JP2001263392A - 対向ピストン型ディスクブレーキ - Google Patents

対向ピストン型ディスクブレーキ

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JP2001263392A
JP2001263392A JP2000081324A JP2000081324A JP2001263392A JP 2001263392 A JP2001263392 A JP 2001263392A JP 2000081324 A JP2000081324 A JP 2000081324A JP 2000081324 A JP2000081324 A JP 2000081324A JP 2001263392 A JP2001263392 A JP 2001263392A
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pads
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disc brake
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Masahiro Yamaguchi
雅博 山口
Koichi Kinoshita
晃一 木野下
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッド18、18をガイドする部分の加工を
容易にして、低コスト化を図る。 【解決手段】 各パッド18、18を構成する裏板10
a、10aの端部に、ロータの径方向外方に突出する係
合部19、19を設ける。そして、これら各係合部1
9、19を、連結部3a、3aの外周面に突設したガイ
ド凸部20、20に係合させる。このガイド凸部20、
20を機械加工をし易い部分に設けている為、上記課題
を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車の制動に
使用する対向ピストン型ディスクブレーキの改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車の制動を行なう為に、ディスクブ
レーキが広く使用されている。ディスクブレーキによる
制動時には、車輪と共に回転するロータを挟む状態で設
けた1対のパッドを、ピストンによりこのロータの両側
面に押し付ける。この様なディスクブレーキのうち、ロ
ータの両側にピストンを設け、制動時にこれら両ピスト
ンにより1対のパッドをこのロータの両側面に押し付け
る、対向ピストン型と呼ばれるディスクブレーキが、優
れた制動力を得られる事から、高性能車を中心に、近年
普及してきている。
【0003】図8〜10は、この様な対向ピストン型デ
ィスクブレーキの1例として、特開平1−210628
号公報に記載されたものを示している。対向ピストン型
ディスクブレーキは、アウターボディー1とインナーボ
ディー2とを備える。これら両ボディー1、2は、円周
方向両端部同士を、それぞれ連結部3、3により連結し
たもので、金属材を鋳造する等により、一体に構成して
いる。又、上記両ボディー1、2と1対の連結部3、3
とにより囲まれる部分には、略矩形の開口4が存在す
る。この様な両ボディー1、2は、車輪と共に回転する
ロータ5を挟んだ状態で、ナックルの端部等、図示しな
い懸架装置に支持固定する。
【0004】上記両ボディー1、2には、それぞれ2個
ずつ、合計4個のシリンダ6a、6bを、互いに対向す
る状態で設けている。即ち、上記両ボディー1、2の内
側面(ロータ5に対向する面)に開口する状態でそれぞ
れ2個ずつのシリンダ6a、6bを、ロータ5の回転方
向に隣接する状態で形成している。そして、これら各シ
リンダ6a、6b内にそれぞれピストン7a、7bを、
油密に且つ上記ロータ5の軸方向の変位自在に嵌装して
いる。
【0005】更に、上記各ピストン7a、7bの先端面
と上記ロータ5の両側面との間にはパッド8a、8b
を、それぞれ上記ロータ5の軸方向の変位を自在として
支持している。この為に、上記各連結部3、3の内側面
(互いに対向する面)に、支持板9、9をねじ止め固定
している。上記各パッド8a、8bは、それぞれ裏板1
0の表面にライニング11を添設して成るもので、各支
持板9、9は、このうちの裏板10、10の両端縁を、
上記ロータ5の軸方向の変位自在に支持している。従っ
て上記各パッド8a、8bは、上記各連結部3、3を介
して、上記アウターボディー1及びインナーボディー2
に支持している。
【0006】上述の様に構成する対向ピストン型ディス
クブレーキにより制動を行なう場合、上記インナーボデ
ィー2に設けた給排ポート12と、上記両ボディー1、
2内に設けた通油路13、13、及びこれら両ボディー
