JP2002242963A - フローティングキャリパ型ディスクブレーキ - Google Patents

フローティングキャリパ型ディスクブレーキ

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JP2002242963A
JP2002242963A JP2001039462A JP2001039462A JP2002242963A JP 2002242963 A JP2002242963 A JP 2002242963A JP 2001039462 A JP2001039462 A JP 2001039462A JP 2001039462 A JP2001039462 A JP 2001039462A JP 2002242963 A JP2002242963 A JP 2002242963A
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caliper
rotor
lid
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hole
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JP2001039462A
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Yukio Iwata
幸雄 岩田
Yutaka Nishikawa
裕 西川
Jiyungo Masuda
淳吾 増田
Kenji Ono
健司 大野
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Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量化の為にキャリパ13をアルミニウム合
金とした場合でも、キャリパ爪14の剛性を十分に確保
し、且つ、シリンダ部16の内周面の仕上加工を可能に
する。 【解決手段】 上記キャリパ爪14は、ロータの周方向
に関する一端と他端との間で上記シリンダ部16を覆
い、且つ上記キャリパ13に設けた1対のガイド孔の底
部を上記キャリパ爪14に連続して一体に形成された補
強部26、26とする事により、剛性の大きな形状にす
る。このシリンダ部16の底部を、キャリパ13と別体
の蓋体30により油密に塞ぐ。このシリンダ部16の内
周面の仕上加工は、この蓋体30の装着以前に、このシ
リンダ部16の底部側から工具を差し込む事により行な
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るフローティン
グキャリパ型ディスクブレーキは、自動車の制動を行な
う為に利用するもので、本発明はこの様なディスクブレ
ーキのコスト上昇を抑えつつ軽量化を図るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の制動を行なう為のディスクブレ
ーキとして従来から、図7〜8に示す様な構造のものが
使用されている。この図7〜8に示したディスクブレー
キは、制動時にロータ1に対しキャリパ2を変位させ
る、フローティングキャリパ型と呼ばれるもので、特開
昭55−123029号公報に記載されたものである。
このフローティングキャリパ型ディスクブレーキは、車
輪(図示せず)と共に回転するロータ1の一側に隣接さ
せる状態で設けるサポート3を、このサポート3の下部
に設けた取付孔4、4を介して車体(図示せず)に固定
する。このサポート3には上記キャリパ2を、上記ロー
タ1の軸方向に変位可能に支持している。又、上記サポ
ート3の一部で、上記ロータ1の周方向に離隔した位置
に、前後1対の回入側、回出側両係合部5、6を設けて
いる。これら各係合部5、6は、上記ロータ1の外周部
を、図7の上下方向に跨ぐ様に先端がU字形に屈曲して
おり、これら両係合部5、6にパッド7、7の両端部
を、上記ロータ1の軸方向の摺動可能に係合させてい
る。又、上記パッド7、7を跨ぐ様な状態で、シリンダ
部8とキャリパ爪9とを有する上記キャリパ2を配設
し、上記シリンダ部8に、インナ側(図7の下側)のパ
ッド7を上記ロータ1に対して押圧するピストン10を
内蔵している。
