JP2003117869A - ロボットアームカップリング装置 - Google Patents

ロボットアームカップリング装置

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JP2003117869A
JP2003117869A JP2001314300A JP2001314300A JP2003117869A JP 2003117869 A JP2003117869 A JP 2003117869A JP 2001314300 A JP2001314300 A JP 2001314300A JP 2001314300 A JP2001314300 A JP 2001314300A JP 2003117869 A JP2003117869 A JP 2003117869A
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ball
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JP2001314300A
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English (en)
Inventor
Mikio Tsutsumi
幹夫 堤
Yoshitaka Nakamura
▲吉▼隆 中村
雄一 ▲高▼▲濱▼
Yuichi Takahama
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BL Autotec Ltd
Original Assignee
BL Autotec Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J15/00Gripping heads and other end effectors
    • B25J15/04Gripping heads and other end effectors with provision for the remote detachment or exchange of the head or parts thereof
    • B25J15/0408Connections means
    • B25J15/0416Connections means having balls

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  • Robotics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 マスタプレートに対しツールプレートを確実
にかつ安定して着脱できるマスタプレート及びツールプ
レートを組み合わせたロボットアームカップリング装置
を提供する。 【解決手段】 マスタプレート11において着脱機構4
3の挿入部18の突出高さhiを位置決め機構64の位
置決めピン65の突出高さhpよりも高くし、マスタプ
レート11とツールプレート30とが接近したときに、
挿入部18を位置決めピン65に優先してツールプレー
ト30の挿入穴部40周りのツール側結合面37に接触
させ、挿入部18のみならず位置決めピン65の損傷を
防止し、両プレート11,30を確実に安定して着脱す
るとともに、空気ポート70,71や電気接点を良好に
接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マスタプレート及
びツールプレートを組み合わせたロボットアームカップ
リング装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロボットのアームに対してツー
ル等の脱着を行うことができるようにしたカップリング
装置として、ロボットアームに取り付けられたマスタプ
レート(インナアッセンブリ)と、ツール等が取り付け
られるツールプレート(アウタアッセンブリ)と、これ
らマスタプレート及びツールプレートをロック状態に着
脱させる着脱機構とを有するものは知られている。
【0003】このようなカップリング装置において、マ
スタプレート及びツールプレートの結合及び結合解除を
素早く行うことができるようにしたものとして、例えば
米国特許第4,696,524号に記載されるように、
着脱機構が、マスタプレートに対しロック位置及びロッ
ク解除位置の間をスライド可能に支持されるカム部材
と、該カム部材の周囲に配設され、マスタプレートに支
持される複数のボールと、ツールプレートに配設され、
上記ボールとテーパ面で接触可能で、カム部材がロック
位置に移動したとき、ボールと協働して両プレートを係
合保持するボール受けとを有するものが提案されてい
る。この提案の装置によれば、カム部材がロック位置に
移動したとき、ボールがテーパ面を介してツールプレー
トを上方に押し上げ、ツールプレートがマスタプレート
に結合されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ものでは、マスタプレートに対しツールプレートを確実
にかつ安定して着脱するのが困難であるという問題があ
った。
【0005】(1)すなわち、ロボットアームの操作に
よりマスタプレートをツールプレートの収納場所に移動
させて両プレートを結合するとき、ツールプレートに対
しマスタプレートを各々の空気ポートや電気接点が接続
可能となるように位置決め機構により位置決めし、その
後に着脱機構により両プレートを結合するようになって
いる。この結合時や、逆にツールプレートをマスタプレ
ートから分離させるとき、或いはそれらのためにロボッ
トをティーチングしているときに、マスタプレートとツ
ールプレートとが接近した状態で誤動作や誤操作等によ
り両プレート間に大きな位置誤差が生じると、それに伴
って両プレートが位置決め機構で衝突して破損を招き、
或いは空気ポートや電気接点が良好に接続できなくなる
虞れがある。
【0006】(2)また、マスタプレートとツールプレ
ートとの着脱はロボットに対するティーチングにより行
わせるが、人間が入ることができない例えば原子炉等の
場所で、両プレート間に大きな位置誤差があってティー
チングによっても両プレートの着脱を行わせることがで
きない場合、ロボットの遠隔操作で着脱を行わざるを得
ず、その着脱が困難になる。
【0007】(3)さらに、上記位置決め機構は、例え
ばマスタプレートに突設された位置決めピンと、ツール
プレートに上記位置決めピンに対応して開口された位置
決めピン穴とを備え、位置決めピンを位置決めピン穴に
挿入することで、両プレートを位置決めするようにして
いるが、これら位置決めピンのピッチと位置決めピン穴
のピッチとの間に相対的な誤差が生じていると、その誤
差に起因して両プレートの正確な位置決めが困難にな
る。
【0008】(4)さらにまた、ロボットのツールによ
り例えばワークのばり取りを行う場合等の粉塵の多い環
境下、或いは水分の多い環境下では、その粉塵や水分が
結合状態にある両プレートの結合面からその内部の着脱
機構、空気ポートや電気接点に進入するようになり、そ
の後にツールを交換したときに、上記進入した粉塵や水
分により両プレートの結合、空気や電気の接続を確実に
安定して行うことが困難になる。
【0009】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
で、その主たる目的は、上記のロボットアームカップリ
ング装置の構造に工夫を凝らすことにより、そのマスタ
プレートに対しツールプレートを確実にかつ安定して着
脱できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、請求項1の発明では、ロボットアームに取り付けら
れたマスタプレートと、ツール等が取り付けられるツー
ルプレートと、このツールプレートをマスタプレートに
着脱させる着脱機構と、この着脱機構による両プレート
の結合時にツールプレートをマスタプレートに位置決め
する位置決め機構とを備えたロボットアームカップリン
グ装置が対象である。
【0011】そして、上記マスタプレートのツールプレ
ートとの対向面にマスタ側結合面が、またツールプレー
トのマスタプレートとの対向面にツール側結合面がそれ
ぞれ設けられている。
【0012】また、上記着脱機構は、上記マスタ側結合
面に突設された挿入部と、上記ツール側結合面に開口さ
れ、両プレートの結合時に上記挿入部が挿入される挿入