1、2同士の間に設けた通油管14を通じて、上記各シ
リンダ6a、6b内に圧油を送り込む。この結果、これ
ら各シリンダ6a、6b内に嵌装したピストン7a、7
bが、上記各パッド8a、8bを上記ロータ5の両側面
に押し付け、これら各パッド8a、8bのライニング1
1、11とロータ5の両側面との摩擦により、制動を行
なわせる。この様な制動時に、摩擦に基づいて上記各パ
ッド8a、8bに加わるブレーキトルクは、何れか(回
転方向前方)の支持板9、9及び連結部3を介してイン
ナーボディー2に伝わり、懸架装置に支承される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成し作用
する、従来の対向ピストン型ディスクブレーキの場合に
は、各パッド8a、8bの支持構造を、1対の連結部
3、3の外径側(図9の上側)から内径側(図9の下
側)に亙って設けている為、上記支持構造の加工作業が
面倒である。即ち、この支持構造を構成する為の支持板
9、9を上記各連結部3、3の内側面にがたつきなくね
じ止め固定する為には、この内側面を平坦に仕上げると
共に、この内側面にねじ孔を形成しなければならない。
この様な加工作業は、上記両ボディー1、2と1対の連
結部3、3とにより囲まれる部分に存在する開口4の面
積が狭い事等により面倒で、加工コストが嵩む原因とな
る。本発明は、この様な問題を解決して、対向ピストン
型ディスクブレーキの低コスト化を図るべく発明したも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の対向ピストン型
ディスクブレーキは、前述した従来から知られている対
向ピストン型ディスクブレーキと同様に、連結部を介し
て互いに一体に造られ、車輪と共に回転するロータを挟
んで設けられたアウターボディー及びインナーボディー
と、これら両ボディーに互いに対向する状態で設けられ
たシリンダと、これら各シリンダ内に油密に且つ上記ロ
ータの軸方向の変位自在に嵌装されたピストンと、この
軸方向の変位を自在として上記両ボディーに支持された
パッドとを備える。
【0009】特に、本発明の対向ピストン型ディスクブ
レーキに於いては、これら各パッドに加わる制動トルク
を受ける為のアンカ部を、上記ロータの外周縁よりも径
方向外方寄り部分で、上記アウターボディー及びインナ
ーボディーに固定の部分に設けている。
【0010】更に好ましくは、上記各パッドは、裏板の
片面で上記ロータの側面に対向する面にライニングを添
設して成るものであり、上記裏板の端部で上記アンカ部
と係合する部分がこのライニングの端縁よりも突出して
おり、この突出した部分が上記ロータの側面に向け曲が
っている。
【0011】
【作用】上述の様に構成する本発明の場合には、アンカ
部の加工が容易になり、対向ピストン型ディスクブレー
キの低コスト化を図れる。更に、好ましい構造によれ
ば、制動時にパッドに加わるモーメントを低減若しくは
なくす事ができて、このパッドを構成するライニングが
偏摩耗する事を防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1〜3は、請求項1にのみ対応
する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本発
明の対向ピストン型ディスクブレーキは、前述した従来
構造の場合と同様に、アウターボディー1aとインナー
ボディー2aとを備える。これら両ボディー1a、2a
は、円周方向両端部同士を、それぞれ連結部3a、3a
により連結したもので、金属材を鋳造する等により、一
体に構成している。これら各連結部3a、3aの内周面
の幅方向(図1の表裏方向、図2〜3の上下方向)中間
部には、ロータ5(図8、9参照)の外周縁部との干渉
を防止する為の凹部15を形成している。又、上記両ボ
ディー1a、2aと1対の連結部3a、3aとにより囲
まれる部分には、外径側(図1〜2の上側、図3の裏面
側)に開口する、略矩形の開口4aが存在する。この様
な両ボディー1a、2aは、このうちのインナーボディ
ー2aの内径側(図1〜2の下側、図3の手前側)に設
けた取付部16、16に形成したねじ孔17、17に図
示しないボルトを螺合し、更に緊締する事により、車輪
と共に回転するロータ5を挟んだ状態で、ナックルの端
部等、図示しない懸架装置に支持固定する。
【0013】上記両ボディー1a、2aには、それぞれ
2個ずつ、合計4個のシリンダ6a、6b(図8〜10
参照)を、互いに対向する状態で設けている。即ち、上
記両ボディー1a、2aの内側面(ロータ5に対向する
面)に開口する状態でそれぞれ2個ずつのシリンダ6
a、6bを、ロータ5の回転方向に隣接する状態で形成
している。そして、これら各シリンダ6a、6b内にそ
れぞれピストン7a、7b(図3)を、油密に且つ上記
