JP2003117315A - 濾過器 - Google Patents

濾過器

Info

Publication number
JP2003117315A
JP2003117315A JP2001318068A JP2001318068A JP2003117315A JP 2003117315 A JP2003117315 A JP 2003117315A JP 2001318068 A JP2001318068 A JP 2001318068A JP 2001318068 A JP2001318068 A JP 2001318068A JP 2003117315 A JP2003117315 A JP 2003117315A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
filter medium
connecting member
internal space
fuel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001318068A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Ito
孝一 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyosan Denki Co Ltd
Original Assignee
Kyosan Denki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyosan Denki Co Ltd filed Critical Kyosan Denki Co Ltd
Priority to JP2001318068A priority Critical patent/JP2003117315A/ja
Priority to FR0212787A priority patent/FR2830924B1/fr
Publication of JP2003117315A publication Critical patent/JP2003117315A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtering Materials (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のインタンク式燃料濾過器の濾材と連結
部材とを一体成形することにより、部品点数を低減し、
組み付け工数を簡略化することにより生産コストを低減
するとともに、その全体を軽量化並びに小型化する濾過
器を提供すること。 【解決手段】 少なくとも対向する2面を形成する濾材
と、該濾材によって囲まれ、液体が溜まる内部空間と、
該内部空間と外部とを連通させ内部空間の液体を外部へ
送り出すための連結部材とからなる濾過器において、前
記濾材と前記連結部材とは一体的に形成される濾過器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、濾過器の改良構
造に関し、特に自動車等の燃料タンク内に設置されるイ
ンタンク式燃料濾過器の部品点数を低減し、その重量並
びに生産コストを低減してなる改良構造に関する。
【0002】
【従来の技術】以下においては、従来技術として自動車
用燃料タンク内に設置されるインタンク式燃料濾過器を
例示して説明するが、本願発明は、このインタンク式燃
料濾過器に限定されるものではない。
【0003】図11は、自動車に搭載される燃料タンク
である。該燃料タンク1内には、燃料噴射装置4に燃料
を送給する燃料ポンプ3が配置される。またこの燃料ポ
ンプ3の上流側である燃料吸入側には、連結部材7を介
して燃料濾過器2が取り付けられる。
【0004】図12は、この燃料濾過器2の詳細を示
す。燃料濾過器2は、連結部材7を介して燃料ポンプ3
に連結されるとともに、該燃料濾過器2の他端は、燃料
タンク1の底壁9に当接しており、これによって燃料が
低位となっても十分に燃料を吸い上げることができるも
のとなっている。
【0005】この燃料濾過器2は、合成樹脂からなり多
数の穴が穿設された不織布等からなる濾材5と、その内
部に配置される内部空間保持部材6とからなる。この内
部空間保持部材6は、合成樹脂からなり、濾材5同士の
密着を防止し、内部空間8を十分確保し安定した燃料通
路を保持するためのものである。
【0006】そして濾材5、内部空間保持部材6及び連
結部材7の3部品からなる濾過器2の組み付けの概略
は、次の通りである。即ち、不織布等からなる濾材5を上
下に折り返したもの、或いは上下2枚の濾材5を用意し、
その濾材5の側面に連結部材7用の貫通孔を穿設する。
次いで、連結部材7をその貫通孔内に挿通し、連結部材7
と内部空間保持部材6とで貫通孔回りの濾材5を挟み込
み、濾材5、内部空間保持部材6及び連結部材7の3部
