JP2003119643A - エアバッグ用基布 - Google Patents

エアバッグ用基布

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JP2003119643A JP2001315780A JP2001315780A JP2003119643A JP 2003119643 A JP2003119643 A JP 2003119643A JP 2001315780 A JP2001315780 A JP 2001315780A JP 2001315780 A JP2001315780 A JP 2001315780A JP 2003119643 A JP2003119643 A JP 2003119643A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】コートタイプのエアバッグ用基布において、機
械的特性はもちろんのこと、低い気体透過性と優れた剛
軟性を有し、かつ布帛全体の軽量化および経緯方向の剛
軟度の差を小さくし、その結果、収納性、衝撃時衝突エ
ネルギー軽減を可能としたエアバッグ用基布を提供す
る。 【解決手段】エアバッグ用基布を構成するフィラメント
として、単糸断面の偏平度が3.5以下の異形断面糸
で、基布の表面を樹脂によりコートするため、機械的特
性はもちろんのこと、低い気体透過性を有し、さらにタ
テ/ヨコ方向の剛軟度の差が10%以下であるエアバッ
グ用基布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエアバッグ用基布に
関する。さらに詳しくは、低い通気性、剛軟性、軽量性
を兼ね備えたエアバッグ用基布に関する。
【0002】
【従来の技術】エアバッグは、自動車の乗員保護用安全
装置として、近年その普及が著しく広がっている。
【0003】エアバッグ用基布に対する要求項目として
は、まず第一に、衝撃時にスムーズに膨脹するだけの低
い気体透過性ならびに機械的強度を有することが必要で
ある。さらに、膨脹時に人体、特に顔面を擦過などで傷
つけないことや、コンパクトに収納できること、さらに
は、長期間車体に設置している間の寸法変化がないこと
なども必要である。
【0004】現在開発されている代表的なエアバック用
基布は、単糸繊度4d〜7d、総繊度400D〜100
0Dの丸断面をしたナイロン糸条で構成された基布や、
さらにこれらにクロロプレンやシリコンなどの樹脂をコ
ーティングしたもの(以下コート品と称する。)が使わ
れている。しかしながら、樹脂でコーティングしたもの
は400d以上の太い糸を使うために機械的特性は維持
され、またコーティングにより通気性などには効果を発
揮するが、剛軟性、軽量性については十分改良されたも
のはない。
【0005】しかるに最近では、軽量・コンパクト性・
コストをより意識して、布帛表面に樹脂をコーティング
しない布帛も提案されている。しかしながら、樹脂をコ
ーティングせずに気体の通気性を抑えるためには、布帛
を高密度に織る必要があり、目付けが増えた結果、布帛
の柔軟性はほとんど改善されない。
【0006】一方、前記[0004]の問題点を解決する
ために、すなわち十分に低い通気性を維持ために例えば
特開平10−194063号公報には、315dにシリ
コンコートをして布帛の柔軟性を高めることが記載され
ている。しかし、まだ、単糸繊度も4.4dと太く、経
緯方向の剛軟度の差もあり、収納性など十分とはいえる
ものでなかった。
【0007】一方、前記[0005]の問題点を解決する
ために、すなわち十分に低い通気性を維持し、かつ布帛
の柔軟性を高めるために、布帛を構成する繊維の単糸繊
度をより細くする方法が考えられ、実際に数多く提案さ
れている。
【0008】例えば特開昭64−41438号公報に
は、おりたたみ性を重視し、単糸繊度3d以下の繊維よ
りなるエアバッグ用基布が提案されている。
