JP2003120536A - 密閉型圧縮機の弁装置 - Google Patents

密閉型圧縮機の弁装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気量と冷媒吐出圧力により弁の高さを自由
に調節するよう構造が改善された密閉型圧縮機の弁装置
を提供する。 【解決手段】 冷媒ガスが排出される冷媒吐出孔を有す
る弁プレートと、一端が前記弁プレートに固定され、他
端が前記冷媒吐出孔を開閉させる吐出弁と、該吐出弁を
保持するよう前記弁プレートに一端が固定されるストッ
パと、該ストッパと所定間隔に離隔されるようそのスト
ッパの上部に設けられ、前記弁プレートに固定されるキ
ーパと、該キーパに設けられ前記ストッパの開閉動作を
緩衝する第1緩衝手段と、前記キーパに往復昇降される
よう設置され、前記第1緩衝手段と共に前記ストッパの
開閉動作を緩衝する第2緩衝手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は密閉型圧縮機の弁装
置に係り、さらに詳しくは冷媒の吐出効率を向上させ磨
耗発生を減らせるようにした密閉型圧縮機の弁装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、密閉型圧縮機は往復動圧縮機、
リニア圧縮機、ロータリ圧縮機などがある。これら圧縮
機の殆んどは冷媒の圧縮室への出入のための弁装置を備
えている。
【0003】このような密閉型圧縮機のうち従来の往復
動圧縮機の弁装置が図1に示されている。図1を参照す
るに、圧縮機の弁装置は、圧縮機のシリンダブロック
(図示せず)とシリンダヘッドとの間に設けられ、冷媒吐
出孔10aを有する弁プレート10と、弁プレート10
に設けられる吐出弁11と、ストッパ13、及びキーパ
15とを備える。
【0004】吐出弁11とストッパ13は弁プレート1
0の外面に一端が結合され、ストッパ13は吐出弁11
の長さよりやや長く形成される。そしてキーパ15はス
トッパ13の上側に置かれる。キーパ15は、ストッパ
13がキーパ15に密着されることを防止するよう、上
側に隆起され形成される。従って、ストッパ13の自由
端はキーパ15の隆起部分の直前の折曲部分と接する。
圧縮機の作動時ストッパ13はその自由端が常にキーパ
15の折曲部分にぶつかる。
【0005】前述した構成において、圧縮機の駆動時ピ
ストン(図示せず)により圧縮された冷媒ガスは前記冷媒
吐出孔10a介して排出される。この際、吐出される冷
媒ガスの圧力により吐出弁11が強く開きながらストッ
パ13とぶつかる。再び、ストッパ13は吐出圧力によ
り中央部が曲線を描きながらキーパ15に繰り返してぶ
つかる。この際、ストッパ13の自由端がキーパ15の
折曲部分にかかりながら吐出弁11が大きく動くことを
抑えることにより吐出力及び騒音を減らす。すなわち、
圧縮機の駆動時弁装置の吐出力及び騒音の大きさはキー
パ15の高さ(h)を調節することにより制御可能であ
り、また冷媒吐出孔10aの大きさ調節として制御可能
になる。
【0006】ところが、前述したような弁装置はキーパ
15と吐出弁11が固定されているため、相互間の高低
調節が不可能である。この場合、冷媒ガスの吐出圧力に
より、吐出弁11がオープンできる適正ポイントを探し
難いという問題点がある。
【0007】また、排気量による弁プレート10に形成
される冷媒吐出孔10aのサイズは多様なので、均一な
サイズの冷媒吐出孔10aが形成された弁プレート10
を生産できず、多様な仕様の弁プレート10を生産すべ
き問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述したよう
な従来の問題点を改善するために案出されたもので、そ
の目的は排気量と冷媒吐出圧力により弁の高さを自由に
調節するよう構造が改善された密閉型圧縮機の弁装置を
提供するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述したような目的を達
成するための本発明に係る密閉型圧縮機の弁装置は、冷
媒ガスが排出される冷媒吐出孔を有する弁プレートと、
