JP2003115705A - マイクロストリップ基板 - Google Patents

マイクロストリップ基板

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JP2003115705A
JP2003115705A JP2002007096A JP2002007096A JP2003115705A JP 2003115705 A JP2003115705 A JP 2003115705A JP 2002007096 A JP2002007096 A JP 2002007096A JP 2002007096 A JP2002007096 A JP 2002007096A JP 2003115705 A JP2003115705 A JP 2003115705A
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microstrip
pores
porosity
ceramic
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JP2002007096A
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Tomomasa Miyanaga
倫正 宮永
Osamu Komura
修 小村
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波の伝送損失を低減し、かつ気密性およ
び耐熱性に優れたマイクロストリップ基板を提供する。 【解決手段】 本発明のマイクロストリップ基板は、基
板1と、基板1の表面に形成された導体よりなるマイク
ロストリップライン3と、基板1の裏面に形成された金
属板およびメタライズ層の少なくともいずれかを含むベ
ース層5とを備えている。基板1は、気孔率が30%以
上で、全気孔中の閉気孔の割合が50%以上のセラミッ
クス多孔体を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1GHz以上、特
に30GHz以上の高い周波数の導波路を形成するため
に用いられるマイクロストリップ基板に関し、より特定
的には基板の表面に導体よりなるマイクロストリップラ
インが形成されたマイクロストリップ基板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
の高周波回路基板としては、たとえば、倉石源三郎著、
「詳解 例題・演習マイクロ波回路」1983年東京電
機大学出版局発行や、特開平6−244298号公報に
示されるように、パッケージと集積回路(IC)を接続
するための中継基板や、基板上にICや抵抗、コンデン
サなどを実装したハイブリッドIC用基板として誘電体
基板が用いられている。このような用途の誘電体基板の
材料として、アルミナ(Al23)、ガラス、エポキシ
樹脂などが用いられている。
【0003】このような材料の中でマイクロ波やミリ波
などの高い周波数域の用途では、基板の材料としては、
ほとんどアルミナが採用されている。アルミナが採用さ
れる理由としては以下の点が挙げられる。
【0004】(i) ガラスや、エポキシ樹脂などの樹
脂系材料は、アルミナに比べて低い比誘電率を示すが、
250℃程度の耐熱性しか示さない。そのため、一般的
にマイクロ波用ICを接合するために用いられるろう材
としてのAu−Sn合金の接合温度(320℃程度)に
耐えることができない。
【0005】(ii) 有機系材料からなる基板を用いる
と、誘電正接(tanδ)がセラミックス系の材料に比
べて10〜100倍であるため、伝送損失が大きくな
る。
【0006】また、特にコンピュータ用マザーボードの
伝搬遅延時間を減少させるために、種々の誘電体基板を
採用する試みがなされている。その基板材料は、従来の
セラミックス(アルミナ)にガラスや樹脂などの比誘電
率の低い材料を混合したものである。
【0007】しかしながら、ガラスを混合する場合、そ
の比誘電率が4〜5、最低でも3.5であるため、伝搬
遅延時間を減少させるために基板の比誘電率を低くする
には限界があった。また、樹脂系の材料を混合する場
合、主材料としてのアルミナが有する耐熱性を低下させ
るという問題があった。
【0008】さらに、特開平3−93301号公報や特
開平5−182518号公報で開示されている例によれ
ば、多孔質のプラスチックやポリマ樹脂という有機系の
材料が誘電体基板の材料として用いられている。しかし
ながら、このような材料を用いることにより、信号伝達
遅延時間などの伝送損失を低減するために基板の比誘電
率を低くすることができたとしても、ICチップなどを