ロータ5の軸方向の変位自在に嵌装している。
【0014】更に、上記各ピストン7a、7bの先端面
と上記ロータ5の両側面との間にパッド18、18を、
それぞれ上記ロータ5の軸方向の変位を自在として支持
している。これら各パッド18、18は、それぞれ裏板
10aの表面にライニング11a、11aを添設して成
るもので、上記ロータ5の回転方向に関して、上記裏板
10a、10aの両端縁を前記各連結部3a、3aの一
部に、上記ロータ5の軸方向の変位自在に支持してい
る。
【0015】即ち、上記各パッド18、18の裏板10
aの両端縁部に、上記ロータ5の径方向外方(図1〜2
の上方、図3の裏面方向)に突出する、鉤状の係合部1
9、19を設けている。そして、これら各係合部19、
19を、上記各連結部3a、3aの円周方向内端縁(前
記開口4aに臨む端縁)に、上記ロータ5の軸方向(図
1の表裏方向、図2〜3の上下方向)に関する変位自在
に係止している。この様に上記各係合部19、19を係
合自在とする為に、上記各連結部3a、3aの外周面で
円周方向内端縁部に、それぞれの両端部が上記各ボディ
ー1a、2aの外周面にまで達する、ガイド凸部20、
20を突設している。
【0016】上記各係合部19、19は、これら各ガイ
ド凸部20、20に、上記ロータ5の軸方向に関する変
位自在に係合させている。即ち、上記各係合部19、1
9で上記各ガイド凸部20、20に対向する部分には、
それぞれL字形の係合面21を設けている。これら各係
合面21は、上記各ガイド凸部20、20の外周面と係
合して、上記各パッド18、18が上記ロータ5の中心
方向に抜け落ちる事を防止する抜け止め面22と、上記
各ガイド凸部20、20の内側面と係合して、制動時に
上記各パッド18、18に加わる制動トルクを上記連結
部3aに伝達するトルク伝達面23とから成る。
【0017】尚、図示の例では、上記各パッド18、1
8のロータ5の軸方向に関する変位が円滑に行なわれる
様にすべく、上記各連結部3a、3aの円周方向内端縁
に、ステンレス鋼板を曲げ形成して成る滑り板24、2
4を装着している。これら各滑り板24、24は、断面
L字形の主体25の両端部に、弾性押圧片26を設けて
成る。この様な滑り板24、24は、この主体25によ
り上記各ガイド凸部20、20のうちで上記各係合部1
9、19と係合する部分を覆った状態で、上記各弾性押
圧片26により、上記各ガイド凸部20、20の両端面
を押圧し、これら各ガイド凸部20、20部分に装着す
る。この様な滑り板24、24は、上記各係合部19、
19が摺接する部分の表面を平滑化すると共に、それぞ
れが鋼製である、上記各連結部3a、3aと前記各裏板
10a、10aとが錆び付く事を防止して、上記各パッ
ド18、18の変位が、軽い力でしかも確実に行なわれ
る様にする。この様な滑り板24、24をがたつきなく
装着自在とすべく、上記各ガイド凸部20、20の外周
面内半部27と内側面28とには機械加工を施して、こ
れら各面27、28を平坦に仕上げている。
【0018】又、前記アウターボディー1a及びインナ
ーボディー2aの外周面の円周方向中間部には、それぞ
れ径方向外方に突出する係止突片29、29を形成し、
これら両係止突片29、29同士の間に、係止ピン30
を掛け渡している。そして、この係止ピン30によりそ
の中間部外周側面を抑え付けた抑えばね31の両端部内
周側面により、上記各裏板10a、10aの外周縁円周
方向両端位置部分を、前記ロータ5の径方向内方に弾性
的に押圧している。そして、この弾力により、上記各係
合部19、19の抜け止め面22を、上記各滑り板2
4、24に押し付けている。従って、上記各パッド1
8、18が、走行時等の振動に基づいてがたつく事はな
い。
【0019】上述の様に構成する対向ピストン型ディス
クブレーキにより制動を行なう場合、上記インナーボデ
ィー2aに設けた給排ポート12aと、上記両ボディー
1a、2a内に互いに連通する状態で設けた図示しない
通油路とを通じて、これら両ボディー1a、2a内に設
けた各シリンダ6a、6b内に圧油を送り込む。この結
果、これら各シリンダ6a、6b内に嵌装したピストン
7a、7bが、上記各パッド18、18を前記ロータ5
の両側面に押し付け、これら各パッド18、18のライ
ニング11a、11aとロータ5の両側面との摩擦によ
り、制動を行なわせる。この様な制動時に、摩擦に基づ
いて上記各パッド18、18に加わるブレーキトルク
は、これら各パッド18、18の両端部に設けた係合部
19、19のうちの何れか一方(回転方向前方)の係合
部19及び連結部3aを介して上記インナーボディー2
aに伝わり、懸架装置に支承される。
【0020】特に、本発明の対向ピストン型ディスクブ
レーキの場合には、上記各パッド18、18の両端部に
設けた係合部19、19を上記ロータ5の軸方向の変位
