JP2003118536A - 車両の安全装置 - Google Patents

車両の安全装置

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JP2003118536A
JP2003118536A JP2001316364A JP2001316364A JP2003118536A JP 2003118536 A JP2003118536 A JP 2003118536A JP 2001316364 A JP2001316364 A JP 2001316364A JP 2001316364 A JP2001316364 A JP 2001316364A JP 2003118536 A JP2003118536 A JP 2003118536A
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啓之 景井
Junji Nakai
淳二 中井
Hidenori Kinoshita
英紀 木下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輪付きの被搬送体の車両への乗車及び車両
からの降車を安全に行うことができる車両の安全装置を
提供する。 【解決手段】 車椅子を車両に乗り入れる際には、安全
装置Sの噛合部材13が固定用ラチェット11に、噛合
部材14がブレーキ用ラチェット12にそれぞれ噛み合
うため、巻き取り部材15が巻き取り方向へのみ回転可
能となり、車椅子の移動に伴ってワイヤが弛むことなく
巻き取り方向へ巻き取られるので、被搬送者が安全な状
態で車椅子を乗車させることができる。また、降車の際
には、噛合部材14とブレーキ用ラチェット12とが噛
み合っただけの状態となり、クラッチ5を介して、ブレ
ーキ用ラチェット12と固定用ラチェット11との間で
引き出し方向への回転に対してブレーキがかかるので、
車椅子の後退及び落下を防止する方向に力が働き、被搬
送者が安全な状態で車椅子を降車させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、車両の安全装置に関し、詳しく
は、車輪付きの被搬送体を車両に乗せる際及び車両から
降ろす際、被搬送体が不意に下降するのを防止するため
の車両の安全装置に関する。
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】従来、人を乗せた状態の車椅子等の車輪
付き被搬送体を収納できる自動車は、被搬送体に乗った
人を福祉施設や病院等に楽に運ぶことができ、一般的に
広く使われている。例えば、図10に示すように、図示
外の被搬送者を乗せたままの車椅子200を収納できる
ワンボックス形状の自動車150では、その車内に設け
られた3列のシート160,161,162の内、最後
部のシートである所謂サードシート162を折り畳ん
で、そのサードシート162があった空間の床部、車椅
子載置部155に車椅子200が乗り入れられるように
なっている。被搬送者を乗せた車椅子200を車内に収
納するには、まず、自動車150の車体151後側に設
けられた上側テールゲート152及び下側テールゲート
153をそれぞれ上方、下方に最大まで開口させる。そ
して、下側テールゲート153に格納された状態で付設
されたスロープ154を車体151の後方に向かって引
き出し、図示外の地面に接地させる。この状態で、スロ
ープ154は地面と僅かな角度をなして接地しており、
車椅子200は、地面から当該スロープ154上を渡っ
て車内に乗り入れることになる。
【0003】また、車体151の車椅子載置部155の
近傍には、車椅子200を車両に乗り入れる際に、車椅
子200が不意にスロープ154上を下降するのを防止
する下降防止機構が設けられている。下降防止機構は、
セーフティベルト205と回転可能に設けられ、セーフ
ティベルト205を巻き取り及び繰り出し可能なドラム
と、ドラムをセーフティベルト205を巻き取る方向に
回転付勢するスパイラルスプリングと、作動時にはドラ
ムの巻き取り方向への回転を許容しつつ繰り出し方向へ
の回転は規制し、非作動時にはドラムの巻き取り及び繰
り出し方向への回転を許容するロック装置を備えてい
る。
【0004】そして、車椅子200を車両に乗り入れる
際は、ロック装置を非作動状態としてセーフティベルト
205を引き出し、セーフティベルト205の先端に設
けられた金具206を車椅子200の前輪180のフレ
ーム181に引っ掛けた後、ロック装置を作動状態と
し、スロープ154上を上昇移動させる。ロック装置を
作動状態としてもドラムは巻き取り方向への回転が許容
されているから、車椅子200がスロープ154上を上
昇移動するのに伴って、ドラムはスパイラルスプリング
の付勢力により巻き取り方向へ回転し、セーフティベル
ト205を巻き取る。これにより、セーフティベルト2
05が弛むのが防止される。また、ロック装置作動状態
では、ドラムは繰り出し方向への回転が規制されている
から、セーフティベルト205が引き出されるのが規制
され、車椅子200が不意にスロープ154上を下降す
るのが防止される。尚、車椅子200を車両から降ろす
際は、ロック装置を非作動状態としてセーフティベルト
205の引き出しを可能とし、介護者の補助によりセー
フティベルト205を引き出しつつ、スロープ154上
を下降させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、車椅子200が車両に乗り込む際、前記
下降防止機構によって車椅子200が不意に下降するの
を防止できるが、車椅子200の降車時に、スパイラル
スプリングによる付勢力のみでは車椅子200が不意に
降車方向へ降下するのを防止できない可能性があるとい
う問題があった。
【0006】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、車輪付きの被搬送体の乗車及び降車を安
全に行うことができる車両の安全装置を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に係る発明の車両の安全装置は、スロープ
を渡って車輪付きの被搬送体を車両に乗せる際及び車両