【0009】また、特開平4−2835号公報には、ポ
リエチレンテレフタレートより構成されたノンコートの
エアバッグ用基布が、軽量で薄いという特徴のもと通気
量が0.5cm3 /sec/ cm2 以下、650psi以上の破
裂強度、300ポンドの引張強度、40ポンドの台形片
引裂強度を有する織布が提案されている。
【0010】さらに、特開平4−214437号公報に
おいては、ポリエチレンテレフタレートなる4dtex
以下、総繊度250〜400dtexのノンコート布帛
が提案されている。
【0011】しかしながら、上述の提案はいずれもノン
コートタイプであり、コートすることの効果としての通
気性と経緯方向の均一性な剛軟性の両方を兼ね備えた基
布にはなっていない。またこれらの糸は、通常の丸断面
の糸を意識したものであり、異形断面糸の使用は未だ試
みられていない。
【0012】これら丸断面糸の場合は、単糸繊度を細く
することで柔軟性はある程度改善されるものの、通気性
を考慮するとある程度の布帛厚みが必要となり、重量的
にはほとんど改善されない結果となる。
【0013】また、単純に単糸繊度を小さくする方法で
は、一般に紡糸・製織時に毛羽・糸切れを発生しやすい
という問題が生じる。特にエアバッグの分野において
は、コストの面から、製織時に糊付けや撚りを施すこと
を行わないため、上記問題点が非常に大きなトラブルの
原因となってくる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来の技術における問題点を解決し、コートタイプの
エアバッグ用基布において、機械的特性はもちろんのこ
と、低い気体透過性と優れた剛軟性を有し、かつ布帛全
体の軽量化および経緯方向の剛軟度の差を小さくし、そ
の結果、収納性、衝撃時衝突エネルギー軽減を可能とし
たエアバッグ用基布を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明のエアバッグ用基布は、基布を構成する
フィラメントが、単糸断面の偏平度が3.5以下の異形
断面糸からなり樹脂液をコートしたことを特徴とする。
【0016】本発明のエアバック用基布は、さらに、そ
の構成フィラメント糸が、偏平度3.5以下の異形断面
糸からなるフィラメント糸が、総繊度150D以上50
0D以下、単糸繊度0.1d以上7.0d以下、強度
7.5g/d以上、伸度12.0%以上のマルチフィラ
メントであること、布帛の1.27cmの圧力降下での通
気量が1.2cm3 /sec/ cm2 以下であること、また、ポ
リアミドフィラメントであることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の最大の特徴は、エアバッグ用基布を構成するフ
ィラメントの単糸断面が、通常の丸断面ではなく特定の
偏平度を有する異形断面であることにある。一定以上の
偏平率を有する異形断面糸(以下、単に偏平糸という)
を用いると、織物としたときに単糸断面の長径が織物平
面上で該平面に平行に配置されることになる。その結
果、織物の厚み方向に対して単位表面積あたりの隙間が
減少し、同等繊度の丸断面を使用し織り密度が同等であ
る場合に比較し、通気量が抑制されることになる。ま
た、同等の通気量に設計しようとすると総繊度を減少さ
せることが可能となり、厚みの薄い軽量な基布とするこ
とができるのである。
【0018】本発明における単糸断面の偏平度とは、単
糸断面形状を楕円に近似した際、その長径と短径の比で
定義する。その断面は厳密に楕円である必要はなく、全
体の偏平性に影響を与えない範囲で一部に突起や窪みを
有していても差し支えない。このような場合にもその全
体の外形を損ねないような楕円に近似し、偏平度を算出
すればよい。
【0019】本発明の効果を得るためには、上記偏平度
が3.5以下、より好ましくは2.5以下であることが
必要である。特に断面としては楕円形が好ましい。3.
