JP2003114436A - 液晶装置の製造装置及びその製造方法 - Google Patents

液晶装置の製造装置及びその製造方法

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JP2003114436A
JP2003114436A JP2001309105A JP2001309105A JP2003114436A JP 2003114436 A JP2003114436 A JP 2003114436A JP 2001309105 A JP2001309105 A JP 2001309105A JP 2001309105 A JP2001309105 A JP 2001309105A JP 2003114436 A JP2003114436 A JP 2003114436A
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substrate
rays
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Kenichi Yamada
健一 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ラビング工程において発生する静電気を高速且
つ確実に除去して、液晶基板の破壊及び特性シフトを防
止する。 【解決手段】ラビングステージ81上の液晶基板82
は、ラビングロール83によって擦られてラビング処理
される。このラビング処理時には、センサ84によって
液晶基板82の帯電量が検出される。X線照射器87
は、軟X線を液晶基板82に照射することによって液晶
基板82を除電する。この場合には、X線照射器87
は、制御回路85に制御されて、センサ84の検出結果
に基づくフィードバック制御によってX線照射量が制御
される。これにより、液晶基板82は、リアルタイムで
確実に除電され、静電破壊及び特性シフトの発生を回避
することができる。更に、ラビング後においても、X線
照射器90によって、フィードバック制御により除電が
確実に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラビング工程にお
いて発生する静電気の除電を効率よく行うようにした液
晶装置の製造装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ライトバルブ等の液晶装置は、ガラ
ス基板、石英基板等の2枚の基板間に液晶を封入して構
成される。このような液晶装置は、一方の基板に、例え
ば薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、T
FTと称す)等の能動素子をマトリクス状に配置し、他
方の基板に対向電極を配置して、両基板間に封止した液
晶層の光学特性を画像信号に応じて変化させることで、
画像表示を可能にする。
【0003】液晶層の光学特性は、液晶層に映像信号に
基づく電圧を印加して、液晶分子の配列を変化させるこ
とで制御する。電圧無印加時の液晶分子の配列を規定す
るために、一方の基板(アクティブマトリクス基板)及
び他方の基板(対向基板)の液晶層に接する面上に配向
膜を形成し、配向膜にラビング処理を施す。
【0004】即ち、配向膜は、例えばポリイミド等の有
機膜を約数十ナノメーターの厚さで両基板の面上に形成
したものであり、配向膜によって液晶分子を基板面に沿
って配向処理することができる。更に、配向膜表面にラ
ビング処理を施すことで、配向膜を配向異方性の膜にし
て液晶分子の配列を規定するのである。
【0005】具体的なラビング方法としては、先ず、ラ
ビング装置の載置台上にポリイミド膜を有する基板をポ
リイミド膜を上にして配置する。次に、ローラの周りに
ラビング布が取り付けられたラビングロールをポリイミ
ド膜と接するように配置し、ラビングロールを回転させ
ながら所定の方向に移動させて、ポリイミド膜を擦るこ
とにより、ラビング処理された配向膜を形成する。