【0003】制動を行なう場合には、上記シリンダ部8
内に圧油を送り込み、上記ピストン10により上記イン
ナ側のパッド7を、上記ロータ1の内側面に、図7の下
から上に押し付ける。すると、この押し付け力の反作用
として上記キャリパ2が、図7の下方に変位し、上記キ
ャリパ爪9がアウタ側(図7の上側)のパッド7を、上
記ロータ1の外側面に押し付ける。この結果、このロー
タ1が内外両側面側から強く挟持されて、制動が行なわ
れる。
【0004】尚、このロータ1の円周方向に関して、上
記キャリパ爪9の中央部にはくびれ部11を形成して、
このキャリパ爪9を二股状に形成している。この理由
は、上記シリンダ部8の内周面の仕上加工を施す際に、
このシリンダ部8内に工具を差し込める様にする為であ
る。即ち、上記キャリパ2を造るのに従来から、鉄を鋳
造する事により凡その形状を有する素材を造った後、必
要個所に切削等の仕上加工を施している。上記シリンダ
部8に関しては、切削加工によりその内径を所望寸法に
加工して内周面を平滑に仕上げている。この様な切削の
為の工具を上記シリンダ部8内に差し込める様にすべ
く、上記くびれ部11を形成している。
【0005】上述の様に、従来から一般的に実施されて
いるディスクブレーキの場合には、キャリパ2を鋳鉄製
としていたが、懸架装置を構成するばねよりも車輪側に
存在する部分の重量である、所謂ばね下荷重を軽減して
燃費性能、走行性能、乗り心地性能等の各種性能を向上
させるべく、キャリパをアルミニウム合金、マグネシウ
ム合金等の軽合金製とする事が研究されている。この様
にキャリパを軽合金製とする技術として従来から、特開
平7−174169号公報、特公昭59−18580号
公報、実開平5−57460号公報に記載されたもの等
が知られている。
【0006】このうちの特開平7−174169号公報
に記載された従来技術は、アルミニウム合金製のキャリ
パ内に補強材を鋳ぐるんで、このキャリパの軽量化と剛
性確保との両立を図っている。又、特公昭59−185
80号公報に記載された従来技術は、アルミニウム合金
製のキャリパの各部の寸法を規制する事により、このキ
ャリパの軽量化と剛性確保との両立を図っている。更
に、実開平5−57460号公報に記載された従来技術
は、容積が嵩むシリンダ部を設けた内半部をアルミニウ
ム合金で造り、剛性が要求されるキャリパ爪を含む外半
部を鋳鉄で造り、これら両半部同士を、電食を防止する
為のスペーサを介して結合している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した各公報に記載
された従来技術のうち、特開平7−174169号公報
に記載されたものは、補強材を必要とする分コストが嵩
むだけでなく、この補強材を鋳型の内部で位置決めする
事が難しく、安定した品質を得る事は難しいものと考え
られる。又、特公昭59−18580号公報に記載され
たものは、キャリパの剛性確保の面からは根本的な解決
法とは言えず、大型化する事なくこのキャリパに十分な
剛性を持たせる事は難しいものと考えられる。更に、実
開平5−57460号公報に記載されたものは、キャリ
パ全体がアルミニウム合金製ではないので、必ずしも十
分な軽量化を図れず、しかも内半部と外半部とを結合固
定する為のボルトや電食防止の為のスペーサが必要にな
る分、コストが嵩む事が避けられない。本発明のフロー
ティングキャリパ型ディスクブレーキは、この様な不都
合を何れも解消すべく発明したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフローティング
キャリパ型ディスクブレーキは、前述の従来から知られ
ているフローティングキャリパ型ディスクブレーキと同
様に、サポートと、インナパッドと、キャリパと、キャ
リパ爪と、アウタパッドと、シリンダ部と、ピストンと
を備える。このうちのサポートは、車輪と共に回転する
ロータのインナ側(車両幅方向の中央寄り側)に隣接し
て車体に固定する。又、上記インナパッドは、裏板の片
面で上記ロータの内側面(車両幅方向の中央側の面)に
対向する面にライニングを添設して成り、このロータの
軸方向に変位可能として上記サポートに支持されてい
る。又、上記キャリパは、上記ロータの軸方向に変位可