5以上であると、例え偏平断面であっても、織物とした
ときに単糸断面はランダムに位置しがちとなり、布帛厚
み方向の空隙が大きくなる。また、長径どうし、短径ど
うしが同一方向に向く確率も小さくなってしまう。従っ
て、本発明の、通気量軽減や軽量化といった効果が得ら
れなくなる。一方、偏平度が3.5を越えてあまりにも
大きくなり過ぎると、製糸性、製織性が悪化し、ケバ等
も生じやすくなり好ましくない。また、紡糸工程でのノ
ズルの管理も複雑なものとなる。
【0020】本発明の如く偏平度が3.5未満であれ
ば、偏平度1即ち丸断面よりも繊維外周が大きくなり、
表面積が増加し、同じコート液を塗布したとしても、塗
布された樹脂層の厚みを小さくすることが可能となり、
より柔軟性を維持するとともに剛軟度が増加する。さら
に驚くべきことに、経緯方向の剛軟度もほぼ等しくな
り、その差は経/緯の比として10%以下となり、より
収納性が向上する。
【0021】図1に本発明における代表的な異形断面の
例を記載する。もちろん、これらは代表例であって何等
これに制限されるものではない。図1のaは長径、bは
短径で、偏平度はa/bで計算される。
【0022】本発明におけるエアバッグ用基布を構成す
るフィラメント糸は、好ましくは総繊度150D以上5
00D以下、より好ましくは250D以上350D未満
であり、また好ましくは単糸繊度0.1d以上7.0d
以下、より好ましくは1.0d以上5.0d以下未満の
マルチフィラメント糸である。総繊度が500Dを越え
ると布帛の厚みが厚くなり、柔軟性および軽量性が損な
われてしまうため好ましくない。逆に、総繊度が150
D未満であると、いかに高密度に織ったとしても布帛の
機械的強度が弱く、膨脹時に破裂してしまうため好まし
くない。一方、単糸繊度は、7.0dより太いと、本発
明における偏平度2.5以下の偏平糸を用い、かつ総繊
度を抑えても柔軟性はそれほど改善されない。逆に単糸
繊度が0.1d未満と細くなると紡糸が困難となり、ま
た本発明の偏平の効果が小さくなってしまい好ましくな
い。
【0023】単糸繊度が1.5dより細いフィラメント
を得るには、公知の海島型複合紡糸法を使用することが
有効である。この場合、島成分の断面が偏平となるよう
な口金を用いればよい。
【0024】さらに、本発明におけるエアバッグ用基布
を構成するフィラメント糸は、好ましくは強度7.5g
/d以上、より好ましくは8.5〜10.5g/dであ
り、好ましくは、伸度12.0%以上、より好ましくは
14.0%以上の特性を有する。前述の繊度構成におい
て、エアバッグ用基布として要求される機械的特性、特
に衝撃強度、引き裂き強度および破裂強度を満足させる
ためには上記強伸度特性が好ましい条件となる。上記値
より低いとこれら機械的特性が得られにくく好ましくな
い。
【0025】本発明に使用される該コーティング膜は、
付加型シリコーンゴムコーティング剤を溶剤で希釈する
ことなく、1〜60g/m2好ましくは、5〜30g/
2の塗工量で塗布することにより形成される。繊度が
150〜500dの異形断面というフィラメント糸から
なる基布からなるものであれば、薄く軽量で、折り畳み
易く、収納性に優れたエアバッグ用基布とすることがで
きる。また、フィラメント糸を異形断面にすることで表
面積が大きくなることから、塗工量も1〜30g/m2
という薄いコーティング膜でガスリークを防止すること
ができる。このため、従来のコートタイプのものと比べ
て軽量化が可能となる。表面平滑性に優れたものとなる
と共に、より一層エアバッグのコンパクト化が可能とな
る。
【0026】しかも、本発明では、コーティング剤とし
て付加型シリコンゴムコーティング剤が良く、熱加硫シ
リコンゴム、室温加硫シリコンゴム、水溶性エマルジョ
ンシリコンゴムなどでも効果はある。従来から知られて
いるクロロプレン系コート剤、ウレタン系コート剤でも
