JP2003123413A - ヘッドアクチュエータおよび磁気記録再生装置 - Google Patents

ヘッドアクチュエータおよび磁気記録再生装置

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JP2003123413A
JP2003123413A JP2001310237A JP2001310237A JP2003123413A JP 2003123413 A JP2003123413 A JP 2003123413A JP 2001310237 A JP2001310237 A JP 2001310237A JP 2001310237 A JP2001310237 A JP 2001310237A JP 2003123413 A JP2003123413 A JP 2003123413A
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JP
Japan
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wiring pattern
wiring
pattern layer
stator
pole
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JP2001310237A
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English (en)
Inventor
Takashi Kayama
俊 香山
Hidetoshi Shinosawa
英俊 篠沢
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Sony Corp
Nippon Keiki Works Ltd
Original Assignee
Sony Corp
Nippon Keiki Works Ltd
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Publication date
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  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ヘッドおよびアームを所定の角度で回転
させる場合に小型化および薄型化を図り、回転トルクを
高めることができるヘッドアクチュエータおよび磁気記
録再生装置を提供すること。 【解決手段】 駆動用のコイル60は、複数の配線パタ
ーン層L1〜L4を積層することで構成されており、各
配線パターン層には複数の配線部70〜73が形成され
ており、各配線部は、通電すると第1マグネット部M1
と第2マグネット部M2との磁気的相互作用によりロー
タ40の回転駆動力を発揮する複数の駆動配線パターン
部110と、複数の駆動配線パターン部110を電気的
に接続する接続配線パターン部120を有し、各配線パ
ターン層における配線部70〜73の駆動配線パターン
部110での通電方向と隣接する駆動配線パターン部1
10での通電方向とが、同一方向である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク状記録媒
体に情報を記録しディスク状記録媒体の情報を再生する
ための磁気ヘッドを備えるアームを所定の角度の範囲で
回転させるためのヘッドアクチュエータおよび磁気記録
再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録再生装置として、例えば、小型
のハードディスクドライブ(HDDと略称する)装置
は、従来からラップトップ型やノートブック型パーソナ
ルコンピュータの内蔵型の磁気記録再生装置として使用
されている。
【0003】一般に、HDD装置では、大別して速度制
御と位置制御とを行なうサーボシステムにより、磁気ヘ
ッドの位置決め制御が実行される。このサーボシステム
は、磁気ヘッドを支持して磁気ディスクの半径方向に移
動させるヘッドアクチュエータ機構を駆動制御すること
により、磁気ヘッドを磁気ディスクの目標位置に位置決
めする。
【0004】図14は従来のハードディスクドライブ装
置のアームとボイスコイルモータの構成例を示してい
る。アーム1000は磁気ヘッド1001を有してい
る。このアーム1000は軸受けセンター1002を回
転中心として回転方向に沿って所定角度たとえば30度
〜40度の角度分揺動できるようになっている。アーム
1000はボイスコイルモータ1010を有している。
このボイスコイルモータ1010は、巻線コイル101
2とマグネット1014を有している。巻線コイル10
12はアーム1000に対して一体に設けられている。
マグネット1014はこの巻線コイル1012に対面す
るようにして、ハードディスクドライブ装置の筐体の内
面に固定されている。マグネット1014はS極101
6とN極1018を有している。この巻線コイル101
2に対して外部から通電することにより、巻線コイル1
012の磁力とマグネット1014の磁力の相互作用に
より、アーム1000は回転方向に沿って所定の角度範
囲で揺動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような構造のボイ
スコイルモータ1010を採用すると、次のような問題
がある。巻線コイル1012とマグネット1014はア
ーム1000の突出方向とは逆の方向に突出するように
設けられているので、ハードディスクドライブ装置の中
でこのマグネット1014と巻線コイル1012が多く
の容積を占有してしまう。また、巻線コイル1012は
コアに線材を人手もしくは機械により巻いて構成してお
り、軸受けセンター1002方向の巻線コイル1012
の厚みが大きく、ハードディスクドライブ装置の薄型化
が図れない。そこで本発明は上記課題を解消し、磁気ヘ
ッドおよびアームを所定の角度で回転させる場合に小型
化および薄型化を図り、しかも回転トルクを高めること
ができるヘッドアクチュエータおよび磁気記録再生装置
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ディ
スク状記録媒体に信号を記録し前記ディスク状記録媒体
の信号を再生するための磁気ヘッドと、前記磁気ヘッド
を支持するアームと、前記アームを所定角度の範囲で回
転させるモータを有するヘッドアクチュエータであり、
前記モータは、軸を有するステータと、前記ステータに
対して回転するロータを有し、前記ロータは前記ステー
タの前記軸に対して軸受けを介して回転自在に支持され
ており、前記ステータは、ステータヨークと、前記ステ
ータヨークの第1内面に前記軸を中心にして配置されて
N極とS極が交互に着磁された第1マグネット部と、前
記ステータヨークの第2内面に前記軸を中心にして配置
