JP2003119920A - 外断熱構造および断熱パネル - Google Patents

外断熱構造および断熱パネル

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JP2003119920A JP2001314289A JP2001314289A JP2003119920A JP 2003119920 A JP2003119920 A JP 2003119920A JP 2001314289 A JP2001314289 A JP 2001314289A JP 2001314289 A JP2001314289 A JP 2001314289A JP 2003119920 A JP2003119920 A JP 2003119920A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で作業効率を向上させることができ通気
性に優れた、外断熱構造および外断熱パネルを提供する
こと。 【解決手段】 建物の躯体の所定位置に互いに離れて配
置された複数の硬質断熱材21とこれら硬質断熱材21
の間に設けられた通気性を有する軟質断熱材22とで形
成された外断熱層20と、この外断熱層20の外側を覆
う透湿防水シート23と、この透湿防水シート23の外
側に設けられた外装材24とを備える。この外装材は、
外断熱層20の硬質断熱材21部分を挟んで躯体に支持
される。硬質断熱材21部分を挟んで外装材24が躯体
に取り付けられるので確実に外装材24が固定され、比
較的安価で通気性を有する軟質断熱材22を硬質断熱材
21の間に設ける外断熱層20とすることで、作業効率
がよく低コストで通気性のある建物の外断熱構造にでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の躯体に配置
される外断熱構造および断熱パネルに関する。
【0002】
【背景技術】従来、建物の外断熱構造としては躯体の外
側に現場で発泡合成樹脂材を吹き付けたもの(従来例
1:特許第3039924号公報)や、板状の発泡合成
樹脂材を躯体外側に張り付けたもの(従来例2:実用新
案登録第2602828号公報)がある。これらの従来
例1,2によれば、躯体内側に断熱層を設けた場合に比
べて、躯体内側の結露を確実に防止できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、発泡合成樹脂
材を吹き付ける従来例1では、現場施工が多いため手間
がかかりコストが増大する。また、発泡合成樹脂材を張
り付ける従来例2では、発泡合成樹脂材が硬質なため外
装材を固定できるが、材料自体が高価なためコストが増
大し、通気性も低下する。この点、断熱材をロックウー
ル、グラスウール等の軟質断熱材のみで形成することも
考えられる。軟質断熱材を使用すれば安価でかつ通気性
を確保できるが、定まった形を保持できないため外装材
の固定が困難となり、外装材を固定するための木材は、
熱橋となって断熱性能を低下させてしまう。
【0004】本発明は、安価で作業効率を向上させるこ
とができ通気性に優れた、外断熱構造および外断熱パネ
ルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1に記
載された本発明の外断熱構造は、図面を参照して説明す
ると、建物1の躯体の所定位置に互いに離れて配置され
た複数の硬質断熱材21とこれら硬質断熱材の間に設け
られた通気性を有する軟質断熱材22とを含み形成され
た外断熱層20と、この外断熱層の外側を覆う透湿防水
シート23と、この透湿防水シートの外側に設けられた
外装材24とを備え、この外装材は、前記外断熱層の硬
質断熱材部分を挟んで前記躯体に支持されることを特徴
とする。
【0006】以上の構成を備える本発明では、外断熱層
を躯体に配置することで発泡合成樹脂材を吹き付ける従
来例1に比べて外断熱の施工を容易に行うことができ、
かつ、硬質断熱材部分を挟んで外装材が躯体に取り付け
られることで外断熱層および外装材が躯体に確実に固定
される。硬質断熱材と比較して安価な軟質断熱材を硬質
断熱材の間に設ける外断熱層とすることにより、熱橋を
抑えつつ、コストを抑えた建物の外断熱構造を提供する
ことができる。また、本発明では軟質断熱材により通気
性が確保されるので結露を防止できる。
【0007】請求項2に記載された本発明の外断熱構造
は、請求項1に記載の外断熱構造において、前記外装材
は胴縁25と、この胴縁の外側表面に固定される板材2
6とを備えることを特徴とする。このような構成は、従
来より用いられている外装材の取り付け方法であるの
