤色
(R)、緑色(G)、青色(B)蛍光体を励起して可視光線を発
生させる。
【0004】PDPは、直流(DC)駆動型と交流(AC)駆動型
とに区分される。DC駆動型では、プラズマを形成するた
めに外部から電圧を印加するのに用いられる電極がプラ
ズマに直接露出されており、電流が電極を介して直接流
れるようになっている。したがってDC駆動型には、構造
が比較的簡単になるという長所があるが、電極が放電空
間に露出されて電流制限のための外部抵抗を備えなけれ
ばならないという短所がある。AC駆動型では、電極が誘
電体により覆われており、電極がプラズマに直接露出さ
れておらず、変位電流が流れるようになっている。した
がってAC駆動型は、誘電体で電極を覆って電流を制限で
きるため放電時にイオン衝撃から電極が保護され、DC駆
動型に比べて寿命が長くなる。AC駆動型は、放電セルの
電極構造に応じてさらに対向放電型と面放電型とに分け
られる。対向放電型では、イオン衝撃による蛍光体劣化
のために寿命が短かくなるという問題がある。これに対
し、面放電型では、放電を蛍光体の反対側の面に集めて
蛍光体劣化を抑えるようになっており、上記対向型構造
での問題を解消することができる。現在、大部分のPDP
においてこの方式が採用されている。
【0005】図1は、従来の技術に係るAC駆動の面放
電型PDPの構成を概略的に示した断面図である。
【0006】図1を参照すると、AC駆動の面放電型P
DPは、背面基板10、アドレス電極11、白色誘電体12、
及び隔壁13を含む背面板と、前面基板14、透明電極15、
バス電極16、透明誘電体17、誘電体保護膜18、ブラック
ストライプ(black stripe)(図示せず)を含む前面板とで
構成されている。また、PDPにおける色相を具現するた
めの蛍光体(R、G、B)19は、透過型の場合は前面板に、
反射型の場合は、図に示されているように背面板の隔壁
13の間に配置されている。
【0007】これらの構成要素の中でも隔壁13は、隣接
する隔壁13間の幅が50〜80μmという微細な3次元構造を
なしているために、その形成工程が煩雑となっている。
現在、PDPの隔壁13の形成工程には、スクリーン印刷法
(Screen printing method)、サンドブラスト法(Sand bl
ast method)、フォトリソグラフィエッチング法(Photol
ithography etching method)、金型法(Press method)、
ローリング法などが知られている。
【0008】スクリーン印刷法は、スクリーンマスク(s
creen mask)を利用して所望のパターン印刷及び乾燥工
程を数回繰り返す方法である。このスクリーン印刷法で
は、所望の隔壁13高さが得られるまで複数回繰り返し印
刷を行なわなければならないので、隔壁13の傾き、隔壁
13の高さ偏差による放電特性の不安定性、及び蛍光体形
成時の不均一性、スクリーンマスクメッシュ(screen ma
sk mesh)跡などの問題があり、再現性に乏しいため高い
収率が見込み難い方法であった。
【0009】サンドブラスト法は、隔壁ペーストを300
〜400μm厚さに塗布及び乾燥させた後、耐サンドブラス
ト性を持つドライフィルムレジスト(dry film resist、
DFR)をラミネート(laminating)し、露光及び現像処理を
施してパターニングした後、得られたパターンをマスク
として隔壁ペーストを微細な研磨材粒子で研磨する方法
である。このサンドブラスト法は、印刷法に比べて高精
細な隔壁形成が可能になるという長所があるが、処理が
煩雑で材料損失が多い、サンドブラスト工程で生成され
る粉末混合物の分離が困難である、さらに分離した粉末
混合物は公害物質であり環境に優しくないという問題点
があった。
【0010】フォトリソグラフィエッチング法は、感光
性隔壁ペーストを塗布及び乾燥した後、フォトマスクを
使用して露光し、非露光部分のペーストを現像液により
選択的に溶解させて除去する方法である。このようなフ
ォトリソグラフィエッチング法は、精密な寸法調整が可
能になるという長所があるものの、ペーストの損失が大
きく、感光性隔壁ペーストの下部まで感光させることが
困難であるために、100μm以上の高さの隔壁形成には不
向きであるという短所があった。
【0011】図2A〜図2Cは、従来の技術に係る金型法を
利用したPDPの隔壁の一形成工程を示した断面図であ
る。従来の技術に係る金型法は、まず、図2Aに示されて
いるように、ガラス基板20上にポリマー隔壁造成物質を
含むグリーンテープ(green tape)21を付着させた後、隔
壁パターンが陰刻された板状の金属モールド22をグリー
ンテープ21上に配置する。
【0012】次に、図2Bに示すように、金属モールド22
の隔壁パターンがガラス基板20上のグリーンテープ21を
貫いてガラス基板20上面に至るまで、金属モールド22を
押しつけて加圧成形を行う。
【0013】次いで、図2Cに示されているように板状の
金属モールド22をガラス基板20及びグリーンテープ21か
ら垂直方向に剥離して、ガラス基板20上面に金属モール
ド22の隔壁パターンを反映させた隔壁21aを形成する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の金
型法には、工程が非常に単純で材料利用率が高いという
長所があるものの、得られた隔壁21aの高さの均一性に
難がある、また大面積の板状の金属モールド22に加えら