能として上記サポートに支持されている。又、上記キャ
リパ爪は、上記キャリパの外端部に設けられてその内側
面を上記ロータの外側面(車両幅方向の外寄りの面)に
対向させている。又、上記アウタパッドは、裏板の片面
で上記ロータの外側面に対向する面にライニングを添設
して成り、このロータの外側面に対向する上記キャリパ
爪に支持されている。又、上記シリンダ部は、上記キャ
リパ内にこのロータの軸方向に設けられている。更に、
上記ピストンは、上記シリンダ部に油密に嵌装されてお
り、このシリンダ部内への圧油の供給に基づいて、上記
ロータに向け押し出し自在とされている。そして、上記
ピストンの押し出しに伴い、このピストン及び上記キャ
リパ爪により上記インナパッド及びアウタパッドを上記
ロータの両側面に押し付ける事で制動を行なう様に構成
している。
【0009】特に、本発明のフローティングキャリパ型
ディスクブレーキに於いては、上記キャリパは軽合金製
である。又、上記キャリパ爪は、上記ロータの周方向に
関する一端と他端との間で上記シリンダ部を覆った形状
を有する。又、上記アウタパッドは、上記キャリパ爪の
内側面に支持されている。又、上記キャリパの内端部で
上記シリンダ部の底部となる底板部分は、この部分に形
成されてこのシリンダ部の内外を連通させる通孔を、上
記キャリパと別体の蓋体により油密に塞いで成る。又、
上記キャリパは上記サポートに対して、このサポートの
ロータ回入側端部とロータ回出側端部とでこのロータの
外周縁よりも径方向外方に延出した部分にそれぞれの基
端部を支持固定し、このロータを跨ぐ位置にまで突出し
た1対のガイドピンを、上記キャリパのロータ回入側端
部とロータ回出側端部とにそれぞれ設けた1対のガイド
孔に挿入する事により支持されている。更に、これら1
対のガイド孔の底部は、上記キャリパ爪と連続して一体
に形成された補強部としている。
【0010】
【作用】上述の様に構成する本発明のフローティングキ
ャリパ型ディスクブレーキは、部品点数を増大させた
り、或は製造作業を面倒にしたりする事なく、十分な軽
量化を図れる。この為、十分なばね下荷重の低減を図れ
るフローティングキャリパ型ディスクブレーキを、低コ
ストで実現できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1〜6は、本発明の実施の形態
の1例を示している。本発明のフローティングキャリパ
型ディスクブレーキは、サポート3aと、インナパッド
12と、キャリパ13と、キャリパ爪14と、アウタパ
ッド15と、シリンダ部16と、ピストン17とを備え
る。
【0012】このうちのサポート3aは、厚肉鋼板等の
素材にプレス加工或は鍛造加工等の塑性加工を施す事に
より、或は鉄系合金を鋳造する事により、一体に造られ
たもので、パッド支承部18とキャリパ支承部19とを
有する。この様なサポート3aは、車輪と共に回転する
ロータ1の内側面に対向する部分に配置されて、上記パ
ッド支承部18の内径側端部(図1、3の下端部)に形
成したねじ孔20、20に螺合・緊締した図示しないボ
ルトにより、やはり図示しない懸架装置に対し支持固定
される。
【0013】上記パッド支承部18には上記インナパッ
ド12を、上記ロータ1の軸方向(図1、3の表裏方
向、図2の上下方向、図4〜6の左右方向)の変位自在
に支持している。上記インナパッド12は、裏板22a
の片面(図2の上面、図5の左側面)で上記ロータ1の
内側面に対向する面にライニング23aを添設して成る
もので、このうちの裏板22aの一部で上記ロータの回
転方向に関する両端部、即ちロータ回入側端部とロータ
回出側端部とを、上記パッド支承部18に支持してい
る。この支持部の構造に就いては、従来から広く知られ
ているディスクブレーキの場合と同様である。
【0014】又、上記キャリパ支承部19には、アルミ
ニウム合金等の軽合金を鋳造する事により一体に造られ
た前記キャリパ13を、やはり上記ロータ1の軸方向に
変位可能に支持している。この為に、上記サポート3a
の外径側端部(図1、3、4の上端部)で上記ロータ1
の回転方向に関して両端部、即ちロータ回入側端部とロ
ータ回出側端部とに位置し、且つ、このロータ1の外周
縁よりも径方向外方に突出した部分に、1対のガイドピ