一端が前記弁プレートに固定され、他端が前記冷媒吐出
孔を開閉させる吐出弁と、該吐出弁を保持するよう前記
弁プレートに一端が固定されるストッパと、該ストッパ
と所定間隔離隔されるようそのストッパの上部に設けら
れ、前記弁プレートに固定されるキーパと、該キーパに
設けられ前記ストッパの開閉動作を緩衝する第1緩衝手
段と、前記キーパに往復昇降されるよう設けられ、前記
第1緩衝手段と共に前記ストッパの開閉動作を緩衝する
第2緩衝手段とを備えることを特徴とする。
【0010】ここで、前記第1緩衝手段は、前記キーパ
の下側に設けられるバネと、該バネに保持され前記スト
ッパとの接触によりそのストッパを緩衝させる緩衝板と
を備えることが望ましい。
【0011】また、前記第2緩衝手段は、前記キーパに
設けられるシリンダと、一端は前記第1緩衝手段に連結
され、他端は前記シリンダ内で往復動するピストンを備
えることが望ましい。そして、前記シリンダはエアシリ
ンダであることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基づき本発
明の実施例をさらに詳述する。
【0013】図2を参照するに、本発明の実施例による
弁装置は、冷媒ガスが排出される冷媒吐出孔21を有す
る弁プレート20と、弁プレート20に設けられる吐出
弁30と、ストッパ40と、キーパ50と、キーパ50
に設けられる第1緩衝手段60及び第2緩衝手段70と
を備える。
【0014】弁プレート20は、シリンダブロック(図
示せず)とシリンダヘッドとの間に設けられる。図にお
いては弁プレート20の下側にシリンダブロックが結合
され、上部にシリンダヘッドが結合される。従って、シ
リンダブロックのシリンダ室で圧縮された冷媒ガスが前
記冷媒吐出孔21を介して上部、すなわちシリンダヘッ
ドの冷媒吐出室に吐出される。
【0015】吐出弁30は、一端は弁プレート20に固
定され、他端は冷媒吐出孔21を開閉させる。
【0016】ストッパ40は、吐出弁30を保持するよ
う一端が弁プレート20に固定される。すなわち、スト
ッパ40は一端が吐出弁30と共に弁プレート20に固
定され、他端は吐出弁30を保持する。ストッパ40は
吐出弁30よりさらに長い長さを有する。
【0017】キーパ50は、一端が弁プレート20に固
定され、ストッパ40の上部に設けられる。キーパ50
はストッパ40と所定間隔離隔されるよう上方に隆起し
た構成を有する。すなわち、キーパ50の一端はストッ
パ40と吐出弁30と共に固定ピン23により弁プレー
ト20に固定される。
【0018】第1緩衝手段60は、キーパ50に設けら
れストッパ40の開閉動作を緩衝する。第1緩衝手段6
0は、図3に示した通り、キーパ50の下側に設けられ
るバネ61と、バネ61に保持される緩衝板63を備え
る。緩衝板63は吐出弁30のオープン動作により上部
に押されるストッパ40を接触支持して衝撃を吸収し、
吐出弁30のオープン高さを制御する。
【0019】第2緩衝手段70は、キーパ50に設けら
れるシリンダ71と、シリンダ71に往復動自在に設け
られるピストン73を備える。シリンダ71は、一端が
キーパ50に固定される。シリンダ71はキーパ50に
形成されたエア室51を含んでキーパ50の下側にパイ
プ状に延びる。エア室51の上部はキーパ50の上部に
結合されるカバー53により閉塞されている。このシリ
ンダ71の外側にはバネ61が結合される。このような
シリンダ71はエアシリンダであることが望ましい。
【0020】ピストン73は、一端である緩衝板63に
結合され、他端はシリンダ71内に往復動自在に結合さ
れる。このピストン73はストッパ40が緩衝板63に
ぶつかって発生する衝撃により圧縮されながら衝撃を吸
収する。すなわち、ストッパ40で緩衝板63に伝わる
衝撃は1次的にバネ61により緩衝され、2次的にはピ
ストン73の昇降運動により緩衝される。
【0021】前述したような構成を有する本発明の実施
例による密閉型圧縮機の弁装置の動作を詳細に説明す
る。
【0022】まず、図3の状態において、圧縮機の作動
時冷媒吐出孔21を介して冷媒ガスが所定圧力で排出さ
れながら吐出弁30を上部に押し出す。すると、図4に