品を気密状に組み付ける。その後、濾材5の周囲を内部
空間保持部材6をその内部に包み込む形態で超音波溶着
等で封鎖し、袋状の燃料濾過器2を形成する。
【0007】このように従来のインタンク式燃料濾過器
2は、内部に内部空間保持部材6を設けているため、濾
材5同士の密着を防止し、内部空間8を十分確保するこ
とができるとともに、濾材5に連結部材7を取り付ける
ことにより、濾過器2と燃料ポンプ3との連結を簡単、且
つ確実に行うことができるという利点を有するものであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
燃料濾過器2は、以下のような問題点があった。
【0009】まず、燃料濾過器2は、濾材5、内部空間
保持部材6及び連結部材7の3部品から形成されるた
め、それだけ重量が重くなる。
【0010】燃料濾過器2は、濾材5、内部空間保持部
材6及び連結部材7の3部品から形成されるため、それ
だけ組み付け工数が増大し、生産コストがアップする。
特に、連結部材7が1部品としてあると、濾材5との組み
付けに際し、前記したように濾材5に貫通孔を穿設する
工数、該貫通孔回りの濾材5を連結部材7と内部空間保
持部材6とで挟み込み、濾材5、内部空間保持部材6及
び連結部材7の3部品を気密状に組み付ける工数が必要
となる。
【0011】従来、連結部材7は樹脂成形によって製造
されており、該連結部材7が1部品としてあると、それを
製造するための金型費、成形費等が必要となり、燃料濾過
器2の生産コストが確実にアップする。
【0012】また、従来の濾材5は平面的であるため、
濾過面積が限られたものでしかなく、濾過面積を大きく
して寿命の増大を図ろうとした場合にはどうしても大型
化せざるを得なかった。
【0013】そこで、本願発明の目的は、前記従来のイ
ンタンク式燃料濾過器2のような液体用濾過器が有する
欠点を改善すること。詳細には、部品点数を低減し、組
み付け工数を簡略化することにより生産コストを低減し
てなるとともに、その全体を軽量化並びに小型化してな
る濾過器を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明は、以下のような構成を採用してなる。
【0015】請求項1に係る発明においては、少なくと
も対向する2面を形成する濾材と、該濾材によって囲ま
れ、液体が溜まる内部空間と、該内部空間と外部とを連
通させ内部空間の液体を外部へ送り出すための連結部材
とからなる濾過器において、前記濾材と前記連結部材と
は一体的に形成される構成。
【0016】そして、このような構成により、連結部材
を金型により樹脂成形する必要がなく、また、濾材に貫
通孔を穿設する工数、該貫通孔回りの濾材を連結部材と
内部空間保持部材とで挟み込み、濾材、内部空間保持部
材及び連結部材の3部品を気密状に組み付ける工数が不
要になる。更に、連結部材も濾過機能を持たせることが
できるため、それだけ濾過面積が増大する。
【0017】請求項2に係る発明においては、前記濾材
は、1枚を折り返して結合してなる構成。そして、この
ような構成により、濾過器の製造が簡易化し、且つ低コ
スト化が図れる。
【0018】請求項3に係る発明においては、前記濾材
は、2枚を結合してなる構成。そして、このような構成
により、請求項2に係る発明の作用と同様に、濾過器の
製造が簡易化し、且つ低コスト化が図れる。
【0019】請求項4に係る発明においては、前記濾材
は、不織布からなる構成。そして、このような構成によ
り、濾過器が軽量化し、その製造が簡易化するととも
に、低コスト化が図れる。
【0020】請求項5に係る発明においては、前記濾材
は、不織布からなる連結部材を一体的に形成した面と、
メッシュスクリーンからなる面とで形成される構成。そ
して、このような構成により、メッシュスクリーンから
なる面は、濾過器の底部を形成し、燃料タンクの底壁と
接触する面になるが、その面の耐久性が増す。
【0021】請求項6に係る発明においては、前記不織
布は、原料繊維と接着ファイバーとからなる構成。そし
て、このような構成により、濾材と連結部材との一体成
形が容易になり、更に濾過器の耐久性及び加工性が高ま
る。
【0022】請求項7に係る発明においては、前記内部
空間に内部空間保持部材を介在する構成。そして、この
ような構成により、従来の濾過器の構造をそのまま利用
できる。
【0023】請求項8に係る発明においては、前記濾材
の少なくとも一方の面に複数個の凹凸を設ける構成。そ
して、このような構成により、濾過面積が大きくなると
ともに、濾材の凹凸により濾過器の強度が増す。また、
その凹凸により内部空間が充分確保される。
【0024】請求項9に係る発明においては、前記対向
する2面の濾材のそれぞれに複数個の凹凸を設けるとと
もに、それら凹凸先端部は、平面視交差する構成。そし
て、このような構成により、請求項2に係る発明の作用
に比べ、濾過面積がより大きくなるとともに、濾過器の
