JP2003116761A - 清掃用シート - Google Patents

清掃用シート

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JP2003116761A
JP2003116761A JP2001321013A JP2001321013A JP2003116761A JP 2003116761 A JP2003116761 A JP 2003116761A JP 2001321013 A JP2001321013 A JP 2001321013A JP 2001321013 A JP2001321013 A JP 2001321013A JP 2003116761 A JP2003116761 A JP 2003116761A
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cleaning sheet
cleaning
fibers
convex portion
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JP2001321013A
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English (en)
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Takeshi Furudoi
健 古土井
Saori Funato
里織 船戸
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Daio Paper Corp
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Daio Paper Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 清掃者の力の大きさに拘わらず、頑固にこび
り付いた油分やタンパク質等の汚れを掻き落とす作用を
確実に向上させることができる一方、この掻き落とし作
用を長く持続可能な洗浄用シートを提供する。 【解決手段】 表面に多数の凹凸5,3を有する不織布
の清掃用シート1である。前記表面を平滑面に対して1
kgf/cmで押し付けた際に、前記平滑面に対する
当該被押圧部の非接触面積比率が40〜90%である。
前記シートには、油脂、タンパク質、並びに炭水化物を
溶解する洗浄剤が含浸されているのが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、台所等における被
清掃面に頑固にこびり付いた汚れを落とすための清掃用
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から台所の各所には、調理の際に飛
散した油分やタンパク質が、熱、太陽光、および酸化等
により変質して頑固にこびり付いている。このように変
質し固着した油汚れやタンパク質(以下、固着汚れと記
す)は、通常、不織布からなる清掃用シートに洗浄剤を
含ませて繰り返し擦りながら、前記洗浄剤にて徐々に溶
かして除去している。
【0003】しかし、このような頑固に固着した汚れに
対しては、物理的に掻き落とす、すなわち前記固着汚れ
を引っかいて削り落とす方が短時間に除去できる。そし
て、このような掻き落とし作用は、表面に凹凸のある物
で擦れば向上するため、最近市場に提供されている表面
に凹凸を備えた清掃用シートは一見好適であるように思
える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の清掃用シートを実際に使ってみると、何度も擦らない
と固着汚れを除去できず、前記清掃用シートの掻き落と
し作用はさほど高くない。この原因を本発明者が鋭意調
査した結果、前記清掃用シートの凹凸は、主にシートに
雑巾の如き厚手感を与える目的でエンボス加工により形
成されたものであり、前記凸部は、単に凹部を圧縮形成
した残部に当たり、前記凹部に比べて剛性が特に大きく
なっているわけではなく潰れやすい。よって、清掃者が
前記シートを被清掃面に押し付けて拭く際には、前記凸
部は押し付け力によってほぼ完全に潰れてしまい、前記
押し付け力が凸部に集中し難いため前記凸部が固着汚れ
に引っかかり難くなっていることに気がついた。