接合するための耐熱性を備えることはできない。
【0009】ところで、従来から、マイクロ波やミリ波
などの高い周波数域でアルミナからなる誘電体基板が用
いられているが、アルミナはその比誘電率が約9〜10
と非常に大きいため、以下の問題がある。
【0010】(a) 比誘電率が1の空気と接する回路
基板の部分において比誘電率の差が大きいため、電磁波
の不要モードが発生し、伝送損失を生じる。
【0011】(b) ミリ波などの高い周波数域では、
導波管よりも小型化可能な誘電体導波路が集積回路の基
本要素として使用される。誘電体導波路には多くの種類
があるが、集積化に適した平面構造の基本型として、マ
イクロストリップ線路が採用される。
【0012】このようなマイクロストリップ線路では、
ストリップ導体が隣接して誘電体基板の上に形成された
場合、隣接導体間の結合容量が大きくなり、相互干渉を
起こしやすいという問題がある。
【0013】(c) またマイクロストリップ線路にお
いて特性インピーダンスを50Ωに設定しようとする
と、誘電体基板の厚みとストリップ導体の線幅を1対1
に設定する必要がある。そのため、薄い膜厚の誘電体基
板を用いた場合、ストリップ導体の線幅が細くなってし
まう。その結果、そのストリップ線路における伝送損失
が大きくなると同時に、線幅の精度が特性インピーダン
スの変動に与える影響が大きいという問題がある。
【0014】なお、特性インピーダンスZ0は、上記の
「詳解 例題・演習マイクロ波回路」第187頁によれ
ば、以下の式で計算され得る。
【0015】
【数1】
【0016】ここで、εrは基板の比誘電率、Wは線路
導体(ストリップ導体)の幅、tは線路導体の厚み、h
は誘電体基板の厚みを示す。
【0017】(d) マイクロストリップ線路における
伝送損失、具体的には減衰定数αは、上記の文献の第1
89頁によれば、以下の式で与えられる。
【0018】
【数2】
【0019】ここで、εeffは線路の実効比誘電率、εr
は誘電体基板の比誘電率、tanδは誘電正接、σT
導体の比導電率(国際標準軟銅(σ=5.8×10
7[s/m])を1とした導体の比導電率)、Kはスト
リップ線路の断面構造と周波数によって決定される係数
を示す。
【0020】上の式から明らかなように、伝送損失、す
なわち減衰定数αは比誘電率εr、誘電正接tanδ、
周波数fに比例して増大する。このことから、ミリ波の
ような高い周波数域では、伝送損失を低減するために
は、比誘電率のできるだけ小さい材料が基板材料として
選ばれる必要がある。しかしながら、アルミナは、その
比誘電率が9〜10と大きいため、伝送損失が大きくな
る。
【0021】また、組立時のハンドリングなどを考慮す
ると、マイクロストリップ基板の強度は一定値以上であ
ることが必要である。
【0022】これらの課題を解決するものとして、たと
えば特開平8−228105号公報には、誘電体基板
に、開気孔を有する多孔質セラミックスを用いる技術が
示されている。しかし、このような開気孔の多孔質セラ
ミックスを用いた場合でも、以下のような問題点があ
る。
【0023】(1) 気密性および誘電体損失 (i) 開気孔であるため、吸水率の制御が難しく、時
には水蒸気の溜め込みなどによりセラミックス特有の信
頼性の低下が生じる。特に高周波域において、微量の吸
湿成分や、表面に生成したOH基は著しい誘電損失の要
因となる。これは、1GHz以上の周波数域において水
の誘電正接tanδが0.1〜1と著しく大きいためで
あり、この場合、誘電率が低下しても誘電損失が増大す
るからである。
【0024】(ii) 高周波パッケージ部材などにおい
ては、気密封止が必須となる。しかし、開気孔の多孔質
材は気密性を有しておらず、さらに使用時の吸着ガス放
出などの懸念があるため、気密性が必要な用途には使用
できない。
【0025】(2) 面粗度 開気孔の多孔質体の場合、表面を加工しても平坦化する
ことが困難なため、表面凹凸からの放射損が生じたり、
表面導体における導体損が大きくなり、精密な回路形成
が難しい。
【0026】(3) ビアホール 基材中にスルーホールを形成し、金属ペーストを充填す
る場合、基材が開気孔の多孔質体であると、金属ペース
トがスルーホール以外の部分へ侵入して絶縁抵抗が低下
したり導体損が増大する。
【0027】このような多孔質体の問題点の一部を解決
するために緻密体を併用して用いる方法が、たとえば特
開平4−88699号公報、特開平4−125990号
公報などに開示されている。しかし、これらの手法では
緻密体により多孔質体の強度が補われても、気密性を完
全に確保することは困難であり、また一旦生成した表面
基や吸湿による誘電損失の増大を避けられない。さらに
