JP2002328079A - 有機微量成分の検出装置 - Google Patents
有機微量成分の検出装置Info
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- JP2002328079A JP2002328079A JP2001135775A JP2001135775A JP2002328079A JP 2002328079 A JP2002328079 A JP 2002328079A JP 2001135775 A JP2001135775 A JP 2001135775A JP 2001135775 A JP2001135775 A JP 2001135775A JP 2002328079 A JP2002328079 A JP 2002328079A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 有害物質処理設備から排出される処理水中の
有機微量成分の検出装置及び方法を提供することを課題
とする。 【解決手段】 容器本体11内に測定対象物12を含む
処理溶液(処理排水)13を導入する導入手段である処
理水送給管14と、上記容器本体11の下方側からバブ
リングガス15をガス送給管16aを介して導入するガ
ス導入手段16と、容器本体11を所定温度に保持する
温度調整手段であるヒータ17とを具備してなり、容器
本体11内に導入された溶液13中に所定細孔のバブリ
ングガス15を連続して発生させ、該バブリングガス1
5に飽和蒸気圧以下の濃度の測定対象物を同伴させる。
有機微量成分の検出装置及び方法を提供することを課題
とする。 【解決手段】 容器本体11内に測定対象物12を含む
処理溶液(処理排水)13を導入する導入手段である処
理水送給管14と、上記容器本体11の下方側からバブ
リングガス15をガス送給管16aを介して導入するガ
ス導入手段16と、容器本体11を所定温度に保持する
温度調整手段であるヒータ17とを具備してなり、容器
本体11内に導入された溶液13中に所定細孔のバブリ
ングガス15を連続して発生させ、該バブリングガス1
5に飽和蒸気圧以下の濃度の測定対象物を同伴させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばPCB処理
設備から排出される処理水中の例えばPCB、ダイオキ
シン類等の有機微量成分の検出装置及び方法に関する。
設備から排出される処理水中の例えばPCB、ダイオキ
シン類等の有機微量成分の検出装置及び方法に関する。
【0002】
【背景技術】近年では、PCB(Polychlorinated biph
enyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性体
の総称)が強い毒性を有することから、その製造および
輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃か
ら国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をきっ
かけに生体・環境への悪影響が明らかになり、1972
年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義
務)が出された経緯がある。
enyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性体
の総称)が強い毒性を有することから、その製造および
輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃か
ら国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をきっ
かけに生体・環境への悪影響が明らかになり、1972
年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義
務)が出された経緯がある。
【0003】PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜1
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。この結果、PCBは体内
で極めて安定であるので、体内に蓄積され慢性中毒(皮
膚障害、肝臓障害等)を引き起し、また発癌性、生殖・
発生毒性が認められている。
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。この結果、PCBは体内
で極めて安定であるので、体内に蓄積され慢性中毒(皮
膚障害、肝臓障害等)を引き起し、また発癌性、生殖・
発生毒性が認められている。
【0004】PCBは、従来からトランスやコンデンサ
などの絶縁油として広く使用されてきた経緯があるの
で、PCBを処理する必要があり、本出願人は先に、P
CBを無害化処理する水熱分解装置を提案した(特開平
11−253796号公報、特開2000−12658
8号公報他参照)。この水熱分解装置の概要の一例を図
5に示す。
などの絶縁油として広く使用されてきた経緯があるの
で、PCBを処理する必要があり、本出願人は先に、P
CBを無害化処理する水熱分解装置を提案した(特開平
11−253796号公報、特開2000−12658
8号公報他参照)。この水熱分解装置の概要の一例を図
5に示す。
【0005】図6に示すように、水熱分解装置120
は、サイクロンセパレータ121を併設した筒形状の一
次反応器122と、PCB、H2OおよびNaOHの処
理液123を加圧する加圧ポンプ124と、当該混合液
を予熱する予熱器125と、配管を巻いた構成の二次反
応器126と、冷却器127および減圧弁128とを備