から降ろす際、該被搬送体が不意に下降するのを防止す
るためのものであって、紐状部材と、該紐状部材に設け
られ、前記被搬送体に係脱可能な係合手段と、車両に回
転可能に設けられ、前記紐状部材を巻き取り可能な巻き
取り部材及び該巻き取り部材に常時巻き取り方向への回
転力を付与する付勢部材を備える巻き取り手段と、前記
巻き取り部材の巻き取り方向への回転は許容するが、繰
り出し方向への回転は規制する回転規制手段と、該回転
規制手段による前記巻き取り部材の繰り出し方向への回
転規制を解除可能な回転規制解除手段と、前記巻き取り
部材に対し所定の回転抵抗を付与する回転抵抗付与手段
と、該回転抵抗付与手段による前記巻き取り部に対する
回転抵抗付与を解除可能な回転抵抗付与解除手段とを備
えている。
【0008】この構成の車両の安全装置では、被搬送体
を車両に乗せる際は、回転規制解除手段及び回転抵抗付
与解除手段を作動状態として紐状部材を引き出し、係合
手段を非搬送体に係合させる。回転規制解除手段及び回
転抵抗付与解除手段を作動させると、回転規制手段によ
る巻き取り部材の繰り出し方向への回転規制が解除さ
れ、かつ回転抵抗付与手段による巻き取り部材に対する
回転抵抗付与が解除されるので、紐状部材を容易に引き
出すことができる。
【0009】次に、回転規制解除手段を非作動状態と
し、スロープを渡って被搬送体を車両に乗り込ませる。
回転規制解除手段を非作動状態としても、巻き取り部材
は巻き取り方向への回転が許容されているから、被搬送
体がスロープ上を上昇移動するのに伴って、巻き取り部
材はスパイラルスプリングの付勢力により巻き取り方向
へ回転し、紐状部材を巻き取る。これにより紐状部材が
弛むのが防止される。また、回転抵抗付与解除手段が非
作動状態では、巻き取り部材は繰り出し方向への回転が
規制されているから、紐状部材が引き出されるのが規制
され、被搬送体が不意にスロープ上を下降するのが防止
される。
【0010】また、被搬送体を車両から降ろす際は、回
転規制解除手段を作動させ、回転抵抗付与解除手段を非
作動状態とし、作業者が被搬送体を後方に引っ張る。回
転規制解除手段を作動させ、回転抵抗付与解除手段を非
作動状態とすると、巻き取り部材は繰り出し方向への回
転は可能であるが、回転の際は所定の回転抵抗が付与さ
れるので、紐状部材を引き出すことは可能であるが、所
定値以上の力が作用しなければ引き出すことはできな
い。従って、作業者が被搬送体を引っ張るのを止める
と、被搬送体はその場に停止するか又は非常に低速で下
降する。以上のように、被搬送体を車両に乗り込ませる
際及び降ろす際に被搬送対が不意に下降するのを防止す
ることができる。
【0011】また、請求項2に係る発明の車両の安全装
置は、請求項1に記載の車両の安全装置の構成に加え
て、前記回転規制手段は、前記巻き取り部材と一体に回
転する第1のラチェットと、該第1のラチェットに噛み
合う位置と、第1のラチェットとの噛み合いが外れた位
置とに移動可能な第1の噛み合い部材と、該第1の噛み
合い部材を噛み合い位置側に付勢する付勢部材とを備
え、前記巻き取り部材が巻き取り方向に回転しようとし
た際は、前記第1の噛み合い部材は前記第1のラチェッ
トの歯を乗り越えることができ、前記巻き取り部材が繰
り出し方向に回転しようとした際は、前記第1の噛み合
い部材は前記第1のラチェットの歯を乗り越えることが
できないように構成されている。
【0012】この構成の車両の安全装置では、請求項1
に記載の発明の作用に加えて、巻き取り部材が巻き取り
方向に回転しようとした際は、第1の噛み合い部材は第
1のラチェットの歯を乗り越えることができ、巻き取り
部材が繰り出し方向に回転しようとした際は、第1の噛
み合い部材は第1のラチェットの歯を乗り越えることが
できないようになっているので、被搬送体を車両に乗せ
る場合、第1の噛み合い部材が第1のラチェットの歯を
乗り越えると、巻き取り部材が巻き取り方向へのみ回転
するので、被搬送体が降車方向へ移動してしまうのを防
止することができ、被搬送体に乗った被搬送者の安全を
確保することができる。
【0013】また、請求項3に係る発明の車両の安全装
置では、請求項2に記載の車両の安全装置の構成に加え
て、前記回転規制解除手段は、前記噛み合い部材を前記
第1のラチェットとの噛み合いが外れた位置に移動させ
かつその位置保持させる。
【0014】この構成の車両の安全装置では、請求項2
に記載の発明の作用に加えて、回転規制解除手段は、前
記噛み合い部材を前記第1のラチェットとの噛み合いが
外れた位置に移動させかつその位置保持させることがで
きるので、巻き取り部材を繰り出し方向に回転させ、紐
状部材を繰り出し方向に引き出して、紐状部材に設けら
れた係合手段を車外の被搬送体に係合させることができ
る。
【0015】また、請求項4に係る発明の車両の安全装
置では、請求項1乃至3の何れかに記載の車両の安全装
置の構成に加えて、前記回転抵抗付与手段は、前記巻き
取り部材の回転軸と同軸上で前記巻き取り部材に対して
回転可能に設けられた第2のラチェットと、前記巻き取
り部材と一体に回転する第1の摺接部材と、該第1の摺
接部材に摺接しつつ前記第2のラチェットと一体に回転
し、前記第1の摺接部材との摩擦により所定の回転抵抗
を付与しつつ前記巻き取り部材と前記第2のラチェット
との相対回転を許容する第2の摺接部材と、前記第2の
ラチェットに噛み合う位置と、第2のラチェットとの噛
み合いが外れた位置とに移動可能で、前記第2のラチェ
ットに噛み合うことにより、前記第2のラチェットが前
記巻き取り部材の巻き取り方向へ回転するのを規制する
第2の噛み合い部材とを備えることを特徴とする。
【0016】この構成の車両の安全装置では、請求項1
乃至3の何れかに記載の発明の作用に加えて、回転抵抗
付与手段では、第2のラチェットが巻き取り部材の回転
軸と同軸上で巻き取り部材に対して回転可能に設けら
れ、第1の摺接部材が巻き取り部材と、第2の摺接部材
が第2のラチェットとそれぞれ一体に回転するようにな
っており、第2の摺接部材は、第1の摺接部材に摺接し
て、第1の摺接部材に対して所定の回転抵抗を付与し、
巻き取り部材と第2のラチェットとの相対回転を許容す
ることができる。従って、被搬送体が車両から下りる
際、その降車方向への移動に対してブレーキをかけるこ