【0006】ところで、液晶基板を均一にラビングする
ためには、ラビングロールを例えば100〜1000
(回転/分)等の高速度で回転させる必要がある。ま
た、ラビング材としては、耐久性、パイル系の均一性等
を考慮してレーヨン材質等が主流となっている。従っ
て、ラビング処理時には、液晶基板を低い導電性の材料
で高速に擦ることになり、静電気が発生しやすくなると
いう問題が生じる。
【0007】特に、液晶基板に薄膜トランジスタ又は薄
膜ダイオード等の能動素子が形成されている場合には、
静電気によって絶縁層が静電破壊してしまうことがあ
り、また、素子特性がシフトしてしまうこともある。
【0008】そこで、従来、ラビング工程では、イオナ
イザ等の除電器による除電又は軟X線の照射による除電
が行われている。イオナイザは、正又は負のイオンを吹
き付けることで、除電を行うものである。軟X線は、微
弱X線であり、軟X線によって空気中の分子が直接電離
されてイオンが生成され、生成されたイオンによって静
電気が中和されて除電が行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の除電器では、必ずしも、液晶基板の帯電量及びそのイ
オン極性に対応したイオンの吹き付け又は軟X線の照射
を効率的に行うことができるとは限らないことから、除
電能力が低く、静電気による不具合発生を根本的に解決
することができないという問題点があった。
【0010】なお、近年においては、ラビング環境を高
湿下に設定し、静電気の発生を低減する方法も提案され
ている。しかしながら、高湿下に装置部品が暴露される
ことから、装置信頼性が乏しく、また、環境維持のため
にエネルギーが浪費するという欠点がある。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、装置を高湿下に置くことなく、帯電量及び
そのイオン極性に対応した軟X線の照射を可能とするこ
とにより、除電能力を向上させて液晶装置の静電気によ
る不具合発生を防止することができる液晶装置の製造装
置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る液晶装置の
製造装置は、ラビングステージ上に載置された液晶基板
の帯電状況を検出する検出手段と、前記液晶基板に対す
るラビング処理によって前記液晶基板に発生した静電気
を、前記検出手段の検出結果に基づいてX線を照射する
ことで除去する除電手段とを具備したことを特徴とす
る。
【0013】このような構成によれば、除電手段は、X
線を照射することによって、ラビング処理時に発生した
液晶基板の静電気を除電することができる。そして、検
出手段が液晶基板の帯電状況を検出することにより、除
電手段による除電の効果を把握することが可能である。
【0014】前記除電手段は、前記液晶基板及びその近
傍に前記X線を照射することを特徴とする。
【0015】このような構成によれば、除電手段が液晶
基板だけでなくその近傍にもX線を照射するので、液晶
基板と共に、液晶基板近傍のラビングロール及びラビン
グステージ等の除電も行われる。
【0016】前記除電手段は、前記検出手段の検出結果
に基づいて、ラビング途中及びラビング後の少なくとも
一方において前記X線を照射することを特徴とする。
【0017】このように構成によれば、ラビング途中に
おいてX線を照射することでラビング中に発生した静電
気を迅速に除電することができ、ラビング後においてX
線を照射することで、ラビング時の除電処理によって残
った静電気についても確実に除去することができる。
【0018】前記検出手段としては、前記液晶基板に対
するラビング処理時に前記液晶基板の帯電状況をリアル
タイムで検出するものを採用し、また、前記除電手段
は、前記検出手段の検出結果に基づくフィードバック制
御によって単位時間当たりの除電能力が可変であること
を特徴とする。
【0019】このような構成によれば、検出手段によっ
て、ラビング処理時の液晶基板の帯電状況がリアルタイ