緻密質層と多孔質層とでは収縮率が異なるため、これら
を積層したり組合せて用いる場合には応力や亀裂発生の
要因となる。
【0028】また、多孔質材を樹脂中に分散させるか、
または多孔質体に樹脂を含浸させて用いる手法が、たと
えば特開昭64−33946号公報、特開平3−177
376号公報に開示されている。しかし、樹脂を用いる
と耐熱性が低下すること、また樹脂を用いるため高い気
密性が得られず、セラミックス単体と比較して誘電損失
も比較的高くなる。また添加する多孔質材に表面処理な
どの特殊な処理が必要となる。
【0029】それゆえ、本発明の目的は、高周波の伝送
損失を低減し、かつ気密性、耐熱性に優れたマイクロス
トリップ基板を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明のマイクロストリ
ップ基板は、基板と、その基板の表面に形成された導体
よりなるマイクロストリップラインと、基板の裏面に形
成された金属板およびメタライズ層の少なくともいずれ
かを含むベース層とを備え、基板は、気孔率が30%以
上で、全気孔中の閉気孔の割合が50%以上のセラミッ
クス多孔体を含んでいる。なお気孔率とは、基板の体積
中に占める空隙の割合のことである。
【0031】本発明のマイクロストリップ基板では、基
板にセラミックス多孔体が用いられている。これによ
り、500℃以上の耐熱性を有する基板を提供すること
ができる。また、セラミックス多孔体の気孔率を制御す
ることにより、従来のガラス(SiO2)の比誘電率よ
りも小さい比誘電率を有する基板を実現することができ
る。
【0032】セラミックス多孔体の気孔率は30%以上
である。気孔率が30%未満であると、セラミックス多
孔体の材料によっては、その比誘電率がシリカガラス
(SiO2)本来の比誘電率よりも大きくなり、従来の
ガラスからなる誘電体基板よりも低い比誘電率を実現す
ることができないからである。
【0033】また全気孔中の閉気孔の割合は50%以上
であるため、吸水率の制御が容易であり、吸水などによ
る誘電損失を低減することができるとともに、気密封止
が容易となるため気密性が必要な用途に使用することも
できる。また、閉気孔の割合が50%以上と高いため、
表面を平坦に加工することが容易であり、表面凹凸から
の放射損や、表面導体における導体損を抑制することが
できる。さらに、スルーホールを形成した場合でも金属
ペーストがスルーホール以外の部分へ侵入することも抑
制でき、それによる導体損を抑制することもできる。
【0034】また、閉気孔の割合が50%以上であるた
め、樹脂、有機物など損失や気密性阻害の要因となる成
分を含有することなく、高周波の伝送損失を低減しかつ
気密性および耐熱性に優れたマイクロストリップ基板を
得ることができる。
【0035】また、基板の裏面にベース層が設けられて
いるため、このベース層によって基板の強度を大きく補
強することができる。それゆえ、多孔体の如き強度の低
い材料であっても、ベース層を設けることにより組立時
のハンドリングに必要な一定の強度を確保することが可
能となる。
【0036】上記のマイクロストリップ基板において好
ましくは、ベース層は、ガラス基板と、そのガラス基板
の表面に形成されたメタライズ層と、ガラス基板の裏面
に形成された第2のメタライズ層とを有し、メタライズ
層が基板の裏面に接するように配置されている。
【0037】このようにベース層には、多孔体の強度の
補強などを目的として、種々の構成のものを用いること
ができる。
【0038】上記のマイクロストリップ基板において好
ましくは、セラミックス多孔体は、気孔率が50%以上
で、全気孔中の閉気孔の割合が80%以上であり、より
好ましくは90%以上である。
【0039】これにより、樹脂、有機物など損失や気密
性阻害の要因となる成分を含有せずに、さらに高周波の
伝送損失を低減し、かつ気密性および耐熱性に優れたマ
イクロストリップ基板を形成することができる。
【0040】上記のマイクロストリップ基板において好
ましくは、セラミックス多孔体が、酸化アルミニウム、
窒化珪素および窒化アルミニウムからなる群より選ばれ
た少なくとも1種を含むセラミックスから形成される。
【0041】これらの材料の選択は、機械的強度、誘電
正接(tanδ)、耐熱性の観点からなされる。また基
板を構成するセラミックスは、上記の中から2種以上の
材質を複合することによって形成されてもよい。
【0042】なお、セラミックス多孔体の材料としてア
ルミナ、窒化珪素、酸化珪素を用いた場合、以下の表に
示されるように原理的には、気孔率に従って比誘電率を
低下させることが可能である。
【0043】
【表1】
【0044】上記のマイクロストリップ基板において好