強度がより増す。更に、その凹凸により内部空間もより
充分確保される。
【0025】請求項10に係る発明においては、前記濾
過器は、燃料ポンプの上流側に設けられる構成。そし
て、このような構成により、燃料ポンプへの燃料濾過が
確実に行える。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、いろいろな形態の濾過器
を用いて本願の発明を説明する。各濾過器は、いろいろ
な形態からなる濾材を示すものであり、濾材と連結部材
とが一体成形される点においては、すべてが共通する。
【0027】(第1の実施の形態)図1ないし3のもの
は、本願発明の第1の実施の形態に関する濾過器であ
り、図1はその断面図、図2は図1のA−A線での断面
図、図3はその平面図である。このものは、濾材と連結
部材とを一体的に形成するとともに、濾材は、1枚の濾
材を折り返して形成するものである。
【0028】本願発明をインタンク式燃料濾過器として
説明する。図3に示すように燃料濾過器10は、平面視
略長方形からなる。この燃料濾過器10は、連結部材1
3を介して図11及び図12に示すような燃料タンク1
内に配設される燃料ポンプ3の上流側に連結され、燃料
内の異物を濾過し、濾過済みの燃料のみを燃料ポンプ3
に供給する。
【0029】燃料濾過器10は、連結部材13が形成さ
れる側の略半分の部分と、連結部材13が形成されない
側の略半分の部分からなる1枚の濾材から形成される。
そして連結部材13が形成される側の略半分の部分は、
上側濾材11を形成し、連結部材13が形成されない側
の略半分の部分は、下側濾材12を形成するとともに、
両部材11、12は、中央部の折返し部19で折り返さ
れ、それぞれ重ね合わされる周縁部17a、17bは、
超音波溶着、或いは電気溶着等の熱溶着手段により溶着
されるか、または接着剤等により接着され、その内部に
内部空間14を形成する。
【0030】前記上側濾材11及び下側濾材12は、不
織布から形成されるとともに、折り曲げ等の手段により
それぞれの濾材11、12には、複数個の凹凸15、1
6が形成される。図1及び図2に示すように両凹凸1
5、16の内方側先端部15a、16aは当接され、且
つ図3に示すように平面視直線で、且つ90度ずれて交
差している。これら両凹凸15、16の内方側先端部1
5a、16aの当接箇所は単に当接させておくだけでも
よいが、より強固にするためには、熱溶着或いは接着剤
等により結合する。上側濾材11及び下側濾材12をこ
のような形状で形成することにより、濾過器10の内部
に内部空間14を設けることができる。その結果、その
全体を強固にすることができるため濾過器10内部に設
けていた図11及び図12に示すような内部空間保持部
材6を省略することができる。勿論、必要に応じて該内
部空間保持部材6を用いても良い。
【0031】前記上側濾材11の中心部には、凹凸のな
い中央内部空間14aが形成されるとともに、この中央
内部空間14aの上側濾材11には、連結部材13が上
側濾材11とともに一体成形され、その連結部材13の
他端は、図11及び図12に示すような燃料タンク1内
に配設される燃料ポンプ3に連結される。
【0032】また、前記濾材の材料である不織布は、ポ
リエステル、ポリプロピレン、レーヨン、ガラス、アセ
テート等を用いた原料繊維と、表面に低融点の樹脂、例
えば変性ポリエステル、変性ポリエチレン、変性ポリプ
ロピレン、ナイロン等をコーティングした接着ファイバ
ーを混合したものを用いる。
【0033】原料繊維と接着ファイバーとを混合するに
当たっては、例えば、エアーレイド法等により行うこと
ができる。該エアーレイド法とは、まず原料となる繊維
塊を解繊し、繊維とする。その後これら繊維を空気中に
飛散させた後,気流によってカード等に繊維を集積する
方法である。
【0034】次いで、原料繊維と接着ファイバーとを混
合したものを加熱成形することになる。加熱成形とは、
例えば成形型に配置した原料繊維と接着ファイバーとの
混合物に対し、加熱雰囲気においてプレス加工を行う
か、または、あらかじめ加熱した成形型に原料繊維と接
着ファイバーとを混合したものを配置し、プレス加工を
行う。この方法によれば、容易に原料繊維と接着ファイ
バーとの混合物を所望の形状の濾材に成形することがで
きる。加熱雰囲気または加熱した成形型の温度は、少な
くとも接着ファイバーの接着のための成分が溶融し、原
料繊維と接着される程度の温度、例えば40〜240程
度の温度である。
【0035】前記連結部材13を成形する場合にこの加
熱成形法が利用される。この低融点ファイバーは、融点
温度によって加熱成形後の繊維密度が異なり、繊維密度
を低くしたければその融点温度が低いものを使用し、繊
維密度を高くしたければその融点温度が高いものを使用
することにより、その繊維の強度を高め、より樹脂化す
ることができる。
【0036】本発明の連結部材13は、燃料ポンプ3と