自在に係合させ、且つブレーキトルクを支承する部分で
あるガイド凸部20、20を、上記各連結部3a、3a
の外径寄り端部で、前記開口4a外に露出した部分に設
けている。この為、上記各ガイド凸部20、20の表面
を所望の形状及び寸法に加工する作業が容易となる。即
ち、上記両ボディー1a、2a及び連結部3a、3a
は、鉄系或はアルミニウム系の合金を鋳造する事により
一体に造る為、上記各ガイド凸部20、20の表面部分
を含み、寸法精度及び形状精度を要求する部分は、鋳造
後に機械加工を施す必要がある。本発明の場合には、上
記各ガイド凸部20、20を、この様な機械加工を施し
易い部分に設けているので、この機械加工の容易化によ
るコスト低減を図れる。
【0021】次に、図4〜5は、請求項1〜2に対応す
る、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の
場合には、各パッド18a、18aを構成する裏板10
bの両端部に形成した係合部19a、19aが、ロータ
5(図8、9参照)の側面に向け曲がっている。即ち、
上記裏板10bの両端部でこの裏板10bの片面に添設
したライニング11a、11aよりも突出した部分に設
けた上記各係合部19a、19aの基半部を、このライ
ニング11a、11aを設けた側に略クランク状に曲げ
形成している。そして、上記各係合部19a、19aの
先半部で各連結部3a、3aに設けたガイド凸部20、
20に係合する部分のロータ5側の側面を、上記ライニ
ング11a、11aのロータ5側の側面とほぼ同一平面
上に位置させている。
【0022】上述の様な本例の構造によれば、制動時に
上記各パッド18a、18aに加わるモーメントを低減
若しくはなくす事ができて、これら各パッド18a、1
8aを構成するライニング11a、11aが偏摩耗する
事を防止できる。この点に就いて、図6により説明す
る。
【0023】従来構造の場合には、前述の図8及び図6
(A)に示す様に、パッド8を構成する裏板10を平板
状に構成していた。従って、この裏板10の片面と、ラ
イニング11とロータ5の側面との摩擦係合面とは、こ
のライニング11の厚さ分に相当する距離Lだけ離れて
いる。この為、制動時に上記パッド8には、上記ライニ
ング11とロータ5の側面との摩擦係合に基づく力Fと
上記距離Lとの積に相当するモーメントM(=F・L)
が、上記裏板10の内側面端縁部上の点Oを中心として
図6(A)の時計方向の力として加わる。そして、この
様なモーメントに基づき、上記ライニング11に加わる
面圧が、図6(A)の下部に矢印で示す様に不均一にな
る。この結果、このライニング11の摩耗が不均一にな
る。
【0024】これに対して本例の場合には、図6(B)
に示す様に、ライニング11aとロータ5の側面との摩
擦係合に基づく力Fの作用線上に、連結部3aに設けた
ガイド凸部20(図4〜5)に係合する、係合部19a
の先半部が存在する。この為、制動時にパッド18aを
回動させようとするモーメントが減少し、上記ライニン
グ11aに加わる面圧が、図6(B)の下部に矢印で示
す様に略均一になる。この結果、このライニング11a
の摩耗が均一に進行する。
【0025】尚、初期に於いて図6(B)に示す様に、
係合部19aの先半部の内側面とライニング11aの内
側面とを同一平面上に位置させても、このライニング1
1aの摩耗の進行に伴い、上記両内側面の位置が不一致
になる。そして、この摩耗が上記係合部19aの先半部
の厚さT19を越えると、パッド18aを図6(B)で時
計方向に回動させる方向のモーメントが発生する。但
し、1個のパッド18aの使用期間中(新品のパッド1
8aを装着してから、ライニング11aの摩耗に伴って
交換するまでの間)に加わるモーメントの総量(大きさ
と加わる期間との積)は、従来構造に比べて遥かに少な
くなるので、上記ライニング11aの偏摩耗防止効果は
十分に得られる。更には、上記係合部19aの先半部の
厚さ方向中央部に存在する、図6(B)に鎖線αで示し
た仮想平面と、上記ライニング11aの片面とが、この
ライニング11aが丁度寿命の半分だけ摩耗した状態で
ほぼ同一平面上に位置する様にすれば、1個のパッド1
8aの使用期間中の偏摩耗をより僅少に抑える事ができ
る。何れにしても、上述の様な構造によるライニング1
1aの偏摩耗防止は、上記係合部19aをロータ5の外
周縁よりも直径方向外方に設けて、これら係合部19a
とロータ5との干渉をなくせる、本発明の構造により、
初めて可能になるものである。その他の部分の構成及び
作用は、前述した第1例の場合と同様であるから、同等
部分には同一符号を付して、重複する説明を省略する。
【0026】次に、図7は、やはり請求項1〜2に対応
する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例