とができるので、被搬送体が落下又は後退してしまうの
を防止することができ、被搬送体に乗った被搬送者の安
全を確保することができる。
【0017】また、請求項5に係る発明の車両の安全装
置では、請求項4に記載の車両の安全装置の構成に加え
て、前記回転抵抗付与解除手段は、前記噛み合い部材を
前記第2のラチェットとの噛み合いが外れた位置に移動
させかつその位置保持させる。
【0018】この構成の車両の安全装置では、請求項4
に記載の発明の作用に加えて、回転抵抗付与解除手段
は、噛み合い部材を第2のラチェットとの噛み合いが外
れた位置に移動させかつその位置保持させることができ
るので、噛み合いが外れた状態で、巻き取り部材及び第
1の摺接部材と第2のラチェット及び第2の摺接部材と
が一体に回転することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態について、自動車の車内後部に設けられた車両の安
全装置を例に挙げ図面を参照して説明する。ここで、図
1は、車椅子Wを収納可能な自動車75の後部構造を示
す斜視図である。本実施の形態では、車椅子を収納可能
な自動車として、ワンボックス型の自動車を例に挙げて
説明する。図1に示すように、被搬送者H(図9参照)
を乗せた車椅子Wを収納可能な自動車75は、その室内
に車体70の前後方向に3列並んだシート78,79,
80を備えている。車椅子Wは、車体70の後側の開放
部から室内に乗り込み、その最後部の所謂サードシート
80を室内の側面に向かって折り畳むことによってでき
た空間、車椅子載置部35まで乗り入れることができる
ようになっている。
【0020】また、自動車75の車体70には、その後
部を開放するリアゲート64,65がそれぞれ上下方向
に回動可能に軸支されて設けられている。そして、リア
ゲート64を上方へ、リアゲート65を下方へそれぞれ
回動させると、車体70後部が開放されるようになって
いる。また、下側のリアゲート65の室内側面65aに
は複数の板部材からなるスロープ40が設けられてお
り、通常状態でスロープ40は伸縮可能に格納された状
態となっている。そして、車体70の後部を開放した
後、下側のリアゲート65からスロープ40を車体70
の後方向に向かって引き出し、スロープ40のリアゲー
ト65側でない端部を図示外の地面に接地させること
で、車椅子Wが車内へ乗り入れられる状態となる。
【0021】また、車体70室内後部の車椅子載置部3
5は、2列目シート79までの床部55よりも1段低く
窪んだ形状になっており、車椅子Wがスロープ40を伝
って室内にスムーズに乗り入れられるようになってい
る。さらに、床部55の2列目シート79の後側、即ち
車椅子載置部35の車両前側端部近傍には、車椅子Wを
車両に乗せる際及び車両から降ろす際、車椅子Wが不意
に下降するのを防止して、乗車時及び降車時に被搬送者
Hの安全を確保するための安全装置Sが設けられてい
る。
【0022】この安全装置Sの構造について図2乃至図
4を参照して説明する。ここで、図2は安全装置Sの構
造を示す分解斜視図であり、図3は安全装置Sの正面図
であり、図4は安全装置Sの平面図である。図2に示す
ように、安全装置Sは、正面視略コの字型形状を有しそ
の左右側壁10b,10cに固定用ソレノイド6及びブ
レーキ用ソレノイド8が設けられたベース部材10に各
部材が設けられて構成されている。詳細には、ベース部
材10の左右側壁10b,10c間に回転可能に渡設さ
れたピン4に、クラッチ5と巻き取り部材15と、当該
巻き取り部材15の一端に固設された固定用ラチェット
11と、巻き取り部材15を挟んで固定用ラチェット1
1の反対側に設けられたブレーキ用ラチェット12と、
スパイラルスプリング68とが設けられて安全装置Sが
構成されている。また、巻き取り部材15の表面には螺
旋状に溝16が形成されており、当該溝16には、請求
項1に記載の紐状部材に対応するワイヤ20(図4参
照)が巻き付けられるようになっている。そして、ワイ
ヤ20は、巻き取り部材15により車体70側に巻き取
り可能となっている。
【0023】また、図3及び図4に示すように、ベース
部材10は、正面視略コの字型形状で、略長方形の底壁
10aと、図3での底壁10aの左右側縁からそれぞれ
上方に垂設された何れも略長方形の左側壁10b及び右
側壁10cとから構成されており、その左側壁10b及
び右側壁10cには、側面視で重なる位置にそれぞれ貫
通孔22,23が穿設されている。そして、当該貫通孔
22,23には、ベース部材10の左側壁10bと右側
壁10cとの間に渡設されるピン4の長さ方向両端部の
凸部4b,4cが嵌合することになる。ピン4は、その
基部となる略円柱形の胴部4aと、当該胴部4aの長さ
方向両端部からその長さ方向外側に凸設された、胴部4
aよりも一回り径の小さい略円柱形状の凸部4b,4c
と、胴部4aの凸部4c近傍で、その外側面の法線方向
に突出した一対の突起17,17とから構成されてい
る。突起17,17は、凸部4b,4cよりもさらに径
の小さい略円柱形状であり、胴部4aの断面に現れる円
の直径とほぼ同一長さだけ突出している。さらに、胴部
4aの外側面には、凸部4b側端部から胴部4aの略半
分の長さの範囲に、平面に切り欠かれた平面部18が形
成されており、ピン4の全体の長さは、左右側壁10
b,10c間の寸法よりも長くなっている。
【0024】ピン4は、クラッチ5とブレーキ用ラチェ
ット12と巻き取り部材15とが回転する際の軸となる
ように、各部材の中心軸部に挿入されてベース部材10
に取り付けられることになる。これら部材の内、巻き取
り部材15は、略円柱形状を有し、その外側面には螺旋
状の溝16が形成されている。また、その軸方向中心部
には、図3での右側端部から左側へ向かって、クラッチ
5を収容するクラッチ収容部15aが設けられている。
クラッチ収容部15aは略円柱形に凹んだ形状となって
おり、その左側端部即ちクラッチ収容部の底部15a1
からさらに巻き取り部材15の左側端部に向かってピン
4が挿入されるピン挿入孔15bが穿設されている。ピ
ン挿入孔15bは、ピン4をちょうど挿入できる程度の
径を有する略円柱形の貫通孔であり、ピン4の平面部1
8が嵌合するための平面部(図示外)を備えている。そ
して、当該平面部にピン4の平面部18が嵌合すること