えてなるものである。また、減圧弁127の下流には、
気液分離器129、活性炭槽130が配置されており、
排ガス(CO2 )131は煙突132から外部へ排出さ
れ、排水(H2 O,NaCl)133は別途、必要に応
じて排水処理される。また、処理液123となるPCB
の配管134には、H2OおよびNaOHがそれぞれ導
入される。また、酸素の配管135は、一次反応器12
5に対して直結している。
は、サイクロンセパレータ121を併設した筒形状の一
次反応器122と、PCB、H2OおよびNaOHの処
理液123を加圧する加圧ポンプ124と、当該混合液
を予熱する予熱器125と、配管を巻いた構成の二次反
応器126と、冷却器127および減圧弁128とを備
えてなるものである。また、減圧弁127の下流には、
気液分離器129、活性炭槽130が配置されており、
排ガス(CO2 )131は煙突132から外部へ排出さ
れ、排水(H2 O,NaCl)133は別途、必要に応
じて排水処理される。また、処理液123となるPCB
の配管134には、H2OおよびNaOHがそれぞれ導
入される。また、酸素の配管135は、一次反応器12
5に対して直結している。
【0006】上記装置において、加圧ポンプ124によ
る加圧により一次反応器122内は、26MPaまで昇
圧される。また、予熱器125は、PCB、H2Oおよ
びNaOHの混合処理液123を300℃程度に予熱す
る。また、一次反応器122内には酸素が噴出してお
り、内部の反応熱により380℃〜400℃まで昇温す
る。サイクロンセパレータ121は、一次反応器122
内で析出したNa2CO3の結晶粒子の大きなものを分離
し、Na2CO3の微粒子を二次反応器126に送る。こ
のサイクロンセパレータ121の作用により、二次反応
器126の閉塞が防止される。この段階までに、PCB
は、脱塩素反応および酸化分解反応を起こし、NaC
l、CO2およびH2Oに分解されている。つぎに、冷却
器127では、二次反応器126からの流体を100℃
程度に冷却すると共に後段の減圧弁128にて大気圧ま
で減圧する。そして、気液分離器129によりCO2お
よび水蒸気と処理水とが分離され、CO2および水蒸気
は、活性炭槽130を通過して環境中に排出される。
る加圧により一次反応器122内は、26MPaまで昇
圧される。また、予熱器125は、PCB、H2Oおよ
びNaOHの混合処理液123を300℃程度に予熱す
る。また、一次反応器122内には酸素が噴出してお
り、内部の反応熱により380℃〜400℃まで昇温す
る。サイクロンセパレータ121は、一次反応器122
内で析出したNa2CO3の結晶粒子の大きなものを分離
し、Na2CO3の微粒子を二次反応器126に送る。こ
のサイクロンセパレータ121の作用により、二次反応
器126の閉塞が防止される。この段階までに、PCB
は、脱塩素反応および酸化分解反応を起こし、NaC
l、CO2およびH2Oに分解されている。つぎに、冷却
器127では、二次反応器126からの流体を100℃
程度に冷却すると共に後段の減圧弁128にて大気圧ま
で減圧する。そして、気液分離器129によりCO2お
よび水蒸気と処理水とが分離され、CO2および水蒸気
は、活性炭槽130を通過して環境中に排出される。
【0007】このような処理装置を用いてPCB含有容
器(例えばトランスやコンデンサ)等を処理すること
で、完全無害化がなされているが、さらにその施設内に
おけるPCB濃度の迅速監視が重要である。従来、ガス
サンプリングを行いPCBを液体に濃縮させ、その濃縮
液を分析する方法が採用されているが、この計測には数
時間から数十時間を要するため、迅速監視ができなかっ
た。
器(例えばトランスやコンデンサ)等を処理すること
で、完全無害化がなされているが、さらにその施設内に
おけるPCB濃度の迅速監視が重要である。従来、ガス
サンプリングを行いPCBを液体に濃縮させ、その濃縮
液を分析する方法が採用されているが、この計測には数
時間から数十時間を要するため、迅速監視ができなかっ
た。
【0008】しかしながら、監視のためのガス中の微量
PCBの計測方法として、従来では多光子イオン化検出
器と飛行時間型分析器(Time of Flight Mass Spectrosc
opy:TOFMAS) とを組み合わせた質量スペクトル分析装置
が提案されている。この従来の分析装置の概要を図7を
参照して説明する。
PCBの計測方法として、従来では多光子イオン化検出
器と飛行時間型分析器(Time of Flight Mass Spectrosc
opy:TOFMAS) とを組み合わせた質量スペクトル分析装置
が提案されている。この従来の分析装置の概要を図7を
参照して説明する。
【0009】図7に示すように、試料ガス1をパルスノ
ズル2から真空チャンバ3内に超音速自由噴流として供
給し、その自由噴流は断熱膨張により冷却される。その
ような冷却により、振動・回転準位が低エネルギー側に
偏って波長選択性が増大したガスは、レーザ4のような
共鳴多光子を効率よく吸収したそのイオン化効率が増大
する。イオン化されたガス中の分子は、加速電極5によ
り加速され、質量に反比例する加速度を与えられてフラ
イトチューブ6内で飛行し、リフレクトン7で反射し
て、検出器8に入射する。該フライトチューブ6の中で
の飛行時間を計測することによりその分子又は原子であ
る粒子の質量が計算により求められ、検出器8の信号強
度の比較から測定対象のPCB濃度を求めることができ
る。
ズル2から真空チャンバ3内に超音速自由噴流として供
給し、その自由噴流は断熱膨張により冷却される。その
ような冷却により、振動・回転準位が低エネルギー側に
偏って波長選択性が増大したガスは、レーザ4のような
共鳴多光子を効率よく吸収したそのイオン化効率が増大
する。イオン化されたガス中の分子は、加速電極5によ
