JP7384744B2 - 対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパ - Google Patents

対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパ Download PDF

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Description

本発明は、対向ピストン型ディスクブレーキ装置を構成するキャリパに関する。
自動車や自動二輪車の制動を行うために、ディスクブレーキ装置が広く使用されている。ディスクブレーキ装置による制動時には、車輪とともに回転するロータの軸方向両側に配置された1対のパッドを、ピストンによりロータの軸方向両側面に押し付ける。このようなディスクブレーキ装置として、従来から各種構造のものが知られているが、ロータの軸方向両側にピストンを備える対向ピストン型ディスクブレーキ装置は、安定した制動力を得られることから、近年使用例が増えている。
対向ピストン型ディスクブレーキ装置は、車輪とともに回転するロータを径方向外側から覆うように配置され、車体に固定されるキャリパと、該キャリパに対し軸方向の移動を可能に支持され、ロータの軸方向両側に配置される1対のパッドとを備える。
自動車用のディスクブレーキ装置を構成するキャリパは、ロータの軸方向内側に配置されるインナボディと、ロータの軸方向外側に配置されるアウタボディと、ロータの外周縁よりも径方向外側に配置され、インナボディの周方向両外側の端部とアウタボディの周方向両外側の端部とを連結する、回入側連結部及び回出側連結部とを有する。
インナボディは、ロータに対向する軸方向外側面に開口したインナシリンダ部を有しており、該インナシリンダ部には、インナピストンが嵌装されている。また、インナボディは、インナシリンダ部の周方向両外側に、キャリパを車体に固定するための1対の取付ボス部を有している。アウタボディは、ロータに対向する軸方向内側面に開口したアウタシリンダ部を有しており、該アウタシリンダ部には、アウタピストンが嵌装されている。
制動時には、インナシリンダ部及びアウタシリンダ部のそれぞれに、マスターシリンダからブレーキオイルが送り込まれる。これにより、インナシリンダ部に嵌装したインナピストンを軸方向に押し出し、インナボディに支持したパッドを、ロータの軸方向内側面に押し付ける。同様に、アウタシリンダ部に嵌装したアウタピストンを軸方向に押し出し、アウタボディに支持したパッドを、ロータの軸方向外側面に押し付ける。この結果、ロータが、1対のパッドにより軸方向両側から強く挟持され、車両の制動が行われる。
制動時には、インナ、アウタ両ピストンにより、1対のパッドをロータの軸方向両側面に押し付ける反作用として、インナ、アウタ両ボディに、軸方向に互いに離れる方向の力が加わる。このため、キャリパの剛性が十分でないと、これらインナ、アウタ両ボディが軸方向に互いに離れる方向に弾性変形し、所期の制動力が得られなくなる可能性がある。また、キャリパの剛性が十分でない場合には、制動時に、アウタボディがインナボディに対してロータの回転方向に変位するように弾性変形し、振動や騒音を発生させる可能性がある。
このような事情に鑑みて、たとえば特表2012-514166号公報(特許文献1)には、インナボディの軸方向内側面を、帯状のリブにより軸方向内側から覆う構造が開示されている。具体的には、特表2012-514166号公報に記載の従来構造では、帯状のリブを、インナボディに備えられた1対の取付ボス部に周方向に架け渡すように設け、該帯状のリブにより、インナボディに備えられた2つのインナシリンダ部の底部全体を軸方向内側から覆っている。このような構成を有する従来構造では、インナボディの剛性の向上を図れる。このため、所期の制動力を得る面で有利になるとともに、振動や騒音の発生を抑える面で有利になる。
特表2012-514166号公報
ディスクブレーキ装置は、車両のうちで懸架装置を構成するバネよりも路面側に設けられるため、いわゆるバネ下荷重となる。このため、ディスクブレーキ装置を構成するキャリパには、車両の燃費性能や走行性能の向上を目的として、軽量化を図ることが求められているが、特表2012-514166号公報に記載された従来構造では、帯状のリブの径方向幅を、周方向の全長にわたり、インナシリンダ部の底部の直径とほぼ同じ大きさとしており、キャリパの軽量化を図る面からは未だ改良の余地がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、重量の増大を抑えつつ、剛性を確保できる、対向ピストン型ディスクブレーキ用のキャリパを提供することを目的とする。
本発明の対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパは、第1ボディと、第2ボディと、連結部とを備える。
前記第1ボディは、少なくとも1個以上の第1シリンダ部と、前記第1シリンダ部の周方向両外側に配置され、それぞれに径方向に貫通したボルト挿通孔が形成された1対の取付ボス部と、をそれぞれ有し、車輪とともに回転するロータの軸方向一方側に配置される。
前記第2ボディは、少なくとも1個以上の第2シリンダ部を有しており、前記ロータの軸方向他方側に配置される。
前記連結部は、前記ロータの外周縁よりも径方向外側に配置され、前記第1ボディと前記第2ボディとを軸方向に連結する。
本発明の対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパにおいては、前記第1ボディの軸方向一方側の側面のうち、少なくとも一方(回入側又は/及び回出側)の周方向外側部に、それぞれが周方向に伸長しかつ互いに径方向に離隔して配置された、少なくとも2本以上のサイドリブを備える。
前記サイドリブのそれぞれは、前記取付ボス部と、該取付ボス部の周方向内側に隣接配置された前記第1シリンダ部の底部とを、周方向に連結する。
本発明を、自動車用の対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパに適用する場合には、軸方向一方側が、車両の幅方向中央側である軸方向内側に相当し、軸方向他方側が、車両の幅方向外側である軸方向外側に相当する。このため、前記第1ボディがインナボディに、前記第1シリンダ部がインナシリンダ部にそれぞれ相当し、前記第2ボディがアウタボディに、前記第2シリンダ部がアウタシリンダ部にそれぞれ相当する。