穴部と、上記挿入部が挿入穴部に挿入されたときに、こ
の挿入部を挿入穴部内周面に係合する係合機構とを備え
る。
【0013】一方、上記位置決め機構は、上記挿入部周
りのマスタ側結合面に突設された複数の位置決め部材
と、上記挿入穴部周りのツール側結合面に開口され、上
記マスタプレートの各位置決め部材がそれぞれ嵌合され
る複数の位置決め穴とを備えており、上記挿入部の突出
高さが位置決め部材よりも大きいことを特徴とする。
【0014】上記の構成によると、マスタプレートとツ
ールプレートとを結合するとき、マスタプレートがツー
ルプレートに接近して、マスタプレートの挿入部がツー
ルプレートの挿入穴部に挿入されるとともに、マスタプ
レートの位置決め部材がツールプレートの位置決め穴に
嵌合される。そして、上記挿入部が挿入穴部に挿入され
ると、係合機構が作動して挿入部が挿入穴部内周面に係
合され、この係合により両プレートが一体的に結合され
る。
【0015】また、上記位置決め部材の位置決め穴への
嵌合により、ツールプレートとマスタプレートとが各々
の空気ポートや電気接点を接続可能に位置決めされて結
合される。
【0016】そして、マスタプレートとツールプレート
とを分離させるときには、上記と逆の動作が行われる。
【0017】そのとき、上記着脱機構における挿入部の
突出高さが位置決め機構における位置決め部材よりも大
きいので、上記のようにマスタプレートとツールプレー
トとが接近状態にあるときに、誤動作や誤操作等により
両プレート間に大きな位置誤差が生じていると、その突
出高さの大きい挿入部がツールプレートの挿入穴部では
なくてその周りのツール側結合面に接触するのみで、突
出高さの小さい位置決め部材はツール側結合面に接触し
ない。そして、この挿入部と位置決め部材との強度を比
較したとき、前者の挿入部の強度は後者よりも大きく、
この強度の大きい挿入部がツールプレートと接触するの
で、この挿入部のみならず位置決め部材も損傷すること
はなく、両プレートを確実に安定して着脱することがで
きるとともに、両プレートの位置決めを精度よく行って
空気ポートや電気接点を良好に接続することができる。
【0018】請求項2の発明では、ロボットアームに取
り付けられたマスタプレートと、ツール等が取り付けら
れるツールプレートと、このツールプレートをマスタプ
レートに着脱させる着脱機構とを備えたロボットアーム
カップリング装置であって、上記マスタプレートのツー
ルプレートとの対向面にマスタ側結合面が、またツール
プレートのマスタプレートとの対向面にツール側結合面
がそれぞれ設けられている。また、上記着脱機構は、上
記マスタ側結合面に突設された円筒状の挿入部と、上記
ツール側結合面に開口され、両プレートの結合時に上記
挿入部が挿入される挿入穴部と、上記挿入部が挿入穴部
に挿入されたときに、該挿入部を挿入穴部内周面に係合
する係合機構とを備えており、上記挿入部の先端に先細
りテーパ部が形成されていることを特徴とする。
【0019】この構成によれば、マスタプレートとツー
ルプレートとは、上記請求項1の発明と同様にして着脱
機構により着脱される。そして、マスタプレートにおけ
る挿入部の先端に先細りテーパ部が形成されているの
で、マスタプレートをツールプレートに接近させて挿入
部を挿入穴部に挿入するとき、その挿入部先端のテーパ
部が挿入穴部の開口縁部に当接し、その当接により挿入
部が案内されながら挿入穴部にスムーズに挿入される。
このため、人間が入ることができない例えば原子炉等の
場所で、マスタ及びツールプレート間に大きさ位置誤差
があってティーチングによっても両プレートの着脱を行
わせることができない場合に、上記挿入部の挿入穴部へ
のスムーズな挿入により両プレートの着脱をロボットの
遠隔操作で容易に行うことができる。
【0020】請求項3の発明では、上記挿入部は円筒状
のものとする。また、係合機構は、挿入部に円周方向に
間隔をあけてかつ内外周面間に亘り半径方向に貫通する
ように形成された複数のボール収容孔と、この各ボール
収容孔に、挿入部外周面に対し出没可能に収容されたボ
ールと、上記挿入部内に、挿入部先端側のロック位置及
び挿入部基端側のロック解除位置の間を往復動可能に配
置され、ロック位置にあるときに上記ボールを半径方向
外側に押して挿入部外周面から突出させるカム部材と、
このカム部材を往復移動させるピストン部と、上記挿入
穴部の内周面に、挿入穴部底側に向かって大径となるよ
うに形成され、上記カム部材のロック位置への移動によ
り挿入部外周面から突出したボールに係合されるテーパ
カム面とを備えている。そして、上記ボール収容孔の挿
入部外周面側の開口端部に、ボールがボール収容孔から
抜け落ちるのを規制するストッパ部を一体に設ける。
【0021】このことで、両プレートの分離時、係合機
構のカム部材はロック解除位置にあり、ボールは挿入部
の外周面から突出していない。マスタプレートとツール
プレートとを結合するとき、マスタプレートの挿入部が
ツールプレートの挿入穴部に挿入されると、ピストン部
によりカム部材が駆動されて上記ロック解除位置からロ
ック位置へスライド移動し、このロック位置への移動に
伴い上記ボールが半径方向外側に押されて挿入部外周面
から突出する。この挿入部外周面から突出したボールに
ツールプレートにおける挿入穴部内周面のテーパカム面
が係合され、この係合により両プレートが係合機構によ
り結合される。
【0022】そのとき、上記ボール収容孔の挿入部外周
面側の開口端部にボールの抜け落ち規制用のストッパ部
が一体に設けられているので、例えば板ばね等のストッ
パ部材を挿入部外周面に取り付けてボールの抜け落ちを
防止する構造のように、そのストッパ部材が疲労して破
損したり、振動によりストッパ部材の抜け落ち防止効果
が低下したりするのを回避することができるとともに、
ストッパ部材を別途に設けることが不要となる。よっ
て、部品点数の低減を図りつつ、ボールの抜け落ちを確
実に防止して、両プレートの着脱を確実かつ安定して行
うことができる。
【0023】尚、このボール収容孔の外側開口端部にス
トッパを形成する場合、ボール収容孔本来の内径よりも
小径の孔部に対し、その孔部の外側開口端部を残して拡
径するように挿入部の外周面側からボーリング加工等を
すればよい。
【0024】請求項4の発明では、請求項3のロボット
アームカップリング装置において、カム部材は、ツール
プレートのテーパカム面のテーパ傾斜方向と反対方向に
テーパ状に傾斜しかつカム部材がロック解除位置からロ
ック位置方向に移動開始したときに、ボールがツールプ
レートのテーパカム面を押圧してツールプレートがマス
タプレート側に移動するように該ボールをカム部材のス
ライド方向と略直交する方向に押圧する第1テーパ面
と、この第1テーパ面のカム部材のロック解除位置側部
に連設され、ボールの移動に伴うカム部材の移動を阻止
する第1円筒状面と、この第1円筒状面のカム部材のロ
ック解除位置側に連設され、かつ上記ツールプレートの
テーパカム面のテーパ傾斜方向と反対方向にテーパ状に
傾斜し、カム部材がロック位置に位置付けられたとき
に、ボールがツールプレートのテーパカム面を押圧して
ツールプレートをマスタプレートに当接させかつ該テー
パカム面とツール側結合面との間の部分がマスタプレー
トとボールとの間に挟み込まれた状態で保持されるよう
に該ボールをカム部材のスライド方向と略直交する方向
に押圧する第2テーパ面と、この第2テーパ面のカム部
材のロック解除位置側部に連設され、カム部材をスライ
ド可能に案内する第2円筒状面とを備えているものとす
る。
【0025】この構成によれば、カム部材はその第2円
筒状面によってスライド可能に案内されてロック解除位
置とロック位置との間を移動する。そして、カム部材が
ロック解除位置からロック位置方向に移動開始したと
き、まず、カム部材はその第1テーパ面によってボール
をカム部材のスライド方向と略直交する方向に押圧する
ので、そのボールがツールプレートのテーパカム面を押
圧してツールプレートがマスタプレート側に移動し、こ
のことでツールプレートがマスタプレート側に引き寄せ
られる。
【0026】その後、カム部材がロック位置に向けてさ
らに移動すると、その第1円筒状面がボールに接触し、
次いで、第2テーパ面がボールに接触する。このカム部
材がロック位置に位置付けられた状態で、カム部材はそ
の第2テーパ面によってボールをピストン部のスライド
方向と略直交する方向に押圧するので、その第2テーパ
