JP2003119547A - イヤリング性の極めて優れた絞り缶用鋼板 - Google Patents
イヤリング性の極めて優れた絞り缶用鋼板Info
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Abstract
提供すること。 【解決手段】 (1)重量%で、C:0.0050〜
0.0170%、Si:≦0.35%、Mn:≦1.0
%、P:≦0.020%、S:≦0.025%、sol
Al:0.005〜0.100%、N:≦0.0070
%、Ti:(6〜20)×C%、Nb:≦0.04%、
残部がFeおよび不可避元素からなる組成で、Δr値が
+0.15〜−0.12の範囲、平均r値≧1.40、
再結晶粒のGS.noが8.5〜11.0で、イヤリン
グ率が1.0%以下であることを特徴とするイヤリング
性の極めて優れた絞り缶用鋼板。および(2)Nb含有
量が0.050%以下を複合添加する組成、(3)N
b:(3〜15)×C%単独含有する組成、(4)C:
0.0070〜0.0130wt%に規制した組成のイ
ヤリング性の極めて優れた絞り缶用鋼板。
Description
めて優れた絞り缶用鋼板に関するものである。
Snメッキ、Niメッキ、Crメッキ、Sn−Niメッ
キ等の各種のメッキが施されたメッキ鋼板で、 一段の絞
り加工、厳しい多段の絞り加工、 DI(Drawn &
Ironed)加工等を行い、缶容器例えば電池缶(
以下、単に絞り缶と称する)に製缶される、 或は、 製缶
後Snメッキ、Niメッキ、Crメッキ、Sn−Niメ
ッキ等の各種のメッキまたは塗装が施され缶容器とな
る。
号公報等の方法或いは板金プレス成形分科会第29回S
MFセミナー資料「製缶技術と製缶材料の最新動向(平
成6年10月7日/於名古屋大学)」/文献−1で紹介
されている技術等があるが、例えば、絞り缶のイヤリン
グに伴う鋼板歩留まりの更なる改善の要求、電池缶等の
絞り成形のプレス速度が速くなり、その結果、多段プレ
ス或いはDI絞り工程においてイヤリング起因に伴う工
程間の順送りトラブル、イヤリング先端のちぎれによる
押し疵などの問題が発生し易くなり、 より極めて優れた
イヤリング性が要求されるようになるなど、例えば、特
公平7−59734号公報のような単にΔr値を約ゼロ
にするような方法ではイヤリング性が不十分で、より厳
しい電池缶のような絞り缶の成形には耐えられないもの
も現れるようになった。
する課題は、 イヤリング性の極めて優れた絞り缶用鋼板
を提供することである。
を解決する鋼板を提供することについて、 鋭意検討を行
い本発明を完成したものであり、 その要旨とするところ
は下記の通りである。 (1)重量%で、C:0.0050〜0.0170%、
Si:≦0.35%、Mn:≦1.0%、P:≦0.0
20%、S:≦0.025%、solAl:0.005
〜0.0100%、N:≦0.0070%、Ti:(6
〜20)×C%、残部がFeおよび不可避元素からなる
組成で、Δr値が+0.15〜−0.12の範囲、平均
r値≧1.40、 再結晶粒のGS.noが8.5〜1
1.0で、イヤリング率が1.0%以下であることを特
徴とするイヤリング性の極めて優れた絞り缶用鋼板。
0.050%以下であるイヤリング性の極めて優れた絞
り缶用鋼板。 (3)重量%で、C:0.0050〜0.0170%、
Si:≦0.35%、Mn:≦1.0%、P:≦0.0
20%、S:≦0.025%、solAl:0.005
〜0.0100%、N:≦0.0070%、Nb:(3
〜15)×C%、残部がFeおよび不可避元素からなる
組成で、Δr値が+0.15〜−0.12の範囲、平均
r値≧1.40、 再結晶粒のGS.noが8.5〜1
2.0で、イヤリング率が1.0%以下であることを特
徴とするイヤリング性の極めて優れた絞り缶用鋼板。
0.0070〜0.0130%で、イヤリング率が更に
低いことを特徴とするイヤリング性の極めて優れた絞り
缶用鋼板。 (5)前記(1)〜(4)において、 C:0.0070
〜0.0130%で、B含有量が0.0002%以下で
ある二次加工性にも優れたイヤリング性の極めて優れた
絞り缶用鋼板。 (6)前記(1)〜(5)において、 鋼板の表面にNi
メッキ、Ni拡散メッキ、Snメッキ、TFSメッキが
施されたイヤリング性の極めて優れた絞り缶用メッキ鋼
板にある。
明者らは、前述の文献−1の図4にも、「Δr値をほぼ
ゼロにすることで良好なイヤリング性が得られるが、し
かし、Δr値をゼロにしてもなおかつイヤリングは1.