により、巻き取り部材15とピン4とが一体となって回
転することができる。
【0025】そして、巻き取り部材15の外側面に形成
された溝16には、ワイヤ20が螺旋状に巻き付けられ
ることになる。このワイヤ20の巻き取り部材15側で
ない端部には、請求項1に記載の係合手段に相当する略
S字型のフック21が設けられており、当該フック21
は、図9に示す車椅子Wの前輪26のフレーム28に係
合できるようになっている。また、巻き取り部材15の
左側壁10b側端面には、固定用ラチェット11がボル
トにより一体に固設されている。固定用ラチェット11
は、所定厚を有し、中心部がピン挿入孔15bよりも大
きく開放されたリング形状であり、その厚さ方向断面に
複数の歯が形成された歯車形状となっている。
【0026】さらに、ベース部材10上の固定用ラチェ
ット11と対向する位置即ち右側壁10c側には、ピン
4に回転可能に軸支されるブレーキ用ラチェット12が
設けられるようになっている。ブレーキ用ラチェット1
2は所定厚を有し、固定用ラチェット11よりも小さな
径の略円形形状であって、固定用ラチェット11と同様
にその厚さ方向断面に複数の歯を備えた歯車形状となっ
ている。また、ブレーキ用ラチェット12の中心部に
は、ピン4が挿入されるピン挿入孔12aが穿設されて
おり、正面視で当該ピン挿入孔12aを挟み込むように
2つの窪み部12b,12cが直線上に並んで設けられ
ている。この窪み部12b,12cは、ブレーキ用ラチ
ェット12の図3での左側面に設けられている。
【0027】固定用ラチェット11は、その厚さ方向断
面に形成された複数の歯が図5に示す噛合部材13と噛
み合った状態で、図5での時計回り方向にしか回転でき
ないような形状となっており、ブレーキ用ラチェット1
2もまた、その厚さ方向断面に形成された複数の歯が図
5に示す噛合部材14と噛み合った状態で、図5での時
計回り方向にしか回転できないような形状となってい
る。
【0028】また、クラッチ5は略円柱形状を有し、そ
の軸方向中心部にはピン4が挿入されるピン挿入孔5a
が穿設されている。クラッチ5は、ピン挿入孔5aが穿
設され、ピン4を保持してピン4と相対回転するピン保
持部5bと、ブレーキ用ラチェット12に設けられた窪
み部12b,12cに嵌合するラチェット嵌合部5c
と、ラチェット嵌合部5cに設けられた摩擦板50,5
1と、当該摩擦板50,51を右方向に付勢するスプリ
ング45とから構成されており、ラチェット嵌合部5c
がピン保持部5bを覆った状態となっている。ラチェッ
ト嵌合部5cは、略円筒形状であり、その右側側縁の一
部からは、ブレーキ用ラチェット12の窪み部12b,
12cに嵌合する凸部30,30が凸設されている。凸
部30,30は略同一形状となっており、ブレーキ用ラ
チェット12の窪み部12b,12cと同様に、ラチェ
ット嵌合部5cを正面又は背面から見たときに、その中
心に対して一対に、かつ一直線上に位置するようにそれ
ぞれ設けられている。
【0029】また、ラチェット嵌合部5cの内側面5c
1の長さ方向(図3の左右方向)中間部からは、当該長
さ方向に対して略垂直な壁部31が凸設されている。壁
部31は、ラチェット嵌合部5cの内側面5c1に沿っ
て設けられており、ラチェット嵌合部5cを正面視した
とき、壁部31の中心部に位置するように貫通孔31a
が穿設されている。さらに、壁部31の左側面及び右側
面には、壁部31と略同一形状の、僅かな板厚を有する
摩擦板50及び摩擦板51が設けられている。そして、
壁部31の左側面に設けられた摩擦板50は、ラチェッ
ト嵌合部5cとピン保持部5bとの間に設けられたスプ
リング45と当接して、当該スプリング45により右方
向に付勢され、右側面に設けられた摩擦板51は、後述
するピン保持部5bの突起保持部36の左側面に当接し
て、スプリング45により右方向に付勢されることにな
る。
【0030】また、ピン保持部5bは、前記壁部31に
穿設された貫通孔31aにちょうど嵌合する外径を有す
る略円筒形状の胴部32と、当該胴部32の右側端部に
設けられ、ピン4の表面から突出した突起17,17が
嵌合するための溝37,37を備えた突起保持部36
と、胴部32を挟んで突起保持部36と対向する位置に
胴部32に対して略垂直に設けられた壁部38とから構
成されており、何れの部材もその中心軸部がピン挿入孔
5aにより貫通されている。また、突起保持部36は、
胴部32よりも大きい径を持つ略円柱形状であり、正面
視でその中心部のピン挿入孔5aを挟んで、溝37,3
7が対向して設けられている。溝37,37は、ピン4
の表面から突出した突起17,17と同様に、ピン挿入
孔5aの法線方向に一対に設けられており、それぞれピ
ン挿入孔5aと連通している。また、溝37,37の深
さは、突起保持部36の厚さ(図3での左右方向寸法)
の略半分となっている。
【0031】また、壁部38の右側面は、ラチェット嵌
合部5cとピン保持部5bとの間に設けられたスプリン
グ45が当接するスプリング当接面38aとなってお
り、当該スプリング当接面38aからは、壁部38に対
して略垂直に円筒部39が凸設されている。クラッチ5
において、円筒部39はラチェット嵌合部5c内に収ま
り、円筒部39によってスプリング45が覆われるよう
になっている。
【0032】そして、ピン保持部5bの突起保持部36
と壁部38との間にラチェット嵌合部5cの内側面5c
1に設けられた壁部31が配置され、各々の部材間にス
プリング45が設けられた状態で、ピン保持部5bとラ
チェット嵌合部5cとが取り付けられてクラッチ5が構
成されることになる。詳細には、ラチェット嵌合部5c
の壁部31の右側面に設けられた摩擦板51と、ピン保
持部5bの突起保持部36の左側面とが当接し、かつ、
ラチェット嵌合部5cの壁部31の左側面に設けられた
摩擦板50と、ラチェット嵌合部5cとピン保持部5b
との間に設けられたスプリング45とが当接して、スプ
リング45により各摩擦板50,51が右方向に付勢さ
れ、ピン保持部5bの円筒部39がスプリング45を覆
った状態でクラッチ5が構成されることになる。
【0033】さらに、ベース部材10の左側壁10bの
内側面10b1には、固定用ラチェット11に噛み合う
噛合部材13が軸部33(図5参照)を中心に回転可能