ムで検出される。この検出結果に基づくフィードバック
制御によって、除電手段は単位時間当たりの除電能力を
可変させながら、液晶基板を短時間で除電する。
【0020】前記検出手段は、前記液晶基板に対するラ
ビング処理後に前記液晶基板の帯電状況をリアルタイム
で検出し、前記除電手段は、前記検出手段の検出結果に
基づくフィードバック制御によって単位時間当たりの除
電能力が可変であることを特徴とする。
【0021】このような構成によれば、検出手段によっ
て、ラビング処理後の液晶基板の帯電状況がリアルタイ
ムで検出される。この検出結果に基づくフィードバック
制御によって、除電手段は単位時間当たりの除電能力を
可変させながら、液晶基板に残留した静電気を確実に除
電する。
【0022】本発明に係る液晶装置の製造方法は、ラビ
ングステージ上に載置された液晶基板に対するラビング
処理時の前記液晶基板の帯電状況を検出する工程と、ラ
ビング処理時における液晶基板の帯電状況の検出結果に
基づいて、前記ラビング処理時における前記液晶基板の
静電気を除去するためのX線の照射量をフィードバック
制御する工程とを具備したことを特徴とする。
【0023】このような構成によれば、ラビング処理時
には、液晶基板の帯電状況が検出される。この検出結果
に基づいて、液晶基板の静電気を除去するためのX線の
照射量がフィードバック制御される。これにより、除電
に要する時間が短縮されると共に、液晶基板の帯電量が
低減される。
【0024】また、本発明に係る液晶装置の製造方法
は、ラビングステージ上に載置された液晶基板に対する
ラビング処理後の前記液晶基板の帯電状況を検出する工
程と、ラビング処理後における液晶基板の帯電状況の検
出結果に基づいて、前記ラビング処理時における前記液
晶基板の静電気を除去するためのX線の照射量をフィー
ドバック制御する工程とを具備したことを特徴とする。
【0025】このような構成によれば、ラビング処理後
には、液晶基板の帯電状況が検出される。この検出結果
に基づいて、液晶基板の静電気を除去するためのX線の
照射量がフィードバック制御される。これにより、液晶
基板に残留している静電気が確実に除去される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の第1
の実施の形態に係る液晶装置の製造装置を示す説明図で
ある。図2は液晶装置の画素領域を構成する複数の画素
における各種素子、配線等の等価回路図である。図3は
TFT基板等の素子基板をその上に形成された各構成要
素と共に対向基板側から見た平面図であり、図4は素子
基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封入する組立工
程終了後の液晶装置を、図3のH−H'線の位置で切断
して示す断面図である。また、図5は液晶装置を詳細に
示す断面図である。図6は基板上の静電気の検知方法を
説明するための模式的正面図である。図7はパネル組立
工程を示すフローチャートである。
【0027】先ず、図2乃至図5を参照して、液晶パネ
ルの構造について説明する。
【0028】液晶パネルは、図3及び図4に示すよう
に、TFT基板等の素子基板10と対向基板20との間
に液晶50を封入して構成される。素子基板10上には
画素を構成する画素電極等がマトリクス状に配置され
る。図2は画素を構成する素子基板10上の素子の等価
回路を示している。
【0029】図2に示すように、画素領域においては、
複数本の走査線3aと複数本のデータ線6aとが交差す
るように配線され、走査線3aとデータ線6aとで区画
された領域に画素電極9aがマトリクス状に配置され
る。そして、走査線3aとデータ線6aの各交差部分に
対応してTFT30が設けられ、このTFT30に画素
電極9aが接続される。
【0030】TFT30は走査線3aのON信号によっ
てオンとなり、これにより、データ線6aに供給された
画像信号が画素電極9aに供給される。この画素電極9
aと対向基板20に設けられた対向電極21との間の電
