JPH08186409A - 高周波回路基板 - Google Patents

高周波回路基板

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JPH08186409A
JPH08186409A JP7000165A JP16595A JPH08186409A JP H08186409 A JPH08186409 A JP H08186409A JP 7000165 A JP7000165 A JP 7000165A JP 16595 A JP16595 A JP 16595A JP H08186409 A JPH08186409 A JP H08186409A
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JP
Japan
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substrate
circuit board
high frequency
alumina
frequency circuit
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JP7000165A
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English (en)
Inventor
Tomoji Goto
智司 後藤
Junichi Shiraishi
順一 白石
Seisaku Yamanaka
正策 山中
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性を備え、かつ高周波の伝送損失を低減
させるために比誘電率のより小さい高周波回路基板を提
供する。 【構成】 誘電体基板1の表面に導体層2が形成され
る。誘電体基板1はセラミックス多孔体を含み、3.5
よりも小さい比誘電率を有する。セラミックス多孔体の
気孔率は50%以上90%以下である。セラミックス多
孔体は、SiO2 、Si34 、Al23 、AlNま
たはMgOの少なくともいずれか1種を含むセラミック
スから形成される。湿度の高い雰囲気中で使用するため
に、SiO2の膜がセラミックス多孔体の表面に形成さ
れてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、50MHz以上、特
に1GHz以上の高い周波数の導波路を形成するために
用いられる高周波回路基板に関し、特定的には誘電体基
板の表面に導体層が形成された高周波回路基板に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
の高周波回路基板としては、たとえば、倉石源三郎著、
「詳解 例題・演習マイクロ波回路」1983年東京電
機大学出版局発行や、特開平6−244298号公報に
示されるように、パッケージと集積回路(IC)を接続
するための中継基板や、基板上にICや抵抗、コンデン
サなどを実装したハイブリッドIC用基板として誘電体
基板が用いられている。このような用途の誘電体基板の
材料としては、アルミナ(Al23 )、ガラス、エポ
キシ樹脂等が用いられている。
【0003】このような材料の中でマイクロ波やミリ波
などの高い周波数域の用途では、基板の材料としては、
ほとんどアルミナが採用されている。アルミナが採用さ
れる理由としては以下の点が挙げられる。
【0004】(i) ガラスや、エポキシ樹脂等の樹脂
系材料は、アルミナに比べて低い比誘電率を示すが、2
50℃程度の耐熱性しか示さない。そのため、一般的に
マイクロ波用ICを接合するために用いられるろう材と
してのAu−Sn合金の接合温度(320℃程度)に耐
えることができない。
【0005】(ii) 有機系材料からなる基板を用い
ると、誘電正接(tan δ)がセラミックス系の材料
に比べて10〜100倍であるため、伝送損失が大きく
なる。
【0006】また、特にコンピュータ用マザーボードの
伝搬遅延時間を減少させるために、種々の誘電体基板を
採用する試みがなされている。その基板材料は、従来の
セラミックス(アルミナ)にガラスや樹脂等の比誘電率
の低い材料を混合したものである。
【0007】しかしながら、ガラスを混合する場合、そ
の比誘電率が4〜5、最低でも3.5であるため、伝搬
遅延時間を減少させるために基板の比誘電率を低くする
には限界があった。また、樹脂系の材料を混合する場
合、主材料としてのアルミナが有する耐熱性を低下させ
るという問題があった。
【0008】さらに、特開平3−93301号公報や特
開平5−182518号公報で開示されている例によれ
ば、多孔質のプラスチックやポリマ樹脂という有機系の
材料が誘電体基板の材料として用いられている。しかし
ながら、このような材料を用いることにより、信号伝達
遅延時間などの伝送損失を低減するために基板の比誘電
率を低くすることができたとしても、ICチップ等を接
合するための耐熱性を備えることはできない。
【0009】また、特開昭64−33946号公報に
は、多孔質のガラス構造体中にフッ素樹脂を充填し、複
合化した構造を有する低い比誘電率を有する回路基板が
開示されている。しかしながら、このような材料を用い
て基板の比誘電率を低下させることができても、樹脂系
の材料をガラスに混合する限りにおいて耐熱性が低下す
るという問題があった。
【0010】特開平6−37453号公報では、比誘電
率を下げるために多孔質体からなるAlNセラミックス
からなる回路基板を製造する例が示されている。しかし
ながら、この公報に開示された方法によれば、その多孔
質体からなるAlN基板の比誘電率は6.5程度にまで
しか下げられていない。ガラスの比誘電率(最低で3.