れる圧力によりガラス基板20の破損が憂慮される、さら
に加圧成形後に板状の金属モールド22とグリーンテープ
21との間の剥離が困難であるという短所があった。
【0015】これらの問題のうち、加圧成形時の高い圧
力によるガラス基板の損傷を抑制するために、ローリン
グモールド法(rolling mold method)が提案されてい
る。このローリングモールド法は、外周面にストライプ
状の隔壁形状が陰刻された金属シリンダ(ローリングモ
ールド)を基板上で転がして、基板上に塗布された隔壁
ペーストを加圧成形する方法である。この方法では、ロ
ーリングモールドを基板に対して水平方向に転がして成
形するので、ガラス基板には既存の金型法に比べて小さ
い圧力が加えられ、ガラス基板の損傷を防止し、また面
倒な剥離工程が不要になるという長所があった。しか
し、精密なモールド製造が困難であり、そのためにコス
トが高くなるという短所があった。さらに、ローリング
モールドを転がしていくうちにペーストがモールドに付
着してしまい、連続的に処理を行いつつ高精細の均一な
隔壁パターンを得ることが困難になるという問題点があ
った。また、幾分抑制されるとはいえども基板が破損さ
れてしまうという問題は依然残っており、また基板が反
ってしまうなど、新たな問題も発生した。
【0016】本発明は、上記のような従来技術の問題点
に鑑みてなされたものであって、加圧成形後に隔壁形成
用モールドの剥離が容易であり、高精細の均一な隔壁を
形成することができるプラズマディスプレイパネルの隔
壁の形成方法、及び該方法に必要なプラズマディスプレ
イパネルの隔壁形成用モールドの製造方法を提供するこ
とを目的としている。
【0017】また、本発明は、均一な高さの隔壁パター
ンを連続的に形成することができ、基板の反りまたは破
損を防止することができるプラズマディスプレイパネル
の隔壁の形成方法を提供することを別の目的としてい
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るプラズマディスプレイパネルの隔壁形
成用モールドの製造方法は、表面に接着物質が塗布され
た基板上にフォトレジストを塗布するレジスト塗布工程
と、前記フォトレジストからなり、隔壁パターンを画定
する基本モールドフレームを形成するフレーム形成工程
と、前記基本モールドフレームに液状のゴム原料を充填
するゴム原料充填工程と、前記ゴム原料を硬化させるゴ
ム原料硬化工程と、前記硬化されたゴム原料を前記基本
モールドフレームから剥離するゴム原料剥離工程とを含
むことを特徴としている。
【0019】ここで、前記基板が、ガラス基板であるこ
とが望ましい。
【0020】また、前記接着物質が、シリコン系カップ
リング剤であることが望ましい。
【0021】また、前記フォトレジストが、乾燥厚さ30
0μm以上の厚膜をパターニングできるネガティブフォト
レジストであることが望ましい。
【0022】また、前記ゴム原料が、ウレタンゴム、シ
リコンゴム及び透明シリコンゴムのうちのいずれか一つ
であることが望ましい。
【0023】また、前記ゴム原料が、光透過率が80%以
上である常温硬化型液状透明シリコンゴムであることが
望ましい。
【0024】一方、本発明に係るプラズマディスプレイ
パネルの隔壁の製造方法は、プラズマディスプレイパネ
ルの隔壁の形成方法において、基板上に隔壁用物質膜を
形成する隔壁用物質膜形成工程と、前記隔壁用物質膜上
にゴム原料からなり隔壁パターンが陰刻された隔壁形成
用モールドを配置するモールド配置工程と、前記隔壁形
成用モールドを前記隔壁用物質膜に押しつけて加圧成形
を施す加圧成型工程と、成型された前記隔壁用物質膜か
ら前記隔壁形成用モールドを剥離するモールド剥離工程
と、前記成型された隔壁用物質膜を焼成して隔壁を形成
する隔壁形成工程とを含むことを特徴としている。
【0025】ここで、前記隔壁形成用モールドが、光透
過率が80%以上である常温硬化型液状透明シリコンゴム
からなることが望ましい。
【0026】また、前記隔壁用物質膜が、光重合型感光
性隔壁ペーストにより形成されることが望ましい。
【0027】また、前記隔壁用物質膜が、バインダ高分
子を4〜10重量%、多官能性モノマまたはオリゴマを10〜
13重量%、無機隔壁材料粉末を70〜72重量%、光開始剤を
1〜2重量%、離型剤を0.5〜1.0重量%、さらに分散剤、光
増感剤、消泡剤、平滑剤、酸化防止剤及び重合禁止剤の
うちのいずれか一つの添加剤を1〜2重量%、及び溶剤を
含む光重合型感光性ペーストにより形成されることが望
ましい。
【0028】また、前記隔壁形成用モールドを紫外線に
より露光した後で巻き上げるように剥離することが望ま
しい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について添付した図を参照しながら説明する。
【0030】本発明の第1の実施の形態として、シリコ
ンゴムを利用したPDPの隔壁形成用モールドの製造方
法、及び該方法により製造した隔壁形成用モールドと非
感光性隔壁ペーストとを用いたPDPの隔壁の形成方法に
ついて説明する。
【0031】PDPの隔壁形成用モールドを製造するた
め、まず、ガラス基板表面上に接着物質としてシリコン
系カップリング剤(例えば、Dow-Corning社のZ-6040)を
0.1〜0.2μmの厚さに塗布する。その後、レジスト塗布
工程として、乾燥厚さ300μm以上の厚膜を容易にパター
ニングできるネガティブフォトレジスト(Negative phot