ン21、21の基端部(図2の下端部、図4の右端部)
を支持固定している。そして、これら両ガイドピン2
1、21の先端部(図2の上端部)を、上記ロータ1を
跨ぐ位置にまで突出させている。そして、上記両ガイド
ピン21、21の先半部を、上記キャリパ13の一部で
上記ロータ1の回転方向に関して両端部、即ちロータ回
入側端部とロータ回出側端部とに形成した1対のガイド
孔24、24に、摺動自在に挿入している。
【0015】この構成により、上記キャリパ13を上記
サポート3aに対して、上記ロータ1の軸方向の変位自
在に支持している。尚、上記両ガイドピン21、21の
基端部(図2の下端部、図4の右端部)外周面と上記キ
ャリパ13の一部で上記各ガイド孔24、24の開口周
縁部との間には、伸縮自在なブーツ25、25を装着し
て、これら各ガイド孔24、24の内周面と上記各ガイ
ドピン21、21の外周面との摺接部に異物が入り込む
のを防止している。
【0016】上述の様にして、上記サポート3aに支持
されたキャリパ13には前記キャリパ爪14と前記シリ
ンダ部16とを、それぞれ一体に設けている。このうち
のキャリパ爪14は、上記キャリパ13の外端部に設け
られており、その内側面を上記ロータ1の外側面に対向
させている。本発明のフローティングキャリパ型ディス
クブレーキを構成するキャリパ13の場合に、上記キャ
リパ爪14は、上記ロータ1の回転方向に関する一端と
他端との間で上記シリンダ部16を覆った形状として、
軽合金製のキャリパ爪14の剛性確保を図っている。
【0017】この為に図示の例では、上記ロータ1の径
方向に関して上記キャリパ爪14の内周縁の形状を直線
状に形成している。同時に、上記ロータ1の回転方向に
関する上記キャリパ爪14の幅W14を、前述の図7〜8
に示した従来構造の場合よりも大きくして、このキャリ
パ爪14の剛性をより向上させる様にしている。本発明
のフローティングキャリパ型ディスクブレーキの場合に
は、前記サポート3aに対する上記キャリパ13の支持
構造を前述の様に工夫している為、上記キャリパ爪14
の幅W14を大きくしても、フローティングキャリパ型デ
ィスクブレーキ全体としての幅が大きくなる事はない。
【0018】更に、上記キャリパ13のロータ回転方向
両端部に設けた前記1対のガイド孔24、24の底部
(図3の鎖線α、αで囲まれた部分)を補強部26、2
6としている。これら各補強部26、26は、上記キャ
リパ爪14と連続して一体に形成され、このキャリパ爪
14の剛性をより一層向上させている。
【0019】一方、上記キャリパ爪14の内側面には、
前記アウタパッド15を支持している。このアウタパッ
ド15は、裏板22bの片面で上記ロータ1の外側面に
対向する面にライニング23bを添設して成り、このロ
ータ1の外側面に対向する部分に支持されている。この
為に図示の例では、上記裏板22bの他面2個所位置に
係止凸部27、27を形成し、これら両係止凸部27、
27を、上記キャリパ爪14の内側面に形成した係止凹
部28、28に嵌合している。従って、上記アウタパッ
ド15は上記キャリパ爪14の内側面に、制動時に加わ
るトルクの支承自在に支持された状態となる。
【0020】又、前記シリンダ部16は、前記キャリパ
13の内半部の内部に、上記ロータ1の軸方向に設けら
れている。特に、本発明のフローティングキャリパ型デ
ィスクブレーキの場合には、上記シリンダ部16の底部
となるべき上記キャリパ13の内端部には、円形でこの
シリンダ部16よりも少し小径の通孔29を、このシリ
ンダ部16の内外を連通させる状態で形成している。そ
して、この通孔29を、上記キャリパ13と別体の蓋体
30により油密に塞いでいる。
【0021】この蓋体30は、上記キャリパ13と同材
質(アルミニウム合金)製で、厚肉円板状に形成すると
共に、外周面の外端部に外向フランジ状の鍔部31を、
全周に亙って形成している。この様な蓋体30の外径
は、この鍔部31を外れた部分では上記通孔29の内径
よりも僅かに小さいが、この鍔部31の外径はこの通孔
29の内径よりも大きく、上記シリンダ部16の内径よ
りも僅かに小さい。又、上記蓋体30のうちで上記鍔部
31よりも内方に位置する部分の中間部外周面には係止
溝32を、全周に亙って形成している。更に、上記蓋体