5)よりも小さい多孔質体からなるセラミックス基板
は、上記公報の技術によって得られていない。
【0011】さらに、上述の公報において種々の材料か
らなる基板の例が示されているが、マイクロ波集積回路
基板、特に平面形導波路としてのマイクロストリップ線
路におけるマイクロ波の伝送損失を低減させるための手
法については何ら開示も示唆もなされていない。したが
って、上述のいずれの公報の開示内容を考慮しても、マ
イクロ波集積回路用誘電体基板の材料については何ら示
されていないものと言える。
【0012】ところで、従来から、マイクロ波やミリ波
等の高い周波数域でアルミナからなる誘電体基板が用い
られているが、アルミナはその比誘電率が約9〜10と
非常に大きいため、以下の問題がある。
【0013】(a) 比誘電率が1の空気と接する回路
基板の部分において比誘電率の差が大きいため、電磁波
の不要モードが発生し、伝送損失を生じる。
【0014】(b) ミリ波等の高い周波数域では、導
波管よりも小型化可能な誘電体導波路が集積回路の基本
要素として使用される。誘電体導波路には多くの種類が
あるが、集積化に適した平面構造の基本型として、図1
に示されるようなマイクロストリップ線路が採用され
る。
【0015】図1に示すように、誘電体基板10の裏面
に導体30が形成されている。誘電体基板10の表面に
はストリップ導体20が形成されている。このようなス
トリップ導体が隣接して誘電体基板10の上に形成され
た場合、隣接導体間の結合容量が大きくなり、相互干渉
を起こしやすいという問題がある。
【0016】(c) 図1に示されるマイクロストリッ
プ線路において特性インピーダンスを50Ωに設定しよ
うとすると、アルミナからなる誘電体基板10の厚みh
とストリップ導体20の線幅Wを1対1に設定する必要
がある。そのため、薄い膜厚のアルミナからなる誘電体
基板10を用いた場合、ストリップ導体20の線幅Wが
細くなってしまう。その結果、そのストリップ線路にお
ける伝送損失が大きくなると同時に、線幅の精度が特性
インピーダンスの変動に与える影響が大きいという問題
がある。
【0017】なお、特性インピーダンスZ0 は、上記の
「詳解 例題・演習マイクロ波回路」第187頁によれ
ば、以下の式で計算され得る。
【0018】
【数1】
【0019】ここで、εr は基板の比誘電率、Wは線路
導体(ストリップ導体)の幅、tは線路導体の厚み、h
は誘電体基板の厚みを示す。
【0020】(d) 図1に示されるようなマイクロス
トリップ線路における伝送損失、具体的には減衰定数α
は、上記の文献の第189頁によれば、以下の式で与え
られる。
【0021】
【数2】
【0022】ここで、εeff は線路の実効比誘電率、ε
r は誘電体基板の比誘電率、tanδは誘電正接、σT
は導体の比導電率(国際標準軟銅(σ=5.8×107
[s/m])を1とした導体の比導電率)、Kはストリ
ップ線路の断面構造と周波数によって決定される係数を
示す。
【0023】上の式から明らかなように、伝送損失、す
なわち減衰定数αは比誘電率εr 、誘電正接tan
δ、周波数fに比例して増大する。このことから、ミリ
波のような高い周波数域では、伝送損失を低減するため
には、比誘電率のできるだけ小さい材料が基板材料とし
て選ばれる必要がある。しかしながら、アルミナは、そ
の比誘電率が9〜10と大きいため、伝送損失が大きく
なる。
【0024】そこで、この発明の目的は、上述のような
問題点を解消するとともに、耐熱性を備え、かつ高周波
の伝送損失を低減させるためにより小さい比誘電率を有
する材料からなる高周波回路基板を提供することであ
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】この発明に従った高周波
回路基板は、誘電体基板の表面に導体層が形成されたも
のにおいて、誘電体基板がセラミックス多孔体を含み、
3.5よりも小さい比誘電率を有することを特徴とす
る。
【0026】好ましくは、セラミックス多孔体の気孔率
は50%以上90%以下である。さらに好ましくは、セ