り加速され、質量に反比例する加速度を与えられてフラ
イトチューブ6内で飛行し、リフレクトン7で反射し
て、検出器8に入射する。該フライトチューブ6の中で
の飛行時間を計測することによりその分子又は原子であ
る粒子の質量が計算により求められ、検出器8の信号強
度の比較から測定対象のPCB濃度を求めることができ
る。
【0010】このような装置では、微量物質の検出を行
うことができる点で原理的にはすぐれているが、レーザ
パルス時間幅がナノ秒レーザを用いているので、検出感
度が低いという問題がある。よって、試料ガス1を効率
よく濃縮することが望まれている。
うことができる点で原理的にはすぐれているが、レーザ
パルス時間幅がナノ秒レーザを用いているので、検出感
度が低いという問題がある。よって、試料ガス1を効率
よく濃縮することが望まれている。
【0011】また、試料ガス1中の水分量が多い場合に
は、検出器9ではノイズとして多量に検出されるので、
排水中のPCB濃度を計測するような場合には、予め除
去することが望ましい。
は、検出器9ではノイズとして多量に検出されるので、
排水中のPCB濃度を計測するような場合には、予め除
去することが望ましい。
【0012】また、近年、各種焼却炉又はボイラ等の燃
焼設備から排出される排水中の環境ホルモン類の計測は
計測対象物が極微量であるので、高性能な検出装置の出
現が望まれている。
焼設備から排出される排水中の環境ホルモン類の計測は
計測対象物が極微量であるので、高性能な検出装置の出
現が望まれている。
【0013】本発明は、上記問題に鑑み、例えばPCB
等の微量成分濃度を監視するに際し、迅速且つ高感度な
分析が可能な有機微量成分の検出装置及び方法を提供す
ることを課題とする。
等の微量成分濃度を監視するに際し、迅速且つ高感度な
分析が可能な有機微量成分の検出装置及び方法を提供す
ることを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第1の発明は、容器本体内に測定対象物を含む溶液
を導入する導入手段と、容器本体の下方側からバブリン
グガスを導入するガス導入手段と、容器本体を所定温度
に保持する温度調整手段とを具備してなり、容器本体内
に導入された溶液中にバブリングガスを連続して発生さ
せ、該バブリングガスに飽和蒸気圧以下の濃度の測定対
象物を同伴させることを特徴とするガス発生手段にあ
る。
明の第1の発明は、容器本体内に測定対象物を含む溶液
を導入する導入手段と、容器本体の下方側からバブリン
グガスを導入するガス導入手段と、容器本体を所定温度
に保持する温度調整手段とを具備してなり、容器本体内
に導入された溶液中にバブリングガスを連続して発生さ
せ、該バブリングガスに飽和蒸気圧以下の濃度の測定対
象物を同伴させることを特徴とするガス発生手段にあ
る。
【0015】第2の発明は、第1のガス発生手段におい
て、上記測定対象物が有機ハロゲン化物又は環境ホルモ
ンであることを特徴とするガス発生手段にある。
て、上記測定対象物が有機ハロゲン化物又は環境ホルモ
ンであることを特徴とするガス発生手段にある。
【0016】第3の発明は、第1のガス発生手段におい
て、上記測定対象物がPCB処理排水中の有機ハロゲン
化物であることを特徴とするガス発生手段にある。
て、上記測定対象物がPCB処理排水中の有機ハロゲン
化物であることを特徴とするガス発生手段にある。
【0017】第4の発明は、第1乃至3のいずれか一項
のガス発生手段と、ガス発生手段で発生させたガスを真
空チャンバー内へ連続的に導入する試料導入手段と、導
入された試料にレーザを照射し、レーザイオン化させる
レーザ照射手段と、レーザイオン化した分子を収束させ
る収束部と、該収束された分子を選択濃縮するイオント
ラップと、一定周期で放出されたイオンを検出するイオ
ン検出器を備えた飛行時間型質量分析装置とを具備して
なることを特徴とする有機微量成分の検出装置にある。
のガス発生手段と、ガス発生手段で発生させたガスを真
空チャンバー内へ連続的に導入する試料導入手段と、導
入された試料にレーザを照射し、レーザイオン化させる
レーザ照射手段と、レーザイオン化した分子を収束させ
る収束部と、該収束された分子を選択濃縮するイオント
ラップと、一定周期で放出されたイオンを検出するイオ
ン検出器を備えた飛行時間型質量分析装置とを具備して
なることを特徴とする有機微量成分の検出装置にある。
【0018】第5の発明は、第4の有機微量成分の検出
装置において、上記試料導入手段がキャピラリカラムで
あり、その先端がイオン収束部に臨んでいることを特徴
とする有機微量成分の検出装置にある。
装置において、上記試料導入手段がキャピラリカラムで
あり、その先端がイオン収束部に臨んでいることを特徴
とする有機微量成分の検出装置にある。
【0019】第6の発明は、第4の有機微量成分の検出
装置において、上記レーザのパルス波長が280nm以
下であることを特徴とする有機微量成分の検出装置にあ
る。
装置において、上記レーザのパルス波長が280nm以
下であることを特徴とする有機微量成分の検出装置にあ
る。
【0020】第7の発明は、第4の有機微量成分の検出
装置において、上記レーザのパルス時間幅が500ピコ
秒以下であることを特徴とする有機微量成分の検出装置
にある。
装置において、上記レーザのパルス時間幅が500ピコ
秒以下であることを特徴とする有機微量成分の検出装置
にある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】[第1の実施の形態]図1は本実施の形態
にかかるガス発生手段の概略図である。図1に示すよう
に本実施の形態にかかるガス発生手段10は、容器本体
11内に測定対象物(例えばPCB)12を含む処理溶
液(処理排水)13を導入する導入手段である処理水送
