JP2003120731A - 対向ピストン型ディスクブレーキ - Google Patents

対向ピストン型ディスクブレーキ

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JP2003120731A JP2001318879A JP2001318879A JP2003120731A JP 2003120731 A JP2003120731 A JP 2003120731A JP 2001318879 A JP2001318879 A JP 2001318879A JP 2001318879 A JP2001318879 A JP 2001318879A JP 2003120731 A JP2003120731 A JP 2003120731A
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裕 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた制動力を安定して得るべく、それぞれ
複数のアウタ、インナ各シリンダ10a、10b、11
a、11bを有する構造を、面倒な加工を要する事なく
低コストで造る。 【解決手段】 キャリパ5aを構成するアウタボディ部
6及びインナボディ部7と別体のカートリッジ19、1
9に、各パッド22a、22bを保持する。これら各カ
ートリッジ19、19は、これら各パッド22a、22
bを保持する為の保持部23a、23bを形成した後、
上記キャリパ5aに結合固定する。又、上記キャリパ5
aにアウタ、インナ各シリンダ10a、10b、11
a、11bを形成する作業も、上記キャリパ5aに上記
各カートリッジ19、19を結合固定する以前に行な
う。上記各保持部23a、23b及び上記各シリンダ1
0a、10b、11a、11bの形成作業が容易とな
り、上記課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車の制動に
使用する対向ピストン型ディスクブレーキの改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車の制動を行なう為に、ディスクブ
レーキが広く使用されている。ディスクブレーキによる
制動時には、車輪と共に回転するロータを挟む状態で設
けた1対のパッドを、ピストンによりこのロータの両側
面に押し付ける。この様なディスクブレーキとして従来
一般的には、懸架装置に対し固定で上記1対のパッドを
変位自在に支持したサポートに対して、ピストンを内蔵
したキャリパを変位自在に支持した、キャリパ浮動式の
ディスクブレーキが使用されていた。この様なキャリパ
浮動式のディスクブレーキの場合には、上記ピストンは
上記ロータの片側(自動車への組み付け状態で車体の幅
方向中央側となるインナ側)にのみ設けている。
【0003】これに対して、ロータの両側にピストンを
設け、制動時にはこれら両ピストンにより1対のパッド
をこのロータの両側面に押し付ける、対向ピストン型と
呼ばれるディスクブレーキが、優れた制動力を得られる
事から、高性能車を中心に、近年普及してきている。図
8は、この様な対向ピストン型ディスクブレーキのう
ち、実開平5−27364号公報に記載されたものを示
している。この対向ピストン型ディスクブレーキ1は、
ロータ2を挟む位置にアウタ側ボディ3及びインナ側ボ
ディ4から成るキャリパ5を設け、これら各ボディ3、
4内にアウタシリンダ及びインナシリンダを、それぞれ
の開口部を上記ロータ2を介して互いに対向させた状態
で設けている。そして、これらアウタシリンダ及びイン
ナシリンダ内にアウタピストン及びインナピストンを、
油密に、且つ上記ロータ2の軸方向に関する変位自在に
嵌装している。又、上記アウタ側ボディ3にはアウタパ
ッドを、上記インナ側ボディ4にはインナパッドを、そ
れぞれ上記ロータ2の軸方向に変位自在に支持してい
る。制動時には、上記アウタシリンダ及びインナシリン
ダ内に圧油を送り込み、上記アウタピストン及びインナ
ピストンにより、上記アウタパッド及びインナパッド
を、上記ロータ2の内外両側面に押し付ける。
【0004】上述した様に構成され作用する対向ピスト
ン型ディスクブレーキによる制動能力をより一層向上さ