これに対し、本発明を、自動二輪車用の対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパに適用する場合には、軸方向一方側が、車両の幅方向外側(車輪から遠い側)である軸方向外側に相当し、軸方向他方側が、車両の幅方向中央側(車輪に近い側)である軸方向内側に相当する。このため、前記第1ボディがアウタボディに、前記第1シリンダ部がアウタシリンダ部にそれぞれ相当し、前記第2ボディがインナボディに、前記第2シリンダ部がインナシリンダ部にそれぞれ相当する。
本発明の一態様にかかる対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパは、互いに径方向に離隔して配置された2本以上の前記サイドリブのうち、1本のサイドリブの内部に、ブレーキオイルを通過させる連通路を有するものとすることができる。
本発明の一態様にかかる対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパは、互いに径方向に離隔して配置された2本以上の前記サイドリブのうち、少なくとも1本、好ましくは2本のサイドリブを、前記取付ボス部の径方向端部に連結することができる。
本発明の一態様にかかる対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパは、径方向に隣接配置された1対の前記サイドリブを、互いに非平行に配置することができる。
この場合には、互いに非平行に配置された前記サイドリブのそれぞれを、前記取付ボス部の周方向内側に隣接配置された前記第1シリンダ部の中心軸に近づく方向に伸長させることができる。
本発明の一態様にかかる対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパは、前記第1ボディを、周方向に離隔して配置された2個以上の前記第1シリンダ部を有するとともに、前記第1シリンダ部のそれぞれの底部を軸方向一方側から覆う、センタリブを有するものとし、前記センタリブの周方向外側の端部と、前記サイドリブのそれぞれの周方向内側の端部とを、周方向につなげることができる。
本発明の一態様にかかる対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパは、前記センタリブの径方向内側面と、互いに径方向に離隔して配置された2本以上の前記サイドリブのうち、最も径方向内側に配置されたサイドリブの径方向内側面とを、径方向外側が凸となるように湾曲した同一の部分円筒面上に配置することができる。
本発明の一態様にかかる対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパは、前記センタリブの径方向外側面と、互いに径方向に離隔して配置された2本以上の前記サイドリブのうち、最も径方向外側に配置されたサイドリブの径方向外側面とを、周方向に直線状に伸長した同一の平坦面上に配置することができる。
本発明によれば、重量の増大を抑えつつ、剛性を確保できる、対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパを実現できる。
図1は、実施の形態の1例にかかる対向ピストン型ディスクブレーキ装置を径方向外側から見た平面図である。 図2は、実施の形態の第1例にかかる対向ピストン型ディスクブレーキ装置から1対のパッドを省略し、軸方向内側から見た図である。 図3は、実施の形態の第1例にかかる対向ピストン型ディスクブレーキ装置を、1対のパッドを省略して示す斜視図である。 図4は、実施の形態の第1例にかかる対向ピストン型ディスクブレーキ装置から1対のパッドを省略し、回出側から見た図である。 図5は、実施の形態の第2例にかかる対向ピストン型ディスクブレーキ装置から1対のパッドを省略して径方向外側からみた平面図である。 図6は、実施の形態の第2例を示す、図2に相当する図である。 図7は、実施の形態の第2例を示す、図3に相当する図である。 図8は、実施の形態の第2例を示す、図4に相当する図である。 図9は、実施の形態の第2例を示す、図6のA-A線断面図である。 図10は、実施の形態の第3例を示す、図5に相当する図である。 図11は、実施の形態の第3例を示す、図2に相当する図である。 図12は、実施の形態の第3例を示す、図3に相当する図である。 図13は、実施の形態の第3例を示す、図4に相当する図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1~図4を用いて説明する。
本例の対向ピストン型ディスクブレーキ装置1は、自動車用として用いられるもので、キャリパ2と、1対のパッド3(インナパッド及びアウタパッド)とを備えている。
本明細書及び特許請求の範囲で、「軸方向」、「周方向」及び「径方向」とは、特に断らない限り、円板状のロータ4(図1参照)の軸方向、周方向及び径方向をいう。また、周方向内側とは、対向ピストン型ディスクブレーキ装置1の周方向中央側をいい、周方向外側とは、対向ピストン型ディスクブレーキ装置1の周方向両側をいう。また、回入側とは、周方向外側のうち、車両の前進時の状態で車輪とともに回転するロータ4が、キャリパ2の内側に入り込む側を言い、回出側とは、周方向外側のうち、ロータ4がキャリパ2の外側に抜け出す側をいう。また、本例の対向ピストン型ディスクブレーキ装置1を構成する各部に関して、軸方向内側とは、特許請求の範囲の軸方向一方側に相当し、車両の幅方向中央側をいい、軸方向外側とは、特許請求の範囲の軸方向他方側に相当し、車両の幅方向外側をいう。
キャリパ2は、ロータ4を径方向外側から覆うように配置され、1対のパッド3を、軸方向(図1の上下方向、図2の表裏方向、図4の左右方向)に移動可能に支持するものであり、アルミニウム合金などの軽合金や鉄系合金製の素材に、鍛造加工などを施すことにより一体に成形されている。
キャリパ2は、軸方向視で略弓形状を有しており、ロータ4を軸方向両側から挟むように配置されたインナボディ5及びアウタボディ6と、インナ、アウタ両ボディ5、6の周方向両外側の端部同士を軸方向に連結する回入側、回出側各連結部7、8と、インナ、アウタ両ボディ5、6の周方向中間部同士を軸方向に連結する中間連結部(センターブリッジ)9とを備えている。