給管14と、上記容器本体11の下方側からバブリング
ガス15をガス送給管16aを介して導入するガス導入
手段16と、容器本体11を所定温度に保持する温度調
整手段であるヒータ17とを具備してなり、容器本体1
1内に導入された溶液13中に所定細孔のバブリングガ
ス15を連続して発生させ、該バブリングガス15に飽
和蒸気圧以下の濃度の測定対象物を同伴させるようにし
たものである。なお、図中、符号18は排水、19は排
水管及び20はガス発生空間を図示する。
にかかるガス発生手段の概略図である。図1に示すよう
に本実施の形態にかかるガス発生手段10は、容器本体
11内に測定対象物(例えばPCB)12を含む処理溶
液(処理排水)13を導入する導入手段である処理水送
給管14と、上記容器本体11の下方側からバブリング
ガス15をガス送給管16aを介して導入するガス導入
手段16と、容器本体11を所定温度に保持する温度調
整手段であるヒータ17とを具備してなり、容器本体1
1内に導入された溶液13中に所定細孔のバブリングガ
ス15を連続して発生させ、該バブリングガス15に飽
和蒸気圧以下の濃度の測定対象物を同伴させるようにし
たものである。なお、図中、符号18は排水、19は排
水管及び20はガス発生空間を図示する。
【0023】図2は、測定対象物の一例である3塩素P
CBのの温度を一定(35℃)にした場合の固有の飽和
蒸気圧に達する前におけるバブリングガス中のPCB濃
度と処理水中のPCB濃度との相関関係を示す図であ
る。図2では、3塩素PCBの濃度が1ppmであり、
35℃におけるものである。
CBのの温度を一定(35℃)にした場合の固有の飽和
蒸気圧に達する前におけるバブリングガス中のPCB濃
度と処理水中のPCB濃度との相関関係を示す図であ
る。図2では、3塩素PCBの濃度が1ppmであり、
35℃におけるものである。
【0024】図2に示すように、飽和蒸気圧に達するま
でにおいては、その濃度と処理水とには良好な相関関係
があるので、本発明では測定対象物の温度等のパラメー
タによる固有の飽和蒸気圧に達する前の飽和蒸気圧以下
の状態において、測定対象物の濃度を測定するようにし
たものである。この結果、処理水中に含まれる測定対象
物の存在が微量である場合に、従来では、濃縮操作を繰
り返すような場合には、その濃縮過程が煩雑であった
が、本発明によれば、その濃縮処理時間に要する時間及
び設備を解消するようにしている。
でにおいては、その濃度と処理水とには良好な相関関係
があるので、本発明では測定対象物の温度等のパラメー
タによる固有の飽和蒸気圧に達する前の飽和蒸気圧以下
の状態において、測定対象物の濃度を測定するようにし
たものである。この結果、処理水中に含まれる測定対象
物の存在が微量である場合に、従来では、濃縮操作を繰
り返すような場合には、その濃縮過程が煩雑であった
が、本発明によれば、その濃縮処理時間に要する時間及
び設備を解消するようにしている。
【0025】ここで、バブリングガスに同伴される飽和
蒸気圧以前のPCB量はバブリングガスの気泡径、バブ
リングガスのガス流量、バブリングガスの容器内の対流
時間、溶液温度、溶液流量等の各種パラメータを制御す
ることにより行なうようにすればよい。
蒸気圧以前のPCB量はバブリングガスの気泡径、バブ
リングガスのガス流量、バブリングガスの容器内の対流
時間、溶液温度、溶液流量等の各種パラメータを制御す
ることにより行なうようにすればよい。
【0026】本発明のバブリングガスとしては、特に限
定されるものではないが、測定対象物を含まない空気、
ヘリウム、窒素等を挙げることができる。
定されるものではないが、測定対象物を含まない空気、
ヘリウム、窒素等を挙げることができる。
【0027】本発明で測定する測定対象物としては、処
理水中に含有する例えばPCB又はダイオキシン類等の
が有機ハロゲン化物又は環境ホルモンを挙げることがで
きるが、ガス導入手段16により送給されるバブリング
ガスに同伴されてガス発生空間20内に所定量の測定対
象物が存在するものであれば、これに限定されるもので
はない。
理水中に含有する例えばPCB又はダイオキシン類等の
が有機ハロゲン化物又は環境ホルモンを挙げることがで
きるが、ガス導入手段16により送給されるバブリング
ガスに同伴されてガス発生空間20内に所定量の測定対
象物が存在するものであれば、これに限定されるもので
はない。
【0028】このガス発生空間20内に発生したガスを
ガス送給管21を介して採取して通常のガス分析を行な
うことで、処理水中のPCB濃度を計測することができ
る。
ガス送給管21を介して採取して通常のガス分析を行な
うことで、処理水中のPCB濃度を計測することができ
る。
【0029】[第2の実施の形態]図3は本実施の形態
にかかる有機微量成分の検出装置の概略図である。図3
に示すように、本実施の形態にかかる有機微量成分の検
出装置50は、排水中の有機微量成分の濃度を検出する
検出装置であって、図1に示すガス発生装置10と、該
ガス発生装置で発生したガスを採取試料51として真空
チャンバー52内へ連続的に洩れだし分子線53として
導入する試料導入手段であるキャピラリカラム54と、
上記洩れだし分子線53にレーザ光55を照射し、レー
ザイオン化させるレーザ照射手段54と、レーザイオン
化した分子を収束させる複数のイオン電極からなる収束
部56と、該収束された分子を選択濃縮するイオントラ
ップ57と、一定周期で放出されたイオンをリフレクト
ロン58で反射させ、反射されたイオンを検出するイオ
ン検出器59を備えた飛行時間型質量分析装置60とを
具備してなるものである。そして、この検出器59によ
り検出された信号強度の比較から測定対象のPCB濃度
を求めることができる。計測されたPCB濃度は、監視