ラミックス多孔体は、SiO2 、Si34 、Al2
3 、AlNおよびMgOからなる群より選ばれた少なく
とも1種を含むセラミックスから形成される。
【0027】セラミックス多孔体の表面にSiO2 の膜
が形成されるのが好ましい。
【0028】
【作用】この発明の高周波回路基板においては、その誘
電体基板としてセラミックス多孔体が用いられる。これ
により、500℃以上の耐熱性を有する基板を提供する
ことができる。また、セラミックス多孔体の気孔率を制
御することにより、従来のガラス(SiO2 )の比誘電
率(3.5)よりも小さい比誘電率を有する基板を実現
することができる。
【0029】セラミックス多孔体の気孔率を50%以上
90%以下としたのは、以下の理由による。50%より
も小さいと、セラミックス多孔体の材料としてアルミナ
を用いた場合、その比誘電率がシリカガラス(SiO
2 )本来の比誘電率よりも大きくなり、従来のガラスか
らなる誘電体基板よりも低い比誘電率を実現することが
できないからである。また、セラミックス多孔体の気孔
率が90%を超えると、誘電体基板の表面に存在する気
孔によって、その表面上に導体としてのメタライズ層を
形成することが困難になるためである。
【0030】なお、セラミックス多孔体の材料としてア
ルミナ(Al23 )、Si34、SiO2 を用いた
場合、以下の表1に示されるように原理的には、気孔率
に従って比誘電率を低下させることが可能である。
【0031】
【表1】
【0032】本発明の誘電体基板を構成するセラミック
スの材料として、SiO2 、Si34 、Al23
AlN、MgOの材料が選ばれる。これは、機械的強
度、誘電正接(tan δ)、耐熱性の観点からなされ
る。また、本発明の誘電体基板を構成するセラミックス
は、上記の中から2種以上の材料を複合することによっ
て形成されてもよい。なお、上記のようなセラミックス
材料の種類が選択される理由は、具体的には、マイクロ
ストリップ線路が構成された基板を接合する場合等を考
慮して、曲げ強度または引張り強度が2kg/mm2
上、tan δが1%以下、耐熱性として熱変形温度が
500℃以上という条件をすべて満足するものとされ
る。
【0033】また、湿度の高い場所で本発明の高周波回
路基板を使用する場合には、セラミックス多孔体の空孔
に水分が入り込んで絶縁性の劣化が起こる場合がある。
この場合、SiO2 の膜を1〜4μmの厚みでセラミッ
クス多孔体の表面にコーティングすることにより、誘電
率を変化させずに絶縁性の劣化を防ぐことができる。
【0034】本発明に従った高周波回路基板を用いる
と、具体的には以下のような作用効果が得られる。
【0035】たとえば、図1に示されるようなマイクロ
ストリップ線路を構成した場合について考える。図1に
おいて誘電体基板10の厚みhを0.3mm(一定)に
設定して考えると、誘電体基板の材料として従来のアル
ミナを採用した場合、ストリップ導体20の線幅Wが
0.3mmのとき、特性インピーダンスZ0 が50Ωと
なる。この場合、本発明に従って気孔率が50%のアル
ミナを誘電体基板10として採用すると、誘電体基板の
比誘電率εr が約3となる。特性インピーダンスZ0
50Ωに設定するためには、上述の式に基づいて、スト
リップ導体20の線幅は0.6mmとなる。このよう
に、従来のアルミナからなる誘電体基板を用いる場合に
比べて、ストリップ導体20の線幅を広くすることが可
能となる。上述の伝送損失(ストリップ線路の減衰定数
α)を求める式から明らかなように、減衰定数αはスト
リップ導体の線幅Wに反比例する。したがって、アルミ
ナの多孔体からなる誘電体基板を用いると、従来に比べ
てストリップ導体の線幅Wを2倍にすることができ、そ
れにより、減衰定数αで表わされる伝送損失を約2分の
1に低減することができる。
【0036】また、上述の伝送損失を求める式から明ら
かなように、従来の誘電体基板においてストリップ導体
の線幅Wが0.3mmの場合、その線幅が50μmだけ
変動すると、減衰定数αで表わされる伝送損失は16.