0〜3%と大きくばらついていることと共に、イヤリン
グを1%以下にはできていないこと」が示されているよ
うに、イヤリングは、Δr値がゼロでも大きくばらつく
ことに着目し、イヤリング値を更に優れたものにする方
法について検討した。
る図3の高r値(2.0前後レベル)である0.009
C−0.118Ti( いわゆるTi添加の極低炭素
鋼)、特公平7−59734号公報の高Al−Al−K
鋼をBAF(箱焼鈍)する方法、等種々の鋼種につい
て、イヤリング性が最も良くなると紹介されている冷延
率(87〜88%)前後に調整し、 再結晶焼鈍を行い
1.0%の調質圧延を施し冷延鋼板を造り、 絞り缶を試
作し、Δr値{=(r0 +r90)/2− r45,....r
0 ,r90,r45:r値測定用引張り試験片の方向と圧延
方向とのなす角度がそれぞれ0°,90°,45°であ
るところのそれぞれのr値}とイヤリング性との関係を
調査した。
{(平均山高さ(絞りカップ側壁山高さ) −平均谷高さ
(絞りカップ側壁谷高さ))/平均壁高さ}×100 ]
との関係は、Δr値とイヤリング率との関係は認められ
るものの、ある程度最適化なされた冷延率の範囲では、
鋼種間の差が大きいことが分かった。そこで、 本発明者
らは、 この原因を調査するため、種種の鋼板のr値を1
5度ピッチで0〜90度まで調査し、 r値の面内異方性
を詳細に調査し、 イヤリング性との関係を比較検討し
た。
5°,60°,45°、最小値は0°,15°,30
°,45°の位置に存在し、Δr値の算出に用いられる
0°,45°,90°方向以外にも存在し、定義されて
いるΔr値は0〜90°間のr値の最大偏差値に必ずし
もならないこと、2)イヤリング率の定義とΔr値の定
義の測定方向の定義は、上述に示すように一致していな
いことに起因していると考えるべきであること。そし
て、Δr値≒0の範囲においては、 イヤリング値は鋼組
成で大きく異なることを知見した。なお、Δr値は、そ
の鋼種のイヤリング値が最小値になる冷延率を求めるの
に有効で、その鋼種の最少のイヤリング率の鋼板を得る
には、Δr値:+0.15〜−0.12の範囲にある必
要があることも知見した。
リング性の極めて優れた絞り缶用鋼板」を見いだすため
に、 鋼組成,製造条件を種々変更して製造したΔr値≒
0の鋼板のイヤリング率等の調査結果を詳細に解析した
結果、 1)図1に示すように、極低イヤリング率を得るには、
C含有量が大きく影響し、C:0.0050〜0.01
70wt%の範囲がよく、特にC:0.0070〜0.