ましくは、セラミックス多孔体の任意の断面において、
互いに隣り合う2つの空孔のそれぞれの半径r1、r2
とセラミックス部分の幅bとが、(r1+r2)/b>
1の関係を満たす。
【0045】このような構成とすることにより、さらに
誘電損失を低減することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図に基づいて説明する。
【0047】図1、図2および図3は、本発明の一実施
の形態におけるマイクロストリップ基板の構成を概略的
に示す斜視図、平面図および側面図である。図1〜図3
を参照して、マイクロストリップ基板は、基板1と、マ
イクロストリップライン3と、ベース層5とを有してい
る。基板1の表面には、直線状にマイクロストリップラ
イン3が形成されている。また基板1の裏面全面には、
ベース層5が形成されている。
【0048】基板1は、セラミックス多孔体よりなって
おり、たとえば酸化アルミニウム、窒化珪素および窒化
アルミニウムを単独または任意の組合せで含むセラミッ
クスからなっている。またマイクロストリップライン3
は、たとえば金(Au)をメタライズすることにより形
成されており、ベース層5はたとえばコバール板よりな
っている。
【0049】基板1の長手方向の寸法はたとえば5mm
であり、短手方向の寸法はたとえば2mmであり、厚み
はたとえば0.25mmである。またマイクロストリッ
プライン3の線幅はたとえば1mmであり、ベース層5
の厚みはたとえば0.1mmである。
【0050】基板1の多孔質セラミックスは、図4に模
式的に示すように閉気孔をなす中空部1aを有する構造
となっているため、緻密質部分(骨格部)1がネットワ
ーク状に連続した構造となる。基板1は、気孔率が30
%以上の多孔質であり、全気孔中の閉気孔の割合が50
%以上である。また基板1は、気孔率が50%以上で、
全気孔中の閉気孔の割合が80%以上であることが好ま
しく、さらに全気孔中の閉気孔の割合が90%以上であ
ることが好ましい。また図4に示すセラミックス多孔体
の任意の断面において、互いに隣り合う2つの空孔1a
のそれぞれの半径r1、r2とセラミックス部分の(緻
密質部分)の幅bとが、(r1+r2)/b>1の関係
を満たすことが好ましい。
【0051】なお、従来の基板1に用いられる多孔質セ
ラミックスの構造は、図5に示すように複数の粒子10
1aが結合され、それらの粒子101a間が気孔となっ
た開気孔の構造を有しており、本実施の形態の閉気孔の
構造とは異なる。
【0052】次に、本実施の形態のマイクロストリップ
基板の製造方法について詳述する。まず本実施の形態の
マイクロストリップ基板に用いられる基板1の多孔質セ
ラミックスは以下のように形成される。
【0053】基板1の多孔質セラミックスは、金属粉末
と焼結助剤粉末とを準備する工程と、これらの粉末を混
合し混合粉末とする工程と、その混合粉末を成形して成
形体とする工程と、その成形体を窒素または酸素の存在
する雰囲気下で焼結し、金属窒化物または金属酸化物の
焼結体とする工程とを含む方法によって得られる。
【0054】閉気孔は、セラミックスの前駆体である金
属粉末を中空化することによって得られる。相対密度と
全気孔中の閉気孔との割合は、出発原料である金属粉末
の粒度によって制御することができる。金属粉末として
は、市販の高純度金属粉末を用いることができる。しか
し、金属粉末の表面には、自然酸化膜やその後の熱処理
により熱酸化膜が形成される。酸化物セラミックス以外
の場合は、これらの酸化膜の量によって中空化の度合い
が著しく変化するので、金属粉末中の酸素量の制御が重
要である。酸素量は、金属酸化物に換算して、0.4m
ol%以上1.5mol%以下の範囲のものを選択する
ことが望ましい。
【0055】金属粉末の平均粒径は、0.1μm以上1
5μm以下が好ましい。0.1μm未満になると比表面
積が大きいため、前記酸素量の制御が困難となり、また
15μmを超えると、完全に中空化するための反応時間
が長くなるので経済的ではない。
【0056】前記金属粉末に焼結助剤として希土類酸化
物が添加される。希土類酸化物は、Yb23、Sm
23、Er23、Gd23、Y23から選ばれる少なく
とも1種類を金属粉末に対して0.2mol%以上2.
5mol%以下添加することが好ましい。0.2mol
%未満では、金属の拡散が促進されず中空化が十分に行
なわれない。また、2.5mol%以上では、全気孔率
が低下しやすくなる。従来、セラミックスの焼結助剤と
して知られているFe23やAl23などは、本実施の
形態の場合、中空化が十分行なわれないので好ましくな
い。
【0057】また、添加する焼結助剤の平均粒径は、
0.1μm以上1μm以下であることが好ましい。0.