インナボディ5は、第1ボディに相当し、ロータ4の軸方向内側に配置されている。インナボディ5は、2個のインナシリンダ部10a、10bと、1対(2個)の取付ボス部11a、11bとを備えている。
2個のインナシリンダ部10a、10bは、第1シリンダ部に相当し、周方向に離隔して配置されている。インナシリンダ部10a、10bのそれぞれは、有底円筒状に構成され、内部に略円柱状のシリンダ空間を有している。インナシリンダ部10a、10bのそれぞれは、インナボディ5の周方向中間部に配置されており、ロータ4に対向するインナボディ5の軸方向外側面に開口している。インナボディ5の軸方向内側面には、有底円筒状であるインナシリンダ部10a、10bの外郭形状の一部が現れている。具体的には、インナボディ5の軸方向内側面には、インナシリンダ部10a、10bを構成する筒部12a、12bの軸方向内側の端部及び円形状の底部13a、13bが現れている。インナシリンダ部10a、10bには、図示しないインナピストンを軸方向に関する変位を可能に嵌装している。
インナボディ5は、インナシリンダ部10a、10bの内部(奥部)のそれぞれに、ブレーキオイル(圧油)を給排するための、通油部14a、14b、14cをさらに有している。インナボディ5の軸方向内側面には、部分円筒状である通油部14a、14b、14cの外郭形状が現れている。通油部14a、14b、14cのそれぞれは、内部に、ブレーキオイルを通過させるための連通路を備えている。
通油部14aは、回入側に配置されたインナシリンダ部10aの軸方向内側部から周方向外側(回入側)に向けて伸長している。通油部14aの内部に備えられた連通路のうち、周方向内側の開口部は、インナシリンダ部10aの内部に開口しており、周方向外側の開口部には、略U字形状の連結管15が接続されている。これにより、インナボディ5に備えられた連通路と、アウタボディ6に備えられた連通路とが連通している。
通油部14bは、回出側に配置されたインナシリンダ部10bの軸方向内側部から周方向外側(回出側)に向けて伸長している。通油部14bの内部に備えられた連通路のうち、周方向内側の開口部は、インナシリンダ部10bの内部に開口しており、周方向外側の開口部は、ブリーダスクリュ16により塞がれている。
通油部14cは、2個のインナシリンダ部10a、10bの軸方向内側部同士の間に備えられており、周方向に伸長している。通油部14cの内部に備えられた連通路は、インナシリンダ部10a、10bのそれぞれの内部に開口している。
1対の取付ボス部11a、11bは、インナシリンダ部10a、10bの周方向両外側に配置されている。このため、1対の取付ボス部11a、11bは、インナボディ5の周方向両外側部に配置されている。取付ボス部11a、11bのそれぞれは、略円筒形状を有しており、内部に径方向に貫通したボルト挿通孔17a、17bが形成されている。キャリパ2は、ボルト挿通孔17a、17bを径方向外側から挿通した図示しないボルトを利用して、車体の懸架装置を構成するナックルに対し、直接固定するか又は図示しないアダプタを介して固定される。このため、取付ボス部11a、11bのそれぞれの径方向内側の端面は、座面として機能し、本例のキャリパ2は、ラジアルマウント式のキャリパとなる。
インナボディ5の軸方向内側面には、合計4本のサイドリブ18a、18b、19a、19bと、1本のセンタリブ20とが備えられている。本例では、インナボディ5の周方向両外側部に、サイドリブ18a、18b、19a、19bを2本ずつ備えており、インナボディ5の周方向中間部にセンタリブ20を備えている。サイドリブ18a、18b、19a、19b及びセンタリブ20は、他の部分に比べて肉厚が大きくなった(軸方向内側に向けて盛り上がった)厚肉部である。このため、インナボディ5は、サイドリブ18a、18b、19a、19b及びセンタリブ20のそれぞれが設けられた部分で、肉厚が増大し、剛性が向上している。
2本のサイドリブ18a、18bは、インナボディ5の軸方向内側面のうち、回入側(図1~図3の左側)の周方向外側部に備えられている。サイドリブ18a、18bは、それぞれ周方向に伸長しており、径方向に互いに離隔して配置されている。別な言い方をすれば、2本のサイドリブ18a、18b同士の間には、軸方向に凹んだ除肉部21aが備えられている。2本のサイドリブ18a、18bは、回入側に配置された取付ボス部11aと、該取付ボス部11aの周方向内側に隣接配置されたインナシリンダ部10aの底部13aとを、周方向に連結している。
本例では、サイドリブ18a、18bのそれぞれは、周方向の全長にわたり中実状で、略矩形柱状に構成されている。サイドリブ18a、18bは、互いにほぼ同じ径方向幅を有している。サイドリブ18a、18bのうち、径方向外側に配置されたサイドリブ18aの径方向幅は、周方向の全長にわたりほぼ一定であるのに対し、径方向内側に配置されたサイドリブ18bの径方向幅は、周方向内側に向かうほどわずかに小さくなっている。サイドリブ18a、18bのそれぞれの径方向幅は、取付ボス部11aに連結された周方向外側部で最も大きくなっている。
サイドリブ18a、18bのうち、径方向外側に配置されたサイドリブ18aは、回入側に配置された取付ボス部11aの径方向外側の端部(図2の上端部)と、インナシリンダ部10aの筒部12aの軸方向内側部及び底部13aの外周縁部のうちの径方向中間部とを、周方向に連結している。また、サイドリブ18aの周方向内側部の径方向外側部は、通油部14aの径方向内側部につながっている。これに対し、径方向内側に配置されたサイドリブ18bは、回入側に配置された取付ボス部11aの径方向内側の端部(図2の下端部)と、インナシリンダ部10aの筒部12aの軸方向内側部及び底部13aの外周縁部のうちの径方向内寄り部分とを、周方向に連結している。また、サイドリブ18a、18bのそれぞれの周方向内側の端部は、径方向に互いにつながっている。
回入側に配置された2本のサイドリブ18a、18bは、互いに非平行に配置されている。言い換えれば、径方向内側に配置されたサイドリブ18bは、径方向外側に配置されたサイドリブ18aに対し傾斜しており、2本のサイドリブ18a、18b間の傾斜角度は、10°~60°程度、より好ましくは20°~50°程度となっている。このため、2本のサイドリブ18a、18bと取付ボス部11aとにより三方を囲まれた除肉部21aは、軸方向視で略三角形状を有している。ただし、サイドリブ18a、18bのそれぞれの周方向外側の端部と取付ボス部11aとの連結部、および、サイドリブ18a、18bの周方向内側の端部同士の連結部には、応力集中を防止するための面取り部を備えているため、除肉部21aの3つの隅角部は、円弧状に湾曲している。