よいが、好ましくはシリコン系で、特に偏平糸からなる
基布の場合は、シリコン系が良い。表面張力の関係で塗
布後、基布全体にしみわたる速度が速い。
【0027】また、このコーティング剤の粘度としては
1〜200Pa・sの粘度がよく、好ましくは、1〜1
00Pa・sの粘度がよい。ナイフコータで塗布するこ
とにより、塗工量1〜30g/m2の薄く、かつ均質な
コーティング膜を容易に形成することができる。また表
面の粘着性の小さくタック性も2以上、好ましくは3以
上となり収納性がさらに良好になる。ここで、タック性
とは、10cm×10cmの大きさのサンプル2枚を採
取し、樹脂面を重ね合わせて5kgの荷重をのせ、80
℃の乾燥機中に1時間放置後、資料の重ね合わせた部分
の剥離状態を観察し、下記のランク付け評価をおこな
い、ランク付けした測定値であり、2以上が基布を折り
たたんで放置後の広げた時の剥離性を意味 3:タックがなく、剥離する。 2:剥離するがベタつく。 1:樹脂が接着して、剥離しない部分がある。
【0028】さらに本発明におけるエアバッグ用基布
は、好ましくは布帛の1.27cmの圧力降下での通気量
が1.2cm3 /sec/ cm2 以下、より好ましくは0.7cm
3 /sec/cm2 であればよい。ここにおいて該布帛の通気
量は、JIS−L1096−6.27A法に準じて測定
した値である。すなわち、水柱1.27cmの圧力下に
おいての試験片を通過する空気量を求めたものである。
上記通気量が1.2cm3/sec/ cm2 を越えると、エアバ
ッグ用基布としての高い信頼性の瞬時の展開能が軽減し
てしまい好ましくない。
【0029】上述した気体通気量を得るためには、通常
の丸断面糸を用いた場合、カバーファクタとしてはおお
よそ1700以上が必要で、それだけ高い総繊度や高い
織り密度が必要であったが、本発明のエアバッグ用基布
においては前記カバーファクタが2500未満でも低い
通気量を達成することが可能となる。
【0030】本発明におけるエアバッグ用基布を構成す
るフィラメントとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン1
2などのポリアミド、ポリエチレンやポリプロピレンな
どのポリオレフィンなど公知のポリマを用いることがで
きる。中でも、耐熱性や寸法安定性、製糸性、機械的強
度などを考慮するとポリエステルやポリアミドが好まし
く、ナイロン6,6がより好ましい。もちろんこれらの
共重合体でもよい。
【0031】特にポリアミド系繊維については、各々そ
の性質を損ねない範囲で、曳糸性を高めるなどの目的
で、共重合成分を含んでいても何等差し支えない。例え
ば、ポリアミド系繊維とし、ナイロン6・6、ナイロン
6、ナイロン4・6、およびナイロン6とナイロン6・
6の共重合体、ナイロンにポリアルキレングリコール、
ジカルボン酸やアミンなどを共重合したポリアミド系繊
維が好ましいが、この限りではない。
【0032】次に、本発明にかかるエアバッグ用基布に
用いられるマルチフィラメントの製造方法について以下
に説明する。
【0033】本発明に用いられるポリマーは、通常、溶
融紡糸法により口金より紡出される。紡糸条件は用いる
ポリマにより異なり、ポリマーの粘性や熱特性等により
適当な条件を選択すればよい。一般には、ポリマの熱に
よる劣化を防ぐために、紡糸機内におけるポリマの滞留
時間は短いほど好ましく、通常10分以内、好ましくは
1〜5分以内である。たとえば、ポリエチレンテレフタ
レートやポリヘキサメチレンアジパミドの繊維の場合、
紡糸温度は、280℃〜310℃の範囲であり、口金直
下には10〜100cmの長さで、200℃〜350℃、
相対湿度85%に制御された加熱筒を用い、吐出糸条は
該加熱筒内を通過させる。加熱筒の長さおよび温湿度条
件は、得られる糸条の繊度、偏平度やフィラメント数に