0130wt%の範囲が極低イヤリング鋼板を得るのに
最も好ましく、ノンイヤリング鋼板と言ってもよいほど
優れたイヤリング特性が得られること。
0)×Cwt%単独添加、Ti:(6〜20)×Cwt
% +Nb:≦0.050wt%の複合添加、Nb:(3
〜15)×Cwt%単独添加、の組成とすることで、軟
質で、極低イヤリング性が得られること。 3)Bの多量の添加は、イヤリング性を損なうが、C含
有量を0.007〜0.013wt%とした上で、B添
加量を0.0002wt%以下とすれば、極低イヤリン
グ鋼板が得られ、更に良好な二次加工性も得られること
を見出した。
有量を、C:0.0050〜0.0170wt%の範囲
(特にC:0.0070〜0.0130wt%の範囲)
とするTi,Nbを添加した鋼板が、Ti,Nb添加極
低炭素鋼(C:0.0010〜0.0030wt%)鋼
に比べ、イヤリング性が顕著に改善される理由について
は明確でないが、C含有量が適度に多いので、熱延板の
結晶粒径が微細化されることに基因しているものと思わ
れる。また、本発明者等が発明した「低炭素Al−K鋼
にB添加し連続焼鈍で再結晶焼鈍した鋼板(特願平20
00−246147号)」も極低イヤリング鋼板である
が、r値レベルが、先願では1.20以下程度であるの
に対し、本発明では、1.4以上で、優れた深絞り性も
得られる。
な説明を行う。Cは、 0.0050〜0.0170wt
%の範囲を外れる組成では、例え、Δr値を+0.15
〜−0.12の範囲であっても良好なイヤリング性でな
くなるので、C含有量は0.0050超〜0.0170
wt%にする必要がある。 更に、C含有量が0.00
70〜0.0130wt%の範囲に鋼板は、更に優れた
イヤリング性となる。Siは、 多くなるとメッキ密着性
や製缶後に塗装されるときの塗装密着性等に悪影響を及
すので0.35wt%以下に規制する必要がある。
い深絞り加工に耐えれなくなるので1.0wt%以下に
規制する必要がある。Pは、 鋼板の強度を上昇させるの
で必要に応じ添加しても良いが、0.020wt%超に
なると、 絞り缶の二次加工性( 深絞りを行った缶は、 例
えば−10℃のような低温では落下時の衝撃や曲げ加工
歪みで缶側壁端部が脆性破断することがある。 このよう
な破断の発生のしやすさを示す指標を二次加工性と称さ
れている。)を劣化させるので、 0.020wt%以下
に規制する必要がある。また、より二次加工性を向上さ
せるには、P含有量を0.008wt%以下に規制する
とよい。
帯に耳荒れを生じさせるので、 0.025wt%以下に
規制する必要がある。solAlは、 鋳片を造るとき
に、良好な表面品位を得るために必要な元素で0.00
5wt%以上含有させてやる必要があり、 また,0.1
0wt%超ではこの効果が飽和しコストが高くなるばか
りでなく、 固溶強化により硬質化しすぎると言う弊害も
生じるようになるので、 0.10wt%以下に規制する
必要がある。
Nbと結びついてNによる材質の時効劣化等の弊害防止
できるのであるが、それでも、多くなりすぎると弊害が
生じるようになるので、0.0070wt%以下に規制
する必要がある。Bは、 本発明の鋼の優れたイヤリング
特性を阻害する元素であるので添加しないのが好ましい
が、特に、優れた二次加工特性を必要とするものは、
0.0002wt%以下の範囲で添加すればよい。
有するCを、TiC系、NbC系の析出物として無害化
することと、それら析出物による結晶方位のコントロー
ルによるイヤリング特性の改善のために、添加する必要
がある。添加量は、Ti:(6〜20)×Cwt%単独