oresist、例えば、Microchem社のSU 8)を接着物質が塗
布された基板上に塗布し、乾燥(90℃/20min)処理を施
す。
【0032】次に、フレーム形成工程として、隔壁パタ
ーンが画定されたフォトマスクを使用して露光(360〜42
0nm露光源、600〜1200mJ/cm2露光エネルギー)処理を施
した後、現像処理を施して、フォトレジストからなり、
隔壁パターンを画定する基本モールドフレームを製造す
る。
【0033】次いで、ゴム原料充填工程として真空注型
機内で液状シリコンゴム原料(例えば、Dow Corning社の
SH9555、シリコン溶液:硬化剤=5〜15:1)を基本モールド
フレームに注入して充填し、気泡を除去した後、ゴム原
料硬化工程としてオーブン(oven)で約50℃の温度で約30
分間熱処理を施して、ゴム原料を硬化させる。
【0034】その後、ゴム原料剥離工程として、基本モ
ールドフレームから硬化されたシリコンゴム原料を剥離
する。以上のようにして、隔壁形成用モールドを製造す
る。
【0035】上記のように本実施の形態では、シリコン
ゴムを使用してPDPの隔壁形成用モールドを製造してい
るが、別の実施の形態では、ゴム原料としてウレタンゴ
ムや透明シリコンゴムなどを用いることもできる。
【0036】一方、本実施の形態では、フォトレジスト
を使用した基本モールドフレームを製造する際に、接着
剤としてシリコンカップリング剤を使用している。シリ
コンカップリング剤を用いることにより、ガラス基板表
面とフォトレジストとの接着性が優れて安定した隔壁形
成用モールドの製造を実現することができる。
【0037】また、上記のような工程を通じてモールド
を製造する場合、フォトマスクの設計を変更するだけ
で、多種多様なセル構造(隔壁構造)を容易に実現するこ
とができる。
【0038】図3A〜図3Cは、本実施の形態により製造さ
れた隔壁形成用モールドを用いてPDPの隔壁を形成する
際の一形成工程を示した断面図又は斜視図である。
【0039】本発明の第1の実施の形態に係る隔壁形成
用モールドを用いて、PDPの隔壁を形成するには、ま
ず、図3Aに示されているように、隔壁用物質膜形成工程
として、背面基板30上に隔壁ペーストを200〜300μmの
厚さに塗布して隔壁用物質膜となる隔壁ペースト膜31を
形成し、乾燥オーブンで隔壁ペースト膜31内の溶媒を70
〜80%程度除去する。そして、モールド配置工程とし
て、背面基板30上の隔壁ペースト膜31上に、ゴム原料か
らなり隔壁パターンが陰刻された上記のような隔壁形成
用モールド32を配置する。
【0040】次に、加圧成型工程として、30〜80℃温度
で、隔壁形成用モールド32の隔壁パターンが背面基板30
上の隔壁ペースト膜31を貫いて背面基板30上面に至るま
で、隔壁形成用モールド32を隔壁ペースト膜31に押しつ
けて加圧成形を施す。このようにして図3Bに示すように
成型された隔壁ペースト膜31aを得る。この場合、隔壁
形成用モールド32に適切な圧力を加えて、隔壁ペースト
膜31が隔壁形成用モールド32と一定の空間をおいて圧着
されるように予定された隔壁高さより隔壁形成用モール
ド32の凹パターンの高さを150〜200%高く設計しておく
と、後述する隔壁形成用モールド32の剥離に有利であ
る。
【0041】次いで、図3Cに示すように、モールド剥離
工程として、成型された隔壁ペースト膜31aと隔壁形成
用モールド32との接触面が徐々に縮小されていくよう
に、隔壁形成用モールド32の縁部分から中心部方向に一
定の速度で巻き上げるように隔壁形成用モールド32を成
型された隔壁ペースト膜31aから剥離する。
【0042】次に隔壁形成工程として、550〜580℃の温
度で成型された隔壁ペースト膜31aを焼成して成型され
た隔壁ペースト膜31a内の有機物成分を除去し、無機隔
壁材料のみを残留させて110〜130μm高さの隔壁を得
る。
【0043】上記の本実施の形態に係るプラズマディス
プレイパネルの隔壁形成方法でも、従来の金型法と同様
に工程が単純であるという長所がある。また、金属でな
い柔軟性のある隔壁形成用モールドを使用するので、加
圧成形時にガラス基板の破損の恐れがなく、モールドの
弾性により剥離が容易になるという長所がある。
【0044】さらに、従来の金型法の場合形成された隔
壁の高さが平均高さに比べて10%の偏差を示すのに対
し、本実施の形態によって得られた隔壁の場合、平均高
さに比べて1%以内の偏差を示している。このように本実
施の形態に係るプラズマディスプレイパネルの隔壁形成
方法によれば、高精細の均一な隔壁を形成することがで
きる。
【0045】次に、本発明の第2の実施の形態として、
シリコンゴムを利用したPDPの光透過型隔壁形成用モー
ルドの製造方法、及び該方法により製造した隔壁形成用
モールドと感光性隔壁ペーストとを利用したPDPの隔壁
の形成方法について説明する。
【0046】まず、シリコンゴムを利用したPDPの光透
過型モールドの製造方法であるが、この方法は第1の実
施の形態で示したシリコンゴムを利用したPDPの隔壁形
成用モールドの製造方法とほぼ同様である。
【0047】しかし、本実施の形態では、ゴム原料充填
工程として真空注型機内で常温硬化型二液型(two compo
nents type)透明シリコンゴム原料を基本モールドフレ
ームに注入して充填する。この場合、二液型の常温硬化
型液状透明シリコンゴムによる隔壁形成用モールドの光
透過率が特定光源(例えば、365nm波長)において80%以上