1μm未満では、凝集などが生じやすくなるので取扱が
困難となり、また1μm以上では、金属粉末の窒化また
は酸化反応が進行しにくくなる。また、金属粉末の表面
の酸化膜が反応を妨げる場合は、上記焼結助剤に加え
て、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属あるいはそ
れら金属の酸化物を第2の焼結助剤として添加すること
が好ましい。第2の焼結助剤の添加量は0.1mol%
以上1.5mol%以下が好ましく、その平均粒径は
0.1μm以上2μm以下が好ましい。
【0058】金属粉末、焼結助剤および必要に応じて添
加される有機バインダが、既存のボールミルや超音波混
合などの方法により混合され、その後乾燥される。その
後、混合物は所定の形状に成形され、成形体が得られ
る。この成形は、通常の乾式プレス成形法、押出し成形
法、ドクターブレード成形法および射出成形法のような
公知の成形法を用いることができ、所望する形状に合わ
せて品質上・生産上最も望ましい成形方法を選択するこ
とができる。なお成形に先立ち混合後の混合粉末を顆粒
状に造粒し、予めその嵩密度を高め、成形性を高めるこ
ともできる。前記有機バインダは、成形性をさらに向上
させる場合に添加するものである。
【0059】前記成形体を窒素または酸素を含有する雰
囲気ガス中で熱処理することにより、金属の窒化または
酸化反応を進行させることで、個々の金属粉末が中空化
するとともに、反応した互いに隣り合う金属粉末の窒化
物または酸化物同士が一体化し、微細な閉気孔を有する
多孔質セラミックスを得ることができる。
【0060】図6および図7は、金属粉末が窒化もしく
は酸化により中空化していく様子を示す模式図である。
図6および図7を参照して、まず金属粉末1bの表面が
窒化または酸化され、金属粉末1bの外周に窒化膜もし
くは酸化膜1が形成される。熱処理を進めると、窒化あ
るいは酸化反応の際に、金属が外周の窒化物あるいは酸
化物1側へ拡散して、窒化または酸化反応が進行してい
く。このように金属が外周側へ拡散することにより金属
粉末1b中に空孔1aが形成され、金属粉末1bは中空
化する。最終的には、金属粉末1bであった部分の大半
が空孔1aとなり、空孔1aが閉気孔として形成され
る。このように複数の空孔1aが閉気孔として形成され
ることにより、窒化物または酸化物からなるセラミック
スの緻密質部分1がネットワーク状に連続した構造を形
成する。
【0061】中空化の度合いは、出発原料である金属粉
末中に含まれる酸素量や、焼結助剤の種類あるいは熱処
理方法によって異なる。個々の閉気孔の大きさは、基本
的には、出発原料である金属粉末の粒度に依存する大き
さとなるので、金属粉末の粒径が均一であれば、閉気孔
の大きさは均一であり、粗大な閉気孔が含まれることは
ない。
【0062】熱処理は、カーボンヒータ炉などで行なう
ことができる。金属粉末の拡散を促進し、粒成長による
中空構造の消失を抑制するために、マイクロ波を用いた
熱処理を行なうことが好ましい。特に20GHz以上の
周波数のマイクロ波を照射して加熱すると、金属粉末の
外殻に形成される金属窒化物あるいは金属酸化物への金
属の拡散をより促進することができるので、金属粉末の
中空化が容易になるため好ましい。
【0063】熱処理温度は、出発原料の金属粉末によっ
て好ましい温度範囲が異なるため、以下に、Siを窒化
してSi34の多孔質セラミックスを得る場合を例に挙
げて詳述する。
【0064】Siを窒化する熱処理温度は、1200℃
以上が好ましい。1200℃未満では金属粉末の窒化反
応の進行が遅くなり、経済的ではない。また、カーボン
ヒータ加熱では1500℃以下、マイクロ波加熱では1
750℃以下の温度が好ましい。これ以上の温度では金
属窒化物の相変態や粒成長が生じるため、中空化構造が
変化して本実施の形態の多孔質セラミックスを得ること
が困難となる。
【0065】また、最高温度までの昇温は、2段階以上
に分けて階段状に昇温するのが好ましい。これは、金属
の窒化反応は発熱反応であるので、1度に最終焼結温度
まで昇温すると、自らの発熱によって温度が金属の融点
を超え、金属の溶融が発生するためである。金属の溶融
が発生すると、未反応の溶融塊となり粗大な空孔が発生
したり、成形体から溶出したりするので多孔質セラミッ
クスの機械的、電気的特性の劣化を引起す。他の金属粉
末を出発原料とする場合や酸化反応させる場合でも、温
度条件は変わるが、2段階以上に分けて階段状に昇温す
ることが好ましいことに変わりはない。
【0066】熱処理時の雰囲気は、窒化物を得ようとす
る場合は、N2あるいはNH3を含む非酸化性雰囲気とす
る。酸化物を得ようとする場合は、O2を含む酸化性雰
囲気とする。いずれの場合も圧力に限定はないが、1気
圧(101kPa)以上5気圧(507kPa)以下が
好ましい。
【0067】以上のようにして得られる本実施の形態の
基板1をなす多孔質セラミックスは、金属粉末の個々の
粒子が中空化することにより、均一な径の空孔が分散し
た組織となり、実質的に無機セラミックス単一層の多孔
質セラミックスである。このため、基板1を、耐吸湿性