面によるくさび効果によりボールが半径方向外方に押圧
付勢される。このボールはツールプレート側のテーパカ
ム面に当接し、該テーパカム面を介してツールプレート
を押圧してマスタプレート側に付勢し、このことで、ボ
ールがテーパカム面とツール側結合面との間の部分をマ
スタプレート方向に押圧し、そのテーパカム面とツール
側結合面との間の部分がマスタプレートとボールとの間
に挟み込まれた状態となって保持され、両プレートが隙
間なく結合される。
【0027】また、カム部材には上記第1及び第2テー
パ面間に第1円筒状面が連設されているので、仮に、カ
ム部材のスライド位置が所定位置に保持されず、ボール
が半径方向内側に変位してカム部材をロック解除位置側
たる後退側に戻しても、ボールが上記第1円筒状面に接
触すると、その部位でボールからカム部材に該カム部材
を後退させる力が作用しなくなり、マスタプレートとツ
ールプレートとの分離は規制される。
【0028】請求項5の発明では、ロボットアームに取
り付けられたマスタプレートと、ツール等が取り付けら
れるツールプレートと、このツールプレートをマスタプ
レートに着脱させる着脱機構と、この着脱機構による両
プレートの結合時にツールプレートをマスタプレートに
位置決めする位置決め機構とを備えたロボットアームカ
ップリング装置であって、上記マスタプレートのツール
プレートとの対向面にマスタ側結合面が、またツールプ
レートのマスタプレートとの対向面にツール側結合面が
それぞれ設けられている。
【0029】また、上記位置決め機構は、上記マスタ側
結合面又はツール側結合面の一方に突設された1対の位
置決め部材と、マスタ側結合面又はツール側結合面の他
方に開口され、上記各位置決め部材がそれぞれ嵌合され
る1対の位置決め穴とを備えており、上記一方の位置決
め穴が断面円形状の丸穴であり、他方の位置決め穴は、
上記丸穴からなる一方の位置決め穴の中心上又は挿入穴
部の中心上を長軸が通る断面長円形状の長穴であること
を特徴とする。
【0030】このことで、マスタプレートをツールプレ
ートに位置決めするとき、マスタプレート側又はツール
プレート側の一方側の両位置決め部材のピッチと、他方
の側の両位置決め穴のピッチとの間に誤差があっても、
その誤差は長穴からなる位置決め穴に位置決め部材が挿
入することで吸収され、ピッチ誤差に起因して両プレー
トの正確な位置決めが困難になることはない。
【0031】請求項6の発明では、上記請求項5の発明
のロボットアームカップリング装置において、1対の位
置決め部材が挿入部の中心位置に対し非対称に配置され
ている一方、1対の位置決め穴が挿入穴部の中心位置に
対し非対称に配置されている構成とする。
【0032】こうすれば、マスタプレートを本来の正規
位置とは周方向に所定角度(半回転)だけ回転ずれした
状態でツールプレートに結合しようとしても、いずれか
の位置決め部材が位置決め穴内に挿入できなくなって両
プレートの結合が阻止される。よって、間違った結合に
より空気ポートや電気接点が破損するのを防止すること
ができる。
【0033】請求項7の発明では、上記請求項1、5又
は6のロボットアームカップリング装置において、位置
決め部材は、基端側に位置する円筒部と、該円筒部の先
端側に連続する先細りテーパ部とを備えており、マスタ
プレート及びツールプレートの結合面同士が略非当接状
態にあって両プレートが結合されていないときに、位置
決め部材がテーパ部で位置決め穴内周面と接触する一
方、マスタプレート及びツールプレートの結合面同士が
略当接状態にあって両プレートが結合されたときに、位
置決め部材が円筒部で位置決め穴内周面と接触するよう
に構成されている。
【0034】この構成によると、両プレートの結合時に
マスタプレートの位置決め部材がツールプレートの位置
決め穴に挿入されるとき、まず、位置決め部材はテーパ
部で位置決め穴内周面に接触し、次いで円筒部で位置決
め穴内周面に接触する。また、両プレートの分離時にマ
スタプレートの位置決め部材がツールプレートの位置決
め穴から抜き出されるときには、上記と逆の動作が行わ
れる。そして、上記位置決め部材のテーパ部での接触に
より、結合時や分離時の位置精度(特にマスタプレート
とツールプレートとが相対的に角度を持って傾斜してい
るとき)が低くても、位置決め部材が位置決め穴の開口
部に引っ掛からずにスムーズに確実に挿入又は抜き出さ
れる。一方、位置決め部材が円筒部にて位置決め穴内周
面に接触することで、正確に位置決めすることができ
る。これらにより、スムーズな挿入又は分離と高精度の
位置決めとを両立させることができる。
【0035】請求項8の発明では、ロボットアームに取
り付けられたマスタプレートと、ツール等が取り付けら
れるツールプレートと、このツールプレートをマスタプ
レートに着脱させる着脱機構とを備えたロボットアーム
カップリング装置であって、上記マスタプレートのツー
ルプレートとの対向面にマスタ側結合面が、またツール
プレートのマスタプレートとの対向面にツール側結合面
がそれぞれ設けられており、上記マスタ側結合面の外周
縁部又はツール側結合面の外周縁部の一方に、両プレー
トの結合時に他方に当接して両結合面間の隙間をシール
するシール部材が設けられていることを特徴とする。
【0036】請求項9の発明では、上記シール部材はマ
スタ側結合面の外周縁部又はツール側結合面の外周縁部
の一方に固定されたシール本体と、他方に当接するリッ
プ部とからなる断面V字状のものとする。
【0037】これら請求項8及び9の発明の構成による
と、両プレートの結合状態で、各プレートの結合面外周
縁部間の隙間がシール部材によりシールされるので、ロ
ボットのツールにより例えばワークのばり取りを行う場
合等の粉塵の多い環境下、又は水分の多い環境下であっ
ても、その粉塵や水分が結合状態にある両プレートの結
合面からその内部の着脱機構、空気ポートや電気接点に
進入するのを防止することができ、その後にツールを交
換したときに両プレートの結合、空気や電気の接続を確
実に安定して行うことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1において、1
はロボットのアーム、2は該ロボットアーム1に揺動可
能に支持されたハンドで、このハンド2にはツール3が
本発明の実施形態1に係るロボットアームカップリング
装置10を介して着脱可能に結合されている。上記ツー
ル3は、エアアクチュエータ4によって駆動されて互い
に接離する1対のクランプアーム5,5を備え、両クラ
ンプアーム5,5を接近させたときには両クランプアー
ム5,5間に図外のワークをクランプするようにしてい
る。
【0039】図2〜図4にも示すように、上記ロボット
アームカップリング装置10は、ロボットアーム1に取
り付けられたマスタプレート11と、ツール3が取り付
けられるツールプレート30とを備え、これら両プレー
ト11,30は互いに素早く結合及び分離がなされるよ
うになっている。
【0040】上記マスタプレート11は、環状のマスタ
ボディ12と円筒部材17とを備えてなり、マスタボデ
ィ12の内部には、上側(ロボットアーム1側)に位置
する小径のシリンダ孔13と、このシリンダ孔13の下
側(ツールプレート30側)に同心状に連続し、シリン
ダ孔13よりも大径の円筒部材装着孔14とが貫通して
形成され、シリンダ孔13の上側開口端は、マスタボデ
ィ12にねじ25により止めした蓋部材26により気密
状に閉塞されている。
【0041】一方、円筒部材17は、下側に開口された
有底円筒状の挿入部18と、この挿入部18の上端部外
周に一体に形成され、2つのピン取付孔19,19(1
つのみ図示する)を有する取付フランジ部20とからな
り、挿入部18の底壁中心部にはロッド挿通孔21が貫
通形成され、取付フランジ部20は上記マスタボディ1
2の円筒部材装着孔14に気密状に嵌合されかつねじ2
2によりマスタボディ12に取付固定されている。そし
て、上記マスタボディ12の取付フランジ部20下面は
その周りのマスタボディ12の下面と面一にされてお
り、これら両面により、マスタプレート11のツールプ
レート30との対向面にマスタ側結合面23が設けら
れ、このマスタ側結合面23の中心部に挿入部18が突
設されている上記ツールプレート30は、環状のツール
ボディ31及びボール受け35を備え、ツールボディ3
1の内部には、上側(マスタプレート11側)に位置す
る大径のボール受け装着孔32と、このボール受け装着
孔32の下側(ツール3側)に同軸状に連続し、ボール