圧が液晶50に印加される。また、画素電極9aと並列
に蓄積容量70が設けられており、蓄積容量70によっ
て、画素電極9aの電圧はソース電圧が印加された時間
よりも例えば3桁も長い時間の保持が可能となる。蓄積
容量70によって、電圧保持特性が改善され、コントラ
スト比の高い画像表示が可能となる。
【0031】図5は、一つの画素に着目した液晶パネル
の模式的断面図である。
【0032】ガラスや石英等の素子基板10には、素子
基板完成時の段差形状を調整するために溝11が形成さ
れている。この溝11上に遮光膜12及び第1層間絶縁
膜13を介してLDD構造をなすTFT30が形成され
ている。溝11によって、TFT基板の液晶50との境
界面が平坦化される。
【0033】TFT30は、チャネル領域1a、ソース
領域1d、ドレイン領域1eが形成された半導体層に絶
縁膜2を介してゲート電極をなす走査線3aが設けられ
てなる。なお、遮光膜12は、TFT30の形成領域に
対応する領域、後述するデータ線6a及び走査線3a等
の形成領域、即ち各画素の非表示領域に対応した領域に
形成されている。この遮光膜12によって、反射光がT
FT30のチャネル領域1a、ソース領域1d及びドレ
イン領域1eに入射することが防止される。
【0034】TFT30上には第2層間絶縁膜14が積
層され、第2層間絶縁膜14上には中間導電層15が形
成されている。中間導電層15上には誘電体膜17を介
して容量線18が対向配置されている。容量線18は、
容量層と遮光層とからなり、中間導電層15との間で蓄
積容量を構成すると共に、光の内部反射を防止する遮光
機能を有する。半導体層に比較的近接した位置に中間導
電層15を形成しており、光の乱反射を効率よく防止す
ることができる。
【0035】容量線18上には第3層間絶縁膜19が配
置され、第3層間絶縁膜19上にはデータ線6aが積層
される。データ線6aは、第3及び第2層間絶縁膜1
9,14を貫通するコンタクトホール24a,24bを
介してソース領域1dに電気的に接続される。データ線
6a上には第4層間絶縁膜25を介して画素電極9aが
積層されている。画素電極9aは、第4〜第2層間絶縁
膜25,19,14を貫通するコンタクトホール26
a,26bにより容量線18を介してドレイン領域1e
に電気的に接続される。画素電極9a上にはポリイミド
系の高分子樹脂からなる配向膜16が積層され、図1の
装置によって所定方向にラビング処理されている。
【0036】走査線3a(ゲート電極)にON信号が供
給されることで、チャネル領域1aが導通状態となり、
ソース領域1dとドレイン領域1eとが接続されて、デ
ータ線6aに供給された画像信号が画素電極9aに与え
られる。
【0037】一方、対向基板20には、TFTアレイ基
板のデータ線6a、走査線3a及びTFT30の形成領
域に対向する領域、即ち各画素の非表示領域において第
1遮光膜23が設けられている。この第1遮光膜23に
よって、対向基板20側からの入射光がTFT30のチ
ャネル領域1a、ソース領域1d及びドレイン領域1e
に入射することが防止される。第1遮光膜23上に、対
向電極(共通電極)21が基板20全面に亘って形成さ
れている。対向電極21上にポリイミド系の高分子樹脂
からなる配向膜22が積層され、図1の装置によって所
定方向にラビング処理されている。
【0038】そして、素子基板10と対向基板20との
間に液晶50が封入されている。これにより、TFT3
0は所定のタイミングでデータ線6aから供給される画
像信号を画素電極9aに書き込む。書き込まれた画素電
極9aと対向電極21との電位差に応じて液晶50の分
子集合の配向状態が変化して、光を変調し、階調表示を
可能にする。
【0039】図3及び図4に示すように、対向基板20
には表示領域を区画する額縁としての遮光膜42が設け
られている。遮光膜42は例えば遮光膜23と同一又は
異なる遮光性材料によって形成されている。
【0040】遮光膜42の外側の領域に液晶を封入する
シール材41が、素子基板10と対向基板20間に形成