サイドリブ18a、18bのそれぞれは、インナシリンダ部10aの中心軸O10aに近づく方向に伸長している。より具体的には、径方向外側に配置されたサイドリブ18aの中心線は、インナシリンダ部10aの中心軸O10a上もしくはその近傍を通過し、径方向内側に配置されたサイドリブ18bの中心線は、インナシリンダ部10aの中心軸O10aよりも径方向内側を通過する。
取付ボス部11aの径方向外側の端部と、インナシリンダ部10aの中心軸O10aとの、取付ボス部11aの座面(径方向内側の端面)からの径方向高さはほぼ同じであるため、径方向外側に配置されたサイドリブ18aは周方向に直線状に伸長している。また、サイドリブ18aの径方向外側面は、平坦面状に構成されており、取付ボス部11aの径方向外側の端面と、同一の平坦面上に位置している。
これに対し、取付ボス部11aの径方向内側の端部は、インナシリンダ部10aの中心軸O10aよりも、取付ボス部11aの座面からの径方向高さが低いため、径方向内側に配置されたサイドリブ18bは、周方向内側に向かうほど、取付ボス部11aの座面からの径方向高さが高くなる方向に傾斜している。特に本例では、サイドリブ18bは、径方向外側が凸となるように円弧状に湾曲したアーチ形状を有している。このため、サイドリブ18bの径方向内側面は、径方向外側が凸となるように湾曲した部分円筒面である。
2本のサイドリブ19a、19bは、インナボディ5の軸方向内側面のうち、回出側(図1~図3の右側)の周方向外側部に備えられている。サイドリブ19a、19bは、それぞれ周方向に伸長しており、径方向に互いに離隔して配置されている。別な言い方をすれば、2本のサイドリブ19a、19b同士の間には、軸方向に凹んだ除肉部21bが備えられている。2本のサイドリブ19a、19bは、回出側に配置された取付ボス部11bと、該取付ボス部11bの周方向内側に隣接配置されたインナシリンダ部10bの底部13bとを、周方向に連結している。
本例では、サイドリブ19a、19bのそれぞれは、周方向の全長にわたり中実状で、略矩形柱状に構成されている。サイドリブ19a、19bは、互いにほぼ同じ径方向幅を有している。サイドリブ19a、19bのうち、径方向外側に配置されたサイドリブ19aの径方向幅は、周方向の全長にわたりほぼ一定であるのに対し、径方向内側に配置されたサイドリブ19bの径方向幅は、周方向内側に向かうほどわずかに小さくなっている。サイドリブ19a、19bのそれぞれの径方向幅は、取付ボス部11bに連結された周方向外側部で最も大きくなっている。
サイドリブ19a、19bのうち、径方向外側に配置されたサイドリブ19aは、回出側に配置された取付ボス部11bの径方向外側の端部(図2の上端部)と、インナシリンダ部10bの筒部12bの軸方向内側部及び底部13bの外周縁部のうちの径方向中間部とを、周方向に連結している。また、サイドリブ19aの周方向内側部の径方向外側部は、通油部14bの径方向内側部につながっている。これに対し、径方向内側に配置されたサイドリブ19bは、回出側に配置された取付ボス部11bの径方向内側の端部(図2の下端部)と、インナシリンダ部10bの筒部12bの軸方向内側部及び底部13bの外周縁部のうちの径方向内寄り部分とを、周方向に連結している。また、サイドリブ19a、19bのそれぞれの周方向内側の端部は、径方向に互いにつながっている。
回出側に配置された2本のサイドリブ19a、19bは、互いに非平行に配置されている。言い換えれば、径方向内側に配置されたサイドリブ19bは、径方向外側に配置されたサイドリブ19aに対し傾斜しており、2本のサイドリブ19a、19b間の傾斜角度は、10°~60°程度、より好ましくは20°~50°程度となっている。このため、2本のサイドリブ19a、19bと取付ボス部11bとにより三方を囲まれた除肉部21bは、軸方向視で略三角形状を有している。ただし、サイドリブ19a、19bのそれぞれの周方向外側の端部と取付ボス部11bとの連結部、および、サイドリブ19a、19bの周方向内側の端部同士の連結部には、応力集中を防止するための面取り部を備えているため、除肉部21bの3つの隅角部は、円弧状に湾曲している。
サイドリブ19a、19bのそれぞれは、インナシリンダ部10bの中心軸O10bに近づく方向に伸長している。より具体的には、径方向外側に配置されたサイドリブ19aの中心線は、インナシリンダ部10bの中心軸O10b上もしくはその近傍を通過し、径方向内側に配置されたサイドリブ19bの中心線は、インナシリンダ部10bの中心軸O10bより径方向内側を通過する。
取付ボス部11bの径方向外側の端部と、インナシリンダ部10bの中心軸O10bとの、取付ボス部11bの座面(径方向内側の端面)からの径方向高さはほぼ同じであるため、径方向外側に配置されたサイドリブ19aは周方向に直線状に伸長している。また、サイドリブ19aの径方向外側面は、平坦面状に構成されており、取付ボス部11bの径方向外側の端面と、同一の平坦面上に位置している。
これに対し、取付ボス部11bの径方向内側の端部は、インナシリンダ部10bの中心軸O10bよりも、取付ボス部11bの座面からの径方向高さが低いため、径方向内側に配置されたサイドリブ19bは、周方向内側に向かうほど、取付ボス部11bの座面からの径方向高さが高くなる方向に傾斜している。特に本例では、サイドリブ19bは、径方向外側が凸となるように円弧状に湾曲したアーチ形状を有している。このため、サイドリブ19bの径方向内側面は、径方向外側が凸となるように湾曲した部分円筒面である。
本例では、回入側に配置された2本のサイドリブ18a、18bと、回出側に配置された2本のサイドリブ19a、19bとを、キャリパ2の周方向中央部を中心とした対称形状としている。
1本のセンタリブ20は、インナボディ5の軸方向内側面の周方向中間部に備えられている。センタリブ20は、周方向に伸長しており、2個のインナシリンダ部10a、10bのそれぞれの底部13a、13bの径方向中間部を、周方向に横切るようにして、軸方向内側から覆っている。このため、インナシリンダ部10a、10bの底部13a、13bの径方向外側部及び径方向内側部は、センタリブ20によって覆われずに、該センタリブ20から径方向にそれぞれはみだしている。センタリブ20は、周方向の全長にわたり中実状で、略矩形平板状に構成されている。センタリブ20のうち、インナシリンダ部10aの底部13aを覆った部分には、インナシリンダ部10aの内部に連通した接続部22が備えられている。該接続部22には、図示しないマスターシリンダとの間にブレーキホースが接続される。