受け装着孔32よりも小径の逃がし孔33とが貫通して
形成されている。
【0042】上記ボール受け35は内部に中心孔36を
有する環状のもので、このボール受け35は上記ツール
ボディ31のボール受け装着孔32に嵌合されて図外の
ねじによりツールボディ31に取付固定されている。ボ
ール受け35の上面はその周りのツールボディ31の上
面と面一にされており、これら両面により、ツールプレ
ート30のマスタプレート11との対向面にツール側結
合面37が設けられている。
【0043】また、ボール受け35内の中心孔36下端
部の内径は上記ツールボディ31の逃がし孔33上端と
同一径で、両面が面一に連続しているが、中心孔36上
端部の内径は下端部よりも小径であり、これらの上端部
及び下端部には下側に向かって大径となるようにテーパ
状に傾斜するテーパカム面38が形成されており、この
テーパカム面38は、後述するカム部材50のロック位
置への移動により挿入部18外周面から突出したボール
47に係合される。そして、ツールプレート30の逃が
し孔33と、その上端に連続するボール受け35の中心
孔36とで連続する1つの挿入穴部40が構成されてい
る。よって、この挿入穴部40はツール側結合面37の
中心部に開口され、テーパカム面38は、挿入穴部40
の内周面に挿入穴部40底側に向かって大径となるよう
に設けられている。
【0044】上記マスタプレート11及びツールプレー
ト30には、ツールプレート30をマスタプレート11
に着脱させる着脱機構43と、この着脱機構43による
両プレート11,30の結合時にツールプレート30を
マスタプレート11に位置決めする位置決め機構64と
が設けられている。
【0045】上記着脱機構43は、上記マスタプレート
11の挿入部18と上記ツールプレート30の挿入穴部
40とを構成要素の一部として備え、さらに上記挿入部
18が挿入穴部40に挿入されたときに、該挿入部18
を挿入穴部40内周面に係合する係合機構44を備えて
いる。すなわち、上記挿入部18にはその内外周面間に
亘り半径方向に貫通する複数のボール収容孔45,4
5,…が円周方向に間隔をあけて形成され、この各ボー
ル収容孔45にボール47が挿入部18外周面に対し出
没可能に収容されている。
【0046】図10に拡大して示すように、各ボール収
容孔45において挿入部18外周面側の外側開口端部に
はその上下位置に、ボール47がボール収容孔45から
抜け落ちるのを規制する1対のストッパ部48,48が
一体に設けられている。この各ストッパ部48はボール
収容孔45内周面から所定高さ(例えば0.1mm)だ
け突出する爪状のもので、これを作るには、例えばボー
ル収容孔45本来の内径よりも小径の孔部を挿入部18
に形成しておき、その孔部の内周面を孔部の外側開口端
部を残して拡径するように挿入部18の外周面側からボ
ーリング加工すればよい。
【0047】上記挿入部18内には略円柱状のカム部材
50が挿入部18先端側のロック位置と挿入部18基端
側のロック解除位置との間を往復動可能に嵌挿されてお
り、このカム部材50が、ロック位置にあるときに上記
ボール47を半径方向外側に押して挿入部18外周面か
ら突出させるようにしている。
【0048】具体的には、カム部材50の外周面に、第
1テーパ面51、第1円筒状面52、第2テーパ面53
及び第2円筒状面54が下側(先端側)から上側(基端
側)に向かって順に連続して形成されている。第1テー
パ面51は、上記ツールプレート30のテーパカム面3
8のテーパ傾斜方向と反対方向にテーパ状に傾斜してい
る。この第1テーパ面51は、カム部材50が下方、つ
まりロック解除位置からロック位置方向に移動開始した
ときに、ボール47がツールプレート30のテーパカム
面38を押圧してツールプレート30がマスタプレート
11側に移動するように該ボール47をカム部材50の
スライド方向と略直交する方向に押圧する。
【0049】また、上記第1円筒状面52は、上記第1
テーパ面51のカム部材50の上側つまりロック解除位
置側部に連設されていて、ボール47の移動に伴うカム
部材50の移動を阻止するものである。
【0050】さらに、上記第2テーパ面53は、上記第
1円筒状面52のカム部材50の上側つまりロック解除
位置側に連設されかつ上記ツールプレート30のテーパ
カム面38のテーパ傾斜方向と反対方向にテーパ状に傾
斜している。この第2テーパ面53は、カム部材50が
ロック位置に位置付けられたときに、ボール47がツー
ルプレート30のテーパカム面38を押圧してツールプ
レート30をマスタプレート11に当接させかつ該テー
パカム面38とツール側結合面37との間のボール受け
35がマスタプレート11とボール47との間に挟み込
まれた状態で保持されるように該ボール47をカム部材
50のスライド方向と略直交する方向に押圧する。
【0051】さらにまた、上記第2円筒状面54は、上
記第2テーパ面53のカム部材50の上側つまりロック
解除位置側部に連設されていて、カム部材50をスライ
ド可能に案内するものである。
【0052】上記カム部材50の上面中心部には上下方
向に延びるロッド部56が一体に形成されている。この
ロッド部56は挿入部18底壁のロッド挿通孔21を気
密状に貫通してマスタボディ12内のシリンダ孔13に
延び、ロッド部56の上端にはカム部材50を往復移動
させるピストン部57が中心部にて一体に接続されてい
る。このピストン部57は、円筒部材17及び蓋部材2
6により密閉されたシリンダ孔13内の空間を上側(蓋
部材26側)のロック室58と下側(円筒部材17側)
のロック解除室59とに区画している。そして、図3及
び図4に示すように、マスタボディ12には、一端がマ
スタボディ12外周面に開口する一方、他端が上記ロッ
ク室58に開口するロックポート60と、一端が同様に
マスタボディ12外周面に開口する一方、他端が上記ロ
ック解除室59に開口するロック解除ポート61とが貫
通形成されており、これらロック室58又はロック解除
室59の一方に選択して加圧エアを供給することによ
り、ピストン部57をシリンダ孔13内で往復動させ
て、そのピストン部57にロッド部56を介して連結一
体化されているカム部材50を挿入部18内で往復動さ
せ、ロック室58に加圧エアを供給したときには、カム
部材50をロック解除位置からロック位置に向かって下
側に移動させる一方、ロック解除室59に加圧エアを供
給したときには、カム部材50をロック位置からロック
解除位置に向かって上側に移動させるようにしている。
【0053】これに対し、上記位置決め機構64は、上
記マスタプレート11において挿入部18周りのマスタ
側結合面23に突設された位置決め部材としての1対の
位置決めピン65,65(図1及び図2で1つのみ示
す)と、ツールプレート30において上記挿入穴部40
周りのツール側結合面37に上記位置決めピン65,6
5に対応して開口された位置決め穴としての1対の位置
決めピン穴66,66とからなり、これら位置決めピン
65,65がそれぞれ対応する位置決めピン穴66,6
6に挿入嵌合されることで、マスタプレート11とツー
ルプレート30との円周方向の位置決めを行うようにし
ている。
【0054】具体的には、上記各位置決めピン65は、
基端に位置する頭部65aと、この頭部65aの先端側
に連続し、頭部65aよりも小径の円筒部65bと、こ
の円筒部65bの先端側に連続する先細りテーパ部65
cとからなり、その頭部65aと円筒部65bの略上半
部とはマスタプレート11の円筒部材17における取付
フランジ部20の上記各ピン取付孔19に挿通され、こ
の頭部65aを取付フランジ部20上面側に配置するこ
とで、位置決めピン65がピン取付孔19から抜け止め
されている。
【0055】そして、各位置決めピン65のマスタ側結
合面23からの突出高さhpは上記挿入部18の同突出
高さhiよりも低く(hi>hp)、換言すれば挿入部
18の突出高さhiが位置決めピン65よりも大きくさ
れている。
【0056】一方、各位置決めピン穴66は、ツールプ
レート30のボール受け35を貫通してツールボディ3
1の上下略中央部まで延びる円筒状の有底穴で、その開
口端には上側に向かって大径となるテーパ状の案内部6
6aが形成されている。そして、図7及び図8に示すよ
うに、マスタ側結合面23とツール側結合面37とが略
非当接状態にあって両プレート11,30が結合されて
いないときに、各位置決めピン65はテーパ部65cで
位置決めピン穴66の内周面(案内部66aを除く部