7%変動する。これに対して、上記の本発明の誘電体基
板においてはストリップ導体の線幅Wを0.6mmにす
ることができ、50μmの線幅の変動に対しては伝送損
失を8%の変動に抑えることができる。
【0037】さらに、ストリップ導体の線間距離を同じ
にした場合、隣接線との間の結合容量は、従来に比べて
30%程度に抑えることができる。そのため、隣接する
分線間の相互干渉を緩和することができる。
【0038】上記のような具体的な作用効果は、誘電体
基板を構成するセラミックス多孔体の気孔率をさらに増
加させ、それによって基板内に含まれる空気の量を増大
することにより、基板の比誘電率をさらに低下させるこ
とによって顕著なものにすることができる。また、上述
の作用効果は、セラミックスとしてアルミナを用いた場
合について示したが、アルミナより低い比誘電率を有す
るセラミックスを用いることにより、同じ気孔率でもさ
らに顕著な効果を得ることができる。
【0039】
【実施例】本発明の高周波回路基板の効果を確認するた
めに、以下の2つのサンプルを試作した。
【0040】まず、通常の焼成温度(1600℃)より
も低い温度(1400℃)で焼成した気孔率が50%の
アルミナと、通常の焼成温度で焼成したアルミナとを作
製した。作製されたセラミックスの基板の大きさは、い
ずれも10mm(L1)×5mm(L2)×0.3mm
(h)であった。
【0041】具体的にはアルミナの焼結体は以下のよう
にして作製された。純度が99.9%、平均粒径が2μ
mのアルミナ粉末にSiO2 ,MgO,CaOからなる
ガラス成分を8重量%混合した。このガラス成分は、ア
ルミナ焼結時の助剤として働くものである。さらに、こ
の混合粉末にPVB等の有機バインダを添加し、所定の
大きさにプレス成形した。その後、連続焼成炉において
最高温度1600℃で30分間保持することにより、そ
の成形体を焼成した。このようにして、通常のアルミナ
焼結体が得られた。
【0042】一方、多孔体のアルミナ焼結体は以下のよ
うにして作製された。まず、上記と同様にしてプレス成
形体を作製した。その後、最高温度1400℃で30分
間保持することにより、その成形体を焼成した。このよ
うに、焼成温度を低くすることにより、焼成による粒成
長が進行せず、アルミナ粒子が凝集しない焼結体を作製
することができた。これにより、焼結体の内部に空孔が
残存する多孔体のアルミナ焼結体を製造することができ
た。
【0043】上述のように、焼成時の最高温度を変える
ことにより、多孔体の気孔率を変化させることができ
る。通常、焼成炉の温度は±5℃以下に制御することが
できるので、焼成炉の温度で焼成時の最高温度を制御す
ることによって多孔体の気孔率を適宜制御することも可
能である。
【0044】このようにして得られた多孔体のアルミナ
基板には、図2に示すように、基板1の片面全面に蒸着
法を用いてAuメタライズ層3が形成された。その対向
する面には、マスク蒸着法を用いて線幅Wが0.6m
m、線間距離Dが2mmの2本のAuメタライズ層から
なるストリップ導体2が多孔体のアルミナ基板1の上に
形成された。
【0045】これに対して、図3に示すように、従来の
アルミナ基板4の片面全面に蒸着法を用いてAuメタラ
イズ層6が形成された。また、その対向する面には、マ
スク蒸着法を用いて線幅Wが0.3mm、線間距離Dが
2mmの2本のAuメタライズ層からなるストリップ導
体5が従来のアルミナ基板4の上に形成された。
【0046】このようにして得られた2つのマイクロス
トリップ線路のサンプルをYHP社のネットワークアナ
ライザ8510Bを用いて1本のストリップ導体の伝送
損失(エスパラメータS21)と、2本のストリップ導体
間の分離特性(エスパラメータS21)を測定した。その
結果は、18GHzの周波数の下で以下の表2の通りで
あった。
【0047】
【表2】
【0048】表2から明らかなように、本発明の高周波
回路基板において、伝送損失を低減させ、分離特性を向
上させる効果が確認された。
【0049】さらに、セラミックス材料としてSi3
4 を用いて上記と同様の2つのサンプルを試作し、同様
に効果を確認した。
【0050】なお、Si34 基板は以下のようにして
製造された。平均粒径が0.3μmのα型窒化ケイ素を
主成分とする窒化ケイ素粉末に平均粒径が0.5μmの