の連結を良好に行うためにはできるだけ硬い方が好まし
いため、接着ファイバーが溶け、全体の繊維密度が高く
なる高めの融点の接着ファイバーが用いられる。そのた
め、加熱成形後は、連結部材13の繊維が高密度状態、
即ち、樹脂化状態となる。その結果、連結部材13は、
充分その機能を有するものとなるが、反面、繊維が有す
る濾過機能は、低減、或いはほとんど零になる。
【0037】勿論、接着ファイバーは、いろいろの融点
を有するものが利用可能であり、強度が落ちたとして
も、その連結部材13に濾過機能をも保持したいとする
ならば、融点の低い接着ファイバーを用いたり、また、
上側濾材11及び下側濾材12にも融点の低い接着ファ
イバーを用いて加熱成形することにより、濾過機能を落
とすことなく、その強度を高めることもできる。
【0038】なお、接着ファイバーとして繊維の表面に
低融点の樹脂をコーティングしたものを使用したが全て
を低融点樹脂にしたものや、原料繊維と低融点樹脂を略
半分ずつ結合したもの等を使っても良い。
【0039】また、前記上側濾材11及び下側濾材12
の内方側先端部15a、16aのずれ角は90度として
図示しているが、濾過器10内部に侵入したすべての燃
料が、上側濾材11と一体成形される連結部材13の下
流側に形成される中央内部空間14aまで流れることが
できる範囲でその交差角度を小さくすることができる。
【0040】更に、前記両凹凸15、16の内外方側先
端部15a、16aは、平面視にて直線であるが、曲線
或いはジグザク状であってもよく、濾材の形状について
も図3に示すような長方形に限定されることなく正方
形、円形等の形状であっても良い。上記においては、上
側濾材11及び下側濾材12ともに不織布を用いる例を
説明したが、上側濾材11は、連結部材13が一体形成
される関係で、その材質は、不織布を用いるが、下側濾
材12は、濾過器10の底面を形成し、該濾過器10を
燃料タンク内に配置した状態では、燃料タンクの底壁に
当接することになる。そのため、燃料タンクが振動で揺
れると、下側濾材12が燃料タンクの底壁で擦れ、最悪
の場合には下側濾材12が破断することもあり得る。そ
のような弊害をなくするため、下側濾材12の材質をメ
ッシュスクリーンから形成することによりその耐久性を
高めることができる。更に下側濾材12はそのまま不織
布から形成し、不織布から形成した下側濾材12の外周
にメッシュスクリーンを積層させても良い。該メッシュ
スクリーンは、既に知られたもので、合成樹脂製の多孔
を有するように粗く織ったものでも良いし、あるいは薄
い平板状のものに多数の穴をあけたものであっても良
い。
【0041】このように燃料濾過器10は、不織布とし
て原料繊維と接着ファイバーとの混合物を用いるため、
濾材に凹凸並びに連結部材を一体成形したとしても、そ
れら凹凸並びに連結部材の強度を高めることができ、ま
た凹凸を複数個設けることによりその表面積を大きくす
ることができ、且つ前記凹凸により内部空間も十分確保
できるため、濾材11、12全体から内部空間14に侵
入した燃料は、速やかに中央内部空間14aに流れ、結
果的に燃料ポンプの吸入効率を高めることができる。そ
して本願発明は、連結部材13を低融点の接着ファイバ
ーで成形することにより、多少強度は劣ることになる
が、それ自体に濾過機能を持たせることができ、それだ
け濾過面積が増え、結果的に全体の濾過能力が向上す
る。勿論、燃料ポンプの接続パイプと連結する部分は、
該接続パイプが邪魔するため濾過機能を有することはな
い。
【0042】前記上側濾材11には、凹凸の方向と直交
する方向の長方形長手方向で、且つ連結部材13を挟ん
だ対称位置に、燃料の流れを良好にし、且つ燃料内の空
気を良好に排出するための凹凸が形成されない通路であ
る帯状通路18が設けられている。そしてこの帯状通路
18により、内部空間14に侵入した燃料及び空気は、
スムーズに中央内部空間14aを介して連結部材13に
流れる。そのため、たとえ濾過器内に空気が侵入したと
しても凹凸内に止まることなく容易に排出することがで
きる。勿論、上側濾材11に形成する凹凸の方向を、帯
状通路18の方向と同じ長方形長手方向に設け、下側濾
材12に形成する凹凸の方向をそれと直交する方向に設
けることもでき、そのような凹凸の配置にあっては帯状
通路18は不要となる。
【0043】図4のものは、図1の変形例を示す。図1
のものとの相違は、図1のものが1枚の濾材で濾過器1
0を形成しているのに対し、この例のものは、2枚の濾
材で濾過器10を形成する点である。即ち、図に示すよ
うに上側濾材11と下側濾材12とは別体で形成されて
いる。勿論、上側濾材11には図1のものと同様に連結
部材13が形成され、その他の構成も図1のものと共通
する。そしてこの例のものは、2枚の濾材11、12を
重ね合わせ、それぞれの周縁部17a及び17bを図1
のものと同様、超音波溶着、或いは電気溶着等の熱溶着
手段により溶着するか、または接着剤等により接着し、