に設けられている。この噛合部材13は、左側壁10b
の内側面10b1に設けられた略直方体の固定用ソレノ
イド6により直線運動をする略円柱形のプランジャ7に
連結されており、当該プランジャ7を介して軸部33を
中心に回転可能となっている。同様に、右側壁10cの
内側面10c1には、ブレーキ用ラチェット12に噛み
合う噛合部材14が軸部34(図5参照)を中心に回転
可能に設けられている。
【0034】この噛合部材14は、右側壁10cの内側
面10c1に設けられた略直方体のブレーキ用ソレノイ
ド8により直線運動をする略円柱形のプランジャ9に連
結されており、当該プランジャ9を介して軸部34を中
心に回転可能となっている。噛合部材13及び噛合部材
14は、図5に示すように、何れも側面視長方形の略直
方体形状であり、噛合部材13は図5での右側側面に固
定用ラチェット11に噛み合う噛合部13aを、噛合部
材14は図5での右下部分にブレーキ用ラチェット12
に噛み合う噛合部14aをそれぞれ有している。そし
て、固定用ソレノイド6により、プランジャ7に連結さ
れた噛合部材13が軸部33を中心に所定角度範囲内で
左右方向へ回転し、固定用ラチェット11と噛み合い、
また噛み合いが解除されるようになっている。また、ブ
レーキ用ソレノイド8により、プランジャ9に連結され
た噛合部材14が軸部34を中心に所定角度範囲内で上
下方向へ回転し、ブレーキ用ラチェット12と噛み合
い、また噛み合いが解除されるようになっている。
【0035】ここで、固定用ラチェット11に噛合部材
13が、ブレーキ用ラチェット12に噛合部材14がそ
れぞれ噛み合って、各ラチェット11,12の回転方向
が規制されることで、請求項1に記載の回転規制手段が
構成されており、また、固定用ラチェット11と噛合部
材13との噛み合いが外れ、ブレーキ用ラチェット12
と噛合部材14との噛み合いが外れて、各ラチェット1
1,12が自由に回転可能となることで、請求項1に記
載の回転規制解除手段及び回転抵抗付与解除手段が構成
されている。
【0036】そして、以上のように構成されたクラッチ
5、ブレーキ用ラチェット12及び巻き取り部材15
は、その中心軸部に穿設されたピン挿入口5a,ピン挿
入口12a,ピン挿入口15bをピン4によって貫通さ
れて、ピン4の長さ方向両端部の凸部4b,4cがベー
ス部材10の左右両側壁10b,10cに穿設された貫
通孔22,23に嵌合することにより、ベース部材10
に取り付けられることになる。また、このとき、ベース
部材10の左側壁10bに穿設された貫通孔22に嵌合
したピン4の凸部4bは、その先端が左側壁10bのさ
らに左側に現出しており、その凸部4bの先端にはスパ
イラルスプリング68が設けられることになる。スパイ
ラルスプリング68は、対象となる物体の直線運動では
なく回転運動に対して付勢力を付与することができるも
のであり、ここではスパイラルスプリング68によっ
て、ピン4のワイヤ20の引き出し方向への回転が規制
されることになる。それにより、車椅子Wが車内に乗り
入れるのに伴って、安全装置Sのワイヤ20が巻き取り
部材15に巻き取られることになる。また、スパイラル
スプリング68は、その外側がカバー69によって覆わ
れた状態となっている。
【0037】次に、図8を参照して、固定用ラチェット
11及びブレーキ用ラチェット12の回転動作を制御す
る固定用ソレノイド6とブレーキ用ソレノイド8との電
気的構成について説明する。ここで、図8は、固定用ソ
レノイド6及びブレーキ用ソレノイド8の回路図であ
る。図8に示すように、固定用ソレノイド6とブレーキ
用ソレノイド8とは電気的に並列に接続されており、各
々の一端が直流12V電源90のプラス側に接続されて
いる。その内、固定用ソレノイド6の電源側でない端部
には接点85が設けられており、当該接点85は、直流
12V電源90のマイナス側に接続された引き出し接点
95もしくは降車接点96にスイッチ88内で選択的に
接続できるようになっている。
【0038】そして、図9に示すワイヤ20の引き出し
時には接点85を引き出し接点95に接続し、ワイヤ2
0の巻き取り時には降車接点96に接続する。また、車
椅子Wの乗車時には、接点85を何れの接点95,96
にも接続しない状態とする。尚、固定用ソレノイド6
は、その接点85が引き出し接点95もしくは降車接点
96に接続された状態でオン状態、即ちスイッチ88内
を電流が流れ、図5に示すプランジャ7に連結された噛
合部材13が固定用ラチェット11に噛み合っていない
状態となる。また、何れの接点にも接続されていない状
態でオフ状態、即ちスイッチ88内を電流が流れず、プ
ランジャ7に連結された噛合部材13が固定用ラチェッ
ト11に噛み合った状態となる。
【0039】また、ブレーキ用ソレノイド8の電源側で
ない端部には接点86が設けられており、当該接点86
は、直流12V電源90のマイナス側に接続された引き
出し接点97にスイッチ89内で選択的に接続できるよ
うになっている。そして、図9に示すワイヤ20の引き
出し時には接点86を引き出し接点97に接続し、車椅
子Wの乗車時には、接点86を接点97に接続しない状
態とする。尚、ブレーキ用ソレノイド8は、その接点8
6が引き出し接点97に接続された状態でオン状態、即
ちスイッチ89内を電流が流れ、図5に示すプランジャ
9に連結された噛合部材14がブレーキ用ラチェット1
2に噛み合っていない状態となる。また、引き出し接点
97に接続されていない状態でオフ状態、即ちスイッチ
89内を電流が流れず、プランジャ9に連結された噛合
部材14がブレーキ用ラチェット12に噛み合った状態
となる。
【0040】以上のように構成された固定用ソレノイド
6とブレーキ用ソレノイド8とを備えた安全装置Sの動
作について、以下図5乃至図7を参照して説明する。図
5乃至図7に示すように、安全装置Sは、固定用ラチェ
ット11の回転が、固定用ソレノイド6により直線運動
を行うプランジャ7に連結された噛合部材13によって
制限され、またブレーキ用ラチェット12の回転が、ブ
レーキ用ソレノイド8により直線運動を行うプランジャ
9に連結された噛合部材14によって制限されるように
なっている。また、前述したように、固定用ラチェット
11及びブレーキ用ラチェット12は、その各々が各噛