【0005】そして、このことから、本発明者は、清掃
用シートを被清掃面に押し付けた状態にあっても、当該
シート表面に凹凸が残存していることが、前記掻き落と
し作用を向上させる必須要件であることを知見した。
【0006】また、本発明者は、前記押し付け力には個
人差があって、押し付け力が大きい人は凹凸を潰し易い
ため、前記掻き落とし作用を向上させ難いことにも気が
ついた。そして、鋭意調査の結果、清掃者が拭き取り動
作をする際の押し付け力は平均で0.35kgf/cm
、最大で1kgf/cmであり、この押し付け力に
て凹凸が潰れていなければ、概ね全ての清掃者が凸部に
押し付け力を集中できて、前記掻き落とし作用を大きく
できることを知見した。
【0007】更には、本発明者は、この凸部が潰れ難い
清掃用シートを用いれば、大きな掻き落とし作用を得ら
れるが、この作用は直ぐに減退してしまうことに気がつ
いた。そして、この原因を鋭意調査した結果、前記凸部
の押し付け力が大きい分だけ、掻き落とした汚れが凸部
に集中的に移着し易く、この凸部を覆う汚れによって前
記掻き落とし作用が低下していることを知見した。
【0008】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、清掃者の力の大きさに拘わらず、頑固にこびり付
いた固着汚れを掻き落とす作用を確実に向上させること
ができる一方、この掻き落とし作用を長く持続可能な洗
浄用シートを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1に示す発明は、表面に多数の凹凸を有する
不織布の清掃用シートであって、前記表面を平滑面に対
して1kgf/cmで押し付けた際に、前記平滑面に
対する当該被押圧部の非接触面積比率が40〜90%で
あることを特徴とする。
【0010】請求項2に示す発明は、請求項1に記載の
清掃用シートにおいて、前記不織布は、親水性繊維を基
材として、高強度の合成繊維を含有してなり、前記不織
布表面の凸部は繊維の密部で、凹部は繊維の疎部である
ことを特徴とする。
【0011】請求項3に示す発明は、請求項1若しくは
2のいずれかに記載の清掃用シートにおいて、前記不織
布の坪量が20〜200g/mであることを特徴とす
る。
【0012】請求項4に示す発明は、請求項1乃至3の
いずれかに記載の清掃用シートにおいて、前記シート表
面の単位面積当たりの前記凸部数が、10〜50ケ/c
であることを特徴とする。
【0013】請求項5に示す発明は、請求項1乃至4の
いずれかに記載の清掃用シートにおいて、前記シートに
は、油脂、タンパク質、並びに炭水化物を溶解する洗浄
剤が含浸されていることを特徴とする。
【0014】請求項6に示す発明は、請求項5に記載の
清掃用シートにおいて、前記洗浄剤は、水を溶媒とし、
該溶媒中にテルペン類、1価若しくは多価アルコール、
又は界面活性剤のすくなくとも一つを含有することを特
徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施形態を
添付図面を参照して詳細に説明する。この清掃用シート
は、例えば300×250mmといった所定の矩形寸法
に裁断されたスパンレース不織布をシート基材とする。
そして、このシート基材に後記洗浄剤が含浸されて、所
定回数折り重ねられた後、適宜枚数が箱詰めされて出荷
される。
【0016】図1(a)は前記シート基材を拡大して示
す平面図であり、図1(b)は、図1(a)中のB−B
線矢視断面図である。このシート基材1は、レーヨン等
の親水性繊維を主な素材とし、その表面1aには、その
全域に亘って多数の凹凸5,3が規則的に配列されてい
る一方、裏面1bは概ね平坦になっている。
【0017】前記凹凸5,3の配列パターンは、正三角
形の各頂点に位置する凸部3同士を繊維4で連結した三
角形ユニット7を最小単位とする。この三角形ユニット
7の平面中心には貫通孔9が形成されているとともに、
前記繊維4はその高さが凸部3よりも低くなっており、
これら貫通孔9の近傍部および前記繊維4にて前記凹部
5を構成している。そして、当該三角形ユニット7の各
凸部3は、それぞれに、隣接する三角形ユニット7の一
部となっていて三角形ユニット7同士は連結し、これら
連結を繰り返して前記配列パターンは構成されている。
【0018】本発明においては、前述した知見に基づい