されている。シール材41は対向基板20の輪郭形状に
略一致するように配置され、素子基板10と対向基板2
0を相互に固着する。シール材41は、素子基板10の
1辺の一部において欠落しており、貼り合わされた素子
基板10及び対向基板20相互の間隙には、液晶50を
注入するための液晶注入口78が形成される。液晶注入
口78より液晶が注入された後、液晶注入口78を封止
材79で封止するようになっている。
【0041】素子基板10のシール材41の外側の領域
には、データ線駆動回路61及び実装端子62が素子基
板10の一辺に沿って設けられており、この一辺に隣接
する2辺に沿って、走査線駆動回路63が設けられてい
る。素子基板10の残る一辺には、画面表示領域の両側
に設けられた走査線駆動回路63間を接続するための複
数の配線64が設けられている。また、対向基板20の
コーナー部の少なくとも1箇所においては、素子基板1
0と対向基板20との間を電気的に導通させるための導
通材65が設けられている。
【0042】次に、図7を参照してパネル組立工程につ
いて説明する。素子基板10(TFT基板)と対向基板
20とは、別々に製造される。ステップS1 ,S6 で夫
々用意されたTFT基板及び対向基板20に対して、次
のステップS2 ,S7 では、配向膜16,22となるポ
リイミド(PI)を塗布する。次に、ステップS3 ,S
8 において、素子基板10表面の配向膜16及び対向基
板20表面の配向膜22に対して、ラビング処理を施
す。次に、ステップS4 ,S9 において、洗浄工程を行
う。この洗浄工程は、ラビング処理によって生じた塵埃
を除去するためのものである。
【0043】洗浄工程が終了すると、ステップS5 にお
いて、シール材41、及び導通材65(図2参照)を形
成する。シール材41を形成した後、次に、ステップS
10で、素子基板10と対向基板20とを貼り合わせ、ス
テップS11でアライメントを施しながら圧着し、シール
材41を硬化させる。最後に、ステップS12において、
シール材41の一部に設けた切り欠きから液晶を封入
し、切り欠きを塞いで液晶を封止する。
【0044】図1において、ラビング装置は、ラビング
ステージ81及びラビングロール83を有している。ラ
ビングステージ81上には液晶基板82が載置されるよ
うになっている。基板82は、例えば、貼り合わせ前の
ポリイミド塗布後の素子基板10(図5参照)である。
ラビングステージ81とラビングロール83とは相対的
に移動自在であり、図1では、例えば、ラビングステー
ジ81がラビングロール83に対して矢印にて示す水平
方向に相対的に移動することを示している。
【0045】ラビングステージ81の移動によって、液
晶基板82はその表面に平行で、ラビングロール83の
回転軸に略垂直な方向に移動自在である。液晶基板82
の搬送路の上方に、ラビングロール83が設けられてい
る。
【0046】ラビングロール83は、円柱形状に構成さ
れ、円中心を軸にして周方向に回動自在である。ラビン
グロール83の周面には、例えばレーヨンで形成された
ラビング布88が取り付けられている。ラビングステー
ジ81及びラビングロール83の少なくとも一方は垂直
方向にも移動自在であり、ラビングロール83とラビン
グステージ81とは、ラビング布88による基板82へ
のラビング圧が所定値になるように、垂直方向の位置決
めが行われている。
【0047】ラビング時におけるラビングステージ81
の上方の所定位置には、X線照射器87が配設されてい
る。X線照射器87はラビングステージ81の移動又は
ラビングロール83の移動に伴って移動させてもよく、
また、所定位置に固定させてもよい。X線照射器87
は、制御回路85に制御されて、所定量の軟X線を発生
させて、ラビングステージ81上の液晶基板82及びそ
の周辺、例えばラビングロール83及びステージ81等
に照射することができるようになっている。
【0048】X線照射器87は、光電離(photoionizat
ion)を利用してイオンを生成するもので、例えば0.