で、製造が容易で、施工効率がよく、低コストで施工で
きる。
【0008】請求項3に記載された本発明の外断熱構造
は、請求項1または2に記載の外断熱構造において、前
記外断熱層は前記硬質断熱材と前記軟質断熱材とが一体
化された複数のパネルで形成されることを特徴とする。
このような構成は、複数の硬質断熱材の間に軟質断熱材
を設けてパネル化することで、パネルの形態が維持され
取扱い性がよく施工性に優れるとともに、パネルを工場
生産することで、現場施工の手間を低減し施工効率を向
上できる。
【0009】請求項4に記載された本発明の断熱パネル
は、建物1の所定位置で躯体と外装材24との間に配置
され外断熱層20として利用される断熱パネル30であ
って、互いに離れて配置された複数の硬質断熱材21と
これら硬質断熱材の間に設けられた通気性を有する軟質
断熱材22とを含み一体形成され、前記外装材が前記硬
質断熱材部分を挟んで前記躯体に取付け可能とされたこ
とを特徴とする。
【0010】以上の構成を備える本発明では、複数の硬
質断熱材の間に軟質断熱材を設けてパネル化し、硬質断
熱材部分を挟んで外装材が躯体に取り付けられることで
容易かつ確実に外装材が固定され、安価な軟質断熱材を
硬質断熱材の間に設ける外断熱層とすることにより、作
業効率が向上しコストを抑えた建物の外断熱構造とする
ことができる。しかも、硬質断熱材によりパネルの形態
が維持され取扱い性がよく施工性に優れるとともに、軟
質断熱材により通気性も確保されることになる。また、
パネルを工場生産することで現場施工の手間を軽減し施
工効率を向上できる。
【0011】請求項5に記載された本発明の断熱パネル
は、請求項4に記載の断熱パネルにおいて、前記硬質断
熱材は所定の大きさの小片であって縦および横の両方向
ともにそれぞれ所定の間隔で複数散在し、それらの小片
の間に前記軟質断熱材が設けられていることを特徴とす
る。このようにすれば、高価な硬質断熱材の使用量を減
らすことができ、施工コストを低減できる。請求項6に
記載された本発明の断熱パネルは、請求項4に記載の断
熱パネルにおいて、前記硬質断熱材は長尺部材であって
パネル両端縁に沿って配置され、それらの長尺部材の間
に前記軟質断熱材が設けられていることを特徴とする。
このようにすれば、パネルの両端縁が硬質断熱材で保護
され、角や端がつぶれることなくパネルの形状が維持さ
れる。
【0012】請求項7に記載された本発明の断熱パネル
は、請求項4に記載の断熱パネルにおいて、前記硬質断
熱材はパネル外縁に枠状に配置され、枠の中に前記軟質
断熱材が設けられていることを特徴とする。このように
すれば、外縁に配置された硬質断熱材どうしが互いに連
続してパネルの枠を形成するので、上述のパネル端縁に
硬質断熱材を配置した場合以上に、パネルの剛性が高く
なり形状が維持され施工し易くなる。請求項8に記載さ
れた本発明の断熱パネルは、請求項4に記載の断熱パネ
ルにおいて、前記硬質断熱材は長尺部材であって所定間
隔おきに略平行に少なくとも3本配置され、それら長尺
部材の間に前記軟質断熱材が設けられていることを特徴
とする。このようにすれば、パネルの剛性が高くなると
共に外装材を支持する間隔も小さくできるので、外装材
の取り付け強度を高くすることができる。
【0013】請求項9に記載された本発明の断熱パネル
は、請求項4に記載の断熱パネルにおいて、前記硬質断
熱材は格子状に配置され、その格子の中に前記軟質断熱
材が設けられていることを特徴とする。このようにすれ
ば、パネルの平面内での縦横両方向ともに剛性が高くな
ると同時に、外からの衝撃などに対する強度が高まるの
で運搬や施工の際に破損しにくくなり、運搬効率や施工
効率を高めることができる。請求項10に記載された本
発明の断熱パネルは、請求項4から9のいずれかに記載
の断熱パネルにおいて、前記硬質断熱材および前記軟質
断熱材の前記外装材側表面には透湿防水シートが張られ
ていることを特徴とする。このようにすれば、現場で透
湿防水シートを張り付ける施工手間を省略することがで
きるので、施工効率を向上することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1から図3には第一実施形態につ
いて、図4から図7には第二から第五実施形態について
それぞれ示されているが、各実施形態において同一構成
要素は同一符号とし説明を省略あるいは簡略化する。
【0015】まず、第一実施形態について説明する。図
1には第一実施形態の外断熱構造を適用した建物の全体
図が示されている。図1において、建物1は基礎2の上
に建物本体3が固定され、この建物本体3の上に屋根4