されて前記第1マグネット部に対面していてS極とN極
が交互に着磁された第2マグネット部とを有し、前記ロ
ータは、前記軸を中心として配置された駆動用のコイル
であり前記アームに対して一体的に固定され前記第1マ
グネット部と前記第2マグネット部の間に間隔をおいて
位置されていて通電することで発生する磁界と前記第1
マグネット部と前記第2マグネット部の磁界により前記
ロータを前記ステータに対して回転させるための前記駆
動用のコイルを有し、前記駆動用のコイルは、複数の配
線パターン層を積層することで構成されており、各配線
パターン層には複数の配線部が形成されており、各前記
配線部は、通電すると前記第1マグネット部と前記第2
マグネット部との磁気的相互作用により前記ロータの回
転駆動力を発揮する複数の駆動配線パターン部と、複数
の前記駆動配線パターン部を電気的に接続する接続配線
パターン部を有し、各配線パターン層における前記配線
部の前記駆動配線パターン部での通電方向と隣接する前
記駆動配線パターン部での通電方向とが、同一方向であ
ることを特徴とするヘッドアクチュエータである。
【0007】請求項1では、モータはステータとロータ
を有しており、ロータはステータの軸に対して軸受けを
介して回転自在に支持されている。ステータは、ステー
タヨークと、第1マグネット部と、第2マグネット部を
有している。第1マグネット部はステータヨークの第1
面に配置されてN極とS極が交互に着磁されている。第
2マグネット部は、ステータヨークの第2面に配置され
て第1マグネット部に対面していて、S極とN極が交互
に着磁されている。ロータは駆動用のコイルを有してい
る。この駆動用のコイルは軸を中心として配置されてい
る。駆動用のコイルは、アームに対して一体的に固定さ
れ第1マグネット部と第2マグネット部の間に間隔をお
いて位置されていて、通電することで発生する磁界と第
1マグネット部と第2マグネット部の磁界により、ロー
タをステータに対して回転させるためのものである。
【0008】駆動用のコイルは、複数の配線パターン層
を積層することで構成されている。配線パターン層には
複数の配線部が形成されている。各配線部は、複数の駆
動配線パターン部と接続配線パターン部を有している。
駆動配線パターン部は、通電すると第1マグネット部と
第2マグネット部との磁気的相互作用によりロータの回
転駆動力を発揮する。接続配線パターン部は、複数の駆
動配線パターン部を電気的に接続する。配線パターン層
における配線部の駆動配線パターン部での通電方向と隣
接する別の配線部の駆動配線パターン部での通電方向と
が、同一方向である。
【0009】これにより、ロータの駆動用のコイルはス
テータの軸を中心として配置されており、しかもステー
タの第1マグネット部と第2マグネット部はステータの
軸を中心としてN極とS極が交互に着磁されていること
から、従来のようにコイルとマグネットが軸から側方に
突出して設けられているのに比べて大幅に小型化を図る
ことができる。また、駆動用のコイルは複数の配線パタ
ーン層を積層することで構成されており、各配線パター
ン層には複数の配線部が形成されている。この各配線パ
ターン層における配線部の駆動配線パターン部の通電方
向と隣接する駆動配線パターン部の通電方向とが、同一
方向であることにより、アームを所定角度の範囲で回転
させる際の回転トルクをより大きくすることができる。
このように回転トルクが大きくできるので、逆に言えば
ある回転トルクの値が得られればヘッドアクチュエータ
の小型化を図り低消費電力化も図れる。駆動用のコイル
が複数の配線パターン層を積層することで構成されてい
るので、従来の線材を巻いて形成する駆動用のコイルに
比べてステータの軸の軸方向に関して薄型化を図ること
ができる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1に記載のヘッ
ドアクチュエータにおいて、前記配線部の前記駆動配線
パターン部と隣接する別の前記配線部の前記駆動配線パ
ターン部は、前記第1マグネット部のN極又はS極に対
面しかつ前記第2マグネット部のS極又はN極に対面し
ている。
【0011】請求項3の発明は、請求項1に記載のヘッ
ドアクチュエータにおいて、前記ロータには、前記アー
ムの重さとのバランスを得るためのバランサが設けられ
ている。請求項3では、ロータのバランサが、ロータの
アームの重さとのバランスを確保しているので、ロータ
がステータに対してスムーズに回転できる。
【0012】請求項4の発明は、請求項1に記載のヘッ
ドアクチュエータにおいて、前記駆動用のコイルは、4
つの前記配線パターン層を積層することで構成されてお
り、第1層目の前記配線パターン層と第2層目の前記配
線パターン層の組と、第3層目の前記配線パターン層と
第4層目の前記配線パターン層の組が、電気的に直列接
続又は並列接続されている。
【0013】請求項5の発明は、請求項1に記載のヘッ
ドアクチュエータにおいて、前記ステータヨークは、前
記磁気ヘッド、前記アームおよび前記モータを収容して
いる筐体の一部を構成している。請求項5では、ステー
タヨークが筐体の一部を構成していることにより部品点
数を減らして更なる小型化を図ることができる。
【0014】請求項6の発明は、ディスク状記録媒体に
信号を記録し前記ディスク状記録媒体の信号を再生する
ための磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを支持するアーム
と、前記アームを所定角度の範囲で回転させるモータを
有するヘッドアクチュエータを有する磁気記録再生装置
であり、前記ヘッドアクチュエータの前記モータは、軸
を有するステータと、前記ステータに対して回転するロ
ータを有し、前記ロータは前記ステータの前記軸に対し
て軸受けを介して回転自在に支持されており、前記ステ
ータは、ステータヨークと、前記ステータヨークの第1
内面に前記軸を中心にして配置されてN極とS極が交互
に着磁された第1マグネット部と、前記ステータヨーク
の第2内面に前記軸を中心にして配置されて前記第1マ
グネット部に対面していてS極とN極が交互に着磁され
た第2マグネット部とを有し、前記ロータは、前記軸を
中心として配置された駆動用のコイルであり前記アーム
に対して一体的に固定され前記第1マグネット部と前記
第2マグネット部の間に間隔をおいて位置されていて通
電することで発生する磁界と前記第1マグネット部と前
記第2マグネット部の磁界により前記ロータを前記ステ
ータに対して回転させるための前記駆動用のコイルを有
し、前記駆動用のコイルは、複数の配線パターン層を積
層することで構成されており、各配線パターン層には複
数の配線部が形成されており、各前記配線部は、通電す
ると前記第1マグネット部と前記第2マグネット部との
磁気的相互作用により前記ロータの回転駆動力を発揮す
る複数の駆動配線パターン部と、複数の前記駆動配線パ