より最適化されうる。該加熱筒は、溶融ポリマの固化を
遅らせ、高強度を発現させるために必要である。
【0034】なお、高温での熱劣化を防止する目的で、
必要に応じて加熱筒内雰囲気を高温不活性ガスでシール
することは何等差し支えない。
【0035】本発明における単糸断面の偏平度が3.5
以下の異形断面の偏平糸を得るには、種々の方法が可能
である。異形口金孔よりポリマを吐出させる直接製糸法
により目的とする偏平糸を得ることもできるし、また、
前述の複合紡糸法を用いて2種以上のポリマを同時に吐
出した後、少なくとも1成分を除去することで目的の偏
平糸を得ることも可能である。製糸の容易さや工程の容
易さからは異形孔を有する口金を使用することが好まし
い。
【0036】紡出糸条は、上記高温雰囲気中を通過した
後冷風で冷却固化され、ついで油剤が付与されたあと、
紡糸速度を制御する引取りロールで引き取られる。
【0037】引取りロールに引き取られた未延伸糸条
は、通常連続して延伸するが、一旦巻き取った後別工程
で延伸することも可能である。紡糸速度は、通常200
0m/min以下で行われ、延伸は常法の熱延伸が採用
される。延伸は、2段以上の多段延伸が好ましく、延伸
倍率は未延伸糸の複屈折、延伸温度、および多段延伸す
る際の延伸比配分等によって変化させるが、1.5〜
6.0倍、好ましくは2.0〜5.5倍であればよい。
【0038】次いで、該延伸糸は熱固定されるが、熱固
定時の張力および温度を変化させることはなんら差し支
えない。
【0039】さらに、延伸工程および熱固定工程におい
ては、走行糸条に交絡をかけてもよい。交絡は、エア交
絡など公知の方法が採用でき、例えばエア交絡の場合、
用いる糸条の繊度や張力に応じて、エアの圧力を適宜変
更する事で高い交絡度を達成することができる。必要に
応じ、得られた糸に熱固定処理を施してもよい。
【0040】一方、特に単糸繊度が細いフィラメントを
作製するために、複合紡糸法を採用する場合には、延伸
後もしくは後述の布帛作製後に少なくとも1成分を除去
することで本発明における偏平糸とすることができる。
【0041】以上の方法によって、単糸断面が偏平度
3.5以下の偏平形状であるフィラメントからなり、総
繊度150D以上500D以下、単糸繊度0.1d以上
7.0d以下、強度7.5g/d以上、伸度12.0%
以上のマルチフィラメント糸が得られる。
【0042】上記マルチフィラメント糸を用い、エアバ
ッグ用基布を作製するには、得られたマルチフィラメン
ト糸をそのまま経糸および緯糸に用い通常の方法で製織
すればよい。このとき、特に撚糸したり、糊づけする必
要はない。組織は、平織り、斜織りなど限定されない
が、製造の容易さなどから平織りが好ましい。またエア
バッグ用基布としての総合特性から等方性織物が好まし
い。織り密度は、用いるフィラメントの総繊度に応じ
て、前述のように通気量が1.2cm3 /sec/ cm2 以下に
なるように設定すればよい。
【0043】得られた基布の表面に上記した特性をもつ
樹脂をグラビアコーティングや捺染などがあり、布帛内
部に樹脂を付与する方法としてはディッピングなどがあ
り、その手段は限定されないが、樹脂を積層又は付与し
た布帛の通気度が1.2cm3 /sec/ cm2 以下を満足する
ように決められる。
【0044】コート布帛の特性を十分に発現するために
は60g/m2以下であることが好ましい。樹脂付与量
が30g/m2をこえると重く剛直な布帛となり本発明
の目的を達し得なくなる。
【0045】得られたエアバッグ用基布は、構成する総
繊度、単糸繊度、織物の打ち込み本数にも因るが、基布
として引張強力が150Kg/3cm 以上、引裂強力が20
kgf以上、カンチレバー法による柔軟性評価が100mm
以下のように、柔軟性、軽量性および低い通気性を同時
に兼ね備えることができる。
【0046】本発明のエアバッグ用基布は、偏平度2.