が載置されている。また、建物本体3の外側面には外壁
10が形成されている。
【0016】図2および図3には第一実施形態の外断熱
構造を適用した外壁の断面図および構成図が示されてい
る。図2および図3において、外壁10は躯体としての
壁パネル11を備える。壁パネル11は木質の枠材12
に面材13を貼り付けて形成され、前記基礎2の上に床
パネル5および半土台6を介して立ち上げられ、図示し
ないアンカーボルト等で基礎2と緊結される。第一実施
形態の外断熱構造は、前記壁パネル11の外側表面に外
断熱層20と、この外断熱層20の外側を覆う透湿防水
シート23と、この透湿防水シート23の外側に設けら
れる外装材24とを備えて構成される。
【0017】外断熱層20は、互いに離れて配置される
複数の硬質断熱材21とこれら硬質断熱材21の間に設
けられる通気性を有する軟質断熱材22とが一体形成さ
れた断熱パネル30を複数配置することで形成される。
断熱パネル30の外側を覆って透湿防水シート23が張
り付けられている。断熱パネル30は工場であらかじめ
製造されるとともに、透湿防水シート23も張り付けら
る。また、外装材24は複数の胴縁25とこれらの胴縁
25の外側表面に固定された板材26とで形成され、断
熱パネル30の硬質断熱材21部分を挟んで壁パネル1
1に釘27等を用いて固定される。
【0018】図3において、硬質断熱材21は長尺の部
材であって上下に延びており、外装材24の板材26の
幅寸法に合わせた間隔で略平行に配置されている。これ
らの硬質断熱材21の間にはそれぞれ軟質断熱材22が
設けられており、硬質断熱材21と軟質断熱材22とか
ら断熱パネル30が形成されている。硬質断熱材21と
軟質断熱材22とはその厚み寸法が略同じ(例えば30
mm)であり、これらの間はスプレー状ののり(例えば
住友スリーエム社製の透湿シート貼りボンド)等で接着
することで互いに固定されている。
【0019】ここで、硬質断熱材21の材料には発泡合
成樹脂材のスタイロフォーム(商品名)を用いることと
する。発泡合成樹脂材としては、ポリスチレン、ポリエ
チレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等の合成樹脂を
発泡させて作られたものが一般的であるが、中でも、ポ
リスチレンを発泡させて作られたスタイロフォーム(商
品名)は剛性が高く、断熱性および加工性に優れている
ため本実施形態への利用に適している。また、軟質断熱
材22の材料としてはロックウールやグラスウール等通
気性を有するものが適用可能であるが、本実施形態では
グラスウールを採用することとする。
【0020】従って、第一実施形態の構成によれば以下
の効果が得られる。 (1)外断熱層20は硬質断熱材21と比較的安価なグラ
スウールなどの軟質断熱材22とを組み合わせて形成さ
れるので、熱橋を抑えつつ、コストを低く抑えることが
できる。 (2)スタイロフォーム(商品名)などの硬質断熱材21
は軟質断熱材と比べ剛性が高いので、現場で取り付ける
作業が行いやすく、また、硬質断熱材21を挟んで壁パ
ネル11に外装材24を取り付ける際、確実に固定でき
るので作業効率が向上する。 (3)軟質断熱材22であるグラスウールは通気性がよ
く、湿気を外部に放出できるので、結露等が起きにくく
建物の劣化が抑えられる。
【0021】(4)硬質断熱材21と軟質断熱材22とを
組み合わせ一体形成される断熱パネル30は、工場で製
作可能であるので、現場での取り付け作業が軽減され作
業効率が向上する。 (5)断熱パネル30の外側を覆う透湿防水シート23
は、あらかじめ工場で張り付けておくことができるの
で、現場で透湿防水シートを張り付ける施工手間を省略
することができ施工効率が向上する。
【0022】(6)外装材24は胴縁25とこの胴縁25
の外側表面に固定された板材26とで形成されるが、こ
のような構成は一般的な外装材の取り付け方法であるの
で、製造が容易で、施工効率がよく、低コストで施工で
きる。 (7)断熱パネル30では硬質断熱材21は長尺部材であ
って、外装材24の板材26の幅寸法に合わせた間隔で
略平行に配置され、それら長尺部材の間に軟質断熱材2
2が設けられていることで、外装材24を確実に取り付
けることができるとともに、断熱パネル30の剛性が高
まることで形状が維持され、取扱いがし易く作業効率が
向上する。また、高価な硬質断熱材21の使用量を減ら
すことができコストを低減できる。
【0023】次に、第二から第五実施形態について図4
から図7に基づき説明する。第二から第五実施形態で
は、前記断熱パネル30において硬質断熱材21と軟質