センタリブ20の径方向幅は、周方向の全長にわたりほぼ一定である。センタリブ20の径方向幅は、サイドリブ18a、18b、19a、19bのそれぞれの径方向幅よりも大きく、インナシリンダ部10a、10bの底部13a、13bの直径よりも小さい。具体的には、センタリブ20の径方向幅は、サイドリブ18a、18b、19a、19bのそれぞれの径方向幅の2倍~5倍程度であり、インナシリンダ部10a、10bの底部13a、13bの直径の1/3倍~2/3倍程度である。
センタリブ20の周方向両外側の端部は、回入側に配置されたサイドリブ18a、18bのそれぞれの周方向内側の端部、及び、回出側に配置されたサイドリブ19a、19bのそれぞれの周方向内側の端部に、それぞれ周方向につながっている。センタリブ20の周方向外側の端部と、回入側に配置されたサイドリブ18a、18bのそれぞれの周方向内側の端部との境界位置は、図2中のX1で示す位置であり、センタリブ20の周方向外側の端部と、回出側に配置されたサイドリブ19a、19bのそれぞれの周方向内側の端部との境界位置は、図2中のX2で示す位置である。センタリブ20と、4本のサイドリブ18a、18b、19a、19bとは、それぞれの軸方向内側面が滑らかに(角部が存在しないように)つながっている。
センタリブ20は、径方向外側が凸となるように円弧状に湾曲したアーチ形状を有している。このため、センタリブ20の径方向外側面及び径方向内側面のそれぞれは、径方向外側が凸となるように円弧状に湾曲した部分円筒面である。本例では、センタリブ20の径方向内側面と、周方向両外側部の径方向内側部にそれぞれ配置された1対のサイドリブ18b、19bの径方向内側面とが、同一の部分円筒面上に配置されている。
なお、本例のキャリパ2の軸方向内側面には、合計4本のサイドリブ18a、18b、19a、19bと、1本のセンタリブ20とが備えられているが、次のような別の捉え方をすることもできる。すなわち、キャリパ2の軸方向内側面には、1対の取付ボス部11a、11b同士を周方向に連結し、2個のインナシリンダ部10a、10bのそれぞれの底部13a、13bを軸方向内側から覆う、1本の帯状のリブが備えられており、該帯状リブの周方向両外側部に、略三角形状の除肉部21a、21bが形成されていると捉えることもできる。このような捉え方をした場合には、帯状のリブの周方向両外側部が、1対のサイドリブ18a、18b及び1対のサイドリブ19a、19bから構成され、帯状のリブの周方向中間部が、センタリブ20から構成される。
対向ピストン型ディスクブレーキ装置1の組立状態では、ロータ4の軸方向内側に配置されるパッド3を、インナボディ5に対して軸方向に移動可能に支持する。このために、インナボディ5には、軸方向外側面の周方向両外側部に、それぞれ軸方向に張り出したインナ側張出部23(図3参照)を設けている。また、1対のインナ側張出部23のそれぞれの径方向内側部に、周方向内側に向けて突出した図示しないインナ側係合凸部を設けている。
アウタボディ6は、第2ボディに相当し、ロータ4の軸方向外側に配置されている。アウタボディ6は、2個のアウタシリンダ部24a、24bを備えている。なお、図示は省略するが、アウタボディ6についても、軸方向外側面を覆う1ないし複数のリブを備えている。
2個のアウタシリンダ部24a、24bは、第2シリンダ部に相当し、周方向に離隔して配置されている。アウタシリンダ部24a、24bのそれぞれは、アウタボディ6の周方向中間部に配置されており、ロータ4に対向するアウタボディ6の軸方向内側面に開口している。アウタボディ6の軸方向外側面には、有底円筒状であるアウタシリンダ部24a、24bの外郭形状の一部が現れている。アウタシリンダ部24a、24bのそれぞれには、図示しないアウタピストンを軸方向に関する変位を可能に嵌装している。回入側のアウタシリンダ部24aは、回入側のインナシリンダ部10aと同軸上に配置されており、回出側のアウタシリンダ部24bは、回出側のインナシリンダ部10bと同軸上に配置されている。
対向ピストン型ディスクブレーキ装置1の組立状態では、ロータ4の軸方向外側に配置されるパッド3を、アウタボディ6に対して軸方向に移動可能に支持する。このために、アウタボディ6には、軸方向外側面の周方向両外側部に、それぞれ軸方向に張り出したアウタ側張出部25(図3参照)を設けている。また、1対のアウタ側張出部25のそれぞれの径方向内側部に、周方向内側に向けて突出した図示しないアウタ側係合凸部を設けている。
回入側、回出側両連結部7、8は、ロータ4の外周縁よりも径方向外側に配置されており、インナボディ5の周方向両外側の端部とアウタボディ6の周方向両外側の端部とを軸方向に連結している。具体的には、回入側連結部7は、インナボディ5の回入側の周方向外側の端部とアウタボディ6の回入側の周方向外側の端部とを、軸方向に連結しており、回出側連結部8は、インナボディ5の回出側の周方向外側の端部とアウタボディ6の回出側の周方向外側の端部とを、軸方向に連結している。回入側、回出側両連結部7、8は、ロータ4の外周縁に沿って円弧状に湾曲しており、所定の隙間を介して、ロータ4を径方向外方から覆う。インナ、アウタ両ボディ5、6と回入側、回出側両連結部7、8とにより四周を囲まれた部分は、径方向に貫通する、平面視略矩形状の開口部26となっている。
中間連結部9は、矩形板状に構成されており、ロータ4の外周縁よりも径方向外側に配置されている。中間連結部9は、周方向に関して回入側連結部7と回出側連結部8との間部分に配置されており、インナ、アウタ両ボディ5、6の周方向中間部同士を軸方向に連結している。より具体的には、中間連結部9は、1対のインナシリンダ部10a、10b及び1対のアウタシリンダ部24a、24bの周方向間部分に配置されている。中間連結部9は、開口部26を周方向に2分割している。
1対のパッド3のそれぞれは、ライニング(摩擦材)27と、ライニング27の裏面を支持した金属製の裏板(プレッシャプレート)28とから構成されている。
本例では、ロータ4の軸方向内側に配置されたパッド3(インナパッド)を、1対のインナ側張出部23同士の間に配置するとともに、該パッド3を構成する裏板28の径方向内側部の周方向両外側の端部を、1対のインナ側係合凸部に対し軸方向の移動を可能に係合させている。これにより、該パッド3を、インナボディ5に対して軸方向に移動可能に支持している。