ターン部を電気的に接続する接続配線パターン部を有
し、各配線パターン層における前記配線部の前記駆動配
線パターン部での通電方向と隣接する前記駆動配線パタ
ーン部での通電方向とが、同一方向であることを特徴と
する磁気記録再生装置である。
【0015】請求項6では、モータはステータとロータ
を有しており、ロータはステータの軸に対して軸受けを
介して回転自在に支持されている。ステータは、ステー
タヨークと、第1マグネット部と、第2マグネット部を
有している。第1マグネット部はステータヨークの第1
面に配置されてN極とS極が交互に着磁されている。第
2マグネット部は、ステータヨークの第2面に配置され
て第1マグネット部に対面していて、S極とN極が交互
に着磁されている。ロータは駆動用のコイルを有してい
る。この駆動用のコイルは軸を中心として配置されてい
る。駆動用のコイルは、アームに対して一体的に固定さ
れ第1マグネット部と第2マグネット部の間に間隔をお
いて位置されていて、通電することで発生する磁界と第
1マグネット部と第2マグネット部の磁界により、ロー
タをステータに対して回転させるためのものである。
【0016】駆動用のコイルは、複数の配線パターン層
を積層することで構成されている。配線パターン層には
複数の配線部が形成されている。各配線部は、複数の駆
動配線パターン部と接続配線パターン部を有している。
駆動配線パターン部は、通電すると第1マグネット部と
第2マグネット部との磁気的相互作用によりロータの回
転駆動力を発揮する。接続配線パターン部は、複数の駆
動配線パターン部を電気的に接続する。配線パターン層
における配線部の駆動配線パターン部での通電方向と隣
接する別の配線部の駆動配線パターン部での通電方向と
が、同一方向である。
【0017】これにより、ロータの駆動用のコイルはス
テータの軸を中心として配置されており、しかもステー
タの第1マグネット部と第2マグネット部はステータの
軸を中心としてN極とS極が交互に着磁されていること
から、従来のようにコイルとマグネットが軸から側方に
突出して設けられているのに比べて大幅に小型化を図る
ことができる。また、駆動用のコイルは複数の配線パタ
ーン層を積層することで構成されており、各配線パター
ン層には複数の配線部が形成されている。この各配線パ
ターン層における配線部の駆動配線パターン部の通電方
向と隣接する駆動配線パターン部の通電方向とが、同一
方向であることにより、アームを所定角度の範囲で回転
させる際の回転トルクをより大きくすることができる。
このように回転トルクが大きくできるので、逆に言えば
ある回転トルクの値が得られればヘッドアクチュエータ
の小型化を図り低消費電力化も図れる。駆動用のコイル
が複数の配線パターン層を積層することで構成されてい
るので、従来の線材を巻いて形成する駆動用のコイルに
比べてステータの軸の軸方向に関して薄型化を図ること
ができる。
【0018】請求項7の発明は、請求項6に記載の磁気
記録再生装置において、前記配線部の前記駆動配線パタ
ーン部と隣接する別の前記配線部の前記駆動配線パター
ン部は、前記第1マグネット部のN極又はS極に対面し
かつ前記第2マグネット部のS極又はN極に対面してい
る。
【0019】請求項8の発明は、請求項6に記載の磁気
記録再生装置において、前記ロータには、前記アームの
重さとのバランスを得るためのバランサが設けられてい
る。請求項8では、ロータのバランサが、ロータのアー
ムの重さとのバランスを確保しているので、ロータがス
テータに対してスムーズに回転できる。
【0020】請求項9の発明は、請求項6に記載の磁気
記録再生装置において、前記駆動用のコイルは、4つの
前記配線パターン層を積層することで構成されており、
第1層目の前記配線パターン層と第2層目の前記配線パ
ターン層の組と、第3層目の前記配線パターン層と第4
層目の前記配線パターン層の組が、電気的に直列接続又
は並列接続されている。
【0021】請求項10の発明は、請求項6に記載の磁
気記録再生装置において、前記ステータヨークは、前記
磁気ヘッド、前記アームおよび前記モータを収容してい
る筐体の一部を構成している。請求項10では、ステー
タヨークが筐体の一部を構成していることにより部品点
数を減らして更なる小型化を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0023】図1は、本発明の磁気記録再生装置の一例
であるハードディスクドライブ装置の一部分を除去した
平面図であり、図2は図1のハードディスクドライブ装
置1の分解斜視図であり、図3はハードディスクドライ
ブ装置1をさらに分解した斜視図である。このハードデ
ィスクドライブ装置1は、ディスク状記録媒体Dに対し
て磁気的に情報を記録したり、あるいはすでにディスク
状記録媒体Dに記録されている情報を磁気的に再生する
機能を有している。ディスク状記録媒体Dはハードディ
スクとも呼ぶ。このハードディスクドライブ装置1は、
たとえば電子機器の一例であるいわゆるノート型パーソ
ナルコンピュータのカードスロットに装着して使用する
ものであり、非常に小型でかつ薄型化の装置である。
【0024】ハードディスクドライブ装置1は、図2と
図3に示すように筐体2、ディスク状記録媒体D、ヘッ
ドアクチュエータ30を有している。筐体2は、第1部
材10と第2部材12を有しており、第1部材10と第
2部材12の形成する内部空間には、上述したヘッドア
クチュエータ30、ディスク状記録媒体Dが収容されて
いる。第1部材10と第2部材12は、透磁性材料、た
とえば珪素鋼板や鉄板等により作られている。一方、デ
ィスク状記録媒体Dは、図3に示すように筐体2内に内
蔵のモータ900により連続回転される。
【0025】ヘッドアクチュエータ30は、図1と図4
に示すようにアーム20と磁気ヘッド24を有してい
る。このアーム20はサスペンション20Aを有してお
り、このサスペンション20Aの先端には磁気ヘッド2
4が固定されている。
【0026】図1と図4に示すように、ヘッドアクチュ
エータ30はモータ33、アーム20、磁気ヘッド24
を有している。磁気ヘッド24は、たとえばGMR(ジ
ャイアント磁気抵抗効果素子)等を採用することができ
る。この磁気ヘッド24はサスペンション20Aに対し
て支持されている。図4に示すようにアーム20の他端
部20Dは、ほぼ円形状の部分であり回転中心部であ
る。このアーム20は回転中心CLを中心として図1の
R方向に所定角度、たとえば30度あるいは40度の範
囲の角度のいずれかの決められた角度で揺動できるよう
になっており、たとえばこのアーム20の揺動角度(所
定角度)は30度である。この他端部20Dには、たと
えばタングステン製のバランサ32が取り付けられてい
る。このバランサ32はアーム20の重さとの重量バラ
ンスを回転中心CLに関して得るためのものである。こ
れにより、このアーム20を含むモータ33のロータ