て、シート基材表面1a全域の内で前記凹部5が占める
面積の比率を、1kgf/cmでシート基材1を平滑
面に押し付けた状態にて規定している。具体的には、シ
ート基材1の前記表面1aを平滑面に対して1kgf/
cmで押し付けた際に、前記平滑面に対する当該被押
圧部の非接触面積比率が40〜90%となるようにして
いる。
【0019】したがって、概ね全ての清掃者に対して、
当該清掃者が前記被清掃面を拭く際に、前記押し付け力
を付与した被押圧部内に、被清掃面と接触していない非
接触部を40%以上確実に存在させることができる。こ
のため、清掃者は、前記非接触部の面積分だけ押し付け
力を拡大して凸部3に作用させることができて当該凸部
3は固着汚れに引っかかり易くなり、もって掻き落とし
作用を向上させることができる。
【0020】一方、前記非接触面積比率が90%以下に
なっているので、前記押し付け力が凸部3に著しく集中
して作用することを防ぎ、被清掃面の損傷および凸部3
の繊維の損耗を抑制することができる。
【0021】この非接触面積比率は以下のようにして定
量測定する。 図2に示すように、水平な平滑面の台座11上に、
0.1kgf/cm以上の圧力で変色する感圧紙13
を敷くとともに、更にこの感圧紙13上に乾燥状態のシ
ート基材1を、その表面1aを感圧紙13に対面させて
敷く。 このシート基材1上面たる裏面1b上に、前記感圧紙
13およびシート基材1のいずれよりも底面15a寸法
の小さい錘15を乗せて、この平滑な底面15aを鉛直
方向に1kgf/cmで10秒間押し付ける。 前記感圧紙13を取り外して、当該感圧紙13におけ
る前記底面15a範囲の未変色部分の面積を画像解析処
理装置によって算出し、当該面積を前記非接触部の面積
とする。 この非接触部の面積を前記底面15aの面積で除算し
て、前記非接触面積比率を得る。
【0022】ところで、前記凹凸5,3は、前記表面1
aにおける繊維の面密度(前記表面1aの単位面積当た
りの繊維数)を局所的に変化させて形成されるのが望ま
しく、つまり、凸部3は繊維を密にして、また凹部5は
繊維を疎にして形成されているのが好ましい。そして、
このように前記凹凸5,3が繊維分布の疎密によって形
成されていれば、繊維が密集してなる凸部3は高い剛性
を有するため、過大な押し付け力が作用しても前記凸部
3は完全に潰れて凹部5と面一になることはなく、前記
押し付け力下でも所定の凹凸5,3の高低差を維持する
ことができる。よって、前記非接触部を確実に確保する
ことができる。
【0023】尚、前記凸部3の高い剛性をより確実なも
のとするためには、前記親水性繊維を素材とするシート
基材1に加えて、高強度の合成繊維を配合するのが望ま
しい。この高強度の合成繊維としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポ
リエチレン系繊維、アクリル等のポリアクリロニトリル
系繊維、各種ナイロン等の脂肪族ポリアミド系繊維、ビ
ニロン等のポリビニル系繊維、また、これらのコポリマ
ー等が適用できる。そして、これら親水性繊維と合成繊
維の配合比は、1:9〜9:1にするのが好ましく、当
該比率によれば、前記不織布は、親水性繊維による高い
吸水性と、前記凸部3の高い剛性とのバランスに優れた
ものとなる。
【0024】前記シート基材1の坪量は20〜200g
/mであるのが望ましい。これは、前記坪量が20g
/m未満であると、前記繊維分布の疎密差を大きくす
ることができず、前記押し付け力が作用した際に凹凸
5,3が潰れやすくなってしまうからである。また、前
記秤量が200g/mを超えても機能上の問題はない
が、材料コストが嵩んでしまうからである。この坪量調
整は、後記する積層ウエブの厚み調整によって容易に行
うことができる。
【0025】前記凸部3数は、前記表面1aに10〜5
0ケ/cmの面密度で形成されているのが望ましい。
これによれば、前記凸部3数が10ケ/cm以上であ
るので、一往復当たりの拭き取り動作における、凸部3
が固着汚れに当たる回数を多くすることができて、少な
い拭き取り動作で汚れを落とすことができる。一方、5
0ケ/cm以下であるので、凸部3および凹部5の寸
法を、適度な大きさ以上にすることができて、前記非接
触部を確実に確保することができる。
【0026】前記繊維の繊維長および繊度については、
特段好適な範囲は存在しないが、前記繊維分布に疎密差