2nmの波長を中心とする微弱なX線を照射して、帯電
体近傍の空気を電離し高濃度の空気分子イオンを生成す
るものである。X線照射器87によって生成されるイオ
ンの範囲は、X線照射範囲に略等しい。X線照射器87
は、例えば、水平角120度程度の円錐形状にX線を照
射することができ、広範囲の除電が可能である。
【0049】X線照射器87からのX線照射量を変化さ
せることによって、除電量を変化させることができる。
また、X線照射器87と帯電物質との距離が短いほど除
電性能を向上させることができる。なお、本実施の形態
においては、X線照射器87を基板82から1m以内の
所定位置に設置するようになっている。
【0050】また、本実施の形態においては、ラビング
時における液晶基板82の近傍にはセンサ84も配設さ
れている。センサ84は、液晶基板82の静電気量(帯
電量)を検出して、検出結果を静電気検出部89に出力
する。
【0051】図6はセンサ84による液晶基板82の帯
電量の検出方法の一例を説明するためのものである。液
晶基板82上には、図6に示すように、所定のパターン
95が形成されている。センサ84はパターン95上の
静電気量を検出する電流センサであり、パターン95に
接続された信号線94を介して流れる電流によって、液
晶基板82の帯電量を検出するようになっている。
【0052】静電気検出部89はセンサ84の出力に基
づいて、液晶基板82の静電気量を求めてコンピュータ
86に出力する。コンピュータ86は、静電気検出部8
9の検出結果に基づいて、液晶基板82の静電気を除去
するために必要なイオン発生量、即ち、X線照射量を求
めて、制御回路85に出力する。
【0053】制御回路85は、コンピュータ86に制御
されて、センサ84の検出結果に基づいてX線照射器8
7からのX線照射量を制御するための制御信号を出力す
る。制御回路85からの制御信号はX線照射器87に供
給されて、X線照射器87のX線照射量が変化するよう
になっている。コンピュータ86は、制御回路85を制
御して、液晶基板82に帯電している静電気を除去する
軟X線を照射させると共に、軟X線の発生量を帯電量に
応じて変化させるフィードバック制御を行うようになっ
ている。
【0054】また、本実施の形態においてはラビング終
了後のラビングステージ81上方にもX線照射器90が
配設されている。X線照射器90はX線照射器87と同
様の構成であり、ラビングロール83によるラビング終
了から、図示しないアンローダによって液晶基板82が
ラビングステージ81から除材されるまでの間、基板8
2及びその周辺に対してX線を照射することができるよ
うになっている。X線照射器90によるX線照射量は、
制御回路85によって制御されるようになっている。
【0055】なお、X線照射器87をラビングステージ
81と共に移動させると共に、照射方向を変更可能であ
る場合には、X線照射器87,90を共用することがで
きる。
【0056】次に、このように構成された実施の形態の
動作について図8及び図9のフローチャートを参照して
説明する。図8は図6中の「ラビング」工程の具体的な
フローを示しており、図9は図8中の「軟X線照射のフ
ィードバック制御」工程を具体的に示している。
【0057】図6のステップS2 において配向膜となる
ポリイミドが塗布された基板82は、図8のステップS
21においてラビングステージ81上に載置して表面に吸
着させる。次に、ステップS22において、ラビングステ
ージ81を上昇させて、ラビングロール83の周面のラ
ビング布88が液晶基板82表面に所定の圧力で押圧す
るように、ラビングステージ81の垂直位置を調整す
る。なお、ラビングロール83を下降させることによっ
て、垂直位置の調整を行ってもよい。
【0058】次に、液晶基板82がラビングロール83
の下方に位置するように、ラビングステージ81(又は
ラビングロール83)を水平方向に移動させる(ステッ
プS23)。そして、ステップS24でラビングロール83
を回転させながら、ラビングステージ81(又はラビン
グロール83)を水平方向に移動させて、ラビング処理
を開始する(ステップS24)。
【0059】ラビングロール83が回転しながら、液晶
基板82が水平方向に移動することで、ラビングロール
83の周面のラビング布88によって液晶基板82の表
面の配向膜が擦られてラビング処理が行われる。液晶基
板82は、ラビングロール83表面のラビング布88に
よって高速に擦られることにより帯電する。本実施の形
態においては、コンピュータ86は、液晶基板82の帯
電を短時間で除電するために、ラビング処理途中におい
て、制御回路85を制御して、イオン供給のフィードバ
ック制御を行う(ステップS25)。
【0060】即ち、図9のステップS31において、セン
サ84は、液晶基板82の帯電状況を検出する。センサ