せる為に、ロータの有効半径、即ち、パッドのライニン
グが押し付けられる部分の半径を大きくすると共に、こ
のパッドを押圧する為にキャリパに内蔵するシリンダの
数を多くする事が考えられ、一部で実施されている。例
えば、上記ロータの円周方向に関する上記キャリパの長
さ寸法を大きくすると共に、アウタ側ボディとインナ側
ボディとに4個ずつ、キャリパ全体で8個のシリンダ及
びピストンを組み込む構造がある。
【0005】この様にアウタ側とインナ側とに多くの
(4個ずつの)ピストンを組み込む構造の場合、アウタ
側のパッドとインナ側のパッドとをそれぞれ1枚ずつと
すると、上記ロータの円周方向に関するこのパッドの長
さ寸法が大きくなり過ぎる。この結果、制動時に於ける
上記ロータの振れや熱変形に対する上記パッドの追従性
が悪化し、制動時に発生する振動や騒音が大きくなり易
くなる。この為に従来から、上記ピストンの数を増やし
た場合に、アウタ側のパッドとインナ側のパッドとをそ
れぞれ複数ずつに分割する事が行なわれている。この場
合には、アウタ側ボディとインナ側ボディとに、それぞ
れ複数ずつ(4個所ずつ)のパッド保持部を設ける必要
がある。この場合に於いて、図8に示す様に、互いに別
体のアウタ側ボディ3とインナ側ボディ4とを結合して
成るキャリパ5の場合には、これら両ボディ3、4にシ
リンダ及びパッド保持部を形成する作業が特に面倒にな
る事はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、精度並びに
剛性の向上等を目的として、キャリパを一体型とした場
合には、一体型のキャリパのアウタボディ部及びインナ
ボディ部に、それぞれ複数ずつのシリンダ及びパッド保
持部を形成する作業が面倒になり、得られる対向ピスト
ン型ディスクブレーキのコストが嵩んでしまう。本発明
の対向ピストン型ディスクブレーキは、この様な事情に
鑑みて発明したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の対向ピストン型
ディスクブレーキは、キャリパと、アウタシリンダ及び
インナシリンダと、複数のピストンと、複数のパッドと
を備える。このうちのキャリパは、互いに一体に結合さ
れたアウタボディ部及びインナボディ部を有し、車輪と
共に回転するロータを挟んで設けられている。又、上記
アウタシリンダ及びインナシリンダは、上記アウタボデ
ィ部及びインナボディ部に、互いに対向する状態で、そ
れぞれ複数ずつ設けられている。又、上記各ピストン
は、上記各シリンダ内に、油密に且つ上記ロータの軸方
向に関する変位自在に嵌装されている。又、上記各パッ
ドは、上記ロータの軸方向に関する変位を自在として支
持されている。
【0008】特に、本発明の対向ピストン型ディスクブ
レーキに於いては、上記キャリパとは別体でこのキャリ
パに対しねじ止め固定された複数のカートリッジを備え
る。そして、上記各パッドは、これら各カートリッジに
設けられた保持部に支持されている。又、好ましくは、
請求項2に記載した様に、外径側係止溝と、内径側係止
溝と、ダストブーツとを備えたものとする。このうちの
外径側係合溝は、上記各カートリッジの一部で上記各保
持部と上記各シリンダとの間部分の内周面に形成された
ものとする。又、上記内径側係合溝は、上記各ピストン
の先端部で上記各シリンダから突出した部分の外周面に
形成されたものとする。更に、上記ダストブーツは、上
記外径側係止溝と上記内径側係止溝とにそれぞれの両端
部を係止した弾性材製のものとする。更に好ましくは、
請求項3に記載した様に、上記ダストブーツの外径側端
部で上記外径側係止溝に係止する部分の軸方向片面に全
周に亙って形成した突条を、上記キャリパのインナボデ
ィ部又はアウタボディ部に突き当てる。
【0009】
【作用】上述の様に構成する本発明の対向ピストン型デ
ィスクブレーキの場合、カートリッジに複数の保持部を
形成する作業を、このカートリッジをキャリパにねじ止
め固定する以前に行なう事で、上記各保持部の形成作業
を容易に行なえる。又、上記キャリパのアウタボディ部
及びインナボディ部にそれぞれ複数ずつのアウタシリン
ダ及びインナシリンダを形成する作業を、上記カートリ
ッジをねじ止め固定する以前に行なう事で、これら各シ
リンダの形成作業を、広いスペースを利用して、容易に