その内部に内部空間14を形成するものである。この例
の場合、その他の構成では、図1のものと共通するため
省略する。
【0044】(第2の実施の形態)図5及び図6のもの
は、本願発明の第2の実施の形態に関する濾過器であ
り、図5はその一部断面図、図6はその全体平面図であ
る。
【0045】この実施の形態の特徴は、第1の実施の形
態の複数個の凹凸に変えて複数個のディンプルを採用し
たところにあり、本願の発明である濾材と連結部材とを
一体成形し、連結部材を上側濾材に形成する点について
は、第1の実施の形態のものと同じである。
【0046】即ち、第1の実施の形態のものと同様に、
燃料濾過器10は、連結部材13を介して図11及び図
12に示すような燃料タンク1内に配設される燃料ポン
プ3の上流側に連結される。該燃料濾過器10は、不織
布から形成されるとともに、第1の実施の形態のものと
同様に、上側濾材11及び下側濾材12を有する1枚の
濾材で形成される。そしてそれら両濾材11、12を折
り返し部19で折り返し、重ね合わされる両濾材11、
12の周縁部17a、17bは、超音波溶着、或いは電
気溶着等の熱溶着手段により溶着されるか、または接着
剤等により接着され、その内部に内部空間14が形成さ
れる。
【0047】濾過器10は、不織布から形成されるとと
もに、図6に示すように長方形状を呈している。そして
上側濾材11には、その表面を突起物で押圧する等の手
段により円錐状の凹みである複数個のディンプル20が
形成されるとともに、そのディンプル20の先端部20
aは、下側濾材12の内面に当接され、周縁部17a、
17bは勿論のこと、必要に応じ該当接部に熱溶着或い
は接着剤等を施し、それら箇所を結合する。
【0048】この実施の形態においては、前記当接部を
幾つ、どのような方向に設けたとしても図6に示すよう
に内部空間14に侵入したすべての燃料は、スムーズに
中央内部空間14aを介して連結部材13に流れること
ができるため、濾過器10の内部に設けていた図11及
び図12に示すような内部空間保持部材6を省略するこ
とができる。勿論、必要に応じて該内部空間保持部材6
を用いても良い。
【0049】そして前記上側濾材11の中心部には、凹
凸のない中央内部空間14aが形成されるとともに、こ
の中央内部空間14aの上方に立設して連結部材13が
該上側濾材11とともに一体成形され、その連結部材1
3の他端は、図11及び図12に示すような燃料タンク
1内に配設される燃料ポンプ3に連結される。
【0050】前記濾材の材料である不織布は、ポリエス
テル、ポリプロピレン、レーヨン、ガラス、アセテート
等を用いた原料繊維と、表面に低融点の樹脂、例えば変
性ポリエステル、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレ
ン、ナイロン等をコーティングした接着ファイバーを混
合したものが用いられ、第1の実施の形態と同様の加熱
成形法で形成される。
【0051】なお、この実施の形態のものでは、濾材に
設けるディンプル20を上側濾材11に垂下するものと
して説明したが、下側濾材12に立設するもの、或いは上
側濾材11及び下側濾材12の双方に、お互い重ならな
いように設けるものであっても良い。また、濾材は、1
枚のものを折り返すものとして説明したが、2枚を張り
合わせて結合するものであっても良い。
【0052】図7は断面図、図8はその平面図であり、
第2の実施の形態の変形例を示す。このものもディンプ
ルを設ける例であるが、上側濾材11及び下側濾材12
の双方に、それらディンプル20、21の先端部20
a、21aをお互いが重なるように設けたものである。
この例のものも前記のものと同様に、連結部材13を一
体成形した上側濾材11、及び下側濾材12を有する1
枚の濾材で形成され、それら両濾材11、12を折り返
し部19で折り返し、重ね合わされる両濾材11、12
の周縁部17a、17bを、超音波溶着、或いは電気溶
着等の熱溶着手段により溶着するか、または接着剤等に
より接着し、その内部に内部空間14を形成するもので
ある。勿論、濾材は、2枚を張り合わせて結合するもの
であっても良い。
【0053】このものは前記のものに比べ、高さは高く
なるが、上側濾材11を連結部材13と一体成形してお
り、やはり 小型且つ軽量で丈夫な濾過器を得ることがで
きる。
【0054】(第3の実施の形態)図9のものは、本願
発明の第3の実施の形態に関する濾過器であり、断面図
を示す。
【0055】この実施の形態のものは、第1の実施の形
態のものと同様、上側濾材11及び下側濾材12を有す
る1枚の濾材を折り返し部19で折り返して形成される
濾材に複数個の凹凸を設けたものであり、その折返し箇
所に連結部材13を濾材とともに一体成形したところに
特徴を有するものである。
【0056】即ち、第1の実施の形態のものと同様に、
燃料濾過器10は、連結部材13を介して図11及び図