となるように設計しておくことが好ましい。
【0048】本実施の形態においても第1の実施の形態
の場合と同様に、フォトマスクの設計を変更するだけで
多種多様なセル構造(隔壁構造)を容易に実現することが
できる。
【0049】次に隔壁の形成方法であるが、本実施の形
態では、隔壁用物質膜となる隔壁形成用ペーストに無機
隔壁材料粉末(Inorganic barrier rib powder)、バイン
ダ高分子、多官能性モノマまたはオリゴマ、紫外線光開
始剤、離型剤、溶剤を基本組成とする光重合型感光性隔
壁ペーストを使用して光重合による相分離現象を起こす
PIPS(polymerization induced phase seperation)法を
適用している。これにより、離型剤及び残存溶剤が組成
物表面上から分離されるようにし、光重合により高分子
を収縮させることによって、光透過型隔壁形成用モール
ドの剥離が容易となるようにしている。一方、前記光重
合型感光性隔壁ペーストには、分散剤、光増感剤、消泡
剤、平滑剤、酸化防止剤、重合禁止剤などの添加剤をさ
らに添加することもできる。
【0050】一方、本実施の形態では、隔壁形成用モー
ルドの加圧成形された隔壁ペーストからの剥離が容易と
なるように、隔壁用物質膜となる隔壁形成用ペーストに
は光重合型感光性隔壁ペースト組成物を利用している。
具体的には、バインダ高分子を4〜10重量%、多官能性モ
ノマまたはオリゴマを10〜13重量%、無機隔壁材料粉末
を70〜72重量%、光開始剤を1〜2重量%、離型剤を0.5〜
1.0重量%及び残量として溶剤を含む光重合型感光性隔壁
ペースト組成物などである。また、前記光重合型感光性
隔壁ペーストには、分散剤、光増感剤、消泡剤、平滑
剤、酸化防止剤、重合禁止剤などの添加剤を1〜2重量%
をさらに添加することもできる。隔壁形成用ペースト
が、これらと溶剤を含む光重合型感光性ペーストにより
形成されることが望ましい。
【0051】上記のような感光性隔壁ペーストにおいて
バインダ高分子は、隔壁を形成する無機隔壁材料粉末を
結合させる役割と粘度を調節する役割を果たし、多官能
性モノマまたはオリゴマと混和性の良い高分子を用いる
ことができる。好ましくは、バインダ高分子には、セル
ロース系、アクリレート(acrylate)系などの物質を使用
することができ、代表的なバインダは、ヒドロキシエチ
ルセルロース(Hydroxyethyl cellulose)、ヒドロキシプ
ロピルセルロース(Hydroxypropyl cellulose)、ヒドロ
キシエチルヒドロキシプロピルセルロース(Hydroxyethy
lhydroxypropylcellulose)などのセルロース誘導体のう
ちのいずれかを用いることができる。これらのセルロー
ス誘導体は、隔壁形成工程で約480℃程度の低い温度で
の焼成を可能にするために用いられる。
【0052】また、多官能性モノマには、エチレングリ
コールジアクリレート(Ethyleneglycol diacrylate)、
ジエチレングリコールジアクリレート(Diethyleneglyco
l diacrylate)、メチレングリコールトリメタノールプ
ロパントリアクリレート(Trimethylol triacrylate)、
などのようなアクリレート(Acrylate)系のうちのいずれ
かを用いることができる。
【0053】また、多官能性オリゴマについては、UCB
社から、エポキシアクリレートオリゴマにエベクリル(E
becryl)600、605、616、639、1608など、脂肪族ウレタ
ンアクリレートオリゴマにエベクリル264、265、284、8
804など、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマにエベ
クリル220、4827、4849など、またポリエステルアクリ
レートオリゴマにエベクリル80、150などが各々商用的
に提供されているので、これらを用いるとよい。
【0054】また、無機隔壁材料粉末には、フリットガ
ラス(frit glass)の粉末とCr2O3、CuO、Fe2O3、K2O、Mn
O、PbO、SiO2、SnO2、ZrO2、B2O3、TiO2、Al2O3のうち
のいずれかの金属酸化物を混合して使用するとよい。
【0055】また、光開始剤には、350〜430nmの紫外線
波長帯において優れた光反応を示すことができる光開始
剤を用いることが望ましく、例えば、2、2-ジメトキシ-
2-フェニルアセトフェノン(2、4-dimethoxy-2-phenyl a
cetophenone、DMPA)を単独でまたは他の光開始剤と混合
した混合光開始剤としてを使用することができる。混合
光開始剤を使用する場合、種々の波長領域において架橋
能力を示すことができるので優れた隔壁パターンを得る
ことができる。したがって、1-ヒドロキシ-シクロヘキ
シル-フェニルケトン(1-hydroxy-cyclohexyl-phenylket
one)、パラ-フェニルベンゾフェノン(p-phenylbenzophe
no ne)、ベンジルジメチルケタール(Benzyldimethylket
al)、2、4-ジメチルチオキサントン(2、4-dimethylthio
xanthone)、2、4-ジエチルチオキサントン(2、4-dieth
ylthioxanthone)、ベンゾインエチルエーテル(Benzoin
ethyl ether)、ベンゾインイソブチルエーテル(Benzoin
isobutyl ether)、4、4'-ジエチルアミノベンゾフェノ