に優れ、低誘電率、低誘電損失である多孔質セラミック
スから形成することができる。
【0068】この多孔質セラミックスでは、気孔率を3
0%以上にし、かつ全気孔中の閉気孔の割合を50%以
上にすることができる。さらに、原料金属粉末の平均粒
径、表面の酸素量、焼結助剤の種類、焼結条件などを選
べば、気孔率を50%以上に、全気孔中の閉気孔の割合
を80%以上もしくは90%以上にすることもできる。
【0069】本実施の形態における基板1をなす多孔質
セラミックスの任意の断面において、図4に示すように
互いに隣り合う2つの空孔1aの半径をそれぞれr1、
r2とし、セラミックス部1の厚みをbとすると、(r
1+r2)/b>1となるものを得ることができる。つ
まり、原料金属粉末の平均粒径、表面の酸素量、焼結助
剤の種類、焼結条件を選べば、空孔1aの直径がセラミ
ックス部1の厚みの2倍以上とすることができる。より
好ましくは、(r1+r2)/b>2である。このよう
な組織にすることによって誘電損失をより低減すること
ができる。
【0070】また、本実施の形態の基板1をなす多孔質
セラミックスの誘電損失は、10-4程度以下となる。機
械的特性として、3点曲げによる抗折強度は、150M
Pa以上であり、優れた電気的、機械的特性を有する多
孔質セラミックスが得られる。
【0071】このような多孔質のセラミックスよりなる
基板1の表面にマイクロストリップライン3が形成さ
れ、かつ基板1の裏面にベース層5が形成されて、本実
施の形態のマイクロストリップ基板が形成される。
【0072】なお、本実施の形態の多孔質セラミックス
の材料系や製造方法は、限定されるものではないが、特
に、Si34、SiO2、AlN、Al23などの材料
において構造材料や電子材料として有用である。セラミ
ックスの出発原料として、SiあるいはAlの金属粉末
を用い、この金属粉末を窒化あるいは酸化させる反応過
程で、金属元素の外殻への拡散を促進することによっ
て、均一な空孔が微細に分散した多孔質セラミックスを
容易に得ることができる。
【0073】次に、本発明の他の実施の形態におけるマ
イクロストリップ基板の構成について説明する。
【0074】図8、図9および図10は、本発明の他の
実施の形態におけるマイクロストリップ基板の構成を概
略的に示す斜視図、平面図および側面図である。図8〜
図10を参照して、本実施の形態のマイクロストリップ
基板の構成は、上述した一実施の形態のマイクロストリ
ップ基板の構成と比較して、ベース層の構成が異なる。
すなわち、ベース層は、ガラス基板17と、そのガラス
基板17の表面および裏面に形成されたGNDメタライ
ズ層15、19とを有している。ガラス基板17は、た
とえばSiO2よりなっている。またGNDメタライズ
層15、19は、たとえばAuをメタライズすることに
より形成されている。また、ベース層15、17、19
の厚みの和はたとえば0.2mmである。
【0075】なお、これ以外の構成については、上述し
た一実施の形態の構成とほぼ同様であるため、同一の部
材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0076】
【実施例】(実施例1)まず、以下に示す5つのサンプ
ルを作製した。
【0077】サンプル1:気孔率78%、閉気孔比率9
9%の多孔質Si34の基板とベース層とからなるマイ
クロストリップ基板。
【0078】サンプル2:気孔率60%、閉気孔比率8
0%の多孔質AlNの基板とベース層とからなるマイク
ロストリップ基板。
【0079】サンプル3:特開平8−228105号公
報の実施例1に示された開気孔の多孔質SiO2の基板
とベース層とからなるマイクロストリップ基板。
【0080】サンプル4:特開平8−228105号公
報の比較例1に示されたSiO2基板からなるマイクロ
ストリップ基板。
【0081】サンプル5:サンプル1と同じ多孔質Si
34基板単体からなり、ベース層を有しないマイクロス
トリップ基板。
【0082】以下、各サンプルの作製方法について説明
する。 (A) サンプル1の作製方法 平均粒径1μmのSi粉末と焼結助剤として平均粒径
0.8μmのYb23粉末とを準備した。このとき、Y
23粉末がSi粉末に対して0.8mol%となるよ
うに準備した。各粉末はいずれも市販のものである。な
お、Si粉末表面の酸素量は、不活性ガス融解、赤外線
検出法で測定し、SiO2換算で0.7mol%である
ことを予め確認したものを用意した。
【0083】準備した各粉末を、メチルアルコールを溶
媒として、24時間ボールミル混合した。混合後、自然
乾燥し、乾式プレスを用いて所定のサイズに成形した。
この成形体を大気圧の窒素雰囲気中で周波数28GHz
のマイクロ波加熱により、1200℃で3時間保持した
後1400℃に昇温し3時間保持して焼結体を得た。得
られた焼結体をX線回折したところ、金属Siは残存し
ておらずすべてSi34になっていることを確認した。
【0084】2段階で昇温した理由は、シリコンの窒化
反応が、1400℃において発熱反応(Si+2/3N
2=1/3Si34+64kJ)であるので、1度に1