が、モータ33のステータに対してスムーズに回転(揺
動)できる。
【0027】モータ33は、アーム20の他端部20D
に対して回転中心CLを中心として同軸上に配置された
円柱状で小型かつ薄型のモータである。このモータ33
の作動によりアーム20がR方向に沿って所定角度揺動
できる。このモータ33が作動されると、磁気ヘッド2
4が、R方向に揺動して磁気ヘッド24を図1の回転す
るディスク状記録媒体Dの任意のトラックに対して位置
決めすることで、磁気ヘッド24はディスク状記録媒体
Dに情報の磁気的な記録を行ったりあるいはすでに記録
された情報を磁気的に再生することができる。
【0028】図5は、モータ30の構造を示す断面図で
ある。図5において、モータ30は、概略的にはロータ
40とステータ43を有している。ステータ43は固定
シャフトとも呼んでいる軸46を有しており、ロータ4
0は、この軸46の回転中心CLを中心として軸受け4
4を介して、図1のR方向に回転自在に支持されてい
る。ステータ43は、ステータヨーク10Aとステータ
ヨーク12Aと、第1マグネット部M1および第2マグ
ネット部M2を有している。ステータヨーク10Aは図
2に示す筐体2の第1部材10の一部を構成しており、
もう一つのステータヨーク12Aは図2に示す筐体2の
第2部材12の一部を構成している。このようにステー
タヨーク10Aとステータヨーク12Aがそれぞれ筐体
の第1部材と第2部材の一部分を構成するようにしてい
るので、部品点数の削減と構造の簡略化及びハードディ
スクドライブ装置の回転中心CL方向の薄型化を図るこ
とができ、コストダウンが図れる。
【0029】ステータヨーク10A,12Aは、磁性材
料であるたとえば鉄板もしくは珪素鋼板等により作られ
ている。ステータヨーク10Aとステータヨーク12A
は、平行であり、ステータヨーク10Aの第1内面F1
には第1マグネット部M1がたとえば接着剤により貼り
付けて固定されている。同様にしてステータヨーク12
Aの第2内面F2には第2マグネット部M2が接着剤に
より貼り付けて固定されている。第1マグネット部M1
と第2マグネット部M2は共に円板状のマグネットであ
り、図6に示している。
【0030】図6において、第1マグネット部M1は、
磁気的なニュートラルラインNL1とNL2を境にして
N極とS極が合計4極交互に着磁されている。第2マグ
ネット部M2は、磁気的なニュートラルラインNL3,
NL4を境としてS極とN極が交互に合計4極着磁され
ている。図6に示すように、第1マグネット部M1のN
極に対しては、第2マグネット部M2のS極が対応し、
第1マグネット部M1のS極に対応して第2マグネット
部M2のN極が対応している。第1マグネット部M1は
穴49Aを有しており、第2マグネット部M2は穴49
Bを有している。第1マグネット部M1と第2マグネッ
ト部M2では、N極とS極は、90度毎に交互に形成さ
れており、第1マグネット部M1と第2マグネット部M
2は対面している。
【0031】次に、図5を参照してロータ40の構造に
ついて説明する。図5においてロータ40は駆動用のコ
イル60と取付部45とスペーサ45Aを有している。
駆動用のコイル60は図6に示すように円板状であり、
中央には穴60Aが形成されている。ロータ40の円筒
状の取付部45の外周囲に対して、図6の駆動用のコイ
ル60の穴60Aの内周面が接着剤等により固定されて
いる。取付部45の外周面には、スペーサ45Aを用い
て、アーム20の他端部20Dが固定されている。従っ
てアーム20は、この取付部45から、第1マグネット
部M1と第2マグネット部M2の間を通り抜けて、取付
部45の側方に突出している。磁気ヘッド24はディス
ク状記録媒体Dの両面側に位置している。駆動用のコイ
ル60は、第1マグネット部M1と第2マグネット部M
2に対して間隔をおいてこれらの間に配置されている。
【0032】図5の取付部45は、軸受け44を介して
軸46に対して回転可能になっている。軸受け44は内
輪44Aと外輪44Bおよびボール44Cを有してい
る。内輪44Aは軸46の外周面に対してたとえば圧入
により固定されている。外輪44Bは取付部45の内周
面に対してたとえば圧入により固定されている。軸受け
44は図5の例では2個設けられている。軸46とステ
ータヨーク12Aは一体物であってもよいし、別体物で
あってもよい。取付部45は、たとえばアルミニウム合
金、マグネシウム合金などにより作られている。
【0033】次に、図6〜図9を参照しながら、駆動用
のコイル60の積層構造について説明する。駆動用のコ
イル60は、図9に示すように、たとえば4つの円板状
の配線パターン層を積層することにより構成されてい
る。つまり駆動用のコイル60は、第1配線パターン層
L1、第2配線パターン層L2、第3配線パターン層L
3および第4配線パターン層L4を積層することにより
構成されており、第1配線パターン層L1〜第4配線パ
ターン層L4は、たとえばそれぞれ4つの配線部70,
71,72,73を有している。
【0034】図7は、図5においてA1方向から見上げ
た場合の第1マグネット部M1の着磁形態と駆動用のコ
イル60の配線部70〜73の位置関係を示している。
図8は、図5においてA2方向から見た第2マグネット
部M2の着磁形態と駆動用のコイル60の配線部70〜
73の位置関係を示している。この駆動用のコイル60
は、上述したように複数枚の配線パターン層L1〜L4
を積層したいわゆるラミネートコイルである。駆動用の
コイル60の各配線部70〜73は、通電制御部100
に対してフレキシブルプリント配線板101および接続
部分66の電極66A,66Aを介して電気的に接続さ
れている。通電制御部100は、駆動用のコイル60の
配線部70〜73に対して駆動用の電流iおよびその逆
方向の駆動用の電流i1を交互に通電するようになって
いる。これによって、図5のロータ40がステータ43
に対して図1に示すR方向に揺動できる。
【0035】図9に示すように、第1配線パターン層L
1から第4配線パターン層L4までの各配線部70〜7
3は、ほぼ扇形形状を構成している。ラミネートコイル
と呼ばれている駆動用のコイル60は、従来の線材を巻
いて作る巻線コイルとは全く別のコイルであり、写真的
手法によりコイルパターンを形成することで作られてい
る。このため、この駆動用のコイル60を用いることに
より、巻線コイルに比べて比較的複雑な形状の配線部7
0〜73を得ることができるとともに、駆動用のコイル
60は、回転中心CL方向に関しての厚みを、従来の巻
線を作る巻線コイルに比べて大幅に薄くすることができ
る。各第1配線パターン層L1から第4配線パターン層
L4は、中央に穴60Aを有している。従って第1配線
パターン層L1から第4配線パターン層L4は同じ円板
状の部材であり、円周方向に沿って90度毎に配線部7
0〜73を有している。