ン(4、4'-diethylaminobenzophenone)、パラ-ジメチル
アミノ安息香酸エチルエステル(p-dimethyl aminobenzo
ic acid ethylester)などを単独または2以上混合して使
用することができる。
【0056】また、離型剤は、加圧成形作業工程時光透
過型モールドの感光性隔壁ペーストからの剥離が容易と
なるように用いられるものであって、ステアリン酸亜鉛
(Znstearate)、ジメチルシリコン樹脂(dimethyl silico
ne resin)、有機系またはシリコン系離型剤を使用する
ことができる。
【0057】また、添加剤には、感光性隔壁ペーストの
感光特性を向上させるために、ベンゾフェノン(Benzoph
enone)、イソプロピルチオキサントン(isopropyl thiox
thanthone)のような光増感剤、ヒドロキノン(Hydroquin
one)のような重合禁止剤、Alcosperse 602-Nのようなア
クリル系の分散剤、BYK 307のようなシリコン系の消泡
剤、BYK 320のような平滑剤、Cyba geigy社のIganox 10
10のような酸化防止剤等種々の添加剤を用いることがで
きる。
【0058】また、感光性隔壁ペースト用溶剤には、10
0℃以上の沸騰点を有するブチルカービトール(butyl ca
rbitol)及びブチルカービトールアセテート(butyl carb
itol acetate)、3-メトキシ-3-メチルブタノール(3-met
hoxy-3-methyl butanol)、テルピネオール(terpineo
l)、ジメチルホルムアミド(Dimethyl formamide)、ジメ
チルアセトアミド(Dimethyl acetamide)などを単独また
は2以上混合して使用することができる。
【0059】上記のような感光性隔壁ペースト組成物に
対して紫外線(UV)露光を実施する場合、光重合による相
分離現象を利用したPIPS(polymerization induced phas
e seperation)法で離型剤及び残存溶剤が加圧成形され
た組成物表面上から分離され、光重合により高分子を収
縮させて隔壁形成モールドを使用した加圧成形時の隔壁
ペーストとの界面における接着面を縮小させることによ
って剥離が容易となる。
【0060】一方、本発明の実施の形態では、光重合型
感光性隔壁ペースト組成物として、80,000〜200,000cps
の粘度を有するものを用いることが好ましい。感光性隔
壁ペースト組成物の粘度が80,000未満よりも低くなる
と、塗布段階で印刷性が不良となり、成形工程で光透過
型隔壁形成用モールドにより隔壁構造が形成された後に
流動現象により変形してしまうという問題点が生じ得
る。逆に、ペースト組成物の粘度が200,000を超過する
と印刷性が不良となり、弾性を有した光透過型モールド
による隔壁成形が困難となって隔壁が正常に形成されな
いという問題点が生じ得る。
【0061】図4 A〜図4Cは、本実施の形態により製造
された光透過型の隔壁形成用モールドを用いてPDPの隔
壁を形成する際の一形成工程を示した断面図又は斜視図
である。
【0062】光透過型の隔壁形成用モールドを用いて、
PDPの隔壁を形成するには、まず、図4Aに示すように、
隔壁用物質膜形成工程として、背面基板40上に光重合型
感光性隔壁ペーストを200〜400μmの厚さに塗布して隔
壁用物質膜となる光重合型感光性の隔壁ペースト膜41を
形成する。この場合、用いられる光重合型感光性隔壁ペ
ーストは、上記で言及した光重合型感光性隔壁ペースト
を使用する。そして、モールド配置工程として、背面基
板40上の隔壁ペースト膜41上に、ゴム原料からなり隔壁
パターンが陰刻された上記のような光透過型隔壁形成用
モールド42を配置する。
【0063】次に、第1の実施の形態で示したような加
圧成型工程で加圧成形を施し、図4Bに示すような成型さ
れた隔壁ペースト膜41aを得る。
【0064】次いで本実施の形態では、モールドを剥離
する前の状態を保持した状態で光重合型感光性隔壁ペー
スト41に対して紫外線(UV)露光処理を施す。この場合、
紫外線露光は、10mW/cm2の光強さで40〜50秒間行なうこ
とが好ましい。総露光エネルギーが400〜500mJ/cm2の範
囲であるならば1回の露光のみで200〜400μmの厚さの光
重合型感光性隔壁ペースト41を十分に露光できる。な
お、加圧成形時光透過型隔壁形成用モールド42に好適な
圧力を加えて光重合型感光性隔壁ペースト41が光透過型
隔壁形成用モールド42と一定の空間をおいて圧着される
ように予定された隔壁高さより光透過型隔壁形成用ール
ド42の凹パターンの高さを高く設計しておくと、後の光
透過型隔壁形成用モールド42の剥離に有利となる。
【0065】次いで、図4Cに示されているように、モー
ルド剥離工程として、隔壁形成用モールド42を成型され
た隔壁ペースト膜41aから剥離する。このように隔壁形
成用モールド42を紫外線により露光した後で巻き上げる
ように剥離する。
【0066】次に隔壁形成工程として、550〜580℃の温
度で成型された隔壁ペースト膜41aを焼成して成型され
た隔壁ペースト41内の有機物成分を燃焼させて除去し、
無機隔壁材料のみを残留させて110〜140μm高さの隔壁
を得る。
【0067】上記のように本発明では、隔壁材料として
光重合型感光性ペーストを使用し、光透過型モールドを