断熱材22とを組み合わせる際の形態のみが、前記第一
実施形態と異なり、それ以外の構成は第一実施形態と同
様である。
【0024】図4には第二実施形態の断熱パネルが示さ
れている。図4において、硬質断熱材21Aは所定の大
きさの小片であって縦および横の両方向ともにそれぞれ
所定の間隔で複数散在し、それら小片の間に軟質断熱材
22Aが設けられることで断熱パネル30Aが形成され
ている。この断熱パネル30Aでは硬質断熱材21Aの
横方向の間隔は外装材24の板材26の幅に合わせら
れ、縦方向の間隔は外装材24の胴縁25の間隔に従っ
て決定されることになる。硬質断熱材21Aは第一実施
形態の硬質断熱材21と材質が同じである。また、硬質
断熱材21Aの小片1つ当たりの大きさは外装材を取り
付けるために必要な所定の大きさを有すればよく、その
形状は図4のように矩形状でもよく円形、楕円形あるい
は三角形でも可能である。ただし、パネルの形状を維持
するためにパネルの4つの角部には必ず配置されるもの
とする。軟質断熱材22Aは第一実施形態の軟質断熱材
22と材質が同じである。また、断熱パネル30Aは、
1枚の軟質断熱材22Aを使ってもよいし、複数枚の軟
質断熱材22Aを組み合わせることでも製造可能であ
る。
【0025】従って、第二実施形態によれば第一実施形
態の(1)から(6)の効果と同様の効果が得られると同時
に、次の(8)の効果を奏しうる。 (8)断熱パネル30Aでは硬質断熱材21が所定の間隔
で散在し配置され、それらの間に軟質断熱材22が設け
られていることで、高価な硬質断熱材21の使用量を大
幅に減らすことができコストを低減できる。
【0026】図5には第三実施形態の断熱パネルが示さ
れている。図5において、硬質断熱材21Bは長尺部材
であってパネルの左右の端縁に沿って2本配置され、そ
れらの硬質断熱材21Bの間に軟質断熱材22Bが設け
られることで断熱パネル30Bが形成されている。ここ
で、硬質断熱材21Bおよび軟質断熱材22Bは第一実
施形態の硬質断熱材21および軟質断熱材22と材質が
同じである。
【0027】従って、第三実施形態によれば第一実施形
態の(1)から(6)の効果と同様の効果が得られると同時
に、次の(9)の効果を奏しうる。 (9)断熱パネル30Bでは硬質断熱材21Bがパネルの
両端縁に沿って配置され、その間に軟質断熱材22Bが
設けられていることで、パネルの端縁が剛性の高い硬質
断熱材21Bで保護され、角や端がつぶれることなくパ
ネルの形状が維持され取り扱いやすくなる。また、比較
的高価な硬質断熱材21Bの使用量を減らすことができ
コストを低減できる。
【0028】図6には第四実施形態の断熱パネルが示さ
れている。図6において、硬質断熱材21Cは4本から
なり、これらがパネルの外縁に枠状に配置され、その枠
の中に軟質断熱材22Cが設けられることで断熱パネル
30Cが形成されている。ここで、硬質断熱材21Cお
よび軟質断熱材22Cは第一実施形態の硬質断熱材21
および軟質断熱材22と材質が同じである。
【0029】従って、第四実施形態によれば第一実施形
態の(1)から(6)の効果と同様の効果が得られると同時
に、次の(10)の効果を奏しうる。 (10)断熱パネル30Cでは硬質断熱材21Cがパネルの
外縁部に枠状に配置され、その枠の中に軟質断熱材22
Cが設けられていることで、外縁に配置された硬質断熱
材21Cどうしが互いに連続してパネルの枠を形成する
ので、上述の断熱パネル30B以上に、パネルの剛性が
高くなり形状が維持され取扱い性が高まり施工し易くな
る。
【0030】図7には第五実施形態の断熱パネルが示さ
れている。図7において、硬質断熱材21Dは複数本か
らなり、これらがパネルの外縁部と中間部に格子状に配
置され、その格子の中に軟質断熱材22Dが設けられる
ことで断熱パネル30Dが形成されている。ここで、硬
質断熱材21Dおよび軟質断熱材22Dは第一実施形態
の硬質断熱材21および軟質断熱材22と材質が同じで
ある。
【0031】従って、第五実施形態によれば第一実施形
態の(1)から(6)の効果と同様の効果が得られると同時
に、次の(11)の効果を奏しうる。 (11)断熱パネル30Dでは硬質断熱材21Dがパネルの
外縁部と中間部に格子状に配置され、その間に軟質断熱
材22Dが設けられていることで、パネルの平面内での
縦横両方向ともに剛性が高くなると同時に、外からの衝
撃などに対する強度が高まるので運搬や施工の際に破損
しにくくなり、運搬効率や施工効率を高めることができ
る。
【0032】なお、本発明は前述の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、前