分)と接触する一方、図9に示す如く、マスタプレート
11側及びツールプレート30側の結合面23,37が
略当接して両プレート11,30が結合されたときに、
各位置決めピン65は円筒部65bで位置決めピン穴6
6の内周面と接触するようになっている。
【0057】さらに、図5及び図6に示すように、上記
ツールプレート30の2つの位置決めピン穴66,66
の一方(両図で左側のもの)は断面円形状の丸穴である
のに対し、他方(同右側のもの)は、ツールプレート3
0における挿入穴部40の中心上を長軸が通る断面長円
形状の長穴で構成されている(尚、長穴は、一方の位置
決めピン穴66の中心上を長軸が通るものであってもよ
い)。
【0058】また、上記マスタ側結合面23から突出す
る2つの位置決めピン65,65は、挿入部18(マス
タ側結合面23)の中心線上を通る互いに所定角度で交
差する2つの平面上にそれぞれ配置されていて、挿入部
18の中心位置に対し円周方向に非対称に配置されてい
る。一方、ツール側結合面37に開口する2つの位置決
めピン穴66,66についても、上記位置決めピン6
5,65の非対称配置に対応して、図5及び図6に示す
如く、挿入穴部40(ツール側結合面37)の中心線上
を通る互いに所定角度で交差する2つの平面上にそれぞ
れ配置されていて、挿入穴部40の中心位置に対し円周
方向に非対称に配置されている。尚、これら2つの位置
決めピン65,65及び位置決めピン穴66,66につ
いては、挿入部18及び挿入穴部40の中心線上を通る
1つの平面上に中心線からの距離を異ならせて配置し
て、挿入部18及び挿入穴部40の中心位置に対し半径
方向に非対称に配置するようにしてもよい。
【0059】上記マスタプレート11のマスタボディ1
2には、一端(上流端)がマスタボディ12外周面に、
また他端(下流端)がマスタ側結合面23にそれぞれ開
口するマスタ側空気ポート70が貫通形成されている。
図1に示すように、このマスタ側空気ポート70の一端
には、上流側がロボットアーム1側に延びて図外の加圧
エア供給源に接続されたマスタ側加圧エア配管6の下流
端が接続されている。また、マスタ側空気ポート70他
端のマスタ側結合面23への開口部には、下側(開口
側)に向かって内径が増大するテーパ状のブッシュ当接
部70aが形成されている。
【0060】一方、ツールプレート30のツールボディ
31には、一端(下流端)がツールボディ31外周面
に、また他端(上流端)がツール側結合面37にそれぞ
れ開口するツール側空気ポート71が貫通形成され、図
1に示す如く、このツール側空気ポート71の一端に
は、下流側を上記ツール3のエアアクチュエータ4に接
続したツール側加圧エア配管7の上流端が接続されてい
る。また、ツール側空気ポート71の他端のツール側結
合面37への開口部には、先端がツールプレート30結
合面よりも突出するゴム製のブッシュ72が装着固定さ
れており、両プレート11,30の結合時にマスタ側結
合面23とツール側結合面37とが当接したときに、ツ
ールプレート30側のブッシュ72をマスタ側空気ポー
ト70開口端のブッシュ当接部70aに気密状に当接さ
せて両空気ポート70,71を連通させ、ロボットアー
ム1側の加圧エアをツール3のエアアクチュエータ4に
供給するようにしている。
【0061】また、マスタボディ12の外周部には複数
の電気接点(図示せず)を有するマスタ側コネクタ74
が、またツールボディ31の外周部には上記マスタ側コ
ネクタ74の接続端子に接続される複数の接続端子(図
示せず)を有するツール側コネクタ75がそれぞれ取り
付けられており、両プレート11,30の結合時に両コ
ネクタ74,75の接続端子が互いに導通される。
【0062】次に、上記実施形態の作動について説明す
る。マスタプレート11がツールプレート30から分離
されているとき、着脱機構43のロック解除室59に加
圧エアが供給されてピストン部57は上側にある。ま
た、このピストン部57にロッド部56を介して連結さ
れているカム部材50は上側のロック解除位置にあり、
挿入部18のボール収容孔45内の各ボール47は挿入
部18の外周面から突出していない。
【0063】この状態からマスタプレート11とツール
プレート30とを結合するとき、ロボットアーム1の移
動操作によりマスタプレート11がツールプレート30
に接近し、そのマスタプレート11のマスタ側結合面2
3から突出している挿入部18が、ツールプレート30
のツール側結合面37に開口している挿入穴部40に挿
入される。これに略並行して、マスタ側結合面23から
突出している各位置決めピン65が、ツール側結合面3
7に開口している対応する位置決めピン穴66に挿入嵌
合される。
【0064】そして、上記挿入部18が挿入穴部40に
挿入されると、マスタプレート11のロック解除室59
に加圧エアが供給されてピストン部57が下側に移動
し、このピストン部57によりカム部材50が駆動され
て上記ロック解除位置からロック位置へスライド移動す
る。このカム部材50のロック位置への移動に伴い、上
記ボール47が半径方向外側に押されて挿入部18外周
面から突出する。この挿入部18外周面から突出したボ
ール47にツールプレート30における挿入穴部40内
周面のテーパカム面38が係合され、この係合により両
プレート11,30が結合される。
【0065】具体的には、カム部材50はその第2円筒
状面54によって挿入部18内をスライド可能に案内さ
れてロック解除位置からロック位置に移動し、このカム
部材50がロック解除位置からロック位置方向に移動開
始したとき、まず、カム部材50はその第1テーパ面5
1によってボール47をカム部材50のスライド方向と
略直交する方向に押圧する。このことで、そのボール4
7がツールプレート30のテーパカム面38を押圧して
ツールプレート30がマスタプレート11側に移動し、
このことでツールプレート30がマスタプレート11側
に引き寄せられる。
【0066】その後、カム部材50がロック位置に向け
てさらに移動すると、その第1円筒状面52がボール4
7に接触し、次いで、第2テーパ面53がボール47に
接触する。このカム部材50がロック位置に位置付けら
れた状態で、カム部材50はその第2テーパ面53によ
ってボール47をピストン部57のスライド方向と略直
交する方向に押圧するので、その第2テーパ面53によ
るくさび効果によりボール47が半径方向外方に押圧付
勢される。このボール47はツールプレート30側のテ
ーパカム面38に当接し、このテーパカム面38を介し
てツールプレート30を押圧してマスタプレート11側
に付勢し、このことで、ボール47がテーパカム面38
とツール側結合面37との間のボール受け35をマスタ
プレート11に向かう方向に押圧し、そのボール受け3
5がマスタプレート11とボール47との間に挟み込ま
れた状態となって保持され、両プレート11,30が各
々の結合面23,37間に隙間を生じさせることなく結
合され、結合位置の再現性が向上する。
【0067】また、カム部材50には上記第1及び第2
テーパ面51,53間に第1円筒状面52が連設されて
いるので、仮に、カム部材50のスライド位置が所定位
置に保持されず、ボール47が半径方向内側に変位して
カム部材50をロック解除位置側たる後退側に戻して
も、ボール47が上記第1円筒状面52に接触すると、
その部位でボール47からカム部材50に該カム部材5
0を後退させる力が作用しなくなり、マスタプレート1
1とツールプレート30との分離は規制される。
【0068】一方、上記各位置決めピン65の対応する
位置決めピン穴66への挿入により、ツールプレート3
0とマスタプレート11とが位置決めされ、マスタ側空
気ポート70とツール側空気ポート71とが互いに連通
されて、両ポート70,71を介してマスタ側加圧エア
配管6とツール側加圧エア配管7とが接続され、ツール
3のエアアクチュエータ4に加圧エア供給源から加圧エ
アが供給されてツール3が作動可能となる。また、両コ
ネクタ74,75の各電気接点同士が互いに導通され
る。
【0069】そして、上記マスタプレート11とツール
プレート30とを分離させるときには、上記と逆の動作
が行われる。
【0070】そのとき、上記両プレート11,30の結
合時又は分離時のように、マスタプレート11とツール
プレート30とが接近している状態で、誤動作や誤操作
等により両プレート11,30間に大きな位置誤差が生
じていると、両プレート11,30が互いに衝突する