酸化イットリウム粉末を添加し、エタノールを溶媒とし
てボールミルを用いて72時間混合した。この混合粉末
を乾燥した後、成形助剤を添加し、圧力を加えて成形し
た。その後、最高温度1700℃で窒素分圧が4気圧の
下で2時間保持することにより、成形体を焼成した。
【0051】このとき、添加される酸化イットリウム粉
末の量に応じて、焼成条件を変えることなく、焼結体の
気孔率を制御することができる。具体的には、酸化イッ
トリウム粉末を9重量%添加することにより、気孔率が
50%の窒化ケイ素(Si34 )焼結体を作製するこ
とが可能である。
【0052】なお、多孔体でない通常の窒化ケイ素焼結
体は、酸化イットリウム粉末を添加せず、また温度17
00℃、圧力200kg/cm2 、保持時間30分の条
件でホットプレスすることにより作製された。
【0053】以上のようにして得られたSi34 基板
を用いた高周波回路基板の性能の比較は表3に示され
る。
【0054】
【表3】
【0055】アルミナ基板を用いた場合と同様に、Si
34 基板においても伝送損失の低減と分離特性の向上
が確認された。
【0056】なお、上記2つの実施例において、従来例
においてストリップ導体の線幅を0.3mmとし、本発
明例のストリップ導体の線幅を0.6mmとしたのは、
それぞれの比誘電率に合わせて特性インピーダンスが同
じ50Ωになるように設定したためである。
【0057】上述の実施例で作製された多孔体のアルミ
ナ焼結体を用いて、湿度の高い外気中で使用する回路基
板を作製した。このアルミナ基板には、メタライズ層の
パターンを形成する前に、SiH4 とN2 Oを原料ガス
として用いたCVD法(化学気相蒸着法)によって、S
iO2 膜が全面に2μmの厚みで形成された。その後、
上述の実施例と同様にしてメタライズ層のパターンを形
成した。このようにして得られたマイクロストリップ線
路のサンプルについても上記の実施例と同様にエスパラ
メータの測定を行なったところ、上記の実施例と全く同
じ結果を得た。
【0058】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、耐熱
性を備えるとともに、従来の高周波回路基板に比べて、
伝送損失をさらに低減することができるので、マイクロ
波ICの実装基板等に適用可能な基板を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波回路基板の適用例としてマイク
ロストリップ線路の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の高周波回路基板の一実施例としてマイ
クロストリップ線路の構成を示す斜視図である。
【図3】従来の高周波回路基板の一例としてマイクロス
トリップ線路の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 多孔体のアルミナ基板 2 ストリップ導体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基板の表面に導体層が形成された
    高周波回路基板において、 前記誘電体基板がセラミックス多孔体を含み、3.5よ
    り小さい比誘電率を有することを特徴とする、高周波回
    路基板。
  2. 【請求項2】 前記セラミックス多孔体の気孔率は50
    %以上90%以下である、請求項1に記載の高周波回路
    基板。
  3. 【請求項3】 前記セラミックス多孔体は、SiO2
    Si34 、Al23 、AlNおよびMgOからなる
    群より選ばれた少なくとも1種を含むセラミックスから
    形成される、請求項1に記載の高周波回路基板。
  4. 【請求項4】 前記セラミックス多孔体の表面にSiO
    2 の膜が形成されている、請求項1ないし3のいずれか
    に記載の高周波回路基板。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018123011A (ja) * 2017-01-30 2018-08-09 日本電気硝子株式会社 無機多孔質シートの製造方法

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