【0036】図7に示すように、配線部70〜73は、
それぞれ駆動配線パターン部110と、接続配線パター
ン部120を有している。駆動配線パターン部110
は、駆動用のコイル60の半径方向に形成された部分で
あり、電流iあるいは電流i1を通電することにより、
ロータ40をステータ43に対してR1方向あるいはR
2の方向に可動範囲θ(所定角度)、たとえば30度回
転(揺動ともいう)できるようになっている。接続配線
パターン部120は、駆動配線パターン部110を接続
しており、円周方向に形成されている。図7では図5の
A1方向の平面図であるので、R1方向は時計方向であ
り、R2の方向は反時計方向である。これに対して図8
では図5のA2の方向の平面図であるのでR1は反時計
方向であり、R2は時計方向になっている。
【0037】図7と図8において、隣接する配線部、た
とえば図7の配線部70と配線部73のそれぞれの駆動
配線パターン部110は、同じ方向に電流iあるいは電
流i1が流れるように、各配線部70〜73が電気的に
接続されている。このことは、図8においても同じであ
る。このように隣接する駆動配線パターン部110,1
10の通電方向を同一方向にするために、図9に示す要
領で第1配線パターン層L1〜第4配線パターン層L4
の各配線部70〜73が、通電制御部100に対して電
極66A,66Aを介して電気的に接続されている。
【0038】図9において一方の電極66Aは、第1配
線パターン層L1の接続部分140と接続ポイント14
1を介してまず第1配線パターン層L1の配線部72に
接続されている。配線部72の接続ポイント142は、
第2配線パターン層L2の配線部72の接続ポイント1
43に接続されている。第2配線パターン層L2の配線
部72は、第2配線パターン層L2の配線部71に直列
接続されており、接続ポイント144は、第1配線パタ
ーン層L1の配線部71の接続ポイント145に接続さ
れている。第1配線パターン層L1の配線部71は第1
配線パターン層L1の配線部70に直列接続されてお
り、接続ポイント146は、第2配線パターン層L2の
配線部70の接続ポイント147に接続されている。第
2配線パターン層L2の配線部70は、第2配線パター
ン層L2の配線部73に直列接続されており、接続ポイ
ント148は第1配線パターン層L1の配線部73の接
続ポイント149に接続されている。第1配線パターン
層L1の配線部73は接続ポイント150を介してもう
1つの電極66Aに電気的に接続されている。
【0039】このようにして第1配線パターン層L1と
第2配線パターン層L2のそれぞれの配線部70〜73
を直列接続することにより、隣接する配線部70の駆動
配線パターン部110,110に流れる電流iあるいは
電流i1の方向を同一方向にすることができる。ただし
図9では1つの方向の電流の流れを代表的に図示してい
る。
【0040】第1配線パターン層L1と第2配線パター
ン層L2の各配線部70〜73は直列接続されている
が、第3配線パターン層L3と第4配線パターン層L4
の各配線部70〜73も、第1配線パターン層L1と第
2配線パターン層L2の配線部70〜73の接続と同様
にして直列接続されている。すなわち、第1配線パター
ン層L1の接続ポイント141は、第2配線パターン層
L2の中継ポイント160を通じて第3配線パターン層
L3の接続ポイント161に接続されている。接続ポイ
ント161は、第3配線パターン層L3の配線部72を
通じて接続ポイント162と、第4配線パターン層L4
の接続ポイント163を通じて第4配線パターン層L4
の配線部72に接続されている。第4配線パターン層L
4の配線部72は第4配線パターン層L4の配線部71
に直列接続されており、接続ポイント164は第3配線
パターン層L3の接続ポイント165に接続されてい
る。第3配線パターン層L3の配線部71は第3配線パ
ターン層L3の配線部70に直列接続されており、接続
ポイント166は、第4配線パターン層L4の接続ポイ
ント167を通じて第4配線パターン層L4の配線部7
0に接続されている。この配線部70は、第4配線パタ
ーン層L4の配線部73に直列接続されており、接続ポ
イント168は、第3配線パターン層L3の接続ポイン
ト169を通じて配線部73に接続されている。第3配
線パターン層L3の配線部73は、接続ポイント170
と、第2配線パターン層L2の中継ポイント171およ
び第1配線パターン層L1の接続ポイント150を介し
てもう、一つの電極66Aに電気的に接続されている。
【0041】このように、第1配線パターン層L1と第
2配線パターン層L2の各配線部70〜73が直列接続
されており、しかも第3配線パターン層L3と第4配線
パターン層L4の各配線部70〜73が直列接続されて
いる。第1配線パターン層L1と第2配線パターン層L
2の組は、第3配線パターン層L3と第4配線パターン
層L4の組に対して、電極66A,66Aからみて電気
的に並列接続されている。
【0042】図7と図8に示すように、第1マグネット
部M1と第2マグネット部M2の磁気的なニュートラル
ラインNL1〜NL4は、各配線部70〜73の中央部
を通過する位置にある。従って隣接する駆動配線パター
ン部110,110の組は、必ず1つのN極あるいはS
極の領域内に位置している。しかもN極とS極は90度
の領域を形成しているので、所定角度である可動範囲θ
が30度である場合には、可動範囲θにおいてロータが
揺動する場合においても、必ず隣接する駆動配線パター
ン部110,110は、同じN極あるいは同じS極の範
囲内にある。
【0043】次に上述したモータ30の駆動例について
説明する。図7と図8に示す通電制御部100からフレ
キシブルプリント配線板101を通じて電極66A,6
6Aに電流iが通電されると、この電流iの方向によ
り、駆動配線パターン部110が発生する磁界と、図5
に示す第1マグネット部M1と第2マグネット部M2の
磁界との相互作用により、駆動用のコイル60を含むロ
ータ40は、R1方向に可動範囲θ(30度)回転す
る。
【0044】また、通電制御部100がフレキシブルプ
リント配線板101を通じて電極66A,66Aに電流
i1方向に通電することにより、駆動配線パターン部1
10が発生する磁界と、第1マグネット部M1と第2マ
グネット部M2の発生する磁界との相互作用により、駆
動用のコイル60を含むロータ40は、ステータ43に
対してR2方向に可動範囲θ(30度)回転する。この
ようにして通電制御部100が駆動用のコイル60に対
して電流iと電流i1を交互に通電することにより、ロ
ータ40はステータ43に対してR1,R2方向に可動
範囲θの範囲で揺動できるのである。つまり図5に示す
アーム20と磁気ヘッド24がこの可動範囲θの範囲で
揺動されることになる。
【0045】図5に示すように第1マグネット部M1と
第2マグネット部M2の間に駆動用のコイル60が配置