12に示すような燃料タンク1内に配設される燃料ポン
プ3の上流側に連結される。該燃料濾過器10は、不織
布等から形成される上側濾材11及び下側濾材12から
なるが、両濾材11、12は、1枚の濾材をその略中央
の折り返し部19で折り返して形成されるとともに、そ
の折り返し部19には、連結部材13が一体成形されて
いる。折り返し後は、これまでの実施の形態のものと同
様に、両濾材11、12の周縁部17a、17bは、超
音波溶着、或いは電気溶着等の熱溶着手段により溶着さ
れるか、または接着剤等により接着され、その内部に内
部空間14が形成される。
【0057】この場合、上側濾材11及び下側濾材12
に相当する箇所に予め凹凸を90度ずらして形成してお
く。すると両濾材11、12をその中央の折り返し部3
0で折り返し、周縁部17a、17bを重ね合わせるこ
とにより、両濾材11、12の凹凸15、16は、90
度交差して重なる。その結果、内部に燃料が流れる内部
空間14が充分確保されるため、濾過器10の内部に設
けていた図11及び図12に示すような内部空間保持部
材6を省略することができる。勿論、必要に応じて該内
部空間保持部材6を用いることもできる。
【0058】この実施の形態のものにおいては、前記し
たように両濾材11、12略中央の折り返し部19に
は、連結部材13が一体成形されており、その連結部材
13の他端は、図11及び図12に示すような燃料タン
ク1内に配設される燃料ポンプ3に連結される。
【0059】前記濾材の材料である不織布は、ポリエス
テル、ポリプロピレン、レーヨン、ガラス、アセテート
等を用いた原料繊維と、表面に低融点の樹脂、例えば変
性ポリエステル、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレ
ン等をコーティングしたポリエステル、ポリプロピレ
ン、レーヨン、ガラス、アセテート、ナイロン等をコー
ティングした接着ファイバーを混合したものが用いら
れ、第1の実施の形態と同様の加熱成形法で形成され
る。
【0060】なお、この実施の形態のものは、上側濾材
11及び下側濾材12の双方に凹凸を形成したものとし
て説明したが、上側濾材11或いは下側濾材12のいず
れかに凹凸を形成したものでも良く、前記凹凸に代え、第
2の実施の形態で説明したディンプルでも良いことは勿
論である。また、濾材は、1枚のものを折り返して形成す
るものとして説明したが、この実施の形態のものにおい
ても2枚の濾材を張り合わせて結合するものであっても
良い。
【0061】(第4の実施の形態)図10は、第4の実
施の形態を示す断面図である。このものは、平板状の濾
材を用いるものである。即ち、連結部材13を一体形成
した1枚の平板状の濾材を用意し、この1枚の平板状の
濾材を折り返すことにより、連結部材13を一体成形し
た上側濾材11、及び下側濾材12を形成するととも
に、その内部に内部空間保持部材6を挟み込んだもので
ある。
【0062】この実施の形態のものは、第1の実施の形
態のものが、濾材内に凹凸を形成し、その凹凸で内部空
間保持部材の機能を兼ねるように構成したものであるの
に対し、別体の内部空間保持部材を濾材内に挟み込んだ
ものであり、その他の構成においては、第1の実施の形態
のものと同様であるので説明は省略する。図10のもの
は、1枚の平板状の濾材を折り返すことにより形成する
ものを示すが、該濾材は、2枚を張り合わせて結合するも
のであっても良いことは勿論である。
【0063】このような形態のものにおいても、濾材と
連結部材13とは、一体形成されるため、その部品点数
を減らし、軽量化が図れ、その生産コストを確実に低減す
ることができる。なお、図10のものは、連結部材13を
上側濾材11に立設するものとして説明したが、図9の
もの同様、折り返し部となる濾材の側面に設けたもので
あっても良い。
【0064】本願発明は、上記各実施の態様の構成に限
定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて適宜設計変更可能であることは勿論である。
【0065】
【発明の効果】本願発明は、特許請求の範囲に記載した
構成を採用することにより以下の効果を奏することがで
きる。
【0066】請求項1に係る発明においては、少なくと
も対向する2面を形成する濾材と、該濾材によって囲ま
れ、液体が溜まる内部空間と、該内部空間と外部とを連
通させ内部空間の液体を外部へ送り出すための連結部材
とからなる濾過器において、前記濾材と前記連結部材と
を一体的に形成することにより、連結部材を1部品とし
て成形する必要がないため、それだけ部品点数を低減す
ることができ、且つそれだけ軽量化を図ることができ
る。また、濾材に貫通孔を穿設する工数、該貫通孔回り
の濾材を連結部材と内部空間保持部材とで挟み込み、濾
材、内部空間保持部材及び連結部材の3部品を気密状に
組み付ける工数が不要となるため、生産コストを低減す
ることができる。更に、連結部材も濾過機能を持たせる