400℃まで昇温すると自らの発熱によって、温度が1
400℃以上になりSiの溶融などが発生したためであ
る。
【0085】自然冷却後、長手方向の寸法が5mm、短
手方向の寸法が2mm、厚みが0.25mmとなるよう
に仕上げ加工を施した。
【0086】このようにして得られたセラミックス多孔
体よりなる基板表面に、マスク蒸着法でAuをメタライ
ズすることによりマイクロストリップラインを形成し
た。マイクロストリップラインの線幅は0.9mmとし
た。また、5mm×2mm×0.1mmtのコバール板
を切り出し、その表面にAuめっきを2μmの厚みで施
したものをベース層として用い、基板の裏面にロウ付け
して、マイクロストリップ基板を形成した。
【0087】上記において基板となる焼結体に仕上げ加
工を施した時点で、焼結体の気孔率と全気孔中の閉気孔
の割合とを測定した。その測定は、以下のように行なっ
た。
【0088】気孔率は、焼結体の寸法と重量から見かけ
の密度を算出し、また理論密度を焼結助剤の添加量から
混合則により計算して求め、(1−見かけ密度/理論密
度)×100(%)の式から求めた。
【0089】全気孔中の閉気孔の割合(閉気孔比率)
は、水銀ポロシメータにより、まず開気孔容積を測定
し、(全気孔容積−開気孔容積)/全気孔容積×100
(%)の式により算出した。
【0090】その結果、多孔質Si34基板の気孔率は
78%で、閉気孔比率は99%であった。
【0091】(B) サンプル2の作製方法 平均粒径5μmのAl粉末と焼結助剤として平均粒径
0.8μmのY23粉末および平均粒径0.5μmのM
gOとを準備した。このとき、Y23粉末がSi粉末に
対して0.2mol%となるように、かつMgO粉末が
Si粉末に対して0.6mol%となるように準備し
た。各粉末はいずれも市販のものである。なお、Al粉
末表面の酸素量は、サンプル2と同様の方法で測定し、
Al23換算で0.7mol%であることを予め確認し
たものを用意した。
【0092】準備した各粉末を、メチルアルコールを溶
媒として、24時間ボールミル混合した。混合後、自然
乾燥し、乾式プレスを用いて所定のサイズに成形した。
この成形体を大気圧の窒素雰囲気中で周波数28GHz
のマイクロ波加熱により、900℃で3時間保持した後
1250℃に昇温し3時間保持して焼結体を得た。得ら
れた焼結体をX線回折したところ、金属Alは残存して
おらずすべてAlNになっていることを確認した。自然
冷却後、長手方向の寸法が5mm、短手方向の寸法が2
mm、厚みが0.25mmとなるように仕上げ加工を施
した。
【0093】このようにして得られたセラミックス多孔
体よりなる基板表面に、マスク蒸着法でAuをメタライ
ズすることによりマイクロストリップラインを形成し
た。マイクロストリップラインの線幅は0.5mmとし
た。また、5mm×2mm×0.1mmtのコバール板
を切り出し、その表面にAuめっきを2μmの厚みで施
したものをベース層として用い、基板の裏面にロウ付け
して、マイクロストリップ基板を形成した。
【0094】上記において基板となる焼結体に仕上げ加
工を施した時点で、サンプル1と同様にして焼結体の気
孔率と全気孔中の閉気孔の割合とを測定した。 その結
果、多孔質AlN基板の気孔率は60%で、閉気孔比率
は80%であった。
【0095】(C) サンプル3の作製方法 まず5mm×2mm×0.1mmtのコバール板を切り
出し、表面にAuめっきを2μmの厚みで施した。珪酸
エチル[Si(OC254]をエタノールで10倍に
希釈し、これに水と触媒であるアンモニアを加えること
によって、加水分解とゲル化を生じさせた。これによ
り、液相部分がアルコールよりなるシリカ湿潤ゲルを生
成した。この得られたシリカ湿潤ゲルを、ガラスで作製
した内のり5.1mm×2.1mm×0.35mmt
升の中にコバール板を入れた上に入れた。その升をオー
トクレーブ中で243℃、6.38MPaの条件下で超
臨界乾燥を施した。
【0096】このようにして得られた金属ベース付基板
の表面にマスク蒸着法で、Auをメタライズすることに
より、線幅1mmのマイクロストリップラインを形成し
て、マイクロストリップ基板を形成した。
【0097】(D) サンプル4の作製方法 5mm×2mm×0.25mmtのSiO2基板の裏面に
全面メタライズを施し、表面に線幅0.5mmのマイク
ロストリップラインをAuメタライズで形成して、マイ
クロストリップ基板を形成した。
【0098】(E) サンプル5の作成方法 サンプル1と同じ方法で多孔質Si34基板を形成し、
その基板表面に線幅0.9mmのマイクロストリップラ
インをAuメタライズで形成した。
【0099】このようにして得られた5つのサンプルに
ついて、伝送損失をネットワークアナライザで測定し、
He(ヘリウム)リークディテクタにより気密性を評価
した。その結果を表2および表3に示す。
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】表2および表3の結果より、サンプル1お
よび2は、高周波帯域においても伝送損失が小さく、か