合部材13,14と噛み合った状態であっても、各ラチ
ェット11,12の図中の時計回り方向(以下、「巻き
取り方向」という。)への回転時には、各噛み合い部材
13,14が各ラチェット11,12の歯を乗り越える
ことができ、反対に図中の半時計回り方向(以下、「引
き出し方向」という。)への回転時には、各噛み合い部
材13,14が各ラチェット11,12の歯を乗り越え
ることができない状態となる。尚、前記引き出し方向
は、本発明の請求項における繰り出し方向に対応する。
【0041】まず、車椅子Wを車体70内部に乗り入れ
る際の安全装置Sの動作について説明する。図1に示す
車椅子Wが車体70内部に乗り入れる際、事前に安全装
置Sの巻き取り部材15に巻き付けられたワイヤ20を
車外に引き出しておく必要がある。ワイヤ20の引き出
し時には、図8に示す固定用ソレノイド6のスイッチ8
8及びブレーキ用ソレノイド8のスイッチ89の両方を
オン状態として、図5に示すように、固定用ラチェット
11にプランジャ7に連結された噛合部材13を噛み合
わせず、かつブレーキ用ラチェット12にはプランジャ
9に連結された噛合部材14を噛み合わせない状態とす
る。
【0042】これにより、固定用ラチェット11及びブ
レーキ用ラチェット12は、共に自由に回転可能である
ので、巻き取り部材15を引き出し方向に回転させてワ
イヤ20を車外へ引き出すことができる。このとき、図
2に示す、ピン4とクラッチ5と巻き取り部材15と固
定用ラチェット11とブレーキ用ラチェット12とは、
全て一体となって回転することになる。そして、車体7
0後方に引き出したワイヤ20の先端に設けられたフッ
ク21を車椅子Wの前輪26のフレーム28に係合させ
た後、車椅子Wが車内へ乗り入れるためにワイヤ20を
車体70側へ巻き取るようになっている。
【0043】そして、車椅子Wの乗り入れ時には、図8
に示す固定用ソレノイド6のスイッチ88及びブレーキ
用ソレノイド8のスイッチ89の両方をオフ状態とし、
図6に示すように、固定用ラチェット11にプランジャ
7に連結された噛合部材13を噛み合わせ、かつブレー
キ用ラチェット12にはプランジャ9に連結された噛合
部材14を噛み合わせた状態とする。これにより、固定
用ラチェット11及びブレーキ用ラチェット12は、共
に巻き取り方向への回転のみが可能で、引き出し方向へ
は回転できない状態となるので、車椅子Wが乗り入れ方
向に移動するのに伴って、巻き取り部材15が巻き取り
方向に回転して、ワイヤ20が車体70側へ巻き取られ
ることになる。このとき、図2に示す、ピン4とクラッ
チ5と巻き取り部材15と固定用ラチェット11とブレ
ーキ用ラチェット12とは全て一体となって回転するこ
とになる。
【0044】また、車内に乗り入れた車椅子Wを降車さ
せる際には、図8に示す固定用ソレノイド6のスイッチ
88をオン状態に、ブレーキ用ソレノイド8のスイッチ
89をオフ状態とし、図7に示すように、固定用ラチェ
ット11にはプランジャ7に連結された噛合部材13を
噛み合わせず、かつブレーキ用ラチェット12にはプラ
ンジャ9に連結された噛合部材14を噛み合わせた状態
とする。これにより、ブレーキ用ラチェット12は回転
できなくなり、固定用ラチェット11のみが引き出し方
向へ回転可能な状態になる。このとき、図3に示すよう
に、固定用ラチェット11と連動して巻き取り部材15
とクラッチ5とピン4とが回転することになるが、ブレ
ーキ用ラチェット12に穿設された窪み部12b,12
cにクラッチ5のラチェット嵌合部5cに設けられた凸
部30,30が嵌合しているので、ラチェット嵌合部5
cも回転できない状態になる。
【0045】従って、クラッチ5のラチェット嵌合部5
cにおいて、その内側面5c1から凸設された壁部31
の右側面に設けられた摩擦板51が、ピン保持部5bの
突起保持部36の左側面に当接しており、前記壁部31
の左側面に設けられた摩擦板50が、ラチェット嵌合部
5cとピン保持部5bとの間に設けられたスプリング4
5と当接して、各々の摩擦板50,51はスプリング4
5により右方向に付勢されているので、ブレーキ用ラチ
ェット12に嵌合した不動状態のラチェット嵌合部5c
と、固定用ラチェット11と連動して回転しようとする
ピン保持部5bとの間に摩擦力が生じることになる。こ
れは、請求項1に記載の回転抵抗付与手段に対応してい
る。そして、このクラッチ5内での摺動抵抗により、ワ
イヤ20にはその引き出し方向に対してブレーキがかか
り、車椅子Wには、その後退及び落下を防止する方向に
力が働くので、被搬送者H(図9参照)が安全な状態で
車椅子Wを車外に降車させることができる。
【0046】以上説明したように、本実施の形態の車両
の安全装置では、車椅子Wの乗車の際、その乗車前に
は、固定用ソレノイド6のスイッチ88及びブレーキ用
ソレノイド8のスイッチ89を何れもオン状態とし、固
定用ラチェット11及びブレーキ用ラチェット12を、
それぞれに対応する噛合部材13,14に何れも噛み合
わせない状態、即ち、回転規制解除手段及び回転抵抗付
与解除手段が作動した状態とするので、各ラチェットは
共に自由に回転可能となり、巻き取り部材15を引き出
し方向に回転させてワイヤ20を車外へ引き出すことが
でき、その後ワイヤ20の端部に設けられたフック21
を車椅子Wの前輪26のフレーム28に係合させること
ができる。そして、フック21が係合した車椅子Wは、
固定用ソレノイド6のスイッチ88及びブレーキ用ソレ
ノイド8のスイッチ89の各々をオフ状態とし、固定用
ラチェット11及びブレーキ用ラチェット12にそれぞ
れに対応する噛合部材13,14を噛み合わせた状態、
即ち、回転規制解除手段を非作動状態とすると、車椅子
Wが車両側へ移動するのに伴って、巻き取り部材15が
スパイラルスプリング68の付勢力により巻き取り方向
へのみ回転するので、ワイヤ20が弛むことなく巻き取
られ、被搬送者Hを乗せた車椅子Wが不意にスロープ4
0上を下降するのが防止される。
【0047】さらに、車椅子Wが車内に収納された状態
から、固定用ソレノイド6のスイッチ88をオン状態
に、ブレーキ用ソレノイド8のスイッチ89をオフ状態
にして、固定用ラチェット11に噛合部材13が噛み合
い、ブレーキ用ラチェット12に噛合部材14が噛み合