を与えるのに適した製法が後述するスパンレース製法で
あることから、スパンレース不織布の製造に適した繊維
長および繊度に設定するのが望ましい。具体的には、親
水性繊維の繊維長は2〜100mm、合成繊維は2〜1
0mmであるのが望ましく、親水性繊維の繊度は0.5
〜30デニール、合成繊維は0.1〜20デニールであ
るのが好ましい。
【0027】以上に説明したシート基材は、以下にて説
明するスパンレース製法の改良法により製造することが
できる。
【0028】図3に側面図にて示すように、通常のスパ
ンレース製法は、親水性繊維ウエブ21や合成繊維ウエ
ブ23を所期の配合比にて積層して積層ウエブ25を形
成し、当該積層ウエブ25を、多数の排水用小孔(図示
無し)が形成されたスクリーン板31の上面に載置し、
積層ウエブ25の上方から高圧水34を噴射して、当該
水流により繊維同士を交絡させて不織布を製造する方法
である。
【0029】本発明に係るシート基材1の製造に際して
は、その改良として、図4に示すよに、前記スクリーン
板33上面に、多数の半球形突起35が所定パターンで
形成されており、前記高圧水によって、前記交絡と同時
に繊維を変位させて前記繊維分布の疎部および密部を形
成するようになっている。
【0030】図5に前記突起35の配列パターンを示す
とともに、同図中に、これに対応させて前記シート表面
1aの凸部3の配列パターンも点線にて合わせて示す。
図示の如く前記突起35の配列パターンは、前記シート
表面1aの凸部3の配列パターンに対応して、3つの凸
部3からなる前記三角形ユニット7の中心相当位置に前
記突起35が形成されている。この突起35配列の最小
単位は、前記凸部3を中心とする正六角形の各頂点に突
起35が配されてなる正六角形ユニット37である。そ
して、この正六角形ユニット37をハニカム状に繰り返
して配し、前記配列パターンは形成されている。尚、前
記排水用小孔(図示無し)は、前記正六角形ユニット3
7の中心に形成されている。
【0031】そして、このような突起35を備えるスク
リーン板33上面に、図4に示すように、前記積層ウエ
ブ25を載置し、この積層ウエブ25上面に垂直に高圧
水34を噴射する。この高圧水によって前記ウエブ25
の繊維を、突起35の頂部から基部へと変位させて、前
記突起35の繊維分布を疎にするとともに突起35の無
い前記六角形ユニット37中心の繊維分布を密にするこ
とができて、この結果、前記繊維の疎密部からなる凹凸
5,3のシート基材1を製造することができる。尚、前
記非接触面積比率は、前記スクリーン板33の突起35
の平面寸法や、配列の面密度等を変えることにより、簡
単に調整することができる。
【0032】また、前記親水性繊維と合成繊維のウエブ
21,23の積層は、図4に示すように、シート表面1
a側に合成繊維が多く分布するようにすべく、前記スク
リーン板33の上面に合成繊維ウエッブ23を載置する
とともにその上に親水性繊維ウエブ21を載置するのが
望ましい。このようにすれば、前記凸部3における合成
繊維量を多く分布できて、凸部3の剛性を確実に高くす
ることができる。
【0033】以上、説明してきたシート基材1によれ
ば、その凸部3にて前記固着汚れを効率良く掻き落とす
ことができる。しかし、当該凸部3での押し付け力が高
いことに起因して、前記掻き落とした固着汚れが凸部3
に集中して移着し易く、凸部3は前記固着汚れで覆われ
てその掻き落とし作用は短時間で減退し易い。
【0034】このため、このシート基材1には、前記変
質した固着汚れを溶解する洗浄剤が含浸されているのが
望ましい。この固着汚れの溶解性に優れる洗浄剤として
は、水を溶媒とし、該溶媒中の洗浄成分として、テルペ
ン類、水溶性溶剤、および界面活性剤の少なくとも一つ
を含有するのが好ましい。
【0035】前記テルペン類としては、前記溶解性の観
点からリモネンやテルビン油が好ましい。尚、このテル
ペン類は、洗浄剤中に、0.1〜30重量%含有される
ことが、前記溶解性および清掃者の皮膚への刺激性の観
点から望ましい。
【0036】前記水溶性溶剤としては、前記溶解性およ
び清掃者の皮膚への刺激性の観点から、1価または多価
アルコールが望ましい。具体的には、1価アルコールと
しては、エタノール、イソプロピルアルコール、プロパ
ノール等が、また多価アルコールとしては、エチレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル等が挙げられる。尚、この水溶性溶剤