使用して加圧成形を実施して隔壁を形成する。これによ
り、光透過型モールドを剥離する前の状態で紫外線露光
処理を施すことが可能となり、これによって、光重合型
感光性ペースト内の高分子を光重合により収縮させて、
隔壁形成用モールドとの間に隙間を発生させることがで
きる。これにより、PIPS方法による離型剤及び残存溶剤
が表面上に移動して剥離が容易となる。また、光透過型
の隔壁形成用モールドを使用するので電極との配置が容
易となる。
【0068】上記の本実施の形態に係るプラズマディス
プレイパネルの隔壁形成方法でも、従来の金型法と同様
に工程が単純であるという長所がある。また、透明シリ
コンゴムのように弾性を有する光透過性の隔壁形成用モ
ールドを用いるので、加圧成形時にガラス基板の破損の
恐れがないという長所もある。
【0069】以下では、本発明の第2の実施の形態と従
来の技術とを比較した実験結果について述べる。
【0070】比較例1(従来技術) 分子量が77,000g.moleであるエチルセルロース(EC)4.0g
(4.3%)を、ブチルカービトール(BCA)とブチルカービト
ールアセテート(BC)とを7:3の割合で混ぜた混合溶媒22.
6g(24.5%)に溶解させ、分散剤0.5g(0.5%)、消泡剤0.1g
(0.1%)、シリコン離型剤0.6g(0.6%)及びフリットガラス
粉末64.6g(70.0%)を混合した後、混練機(kneader)で均
一に分散させて隔壁ペースト組成物を製造した。そし
て、このペーストを誘電体と電極が形成されたガラス基
板上にバーコーター(Bar coater)を使用して400μmの厚
さに塗布して、赤外線オーブンを使用して110℃で20分
間乾燥させて残存溶剤の量を5%以下にした。次に、金属
モールドで加圧成形後にモールドの曲げなしにそのまま
持ち上げて剥離した。
【0071】この場合、一部隔壁形状が崩れて一部脱落
する状態が観察された。また、隔壁の高さは平均高さ対
応約20%の偏差を示すことを確認した。
【0072】実施例1(第2の実施の形態) バインダ高分子としてヒドロキシプロピルセルロース(H
PC)を4.2重量%、溶剤として3MMB(3-methoxy-3-methyl b
utanol)を16.7重量%、多官能性モノマとしてPETA(penta
erythritol triacrylate)を4.2重量%、多官能性モノマ
としてヒドロキシエチルアクリレートを4.2重量%、光開
始剤としてHSP-188を0.7重量%、無機物微粒子として隔
壁粉末7重量%を混合して光重合型感光性隔壁ペーストを
製造し、このペーストをガラス基板に400μmの厚さに全
面塗布してペーストに含まれた残存溶剤の量が約20%と
なるように乾燥した。次に、光透過型の隔壁形成用モー
ルドを配置して加圧成形した後、紫外線露光機において
10mW/cm2の光強さで50秒間の露光を行なって光透過型の
隔壁形成用モールドを巻き上げるように徐々に剥離し
た。
【0073】この場合、光透過型の隔壁形成用モールド
に設計された隔壁構造と同様に均一な隔壁が形成され
た。また、隔壁の高さは平均高さに比べて1%以内の偏差
を示すことを確認した。550℃で焼成して約120μm高さ
の隔壁を得た。
【0074】以下、本発明の第3の実施の形態に係るPDP
のローリング式隔壁形成用モールド製造方法、及び該方
法により製造した隔壁形成用モールドを用いたPDPの隔
壁の形成方法について説明する。
【0075】図5は、本発明の第3の実施の形態に係る方
法で製造したローリング式の隔壁形成用モールドを示す
斜視図である。
【0076】まず、液状のシリコンゴム原料を利用した
隔壁形成用モールドの製造であるが、この方法は第1の
実施の形態で示したシリコンゴムを利用したPDPの隔壁
形成用モールドの製造方法とほぼ同様である。
【0077】図5に示されているように、金属シリンダ5
1を覆うように隔壁形成用モールド膜52を接着させてロ
ーリング式の隔壁形成用モールド50を形成する。
【0078】上述した実施の形態と同様に、本実施の形
態においても、曲げ弾性のあるシリコンゴムやウレタン
ゴムを使用してPDPのローリング式の隔壁形成用モール
ドを製造する。また、フォトマスクの設計を変更するだ
けで多種多様なセル構造(隔壁構造)を容易に実現するこ
とができるなどの効果も同様である。
【0079】図6A〜図6Cは、本実施の形態により製造さ
れたローリング式の隔壁形成用モールドを用いてPDPの
隔壁を形成する際の一形成工程を示した斜視図である。
【0080】まず、図6A に示すように、隔壁用物質膜
形成工程として、背面基板60上に隔壁ペーストを200〜3
00μmの厚さに塗布して、隔壁用物質膜となる隔壁ペー
スト膜61を形成する。そして、モールド配置工程とし
て、背面基板60上の隔壁ペースト膜61上に、ゴム原料か
らなり隔壁パターンが陰刻された上記のような隔壁形成
用モールド62を配置する。
【0081】次に、加圧成型工程及びモールド剥離工程
として、隔壁形成用モールド62の隔壁パターンが背面基
板60上の隔壁ペースト膜61を貫いて背面基板60上面に至
るまで、隔壁形成用モールド62を隔壁ペースト膜61に押
しつけて加圧成形を施して、図6Bに示すような成型され
た隔壁ペースト膜61aを形成しつつ、基板上で隔壁形成
用モールド62を転がして成型された隔壁ペースト膜61a
から隔壁形成用モールド62を剥離していく。この場合、
基板温度を30〜80℃の温度に保持した状態で隔壁形成用
モールド62に好適な圧力を加えつつローリングさせる。