の場合には、各パッド18b、18bを構成する裏板1
0c、10cの両端部に設けた係合部19b、19bの
先半部を基半部に対し直角に、それぞれライニング11
aを設けた側に折り曲げている。この様な本例の場合に
は、このライニング11aの摩耗状態に拘らず、このラ
イニング11aとロータ5との摩擦係合部で生じる力F
(図6参照)の作用線の延長上に、上記係合部19bの
先半部とガイド凸部20との係合部が存在する。従っ
て、制動時に上記各パッド18b、18bにモーメント
が加わる事を上記ライニング11aの摩耗状態に拘らず
防止して、このライニング11aの偏摩耗をより有効に
防止できる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、良好な性能を有する対向ピストン型ディス
クブレーキを低コストで実現できる。又、必要に応じて
ライニングの偏摩耗を防止できる為、制動力の確保と制
動時に生じる騒音の抑制とにも寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例をインナー側から
見た状態で示す側面図。
【図2】同じくインナー側外径寄り部分から見た斜視
図。
【図3】図1の下方である内径側から見た底面図。
【図4】本発明の実施の形態の第2例を外径側から見た
状態で示す平面図。
【図5】同じくインナー側外径寄りで円周方向にずれた
位置から見た斜視図。
【図6】制動時にパッドに加わるモーメントを説明する
為、(A)は従来構造の場合を、(B)は本発明構造の
場合を、ぞれぞれ図4と同方向から見た部分平面図。
【図7】本発明の実施の形態の第3例を、アウター側外
径寄りで円周方向にずれた位置から見た斜視図。
【図8】従来構造の1例を外径側から見た状態で示す平
面図。
【図9】一部を切断して図8の下方から見た側面図。
【図10】一部を切断して図8の右方から見た図。
【符号の説明】
1、1a アウターボディー 2、2a インナーボディー 3、3a 連結部 4、4a 開口 5 ロータ 6a、6b シリンダ 7a、7b ピストン 8、8a、8b パッド 9 支持板 10、10a、10b、10c 裏板 11、11a ライニング 12、12a 給排ポート 13 通油路 14 通油管 15 凹部 16 取付部 17 ねじ孔 18、18a、18b パッド 19、19a、19b 係合部 20 ガイド凸部 21 係合面 22 抜け止め面 23 トルク伝達面 24 滑り板 25 主体 26 弾性押圧片 27 外周面内半部 28 内側面 29 係止突片 30 係止ピン 31 抑えばね

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連結部を介して互いに一体に造られ、車
    輪と共に回転するロータを挟んで設けられたアウターボ
    ディー及びインナーボディーと、これら両ボディーに互
    いに対向する状態で設けられたシリンダと、これら各シ
    リンダ内に油密に且つ上記ロータの軸方向の変位自在に
    嵌装されたピストンと、この軸方向の変位を自在として
    上記両ボディーに支持されたパッドとを備えた対向ピス
    トン型ディスクブレーキに於いて、これら各パッドに加
    わる制動トルクを受ける為のアンカ部を、上記ロータの
    外周縁よりも径方向外方寄り部分で、上記アウターボデ
    ィー及びインナーボディーに固定の部分に設けた事を特
    徴とする対向ピストン型ディスクブレーキ。
  2. 【請求項2】 各パッドは裏板の片面でロータの側面に
    対向する面にライニングを添設して成るものであり、こ
    の裏板の端部でアンカ部と係合する部分がこのライニン
    グの端縁よりも突出しており、この突出した部分が上記
    ロータの側面に向け曲がっている、請求項1に記載した
    対向ピストン型ディスクブレーキ。
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JP (1) JP2001263392A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007032720A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Advics:Kk オープントップ型のキャリパを備える対向型ディスクブレーキ
JP2010159818A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Nissin Kogyo Co Ltd ピストン対向型車両用ディスクブレーキ

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