添加、Ti:(6〜20)×Cwt%+Nb:≦0.0
50wt%の複合添加、Nb:(3〜15)×Cwt%
単独添加の組成範囲に規制する必要がある。添加量が少
なすぎた場合には固溶のCやFe3 Cが存在するように
なりr値が低くなるとともにイヤリング性も劣化するよ
うになる。また、多くすぎた場合は焼鈍時の再結晶温度
が高くなるとともに硬質化しイヤリング性も劣化し、且
つ、合金コストも高くなる。そして、残部がFeおよび
不可避元素からなる鋼組成でなければならない。なお、
スクラップのリサイクルなどで混入するCu,Ni,C
r,Sn等はそれぞれ0.5,0.5,0.3,0.0
5wt%程度未満ではイヤリング特性への大きな影響は
ないので、含有しても差し支えない。
に説明する。本発明の絞り缶用鋼板の製鋼条件は、 上述
の組成の鋼を溶製し鋳片にし得るものではあれば特に規
制する必要がなく、通常の方法で鋳片とすればよい。熱
延条件は、 絞り缶用鋼板の結晶粒を所定のものにする重
要な工程ではあるが特別な規制は必要でなく通常の製造
条件でよい。具体的には、 鋳片を、1000℃以上に加
熱し、850℃〜950℃で仕上げ圧延を行い、 仕上げ
圧延後冷却し、巻取り熱延鋼帯とすればよい。 なお、仕
上げ圧延温度は通常の熱延条件から逸脱して850℃未
満になればα域圧延となり熱延板集合組織が通常のもの
と異なり、その結果として、冷延、再結晶焼鈍後の集合
組織も異常なものとなり、イヤリング性が劣化する。な
お、 推奨加熱温度を1000℃以上としたのは1000
℃未満では850℃以上の仕上げ温度が確保できなくな
るためである。
なくても優れたイヤリング特性が得られるが、巻き取り
温度を通常の巻き取り温度の350〜670℃とする
と、コイルの全長全巾にわたり、安定して更に優れたイ
ヤリング特性が得られる。冷間圧延の圧延率は、 本発明
の製造条件で製造した熱延板を用い、事前に、冷延率を
変化させ絞り缶用鋼板或いはNiメッキ鋼板を造り、冷
延率とΔr値との関係を求め、鋼板のΔr値がほぼゼロ
(+0.15〜−0.13の範囲)になるように冷間圧
延率を設定する必要がある。 優れたイヤリング性が得ら
れる冷延率の範囲は84〜90%である。
結晶が完了すればよい。 なお、 再結晶焼鈍方法には、箱
焼鈍(BAFと称されている) 法と連続焼鈍(CAL)
法とがあるが、 BAF法では、加熱速度が遅すぎ生産性
が悪いのと、BAF焼鈍時のコイルの積み位置及びコイ
ルの内周、 中央、 外周部での焼鈍温度差が大きいので、
イヤリング特性等のバラツキが発生しやすくなるので、
連続焼鈍法で再結晶焼鈍するのがよい。
3.0%程度の調質圧延を施せば、形状が優れ、調質度
を選択すれば適度の降伏点の絞り缶用鋼板が得られる。
なお、本発明の鋼板では、調質圧延率3〜40%施す高
調質材或いはDR−6〜10と呼ばれる鋼板に適用して
も、良好なイヤリング性が得られる。鋼板の表面処理
は、必要に応じ、製造した冷延鋼板の表面にNiメッ
キ、Ni拡散メッキ、Snメッキ、TFSメッキを施せ
ばよく特別な制約はない。また、冷間圧延後、 脱脂等の
前処理を行った後にNi電気メッキを施し、 その後、 再
結晶焼鈍とNiのメッキ層の再結晶軟化焼鈍と拡散熱処
理とを兼ねた連続焼鈍を行うと、メッキ層の加工性と密
着性を向上させた耐食性及びイヤリング性の極めて優れ
た電池絞り缶用Ni拡散メッキ鋼板の製造ができる。
る。表1に示す成分の鋳片を造り、表2に示す熱延条件
で熱延板を製造し、予め調査したΔr値がほぼゼロにな
る冷延率で冷間圧延し、表2に示す条件で、0.25m
mの絞り缶用鋼板を製造し、 Δr値、平均r値、GS.