84の出力は静電気検出部89に供給されて、液晶基板
82の帯電量が求められる。静電気検出部89の検出結
果はコンピュータ86に供給され、コンピュータ86
は、静電気検出部89の検出結果に応じて、X線照射器
87のX線照射量を算出し、算出結果に基づいて制御回
路85を制御する。即ち、帯電量が多い場合にはX線照
射量を多くし、帯電量が少ない場合にはX線照射量を少
なくするように制御する。制御回路85は、コンピュー
タ86に制御されて、X線照射器87のX線照射量を制
御するための制御信号を出力する(ステップS32)。X
線照射器87は、制御信号に基づいて軟X線を発生し
て、液晶基板82及びその近傍に照射する。
【0061】X線照射器87から照射された軟X線によ
って、液晶基板82及びその近傍には正・負のイオンが
生成され、液晶基板82、ラビングロール83及びステ
ージ82等の帯電物質の電荷と逆極性のイオンが帯電電
荷と結合して、静電気が除去される。
【0062】即ち、コンピュータ86は、制御回路85
を制御して軟X線を照射させることによって、液晶基板
82の帯電極性と反対の極性のイオンを発生させると共
に、液晶基板82の帯電量の増加に伴って照射する軟X
線の照射量を増加させる。このフィードバック制御によ
って、液晶基板82の帯電量は、短時間に0近傍とな
る。こうして、フィードバック制御を行った場合には、
フィードバック制御を行わない場合に比して、除電時間
を著しく短縮することができる。
【0063】イオン供給のフィードバック制御は、ラビ
ング処理の期間中継続して行われる。これにより、ラビ
ング処理の開始から終了時までの全期間において、液晶
基板82の帯電量は極めて少なく、また、短時間に除電
される。従って、ラビング処理で生じる静電気によっ
て、液晶基板82の絶縁層が静電破壊してしまうことを
防止することができ、また、素子特性がシフトしてしま
うこともない。
【0064】ステップS26においてラビング処理が終了
すると、次に、ステップS27においてラビングステージ
81を図示しないアンローダ側に移動させる。本実施の
形態においては、アンローダによる液晶基板82の除材
前に、再度軟X線を照射するようになっている(ステッ
プS28)。この場合にも、センサ84の検出結果が静電
気検出部89に与えられて、ラビング後の液晶基板82
の帯電量が求められる。
【0065】コンピュータ86は、制御回路85を制御
して、X線照射器90のX線照射量を決定する。X線照
射器90は、制御回路85に制御されて、ラビング後の
液晶基板84及びその近傍に対して軟X線を照射する。
これにより、ラビング後に残っている液晶基板82及び
ステージ81上の残存静電気が確実に除去される。次
に、ステップS29において、アンローダは、ラビングス
テージ81から液晶基板82を除材する。
【0066】このように本実施の形態においては、セン
サによってラビング処理時における液晶基板の帯電量を
検出し、検出結果に基づいてX線照射器90のX線照射
量をフィードバック制御していることから、液晶基板及
びその近傍部材の帯電量を著しく抑制することができる
と共に、帯電を短時間で、略リアルタイムに除電するこ
とができる。また、ラビング後にも、液晶基板の帯電量
を検出し、検出結果に基づいてX線照射器90のX線照
射量をフィードバック制御していることから、ラビング
時の除電処理によって残った静電気についても、確実に
除電することができる。これにより、液晶基板が静電気
によって静電破壊することを防止することができ、ま
た、素子特性がシフトしてしまうことを防止することが
できる。特に、薄膜トランジスタ又は薄膜ダイオード等
の能動素子が形成された液晶基板における破壊及び特性
シフトの防止に有効である。
【0067】なお、本実施の形態においては、ラビング
中及びラビング後において除電を行っているが、いずれ
か一方のみに除電を行うようにしてもよいまた、本実施
の形態においては、液晶基板の帯電量の検出結果に基づ
いて、X線照射量を制御することによって除電性能を変
化させたが、X線照射器87,90と液晶基板82との
間の距離を変化させることによって除電性能を変化させ
てもよい。即ち、液晶基板82の帯電量が多い場合に
は、X線照射器87,90を液晶基板82に近づけ、小
さい場合にはX線照射器87,90を液晶基板82から
遠ざけるようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、装
置を高湿下に置くことなく、帯電量及びそのイオン極性
に対応した軟X線の照射を可能とすることにより、除電
能力を向上させて液晶装置の静電気による不具合発生を
防止することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液晶装置の製
造装置を示す説明図。