司令室へ送ると共に、例えばモニタ装置(図示せず)等
により外部へ公表するようにしてもよい。
にかかる有機微量成分の検出装置の概略図である。図3
に示すように、本実施の形態にかかる有機微量成分の検
出装置50は、排水中の有機微量成分の濃度を検出する
検出装置であって、図1に示すガス発生装置10と、該
ガス発生装置で発生したガスを採取試料51として真空
チャンバー52内へ連続的に洩れだし分子線53として
導入する試料導入手段であるキャピラリカラム54と、
上記洩れだし分子線53にレーザ光55を照射し、レー
ザイオン化させるレーザ照射手段54と、レーザイオン
化した分子を収束させる複数のイオン電極からなる収束
部56と、該収束された分子を選択濃縮するイオントラ
ップ57と、一定周期で放出されたイオンをリフレクト
ロン58で反射させ、反射されたイオンを検出するイオ
ン検出器59を備えた飛行時間型質量分析装置60とを
具備してなるものである。そして、この検出器59によ
り検出された信号強度の比較から測定対象のPCB濃度
を求めることができる。計測されたPCB濃度は、監視
司令室へ送ると共に、例えばモニタ装置(図示せず)等
により外部へ公表するようにしてもよい。
【0030】上記ガス発生手段を設けることにより、P
CB処理施設からの排水中のPCB濃度を測定するに際
し、飛行時間型質量分析装置60の内部に多量の水蒸気
の導入がなくなり、装置の高寿命化を図ることができ
る。また、水分子によるノイズスペクトル量が格段に少
なくなり、分析対象スペクトルのみのスペクトルを検出
することができる。
CB処理施設からの排水中のPCB濃度を測定するに際
し、飛行時間型質量分析装置60の内部に多量の水蒸気
の導入がなくなり、装置の高寿命化を図ることができ
る。また、水分子によるノイズスペクトル量が格段に少
なくなり、分析対象スペクトルのみのスペクトルを検出
することができる。
【0031】上記ガス置換された採取試料51を導入す
る上記キャピラリカラム54は、イオン収束部56にそ
の先端が臨んでいるのが好ましく、具体的には、イオン
収束部56を構成する電極の内の最もキャピラリカラム
側の電極と面一又は電極よりもイオントラップ側へ突き
出しているようにするとよい。
る上記キャピラリカラム54は、イオン収束部56にそ
の先端が臨んでいるのが好ましく、具体的には、イオン
収束部56を構成する電極の内の最もキャピラリカラム
側の電極と面一又は電極よりもイオントラップ側へ突き
出しているようにするとよい。
【0032】また、上記キャピラリカラムの材質は、石
英又はステンレスであることが好ましい。また、ステン
レス製とした場合には、イオン収束部56により電場を
かけることにより、制御が可能となる。
英又はステンレスであることが好ましい。また、ステン
レス製とした場合には、イオン収束部56により電場を
かけることにより、制御が可能となる。
【0033】上記キャピラリカラムの孔径は1mm以
下、好適にはレーザ3mm程度とするのがよい。また、
キャピラリカラムの吹き出し口からレーザ照射位置まで
の距離は近ければ近いほどよいが、あまり近すぎてもレ
ーザ光により先端が破損するので、破損しない程度まで
近づけて(例えば1〜2mm程度)イオン化効率を向上
させることが好ましい。
下、好適にはレーザ3mm程度とするのがよい。また、
キャピラリカラムの吹き出し口からレーザ照射位置まで
の距離は近ければ近いほどよいが、あまり近すぎてもレ
ーザ光により先端が破損するので、破損しない程度まで
近づけて(例えば1〜2mm程度)イオン化効率を向上
させることが好ましい。
【0034】上記レーザ照射手段56から照射されるレ
ーザ光55のパルス波長は、後述すつ実施例に示すよう
に、300nm以下、好ましくは280nm以下、より
好ましくは266±10nm程度とするのがよい。これ
は300nmを超えると測定対象である有機微量成分の
イオン化が良好に行われないからである。
ーザ光55のパルス波長は、後述すつ実施例に示すよう
に、300nm以下、好ましくは280nm以下、より
好ましくは266±10nm程度とするのがよい。これ
は300nmを超えると測定対象である有機微量成分の
イオン化が良好に行われないからである。
【0035】上記レーザ照射手段56から照射されるレ
ーザ光56のパルス時間幅は500ピコ(10-12 )秒
以下、より好ましくは200ピコ秒以下のパルスレーザ
であることが好ましい。これはパルス時間幅がナノ秒
(10-9)のレーザでは検出感度が低く好ましくないか
らである。
ーザ光56のパルス時間幅は500ピコ(10-12 )秒
以下、より好ましくは200ピコ秒以下のパルスレーザ
であることが好ましい。これはパルス時間幅がナノ秒
(10-9)のレーザでは検出感度が低く好ましくないか
らである。
【0036】上記レーザ照射手段56から照射されるレ
ーザ光のパルス繰り返し周波数は10MHz以上、特に
好適には76MHzであることが好ましい。これはパル
ス繰り返し周波数を向上させることで連続的にイオン化
効率が向上するからである。
ーザ光のパルス繰り返し周波数は10MHz以上、特に
好適には76MHzであることが好ましい。これはパル
ス繰り返し周波数を向上させることで連続的にイオン化
効率が向上するからである。
【0037】このように、レーザ光のパルス時間幅を5
00ピコ秒(10-12 )以下と短くすることにより、レ
ーザ光によるPCBの分解を抑制し、検出感度を向上す
ることができる。
00ピコ秒(10-12 )以下と短くすることにより、レ
ーザ光によるPCBの分解を抑制し、検出感度を向上す
ることができる。
【0038】図4(a)及び(b)にPCBを検出した
イオン検出器からのシグナルを示す。ここで、横軸は飛
行時間(秒)であり、縦軸はイオン信号強度(V)であ
る。なお、4塩素のPCBについては図4(a)の拡大