行なえる。又、請求項2に記載した好ましい構造によれ
ば、シリンダ部とピストンとの摺動部への異物侵入防止
を図る為のダストブーツを装着する為の外径側係止溝の
形成作業を容易に行なえる。更に、請求項3に記載した
好ましい構造を採用すれば、上記キャリパのアウタボデ
ィ部及びインナボディ部とカートリッジの合わせ面を通
じての上記摺動部への異物侵入防止を、面倒な加工を要
する事なく、確実に行なえる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1〜7は、本発明の実施の形態
の1例を示している。本例の対向ピストン型ディスクブ
レーキ1aを構成するキャリパ5aは、鉄系合金、或は
アルミニウム合金等の金属材料を鋳造(ダイキャスト成
形を含む)する事により、全体を一体に造ったもので、
側面から見た形状が円弧形で、径方向から見た形状が矩
形枠状である。この様なキャリパ5aは、それぞれ側面
から見た形状が円弧形であるアウタボディ部6の円周方
向両端部とインナボディ部7の円周方向両端部とを、そ
れぞれ連結部8a、8bにより連結して成る。そして、
これらアウタボディ部6とインナボディ部7と連結部8
a、8bとにより四周を囲まれた部分を、ロータ2の一
部を進入させる為の制動用空間9としている。
【0011】上述の様なキャリパ5aのアウタボディ部
6及びインナボディ部7には、それぞれアウタシリンダ
10a、10bとインナシリンダ11a、11bとを、
それぞれ4個所ずつ、合計8個所設けている。本例の場
合、上記ロータ2の周方向に関して両端部に設けたアウ
タシリンダ10aとインナシリンダ11aとを比較的小
径にし、同じく中央部に設けたアウタシリンダ10bと
インナシリンダ11bとを比較的大径にしている。又、
上記アウタボディ部6とインナボディ部7とで互いに対
向する部分に形成したアウタシリンダ10a、10bと
インナシリンダ11a、11bとは、互いに同径且つ同
心にしている。
【0012】この様なアウタシリンダ10a、10b及
びインナシリンダ11a、11bには、それぞれアウタ
ピストン12a、12b及びインナピストン13a、1
3bを油密に嵌装すると共に、各シリンダ10a、10
b、11a、11bの奥部に圧油を給排自在としてい
る。先ず、油密に嵌装する為に、これら各シリンダ10
a、10b、11a、11bの内周面開口寄り部分に係
止したシールリングを上記各ピストン12a、12b、
13a、13bの外周面に摺接させている。又、上記各
シリンダ10a、10b、11a、11bの奥部に圧油
を給排する為に、上記アウタボディ部6及びインナボデ
ィ部7の内部に通油孔14a、14bを形成し、これら
各通油孔14a、14bの中間部を、上記各シリンダ1
0a、10b、11a、11bの奥部に開口させてい
る。車両への設置状態で上端部となる上記各通油孔14
a、14bの一端部(図1〜3の右端部)はブリーダス
クリュー15、15により塞ぎ、同じく下端部となる他
端部(図1〜3の左端部)同士は連通管16により互い
に連通させている。又、インナボディ部7の中間部に設
けた給排口17を、このインナボディ部7内に設けた通
油孔14bの中間部に通じさせている。車両への設置状
態では、図1〜3に示した塞ぎ栓18を取り外して、上
記給排口17にブレーキホースの端部を接続し、このブ
レーキホースから上記各シリンダ10a、10b、11
a、11bへの圧油の給排を自在とする。
【0013】又、前記キャリパ5aのアウタボディ部6
及びインナボディ部7の、互いに対向する内側面には、
このキャリパ5aとは別体のカートリッジ19、19
を、ねじ止め固定している。これら各カートリッジ1
9、19は、それぞれ上記キャリパ5aと同じ金属材に
より、厚肉板状に形成している。上記各カートリッジ1
9、19は、それぞれの外側面(互いに反対側の面)を
上記アウタボディ部6及びインナボディ部7の内側面に
突き当てた状態で、それぞれ前記ロータ2の円周方向両
端部で内径側、外径側2個所ずつ、合計4個所ずつを、
ボルト20a、20bにより、上記アウタボディ部6及
びインナボディ部7に対し結合固定している。
【0014】上記各ボルト20a、20bのうち、上記
ロータ2の外周縁よりも径方向内側に位置する内径側の
ボルト20a、20aは、上記アウタボディ部6及びイ