されており、2つのマグネット部を用いているので、1
つのマグネット部を用いるのに比べて回転トルクが大き
く取れる。しかも、隣接する駆動配線パターン部11
0,110には、同一方向の電流iもしくは同一方向の
電流i1を流すことができるので、回転トルクを増大さ
せることができる。このことから、ロータ40を可動範
囲θの範囲内で揺動する場合の回転トルクを大幅に増や
すことができる。なお、ロータ40が可動範囲θの範囲
内で回転範囲を規制する場合には、機械的なストッパー
やダンパー等を用いることができる。駆動用のコイル6
0はたとえば図9に示すように4つの第1配線パターン
層L1〜第4配線パターン層L4までの配線部を組み合
わせているので、回転トルクの増大を図ることができ
る。
【0046】次に、図10〜図12を参照して、本発明
の別の実施の形態を説明する。図10〜図12に示す別
の実施の形態において、図7〜図9の実施の形態と同じ
箇所には同じ符号を記してその説明を用いることにす
る。図10は、図5においてA1方向から見上げた場合
の第1マグネット部M1の着磁形態と駆動用のコイル6
0の配線部70〜75の位置関係を示している。図11
は、図5のA2方向から見た第2マグネット部M2の着
磁形態と駆動用のコイル60の配線部70〜75の位置
関係を示している。図10の第1マグネット部M1は、
N極とS極が合計6極交互に着磁されたものである。同
様にして図11に示す第2マグネット部M2もS極とN
極が交互に6極着磁されたものである。第1マグネット
部M1のN極は第2マグネット部M2のS極と対応した
位置にあり、第1マグネット部M1のS極は、第2マグ
ネット部M2のN極と対応した位置にある。駆動用のコ
イル60は、図10と図11に示すように6つの扇形の
配線部70,71,72,73,74,75を有してい
る。各配線部70〜75の中央部に、第1マグネット部
M1と第2マグネット部M2の磁気的なニュートラルラ
インNLが通過している。
【0047】図12において、駆動用のコイル60は、
第1配線パターン層L1〜第4配線パターン層L4を積
層することで構成されている。第1配線パターン層L1
〜第4配線パターン層L4は、それぞれ6つの配線部7
0〜75を有している。これらの第1配線パターン層L
1〜第4配線パターン層L4の各配線部70〜75の接
続について図12を参照して説明する。一方の電極66
Aは、第1配線パターン層L1の接続部分340を通じ
て接続ポイント341に接続されている。接続ポイント
341は第1配線パターン層L1の配線部74を通じて
接続ポイント342に接続されている。接続ポイント3
42は、第2配線パターン層L2の接続ポイント343
に接続されている。第2配線パターン層L2の配線部7
4は第2配線パターン層L2の配線部73に直列接続さ
れており、接続ポイント344は第1配線パターン層L
1の接続ポイント345に接続されている。第1配線パ
ターン層L1の配線部73は第1配線パターン層L1の
配線部72に接続されており、接続ポイント346は第
2配線パターン層L2の配線部72の接続ポイント34
7に接続されている。第2配線パターン層L2の配線部
72は第2配線パターン層L2の配線部71に直列接続
されており、接続ポイント348は第1配線パターン層
L1の配線部71の接続ポイント349に接続されてい
る。第1配線パターン層L1の配線部71は第1配線パ
ターン層L1の配線部70に直列接続されており、接続
ポイント350は、第2配線パターン層L2の接続ポイ
ント351に接続されている。第2配線パターン層L2
の配線部70は第2配線パターン層L2の配線部75に
直列接続されており、接続ポイント352は第1配線パ
ターン層L1の接続ポイント353に接続されている。
第1配線パターン層L1の配線部75は接続ポイント3
54を通じてもう一つの電極66Aに接続されている。
【0048】第3配線パターン層L3と第4配線パター
ン層L4の各配線部70〜75は、第1配線パターン層
L1と第2配線パターン層L2の配線部70〜75の接
続と同じように接続されている。すなわち、第1配線パ
ターン層L1の接続ポイント341は、第2配線パター
ン層L2の中継ポイント360を介して第3配線パター
ン層L3の接続ポイント361に接続されている。第3
配線パターン層L3の配線部73は第3配線パターン層
L3の配線部74に直列接続されており、接続ポイント
362は第4配線パターン層L4の接続ポイント363
に接続されている。第4配線パターン層L4の配線部7
4は第4配線パターン層L4の配線部73に直列接続さ
れており、接続ポイント364は第3配線パターン層L
3の接続ポイント365に接続されている。第3配線パ
ターン層L3の配線部73は配線部72に直列接続され
ており、接続ポイント366は、第4配線パターン層L
4の接続ポイント367に接続されている。第4配線パ
ターン層L4の配線部72は、第4配線パターン層L4
の配線部71に直列接続されており、接続ポイント36
8は第3配線パターン層L3の接続ポイント369に接
続されている。第3配線パターン層L3の配線部71は
第3配線パターン層L3の配線部70に直列接続されて
おり、接続ポイント370は第4配線パターン層L4の
接続ポイント371に接続されている。第4配線パター
ン層L4の配線部70は第4配線パターン層L4の配線
部75に直列接続されており、接続ポイント372は第
3配線パターン層L3の接続ポイント373を経て接続
ポイント374、第2配線パターン層L2の中継ポイン
ト375および第1配線パターン層L1の接続ポイント
354を経てもう一つの電極66Aに接続されている。
【0049】このようにして、駆動用のコイル60の第
1配線パターン層L1と第2配線パターン層L2の配線
部70〜75は直列接続されており、第3配線パターン
層L3と第4配線パターン層L4の配線部70〜75も
直列接続されている。第1配線パターン層L1と第2配
線パターン層L2の組と、第3配線パターン層L3と第
4配線パターン層L4の組は、電極66A,66Aから
みて並列接続されている。
【0050】図10では、図5のA1方向の平面図であ
るのでR1方向は時計方向であり、R2の方向は反時計
方向である。図11では、図5のA2方向の平面図であ
るので、R1方向は反時計方向であり、R2の方向は時
計方向である。電流iが通電制御部100から通電され
ることにより、ロータ40はステータに対してR2方向
に可動範囲θ(30度)回転する。また通電制御部10
0から電流i1を通電することにより、駆動用のコイル
60を含むロータ40はR1方向に可動範囲θ(30
度)の範囲で回転する。
【0051】このように通電制御部100が電流iと電
流i1を交互に通電することにより、ロータ40と図5
に示すアーム20が可動範囲(所定角度)θの範囲で回
転もしくは揺動できる。ラミネートコイルとも呼んでい
る駆動用のコイル60は、リング状で薄板状の積層コイ