また、ロータ4の軸方向外側に配置されたパッド3(アウタパッド)を、1対のアウタ側張出部25同士の間に配置するとともに、該パッド3を構成する裏板28の径方向内側部の周方向両外側の端部を、1対のアウタ側係合凸部に対し軸方向の移動を可能に係合させている。これにより、該パッド3を、アウタボディ6に対して軸方向に移動可能に支持している。
なお、図示は省略するが、1対のパッド3のそれぞれを構成する裏板28の周方向両外側面と、インナ側張出部23及びアウタ側張出部25のそれぞれの周方向内側面との間には、パッドクリップを介在させることもできる。本発明を実施する場合、インナ、アウタ両ボディ5、6に対する1対のパッド3の支持構造については、上述した構造に限定されず、従来から知られた各種構造を採用することができる。
以上のような本例の対向ピストン型ディスクブレーキ装置1の場合にも、制動時には、インナシリンダ部10a、10b及びアウタシリンダ部24a、24bのそれぞれに、マスターシリンダからブレーキオイルが送り込まれる。これにより、インナシリンダ部10a、10bのそれぞれに嵌装したインナピストンを軸方向に押し出し、インナボディ5に支持したパッド3を、ロータ4の軸方向内側面に押し付ける。同様に、アウタシリンダ部24a、24bのそれぞれに嵌装したアウタピストンを軸方向に押し出し、アウタボディ6に支持したパッド3を、ロータ4の軸方向外側面に押し付ける。この結果、ロータ4が、1対のパッド3により軸方向両側から強く挟持され、車両の制動が行われる。
特に本例の場合には、対向ピストン型ディスクブレーキ装置1を構成するラジアルマウント式のキャリパ2に関して、重量の増大を最小限に抑えつつ、剛性を確保できる。
[剛性を向上できる理由]
本例のキャリパ2では、インナボディ5の軸方向内側面の周方向両外側部に2本ずつ配置されたサイドリブ18a、18b、19a、19bのそれぞれにより、取付ボス部11a、11bとインナシリンダ部10a、10bの底部13a、13bとを周方向に連結している。このため、インナボディ5のうち、特にインナシリンダ部10a、10bの底部13a、13bの軸方向に関する剛性を向上することが可能になる。したがって、制動時に、インナシリンダ部10a、10bの底部13a、13bが、軸方向内側に弾性変形するのを抑制でき、インナボディ5とアウタボディ6とが軸方向に互いに離れる方向に弾性変形するのを抑制できる。したがって、本例の対向ピストン型ディスクブレーキ装置1によれば、所期の制動力を得ることができる。また、インナボディ5の周方向に関する剛性を向上することもできるため、制動時に、アウタボディ6がインナボディ5に対して、周方向(ロータ4の回転方向)に変位するように弾性変形するのを抑制でき、振動や騒音を抑制することもできる。
また、サイドリブ18a、18b、19a、19bのそれぞれと周方向につながったセンタリブ20により、インナシリンダ部10a、10bのそれぞれの底部13a、13bを軸方向内側から覆っている。このため、インナボディ5の軸方向及び周方向の剛性を向上することができる。特に、センタリブ20は、インナシリンダ部10a、10bの底部13a、13bの径方向中間部を、周方向に横切るように軸方向内側から覆っているため、制動時に、インナシリンダ部10a、10bの底部13a、13bが、軸方向内側に弾性変形するのを有効に抑制できる。
さらに、径方向に隣接配置された1対のサイドリブ18a、18bを互いに非平行に配置するとともに、径方向に隣接配置された1対のサイドリブ19a、19bを互いに非平行に配置し、サイドリブ18a、18b、19a、19bのそれぞれをインナシリンダ部10a、10bの中心軸O10a、O10bに近づく方向に伸長させている。このため、たとえば1対のサイドリブを互いに平行に配置した場合に比べて、インナボディ5のねじれ剛性を向上することができるとともに、インナシリンダ部10a、10bの底部13a、13bが、軸方向内側に弾性変形するのを抑制できる。
また、径方向外側に配置されたサイドリブ18a、19aのそれぞれの周方向外側の端部を、取付ボス部11a、11bの径方向外側の端部に連結するとともに、径方向内側に配置されたサイドリブ18b、19bのそれぞれの周方向外側の端部を、取付ボス部11a、11bの径方向内側の端部に連結している。取付ボス部11a、11bは、キャリパ2をナックルに固定した状態で、ボルト挿通孔17a、17bを挿通したボルトの頭部とナックル(又はアダプタ)との間で、径方向両側から挟持される。これにより、取付ボス部11a、11bの径方向外側の端部及び径方向内側の端部は、径方向中間部に比べて変形しにくいため、サイドリブ18a、18b、19a、19bの剛性の向上を図れる。したがって、インナボディ5の剛性を向上する面で有利になる。
[重量増大を抑えられる理由]
本例のキャリパ2では、周方向両外側に配置された2本のサイドリブ18a、18b同士、及び、2本のサイドリブ19a、19b同士を、径方向に離隔して配置することで、2本のサイドリブ18a、18bの間部分及び2本のサイドリブ19a、19bの間部分のそれぞれに、除肉部21a、21bを設けている。別な言い方をすれば、剛性の向上に十分に寄与しない部分には、サイドリブを設けずに、除肉部21a、21bを設けている。このため、キャリパ2の重量がいたずらに増加することを防止できる。
また、センタリブ20の径方向幅を、インナシリンダ部10a、10bのそれぞれの底部13a、13bの直径よりも小さくし、センタリブ20により、インナシリンダ部10a、10bの底部13a、13bの径方向中間部のみを覆っている。別な言い方をすれば、センタリブ20により、インナシリンダ部10a、10bの底部13a、13bの径方向外側部及び径方向内側部を覆わないようにしている。このため、センタリブ20を設けたことにより、キャリパ2の重量がいたずらに増加するのを防止できる。
この結果、本例の場合には、キャリパ2の重量の増大を最小限に抑えつつ、剛性を効果的に向上させることができる。
また、径方向外側に配置されたサイドリブ18a、19aのそれぞれの周方向外側の端部を、取付ボス部11a、11bの径方向外側の端部に連結するとともに、径方向内側に配置されたサイドリブ18b、19bのそれぞれの周方向外側の端部を、取付ボス部11a、11bの径方向内側の端部に連結している。このため、径方向に隣接配置された1対のサイドリブ18a、18b同士、及び、1対のサイドリブ19a、19b同士を径方向に離隔させつつ(除肉部21a、21bを設けつつ)、サイドリブ18a、18b、19a、19bのそれぞれの径方向厚さを確保することができる。したがって、キャリパ2の重量の増大を抑えつつ、剛性の確保を図る上で有利になる。