【0082】次いで隔壁形成工程として、図6Cに示すよ
うに、隔壁形成用モールド62を除いた後、500〜580℃の
温度で成型された隔壁パターン61aを焼成して、隔壁ペ
ースト61内の有機物成分を燃焼させて除去し無機隔壁材
料のみを残留させて、110〜130μm高さの隔壁61bを得
る。
【0083】上記の本実施の形態に係るプラズマディス
プレイパネルの隔壁形成方法でも、従来の金属材質のロ
ーリングモールドを使用する場合と同様に工程が単純で
基板の損傷を防止できる長所があり、また、上述した他
の実施の形態と同様に金属ではない弾性材質のローリン
グモールドを使用するので、均一な隔壁パターンを得る
ことができる。
【0084】実験の結果、従来の金属材質のローリング
モールドを使用して隔壁を形成する場合、隔壁ペースト
と金属材質のローリングモールドと間の摩擦力によって
一部隔壁パターンが劣化した状態が観察された。また、
形成された隔壁の高さが平均高さに比べて約5%の偏差を
示した。これに対し、本実施の形態では、隔壁の高さが
平均高さに比べて0.5%以内の偏差を示し、高精細の均一
な隔壁を形成することができることが確認された。
【0085】一方、従来の金属材質のローリングモール
ドを使用する場合では、隔壁ペーストがローリングモー
ルドの隔壁セル構造間に付着して、連続的に隔壁パター
ンを形成するのが困難であった。しかし、本実施の形態
では、ローリング式の隔壁形成用モールドにシリコンゴ
ムやウレタンゴムを用いるので、金属に比べて表面張力
及び摩擦力を低減させることができるので、成形のため
のローリング工程でペーストが付着するのを抑制し、連
続的に均一な隔壁パターンを形成し、したがって均一な
隔壁の形成が可能であった。
【0086】なお、本発明の技術的範囲は上述した実施
の形態に限定されるものではない。本発明の技術的思想
から逸脱しない範囲内で、様々の変更、改善等を行なう
ことが可能であり、それらも本発明の技術的範囲に属す
る。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、上述のように均一な高
さの隔壁を得ることができるので、この隔壁が影響する
PDPの他の製造工程においても処理が円滑かつ高精細な
ものとなる。
【0088】また、フォトレジストを使用した基本モー
ルドフレームの設計を変更するだけで、多種多様な隔壁
パターンを容易に実現することができる。
【0089】また、光透過型モールドの材料に透明シリ
コンゴムのような弾性を持つ物質を使用する場合、加圧
成形時に基板の反りまたは破損を防止することができる
ので、それによるPDP収率の向上が期待される。
【0090】また、隔壁形成用モールドの剥離が容易と
なるので、剥離工程で発生する隔壁パターンの損傷を抑
制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の技術に係るAC駆動の面放電型PDP
の構成を概略的に示した断面図である。
【図2A】 従来の技術に係る金型法を利用したPDPの隔
壁の一形成工程を示した断面図である。
【図2B】 従来の技術に係る金型法を利用したPDPの隔
壁の一形成工程を示した断面図である。
【図2C】 従来の技術に係る金型法を利用したPDPの隔
壁の一形成工程を示した断面図である。
【図3A】 本実施の形態により製造された隔壁形成用モ
ールドを用いてPDPの隔壁を形成する際の一形成工程を
示した断面図である。
【図3B】 本実施の形態により製造された隔壁形成用モ
ールドを用いてPDPの隔壁を形成する際の一形成工程を
示した断面図である。
【図3C】 本実施の形態により製造された隔壁形成用モ
ールドを用いてPDPの隔壁を形成する際の一形成工程を
示した斜視図である。
【図4A】 本実施の形態により製造された光透過型の隔
壁形成用モールドを用いてPDPの隔壁を形成する際の一
形成工程を示した断面図である。
【図4B】 本実施の形態により製造された光透過型の隔
壁形成用モールドを用いてPDPの隔壁を形成する際の一
形成工程を示した断面図である。
【図4C】 本実施の形態により製造された光透過型の隔
壁形成用モールドを用いてPDPの隔壁を形成する際の一
形成工程を示した斜視図である。
【図5】 本発明の第3の実施の形態で製造したローリン
グ式の隔壁形成用モールドの斜視図である。
【図6A】 本実施の形態により製造されたローリング式
の隔壁形成用モールドを用いてPDPの隔壁を形成する際
の一形成工程を示した斜視図である。
【図6B】 本実施の形態により製造されたローリング式
の隔壁形成用モールドを用いてPDPの隔壁を形成する際
の一形成工程を示した斜視図である。
【図6C】 本実施の形態により製造されたローリング式
の隔壁形成用モールドを用いてPDPの隔壁を形成する際
の一形成工程を示した斜視図である。
【符号の説明】
