JP2003121418A - レーザ測定装置及び方法 - Google Patents

レーザ測定装置及び方法

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JP2003121418A
JP2003121418A JP2001313499A JP2001313499A JP2003121418A JP 2003121418 A JP2003121418 A JP 2003121418A JP 2001313499 A JP2001313499 A JP 2001313499A JP 2001313499 A JP2001313499 A JP 2001313499A JP 2003121418 A JP2003121418 A JP 2003121418A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理設備又は環境中の例えばPCB、ダイオ
キシン類等の有機ハロゲン化物の検出装置及び方法を提
供する。 【解決手段】 洩れだし分子線53にレーザ光55を照
射し、レーザイオン化させるレーザ照射手段54と、複
数のイオン電極からなる収束部56と、収束された分子
を選択濃縮するイオントラップ57と、イオンを検出す
るイオン検出器59を備えた飛行時間型質量分析装置6
0とを具備してなると共に、レーザ照射手段56からの
入射パルスレーザ光55がイオン化点において略同時
間、同地点にレーザパルス列が照射させるようにレーザ
光を多重反射照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理設備又は環境
中の例えばPCB、ダイオキシン類等の有機ハロゲン化
物の検出装置及び方法に関する。
【0002】
【背景技術】近年では、PCB(Polychlorinated biph
enyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性体
の総称)が強い毒性を有することから、その製造および
輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃か
ら国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をきっ
かけに生体・環境への悪影響が明らかになり、1972
年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義
務)が出された経緯がある。
【0003】PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜1
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。この結果、PCBは体内
で極めて安定であるので、体内に蓄積され慢性中毒(皮
膚障害、肝臓障害等)を引き起し、また発癌性、生殖・
発生毒性が認められている。
【0004】PCBは、従来からトランスやコンデンサ
などの絶縁油として広く使用されてきた経緯があるの
で、PCBを処理する必要があり、本出願人は先に、P
CBを無害化処理する水熱分解装置を提案した(特開平
11−253796号公報、特開2000−12658
8号公報他参照)。この水熱分解装置の概要の一例を図
7に示す。
【0005】図7に示すように、水熱分解装置120
は、サイクロンセパレータ121を併設した筒形状の一
次反応器122と、PCB、H2OおよびNaOHの処
理液123を加圧する加圧ポンプ124と、当該混合液
を予熱する予熱器125と、配管を巻いた構成の二次反
応器126と、冷却器127および減圧弁128とを備
えてなるものである。また、減圧弁127の下流には、
気液分離器129、活性炭槽130が配置されており、
排ガス(CO2 )131は煙突132から外部へ排出さ
れ、排水(H2 O,NaCl)133は別途、必要に応
じて排水処理される。また、処理液123となるPCB
の配管134には、H2OおよびNaOHがそれぞれ導
入される。また、酸素の配管135は、一次反応器12
5に対して直結している。
【0006】上記装置において、加圧ポンプ124によ
る加圧により一次反応器122内は、26MPaまで昇
圧される。また、予熱器125は、PCB、H2Oおよ
びNaOHの混合処理液123を300℃程度に予熱す
る。また、一次反応器122内には酸素が噴出してお