が、上記着脱機構43における挿入部18の突出高さh
iが位置決め機構64における位置決めピン65の突出
高さhpよりも大きいので、その衝突の際に、突出高さ
の大きい挿入部18がツールプレート30の挿入穴部4
0周りのツール側結合面37に接触するのみで、突出高
さの小さい位置決めピン65はツール側結合面37に接
触しない。この挿入部18と位置決めピン65との強度
を比較したとき、前者の挿入部18は内部にカム部材5
0を有する円筒状のもので、その強度は後者よりも大き
く、この強度の大きい挿入部18がツールプレート30
と接触するので、この挿入部18が損傷しないのは勿論
のこと、位置決めピン65も損傷することはなく、よっ
て両プレート11,30を確実に安定して着脱すること
ができるとともに、両プレート11,30間の空気ポー
ト70,71同士及びコネクタ74,75の電気接点同
士を良好に接続することができる。
【0071】また、マスタプレート11の挿入部18に
おけるボール収容孔45からのボール47の抜け落ちを
規制するストッパ部48,48が設けられ、このストッ
パ部48,48はボール収容孔45の外側開口端部に一
体に形成された爪状のものであるので、例えば板ばね等
のストッパ部材を挿入部18外周面に取り付けてボール
47の抜け落ちを防止する構造のように、そのストッパ
部材が疲労して破損したり、振動によりストッパ部材の
抜け落ち防止効果が低下したりするのを回避することが
できる。しかも、そのストッパ部材を別途に設けずとも
済む。よって、挿入部18の外周面にボール収容孔45
の開口が剥き出しになった構造であっても、部品点数の
低減を図りつつ、ボール47の抜け落ちを確実に防止し
て、両プレート11,30の着脱を確実かつ安定して行
うことができる。
【0072】さらに、上記ツールプレート30の2つの
位置決めピン穴66,66の一方が断面円形状の丸穴で
あり、他方はツールプレート30の挿入穴部40中心上
を長軸が通る断面長円形状の長穴であるので、上記マス
タプレート11とツールプレート30との位置決めの
際、マスタプレート11側の2つの位置決めピン65,
65のピッチと、ツールプレート30側の位置決めピン
穴66,66のピッチとの間に誤差があったとしても、
長穴からなる位置決めピン穴66に位置決めピン65が
挿入することで、その誤差が吸収される。このことによ
り、位置決めピン65,65のピッチ誤差に起因して両
プレート11,30の正確な位置決めが困難になること
はない。
【0073】しかも、上記2つの位置決めピン65,6
5が挿入部18の中心位置に対し周方向に非対称に配置
されている一方、2つの位置決めピン穴66,66も挿
入穴部40の中心位置に対し周方向に非対称に配置され
ているので、仮に、マスタプレート11を本来の正規位
置とは周方向に半回転だけ回転ずれした状態でツールプ
レート30に結合しようとしても、一方の位置決めピン
65が位置決めピン穴66内に挿入できず、両プレート
11,30の結合が阻止される。よって、間違った結合
により各々の空気ポート70,71の接続部分(例えば
ブッシュ72)やコネクタ74,75の電気接点が破損
するのを防止することができる。
【0074】また、上記両プレート11,30の結合時
にマスタプレート11の各位置決めピン65がツールプ
レート30の位置決めピン穴66に挿入されるとき、ま
ず、位置決めピン65のテーパ部65cが位置決めピン
穴66の内周面に、次いで位置決めピン65の円筒部6
5bが位置決めピン穴66の内周面にそれぞれ接触す
る。また、両プレート11,30の分離時にマスタプレ
ート11の各位置決めピン65がツールプレート30の
位置決めピン穴66から抜き出されるときには、上記と
逆の動作が行われる。そして、上記各位置決めピン65
のテーパ部65cでの接触により、両プレート11,3
0の結合時や分離時にマスタプレート11とツールプレ
ート30との中心線が非平行状態で角度を持って傾斜し
ているとき(図7及び図8参照)等、その位置精度が低
くても、位置決めピン65が位置決めピン穴66の開口
部に引っ掛からずにスムーズに確実に挿入又は抜き出さ
れる。そして、位置決めピン65が円筒部65bにて位
置決めピン穴66の内周面に接触すると、この接触状態
で正確に位置決めすることができる。これらにより、位
置決めピン65のスムーズな挿入又は分離と、高精度の
位置決めとを両立させることができる。
【0075】(実施形態2)図11は本発明の実施形態
2を示し(尚、以下の実施形態では図1〜図10と同じ
部分は同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、
両プレート11,30の接合面23,37間をシールす
るようにしたものである。
【0076】すなわち、この実施形態では、マスタプレ
ート11におけるマスタ側結合面23の外周縁部(マス
タボディ12)には環状の突条77が同心状に突設さ
れ、この突条77の半径方向外側には他のマスタ側結合
面23よりも上側に位置する底面を有する切欠き段部7
8が形成されている。
【0077】一方、ツールプレート30におけるツール
側結合面37の外周縁部(ツールボディ31)には、両
プレート11,30の結合時に上記マスタプレート11
の突条77が嵌合される切欠き段部79が形成されてお
り、このマスタプレート11の突条77とツールプレー
ト30の切欠き段部79により両プレート11,30の
結合状態でラビリンス部80が形成されるようになって
いる。
【0078】そして、上記マスタプレート11の切欠き
段部78には、両プレート11,30の結合時にツール
プレート30の切欠き段部79底面に当接して両結合面
23,37間の隙間をシールするゴム製のシール部材8
1が配置されている。このシール部材81は、マスタ側
結合面23の外周縁部の切欠き段部78に嵌合固定され
たシール本体81aと、このシール本体81aの下面に
一体形成され、ツール側結合面37外周縁部の切欠き段
部79底面に当接するリップ部81bとからなる断面V
字状のものとされている。その他の構成は上記実施形態
1と同様である。
【0079】したがって、この実施形態においては、両
プレート11,30の結合状態で、両プレート11,3
0の結合面23,37外周縁部間の隙間がシール部材8
1によりシールされるので、ロボットのツール3により
例えばワークのばり取りを行う等の粉塵の多い環境下
や、或いは水分の多い環境下であっても、その粉塵や水
分が結合状態にある両プレート11,30の結合面から
その内部の着脱機構43、空気ポート70,71や電気
コネクタ74,75の電気接点に進入するのを防止する
ことができる。よって、その後にツール3を交換したと
きに両プレート11,30の結合、空気や電気の接続を
確実に安定して行うことができる。
【0080】尚、この実施形態では、マスタ側結合面2
3の外周縁部にシール部材81を取り付けて、そのリッ
プ部81bをツール側結合面37の外周縁部に当接させ
るようにしているが、逆に、ツール側結合面37の外周
縁部にシール部材を取り付けて、そのリップ部をマスタ
側結合面23の外周縁部に当接させるようにしてよく、
同様の作用効果を奏することができる。
【0081】また、両プレート11,30の結合時に形
成されるラビリンス部80は必ずしも必要ではなく、一
方の結合面23(又は37)の外周縁部に切欠き段部を
形成して、それにシール部材のシール本体を嵌合固定す
るようにしてもよい。
【0082】(実施形態3)図12は実施形態3を示
し、マスタプレート11の挿入部18の先端に先細りテ
ーパ部18aを形成したものである。その他は実施形態
1と同様の構成である。
【0083】したがって、この実施形態では、マスタプ
レート11をツールプレート30に接近させて挿入部1
8を挿入穴部40に挿入するとき、その挿入部18先端
のテーパ部18aが挿入穴部40の開口縁部に当接し、
その当接により挿入部18が案内されながら挿入穴部4
0にスムーズに挿入される。このため、人間が入ること
ができない例えば原子炉等の場所で、マスタ及びツール
プレート30間に大きさ位置誤差があってティーチング
によっても両プレート11,30の着脱を行わせること
ができない場合に、上記挿入部18の挿入穴部40への
スムーズな挿入によって両プレート11,30の着脱を
ロボットの遠隔操作で容易に行うことができる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、ロボットアームに取り付けられたマスタプレー