図として図4(b)に示した。
イオン検出器からのシグナルを示す。ここで、横軸は飛
行時間(秒)であり、縦軸はイオン信号強度(V)であ
る。なお、4塩素のPCBについては図4(a)の拡大
図として図4(b)に示した。
【0039】上記計測装置を用い、例えばPCB分解処
理設備から排出される排水中のPCB濃度を迅速且つ的
確に測定することができ、この測定結果を基に、処理の
監視をすることができる。
理設備から排出される排水中のPCB濃度を迅速且つ的
確に測定することができ、この測定結果を基に、処理の
監視をすることができる。
【0040】なお、以上述べた実施の形態においては、
測定対象として有機微量成分の内のPCBを例にした
が、本発明はこれに限定されるものではなく、採取試料
として、例えばゴミ焼却炉等の各種焼却炉やボイラ等の
が燃焼設備から排出される排水中のダイオキシン類又は
環境ホルモン類を計測することにも適用することができ
る。
測定対象として有機微量成分の内のPCBを例にした
が、本発明はこれに限定されるものではなく、採取試料
として、例えばゴミ焼却炉等の各種焼却炉やボイラ等の
が燃焼設備から排出される排水中のダイオキシン類又は
環境ホルモン類を計測することにも適用することができ
る。
【0041】[第3の実施の形態]図5に上記計測装置
を用いたPCB無害化処理設備におけるガス中の監視シ
ステムについて説明する。図5に示すように、PCB無
害化処理システムは、有害物質であるPCBが付着又は
含有又は保存されている被処理物を無害化する有害物質
処理システムであって、被処理物1001である有害物質(
例えばPCB)1002 を保存する容器1003から有害物質10
02を分離する分離手段1004と、被処理物1001を構成する
構成材1001a,b,…を解体する解体手段1005のいずれ
か一方又は両方を有する前処理手段1006と、前処理手段
1006において処理された被処理物を構成する構成材であ
るコア1001aをコイル1001bと鉄心1001cとに分離する
コア分離手段1007と、分離されたコイル1001bを銅線10
01dと紙・木1001eとに分離するコイル分離手段1008
と、上記コア分離手段1008で分離された鉄心1001cと解
体手段1005で分離された金属製の容器 (容器本体及び蓋
等)1003 とコイル分離手段1008で分離された銅線1001d
とを洗浄液1010で洗浄する洗浄手段1011と、洗浄後の洗
浄廃液1012及び前処理手段で分離した有害物質1002のい
ずれか一方又は両方を分解処理する有害物質分解処理手
段1013と、有害物質処理手段1013において排出される排
水133中のPCB濃度を測定する計測システム61と
を、具備してなるものである。
を用いたPCB無害化処理設備におけるガス中の監視シ
ステムについて説明する。図5に示すように、PCB無
害化処理システムは、有害物質であるPCBが付着又は
含有又は保存されている被処理物を無害化する有害物質
処理システムであって、被処理物1001である有害物質(
例えばPCB)1002 を保存する容器1003から有害物質10
02を分離する分離手段1004と、被処理物1001を構成する
構成材1001a,b,…を解体する解体手段1005のいずれ
か一方又は両方を有する前処理手段1006と、前処理手段
1006において処理された被処理物を構成する構成材であ
るコア1001aをコイル1001bと鉄心1001cとに分離する
コア分離手段1007と、分離されたコイル1001bを銅線10
01dと紙・木1001eとに分離するコイル分離手段1008
と、上記コア分離手段1008で分離された鉄心1001cと解
体手段1005で分離された金属製の容器 (容器本体及び蓋
等)1003 とコイル分離手段1008で分離された銅線1001d
とを洗浄液1010で洗浄する洗浄手段1011と、洗浄後の洗
浄廃液1012及び前処理手段で分離した有害物質1002のい
ずれか一方又は両方を分解処理する有害物質分解処理手
段1013と、有害物質処理手段1013において排出される排
水133中のPCB濃度を測定する計測システム61と
を、具備してなるものである。
【0042】ここで、本発明で無害化処理する有害物質
としては、PCBの他に例えば、塩化ビニルシート、有
害廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬品、廃棄樹脂、未処理爆
薬等を挙げることができるが、環境汚染に起因する有害
物質であればこれらに限定されるものではない。
としては、PCBの他に例えば、塩化ビニルシート、有
害廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬品、廃棄樹脂、未処理爆
薬等を挙げることができるが、環境汚染に起因する有害
物質であればこれらに限定されるものではない。
【0043】また、本発明で被処理物としては、例えば
絶縁油としてPCBを用いてなるトランスやコンデン
サ、有害物質である塗料等を保存している保存容器を例
示することができるが、これらに限定されるものではな
い。
絶縁油としてPCBを用いてなるトランスやコンデン
サ、有害物質である塗料等を保存している保存容器を例
示することができるが、これらに限定されるものではな
い。
【0044】また、蛍光灯用の安定器においても従来は
PCBが用いられていたので無害化処理する必要があ
り、この場合には、容量が小さいので前処理することな
く、分離手段1009に直接投入することで無害化処理する
ことができる。
PCBが用いられていたので無害化処理する必要があ
り、この場合には、容量が小さいので前処理することな
く、分離手段1009に直接投入することで無害化処理する
ことができる。
【0045】また、上記有害物質が液体等の場合には、