ことができるため、それだけ濾過機能を向上することが
できる。
【0067】請求項2に係る発明においては、1枚の濾
材を折り返して結合することにより、濾過器の製造を簡
略化することができ、且つ生産コストを低減することが
できる。
【0068】請求項3に係る発明においては、2枚の濾
材を結合することにより、請求項2に係る発明の効果と
同様に、濾過器の製造を簡略化することができ、且つ生
産コストを低減することができる。
【0069】請求項4に係る発明においては、濾材を不
織布から形成することにより、濾過器を軽量化すること
ができるとともに、材料費が安価になるため生産コスト
をより低減することができる。
【0070】請求項5に係る発明においては、濾材を、
不織布からなる連結部材を一体的に形成した面と、メッ
シュスクリーンからなる面とで形成することにより、メ
ッシュスクリーンからなる面は、濾過器の底部となり燃
料タンクの底壁と接触する面になるが、振動により燃料
タンクが揺れ、例え強く擦れることがあってもその面が
破れる危険性を低減することができる。
【0071】請求項6に係る発明においては、不織布を
原料繊維と接着ファイバーとから形成することにより、
濾材と連結部材との一体成形を容易に行うことができる
とともに、更に接着ファイバーにより濾過器の強度を高
めることができるため、その耐久性を向上することがで
きる。
【0072】請求項7に係る発明においては、内部空間
に内部空間保持部材を介在することにより、従来の濾過
器の構造をそのまま利用できるためそれだけ生産コスト
を低減することができる。
【0073】請求項8に係る発明においては、濾材の少
なくとも一方の面に複数個の凹凸を設けることにより、
平面状の濾材に比べて濾過面積を大きく取ることができ
るため、濾過器を軽量化並びに小型化することができ
る。また、濾材の凹凸により濾過器の強度を向上するこ
とができる。更に、その凹凸により内部空間を充分確保
することができるとともに、内部空間保持部材を省略す
ることもできる。
【0074】請求項9に係る発明においては、対向する
2面の濾材のそれぞれに複数個の凹凸を設けるととも
に、それら凹凸先端部を平面視交差することにより、請
求項2に係る発明の効果に比べ、平面状の濾材に比べて
濾過面積をより大きく取ることができるため、濾過器を
更に軽量化並びに小型化することができる。また、濾材
の凹凸により濾過器の強度をより向上することができる
とともに、その凹凸により内部空間をより充分確保する
ことができる。
【0075】請求項10に係る発明においては、濾過器
を燃料ポンプの上流側に設けることにより、燃料ポンプ
への燃料濾過を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態を示す断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】本願発明の第1の実施の形態を示す平面図。
【図4】本願発明の第1の実施の形態の変形例を示す断
面図。
【図5】本願発明の第2の実施の形態を示す断面図。
【図6】本願発明の第2の実施の形態を示す平面図。
【図7】本願発明の第2の実施の形態の変形例を示す断
面図。
【図8】本願発明の第2の実施の形態の変形例を示す平
面図。
【図9】本願発明の第3の実施の形態を示す断面図。
【図10】本願発明の第4の実施の形態を示す断面図。
【図11】従来のインタンク式燃料濾過器の取り付け状
態を示す断面図。
【図12】従来のインタンク式燃料濾過器の断面図。
【符号の説明】
1…燃料タンク 2,10…濾過器 3…燃料ポンプ 4…燃料噴射装置 5…濾材 6…内部空間保持部材 7,13…連結部材 8,14…内部空間 9…底壁 11…上側濾材 12…下側濾材 14a…中央内部空間 15,16…凹凸 15a…内方側先端部 17a、17b…周縁部 18…帯状通路 19…折り返し部 20,21…ディンプル 20a…先端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 37/22 B01D 29/06 510A

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも対向する2面を形成する濾材
    と、 該濾材によって囲まれ、液体が溜まる内部空間と、 該内部空間と外部とを連通させ内部空間の液体を外部へ
    送り出すための連結部材とからなる濾過器において、 前記濾材と前記連結部材とは一体的に形成されることを
    特徴とする濾過器。
  2. 【請求項2】前記濾材は、1枚を折り返して結合してな
    ることを特徴とする請求項1記載の濾過器。
  3. 【請求項3】前記濾材は、2枚を結合してなることを特
    徴とする請求項1記載の濾過器。
  4. 【請求項4】前記濾材は、不織布からなることを特徴と
    する請求項1ないし3記載の濾過器。