ンナボディ部7を挿通した状態で、上記各カートリッジ
19、19に形成したねじ孔に螺合し、更に緊締してい
る。これに対して、上記ロータ2の外周縁よりも径方向
外側に位置する外径側のボルト20b、20bは、図6
に示す様に、上記アウタボディ部6、インナボディ部7
及び上記各カートリッジ19、19を挿通した状態で、
スリーブ21に形成したねじ孔に螺合し、更に緊締して
いる。上記各カートリッジ19、19は、この様に、そ
れぞれの4隅部に螺合或は挿通したボルト20a、20
bにより、上記キャリパ5aのアウタボディ部6及びイ
ンナボディ部7に対し固定している。上記外径側の4個
所位置に設けた、合計4本のスリーブ21、21及び8
本のボルト20b、20bは、上記アウタボディ部6及
びインナボディ部7に対し上記各カートリッジ19、1
9を支持固定する他、これらアウタボディ部6とインナ
ボディ部7との間隔が開く事を防止して、上記キャリパ
5aの剛性を向上させる役目も果たす。
【0015】上記各カートリッジ19、19には、それ
ぞれ2枚ずつのパッド22a、22bを、上記ロータ2
の軸方向(図1、5の表裏方向、図2、3、6の上下方
向、図4の左右方向)の変位自在に支持している。この
為に、上記各カートリッジ19、19の一部で前記アウ
タシリンダ10a、10b及びインナシリンダ11a、
11bに整合する部分に、保持部23a、23bを、上
記各カートリッジ19、19から凹む状態で形成してい
る。言い換えれば、これら各保持部23a、23aは、
上記ロータ2の外径側に開口した凹部としている。それ
ぞれが裏板24a、24bの片面にライニング25a、
25bを添着して成る、上記各パッド22a、22b
は、それぞれの裏板24a、24bを上記各保持部23
a、23bに摺動自在に内嵌する事により、上記各カー
トリッジ19、19に対し支持している。尚、上記各カ
ートリッジ19、19毎に2枚ずつ支持するパッド22
a、22bのうち、前記小径のアウタシリンダ及びイン
ナシリンダ10a、11aに対向する部分に支持したパ
ッド22a、22aは比較的小さいものとし、前記大径
のアウタシリンダ及びインナシリンダ10b、11bに
対向する部分に支持したパッド22b、22bは比較的
大きいものとしている。
【0016】又、図示の例では、上記各パッド22a、
22bの裏板24a、24bの一部に、上記ロータ2の
径方向外方に突出する突片26、26を形成し、これら
各突片26、26に形成したガイド孔27、27に、ガ
イドピン28を挿通している。これら各ガイドピン28
の両端部は、それぞれ前記アウタボディ部6及びインナ
ボディ部7に対し支持している。上記各ガイドピン28
を設ける事により、上記各パッド22a、22bが上記
各保持部23a、23bの外径側開口部から抜け出る事
を防止している。又、上記各ガイドピン28と上記各パ
ッド22a、22bの裏板24a、24bの外周縁部と
の間に、板ばねであるアンチラトルスプリング29を設
けて、上記各保持部23a、23b内で上記各パッド2
2a、22bががたつく事を防止している。
【0017】更に、前記各カートリッジ19、19の外
端部(互いに反対側の端部)で前記アウタシリンダ10
a、10b及びインナシリンダ11a、11bに整合す
る部分に、それぞれ円孔30a、30bを形成して、こ
れら各シリンダ10a、10b、11a、11bと上記
各保持部23a、23bとを連通させている。そして、
これら各シリンダ10a、10b、11a、11bに嵌
装した、前記アウタ側、インナ側各ピストン12a、1
2b、13a、13bの先端部を、上記各円孔30a、
30b内に位置させると共に、これら各ピストン12
a、12b、13a、13bの先端面を、上記各パッド
22a、22bを構成する各裏板24a、24bの裏面
に突き当てている。
【0018】そして、上記各円孔30a、30bの内周
縁と上記ピストン12a、12b、13a、13bの先
端部外周面との間に、それぞれゴムの如きエラストマー
等の弾性材製のダストブーツ31a、31bを掛け渡し
ている。この為に、上記各カートリッジ19、19の外
側面の一部で上記各円孔30a、30bの内端側開口周
縁部に係止段部32a、32bを形成している。上記各
カートリッジ19、19を前記アウタ、インナ各ボディ