り、内部の反応熱により380℃〜400℃まで昇温す
る。サイクロンセパレータ121は、一次反応器122
内で析出したNa2CO3の結晶粒子の大きなものを分離
し、Na2CO3の微粒子を二次反応器126に送る。こ
のサイクロンセパレータ121の作用により、二次反応
器126の閉塞が防止される。この段階までに、PCB
は、脱塩素反応および酸化分解反応を起こし、NaC
l、CO2およびH2Oに分解されている。つぎに、冷却
器127では、二次反応器126からの流体を100℃
程度に冷却すると共に後段の減圧弁128にて大気圧ま
で減圧する。そして、気液分離器129によりCO2
よび水蒸気と処理水とが分離され、CO2および水蒸気
は、活性炭槽130を通過して環境中に排出される。
【0007】このような処理装置を用いてPCB含有容
器(例えばトランスやコンデンサ)等を処理すること
で、完全無害化がなされているが、さらにその施設内に
おけるPCB濃度の迅速監視が重要である。従来、ガス
サンプリングを行いPCBを液体に濃縮させ、その濃縮
液を分析する方法が採用されているが、この計測には数
時間から数十時間を要するため、迅速監視ができなかっ
た。
【0008】しかしながら、監視のためのガス中の微量
PCBの計測方法として、従来では多光子イオン化検出
器と飛行時間型分析器(Time of Flight Mass Spectrosc
opy:TOFMAS) とを組み合わせた質量スペクトル分析装置
が提案されている。この従来の分析装置の概要を図6を
参照して説明する。
【0009】図8に示すように、試料ガス1をパルスノ
ズル2から真空チャンバ3内に超音速自由噴流として供
給し、その自由噴流は断熱膨張により冷却される。その
ような冷却により、振動・回転準位が低エネルギー側に
偏って波長選択性が増大したガスは、レーザ4のような
共鳴多光子を効率よく吸収したそのイオン化効率が増大
する。イオン化されたガス中の分子は、加速電極5によ
り加速され、質量に反比例する加速度を与えられてフラ
イトチューブ6内で飛行し、リフレクトン7で反射し
て、検出器8に入射する。該フライトチューブ6の中で
の飛行時間を計測することによりその分子又は原子であ
る粒子の質量が計算により求められ、検出器8の信号強
度の比較から測定対象のPCB濃度を求めることができ
る。
【0010】このような装置では、微量物質の検出を行
うことができる点で原理的にはすぐれているが、レーザ
パルス幅がナノ秒レーザを用いているので、検出感度が
低いという問題がある。
【0011】また、レーザ光で有機ハロゲン化物のイオ
ン化を効率よく発生させる場合、パルス幅を短くするこ
とがあるが、パルス幅が短くなりすぎると、感度が低下
する現象が生じる。また、PCB等のCl基が複数結合
した高分子化合物の場合には、低塩素化物PCBの場合
には100psとパルス幅が長いレーザ光がイオン化効
率がよく、一方高塩素化物PCBの場合には10psと
パルス幅が短いレーザ光が好ましいとされている。よっ
て、すべてのPCB化合物を測定する場合には、複数の
パルス幅のレーザ装置を用意する必要があり、装置が大
がかりとなるという問題がある。
【0012】本発明は、上記問題に鑑み、ガス中のPC
B濃度を監視するに際し、迅速且つ高感度な分析が可能
な有機ハロゲン化物の検出装置及び方法を提供すること
を課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第1の発明は、採取試料を真空チャンバー内へ連続
的に導入する試料導入手段と、導入された試料にレーザ
を照射し、レーザイオン化させるレーザ照射手段と、レ
ーザイオン化した分子を収束させる収束部と、該収束さ
れた分子を選択濃縮するイオントラップと、一定周期で
放出されたイオンを検出するイオン検出器を備えた飛行
時間型質量分析装置とを具備してなるレーザ測定装置で
あって、上記レーザ照射手段からのレーザ光がイオン化
点において略同時間、同地点にレーザパルス列が照射さ
せるようにレーザ光を多重反射照射することを特徴とす
るレーザ測定装置にある。
【0014】第2の発明は、第1の発明において、多重
反射とイオン化点との距離が同一であり、該距離を可変
することで、パルス列を形成し、レーザ光のパルス幅を
任意に可変することを特徴とするレーザ測定装置にあ
る。
【0015】第3の発明は、第1の発明において、多重
反射とイオン化点との距離が同一であり、該距離を可変
することで、パルス列を形成するレーザ反射手段が少な