トと、ツール等が取り付けられるツールプレートと、こ
のツールプレートをマスタプレートに着脱させる着脱機
構と、この着脱機構による両プレートの結合時にツール
プレートをマスタプレートに位置決めする位置決め機構
とを備えたロボットアームカップリング装置に対し、マ
スタプレートにおいて着脱機構の挿入部の突出高さを位
置決め機構の位置決め部材のそれよりも高くしたことに
より、マスタプレートとツールプレートとが接近状態に
あるときに、誤動作や誤操作等により両プレート間に大
きな位置誤差が生じても、その突出高さの大きくかつ強
度の大きい挿入部を位置決め部材に優先してツールプレ
ートの挿入穴部周りのツール側結合面に接触させること
ができ、挿入部のみならず位置決め部材の損傷を防止で
き、よって両プレートを確実に安定して着脱できるとと
もに、空気ポートや電気接点の接続を良好に行うことが
できる。
【0085】請求項2の発明によると、マスタプレート
における挿入部の先端に先細りテーパ部を形成したこと
により、挿入部を挿入穴部に対し、その先端のテーパ部
を挿入穴部の開口縁部に当接して案内しながらスムーズ
に挿入でき、人間が入ることができない例えば原子炉等
の場所で、マスタ及びツールプレート間に大きさ位置誤
差があってティーチングによっても両プレートの着脱を
行わせることができない場合であっても、両プレートの
着脱をロボットの遠隔操作で容易に行うことができる。
【0086】請求項3の発明によると、挿入部が挿入穴
部に挿入されたときに挿入部を挿入穴部内周面に係合す
る係合機構において、その挿入部に開口されたボール収
容孔の挿入部外周面側の開口端部に、ボールがボール収
容孔から抜け落ちるのを規制するストッパ部を一体に設
けたことにより、部品点数の低減を図りつつ、ボールの
抜け落ちを確実に防止して、両プレートの確実で安定し
た着脱を行うことができる。
【0087】請求項4の発明によると、着脱機構のカム
部材に第1テーパ面、第1円筒状面、第2テーパ面及び
第2円筒状面をロック位置側からロック解除位置側部に
向かって連続して設け、両プレートがロック状態にある
とき、マスタプレート側のピストン部の第2テーパ面に
よりボールを確実に半径方向外方に押してツールプレー
ト側のテーパカム面に押し付け、ツールプレートをボー
ルとマスタプレートとの間に挟み込んだ状態で保持する
ようにしたことにより、両プレートでの加工誤差が吸収
されて、マスタプレートとツールプレートとの結合が確
実に行われ、両プレートの結合面において隙間が生ぜ
ず、結合位置の再現性が向上する。しかも、マスタプレ
ート側の第1テーパ面よりもカム部材のロック位置側に
第1円筒状面が連設されているので、ボールが半径方向
内方に変位してカム部材を移動させても、その部位でボ
ールからカム部材に該カム部材を上昇させる力の作用を
停止でき、マスタプレートとツールプレートとの不用意
な分離を規制することができる。
【0088】請求項5の発明によると、位置決め機構に
おけるマスタプレート又はツールプレートの一方にある
1対の位置決め穴の一方を丸穴とし、他方は、丸穴から
なる一方の位置決め穴の中心上又は挿入穴部の中心上を
長軸が通る長穴としたことにより、両位置決め部材のピ
ッチと両位置決め穴のピッチとの間に誤差があっても、
その誤差を長穴からなる位置決め穴で吸収して両プレー
トの正確な位置決めを行うことができる。
【0089】請求項6の発明によると、上記1対の位置
決め部材を挿入部の中心位置に対し非対称に、また1対
の位置決め穴を挿入穴部の中心位置に対し非対称にそれ
ぞれ配置したことにより、マスタプレートを本来の位置
とは周方向に回転ずれした状態でツールプレートに結合
しようとするのを阻止でき、各プレートの空気ポートや
電気接点が破損するのを防止することができる。
【0090】請求項7の発明によると、位置決め部材を
円筒部と、この円筒部の先端側に連続する先細りテーパ
部とを備えたものとし、マスタプレート及びツールプレ
ートの結合面同士の略非当接状態で両プレートが結合さ
れていないときにテーパ部で位置決め穴内周面と、また
マスタプレート及びツールプレートの結合面同士が略当
接して両プレートが結合されたときに円筒部で位置決め
穴内周面とそれぞれ接触させるようにしたことにより、
位置決め部材の位置決め穴に対するスムーズな挿入又は
分離と、高精度の位置決めとを両立させることができ
る。
【0091】請求項8の発明では、マスタ側結合面の外
周縁部又はツール側結合面の外周縁部の一方に、両プレ
ートの結合時に他方に当接して両結合面間の隙間をシー
ルするシール部材を設けた。また、請求項9の発明で
は、上記シール部材はマスタ側結合面の外周縁部又はツ
ール側結合面の外周縁部の一方に固定されたシール本体
と、他方に当接するリップ部とからなる断面V字状のも
のとした。従って、これらの発明によると、ロボットの
ツールによりワークのばり取りを行う場合等の粉塵の多
い環境下や水分の多い環境下であっても、それら粉塵や
水分が結合状態にある両プレートの結合面からその内部
の着脱機構、空気ポートや電気接点に進入するのをシー
ル部材により防止でき、その後にツールを交換したとき
に両プレートの結合、空気や電気の接続を確実に安定し
て行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るロボットアームカップ
リング装置をロボットアームに装着した状態を示す一部
破断正面図である。
【図2】ロボットアームカップリング装置の断面図であ
る。
【図3】ロボットアームカップリング装置におけるマス
タプレートのカム部材がロック解除位置にあってマスタ
プレートとツールプレートとが分離された状態を示す断
面図である。
【図4】カム部材がロック位置にあってマスタプレート
とツールプレートとが結合された状態を示す図3相当図
である。
【図5】ツールプレートの位置決め穴の位置を示す平面
図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】マスタプレートとツールプレートとの結合又は
分離時に両プレートの中心軸が傾斜した状態を示す図2
相当図である。
【図8】マスタプレートとツールプレートとの結合又は
分離時に両プレートの中心軸が傾斜したときに位置決め
ピンのテーパ部が位置決めピン穴内周面と接触した状態
を示す拡大断面図である。
【図9】マスタプレートとツールプレートとの結合又は
分離時に位置決めピンの円筒部が位置決めピン穴内周面
と接触した状態を示す図8相当図である。
【図10】ボール収容孔の拡大断面図である。
【図11】本発明の実施形態2に係るロボットアームカ
ップリング装置を示す図3相当図である。
【図12】実施形態2に係るロボットアームカップリン
グ装置を示す図3相当図である。
【符号の説明】
1 ロボットアーム 3 ツール 10 ロボットアームカップリング装置 11 マスタプレート 12 マスタボディ 18 挿入部 18a 先細りテーパ部 hi 突出高さ 23 マスタ側結合面 30 ツールプレート 31 ツールボディ 33 逃がし孔 35 ボール受け 36 中心孔 37 ツール側結合面 38 テーパカム面 40 挿入穴部 43 着脱機構 44 係合機構 45 ボール収容孔 47 ボール 48 ストッパ部 50 カム部材 51 第1テーパ面 52 第1円筒状面 53 第2テーパ面 54 第2円筒状面 57 ピストン部 58 ロック室 59 ロック解除室 64 位置決め機構 65 位置決めピン(位置決め部材) hp 突出高さ 65b 円筒部 65c 先細りテーパ部 66 位置決めピン穴(位置決め穴部) 66a 案内部 70 マスタ側空気ポート 71 ツール側空気ポート 74 マスタ側コネクタ 75 ツール側コネクタ 80 ラビリンス部 81 シール部材 81a シール本体 81b リップ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼▲濱▼ 雄一 兵庫県神戸市兵庫区芦原通4丁目1番16号 ビー・エル・オートテック株式会社内 Fターム(参考) 3C007 ES03 ET08 EV03 EW00 GS02 GS11 GS12 HS11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットアームに取り付けられたマスタ
    プレートと、 ツール等が取り付けられるツールプレートと、 上記ツールプレートをマスタプレートに着脱させる着脱