さらに、センタリブ20の径方向内側面と、インナボディ5の周方向両外側部の径方向内側部にそれぞれ配置されたサイドリブ18b、19bの径方向内側面とを、同一の部分円筒面上に配置している。このため、センタリブ20の径方向内側面と、サイドリブ18b、19bの径方向内側面との接続部に応力が集中することを抑制できる。
[実施の形態の第2例]
実施の形態の第2例について、図5~図9を用いて説明する。本例は、実施の形態の第1例の変形例であり、実施の形態の第1例の構造から通油部14a(図1~図3参照)及び連結管15(図1~図3参照)を省略した構成を有している。
このために、本例の対向ピストン型ディスクブレーキ装置1を構成するキャリパ2aは、インナボディ5aの回入側に配置された1対のサイドリブ18a、18bのうち、径方向外側に配置されたサイドリブ18aの内部に、ブレーキオイルを通過させるための連通路29(図9参照)を形成している。連通路29は、回入側に配置されたインナシリンダ部10aの内部に連通している。
連通路29は、サイドリブ18aを含むインナボディ5aの内部を、インナシリンダ部10a、10bのそれぞれを横切るように周方向に直線状に伸長した第1貫通孔31の一部と、サイドリブ18aを含むインナボディ5a及び回入側連結部7のそれぞれの内部を、軸方向外側に向かうほど周方向外側に向かう方向に斜めに伸長した第2貫通孔32の一部とにより構成されている。回入側に配置されたインナシリンダ部10aと、回出側に配置されたインナシリンダ部10bとは、第1貫通孔31の一部(先部)により、互いに連通している。
第2貫通孔32は、回入側連結部7の内部を軸方向に直線状に伸長した第3貫通孔33と、回入側連結部7及びアウタボディ6のそれぞれの内部を、軸方向外側に向かうほど周方向内側に向かう方向に斜めに伸長した第4貫通孔34と、アウタボディ6の内部を、アウタシリンダ部24a、24bのそれぞれを横切るように周方向に直線状に伸長した第5貫通孔35とを介して、アウタシリンダ部24a、24bに連通している。
また、センタリブ20aは、径方向内側面を、径方向外側が凸となるように円弧状に湾曲した部分円筒面としているのに対し、径方向外側面を、平坦面としている。特に本例では、センタリブ20aの径方向外側面と、周方向両外側部の径方向外側部にそれぞれ配置されたサイドリブ18a、19aの径方向外側面とを、同一の平坦面上に配置している。
以上のような構成を有する本例では、連通路29を、サイドリブ18aの内部に備えることで、インナボディ5aから、実施の形態の第1例の構造で備えていた通油部14a(図1~図3参照)を省略できるため、インナボディ5aの軽量化を図ることができる。また、キャリパ2aの内部に、第2貫通孔32~第4貫通孔34を形成することで、連結管15(図1~図3参照)を省略することもできるため、部品点数の低減及び軽量化を図ることができる。さらに、インナボディ5aの内部に形成した第1貫通孔31の一部(先部)により、回入側に配置されたインナシリンダ部10aと、回出側に配置されたインナシリンダ部10bとを互いに連通しているため、実施の形態の第1例の構造で備えていた通油部14c(図1~図3参照)を省略することもできる。
また、センタリブ20aの径方向外側面と、インナボディ5の周方向両外側部の径方向外側部にそれぞれ配置されたサイドリブ18a、19aの径方向外側面とを、同一の平坦面上に配置している。このため、センタリブ20aの径方向外側面と、サイドリブ18a、19aの径方向外側面との接続部に応力が集中することを抑制できる。また、センタリブ20aの径方向外側面を平坦面としているため、径方向外側面を部分円筒面とした場合に比べて、センタリブ20aの径方向幅を小さくすることができ、キャリパ2aの軽量化を図ることができる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第3例]
実施の形態の第3例について、図10~図13を用いて説明する。本例は、実施の形態の第2例の変形例であり、実施の形態の第2例の構造からさらに通油部14b(図5~図7等参照)を省略するとともに、アウタボディ6側のブリーダスクリュ16(図5、図7及び図8参照)を省略した構成を有している。
このために、本例の対向ピストン型ディスクブレーキ装置1を構成するキャリパ2bは、インナボディ5bの回出側に配置された1対のサイドリブ19a、19bのうち、径方向外側に配置されたサイドリブ19aの内部に、ブレーキオイルを通過させるための連通路30を形成している。連通路30は、回出側に配置されたインナシリンダ部10bの内部に連通しており、周方向外側の開口部がブリーダスクリュ16により塞がれている。また、インナボディ5b、回出側連結部8及びアウタボディ6に、複数の貫通孔を形成することにより、回出側のアウタシリンダ部24bからインナボディ5b側のブリーダスクリュ16までを連通している。
以上のような構成を有する本例では、連通路30を、サイドリブ19aの内部に備えることで、インナボディ5bから、実施の形態の第1例及び第2例の構造で備えていた通油部14b(図1~図3、図5~図7等参照)を省略できるため、インナボディ5bのさらなる軽量化を図ることができる。また、アウタボディ6側のブリーダスクリュ16も省略できるため、部品点数のさらなる低減を図れるとともに軽量化を図れる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例及び第2例と同じである。
実施の形態の各例の構造は、矛盾を生じない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。
実施の形態の各例では、インナボディの回入側の周方向外側部及び回出側の周方向外側部のそれぞれに2本ずつサイドリブを備えた構造を示したが、本発明を実施する場合に、サイドリブの配置及びその本数は、実施の形態の各例で示した構造に限定されない。たとえば本発明を実施する場合に、回入側の周方向外側部にのみ、又は、回出側の周方向外側部にのみサイドリブを設けることができる。また、回入側の周方向外側部に設けるサイドリブの本数、及び、回出側の周方向外側部に設けるサイドリブの本数は、2本に限定されず、3本以上とすることもできる。また、回入側の周方向外側部に設けるサイドリブの本数と、回出側の周方向外側部に設けるサイドリブの本数とを互いに異ならせることもできる。また、サイドリブの断面形状、サイドリブの径方向外側面及び径方向内側面の形状、並びに、サイドリブの伸長方向についても、実施の形態の構造に限定されず、適宜変更することができる。