30、40、60 背面基板 31、41、61 隔壁ペースト膜 31a、41a、61a 成型された隔壁ペースト膜 61b 隔壁 32、42 隔壁形成用モールド 50、62 ローリング式の隔壁形成用モールド 51 金属シリンダ 52 隔壁形成用モールド膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 朴 利 淳 大韓民国大邱廣域市壽城区泛漁一洞614− 100チョングプルンマラル103−1501 (72)発明者 鄭 勝 元 大韓民国大邱廣域市北区砧山洞 チョング アパート103−1302 (72)発明者 辛 庚 煬 大韓民国京畿道利川市大月面四洞里386− 72 現代五次アパート502−1101 (72)発明者 宋 ▲福▼ 植 大韓民国ソウル特別市江南区道谷洞946− 11番地101号 (72)発明者 金 建 煥 大韓民国ソウル特別市中浪区新内洞650 新内アパート608−1203 (72)発明者 李 光 浩 大韓民国ソウル特別市江東区明▲逸▼洞 サミックグリーン一次103−806 (72)発明者 崔 正 雄 大韓民国京畿道城南市壽進一洞339番地 (72)発明者 朴 鍾 佑 大韓民国大邱廣域市西区飛山五洞1208−18 (72)発明者 白 信 惠 大韓民国釜山廣域市海雲臺区盤松二洞380 −9 Fターム(参考) 5C027 AA09 AA10 5C040 FA01 FA04 GA03 GB03 GB14 GF02 GF18 GF19 GF20 JA02 JA20 JA31 KA08 KA16 KB24 MA23

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に接着物質が塗布された基板上にフ
    ォトレジストを塗布するレジスト塗布工程と、 前記フォトレジストからなり、隔壁パターンを画定する
    基本モールドフレームを形成するフレーム形成工程と、 前記基本モールドフレームに液状のゴム原料を充填する
    ゴム原料充填工程と、 前記ゴム原料を硬化させるゴム原料硬化工程と、 前記硬化されたゴム原料を前記基本モールドフレームか
    ら剥離するゴム原料剥離工程とを含むプラズマディスプ
    レイパネルの隔壁形成用モールドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記基板が、ガラス基板であることを特
    徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの
    隔壁形成用モールドの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記接着物質が、シリコン系カップリン
    グ剤であることを特徴とする請求項1記載のプラズマデ
    ィスプレイパネルの隔壁形成用モールドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記フォトレジストが、乾燥厚さ300μm
    以上の厚膜をパターニングできるネガティブフォトレジ
    ストであることを特徴とする請求項1記載のプラズマデ
    ィスプレイパネルの隔壁形成用モールドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ゴム原料が、ウレタンゴム、シリコ
    ンゴム及び透明シリコンゴムのうちのいずれか一つであ
    ることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレ
    イパネルの隔壁形成用モールドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ゴム原料が、光透過率が80%以上であ
    る常温硬化型液状透明シリコンゴムであることを特徴と
    する請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの隔壁
    形成用モールド製造方法。
  7. 【請求項7】 プラズマディスプレイパネルの隔壁の形
    成方法において、 基板上に隔壁用物質膜を形成する隔壁用物質膜形成工程
    と、 前記隔壁用物質膜上にゴム原料からなり隔壁パターンが
    陰刻された隔壁形成用モールドを配置するモールド配置
    工程と、 前記隔壁形成用モールドを前記隔壁用物質膜に押しつけ
    て加圧成形を施す加圧成型工程と、 成型された前記隔壁用物質膜から前記隔壁形成用モール
    ドを剥離するモールド剥離工程と、 前記成型された隔壁用物質膜を焼成して隔壁を形成する
    隔壁形成工程とを含むことを特徴とするプラズマディス
    プレイパネルの隔壁の形成方法。
  8. 【請求項8】 前記隔壁形成用モールドが、光透過率が8
    0%以上である常温硬化型液状透明シリコンゴムからなる
    ことを特徴とする請求項7記載のプラズマディスプレイ
    パネルの隔壁の形成方法。
  9. 【請求項9】 前記隔壁用物質膜が、光重合型感光性隔
    壁ペーストにより形成されることを特徴とする請求項7
    記載のプラズマディスプレイパネルの隔壁の形成方法。
  10. 【請求項10】 前記隔壁用物質膜が、 バインダ高分子を4〜10重量%、多官能性モノマまたはオ
    リゴマを10〜13重量%、無機隔壁材料粉末を70〜72重量
    %、光開始剤を1〜2重量%、離型剤を0.5〜1.0重量%、さ
    らに分散剤、光増感剤、消泡剤、平滑剤、酸化防止剤及
    び重合禁止剤のうちのいずれか一つの添加剤を1〜2重量
    %、及び溶剤を含む光重合型感光性ペーストにより形成
    されることを特徴とする請求項7記載のプラズマディス
    プレイパネルの隔壁の形成方法。
  11. 【請求項11】 前記隔壁形成用モールドを紫外線により
    露光した後で巻き上げるように剥離することを特徴とす
    る請求項7記載のプラズマディスプレイパネルの隔壁の
    形成方法。
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