30の内部には、上記シリンダ部16内に圧油を給排す
る為の給排口33と、このシリンダ部16内に入り込ん
だ空気を排出する為のエア抜き孔34とを形成してい
る。このエア抜き孔34の一端開口部には、エア抜き作
業時にこの開口部を開閉する為のブリーダスクリュ 3
5を螺着している。又、上記エア抜き孔34の他端は、
上記鍔部31の外周面に開口している。
【0022】上述の様な蓋体30は、上記シリンダ部1
6の底部に設けた通孔29内に、油密に装着する。この
装着作業は、この蓋体30をこのシリンダ部16内に、
ロータ1側の開口部から、上記鍔部31を後側にして挿
入する事により行なう。挿入作業に先立って、上記係止
溝32にOリング36を装着しておき、このOリング3
6を、この係止溝32の底面と上記通孔29の内周面と
の間で弾性的に挟持する。この結果、この通孔29の内
周面と上記蓋体30の外周面との間の油密が確保され
る。又、この蓋体30の端部で上記通孔29から突出し
た部分の外周縁部分複数個所を径方向外方に塑性変形さ
せる事によりかしめ部37、37を形成し、上記蓋体3
0が上記通孔29から上記シリンダ部16側に抜け出な
い様にしている。又、この蓋体30がこの通孔29から
反対側に抜け出る事は、上記鍔部31により防止され
る。従って、上記蓋体30は前記キャリパ13の内端部
に、上記通孔29を油密に塞いで固定された状態とな
る。この状態で、上記エア抜き孔34の他端開口は、使
用時に上部に位置する部分に存在する様に、上記キャリ
パ13に対する上記蓋体30の取付位相を規制する。
【0023】更に、上記シリンダ部16内には、前記ピ
ストン17を、油密に嵌装している。この為に、このシ
リンダ部16の中間部内周面に形成した係止溝38にシ
ールリング39を係止し、このシールリング39の内周
縁を上記ピストン17の外周面に摺接させている。又、
このピストン17の先端部外周面と上記シリンダ部16
の開口周縁部との間には伸縮自在なベローズ40を設け
て、このシリンダ部16の内周面と上記ピストン17の
外周面との間に存在する摺接部に異物が入り込むのを防
止している。
【0024】上述の様に構成する本発明のフローティン
グキャリパ型ディスクブレーキにより制動を行なう際に
は、上記蓋体30に設けた給排口33を通じて上記シリ
ンダ部16内に圧油を送り込み、上記ピストン17によ
り前記インナパッド12を前記ロータ1の内側面に(図
2の上方に、図4〜5の左方に)押し付ける。すると、
この押し付け力の反作用として上記キャリパ13が、図
2の下方、図4〜5の右方に変位し、前記キャリパ爪1
4が前記アウタパッド15を、上記ロータ1の外側面に
押し付ける。この結果、このロータ1が内外両側面側か
ら強く挟持されて、制動が行なわれる。
【0025】この様にして行なわれる制動の際に上記キ
ャリパ爪14には、図2の上方、図4〜5の左方に向く
強い力が加わる。本発明のフローティングキャリパ型デ
ィスクブレーキの場合には、上記キャリパ爪14を含む
キャリパ13全体を、鋼に比べて剛性が低いアルミニウ
ム合金により造っているが、上記キャリパ爪14の形状
を工夫しているので、このキャリパ爪14の剛性は十分
に確保できる。この為、制動時に於けるこのキャリパ爪
14の弾性変形量は所定以内に抑えられ、ブレーキペダ
ルの踏み込み量に応じた制動力を得られる。
【0026】この様に、上記キャリパ爪14に十分な剛
性を持たせるべく、このキャリパ爪14の形状を工夫し
ても、前記シリンダ部16の内周面を所望の寸法並びに
性状に仕上げる作業は、容易に行なえる。即ち、本発明
のフローティングキャリパ型ディスクブレーキの場合に
は、図6に示す様に、別体に造られたキャリパ13の本
体部分と蓋体30とを結合して、底部が塞がれた上記シ
リンダ部16としている。この蓋体30により塞ぐ以前
の状態でこのシリンダ部16内には、その底部から工具
を差し込み自在である。従って、上記キャリパ爪14の
側から工具を差し込めなくても、上記シリンダ部16の
仕上加工を容易に行なえる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、部品点数を増大させたり、或は製造作業を
面倒にしたりする事なく、十分な軽量化を図れる。この