部6、7に支持固定した状態で、上記各係止段部32
a、32bのこれら各ボディ部6、7の内側面とにより
3方を囲まれる部分が、上記各ダストブーツ31a、3
1bの外周縁部を係止する為の外径側係合溝となる。こ
れに対して、上記各ピストン12a、12bの先端部で
上記各シリンダ10a、10b、11a、11bから突
出した部分の外周面に、上記各ダストブーツ31a、3
1bの内周縁部を係止する為の内径側係止溝33a、3
3bを形成している。
【0019】上記各ダストブーツ31a、31bは、そ
れぞれの外周縁部に形成した外径側係止部34a、34
bを、上記各係止段部32a、32bを含んで構成する
外径側係止溝に係止し、それぞれの内周縁部に形成した
内径側係止部35a、35bを上記各内径側係止溝33
a、33bに、それぞれ全周に亙って係止している。特
に、上記各外径側係止部34a、34bの軸方向片面に
は、図7に示す様に、全周に亙って突条36a、36b
を形成しており、これら各突条36a、36bを前記キ
ャリパ5aのインナボディ部7又はアウタボディ部6の
内側面に弾性的に突き当てている。尚、図7に示した2
通りの構造のうち、(A)に示した第1例の構造は、上
記外径側係止部34a、34bに添着した、金属製で断
面L字形の補強リング37を、上記各係止段部32a、
32bに嵌合固定したものである。これに対して(B)
に示した第2例の構造は、これら各係止段部32a、3
2bを含んで構成する上記外径側係止溝の開口部の幅を
凹部に比べて狭くして、軸方向に肉厚に形成した上記外
径側係止部34a、34bを、上記外径側係止溝内に装
着したものである。
【0020】上述の様に構成する本発明の対向ピストン
型ディスクブレーキは、図1に示す様に、上記キャリパ
5aのインナボディ部7の内周面に設けた取付面38、
38を、懸架装置に設けた取付部40に突き当て、この
インナボディ部7を外径側から内径側に挿通した1対の
取付ボルト39、39により、上記取付部40に結合固
定する。
【0021】制動を行なう場合には、前記給排口17か
ら送り込んだ圧油を、前記各通油孔14a、14b、前
記連通管16を介して、前記各シリンダ10a、10
b、11a、11bに送り込む。この結果、これら各シ
リンダ10a、10b、11a、11b内に嵌装された
前記各ピストン12a、12b、13a、13bがこれ
ら各シリンダ10a、10b、11a、11bから押し
出され、前記各パッド22a、22bを前記ロータ2の
外径側側面に向け押し付ける。この結果、このロータ2
の両側面と上記各パッド22a、22bを構成する前記
各ライニング25a、25bとが摩擦し合って、制動を
行なう。
【0022】特に、本例の対向ピストン型ディスクブレ
ーキ1aの場合には、上記各パッド22a、22bを支
持する為に、前記キャリパ5aと別体のカートリッジ1
9、19を使用している。これら各カートリッジ19、
19に前記各保持部23a、23bを形成する作業は、
これら各カートリッジ19、19を上記キャリパ5aに
ねじ止め固定する以前に行なう事で容易に行なえる。
又、このキャリパ5aを構成する前記アウタボディ部6
及びインナボディ部7にそれぞれ複数ずつのアウタシリ
ンダ10a、10b及びインナシリンダ11a、11b
を形成する作業は、上記各カートリッジ19、19を上
記キャリパ5aにねじ止め固定する以前に行なう事で、
広いスペースを利用して、容易に行なえる。この為、各
部の加工作業を容易にできて、コスト低減を図れる。
【0023】又、図示の例の場合には、上記各シリンダ
10a、10b、11a、11bと上記各ピストン12
a、12b、13a、13bとの摺動部への異物侵入防
止を図る為のダストブーツ31a、31bを装着する為
の外径側係止溝の形成作業を容易に行なえる。即ち、上
記各カートリッジ19、19を上記キャリパ5aに結合
固定する以前に、前記各係止段部32a、32bを加工
する事で、上記各カートリッジ19、19を上記キャリ
パ5aに結合固定すると同時に上記外径側係止溝を形成
できる。従って、この外径側係止溝の形成作業の面から
もコスト低減を図れる。
【0024】更に図示の例の場合には、上記各ダストブ
ーツ31a、31bの外径側係止部34a、34bに前
記突条36a、36bを形成し、上記各カートリッジ1
9、19を上記キャリパ5aに結合固定するのに伴って