5以下の偏平糸を用いているので、同等繊度の丸断面糸
構成の基布に比較し柔軟性、剛軟度をより高めたり、気
体の通気量をより抑えたりすることができ収納性が向上
する。また、同等の低い通気性を得ようとした場合、総
繊度もしくは織り密度をより軽減でき、薄くて軽量な布
帛とすることが可能となる。
【0047】本発明におけるエアバッグ用基布は、必要
に応じ、本発明の特性を損ねない範囲で基布に公知の方
法で、精練、熱セット、さらには片面もしくは両面にカ
レンダー加工を施すことは何等差し支えない。
【0048】また本発明は、エアバッグ用基布としてノ
ンコート品、コート品どちらにも有効であるが、軽量、
柔軟、低通気度の両立といった特性をより引き出すため
には、コートタイプ品として用いることがより好まし
い。
【0049】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。本文もしくは実施例中の各物性は、次のようにして
測定した。
【0050】(1)原糸の引張強度、破断伸度: JI
S−L−1017に準拠した。
【0051】(2)布帛の柔軟性(剛軟度): JIS
−L−1096(45度カンチレバー法)で測定した。
【0052】(3)基布の引張強力: JIS−K−6
328(ストリップ法)に準拠し、試料幅3cmで測定し
た。結果は、布帛の経方向の値と緯方向の値の平均値で
示した。
【0053】(4)引裂強力: JIS−K−6328
(トラペゾイド法)に準拠し、試料幅2.54cmで測定
した。結果は、布帛経方向の値と緯方向の値の平均値で
示した。
【0054】(5)布帛のカバーファクタ: カバーフ
ァクタKは下記式により算出した。 K=Nw ×Dw 0.5 +NF ×DF 0.5(ただし、Nw
経糸密度(本/吋)、Dw :経糸繊度(デニール)、
F:緯糸密度(本/吋)、 DF :緯糸繊度(デニー
ル)である。)
【0055】(6)タック性:10cm×10cmの大
きさのサンプル2枚を採取し、樹脂面を重ね合わせて5
kgの荷重をのせ、80℃の乾燥機中に1時間放置後、
資料の重ね合わせた部分の剥離状態を観察し、下記のラ
ンク付け評価をおこなった。 3:タックがなく、剥離する。 2:剥離するがベタつく。 1:樹脂が接着して、剥離しない部分がある。
【0056】
【実施例】[実施例1]ナイロン6・6チップを通常の
溶融紡糸法により、単孔の形状がタテ・ヨコ比1.3の
長方形状である、ホール数72の口金を用いて紡糸し
た。紡糸温度は298℃であり、口金直下には、長さ3
00mm、温度300℃の加熱筒を用い、紡糸速度は62
0m/minとした。
【0057】紡出糸を、巻き取ることなく引き続き22
0℃の温度で5.4倍に延伸熱処理した後、エア交絡を
かけながら3.0%の弛緩率でリラックス処理を施し、
315D、72フィラメントの延伸糸を得た。
【0058】得られたフィラメントは、その単糸断面が
偏平度1.3の偏平糸であり、物性は単糸繊度4.4
d、強度8.9g/d、伸度14.9%であった。
【0059】次いで、上記フィラメントを経糸、および
緯糸に用い、織密度経56本/吋、緯55本/吋の平織
を作製した。
【0060】上記で得られた基布を精練、乾燥後、樹脂
(ポリジメチルシロキサン)50(重量%)、触媒(白
金触媒)、トルエン47.2(重量%)からなるシリコ
ンゴム(固形分50%、粘度10000cps)をグラ
ビアコーティング(メッシュ密度40mesh/in、
メッシュ深度150μm)し、乾燥100℃、熱処理1
50℃×30分を行ったコート基布を得た。樹脂付着量
は10g/m2であった。
【0061】[実施例2、3]偏平度を1.8、3.3
となる様にした以外は実施例1と同じ方法で、コートさ
れた基布を得た。得られたフィラメントは単糸断面の偏
平度が2.8であり、その物性はそれぞれ強度8.9、
9.0g/d、伸度13.9、14.5%であった。
【0062】[比較例1、2、3、4]実施例1、2、3
と同じ方法としたが、偏平度、シリコンの塗布は表1の
如くとした。
【0063】[実施例4]については、フィラメント数を
変え、単糸繊度の効果を確認した。
【0064】[実施例5]については、総繊度の効果を確
認した。
【0065】[実施例6]については、塗布量について
の効果を確認した。
【0066】[比較例6]については、扁平度、塗布量
とタック性についての効果を確認した。
【0067】上記実施例1〜6および比較例1〜6の原
糸物性および布帛特性を表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】表1より明らかなように、本実施例中のサ
ンプルは、同等繊度構成で同等の織密度を有する丸断面
糸使いの布帛に比較し、柔軟性および気体透過性が低
く、かつ剛軟度の経緯方向の差も10%以下であり、エ
アバッグ用基布として優れていることがわかる。また、
このことは同等通気量に設計した場合、本発明の偏平断
面糸使いの基布は、総繊度、コート剤の塗布量を減少、
あるいは織り密度を減少させることが可能なことを示し
ており、丸断面糸使いの場合に比較し、軽量化ひいては
より柔軟化かつ収納性の向上を達成することが可能であ
ることがわかる。
【0070】
【発明の効果】本発明に係るエアバッグ用布帛は、フィ
ラメントとして単糸断面が偏平度3.5以下の偏平糸を
用いているため、機械的特性はもちろんのこと、低い気
体透過性と優れた柔軟性を有し、かつコート剤の塗布量
も減らすことが可能となり、布帛全体の軽量化を図るこ
とができ、収納性、衝撃時衝突エネルギー軽減を可能と
したエアバッグ用基布が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏平糸の断面の例
【符号の説明】
a 長径 b 短径
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月11日(2001.12.