くとも1台設け、各々の多重反射とイオン化点との距離
が異なり、レーザ光のパルス幅が異なることを特徴とす
るレーザ測定装置にある。
【0016】第4の発明は、第1の発明において、多重
反射とイオン化点との距離が同一であり、該距離を可変
することで、パルス列を形成するレーザ反射手段が少な
くとも1台設け、各々の多重反射とイオン化点との距離
が異なり、一方のレーザ光の先頭出力が増大すると共
に、他方のレーザ光のパルス幅が増大することを特徴と
するレーザ測定装置にある。
【0017】第5の発明は、第1の発明において、上記
試料導入手段がキャピラリカラムであり、その先端がイ
オン収束部に臨んでいることを特徴とするレーザ測定装
置にある。
【0018】第6の発明は、第1おいて、上記キャピラ
リカラムが石英又はステンレスであることを特徴とする
レーザ測定装置にある。
【0019】第7の発明は、第1の発明において、上記
レーザ照射手段から照射されるレーザのパルス幅がピコ
秒〜数十ピコ秒であることを特徴とするレーザ測定装置
にある。
【0020】第8の発明は、第1の発明において、上記
レーザ照射手段から照射されるレーザのパルス周波数が
1MHz以上であることを特徴とするレーザ測定装置に
ある。
【0021】第9の発明は、第8の発明において、上記
レーザ照射手段から照射されるレーザのパルス周波数が
10〜200MHzであることを特徴とするレーザ測定
装置にある。
【0022】第10の発明は、第1の発明において、上
記試料がPCB分解処理した処理設備内のガスであるこ
とを特徴とするレーザ測定装置にある。
【0023】第11の発明は、採取試料を真空チャンバ
ー内へ連続的に導入し、導入された試料にレーザを照射
してレーザイオン化させ、該レーザイオン化した分子を
収束させつつイオントラップで選択濃縮し、該イオント
ラップから一定周期で放出されたイオンを飛行時間型質
量分析装置で検出してガス中の有機ハロゲン化物の濃度
を検出する検出方法であって、上記レーザ照射手段から
のレーザ光がイオン化点において略同時間、同地点にレ
ーザパルス列が照射させるようにレーザ光を多重反射照
射することを特徴とするレーザ測定方法にある。
【0024】第12の発明は、第11の発明において、
上記採取試料がPCB分解処理した処理設備内のガスで
あることを特徴とする有機ハロゲン化物の検出方法にあ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0026】[第1の実施の形態]図1は本実施の形態
にかかるレーザ測定装置の概略図である。図1に示すよ
うに、本実施の形態にかかるレーザ測定装置50は、採
取試料51を真空チャンバー52内へ連続的に洩れだし
分子線53として導入する試料導入手段であるキャピラ
リカラム54と、上記洩れだし分子線53にレーザ光5
5を照射し、レーザイオン化させるレーザ照射手段54
と、レーザイオン化した分子を収束させる複数のイオン
電極からなる収束部56と、該収束された分子を選択濃
縮するイオントラップ57と、一定周期で放出されたイ
オンをリフレクトロン58で反射させ、反射されたイオ
ンを検出するイオン検出器59を備えた飛行時間型質量
分析装置60とを具備してなるものである。そして、こ
の検出器59により検出された信号強度の比較から測定
対象の濃度を求めることができる。
【0027】上記レーザ照射手段56からのレーザ光5
5は、相対向する反射レンズ群71,72で多重反射さ
れ、レーザ光がイオン化点である焦点73において略同
時間、同地点にレーザパルス列が照射させるようにして
いる。これにより、複数の反射パルスレーザ光74が連
なって形成される複数のパルス列を形成し、レーザ光5
5のパルス幅を任意に変更するようにしている。図1
中、符号61,62はレンズ窓、70A反射鏡を各々図
示する。
【0028】このパルス幅の可変の一例を図2に示す。
図2は入射レーザ光55が反射レンズ群(本例では3個
の反射プリズムからなる)71,72で多重反射されパ
ルスレーザ光74を形成した場合を示す。図2に示すよ
うに、焦点74と反射レンズ群71との距離を一定
(L)としており、イオン化点である焦点に略同時間、
同地点にレーザパルス列が照射させるようにしている。
図3はその入射光1〜3のパルス列を示し、同時点にお
いては入射光が重なりあい、図4(A)に示すようなレ
ーザ光の先頭出力が増大するようにしている。
【0029】また、上記焦点74と反射レンズ群71と