は、洗浄剤中に、1〜80重量%含有されることが、前
記溶解性および安全性の観点から望ましい。
【0037】前記界面活性剤としては、陰イオン性界面
活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性
剤、および両性界面活性剤のいずれも適用することがで
きるが、特に、前記溶解性および清掃者の皮膚への刺激
性の観点からは、非イオン性界面活性剤、および両性界
面活性剤が好ましい。非イオン性界面活性剤において
は、特に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒ
マシ油、ポリオキシポロピレンエーテル、ポリオキシエ
チレン多価アルコールエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルアミド、多価アルコール脂肪酸エステル、脂肪族
アルコールアマイト型酸化ポロピレン誘導体等が好まし
く、また両性界面活性剤にあっては、特にベタイン型両
性界面活性剤、アミノ酸型両性界面活性剤等が好まし
い。尚、この界面活性剤は、洗浄剤中に、0.5〜20
重量%含有されることが、前記溶解性および清掃者の皮
膚への刺激性の観点から望ましい。
【0038】以上の組成からなる洗浄剤は、前記シート
基材の乾燥時の単位重量当たり、20〜400重量%含
浸されているのが望ましい。400重量%よりも多い
と、拭き取り面の乾き難さや液だれの問題がある一方、
20重量%よりも少ないと十分な溶解性を奏せない。
【0039】そして、このような洗浄剤を含浸すれば、
前記凸部に移着した汚れを溶解するので、当該凸部を常
に新生面に近い状態に維持することができる。したがっ
て、凸部の、固着汚れの掻き落とし作用は低下すること
はなく、所期の洗浄効果が長く持続される。また、前記
凸部は繊維の密部に当たり、当該凸部には前記洗浄剤が
多量に保持されるため、シートが乾き難く、前記凸部を
新生面に近い状態に維持し易い。更には、前記凸部が潰
れ難く、清掃時の加圧の際に液がしみ出しにくいため、
シートは更に乾き難くなっている。
【0040】
【実施例】以下、実施例を参照して本発明の効果につい
て説明する。表に、清掃用シートの一実施例の製造仕
様、および評価たる洗浄力を、現在市場に流通している
市販品の清掃用シートと比較して示す。尚、表中の洗浄
力は、台所各所に頑固にこびり付いた固着汚れを模擬し
て作成した後記の汚れサンプルに対するものであり、以
下に示す掻き落とし試験方法によって測定したものであ
る。
【0041】 台所での一般的な固着汚れを想定し、
卵黄0.4g、ソース0.2gをそれぞれステンレス板
上に塗布後、熱風乾燥機にて乾燥させてなる汚れサンプ
ルを用意する。 この汚れサンプルたるステンレス板上に清掃用シート
を配し、錘を乗せて清掃用シートを0.35kgf/c
で前記汚れに押し付ける。 この押し付け力を維持しつつ一定振幅で錘を前後に動
かして、清掃用シートにて汚れサンプルを擦る。 汚れが落ちるまでに擦った回数をカウントする。 尚、前記洗浄力は、シート自身の掻き落とし作用を評価
したシート乾燥状態での洗浄力と、洗浄剤との組み合わ
せで奏する掻き落とし作用を評価した洗浄剤含浸状態で
の洗浄力との両者にて評価した。
【0042】
【表1】
【0043】表に示すように、市販品の清掃用シート
は、0.1kgf/cmの押し付け力では、非接触面
積比率は29%および36%と大きいが、1kg/cm
の押し付け力では、いずれの清掃用シートも、その面
積比率は0%になっており、凸部はほぼ潰れてしまって
いる。
【0044】これに対して本発明に係る実施例にあって
は、1kg/cmの押し付け下にあっても非接触面積
比率は77%と大きく、凸部は潰れていない。このた
め、本実施例は、高い洗浄力を示し、表中のシート乾燥
状態での洗浄力を見ると、卵黄の汚れに対し市販品2で
は汚れが落ちないところ、本実施例にあっては擦った回
数は178回と多いが落ちている。
【0045】一方、洗浄剤含浸状態での洗浄力を見てみ
ると、その洗浄力は著しく向上し、卵黄については前記
乾燥状態の三分の一の回数で落ちている。特に、シート
乾燥状態では落ちなかったソース汚れが12回程で落ち
ており、著しい洗浄力の向上が見てとれる。これは、本
実施例に係る洗浄剤として、前述したように油分やタン