わない状態、即ち回転規制解除手段を作動させ、回転抵
抗付与解除手段を非作動状態とすると、固定用ラチェッ
ト11のみが引き出し方向に回転することになる。この
とき、クラッチ5のラチェット嵌合部5cは、不動状態
のブレーキ用ラチェット12に嵌合しているため不動と
なっており、クラッチ5のピン保持部5bは、固定用ラ
チェット11と連動して回転可能となっているので、ラ
チェット嵌合部5cの壁部31右側面に設けられた摩擦
板51とピン保持部5bの突起保持部36の左側面との
間で摺動抵抗が生じ、それにより固定用ラチェット11
の引き出し方向への回転にブレーキがかかり、巻き取り
部材15の回転が規制されるようになっている。従っ
て、車椅子Wの降車を外部から補助する作業者等が車椅
子Wを降車方向へ引っ張るのを止めると、車椅子Wはそ
の場で停止するか又は非常に低速で下降するので、降車
の際に車椅子Wが不意に下降するのが防止され、被搬送
者Hの安全を確保することができる。
【0048】また、車椅子載置部35の後端部には車内
に乗り入れた車椅子Wを車体に対し確実に固定するため
の車椅子固定装置47が設けられている。車椅子固定装
置47は、ワイヤ47aと、ワイヤ47aを巻き取り及
び繰り出し可能な図略の巻き取り装置と、巻き取り装置
によるワイヤ47aの巻き取り及び繰り出しを規制する
ロック装置と、ワイヤ47aの先端に設けられたフック
47bとを備えている。車椅子Wを固定するには、車椅
子Wの前輪26のフレーム28に安全装置Sのフック2
1が係合し、ワイヤ20に弛みがない状態で、固定用ソ
レノイド6をオフ状態として、ワイヤ20を引き出すこ
とができないように、即ち車椅子Wが後退しないように
しておく。そしてこの状態で、車椅子固定装置47のワ
イヤ47aを引き出し、フック21を車椅子Wの後輪2
7のフレームに係合させ、ワイヤ47aの弛み分を巻き
取り装置により巻き終わった後、ロック装置を作動さ
せ、ワイヤ47aが引き出されないように、即ち車椅子
Wが前進及び左右に動かないようにする。これにより、
車椅子Wの動きが規制され確実に車体に固定される。車
椅子Wを車内から降ろす際は、車椅子固定装置47のロ
ック装置を非作動状態とし、ワイヤ47aを引き出しつ
つフック21の車椅子Wとの係合を解除した後前述の操
作をすればよい。
【0049】尚、本発明は各種の変形が可能である。例
えば、安全装置Sは、車椅子Wが自動車75内へ乗り入
れる際の使用に限られず、ストレッチャ等の搬送体を自
動車やバス等に乗り入れさせる際にも使用することがで
きる。また、福祉車両における被搬送体の乗車もしくは
降車の際だけでなく、大型の貨物車等において、大きな
精密機器等の荷物を積み下ろす際にも使用することがで
きる。さらに、本実施の形態では、クラッチ5により巻
き取り部材15の引き出し方向への回転に対してブレー
キをかけたが、ブレーキの機構はこの形態には限られ
ず、ベース部材10にラチェットの回転を規制するブレ
ーキ機構を設けてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明の車両の安全装置では、被搬送体を車両に乗せる際
は、回転規制解除手段及び回転抵抗付与解除手段を作動
状態として紐状部材を引き出し、係合手段を非搬送体に
係合させる。回転規制解除手段及び回転抵抗付与解除手
段を作動させると、回転規制手段による巻き取り部材の
繰り出し方向への回転規制が解除され、かつ回転抵抗付
与手段による巻き取り部材に対する回転抵抗付与が解除
されるので、紐状部材を容易に引き出すことができる。
次に、回転規制解除手段を非作動状態とし、スロープを
渡って被搬送体を車両に乗り込ませる。回転規制解除手
段を非作動状態としても、巻き取り部材は巻き取り方向
への回転が許容されているから、被搬送体がスロープ上
を上昇移動するのに伴って、巻き取り部材はスパイラル
スプリングの付勢力により巻き取り方向へ回転し、紐状
部材を巻き取る。これにより紐状部材が弛むのが防止さ
れる。また、回転抵抗付与解除手段が非作動状態では、
巻き取り部材は繰り出し方向への回転が規制されている
から、紐状部材が引き出されるのが規制され、被搬送体
が不意にスロープ上を下降するのが防止される。
【0051】また、被搬送体を車両から降ろす際は、回
転規制解除手段を作動させ、回転抵抗付与解除手段を非
作動状態とし、作業者が被搬送体を後方に引っ張る。回
転規制解除手段を作動させ、回転抵抗付与解除手段を非
作動状態とすると、巻き取り部材は繰り出し方向への回
転は可能であるが、回転の際は所定の回転抵抗が付与さ
れるので、紐状部材を引き出すことは可能であるが、所
定値以上の力が作用しなければ引き出すことはできな
い。従って、作業者が被搬送体を引っ張るのを止める
と、被搬送体はその場に停止するか又は非常に低速で下
降する。以上のように、被搬送体を車両に乗り込ませる
際及び降ろす際に被搬送対が不意に下降するのを防止す
ることができる。
【0052】また、請求項2に係る発明の車両の安全装
置では、請求項1に係る発明の効果に加えて、巻き取り
部材が巻き取り方向に回転しようとした際は、第1の噛
み合い部材は第1のラチェットの歯を乗り越えることが
でき、巻き取り部材が繰り出し方向に回転しようとした
際は、第1の噛み合い部材は第1のラチェットの歯を乗
り越えることができないようになっているので、被搬送
体を車両に乗せる場合、第1の噛み合い部材が第1のラ
チェットの歯を乗り越えると、巻き取り部材が巻き取り
方向へのみ回転するので、被搬送体が降車方向へ移動し
てしまうのを防止することができ、被搬送体に乗った被
搬送者の安全を確保することができる。
【0053】また、請求項3に係る発明の車両の安全装
置では、請求項2に係る発明の効果に加えて、回転規制
解除手段は、前記噛み合い部材を前記第1のラチェット
との噛み合いが外れた位置に移動させかつその位置保持
させることができるので、巻き取り部材を繰り出し方向
に回転させ、紐状部材を繰り出し方向に引き出して、紐
状部材に設けられた係合手段を車外の被搬送体に係合さ
せることができる。
【0054】また、請求項4に係る発明の車両の安全装
置では、請求項1乃至3の何れかに係る発明の効果に加
えて、回転抵抗付与手段では、第2のラチェットが巻き
取り部材の回転軸と同軸上で巻き取り部材に対して回転