  5. 【請求項5】前記濾材は、不織布からなる連結部材を一
    体的に形成した面と、メッシュスクリーンからなる面と
    で形成されることを特徴とする請求項1ないし4記載の
    濾過器。
  6. 【請求項6】前記不織布は、原料繊維と接着ファイバー
    とからなることを特徴とする請求項4、5記載の濾過
    器。
  7. 【請求項7】前記内部空間に内部空間保持部材を介在す
    ることを特徴とする請求項1ないし6記載の濾過器。
  8. 【請求項8】前記濾材の少なくとも一方の面に複数個の
    凹凸を設けることを特徴とする請求項1ないし7記載の
    濾過器。
  9. 【請求項9】前記対向する2面の濾材のそれぞれに複数
    個の凹凸を設けるとともに、それら凹凸先端部は、平面
    視交差することを特徴とする請求項8記載の濾過器。
  10. 【請求項10】前記濾過器は、燃料ポンプの上流側に設
    けられることを特徴とする請求項1ないし9記載の濾過
    器。
JP2001318068A 2001-10-16 2001-10-16 濾過器 Pending JP2003117315A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001318068A JP2003117315A (ja) 2001-10-16 2001-10-16 濾過器
FR0212787A FR2830924B1 (fr) 2001-10-16 2002-10-15 Bougie de prechauffage

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001318068A JP2003117315A (ja) 2001-10-16 2001-10-16 濾過器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003117315A true JP2003117315A (ja) 2003-04-22

Family

ID=19135841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001318068A Pending JP2003117315A (ja) 2001-10-16 2001-10-16 濾過器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003117315A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011149397A (ja) * 2010-01-25 2011-08-04 Toyota Motor Corp 燃料供給装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011149397A (ja) * 2010-01-25 2011-08-04 Toyota Motor Corp 燃料供給装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100774232B1 (ko) 여과기
JP2003126619A (ja) 燃料用濾過器
US20190358572A1 (en) Filter element, air cleaner, and methods
US6193773B1 (en) Dust filter bag
JP5611758B2 (ja) 燃料用フィルター
AU709175B2 (en) Filter element for air cleaner
JP2005087930A (ja) 濾過装置
JP3301227B2 (ja) フィルタの製造方法
JP2002191913A (ja) 濾過器
JP2003117315A (ja) 濾過器
WO1993012862A1 (en) Filter element for filtering fluids
US20020073662A1 (en) Filter and manufacturing method thereof
CN103573493B (zh) 燃料过滤器装置
JP3787604B2 (ja) 流体流れを濾過するためのフィルタ構造体
JP5575602B2 (ja) 燃料用フィルター
JPH0824546A (ja) フィルタ及び流体濾過器
JP2003126618A (ja) 濾過器
JP7309952B2 (ja) 燃料用フィルタ
JP4879194B2 (ja) 燃料用フィルタ装置
JP3046268B2 (ja) 燃料ポンプのフィルタ装置
JP3127986B2 (ja) エアークリーナ用フィルタエレメント
JPH1142412A (ja) 濾過材交換型フィルタ
JP2001179010A (ja) フィルタ
CN112049745A (zh) 用于箱内燃料泵的燃料过滤器
JP2002273110A (ja) 濾過器