11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】また、このコーティング剤の粘度としては
1〜200Pa・sの粘度がよく、好ましくは、1〜1
00Pa・sの粘度がよい。ナイフコータで塗布するこ
とにより、塗工量1〜30g/m2の薄く、かつ均質な
コーティング膜を容易に形成することができる。また表
面の粘着性の小さくタック性も2以上、好ましくは3以
上となり収納性がさらに良好になる。ここで、タック性
とは、10cm×10cmの大きさのサンプル2枚を採
取し、樹脂面を重ね合わせて5kgの荷重をのせ、80
℃の乾燥機中に1時間放置後、資料の重ね合わせた部分
の剥離状態を観察し、下記のランク付け評価をおこな
い、ランク付けした測定値であり、2以上が基布を折り
たたんで放置後の広げた時の剥離性を意味する。 3:タックがなく、剥離する。 2:剥離するがベタつく。 1:樹脂が接着して、剥離しない部分がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】上述した気体通気量を得るためには、通常
の丸断面糸を用いた場合、カバーファクタとしてはおお
よそ1700以上が必要で、それだけ高い総繊度や高い
織り密度が必要であった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】本発明のエアバッグ用基布は、偏平度
5以下の偏平糸を用いているので、同等繊度の丸断面糸
構成の基布に比較し柔軟性、剛軟度をより高めたり、気
体の通気量をより抑えたりすることができ収納性が向上
する。また、同等の低い通気性を得ようとした場合、総
繊度もしくは織り密度をより軽減でき、薄くて軽量な布
帛とすることが可能となる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアバッグ用基布を構成するフィラメン
    トが、単糸断面の偏平度が3.5以下の異形断面糸であ
    り、経緯方向の剛軟度の差が10%以下である、樹脂を
    コーティングしたことを特徴とするエアバッグ用基布。
  2. 【請求項2】 経、緯方向の剛軟度がいずれも70mm
    以下でかつ、かつその比が10%以下であることを特徴
    とする請求項1に記載のエアバッグ用基布。
  3. 【請求項3】 エアバッグ用基布を構成するフィラメン
    ト糸が、総繊度150D以上500D以下、単糸繊度
    0.1d以上7.0d以下のマルチフィラメント糸であ
    ることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の
    エアバッグ用基布。
  4. 【請求項4】 エアバッグ用基布を構成するフィラメン
    ト糸が、強度7.5g/d以上、伸度12.0%以上の
    特性を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載のエアバッグ用基布。
  5. 【請求項5】 エアバッグ用基布の1.27cmの圧力降
    下での通気量が、1.2cm3 /sec/ cm2 以下であること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のエアバ
    ッグ用基布。
  6. 【請求項6】 エアバッグ用基布を構成するフィラメン
    トがポリアミド系、ポリエステル系フィラメントである
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のエ
    アバッグ用基布。
  7. 【請求項7】 表面に樹脂コート層が存在することを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のエアバッグ
    用基布。
  8. 【請求項8】 タック性が3以上で、折りたたんだ時に
    粘着しないことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
    に記載のエアバッグ用基布。
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