【図2】液晶装置の画素領域を構成する複数の画素にお
ける各種素子、配線等の等価回路図。
【図3】TFT基板等の素子基板をその上に形成された
各構成要素と共に対向基板側から見た平面図。
【図4】素子基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封
入する組立工程終了後の液晶装置を、図3のH−H'線
の位置で切断して示す断面図。
【図5】液晶装置を詳細に示す断面図。
【図6】基板上の静電気の検知方法を説明するための模
式的正面図。
【図7】パネル組立工程を示すフローチャート。
【図8】実施の形態の動作を説明するためのフローチャ
ート。
【図9】実施の形態の動作を説明するためのフローチャ
ート。
【符号の説明】
81…ラビングステージ 82…液晶基板 83…ラビングロール 84…センサ 85…制御回路 86…コンピュータ 87,90…X線照射器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラビングステージ上に載置された液晶基
    板の帯電状況を検出する検出手段と、 前記液晶基板に対するラビング処理によって前記液晶基
    板に発生した静電気を、前記検出手段の検出結果に基づ
    いてX線を照射することで除去する除電手段とを具備し
    たことを特徴とする液晶装置の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記除電手段は、前記液晶基板及びその
    近傍に前記X線を照射することを特徴とする請求項1に
    記載の液晶装置の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記除電手段は、前記検出手段の検出結
    果に基づいて、ラビング途中及びラビング後の少なくと
    も一方において前記X線を照射することを特徴とする請
    求項1に記載の液晶装置の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、前記液晶基板に対する
    ラビング処理時に前記液晶基板の帯電状況をリアルタイ
    ムで検出し、 前記除電手段は、前記検出手段の検出結果に基づくフィ
    ードバック制御によって単位時間当たりの除電能力が可
    変であることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の
    製造装置。
  5. 【請求項5】 前記検出手段は、前記液晶基板に対する
    ラビング処理後に前記液晶基板の帯電状況をリアルタイ
    ムで検出し、 前記除電手段は、前記検出手段の検出結果に基づくフィ
    ードバック制御によって単位時間当たりの除電能力が可
    変であることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の
    製造装置。
  6. 【請求項6】 ラビングステージ上に載置された液晶基
    板に対するラビング処理時の前記液晶基板の帯電状況を
    検出する工程と、 ラビング処理時における液晶基板の帯電状況の検出結果
    に基づいて、前記ラビング処理時における前記液晶基板
    の静電気を除去するためのX線の照射量をフィードバッ
    ク制御する工程とを具備したことを特徴とする液晶装置
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 ラビングステージ上に載置された液晶基
    板に対するラビング処理後の前記液晶基板の帯電状況を
    検出する工程と、 ラビング処理後における液晶基板の帯電状況の検出結果
    に基づいて、前記ラビング処理時における前記液晶基板
    の静電気を除去するためのX線の照射量をフィードバッ
    ク制御する工程とを具備したことを特徴とする液晶装置
    の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005280064A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Tadahiro Omi 樹脂成形機および樹脂成形方法
WO2007032052A1 (ja) * 2005-09-12 2007-03-22 Tadahiro Ohmi 樹脂成形機および樹脂成形方法
KR100815760B1 (ko) * 2006-02-16 2008-03-20 가부시끼가이샤 퓨처 비전 글래스 기판의 제전 장치
CN112676226A (zh) * 2019-10-17 2021-04-20 夏泰鑫半导体(青岛)有限公司 晶圆清洗装置

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