no、イヤリング率{円筒絞り缶のイヤリング率=(缶
側壁の平均山高さ−平均谷高さ)/(平均山谷高さ×1
00)}を評価した。 それらの評価結果は、 表2に示
す。 なお、イヤリング率の評価は、ブランク径=φ4
1.0mm、ポンチ径=φ20.65mm、で絞りカッ
プを作成し、上記定義でイヤリング率を測定した。 ま
た、イヤリング率の絶対値はカップ絞り条件で変化する
ので留意する必要がある。
比較例鋼の組成の鋼で、 鋼AはB=0.0003wt%
含有するC=0.0020wt%のTi添加極低炭素
鋼、 鋼BはB=0.0003wt%含有するC=0.0
020wt%のNb−Ti添加極低炭素鋼、 鋼CはC含
有量が本発明の範囲であるがNb,Tiを添加しない低
炭素鋼の従来例鋼である。 また、鋼JはB=0.000
7wt%と本発明の範囲を外れ含有している比較例鋼で
ある。
成分範囲の鋼で、 鋼DはC=0.0055wt%、Ti
=0.065wt%、Ti/C=11.8の組成、 鋼E
はC=0.0095wt%、Ti=0.100wt%、
Ti/C=10.5の組成、鋼FはC=0.0095w
t%、Ti=0.080wt%、Ti/C=8.4,N
b=0.020wt%の組成、 鋼GはC=0.0095
wt%、Nb=0.045wt%、Nb/C=4.7の
組成、 鋼HはC=0.0095wt%、Ti=0.10
0wt%、Ti/C=10.5でB=0.00015w
t%含有する二次加工性に優れる成分の組成、 鋼IはC
=0.0145wt%、Ti=0.135wt%、Ti
/C=9.3の組成の鋼である。
本発明の範囲を外れた従来例或いは比較例で、 何れもイ
ヤリング率が2.5%以上と本発明の目標のイヤリング
率から大きく外れている。試料No.4,5,7,8,
9,10は、冷間圧延後鋼板にNiを電気メッキ法で2
μmメッキした後再結晶焼鈍とNiの軟化再結晶ならび
に拡散合金化処理を施し調質圧延を行って電池缶用に製
造したNi拡散メッキ鋼板の本発明の実施例で、何れも
イヤリング率が1.0未満で優れたイヤリング性を示し
ている。
施さずに焼鈍を行った容器用めっき原板或いは冷延鋼板
を製造した実施例で、同様に優れたイヤリング性が得ら
れている。また、 特に、C含有量が0.0070〜0.
0130wt%の範囲の試料No.5,6,7,8,1
0の本発明の実施例はイヤリング率が0.4%以下と極
めて優れたイヤリング率が得られている。更に、本発明
の実施例では、平均r値が1.6以上と優れた深絞り性
と、GS.noが8.8以上のプレス加工後の肌荒れの
少ない表面品位の良好な特性も得られている。
本発明の鋼板は、 本発明が解決しようとする課題の「イ
ヤリング性の極めて優れた絞り缶用鋼板を提供するこ
と」が十分に達成できる。本発明の絞り缶用鋼板は、 S
nメッキ、Niメッキ、Ni拡散メッキ、Crメッキ、
Sn−Niメッキ等の各種のメッキが施された後に、 厳
しい多段の深絞り加工、 厳しいDI加工を行い、深絞り
缶に製缶され、 或は、 製缶後Snメッキ、Niメッキ、
Crメッキ、Sn−Niメッキ等の各種のメッキ或いは
塗装が施され、 電池缶をはじめ各種の缶容器に供されそ
の効果が発揮できる。
が、 本発明の鋼板は、 本発明が解決しようとする課題の
「イヤリング性の極めて優れた絞り缶用鋼板を提供する
こと」が十分に達成でき、 工業的価値が極めて大であ
る。
係を示す図である。
5)
を解決する鋼板を提供することについて、 鋭意検討を行
い本発明を完成したものであり、 その要旨とするところ
は下記の通りである。 (1)重量%で、C:0.0050〜0.0170%、
Si:≦0.35%、Mn:≦1.0%、P:≦0.0
20%、S:≦0.025%、solAl:0.005
〜0.100%、N:≦0.0070%、Ti:(6〜
20)×C%、残部がFeおよび不可避元素からなる組
成で、Δr値が+0.15〜−0.12の範囲、平均r
値≧1.40、 再結晶粒のGS.noが8.5〜11.