上記各突条36a、36bを前記アウタボディ部6及び
インナボディ部7の内側面に弾性的に突き当てている。
この為、上記キャリパ5aのアウタボディ部6及びイン
ナボディ部7と上記各カートリッジ19、19の合わせ
面を通じての上記摺動部への異物侵入防止を、面倒な加
工を要する事なく、確実に行なえる。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、優れた制動能力を有する対向ピストン型デ
ィスクブレーキのコスト低減を図って、自動車の制動能
力の向上、延ては安全性の向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を、インナ側から見
た状態で示す正面図。
【図2】一部を切断して図1の上方から見た図。
【図3】図1のA−A断面図。
【図4】同B−B断面図。
【図5】図3のC−C断面図。
【図6】図2のD部拡大図。
【図7】ダストブーツ端部のシール構造の2例を示す、
図4のE部拡大図。
【図8】従来から知られている対向ピストン型ディスク
ブレーキの1例を示す斜視図。
【符号の説明】
1、1a 対向ピストン型ディスクブレーキ 2 ロータ 3 アウタ側ボディ 4 インナ側ボディ 5、5a キャリパ 6 アウタボディ部 7 インナボディ部 8a、8b 連結部 9 制動用空間 10a、10b アウタシリンダ 11a、11b インナシリンダ 12a、12b アウタピストン 13a、13b インナピストン 14a、14b 通油孔 15 ブリーダスクリュー 16 連結管 17 給排口 18 塞ぎ栓 19 カートリッジ 20a、20b ボルト 21 スリーブ 22a、22b パッド 23a、23b 保持部 24a、24b 裏板 25a、25b ライニング 26 突片 27 ガイド孔 28 ガイドピン 29 アンチラトルスプリング 30a、30b 円孔 31a、31b ダストブーツ 32a、32b 係止段部 33a、33b 内径側係止溝 34a、34b 外径側係止部 35a、35b 内径側係止部 36a、36b 突条 37 補強リング 38 取付面 39 取付ボルト 40 取付部
フロントページの続き Fターム(参考) 3J058 AA48 AA53 AA66 AA70 AA73 AA77 AA84 AA87 BA61 CA50 CC36 CC82 DC02 DC18 FA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪と共に回転するロータを挟んで設け
    られた、互いに一体に結合されたアウタボディ部及びイ
    ンナボディ部を有するキャリパと、これらアウタボディ
    部及びインナボディ部に、互いに対向する状態で設けら
    れた、それぞれ複数ずつのアウタシリンダ及びインナシ
    リンダと、これら各シリンダ内に油密に且つ上記ロータ
    の軸方向に関する変位自在に嵌装された複数のピストン
    と、この軸方向に関する変位を自在として支持された複
    数のパッドとを備えた対向ピストン型ディスクブレーキ
    に於いて、上記キャリパとは別体でこのキャリパに対し
    ねじ止め固定された複数のカートリッジを備え、上記各
    パッドは、これら各カートリッジに設けられた保持部に
    支持されている事を特徴とする対向ピストン型ディスク
    ブレーキ。
  2. 【請求項2】 上記各カートリッジの一部で上記各保持
    部と上記各シリンダとの間部分の内周面に形成された外
    径側係止溝と、上記各ピストンの先端部でこれら各シリ
    ンダから突出した部分の外周面に形成された内径側係止
    溝と、この内径側係止溝と上記外径側係止溝とにそれぞ
    れの両端部を係止した弾性材製のダストブーツとを備え
    た対向ピストン型ディスクブレーキ。
  3. 【請求項3】 上記ダストブーツの外径側端部で上記外
    径側係止溝に係止する部分の軸方向片面に全周に亙って
    形成した突条を、上記キャリパのインナボディ部又はア
    ウタボディ部に突き当てた、請求項2に記載した対向ピ
    ストン型ディスクブレーキ。
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