有害物質分解処理手段1013に直接投入することで無害化
処理がなされ、その保管した容器は構成材の無害化処理
により、処理することができる。処理後の液について
は、PCBの排出基準である3ppb以下であることを
確認する必要がある。なお、有害物質処理手段1013の構
成は、図6に示すものと同様であるので、同一構成部材
には同一符号を付してその説明は省略する。
有害物質分解処理手段1013に直接投入することで無害化
処理がなされ、その保管した容器は構成材の無害化処理
により、処理することができる。処理後の液について
は、PCBの排出基準である3ppb以下であることを
確認する必要がある。なお、有害物質処理手段1013の構
成は、図6に示すものと同様であるので、同一構成部材
には同一符号を付してその説明は省略する。
【0046】本発明の計測システム61は図3に示す有
機微量成分の検出装置50を用いて、上記有害物質処理
手段1013においてPCBを分解した後の気液分離器12
9で分離された排水133中のPCB濃度を監視するも
のである。この計測システムを設けることでPCB濃度
を迅速に且つ効率よく監視することができる。この結
果、PCB処理が適切に行われているかの監視を常に行
いつつ分解処理することができ、環境に配慮した対策を
講じることができる。
機微量成分の検出装置50を用いて、上記有害物質処理
手段1013においてPCBを分解した後の気液分離器12
9で分離された排水133中のPCB濃度を監視するも
のである。この計測システムを設けることでPCB濃度
を迅速に且つ効率よく監視することができる。この結
果、PCB処理が適切に行われているかの監視を常に行
いつつ分解処理することができ、環境に配慮した対策を
講じることができる。
【0047】よって、本計測装置を用いて、所定時間毎
に分析して、排水が所定の基準を満たしているかを常に
監視することができ、非常事態があった場合、PCB濃
度が基準を超える場合には、例えば排水を別途貯溜設備
に保管すると同時に、作業手順等のみなおしをして外部
環境汚染を防止することができる。
に分析して、排水が所定の基準を満たしているかを常に
監視することができ、非常事態があった場合、PCB濃
度が基準を超える場合には、例えば排水を別途貯溜設備
に保管すると同時に、作業手順等のみなおしをして外部
環境汚染を防止することができる。
【0048】
【発明の効果】以上、説明したように第1の発明によれ
ば、容器本体内に測定対象物を含む溶液を導入する導入
手段と、容器本体の下方側からバブリングガスを導入す
るガス導入手段と、容器本体を所定温度に保持する温度
調整手段とを具備してなり、容器本体内に導入された溶
液中にバブリングガスを連続して発生させ、該バブリン
グガスに飽和蒸気圧以下の濃度の測定対象物を同伴させ
るので、例えば排水中の微量成分をバブリングガスに同
伴させることができる。
ば、容器本体内に測定対象物を含む溶液を導入する導入
手段と、容器本体の下方側からバブリングガスを導入す
るガス導入手段と、容器本体を所定温度に保持する温度
調整手段とを具備してなり、容器本体内に導入された溶
液中にバブリングガスを連続して発生させ、該バブリン
グガスに飽和蒸気圧以下の濃度の測定対象物を同伴させ
るので、例えば排水中の微量成分をバブリングガスに同
伴させることができる。
【0049】第2の発明は、第1のガス発生手段におい
て、上記測定対象物が有機ハロゲン化物又は環境ホルモ
ンであるので、排水中の有害分析をバブリングガスに同
伴させることができる。
て、上記測定対象物が有機ハロゲン化物又は環境ホルモ
ンであるので、排水中の有害分析をバブリングガスに同
伴させることができる。
【0050】第3の発明は、第1のガス発生手段におい
て、上記測定対象物がPCB処理排水中の有機ハロゲン
化物であるので、PCB処理設備から排出される排水中
のPCB濃度の測定が可能となる。
て、上記測定対象物がPCB処理排水中の有機ハロゲン
化物であるので、PCB処理設備から排出される排水中
のPCB濃度の測定が可能となる。
【0051】第4の発明は、第1乃至3のいずれか一項
のガス発生手段と、ガス発生手段で発生させたガスを真
空チャンバー内へ連続的に導入する試料導入手段と、導
入された試料にレーザを照射し、レーザイオン化させる
レーザ照射手段と、レーザイオン化した分子を収束させ
る収束部と、該収束された分子を選択濃縮するイオント
ラップと、一定周期で放出されたイオンを検出するイオ
ン検出器を備えた飛行時間型質量分析装置とを具備して
なるので、バブリングガスに同伴された採取試料とする
ことができ、飛行時間型質量分析装置の内部に水蒸気の
導入がなくなり、装置の高寿命化を図ることができる。
のガス発生手段と、ガス発生手段で発生させたガスを真
空チャンバー内へ連続的に導入する試料導入手段と、導
入された試料にレーザを照射し、レーザイオン化させる
レーザ照射手段と、レーザイオン化した分子を収束させ
る収束部と、該収束された分子を選択濃縮するイオント
ラップと、一定周期で放出されたイオンを検出するイオ
ン検出器を備えた飛行時間型質量分析装置とを具備して
なるので、バブリングガスに同伴された採取試料とする
ことができ、飛行時間型質量分析装置の内部に水蒸気の
導入がなくなり、装置の高寿命化を図ることができる。
【0052】第5の発明は、上記試料導入手段がキャピ
ラリカラムであり、その先端がイオン収束部に臨んでい
るので、イオン化効率が向上する。
ラリカラムであり、その先端がイオン収束部に臨んでい
るので、イオン化効率が向上する。
【0053】第6の発明は、上記レーザ照射手段から照
射されるレーザのパルス波長は300nm以下であるの
で、有機ハロゲン化物のイオン化が良好に行われる。
射されるレーザのパルス波長は300nm以下であるの