為、十分なばね下荷重の低減を図れるフローティングキ
ャリパ型ディスクブレーキを低コストで実現できる。
又、蓋体の取付位置を変えるのみで、自動車の左右に同
種の部品(キャリパの本体部分の素材共通化を含む)を
使用できるので、量産効果による低コスト化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す、自動車への
組み付け状態で幅方向中央側から見た正面図。
【図2】同じく図1の上方から見た図。
【図3】同じく自動車への組み付け状態で幅方向外側か
ら見た背面図。
【図4】同じく図1の、左方から見た図。
【図5】同じく図1のA−A断面図。
【図6】キャリパの本体部分と蓋体とを取り出して組立
前の状態で示す断面図。
【図7】従来構造の1例を、図2と同方向から見た状態
で示す部分切断面図。
【図8】図7のB−B断面図。
【符号の説明】
1 ロータ 2 キャリパ 3、3a サポート 4 取付孔 5 回入側係合部 6 回出側係合部 7 パッド 8 シリンダ部 9 キャリパ爪 10 ピストン 11 くびれ部 12 インナパッド 13 キャリパ 14 キャリパ爪 15 アウタパッド 16 シリンダ部 17 ピストン 18 パッド支承部 19 キャリパ支承部 20 ねじ孔 21 ガイドピン 22a、22b 裏板 23a、23b ライニング 24 ガイド孔 25 ブーツ 26 補強部 27 係止凸部 28 係止凹部 29 通孔 30 蓋体 31 鍔部 32 係止溝 33 給排口 34 エア抜き孔 35 ブリーダスクリュ 36 Oリング 37 かしめ部 38 係止溝 39 シールリング 40 ベローズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 淳吾 東京都中央区日本橋小網町19番5号 曙ブ レーキ工業株式会社内 (72)発明者 大野 健司 東京都中央区日本橋小網町19番5号 曙ブ レーキ工業株式会社内 Fターム(参考) 3J058 AA48 AA53 AA63 AA77 AA83 AA87 BA68 CC23 CC25 CC37 EA08 FA01 GA92

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪と共に回転するロータに隣接して車
    体に固定されるサポートと、このロータの両側に配置さ
    れた1対のパッドと、このサポートに支持されてこのロ
    ータの軸方向に変位可能なキャリパと、このキャリパの
    外端部に設けられたキャリパ爪と、このキャリパのシリ
    ンダ部内に嵌装されたピストンとを備え、このピストン
    の押し出しに伴い、このピストン及び上記キャリパ爪に
    より上記1対のパッドを上記ロータの両側面に押し付け
    て制動を行なうフローティングキャリパ型ディスクブレ
    ーキに於いて、上記キャリパは軽合金製であり、その内
    端部に上記シリンダ部の内外を連通させる通孔が形成さ
    れると共に、この通孔は蓋体により油密に塞がれてお
    り、上記キャリパ爪は上記ロータの周方向に関する一端
    と他端との間で上記シリンダ部を覆った形状を有し、上
    記ロータよりも車両幅方向の中央寄り側で且つこのロー
    タの外周縁よりも径方向外方に延出した上記サポートの
    ロータ回入側端部とロータ回出側端部とにそれぞれの基
    端部が固定された1対のガイドピンを、上記キャリパの
    ロータ回入側端部とロータ回出側端部とに設けられた1
    対のガイド孔に挿入する事により、上記キャリパをロー
    タ軸方向に変位可能に支持し、上記1対のガイド孔の底
    部は、上記キャリパ爪と連続して一体に形成されている
    事を特徴とするフローティングキャリパ型ディスクブレ
    ーキ。
  2. 【請求項2】 蓋体の内部に、シリンダ内に入り込んだ
    空気を抜く為の通孔を設けると共に、この通孔の両端
    を、この蓋体の外周面で使用時に上部に位置する部分と
    この蓋体の外側面とにそれぞれ開口させた、請求項1に
    記載したフローティングキャリパ型ディスクブレーキ。
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