の一定の距離(L)を変化させることにより、図4
(B)に示すようなレーザ光のパルス幅を増大させるこ
ともでき、破線に示した擬似パルスとすることができ
る。
【0030】いずれにしてもレーザ光の強度の増大を図
り、試料のイオン化効率増大することができる。
【0031】ここで、高塩素(塩素数5〜7)PCBの
イオン化効率を向上させる場合には、図4(A)に示す
ような先頭出力を増大させる場合が好ましく、一方の低
塩素(塩素数2〜4)PCBのイオン化効率を向上させ
る場合には、図4(B)に示すようなパルス幅を増大さ
せた場合が好ましい。
【0032】このため、図5に示すような、Lの異なる
反射レンズ群71A,71B、72A,72Bを設け、
2種類のパルスレーザ光とし、同時に複数種類の低塩素
から高塩素までのPCB濃度を測定することができる。
【0033】ここで、上記キャピラリカラム54は、イ
オン収束部56にその先端が臨んでいるのが好ましく、
具体的には、イオン収束部56を構成する電極の内の最
もキャピラリカラム側の電極と面一又は電極よりもイオ
ントラップ側へ突き出しているようにするとよい。
【0034】また、上記キャピラリカラムの材質は、石
英又はステンレスであることが好ましい。また、ステン
レス製とした場合には、イオン収束部56により電場を
かけることにより、制御が可能となる。
【0035】上記キャピラリカラムの孔径は1mm以
下、好適にはレーザ3mm程度とするのがよい。また、
キャピラリカラムの吹き出し口からレーザ照射位置まで
の距離は近ければ近いほどよいが、あまり近すぎてもレ
ーザ光により先端が破損するので、破損しない程度まで
近づけて(例えば1〜2mm程度)イオン化効率を向上
させることが好ましい。
【0036】上記レーザ照射手段56から照射されるレ
ーザ光55のパルス波長は300nm以下、好ましくは
266±10nmとするのがよい。これは300nmを
超えると測定対象である有機ハロゲン化物のイオン化が
良好に行われないからである。
【0037】上記レーザ照射手段56から照射されるレ
ーザ光56のパルス幅はピコ秒〜数十ピコ秒のパルスレ
ーザであることが好ましい。これはパルス幅がナノ秒
(10 -9)のレーザでは検出感度が低く好ましくないか
らである。
【0038】上記レーザ照射手段56から照射されるレ
ーザ光のパルス周波数は1MHz以上、特に好適には1
0〜200MHzであることが好ましい。これは1MH
z未満のものであると連続的にイオン化ができず、イオ
ン化効率が低下し、好ましくないからである。例えば1
0MHzのレーザ光を用いた場合、図2に示すLを15
mとして好適なパルス群とすることができる。また、1
00MHzのレーザ光を用いた場合、図2に示すLを
1.5mとして好適なパルス群とすることができる。
【0039】上記計測装置を用い、例えばPCB分解処
理設備内のガスを迅速且つ的確に測定することができ、
この測定結果を基に、処理工程の監視をすることができ
る。
【0040】[第2の実施の形態]次に、本発明の装置
を用いたPCB無害化処理設備におけるガス中の監視シ
ステムについて説明する。
【0041】図6に示すように、PCB無害化処理シス
テムは、有害物質であるPCBが付着又は含有又は保存
されている被処理物を無害化する有害物質処理システム
であって、被処理物1001である有害物質( 例えばPC
B)1002 を保存する容器1003から有害物質1002を分離す
る分離手段1004と、被処理物1001を構成する構成材1001
a,b,…を解体する解体手段1005のいずれか一方又は
両方を有する前処理手段1006と、前処理手段1006におい
て処理された被処理物を構成する構成材であるコア1001
aをコイル1001bと鉄心1001cとに分離するコア分離手
段1007と、分離されたコイル1001bを銅線1001dと紙・
木1001eとに分離するコイル分離手段1008と、上記コア
分離手段1008で分離された鉄心1001cと解体手段1005で
分離された金属製の容器 (容器本体及び蓋等)1003 とコ
イル分離手段1008で分離された銅線1001dとを洗浄液10
10で洗浄する洗浄手段1011と、洗浄後の洗浄廃液1012及
び前処理手段で分離した有害物質1002のいずれか一方又
は両方を分解処理する有害物質分解処理手段1013とを、
具備してなるものである。
【0042】ここで、本発明で無害化処理する有害物質
としては、PCBの他に例えば、塩化ビニルシート、有
害廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬品、廃棄樹脂、未処理爆
薬等を挙げることができるが、環境汚染に起因する有害
物質であればこれらに限定されるものではない。
【0043】また、本発明で被処理物としては、例えば
絶縁油としてPCBを用いてなるトランスやコンデン
サ、有害物質である塗料等を保存している保存容器を例
示することができるが、これらに限定されるものではな
い。
【0044】また、蛍光灯用の安定器においても従来は
PCBが用いられていたので無害化処理する必要があ
り、この場合には、容量が小さいので前処理することな
く、分離手段1009に直接投入することで無害化処理する
ことができる。
【0045】また、上記有害物質が液体等の場合には、
有害物質分解処理手段1013に直接投入することで無害化
処理がなされ、その保管した容器は構成材の無害化処理
により、処理することができる。処理後の液について
は、PCBの排出基準である3ppb以下であることを
確認する必要がある。なお、有害物質処理手段1013の構
成は、図7に示すものと同様であるので、同一構成部材
には同一符号を付してその説明は省略する。
【0046】本発明の計測システム100は、上記処理
手段1013から活性槽を通過して浄化された排ガス131
中のPCB濃度を監視するものである。この計測システ
ムを設けることでPCB濃度を迅速に且つ効率よく監視
することができる。この結果、作業工程が適切に行われ
ているかの監視を常に行いつつ分解処理することがで
き、環境に配慮した対策を講じることができる。
【0047】よって、本計測装置を用いて、所定時間毎
に分析して、ガスの基準を満たしているかを常に監視す
ることができ、非常事態があった場合、PCB濃度が排
出基準を超える場合には、例えば活性槽を通して排ガス
の浄化をさらに行うと共に、作業手順等のみなおしをし
て外部環境汚染を防止することができる。
【0048】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
採取試料を真空チャンバー内へ連続的に導入する試料導
入手段と、導入された試料にレーザを照射し、レーザイ
オン化させるレーザ照射手段と、レーザイオン化した分
子を収束させる収束部と、該収束された分子を選択濃縮
するイオントラップと、一定周期で放出されたイオンを
検出するイオン検出器を備えた飛行時間型質量分析装置
とを具備してなるレーザ測定装置であって、上記レーザ
照射手段からのレーザ光がイオン化点において略同時
間、同地点にレーザパルス列が照射させるようにレーザ
光を多重反射照射するので、レーザ光のパルス幅を疑似
的に拡大又は先頭出力を増大するすることができ、例え
ば高い塩素PCBから低塩素PCBまで種々のPCBの
簡易な分析が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる有機ハロゲン化物の検出
装置の概略図である。
【図2】レーザ光多重反射の概略図である。
【図3】多重反射のレーザ光の概略図である。
【図4】レーザ光の先頭出力が増大したもの(A)及び
パルス幅が増大したもの(B)の概略図である。
【図5】二種類の多重反射によるレーザ照射の概略図で
ある。
【図6】本実施の形態にかかるPCB無害化処理システ
ムの概略図である。
【図7】水熱分解装置の概要図である。
【図8】従来技術にかかるレーザ計測装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
50 有機ハロゲン化物の検出装置 51 採取試料 52 真空チャンバー 53 洩れだし分子線 54 キャピラリカラム 55 レーザ光 56 収束部 57 イオントラップ 58 リフレクトロン 59 イオン検出器 60 飛行時間型質量分析装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21K 1/00 G21K 1/00 A H01J 49/10 H01J 49/10 49/40 49/40 H01S 3/00 H01S 3/00 F 3/101 3/101 (72)発明者 土橋 晋作 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 Fターム(参考) 5C038 GG07 GH04 GH10 GH13 GH15 5F072 HH07 JJ08 KK05 SS08 YY11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採取試料を真空チャンバー内へ連続的に