ルであり、コイル部の導体材質は電気銅よりなり、補助
構成材としてはエポキシ樹脂やガラスクロス等により作
られている。
【0052】図13は、駆動用のコイル60の形成プロ
セスの例を示している。図13(A)〜(C)は、リソ
グラフィ工程を示しており、図13(D)〜(I)はメ
ッキ工程とスルーホール工程等を示している。図13
(A)では、たとえばアルミニウム基板部200に対し
て感光剤201が形成されている。その後図18(B)
に示すようにマスク203を配置して、光を当てること
により、図13(C)に示すレジスト202を形成す
る。図13(D)では、1次メッキ工程により、レジス
ト202間に導体204が形成される。図13(E)で
ワニス205の処理をし、図18(F)でガラスクロス
等の絶縁材やエポキシ接着剤206を中間に入れ貼着す
る。図13(G)ではスルーホール穴207をあけてい
る。図18(H)でエッチング処理によりアルミ基板部
200を削除し、2次メッキ工程により最終導体204
を形成している。図13(I)では、ソルダーレジスト
208の処理を示している。このような要領をくり返し
て第1配線パターン部〜第4配線パターン部を有する駆
動用のコイル60を作る。
【0053】このように、本発明の実施の形態のヘッド
アクチュエータおよびこのヘッドアクチュエータを有す
る磁気記録再生装置は、ラミネートコイル(ラミーコイ
ルとも言う)を用いているので、モータ30の軸方向の
薄型化および小型化を図ることができる。またラミネー
トコイルを用いることで、線材を巻いて構成した巻線コ
イルを用いるのに比べてローコスト化と信頼性の向上が
図れる。モータの構造は薄型化と小型化が図れ簡単にな
る。駆動用のコイルの配線パターン層は、従来のように
線材を固めて巻線コイルを作るのではないので、従来の
ように樹脂で固める等の工程が不要であり、コストダウ
ンおよび電気的な信頼性を上げることができる。
【0054】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではない。上述した実施の形態では、磁気記録
再生装置としてハードディスクドライブ装置を例に挙げ
ている。しかしこれに限らず、ある角度範囲を制御する
装置への応用が考えられる。また、駆動用のコイルは、
4つの前記配線パターン層を積層することで構成されて
いるが、第1層目の前記配線パターン層と第2層目の前
記配線パターン層の組と、第3層目の前記配線パターン
層と第4層目の前記配線パターン層の組が、電気的に直
列接続されていてもよい。
【0055】本発明の実施の形態では、ステータ側に第
1マグネット部と第2マグネット部を備えており、2つ
のマグネット部を用いて駆動用のコイルとの磁気的な相
互作用によりアームを所定角度の範囲で回転させるの
で、回転させる際の回転トルクの増大を図ることができ
る。しかも、駆動用のコイルは、複数の配線パターン層
を積層することで構成されており、各配線パターン層に
は複数の配線部が形成されていて、しかも駆動配線パタ
ーン部の通電方向と、隣接する駆動配線パターン部の通
電方向とが、同一方向であるので、さらに回転トルクを
向上することができる。このことから、高い回転トルク
を得ることができ、逆に言えばある所定の回転トルクを
確保することができれば、モータおよびヘッドアクチュ
エータおよび磁気記録再生装置の小型化および低消費電
力化を図ることができるのである。
【0056】また上述したように駆動用のコイルは、複
数の配線パターン層を積層する構造であるので、ステー
タの軸方向に関する薄型化を図ることができる。第1マ
グネット部と第2マグネット部が軸を中心に形成されて
おり、しかも駆動用のコイルが第1マグネット部と第2
マグネット部の間に位置されているので、従来と異なり
軸方向の側方へ突出する部分が非常に小さく、軸を中心
とするモータの形成範囲を小さくでき、小型化を図るこ
とができるのである。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気ヘッドおよびアームを所定の角度で回転させる場合
に小型化および薄型化を図り、しかも回転トルクを高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヘッドアクチュエータを備える磁気記
録再生装置の一例を示す平面図。
【図2】図1の装置の分解斜視図。
【図3】図2の装置をさらに分解した斜視図。
【図4】ヘッドアクチュエータを示す平面図。
【図5】モータの構造を示す断面図。
【図6】モータの第1マグネット部と第2マグネット部
および駆動用のコイルを示す斜視図。
【図7】図5のA1方向に見た第1マグネット部と駆動
用のコイルの平面図。
【図8】図5のA2方向に見た第2マグネット部と駆動
用のコイルの平面図。
【図9】4コイル多層配線型の駆動用のコイルを示す分
解斜視図。
【図10】本発明の別の実施の形態を示しており、図5
のA方向に見た第1マグネット部と駆動用のコイルの平
面図。
【図11】図5のA2の方向に見た第2マグネット部と
駆動用のコイルの平面図。
【図12】図10と図11の駆動用のコイルの6コイル
多層配線例を示す分解斜視図。
【図13】駆動用のコイルの積層形成例を示す図。
【図14】従来のヘッドアクチュエータを示す平面図。
【符号の説明】
1・・・ハードディスクドライブ装置(磁気記録再生装
置の一例)、2・・・筐体、10・・・第1部材、10
A,12A・・・ステータヨーク、12・・・第2部
材、20・・・アーム、24・・・磁気ヘッド、30・
・・ヘッドアクチュエータ、32・・・バランサ、33
・・・モータ、40・・・ロータ、43・・・ステー
タ、44・・・軸受け、60・・・駆動用のコイル、7
0〜75・・・配線部、110・・・駆動配線パターン
部、120・・・接続配線パターン部、CL・・・回転
中心軸、F1・・・第1内面、F2・・・第2内面、i
・・・電流、i1・・・逆方向の電流、M1・・・第1
マグネット部、M2・・・第2マグネット部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠沢 英俊 東京都大田区南久が原1−13−6 株式会 社日本計器製作所内 Fターム(参考) 5D068 AA01 BB01 CC12 GG25 5H603 BB01 BB14 CA05 CB01 CC19 CD25 CD28 FA03 FA13 FA24 5H633 BB02 BB15 BB17 GG03 GG11 GG12 GG13 GG16 HH03 HH05 HH09 HH13 HH14

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状記録媒体に信号を記録し前記
    ディスク状記録媒体の信号を再生するための磁気ヘッド
    と、前記磁気ヘッドを支持するアームと、前記アームを
    所定角度の範囲で回転させるモータを有するヘッドアク