可能に設けられ、第1の摺接部材が巻き取り部材と、第
2の摺接部材が第2のラチェットとそれぞれ一体に回転
するようになっており、第2の摺接部材は、第1の摺接
部材に摺接して、第1の摺接部材に対して所定の回転抵
抗を付与し、巻き取り部材と第2のラチェットとの相対
回転を許容することができる。従って、被搬送体が車両
から下りる際、その降車方向への移動に対してブレーキ
をかけることができるので、被搬送体が落下又は後退し
てしまうのを防止することができ、被搬送体に乗った被
搬送者の安全を確保することができる。
【0055】また、請求項5に係る発明の車両の安全装
置では、請求項4に係る発明の効果に加えて、回転抵抗
付与解除手段は、噛み合い部材を第2のラチェットとの
噛み合いが外れた位置に移動させかつその位置保持させ
ることができるので、噛み合いが外れた状態で、巻き取
り部材及び第1の摺接部材と第2のラチェット及び第2
の摺接部材とが一体に回転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車椅子Wを収納可能な自動車75の後部構造を
示す斜視図である。
【図2】安全装置Sの構造を示す分解斜視図である。
【図3】安全装置Sの正面図である。
【図4】安全装置Sの平面図である。
【図5】安全装置Sの側面図である。
【図6】安全装置Sの側面図である。
【図7】安全装置Sの側面図である。
【図8】固定用ソレノイド6及びブレーキ用ソレノイド
8の回路図である。
【図9】被搬送者Hを乗せた車椅子Wの前輪26のフレ
ーム28にフック21が係合した状態を示す斜視図であ
る。
【図10】従来の、車椅子200を収納可能な自動車1
50の後部構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
4 ピン 5 クラッチ 6 固定用ソレノイド 7 プランジャ 8 ブレーキ用ソレノイド 9 プランジャ 10 ベース部材 11 固定用ラチェット 12 ブレーキ用ラチェット 12b,12c 窪み部 13,14 噛合部材 15 巻き取り部材 16 溝 17 突起 20 ワイヤ 21 フック 30 凸部 37 溝 40 スロープ 45 スプリング 50,51 摩擦板 68 スパイラルスプリング 70 車体 75 自動車 S 安全装置 H 被搬送者 W 車椅子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 英紀 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨ タ車体株式会社内 Fターム(参考) 3D018 CA04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロープを渡って車輪付きの被搬送体を
    車両に乗せる際及び車両から降ろす際、該被搬送体が不
    意に下降するのを防止するための車両の安全装置であっ
    て、 紐状部材と、 該紐状部材に設けられ、前記被搬送体に係脱可能な係合
    手段と、 車両に回転可能に設けられ、前記紐状部材を巻き取り可
    能な巻き取り部材及び該巻き取り部材に常時巻き取り方
    向への回転力を付与する付勢部材を備える巻き取り手段
    と、 前記巻き取り部材の巻き取り方向への回転は許容する
    が、繰り出し方向への回転は規制する回転規制手段と、 該回転規制手段による前記巻き取り部材の繰り出し方向
    への回転規制を解除可能な回転規制解除手段と、 前記巻き取り部材に対し所定の回転抵抗を付与する回転
    抵抗付与手段と、 該回転抵抗付与手段による前記巻き取り部に対する回転
    抵抗付与を解除可能な回転抵抗付与解除手段とを備えて
    いることを特徴とする車両の安全装置。
  2. 【請求項2】 前記回転規制手段は、前記巻き取り部材
    と一体に回転する第1のラチェットと、該第1のラチェ
    ットに噛み合う位置と、第1のラチェットとの噛み合い
    が外れた位置とに移動可能な第1の噛み合い部材と、該
    第1の噛み合い部材を噛み合い位置側に付勢する付勢部
    材とを備え、 前記巻き取り部材が巻き取り方向に回転しようとした際
    は、前記第1の噛み合い部材は前記第1のラチェットの
    歯を乗り越えることができ、前記巻き取り部材が繰り出
    し方向に回転しようとした際は、前記第1の噛み合い部
    材は前記第1のラチェットの歯を乗り越えることができ
    ないように構成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の車両の安全装置。
  3. 【請求項3】 前記回転規制解除手段は、前記噛み合い
    部材を前記第1のラチェットとの噛み合いが外れた位置
    に移動させかつその位置保持させることができるもので
    あることを特徴とする請求項2に記載の車両の安全装
    置。
  4. 【請求項4】 前記回転抵抗付与手段は、前記巻き取り
    部材の回転軸と同軸上で前記巻き取り部材に対して回転
    可能に設けられた第2のラチェットと、前記巻き取り部
    材と一体に回転する第1の摺接部材と、該第1の摺接部
    材に摺接しつつ前記第2のラチェットと一体に回転し、
    前記第1の摺接部材との摩擦により所定の回転抵抗を付
    与しつつ前記巻き取り部材と前記第2のラチェットとの
    相対回転を許容する第2の摺接部材と、前記第2のラチ
    ェットに噛み合う位置と、第2のラチェットとの噛み合
    いが外れた位置とに移動可能で、前記第2のラチェット
    に噛み合うことにより、前記第2のラチェットが前記巻
    き取り部材の巻き取り方向へ回転するのを規制する第2
    の噛み合い部材とを備えることを特徴とする請求項1乃
    至3の何れかに記載の車両の安全装置。
  5. 【請求項5】 前記回転抵抗付与解除手段は、前記噛み
    合い部材を前記第2のラチェットとの噛み合いが外れた
    位置に移動させかつその位置保持させることができるも
    のであることを特徴とする請求項4に記載の車両の安全
    装置。
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