    機構と、 上記着脱機構による両プレートの結合時にツールプレー
    トをマスタプレートに位置決めする位置決め機構とを備
    えたロボットアームカップリング装置であって、 上記マスタプレートのツールプレートとの対向面にマス
    タ側結合面が、またツールプレートのマスタプレートと
    の対向面にツール側結合面がそれぞれ設けられており、 上記着脱機構は、上記マスタ側結合面に突設された挿入
    部と、 上記ツール側結合面に開口され、両プレートの結合時に
    上記挿入部が挿入される挿入穴部と、 上記挿入部が挿入穴部に挿入されたときに、該挿入部を
    挿入穴部内周面に係合する係合機構とを備える一方、 上記位置決め機構は、上記挿入部周りのマスタ側結合面
    に突設された複数の位置決め部材と、 上記挿入穴部周りのツール側結合面に開口され、上記マ
    スタプレートの各位置決め部材がそれぞれ嵌合される複
    数の位置決め穴とを備えており、 上記挿入部の突出高さが位置決め部材よりも大きいこと
    を特徴とするロボットアームカップリング装置。
  2. 【請求項2】 ロボットアームに取り付けられたマスタ
    プレートと、 ツール等が取り付けられるツールプレートと、 上記ツールプレートをマスタプレートに着脱させる着脱
    機構とを備えたロボットアームカップリング装置であっ
    て、 上記マスタプレートのツールプレートとの対向面にマス
    タ側結合面が、またツールプレートのマスタプレートと
    の対向面にツール側結合面がそれぞれ設けられており、 上記着脱機構は、上記マスタ側結合面に突設された挿入
    部と、 上記ツール側結合面に開口され、両プレートの結合時に
    上記挿入部が挿入される挿入穴部と、 上記挿入部が挿入穴部に挿入されたときに、該挿入部を
    挿入穴部内周面に係合する係合機構とを備えており、 上記挿入部の先端に先細りテーパ部が形成されているこ
    とを特徴とするロボットアームカップリング装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のロボットアームカップ
    リング装置において、挿入部は円筒状のものであり、 係合機構は、挿入部に円周方向に間隔をあけてかつ内外
    周面間に亘り半径方向に貫通するように形成された複数
    のボール収容孔と、 上記各ボール収容孔に、挿入部外周面に対し出没可能に
    収容されたボールと、 上記挿入部内に、挿入部先端側のロック位置と挿入部基
    端側のロック解除位置との間を往復動可能に配置され、
    ロック位置にあるときに上記ボールを半径方向外側に押
    して挿入部外周面から突出させるカム部材(カム部)
    と、 上記カム部材を往復移動させるピストン部と、 上記挿入穴部の内周面に、挿入穴部底側に向かって大径
    となるように形成され、上記カム部材のロック位置への
    移動により挿入部外周面から突出したボールに係合され
    るテーパカム面とを備え、 ボール収容孔の挿入部外周面側の開口端部にはボールが
    ボール収容孔から抜け落ちるのを規制するストッパ部が
    一体に設けられていることを特徴とするロボットアーム
    カップリング装置。
  4. 【請求項4】 請求項3のロボットアームカップリング
    装置において、 カム部材は、ツールプレートのテーパカム面のテーパ傾
    斜方向と反対方向にテーパ状に傾斜しかつカム部材がロ
    ック解除位置からロック位置方向に移動開始したとき
    に、ボールがツールプレートのテーパカム面を押圧して
    ツールプレートがマスタプレート側に移動するように該
    ボールをカム部材のスライド方向と略直交する方向に押
    圧する第1テーパ面と、 上記第1テーパ面のカム部材のロック解除位置側部に連
    設され、ボールの移動に伴うカム部材の移動を阻止する
    第1円筒状面と、 上記第1円筒状面のカム部材のロック解除位置側に連設
    され、かつ上記ツールプレートのテーパカム面のテーパ
    傾斜方向と反対方向にテーパ状に傾斜し、カム部材がロ
    ック位置に位置付けられたときに、ボールがツールプレ
    ートのテーパカム面を押圧してツールプレートをマスタ
    プレートに当接させかつ該テーパカム面とツール側結合
    面との間の部分がマスタプレートとボールとの間に挟み
    込まれた状態で保持されるように該ボールをカム部材の
    スライド方向と略直交する方向に押圧する第2テーパ面
    と、 上記第2テーパ面のカム部材のロック解除位置側部に連
    設され、カム部材をスライド可能に案内する第2円筒状
    面とを備えていることを特徴とするロボットアームカッ
    プリング装置。
  5. 【請求項5】 ロボットアームに取り付けられたマスタ
    プレートと、 ツール等が取り付けられるツールプレートと、 上記ツールプレートをマスタプレートに着脱させる着脱
    機構と、 上記着脱機構による両プレートの結合時にツールプレー
    トをマスタプレートに位置決めする位置決め機構とを備
    えたロボットアームカップリング装置であって、 上記マスタプレートのツールプレートとの対向面にマス
    タ側結合面が、またツールプレートのマスタプレートと
    の対向面にツール側結合面がそれぞれ設けられており、 上記位置決め機構は、上記マスタ側結合面又はツール側
    結合面の一方に突設された1対の位置決め部材と、 上記マスタ側結合面又はツール側結合面の他方に開口さ
    れ、上記各位置決め部材がそれぞれ嵌合される1対の位
    置決め穴とを備えており、 上記一方の位置決め穴が断面円形状の丸穴であり、 他方の位置決め穴は、上記丸穴からなる一方の位置決め
    穴の中心上又は挿入穴部の中心上を長軸が通る断面長円
    形状の長穴であることを特徴とするロボットアームカッ
    プリング装置。
  6. 【請求項6】 請求項5のロボットアームカップリング
    装置において、 1対の位置決め部材が挿入部の中心位置に対し非対称に
    配置されている一方、1対の位置決め穴が挿入穴部の中
    心位置に対し非対称に配置されていることを特徴とする
    ロボットアームカップリング装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、5又は6のロボットアームカ
    ップリング装置において、 位置決め部材は、基端側に位置する円筒部と、該円筒部
    の先端側に連続する先細りテーパ部とを備えており、 マスタプレート及びツールプレートの結合面同士が略非
    当接状態にあって両プレートが結合されていないとき
    に、位置決め部材が上記テーパ部で位置決め穴内周面と
    接触する一方、マスタプレート及びツールプレートの結
    合面同士が略当接状態にあって両プレートが結合された
    ときに、位置決め部材が上記円筒部で位置決め穴内周面
    と接触するように構成されていることを特徴とするロボ
    ットアームカップリング装置。
  8. 【請求項8】 ロボットアームに取り付けられたマスタ
    プレートと、 ツール等が取り付けられるツールプレートと、 上記ツールプレートをマスタプレートに着脱させる着脱
    機構とを備えたロボットアームカップリング装置であっ
    て、 上記マスタプレートのツールプレートとの対向面にマス
    タ側結合面が、またツールプレートのマスタプレートと
    の対向面にツール側結合面がそれぞれ設けられており、 上記マスタ側結合面の外周縁部又はツール側結合面の外
    周縁部の一方に、両プレートの結合時に他方に当接して
    両結合面間の隙間をシールするシール部材が設けられて
    いることを特徴とするロボットアームカップリング装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8のロボットアームカップリング
    装置において、 シール部材は、マスタ側結合面の外周縁部又はツール側
    結合面の外周縁部の一方に固定されたシール本体と、他
    方に当接するリップ部とからなる断面V字状のものであ
    ることを特徴とするロボットアームカップリング装置。
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