で、有機ハロゲン化物のイオン化が良好に行われる。
【0054】第7の発明は、上記レーザ照射手段から照
射されるレーザのパルス時間幅が500ピコ秒以下であ
るので検出感度が向上する。
射されるレーザのパルス時間幅が500ピコ秒以下であ
るので検出感度が向上する。
【図1】第1の実施の形態にかかるガス発生装置の概略
図である。
図である。
【図2】飽和蒸気圧に達する前におけるバブリングガス
中のPCB濃度と処理水中のPCB濃度との相関関係を
示す図である。
中のPCB濃度と処理水中のPCB濃度との相関関係を
示す図である。
【図3】第2の実施の形態にかかる有機微量成分の検出
装置の概略図である。
装置の概略図である。
【図4】低塩素PCBの測定結果図である。
【図5】第3の実施の形態にかかるPCB無害化処理シ
ステムの概略図である。
ステムの概略図である。
【図6】水熱分解装置の概要図である。
【図7】従来技術にかかるレーザ計測装置の概略図であ
る。
る。
10 ガス発生手段 11 容器本体 12 測定対象物 13 処理溶液 14 処理水送給管 15 バブリングガス 16 ガス導入手段 17 ヒータ 18 排水 19 排水管 20 ガス発生空間 50 有機ハロゲン化物の検出装置 51 採取試料 52 真空チャンバー 53 洩れだし分子線 54 キャピラリカラム 55 レーザ光 56 収束部 57 イオントラップ 58 リフレクトロン 59 イオン検出器 60 飛行時間型質量分析装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/64 G01N 27/64 B Fターム(参考) 2G052 AB11 AB22 AB27 AD06 AD26 AD43 CA04 ED15 GA24 JA07 4G068 DA06 DB03 DD03 DD13
Claims (7)
- 【請求項1】 容器本体内に測定対象物を含む溶液を導
入する導入手段と、 容器本体の下方側からバブリングガスを導入するガス導
入手段と、 容器本体を所定温度に保持する温度調整手段とを具備し
てなり、 容器本体内に導入された溶液中にバブリングガスを連続
して発生させ、 該バブリングガスに飽和蒸気圧以下の濃度の測定対象物
を同伴させることを特徴とするガス発生手段。 - 【請求項2】 請求項1のガス発生手段において、 上記測定対象物が有機ハロゲン化物又は環境ホルモンで
あることを特徴とするガス発生手段。 - 【請求項3】 請求項1のガス発生手段において、 上記測定対象物がPCB処理排水中の有機ハロゲン化物
であることを特徴とするガス発生手段。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項のガス発
生手段と、 ガス発生手段で発生させたガスを真空チャンバー内へ連
続的に導入する試料導入手段と、 導入された試料にレーザを照射し、レーザイオン化させ
るレーザ照射手段と、 レーザイオン化した分子を収束させる収束部と、 該収束された分子を選択濃縮するイオントラップと、 一定周期で放出されたイオンを検出するイオン検出器を
備えた飛行時間型質量分析装置とを具備してなることを
特徴とする有機微量成分の検出装置。 - 【請求項5】 請求項4の有機微量成分の検出装置にお
いて、 上記試料導入手段がキャピラリカラムであり、その先端
がイオン収束部に臨んでいることを特徴とする有機微量
成分の検出装置。 - 【請求項6】 請求項4の有機微量成分の検出装置にお
いて、 上記レーザのパルス波長が280nm以下であることを
特徴とする有機微量成分の検出装置。 - 【請求項7】 請求項4の有機微量成分の検出装置にお
いて、 上記レーザのパルス時間幅が500ピコ秒以下であるこ
とを特徴とする有機微量成分の検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001135775A JP2002328079A (ja) | 2001-05-07 | 2001-05-07 | 有機微量成分の検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001135775A JP2002328079A (ja) | 2001-05-07 | 2001-05-07 | 有機微量成分の検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002328079A true JP2002328079A (ja) | 2002-11-15 |
Family
ID=18983177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001135775A Pending JP2002328079A (ja) | 2001-05-07 | 2001-05-07 | 有機微量成分の検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002328079A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242835A (ja) * | 2005-03-04 | 2006-09-14 | Yakult Honsha Co Ltd | 消臭剤組成物 |
-
2001
- 2001-05-07 JP JP2001135775A patent/JP2002328079A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242835A (ja) * | 2005-03-04 | 2006-09-14 | Yakult Honsha Co Ltd | 消臭剤組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030624 |