    チュエータであり、 前記モータは、軸を有するステータと、前記ステータに
    対して回転するロータを有し、前記ロータは前記ステー
    タの前記軸に対して軸受けを介して回転自在に支持され
    ており、 前記ステータは、ステータヨークと、前記ステータヨー
    クの第1内面に前記軸を中心にして配置されてN極とS
    極が交互に着磁された第1マグネット部と、前記ステー
    タヨークの第2内面に前記軸を中心にして配置されて前
    記第1マグネット部に対面していてS極とN極が交互に
    着磁された第2マグネット部とを有し、 前記ロータは、前記軸を中心として配置された駆動用の
    コイルであり前記アームに対して一体的に固定され前記
    第1マグネット部と前記第2マグネット部の間に間隔を
    おいて位置されていて通電することで発生する磁界と前
    記第1マグネット部と前記第2マグネット部の磁界によ
    り前記ロータを前記ステータに対して回転させるための
    前記駆動用のコイルを有し、 前記駆動用のコイルは、複数の配線パターン層を積層す
    ることで構成されており、各配線パターン層には複数の
    配線部が形成されており、 各前記配線部は、通電すると前記第1マグネット部と前
    記第2マグネット部との磁気的相互作用により前記ロー
    タの回転駆動力を発揮する複数の駆動配線パターン部
    と、複数の前記駆動配線パターン部を電気的に接続する
    接続配線パターン部を有し、 各配線パターン層における前記配線部の前記駆動配線パ
    ターン部での通電方向と隣接する前記駆動配線パターン
    部での通電方向とが、同一方向であることを特徴とする
    ヘッドアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記配線部の前記駆動配線パターン部と
    隣接する別の前記配線部の前記駆動配線パターン部は、
    前記第1マグネット部のN極又はS極に対面しかつ前記
    第2マグネット部のS極又はN極に対面している請求項
    1に記載のヘッドアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記ロータには、前記アームの重さとの
    バランスを得るためのバランサが設けられている請求項
    1に記載のヘッドアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記駆動用のコイルは、4つの前記配線
    パターン層を積層することで構成されており、第1層目
    の前記配線パターン層と第2層目の前記配線パターン層
    の組と、第3層目の前記配線パターン層と第4層目の前
    記配線パターン層の組が、電気的に直列接続又は並列接
    続されている請求項1に記載のヘッドアクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記ステータヨークは、前記磁気ヘッ
    ド、前記アームおよび前記モータを収容している筐体の
    一部を構成している請求項1に記載のヘッドアクチュエ
    ータ。
  6. 【請求項6】 ディスク状記録媒体に信号を記録し前記
    ディスク状記録媒体の信号を再生するための磁気ヘッド
    と、前記磁気ヘッドを支持するアームと、前記アームを
    所定角度の範囲で回転させるモータを有するヘッドアク
    チュエータを有する磁気記録再生装置であり、 前記ヘッドアクチュエータの前記モータは、軸を有する
    ステータと、前記ステータに対して回転するロータを有
    し、前記ロータは前記ステータの前記軸に対して軸受け
    を介して回転自在に支持されており、 前記ステータは、ステータヨークと、前記ステータヨー
    クの第1内面に前記軸を中心にして配置されてN極とS
    極が交互に着磁された第1マグネット部と、前記ステー
    タヨークの第2内面に前記軸を中心にして配置されて前
    記第1マグネット部に対面していてS極とN極が交互に
    着磁された第2マグネット部とを有し、 前記ロータは、前記軸を中心として配置された駆動用の
    コイルであり前記アームに対して一体的に固定され前記
    第1マグネット部と前記第2マグネット部の間に間隔を
    おいて位置されていて通電することで発生する磁界と前
    記第1マグネット部と前記第2マグネット部の磁界によ
    り前記ロータを前記ステータに対して回転させるための
    前記駆動用のコイルを有し、 前記駆動用のコイルは、複数の配線パターン層を積層す
    ることで構成されており、各配線パターン層には複数の
    配線部が形成されており、 各前記配線部は、通電すると前記第1マグネット部と前
    記第2マグネット部との磁気的相互作用により前記ロー
    タの回転駆動力を発揮する複数の駆動配線パターン部
    と、複数の前記駆動配線パターン部を電気的に接続する
    接続配線パターン部を有し、 各配線パターン層における前記配線部の前記駆動配線パ
    ターン部での通電方向と隣接する前記駆動配線パターン
    部での通電方向とが、同一方向であることを特徴とする
    磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記配線部の前記駆動配線パターン部と
    隣接する別の前記配線部の前記駆動配線パターン部は、
    前記第1マグネット部のN極又はS極に対面しかつ前記
    第2マグネット部のS極又はN極に対面している請求項
    6に記載の磁気記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記ロータには、前記アームの重さとの
    バランスを得るためのバランサが設けられている請求項
    6に記載の磁気記録再生装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動用のコイルは、4つの前記配線
    パターン層を積層することで構成されており、第1層目
    の前記配線パターン層と第2層目の前記配線パターン層
    の組と、第3層目の前記配線パターン層と第4層目の前
    記配線パターン層の組が、電気的に直列接続又は並列接
    続されている請求項6に記載の磁気記録再生装置。
  10. 【請求項10】 前記ステータヨークは、前記磁気ヘッ
    ド、前記アームおよび前記モータを収容している筐体の
    一部を構成している請求項6に記載の磁気記録再生装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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