記実施形態では木質壁パネルを構造体とする建物につい
て説明を行ったが、木質パネル以外でもコンクリート製
の躯体や、ユニット式プレハブ建物等で用いられるAL
Cの壁や在来工法の壁等にも適用可能である。また、前
記実施形態では外壁に用いる場合について説明を行った
が、それ以外の内壁や界壁あるいは屋根などの断熱が必
要な部位に適用可能である。
【0033】また、前記実施形態では、外断熱層20を
形成するために断熱パネル30を用いたが、外断熱層2
0は現場施工によって形成することも可能である。即
ち、図8に示すように、前記実施形態と同様に構成され
た壁パネル11に対して、長尺部材とされた硬質断熱材
21を所定の間隔で略平行に取り付け、それら硬質断熱
材21の間に軟質断熱材22を取り付けることで外断熱
層20が形成されている。この外断熱層20の外側を覆
って透湿防水シート23が張り付けられ、その外側に前
記実施形態と同様に外装材24が取り付けられる。
【0034】使用材料について、硬質断熱材の材料には
発泡合成樹脂材のスタイロフォームを用いることとした
が、それ以外の発泡合成樹脂材としてポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリウレタン等の合成樹脂を発泡させて
作られた材料の使用も可能である。また、軟質断熱材の
材料としてグラスウールを採用したが、ロックウールと
することもできるし、他にも通気性と断熱性を有する材
料であれば適用可能である。硬質断熱材と軟質断熱材と
の間をスプレー状ののり(例えば住友スリーエム社製の
透湿シート貼りボンド)等で接着することとしたが、そ
れ以外の接着剤や接着方法を用いて固定することも可能
である。
【0035】
【発明の効果】このような本発明によれば、以下の効果
が得られる。請求項1の発明により、硬質断熱材部分を
挟んで外装材が躯体に取り付けられることで容易かつ確
実に外装材が固定され、安価な軟質断熱材を硬質断熱材
の間に設ける外断熱層とすることにより、作業効率が向
上し、熱橋を抑えつつコストを抑えた建物の外断熱構造
とすることができる。また、軟質断熱材により通気性も
確保されることになる。
【0036】請求項2の発明により、外装材は胴縁と、
この胴縁の外側表面に固定される板材とを備えるが、こ
のような構成は一般的な外装材の取り付け方法であり製
造が容易であり、施工効率がよく、低コストで施工でき
る。請求項3の発明により、複数の硬質断熱材の間に軟
質断熱材を設けてパネル化することで、パネルの形態が
維持され取扱い性がよく施工性に優れるとともに、パネ
ルを工場生産することで、現場施工の手間を低減し施工
効率を向上できる。
【0037】請求項4の発明により、硬質断熱材部分を
挟んで外装材が躯体に取り付けられることで容易かつ確
実に外装材が固定され、安価な軟質断熱材を硬質断熱材
の間に設ける断熱パネルとすることにより、作業効率が
向上しコストを抑えた建物の外断熱とすることができ
る。硬質断熱材によりパネルの形態が維持され取扱い性
がよく施工性に優れるとともに、軟質断熱材により通気
性も確保されることになる。また、パネルを工場生産す
ることで現場施工の手間を軽減し施工効率を向上でき
る。
【0038】請求項5の発明により、断熱パネルでは硬
質断熱材は小片であって縦および横の両方向ともにそれ
ぞれ所定の間隔で複数散在し、それらの小片の間に前記
軟質断熱材が設けられていることで、高価な硬質断熱材
の使用量を減らすことができ施工コストを低減できる。
請求項6の発明により、断熱パネルでは硬質断熱材は長
尺部材であってパネルの両端縁に沿って配置され、その
間に軟質断熱材が設けられていることで、パネルの端縁
が硬質断熱材で保護され、角や端がつぶれることなくパ
ネルの形状が維持され取り扱いやすくなる。
【0039】請求項7の発明により、断熱パネルでは硬
質断熱材が枠状に配置され、その枠の中に軟質断熱材が
設けられていることで、上述のパネル端縁に硬質断熱材
を配置した場合以上に、パネルの剛性が高くなり形状が
維持され施工し易くなる。請求項8の発明により、断熱
パネルでは硬質断熱材が長尺部材であって所定間隔おき
に略平行に配置され、それらの長尺部材の間に軟質断熱
材が設けられていることで、よりパネルの剛性が高くな
り形状が維持され施工効率を高めることができる。
【0040】請求項9の発明により、断熱パネルでは硬
質断熱材が格子状に配置され、その格子の中に軟質断熱
材が設けられていることで、パネルの平面内での縦横両
方向ともに剛性が高くなると同時に、外からの衝撃など
に対する強度が高まるので運搬や施工の際に破損しにく