つ気密性も良好であることが判明した。
【0103】(実施例2)実施例1で作製したサンプル
1〜5について引張強度試験器を用いて引張強度を測定
した。その結果を表4に示す。
【0104】
【表4】
【0105】表4の結果より、サンプル1および2は、
サンプル3〜5と比較して引張強度が高くなることが判
明した。
【0106】(実施例3)大気または加湿雰囲気中にお
ける信頼性評価を目的として、湿度80%の雰囲気中で
30GHzにおける伝送特性の経時変化を測定した。そ
の結果を表5に示す。
【0107】
【表5】
【0108】表5の結果より、サンプル1では、サンプ
ル3に比較して30GHzにおける伝送特性が経時的に
変化しないことがわかった。
【0109】以上の結果から、本発明のマイクロストリ
ップ基板は、特に高周波帯域において低損失でかつ気密
性が必要な用途にも適用可能であり、かつベース層を設
けたことによりさらに高強度が得られていることがわか
る。
【0110】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではな
くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように本発明のマイクロス
トリップ基板によれば、基板に気孔率が30%以上で、
全気孔中の閉気孔の割合が50%以上のセラミックス多
孔体を含ませることにより、樹脂、有機物など損失や気
密性阻害の要因となる成分を含有させることなく、高周
波の伝送損失を低減し、かつ気密性および耐熱性に優れ
たマイクロストリップ基板を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態におけるマイクロスト
リップ基板の構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の一実施の形態におけるマイクロスト
リップ基板の構成を示す平面図である。
【図3】 本発明の一実施の形態におけるマイクロスト
リップ基板の構成を示す側面図である。
【図4】 本発明の一実施の形態におけるマイクロスト
リップ基板に用いられる基板の断面構成を示す図であ
る。
【図5】 従来のマイクロストリップ基板に用いられる
基板の断面構成を示す図である。
【図6】 金属粉末が中空化する様子を示す工程図であ
る。
【図7】 1つの金属粉末が中空化する様子を示す工程
図である。
【図8】 本発明の他の実施の形態におけるマイクロス
トリップ基板の構成を示す斜視図である。
【図9】 本発明の他の実施の形態におけるマイクロス
トリップ基板の構成を示す平面図である。
【図10】 本発明の他の実施の形態におけるマイクロ
ストリップ基板の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1 基板、3 マイクロストリップライン、5 ベース
層、15,19 GNDメタライズ層、17 ガラス基
板。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 前記基板の表面に形成された導体よりなるマイクロスト
    リップラインと、 前記基板の裏面に形成された金属板およびメタライズ層
    の少なくともいずれかを含むベース層とを備え、 前記基板は、気孔率が30%以上で、全気孔中の閉気孔
    の割合が50%以上のセラミックス多孔体を含んでい
    る、マイクロストリップ基板。
  2. 【請求項2】 前記ベース層は、ガラス基板と、前記ガ
    ラス基板の表面に形成された前記メタライズ層と、前記
    ガラス基板の裏面に形成された第2のメタライズ層とを
    有し、 前記メタライズ層が前記基板の裏面に接するように配置
    されている、請求項1に記載のマイクロストリップ基
    板。
  3. 【請求項3】 前記セラミックス多孔体は、気孔率が5
    0%以上で、全気孔中の閉気孔の割合が80%以上であ
    る、請求項1または2に記載のマイクロストリップ基
    板。
  4. 【請求項4】 前記セラミックス多孔体が、酸化アルミ
    ニウム、窒化珪素および窒化アルミニウムからなる群よ
    り選ばれた少なくとも1種を含むセラミックスから形成
    される、請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロスト
    リップ基板。
  5. 【請求項5】 前記セラミックス多孔体の任意の断面に
    おいて、互いに隣り合う2つの空孔のそれぞれの半径r
    1、r2とセラミックス部分の幅bとが、(r1+r
    2)/b>1の関係を満たす、請求項1〜4のいずれか
    に記載のマイクロストリップ基板。
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WO2022124038A1 (ja) * 2020-12-09 2022-06-16 株式会社村田製作所 回路基板及び電子機器

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