    導入する試料導入手段と、 導入された試料にレーザを照射し、レーザイオン化させ
    るレーザ照射手段と、 レーザイオン化した分子を収束させる収束部と、 該収束された分子を選択濃縮するイオントラップと、 一定周期で放出されたイオンを検出するイオン検出器を
    備えた飛行時間型質量分析装置とを具備してなるレーザ
    測定装置であって、 上記レーザ照射手段からのレーザ光がイオン化点におい
    て略同時間、同地点にレーザパルス列が照射させるよう
    にレーザ光を多重反射照射することを特徴とするレーザ
    測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 多重反射とイオン化点との距離が同一であり、該距離を
    可変することで、パルス列を形成し、レーザ光のパルス
    幅を任意に可変することを特徴とするレーザ測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 多重反射とイオン化点との距離が同一であり、該距離を
    可変することで、パルス列を形成するレーザ反射手段が
    少なくとも1台設け、各々の多重反射とイオン化点との
    距離が異なり、レーザ光のパルス幅が異なることを特徴
    とするレーザ測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 多重反射とイオン化点との距離が同一であり、該距離を
    可変することで、パルス列を形成するレーザ反射手段が
    少なくとも1台設け、各々の多重反射とイオン化点との
    距離が異なり、一方のレーザ光の先頭出力が増大すると
    共に、他方のレーザ光のパルス幅が増大することを特徴
    とするレーザ測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 上記試料導入手段がキャピラリカラムであり、その先端
    がイオン収束部に臨んでいることを特徴とするレーザ測
    定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1おいて、 上記キャピラリカラムが石英又はステンレスであること
    を特徴とするレーザ測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 上記レーザ照射手段から照射されるレーザのパルス幅が
    ピコ秒〜数十ピコ秒であることを特徴とするレーザ測定
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項1において、 上記レーザ照射手段から照射されるレーザのパルス周波
    数が1MHz以上であることを特徴とするレーザ測定装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 上記レーザ照射手段から照射されるレーザのパルス周波
    数が10〜200MHzであることを特徴とするレーザ
    測定装置。
  10. 【請求項10】 請求項1において、 上記試料がPCB分解処理した処理設備内のガスである
    ことを特徴とするレーザ測定装置。
  11. 【請求項11】 採取試料を真空チャンバー内へ連続
    的に導入し、導入された試料にレーザを照射してレーザ
    イオン化させ、該レーザイオン化した分子を収束させつ
    つイオントラップで選択濃縮し、該イオントラップから
    一定周期で放出されたイオンを飛行時間型質量分析装置
    で検出してガス中の有機ハロゲン化物の濃度を検出する
    検出方法であって、 上記レーザ照射手段からのレーザ光がイオン化点におい
    て略同時間、同地点にレーザパルス列が照射させるよう
    にレーザ光を多重反射照射することを特徴とするレーザ
    測定方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 上記採取試料がPCB分解処理した処理設備内のガスで
    あることを特徴とする有機ハロゲン化物の検出方法。
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