示した通り、吐出弁30がストッパ40にぶつかる。そ
して、ストッパ40は緩衝板63にぶつかる。すると、
緩衝板63は上部に押し上がりながらバネ61により1
次的に衝撃が緩和される。そして、その緩衝板63に結
合されたピストン73が押し上がりながらシリンダ71
内の空気を圧縮させ、緩衝板63に伝わる吐出弁30の
衝撃を2次的に吸収する。この際、ストッパ40が上が
る高さは冷媒吐出孔21に排出される冷媒ガスの圧力に
より適切に調節されることにより、吐出弁30の開閉量
を自動に調節できる。従って、冷媒吐出孔21がサイズ
を問わず吐出弁30のオープン状態が自動に制御され、
排気量による多様なサイズの冷媒吐出孔を有する多様な
弁装置を準備する必要がなくなる。
【0023】また、吐出弁30が開く瞬間圧力により吐
出弁30とストッパ40が緩衝板63に当りながら瞬間
的に発生する高周波騒音をバネ61とピストン73が吸
収して緩和させることにより低騒音にすることができ
る。
【0024】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明に係る密閉型往
復動式圧縮機の吐出弁装置によれば、バネとピストンの
緩衝作用によりキーパの高低調節をせず吐出弁の開閉程
度を自動に調節できる。従って、弁プレートの冷媒吐出
孔の仕様を一種類に標準化して費用を低減させうる利点
がある。
【0025】また、吐出弁が開きながら生ずる高周波騒
音をバネとピストンの緩衝作用により緩和させ低騒音に
変換させうる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般の密閉型圧縮機の弁装置を示した概略的な
断面図である。
【図2】本発明の実施例による密閉型圧縮機の弁装置を
示した概略的な部分断面図である。
【図3】図2のA部分拡大図である。
【図4】図2に示した弁装置の動作を説明するための図
である。
【符号の説明】
20 弁プレート 21 冷媒吐出孔 23 固定ピン 30 吐出弁 40 ストッパ 50 キーパ 51 エア室 53 カバー 60 第1緩衝手段 61 バネ 63 緩衝板 70 第2緩衝手段 71 シリンダ 73 ピストン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒ガスが排出される冷媒吐出孔を有す
    る弁プレートと、 一端が前記弁プレートに固定され、他端が前記冷媒吐出
    孔を開閉させる吐出弁と、 該吐出弁を保持するよう前記弁プレートに一端が固定さ
    れるストッパと、 該ストッパと所定間隔離隔されるようそのストッパの上
    部に設けられ、前記弁プレートに固定されるキーパと、 該キーパに設けられ前記ストッパの開閉動作を緩衝する
    第1緩衝手段と、 前記キーパに往復昇降されるよう設けられ、前記第1緩
    衝手段と共に前記ストッパの開閉動作を緩衝する第2緩
    衝手段とを備えることを特徴とする密閉型圧縮機の弁装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1緩衝手段は、前記キーパの下側
    に設けられるバネと、 該バネに保持され前記ストッパとの接触によりそのスト
    ッパを緩衝させる緩衝板とを備えることを特徴とする請
    求項1に記載の密閉型圧縮機の弁装置。
  3. 【請求項3】 前記第2緩衝手段は、 前記キーパに設けられるシリンダと、 一端は前記第1緩衝手段に連結され、他端は前記シリン
    ダ内で往復動するピストンとを備えることを特徴とする
    請求項1に記載の密閉型圧縮機の弁装置。
  4. 【請求項4】 前記第2緩衝手段は、 前記キーパに設けられるシリンダと、 一端は前記緩衝板に結合され、他端は前記シリンダ内で
    往復動するよう結合されるピストンとを備えることを特
    徴とする請求項2に記載の密閉型圧縮機の弁装置。
  5. 【請求項5】 前記シリンダは、エアシリンダであるこ
    とを特徴とする請求項3または4に記載の密閉型圧縮機
    の弁装置。
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