パク質が変質した固着汚れに対する溶解性に優れたもの
を使用しているため、被清掃面の固着汚れを溶解して除
去し易くする一方、シートの凸部が汚れに覆われ難く、
当該凸部を常に新生面に近い状態に維持できるとともに
シートが乾燥し難いことから掻き落とし作用が減退しな
いためと考えられる。
【0046】以上、本発明に係る一実施形態について説
明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すよう
な変形が可能である。本実施形態においては、シート基
材に、その表面のみに凹凸を有し裏面は平坦なものを示
したが、これに限るものではなく、表裏両面に凹凸を備
えるようにしても良い。本実施形態においては、凹凸の
配列パターンとして、正三角形ユニットを最小単位とす
るものを示したが、これに限るものではなく、方形ユニ
ットや五角形ユニットを最小単位にしても良い。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
清掃者の力の大きさに拘わらず、頑固にこびり付いた固
着汚れを掻き落とす作用を確実に向上させることができ
る。また、この掻き落とし作用を長く持続することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明に係るシート基材の拡大平
面図であり、図1(b)に、図1(a)中のB−B線矢
視断面図を示す。
【図2】本発明に係る非接触面積比率の測定方法を示す
斜視図である。
【図3】スパンレース製法の説明用側面図である。
【図4】本発明に係るシート基材の製法の説明用側面図
である。
【図5】スクリーン板上の突起の配列パターンを示す図
である。
【符号の説明】
1 シート基材(清掃用シート) 3 凸部 5 凹部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06C 29/00 D06C 29/00 A D06M 13/144 D06M 13/144 13/148 13/148 // D06M 101:16 101:16 Fターム(参考) 3B074 AA02 AA08 AB01 AC03 CC03 3B154 AA02 AA06 AA11 AB02 AB22 AB27 BA38 BB02 BD17 BE05 BE06 BF11 DA30 4H003 AD02 AD04 BA22 DA17 ED02 ED28 ED29 FA04 4L033 AA04 AB07 AC07 AC15 BA11 BA12 4L047 AA13 AA19 BA08 BA24 CA19 CB10 CC16 DA00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に多数の凹凸を有する不織布の清掃
    用シートであって、前記表面を平滑面に対して1kgf
    /cmで押し付けた際に、前記平滑面に対する当該被
    押圧部の非接触面積比率が40〜90%であることを特
    徴とする清掃用シート。
  2. 【請求項2】 前記不織布は、親水性繊維を基材とし
    て、高強度の合成繊維を含有してなり、前記不織布表面
    の凸部は繊維の密部で、凹部は繊維の疎部であることを
    特徴とする清掃用シート。
  3. 【請求項3】 前記不織布の坪量が20〜200g/m
    であることを特徴とする請求項1若しくは2のいずれ
    かに記載の清掃用シート。
  4. 【請求項4】 前記シート表面の単位面積当たりの前記
    凸部数が、10〜50ケ/cmであることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の清掃用シート。
  5. 【請求項5】 前記シートには、油脂、タンパク質、並
    びに炭水化物を溶解する洗浄剤が含浸されていることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の清掃用シ
    ート。
  6. 【請求項6】 前記洗浄剤は、水を溶媒とし、該溶媒中
    にテルペン類、1価若しくは多価アルコール、又は界面
    活性剤のすくなくとも一つを含有することを特徴とする
    請求項5に記載の清掃用シート。
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