くなり、運搬効率や施工効率を高めることができる。請
求項10の発明により、硬質断熱材および軟質断熱材の
外装材側表面には透湿防水シートが張られているので、
現場で透湿防水シートを張り付ける施工手間を省略する
ことができ施工効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態を適用した建物の全体
図。
【図2】前記実施形態を適用した外壁の断面図。
【図3】前記実施形態を適用した外壁の分解斜視図。
【図4】本発明の第二実施形態の断熱パネルの正面図。
【図5】本発明の第三実施形態の断熱パネルの正面図。
【図6】本発明の第四実施形態の断熱パネルの正面図。
【図7】本発明の第五実施形態の断熱パネルの正面図。
【図8】本発明の変形例を示す外壁の分解斜視図。
【符号の説明】
1 建物 3 建物本体 20 外断熱層 21 硬質断熱材 22 軟質断熱材 23 透湿防水シート 24 外装材 25 胴縁 26 板材 30 断熱パネル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の躯体の所定位置に互いに離れて配
    置された複数の硬質断熱材とこれら硬質断熱材の間に設
    けられた通気性を有する軟質断熱材とを含み形成された
    外断熱層と、この外断熱層の外側を覆う透湿防水シート
    と、この透湿防水シートの外側に設けられた外装材とを
    備え、この外装材は、前記外断熱層の硬質断熱材部分を
    挟んで前記躯体に支持される、ことを特徴とする外断熱
    構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の外断熱構造において、
    前記外装材は胴縁と、この胴縁の外側表面に固定される
    板材とを備える、ことを特徴とする外断熱構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の外断熱構造に
    おいて、前記外断熱層は前記硬質断熱材と前記軟質断熱
    材とが一体化された複数のパネルで形成される、ことを
    特徴とする外断熱構造。
  4. 【請求項4】 建物の所定位置で躯体と外装材との間に
    配置され外断熱層として利用される断熱パネルであっ
    て、 互いに離れて配置された複数の硬質断熱材とこれら硬質
    断熱材の間に設けられた通気性を有する軟質断熱材とを
    含み一体形成され、前記外装材が前記硬質断熱材部分を
    挟んで前記躯体に取付け可能とされた、ことを特徴とす
    る断熱パネル。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の断熱パネルにおいて、
    前記硬質断熱材は所定の大きさの小片であって縦および
    横の両方向ともにそれぞれ所定の間隔で複数散在し、そ
    れらの小片の間に前記軟質断熱材が設けられている、こ
    とを特徴とする断熱パネル。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の断熱パネルにおいて、
    前記硬質断熱材は長尺部材であってパネル両端縁に沿っ
    て配置され、それらの長尺部材の間に前記軟質断熱材が
    設けられている、ことを特徴とする断熱パネル。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の断熱パネルにおいて、
    前記硬質断熱材はパネル外縁に枠状に配置され、枠の中
    に前記軟質断熱材が設けられている、ことを特徴とする
    断熱パネル。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載の断熱パネルにおいて、
    前記硬質断熱材は長尺部材であって所定間隔おきに略平
    行に少なくとも3本配置され、それら長尺部材の間に前
    記軟質断熱材が設けられている、ことを特徴とする断熱
    パネル。
  9. 【請求項9】 請求項4に記載の断熱パネルにおいて、
    前記硬質断熱材は格子状に配置され、その格子の中に前
    記軟質断熱材が設けられている、ことを特徴とする断熱
    パネル。
  10. 【請求項10】 請求項4から9のいずれかに記載の断
    熱パネルにおいて、前記硬質断熱材および前記軟質断熱
    材の前記外装材側表面には透湿防水シートが張られてい
    る、ことを特徴とする断熱パネル。
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