0で、イヤリング率が1.0%以下であることを特徴と
するイヤリング性の極めて優れた絞り缶用鋼板。
0.050%以下であるイヤリング性の極めて優れた絞
り缶用鋼板。 (3)重量%で、C:0.0050〜0.0170%、
Si:≦0.35%、Mn:≦1.0%、P:≦0.0
20%、S:≦0.025%、solAl:0.005
〜0.100%、N:≦0.0070%、Nb:(3〜
15)×C%、残部がFeおよび不可避元素からなる組
成で、Δr値が+0.15〜−0.12の範囲、平均r
値≧1.40、 再結晶粒のGS.noが8.5〜12.
0で、イヤリング率が1.0%以下であることを特徴と
するイヤリング性の極めて優れた絞り缶用鋼板。
Claims (6)
- 【請求項1】 重量%で、 C:0.0050〜0.0170%、 Si:≦0.35%、 Mn:≦1.0%、 P:≦0.020%、 S:≦0.025%、 solAl:0.005〜0.0100%、 N:≦0.0070%、 Ti:(6〜20)×C%、 残部がFeおよび不可避元素からなる組成で、Δr値が
+0.15〜−0.12の範囲、平均r値≧1.40、
再結晶粒のGS.noが8.5〜11.0で、イヤリン
グ率が1.0%以下であることを特徴とするイヤリング
性の極めて優れた絞り缶用鋼板。 - 【請求項2】 請求項1において、 Nb含有量が0.0
50%以下であるイヤリング性の極めて優れた絞り缶用
鋼板。 - 【請求項3】 重量%で、 C:0.0050〜0.0170%、 Si:≦0.35%、 Mn:≦1.0%、 P:≦0.020%、 S:≦0.025%、 solAl:0.005〜0.0100%、 N:≦0.0070%、 Nb:(3〜15)×C%、 残部がFeおよび不可避元素からなる組成で、Δr値が
+0.15〜−0.12の範囲、平均r値≧1.40、
再結晶粒のGS.noが8.5〜12.0で、イヤリン
グ率が1.0%以下であることを特徴とするイヤリング
性の極めて優れた絞り缶用鋼板。 - 【請求項4】 請求項1〜3において、 C:0.007
0〜0.0130%で、イヤリング率が更に低いことを
特徴とするイヤリング性の極めて優れた絞り缶用鋼板。 - 【請求項5】 請求項1〜4において、 C:0.007
0〜0.0130%で、B含有量が0.0002%以下
である二次加工性にも優れたイヤリング性の極めて優れ
た絞り缶用鋼板。 - 【請求項6】 請求項1〜5において、 鋼板の表面にN
iメッキ、Ni拡散メッキ、Snメッキ、TFSメッキ
が施されたイヤリング性の極めて優れた絞り缶用メッキ
鋼板。
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JP2005264205A (ja) * | 2004-03-17 | 2005-09-29 | Jfe Steel Kk | 窒化処理用鋼板 |
JP2007239036A (ja) * | 2006-03-09 | 2007-09-20 | Jfe Steel Kk | 平均r値が高く、面内異方性の小さい冷延鋼板およびその製造方法 |
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