本発明を実施する場合に、対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパは、たとえばアルミニウム合金などの材料により一体的に構成されたモノコック構造(一体構造)としても良いし、インナ側の部材とアウタ側の部材とをボルトにより連結した構造としても良い。また、インナシリンダ部及びアウタシリンダ部の数は、実施の形態で説明した2個に限定されず、1個でも良いし、3個以上としても良い。
本発明は、実施の形態の各例で説明したような自動車用の対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパに限らず、自動二輪車用の対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパに適用することもできる。この場合には、特許請求の範囲中、軸方向一方側が、車両の幅方向外側(車輪から遠い側)である軸方向外側に相当し、軸方向他方側が、車両の幅方向中央側(車輪に近い側)である軸方向内側に相当する。このため、前記第1ボディがアウタボディに、前記第1シリンダ部がアウタシリンダ部にそれぞれ相当し、前記第2ボディがインナボディに、前記第2シリンダ部がインナシリンダ部にそれぞれ相当する。
1 対向ピストン型ディスクブレーキ装置
2、2a、2b キャリパ
3 パッド
4 ロータ
5、5a、5b インナボディ
6 アウタボディ
7 回入側連結部
8 回出側連結部
9 中間連結部(センターブリッジ)
10a、10b インナシリンダ部
11a、11b 取付ボス部
12a、12b 筒部
13a、13b 底部
14a、14b、14c 通油部
15 連結管
16 ブリーダスクリュ
17a、17b ボルト挿通孔
18a、18b サイドリブ
19a、19b サイドリブ
20、20a センタリブ
21a、21b 除肉部
22 接続部
23 インナ側張出部
24a、24b アウタシリンダ部
25 アウタ側張出部
26 開口部
27 ライニング
28 裏板
29 連通路
30 連通路
31 第1貫通孔
32 第2貫通孔
33 第3貫通孔
34 第4貫通孔
35 第5貫通孔

Claims (8)

  1. 少なくとも1個以上の第1シリンダ部と、前記第1シリンダ部の周方向両外側に配置され、それぞれに径方向に貫通したボルト挿通孔が形成された1対の取付ボス部と、をそれぞれ有し、ロータの軸方向一方側に配置された第1ボディと、
    少なくとも1個以上の第2シリンダ部を有し、前記ロータの軸方向他方側に配置された第2ボディと、
    前記ロータの外周縁よりも径方向外側に配置され、前記第1ボディと前記第2ボディとを軸方向に連結する連結部と、を備え、
    前記第1ボディの軸方向一方側の側面のうち、少なくとも一方の周方向外側部には、それぞれが周方向に伸長しかつ互いに径方向に離隔して配置された、少なくとも2本以上のサイドリブが備えられており、
    前記サイドリブのそれぞれは、前記取付ボス部と、該取付ボス部の周方向内側に隣接配置された前記第1シリンダ部の底部とを、周方向に連結している、
    対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパ。
  2. 互いに径方向に離隔して配置された2本以上の前記サイドリブのうち、1本のサイドリブの内部には、ブレーキオイルを通過させる連通路を有する、請求項1に記載した対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパ。
  3. 互いに径方向に離隔して配置された2本以上の前記サイドリブのうち、少なくとも1本のサイドリブは、前記取付ボス部の径方向端部に連結されている、請求項1~2のうちのいずれか1項に記載した対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパ。
  4. 径方向に隣接配置された1対の前記サイドリブは、互いに非平行に配置されている、請求項1~3のうちのいずれか1項に記載した対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパ。
  5. 互いに非平行に配置された前記サイドリブのそれぞれは、前記取付ボス部の周方向内側に隣接配置された前記第1シリンダ部の中心軸に近づく方向に伸長している、請求項4に記載した対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパ。
  6. 前記第1ボディは、周方向に離隔して配置された2個以上の前記第1シリンダ部を有するとともに、前記第1シリンダ部のそれぞれの底部を軸方向一方側から覆う、センタリブを有しており、
    前記センタリブの周方向外側の端部と、前記サイドリブのそれぞれの周方向内側の端部とが、周方向につながっている、
    請求項1~5のうちのいずれか1項に記載した対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパ。
  7. 前記センタリブの径方向内側面と、互いに径方向に離隔して配置された2本以上の前記サイドリブのうち、最も径方向内側に配置されたサイドリブの径方向内側面とは、径方向外側が凸となるように湾曲した同一の部分円筒面上に配置されている、請求項6に記載した対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパ。
  8. 前記センタリブの径方向外側面と、互いに径方向に離隔して配置された2本以上の前記サイドリブのうち、最も径方向外側に配置されたサイドリブの径方向外側面とは、周方向に直線状に伸長した同一の平坦面上に配置されている、請求項6~7のうちのいずれか1項に記載した対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパ。
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